JP5122558B2 - 塩化水素および酸素からの塩素製造方法 - Google Patents

塩化水素および酸素からの塩素製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、触媒を使用した塩化水素と酸素との熱反応によるか、または塩化水素と酸素との非熱活性化反応による、公知の塩素製造方法に基づいており、該方法では、該反応中に生成される、その目的生成物である塩素および水と、未反応の塩化水素および酸素と、二酸化炭素および窒素などの他の二次成分とから少なくともなるガス混合物が、塩酸を凝縮するために冷却され、生成された塩酸液が該ガス混合物から分離され、特に該ガス混合物中に残留している水の残渣が濃硫酸で洗浄することにより除去される。本発明は、特に他のHCl酸化方法との組合せに関する。
塩化水素は、塩素およびまたはホスゲンを用いた複数の化学反応での生産、例えばイソシアネートの生産または芳香族化合物の塩素化において副生成物として生じる。この塩化水素は、電気分解によるか、または酸素による酸化により、塩素に再び変換されることがあり、この塩素は前記化学反応において再び使用される。塩化水素(HCl)の塩素(Cl)への酸化は、
4HCl+O→2Cl+2H
に従い、塩化水素と酸素(O)との反応によって起こる。
前記反応はおよそ250〜450℃の温度で触媒の存在下で行われ得る。通常の反応圧力は1〜10バールの範囲内である。ディーコン(Deacon)法として一般に知られている方法の様々な実施形態が説明されている:Shell−Chlor法、MT−Chlor法、KEL−Chlor法、担体触媒法およびSumitomo−Chlor法。
ディーコン法に好適な触媒は、銅およびルテニウム化合物などの遷移金属化合物、あるいは金およびパラジウムなどの他の貴金属の化合物を含有する。かかる触媒は、例えば発明明細書 DE 1 567 788A1、EP 251 731 A2、EP936 184 A2、EP 761 593 A1、EP 711 599 A1およびDE 102 50 131 A1に記載されている。前記触媒は原則として支持体に塗布される。これらの支持体は、例えば二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタンまたは酸化ジルコニウムからなる。
ディーコン法は原則として流動床反応器または固定床反応器内、例えば、多管式反応器内で行われる。使用する触媒の力を減じないように、反応前に塩化水素から不純物は除かれている。
また、塩化水素と酸素との反応が非熱的に活性化される方法も知られている。かかる方法は、"W. Stiller, Nichtthermische aktivierte Chemie, Birkhauser Verlag, Basel, Boston, 1987, pp 33-34, pp 45-49, pp 122-124, pp 138-145"に記載されている。特別な実施形態は、例えば発明明細書 RU 2253607、JP−A−59073405、DD−A−88 309およびSU 1801943 A1に開示されている。非熱活性化反応によるとは、例えば次の手段または方法を用いた反応の励起と理解される:
−エネルギー放射、例えば、レーザー放射、光化学的放射線源、紫外線放射、赤外線放射など
−例えば、放電によって生じる低温プラズマ
−磁場励起
−摩擦機械的活性化、例えば、衝撃波による励起
−電離放射線、例えば、γ線およびX線放射、原子核崩壊からのα−およびβ−線、高エネルギー電子、陽子、中性子ならびに重イオン
−マイクロ波照射
酸素は、原則としてO含量>98容量%を有する純ガスとして、塩化水素と酸素との熱活性化反応および非熱活性化反応の両方で使用される。
塩化水素と酸素との反応において、その目的生成物である塩素に加えて、水と、未反応の塩化水素および酸素と、二酸化炭素などの他の二次成分とをさらに含有するガス混合物が得られることは、公知の方法全てに共通している。純粋な塩素を得るためには、反応後に生成ガス混合物を、反応水および塩化水素が濃塩酸の形で凝縮するまで冷却する。生成する塩酸は分離され、残留するガス反応混合物からは、硫酸で洗浄することにより、または他の方法、例えばゼオライトを用いて乾燥させることにより、残留水が除かれる。
分離された塩酸は、塩化水素ガスが再び放出される脱着段階に供給されることが好ましい。この塩化水素ガスの一部または好ましくは全てを、塩化水素と酸素との反応に戻すことができる。脱着段階で生じる希塩酸は塩酸濃縮段階に戻すことができる。ここで、希塩酸は分離すべき塩化水素ガスの吸収剤として働く。この種の手法は、例えば発明明細書 DE 102 35 476 A1に記載されている。別法として、分離された塩酸を再利用に供給することもできる。
残留水が除かれた塩素含有反応ガス混合物はそれから圧縮され、その場合、酸素および他のガス成分は気相中に残り、液化された塩素から分離され得る。ガス混合物から純粋な塩素を得るこの種の方法は、例えば、公開公報DE 195 35 716 A1および公開公報DE 102 35 476 A1に記載されている。その際の精製塩素はその後、例えばイソシアネートの生産に、使用するために供給される。
これらの方法の実質的な不利益は、前記反応後の塩素ガス流の精製において生じる塩酸から塩化水素を取り除くめの比較的高いエネルギー消費である。しかしながら、生じた塩酸を他の方法で再利用することは、原則として経済的ではない。
前記反応後の塩素ガス流の精製において生じる塩酸を、電気化学的酸化に供給し、そこで塩酸の少なくとも一部が塩素に酸化されるならば、前記の不利益を克服することができるということが見いだされた。
本発明の主題は、
a)触媒を使用した塩化水素と酸素との熱反応によるか、または塩化水素と酸素との非熱活性化反応による
多段階酸化を用いた塩素の製造方法であり、
該方法では、反応a)で生成される、その目的生成物である塩素および水と、未反応の塩化水素および酸素と、他の二次成分、特に二酸化炭素および窒素とからなるガス混合物を、
b)塩酸を凝縮するために冷却し、
c)生成する塩化水素(塩酸)の水溶液を該ガス混合物から分離し、
該方法は、
d)分離した塩酸の少なくとも一部を電気化学的酸化に供給して、塩酸水溶液の少なくとも一部が塩素に酸化されるようにし、
e)工程d)で生じる塩素ガスを、必要に応じて、工程c)で生じるガス混合物に加え、
f)工程c)およびe)からのガス混合物中に存在する水の残渣を、特に硫酸で洗浄することによって、除去し、
g)生じた塩素濃度の高いガス混合物から、酸素、および必要に応じて二次成分を除く
ことを特徴とする。
前記方法は連続的に行われることが好ましい。なぜならば、同時に可能なバッチまたはセミバッチ操作は連続法よりも工業的にややコストがかかるからである。
好ましい実施形態では、塩化水素は、工程b)およびc)によって前記ガス混合物から塩酸として完全に分離される。工程b)およびc)による前記ガス混合物からの塩化水素の分離は、特に好ましくは、前記ガス混合物を、水または希塩酸を用いて、特に水を用いて、さらに洗浄することによって行われる。
工程d)による塩酸の電気化学的酸化は、膜法(もしくはメンブラン法)によるか、または隔膜法(もしくはダイアフラム法)によって、特にアノード(または陽極)室とカソード(陰極)室とからなる2室電解セルにおいて、または特にアノード室と、カソード室と、アノード室とカソード室との間の電解質室とからなる3室電解セルにおいて行うことができる。2室電解セルを選択することが好ましい。
膜法では、アノード室は、イオン交換膜(以後簡単に膜と呼ぶ)、特に陽イオン交換膜によって、カソード室から分離されており、隔膜法ではカソード室とアノード室が隔壁(またはダイアフラム)によって分離されている。前記隔壁または前記膜から電極(アノードおよびカソード)までの距離は好ましくは0〜3mm、特に好ましくは0〜2mmである。好適なイオン交換膜は市販されており、例えば、スルホン酸基を有する単層イオン交換膜である。例えばDuPont社のNafion(登録商標)324またはNafion(登録商標)117タイプの膜を使用することができる。
例えば、DE 3 321 159 A1の織物隔壁を、隔壁として使用することができる。織物にはプラスチック製の糸を使用することができる。従って、例えばポリ塩化ビニル(PVC)もしくはポリフッ化ビニリデン(PVDF)から作られた織物、またはPVCとPVDFの糸を用いた混紡織物から作られた織物を使用することができる。経糸または緯糸は、DE 3 321 159 Aに記載されているように、モノフィラメント糸だけでなく、マルチフィラメント糸で構成することもできる。ガス透過性を最適化するために、隔壁の織り方に応じて、例えば、カレンダー加工によって、織物を圧縮することができる。
隔膜法または膜法による塩酸の電気分解ではグラファイト系電極を使用することができ、そのアノードおよび/またはカソードは実質的にグラファイトからなることが好ましい。グラファイトから作られた双極電極を使用することが特に好ましい。例えば、DE 4 417 744 A1によれば、カソードの特に有利な実施形態は、特に、カソードだけでなく、グラファイトから作られたアノードも、貴金属含有被覆、例えばイリジウム含有被覆を備えていることである。
例えば、DE 3 041 897 Aから公知なように、グラファイトアノードは特に幾何学的形状を有する。カソードもアノードと類似の構造を有することが好ましい。アノードおよび/またはカソードの形状は、鉛直に配列された溝、縦溝、切り込み、くぼみまたは類似するものを有することが好ましい。これらの溝類は、電気分解中に生成するガス、すなわち塩素および水素を、各電極と隔壁または膜との間の狭い間隙から上方に運び出すことに実質的に役立つ。特に好ましくは、前記溝は5〜35mm、非常に特に好ましくは15〜25mmの深さと、好ましくは1〜5mmの幅を有する。実質的に互いに平行に配列される2つの隣接する溝の間の距離は、好ましくは4〜6mmである。前記溝の別の可能な実施形態では、前記溝の深さおよび/または幅は、溝の長さに沿って変化する。従って、前記溝の深さは前記溝の下端においては12〜15mm、前記溝の上端においては20〜30mmであってよい。
塩酸は、好ましい隔膜法においてアノード室およびカソード室の両方で電解質として使用される。電気分解中、塩素はアノードで生成し、水素はカソードで生成する。
水素がカソードで発生する、塩酸の電気化学的酸化の操作の好ましいモードは、白金族金属の群、好ましくは白金および/またはパラジウムの金属イオンを、カソード室で電解質として作用する塩酸に添加することにある。従って、例えばヘキサクロロ白金(IV)酸(HPtCl)の溶液もしくはテトラクロロパラジウム(II)酸二ナトリウム(NaPdCl)の溶液、またはそれらの混合物が添加される。添加は連続的にまたは不連続的に行うことができる。カソード室中の塩酸への金属イオンの添加は、例えば、5kA/mおよび70〜80℃にて、好ましくは15〜25%、特に好ましくはおよそ20%の塩酸において、金属イオンを添加しない場合の2.2〜2.3Vと比べて低い、1.6〜2.1Vの範囲の電解電圧に維持するのに役立つ。そのため、電解電圧を1.8〜2.1の範囲内に維持するのに十分な量の金属イオンを添加するべきである。これは、操作中、電解電圧が上昇するにつれて、金属イオンの添加を増加させるということを意味する。
工程d)による電気分解は、50〜90℃の温度で行われることが好ましい。電気分解に使用される塩化水素水溶液の濃度は、一般に好ましくは10〜25重量%である。隔膜法では、12〜20重量%の濃度の塩酸を使用することが特に好ましい。隔壁を用いた電気分解は、場合により未だ設定されていないアノード室とカソード室との間の圧力差を考慮して、およそ1バールの絶対圧力で、あるいは最大2バールのより高い圧力で行うことができる。さらに高い圧力も一般に可能であるが、電解セルの構造に相応じてより高い出費を必要とする。アノード室とカソード室との間の圧力差は、好ましくは0〜10ミリバール、特に好ましくは1〜2ミリバールであり、その結果、アノード側で圧力がより高いために、生成した微量の塩素ガスは隔壁を通じてカソード側に移り、カソードで生成した水素と混ざることができる。
代替実施形態では、塩化水素水溶液の電気化学的酸化は、カソードとしてガス拡散電極を用いる膜法によって工程d)により行われる。そのため、電解セルは、2室および3室の両方からなり得るが、好ましくは2室である。酸素含有ガス、例えば、酸素、空気または酸素濃度の高い空気は、カソード半電池に供給される。酸素はガス拡散電極で還元され、水が生成される。塩化水素水溶液はアノード半電池に供給され、塩化水素はアノードで塩素に酸化される。アノード半電池およびカソード半電池は陽イオン交換膜によって相互に分離される。カソードとしてガス拡散電極を用いた塩酸の電気分解については、例えば、WO 00/73538 A1に記載されており、例えば、耐塩素性プラスチックである。ガス拡散電極は、炭素の導電性布帛、織布、編布、網織物または不織布を、少なくともベースとする(または主体とする)ことが特に好ましく、それらは炭素含有触媒層とガス拡散層との間に配置される。
電解セルは、特に、DE 103 47 703 A1による非金属材料または金属材料のいずれかで作製することができる。チタンまたはチタン合金、特に例えば、チタン−パラジウム合金等は、電解セルのための金属材料として好適である。そのために、アノードおよびカソード半電池のハーフシェル(または半容器)、電流分配器(または配電器)および給電器(または電流供給器)は、チタンまたはチタン合金から製造される。
アノードは、好ましくはDE 102 34 806 A1に従って、特定のガス導出構造(gas lead-off construction)を有するように、作製することができる。そのため、アノードは、貴金属酸化物、例えば、酸化ルテニウムの被覆を施した金属、好ましくはチタンで作製される。さらに、発明明細書 DE 102 00 072 A1によればチタンから作られることが特に好ましいアノードは、炭化チタンまたはホウ化チタンの中間層を有してよく、この層は、貴金属酸化物の被覆が施される前に、プラズマ溶射またはフレーム溶射によってチタンアノードに形成される。発明明細書 DE 102 34 806 A1によれば、金属アノードは、別の好ましい実施形態において、電気分解中に生成されたガスの排泄のための開口部を有し、この開口部は好ましくは、生成されたガスを、イオン交換膜から離れる方向に向けられた金属アノードの側面へと導くガイド構造を有する。そのため、開口部の総断面積は、アノードの高さと幅とで形成される面積の20%〜70%の範囲である。加えて、金属アノードは、波形、ジグザグ形または長方形断面を有し得る。そのため、アノードの深さは少なくとも1mmであるべきである。金属アノードの電気化学的に活性な面積の、金属電極の高さと幅とで形成される面積に対する比率は少なくとも1.2とする。特別な実施形態では、金属アノードは2つの隣接するエキスパンドメタルで作製することができ、イオン交換膜に面するエキスパンドメタルは、イオン交換膜から離れる方向に向いたエキスパンドメタルより繊細な構造を有する。さらに、より繊細な構造のエキスパンドメタルは、そのため、平板に圧延され、より粗い構造のエキスパンドメタルは、メッシュウェブがカソードの方向に傾けられ、ガイド構造として作用するように配置される。別法として、アノードもまた、エキスパンドメタルで作製することができる。原則として、アノードは15〜70%の自由領域を有していなければならない。電解槽への個々の電解セル(セルエレメント)の両極スイッチングに伴って、さらなる電気抵抗が発生しないように、エキスパンドメタルの厚さを選択しなければならない。電気抵抗は、アノードの電気的接触(例えば、アノードとアノード半電池後壁との間にある給電連結エレメントの数等)に実質的に依存する。
ガス拡散電極を用いた電気分解中、アノード室とカソード室は市販のイオン交換膜によって分離することができる。例えば、Nafion(登録商標)324またはNafion(登録商標)117タイプのDuPont社製イオン交換膜を使用することができる。WO 05//12596 A1に記載されているように、ガス拡散電極の方向に向いた側面が、平滑面構造を有する膜を使用することが好ましい。膜の平滑面構造は、250g/cmの圧力および60℃の温度において接触面積が膜の幾何学的面積の少なくとも50%であるように、ガス拡散電極と膜とが隣接することを可能にする。
ガス拡散電極が適用されるカソード電流分配器(またはカソード配電器もしくは給排電用部材)は、DE 102 03 689 A1に従って作製することが好ましい。この電流分配器は65%未満であるが5%より大きい自由領域を有する。電流分配器の厚さは少なくとも0.3mmである。電流分配器は、エキスパンドメタル、網、織物、発泡体、不織布、金属の溝付きシートまたは多孔板で作製することができる。カソード電流分配器は、メッシュ長さ4〜8mm、メッシュ幅3〜5mm、ウェブ幅0.4〜1.8mmおよび厚さ0.4〜2mmを有するエキスパンドメタルで作製することが好ましい。加えて、カソード電流分配器は、第1のエキスパンドメタルの支持体として第2のエキスパンドメタルを有してよい。支持体としての第2のエキスパンドメタルは、メッシュ長さ10〜40mm、メッシュ幅5〜15mm、ウェブ幅2〜5mmおよび厚さ0.8〜4mmを有することが好ましい。また、好ましくはワイヤー厚さ1〜4mmおよびメッシュ幅7〜25mmを有する網も支持体として使用することができる。さらに、好ましくは孔面積60%未満および厚さ1〜4mmを有する多孔シートまたは溝付きシートを、支持体としてさらに使用することができる。例えば、チタンまたは貴金属含有チタン合金(例えば、チタン−パラジウム等)をカソード電流分配器の材料として使用することができる。電流分配器がエキスパンドメタルである場合には、これは好ましくは圧延されたものである。
好適な触媒を備えた市販のガス拡散電極を、ガス拡散電極として使用することができる。好適な触媒は、WO 00/73538 A1によれば、ロジウムおよび/もしくは少なくとも1種の硫化ロジウム、またはロジウムと少なくとも1種の硫化ロジウムとの混合物を好ましくは含有する。EP 931 857 A1によれば、ロジウムおよび/もしくは酸化ロジウム、またはその混合物も使用することができる。ガス拡散電極は、好ましくは、炭素から成る、導電性織物、紙または不織布からなり、その織物、紙または不織布は一方の側に炭素含有触媒層を、もう一方の側にガス拡散層を有している。触媒は、好ましくは、炭素から成り、支持構造と結合するポリテトラフルオロエチレン粒子が組み込まれた、支持体に塗布することが好ましい。ガス拡散層は、好ましくは炭素およびポリテトラフルオロエチレン粒子からなり、例えば炭素のPTFEに対する比率は50:50である。ガス拡散電極は、例えば、イオン交換膜と固着しないように配置することができる。ガス拡散電極と、電流分配器およびイオン交換膜との接触は、好ましくは加圧接触によって起こる、すなわち、ガス拡散電極、電流分配器および膜が一緒に押圧される。ガス拡散電極は、DE 101 48600A1によれば、集電器に連結することができる。
ガス拡散電極を用いた膜法による塩酸の電気分解は、40〜70℃の温度で行われることが好ましい。アノード室内の塩化水素水溶液の濃度は、特に10〜20重量%、特に好ましくは12〜17重量%である。電解セルは、例えばアノード室内の圧力がカソード室内の圧力より高くなるように、操作することができる。そうすることによって、陽イオン交換膜はガス拡散電極へと押圧され、これは次に電流分配器へと押圧される。あるいは、DE 101 38 214 A1に記載されている電解セルの構造を選択することができる。アノードおよび/または電流分配器は、例えば、それらがばねによってそれぞれの「半電池」の後壁に連結されるという点において、弾性的に格納される。電解セルを組み立てるときに、アノードがイオン交換膜と直接接触し、このイオン交換膜が次にガス拡散電極と直接接触し、このガス拡散電極が次に電流分配器と間接的に接触する場合に「ゼロギャップ」配置がもたらされる。この弾性的格納により、アノード、膜、ガス拡散電極および電流分配器が一緒に押圧される。
電気分解法の特に好ましい実施形態では、DE 10 152 275 A1に従って電解セルをスタートさせるとき、アノードハーフエレメントは、5〜20重量%塩酸で充填され、該塩酸は少なくとも10ppmの遊離塩素を含有し、始動時の塩酸濃度は5重量%より高い。アノード室を流れる塩酸の体積流速は、電気分解開始時に塩酸がアノード室中を0.05〜0.15cm/sの速度で流れるように設定される。電気分解は、電流密度0.5〜2kA/mで開始され、電流密度は5〜25分間隔で、1回に0.5〜1.5kA/mずつ増加させられる。好ましくは4〜7kA/mである所定の電流密度に達したら、塩酸の体積流速は、アノードハーフエレメント内で塩酸が0.2〜0.4cm/sの速度で流れるように設定される。
電解セルの特に有利な操作モードは、電解セル電圧を低下させるために電解セルをカソード室内で高圧にて操作するDE 101 38 215 A1に従って、行うことができる。アノード室とカソード室との間の圧力差は、0.01〜1000バールであり、カソード室内の酸素圧は少なくとも1.05バール絶対圧である。
新規方法のさらに好ましい変形例において、塩酸は工程d)において、アノードアルカリ塩化物電気分解におけるアルカリ塩化物、特に塩化ナトリウムとともに、酸化される。
塩化ナトリウム電気分解法を、以下においてより詳細に説明する。塩化ナトリウム含有溶液の電気分解では通常膜電気分解法が用いられる(Peter Schmittinger, CHLORINE, Wiley-VCH Verlag, 2000, page 77 ffも参照)。これにより、アノードを備えたアノード室とカソードを備えたカソード室とからなる二室型電解セルが使用される。アノード室とカソード室はイオン交換膜によって分離される。ここでは、例えば、DUPONTのNafion(登録商標)982等の市販のイオン交換膜を使用することができる。通常塩化ナトリウム濃度がおよそ300g/1の塩化ナトリウム含有溶液が、貴金属酸化物被覆チタンアノードを備えた、チタンまたは貴金属被覆チタンで作製されたアノード室に導入される。アノードでは塩化物イオンが塩素に酸化され、この塩素は、塩化ナトリウム量が減少した溶液(およそ200g/1)とともに電解セルから取り出される。ナトリウムイオンは、電場の影響下で、イオン交換膜を通ってカソード室へ移動する。この移動中、各モルのナトリウムは、膜1つにつき、3.5〜4.5モルの水を取り込む。これにより、アノード液(または陽極液)は水が減少することになる。アノード液と対照的に、カソード側では、水の水酸化物イオンへの電気分解により、水が消費される。ナトリウムイオンとともにカソード液(または陰極液)へ入る水は、排出物中の水酸化ナトリウム溶液濃度を31〜32重量%に維持するのに十分であり;これはNaOH入口濃度30%および電流密度4kA/mにおいて適用する。水はカソード室内で電気化学的に還元され、水酸化物イオンと水素が生成する。
あるいは、酸素を電子と反応させて水酸化物イオンとするガス拡散電極もまた、カソードとして使用することができ、水素は生成しない。水酸化物イオンは、イオン交換膜を通じてカソード室へ入るナトリウムイオンとともに水酸化ナトリウム溶液を作る。濃度30重量%の水酸化ナトリウム溶液がカソード室に通常供給され、濃度31〜32重量%の水酸化ナトリウム溶液が取り出される。
経済的見地から最大量の塩化ナトリウム含有溶液を塩化ナトリウム電気分解に供給するためには、膜を通じた水輸送を増加させることが必要である。これは、例えば、US 4 025 405に記載されているような、適切な膜を選択することによって行うことができる。増加した水輸送の効果は、苛性溶液濃度を維持するのに、他の場合に典型的である水添加を必要としないということである。US 4 025 405によれば、電気分解の操作条件は非常に広く表されており、実際、pH範囲1〜5、温度35〜100℃および塩化ナトリウム濃度100〜325g/1が示されている。
US 3 773 634によれば、苛性溶液濃度31〜34重量%、特に好ましくは36〜38重量%、および塩化ナトリウム濃度120〜250g/1を用いる場合には、電気分解を、より高い電流収率(または電流出力)を用いて、より高い水の膜輸送にて行うことができる。
さらなる選択肢はEP 1 609 887による修正セル設計の使用である。ここでは、通常ゼロである(すなわち、膜がアノードに位置する)膜とアノードとの間の距離が増加されるように、電解セルが改変される。この場合、その使用は、適合したデザインを用いて、または既存の電解セルを高投資につながる新しいデザインに変えることによって、新しい電解セルを使用して行うしかないという不利益がある。この方法概念は、既存のプラントでは経済的に実用的でない。
本発明の方法を行うと、例えばイソシアネートの生産などの化学合成において、問題なく使用することができる、極めて純粋な塩素ガスが得られる。
さらに、第1の酸化a)の出発材料として使用される塩化水素がイソシアネート生産プロセスの生成物であること、そして、工程g)の酸素および場合により二次成分が除かれた精製塩素ガスが、イソシアネートの生産において使用され、特に物質循環の一環として再利用されることを特徴とする方法が好ましい。
その主題として新規な組み合わされた塩素生産方法のイソシアネート生産への一体化を有する好ましい方法の第1の工程では、ホスゲンの生産は、塩素と一酸化炭素とを反応させることによって行われる。ホスゲンの合成は十分に公知であり、例えば、Ullmanns Enzyklopadie der industriellen Chemie, 3rd edition, volume 13, pages 494-500に記載されている。ホスゲンは、工業規模では主に、一酸化炭素と塩素とを、好ましくは触媒としての活性炭上で反応させることによって生産される。強い発熱気相反応が、原則として、一般に最低250℃〜最高600℃の温度で、多管式反応器中で行われる。反応熱の除熱は、様々な方法で、例えば、発明明細書 WO 03/072237 A1に記載されているように、例えば液体熱交換剤によって、または、例えば、US−A 4764308に開示されているように、蒸気を生成するために反応熱を同時に使用する二次冷却サイクルを介した熱冷却(hot cooling)によって行うことができる。
次のプロセス工程では、第1の工程で生成されたホスゲンから、少なくとも1種の有機アミンまたは2種以上のアミンの混合物の反応によって、少なくとも1種のイソシアネートが生成される。この第2のプロセス工程は、以下ではホスゲン化と称する。この反応は、副生成物としての塩化水素の生成を伴って起こり、この副生成物はイソシアネートとの混合物として生じる。
イソシアネートの合成も同様に先行技術から原則として公知であり、ホスゲンは原則としてアミンに対して化学量論的過剰量で使用される。従って、ホスゲン化は、通常液相中で行われ、その際、ホスゲンとアミンは溶媒に溶解させることができる。ホスゲン化に好ましい溶媒は、塩素化芳香族炭化水素、例えば、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、その対応するクロロトルエンまたはクロロキシレン、クロロエチルベンゼン、モノクロロジフェニル、α−またはβ−ナフチルクロリド、安息香酸エチルエステル、フタル酸ジアルキルエステル、フタル酸ジイソジエチル、トルエンおよびキシレンである。好適な溶媒のさらなる例は先行技術から原則として公知である。さらに、例えば発明明細書 WO 96/16028により、先行技術から知られているように、生成するイソシアネートも同様にホスゲンの溶媒としての役割を果たし得る。別の好ましい実施形態では、ホスゲン化、特に好適な芳香族および脂肪族ジアミンのホスゲン化は、気相中で、すなわち、アミンの沸点より高い温度で行われる。気相ホスゲン化は、例えば、EP 570 799 A1に記載されている。他の標準的な液相ホスゲン化と比べてのこの方法の利点は、コストのかかる溶媒とホスゲンの循環を最小限に抑えることによるエネルギー節約にある。
ホスゲンと反応して、1以上のイソシアネート基を有する1以上のイソシアネートを生成することができる、1以上の第一級アミノ基を有する全ての第一級アミンは、有機アミンとして原則として好適である。アミンは、少なくとも1つ、好ましくは2つ、または場合によって3つ以上の第一級アミノ基を有する。従って、脂肪族アミン、脂環式アミン、脂肪族−芳香族アミン、芳香族アミン、ジアミンおよび/またはポリアミン、例えばアニリン、ハロゲン置換フェニルアミン(例えば、4−クロロフェニルアミン)、1,6−ジアミノヘキサン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノシクロヘキサン、2,4−、2,6−ジアミノトルエンまたはそれらの混合物、4,4’−、2,4’−もしくは2,2’−ジフェニルメタンジアミンまたはそれらの混合物、ならびに前記アミンおよびポリアミンの高分子異性体、オリゴマーまたはポリマー誘導体は、有機第一級アミンとして使用可能である。可能な他のアミンは先行技術から原則として公知である。本発明に好ましいアミンは、ジフェニルメタンジアミン類(モノマー、オリゴマーおよびポリマーアミン)、2,4’−、2,6’−ジアミノトルエン、イソホロンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンである。対応するイソシアネート、すなわち、ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI、モノマー、オリゴマーおよびポリマー誘導体)、トルイレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)が、ホスゲン化中に得られる。
アミンはホスゲンと一段階または二段階または場合によって多段階反応で反応させることができる。それにより、連続的さらに不連続的操作モードが可能である。
気相中での一段階ホスゲン化を選択する場合には、反応はアミンの沸点より高い温度で、好ましくは平均接触時間0.5〜5秒以内に温度200〜600℃で行われる。
液相中でのホスゲン化は、通常、20〜240℃の温度、1〜およそ50バールの圧力で行われる。液相中でのホスゲン化は、一段階でまたは多段階で行うことができ、その際、ホスゲンは化学量論的過剰量で使用することができる。この場合、アミン溶液およびホスゲン溶液は静的混合エレメントによって混合された後、例えば1以上の反応塔に下部から上部まで通され、そこで混合物が反応して、必要なイソシアネートを生じる。好適な混合エレメントが備わった反応塔に加えて、攪拌装置を有する反応槽も使用することができる。静的混合エレメントだけでなく、特殊な動的混合エレメントも使用することができる。好適な静的および動的混合エレメントは先行技術から原則として公知である。
原則として、連続的な液相イソシアネート製造は、工業規模では二段階で行われる。第1の段階では、一般に最高220℃、好ましくは最高160℃の温度で、アミンとホスゲンとから塩化カルバモイルが、そしてアミンと分離された塩化水素とから塩酸アミンが生成される。この第1の段階は強い発熱反応である。第2の段階では、塩化カルバモイルがイソシアネートと塩化水素とに分解され、さらに塩酸アミンが塩化カルバモイルへと反応する。第2の段階は、原則として少なくとも90℃、好ましくは100〜240℃の温度で行われる。
ホスゲン化後、ホスゲン化中に生成したイソシアネートの分離は第3の工程において行われる。これは、まず、ホスゲン化反応の混合物を、当業者に原則として公知の方法により液体生成物流とガス状生成物流とに分離することによって行われる。液体生成物流は、イソシアネートまたはイソシアネート混合物と、溶媒と、未反応のホスゲンのごく一部とを実質的に含有する。ガス状生成物流は、塩化水素ガスと、化学量論的過剰量のホスゲンと、少量の溶媒と不活性ガス(例えば窒素および一酸化炭素など)とから実質的になる。さらに、液体流はその後、処理、好ましくは蒸留処理に送られ、ホスゲンおよびホスゲン化のための溶媒が連続して分離される。生成したイソシアネートのさらなる処理も適宜行われる。これは、例えば当業者に公知の方法によって得られたイソシアネート生成物を、分画することにより行われる。
ホスゲンと有機アミンとの反応で得られた塩化水素は、有機二次成分を含有し、当該有機二次成分は、一般に、工程(c)による塩化水素水溶液の熱触媒または非熱活性化HCl酸化においても、電気化学的酸化においても干渉し得る。これらの有機成分には、例えばイソシアネート生産に使用される溶媒、例えば、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンまたはp−ジクロロベンゼンが含まれる。電気分解中、カソードとしてガス拡散電極を使用する場合には、ガス拡散電極の触媒も有機不純物によって不活性化される可能性がある。加えて、これらの不純物は集電器に沈着し、それにより、ガス拡散電極と集電器との間の接触を妨げ、電圧の望ましくない上昇をもたらす可能性がある。塩酸の電気分解に隔膜法を用いる場合には、前記有機成分がグラファイト電極および/または隔壁に沈着し、そのために同じように電解電圧を上昇させる可能性がある。
従って、ホスゲン化中に生じた塩化水素をガス状生成物流(または製品流)から分離することは、好ましくは別のプロセス工程において行われる。イソシアネートの分離中に得られるガス状生成物流は、ホスゲンがホスゲン化に、そして塩化水素が電気化学的酸化に再び供給され得るように処理される。
塩化水素の分離は、好ましくはまずガス状生成物流からホスゲンを分離することによって行われる。ホスゲンの分離は、例えば直列接続された1以上の凝縮器でのホスゲンの液化によって行われる。液化は、使用される溶媒に応じて、好ましくは−15〜−40℃の範囲の温度で行われる。加えて、溶媒残渣の一部も、この深冷処理によりガス状生成物流から除去することができる。
加えてまたはあるいは、ホスゲンは、ガス流から冷溶媒または溶媒−ホスゲン混合物を用いて、一段以上で洗い流すことができる。このための溶媒としては、例えば、ホスゲン化に既に使用された溶媒クロロベンゼンおよびo−ジクロロベンゼンが好適である。このための溶媒または溶媒ホスゲン混合物の温度は−15〜−46℃の範囲である。
ガス状生成物流から分離されたホスゲンは、ホスゲン化に再び供給することができる。ホスゲンおよび溶媒残渣の一部を分離した後に得られる塩化水素は、窒素および一酸化炭素などの不活性ガスに加えて、0.1〜1重量%の溶媒および0.1〜2重量%のホスゲンを含有し得る。
次に、微量の溶媒の含量を減らすために、塩化水素の精製が適宜行われる。これは、例えば凍結処理によって、即ち、溶媒の物理特性に応じて塩化水素を例えば1以上の冷却トラップに通すことによって行うことができる。
適宜提供される塩化水素の精製の特に好ましい実施形態では、塩化水素流は直列接続された2つの熱交換器を流れ、分離すべき溶媒は、定点に応じて、例えば−40℃で凍結される。熱交換器は交互に運転されることが好ましく、ガスの流れは、先に凍結された溶媒を、それが最初に通過した熱交換器内で融解する。溶媒はホスゲン溶液の生産に再び使用することができる。冷凍装置用の通常の熱交換媒体、例えば、フレオン類の化合物で処理される下流の第2の熱交換器では、ガスは、溶媒が晶出するように溶媒の定点より低い温度に冷却されることが好ましい。融解および晶出手順が完了すると、ガス流と冷却剤流は、熱交換器の作用を逆にするように切り替えられる。塩化水素含有ガス流は、このようにして好ましくは最大500ppm、特に好ましくは最大50ppm、極めて特に好ましくは最大20ppmの溶媒含量まで激減させることができる。
あるいは、例えば、US−A−6 719 957によれば、塩化水素の精製は、好ましくは直列接続された2つの熱交換器内で行うことができる。この場合、塩化水素は、5〜20バール、好ましくは10〜15バールの圧力で圧縮されることが好ましく、圧縮された塩化水素ガスは、20〜60℃、好ましくは30〜50℃の温度で、第1の熱交換器に供給される。ここでは、塩化水素は、第2の熱交換器からくる−10〜−30℃の温度の冷塩化水素で冷却される。これにより、廃棄または再利用に送ることができる有機成分は凝縮される。第1の熱交換器の中に入った塩化水素は、ここを−20〜0℃の温度で出て、そして第2の熱交換器内で−10〜−30℃の温度まで冷却される。第2の熱交換器内で生成する凝縮物は、別の有機成分と少量の塩化水素からなる。塩化水素の損失を回避するために、第2の熱交換器から排出される凝縮物は、分離蒸発ユニットに供給される。この分離蒸発ユニットは、例えば、塩化水素が凝縮物から除去され、第2の熱交換器に戻される蒸留塔であり得る。除去された塩化水素を第1の熱交換器に戻すことも可能である。第2の熱交換器内で冷却され、有機成分が除かれた塩化水素は、−10〜−30℃の温度で第1の熱交換器の中に入る。10〜30℃に加熱された後、有機成分が除かれた塩化水素は第1の熱交換器から出て行く。
同様に好ましい別法では、有機不純物、例えば溶媒残渣から、塩化水素を適宜精製することが、活性炭において、吸着により行われる。この場合、0〜5バール、好ましくは0.2および2バールの圧力差で過剰のホスゲンを除去した後、塩化水素は、例えば活性炭床上または活性炭床中に通される。この場合、流速および滞留時間は、当業者に公知の方法によって不純物の含量に合わせられる。有機不純物の吸着は、他の好適な吸着剤においても、例えば、ゼオライトにおいても同様に可能である。
別の同様に好ましい代替法では、ホスゲン化からの塩化水素を適宜精製するために、塩化水素の蒸留を提供することができる。この蒸留は、ホスゲン化からの塩化水素ガスの凝縮後に行われる。凝縮塩化水素の蒸留では、精製された塩化水素は、蒸留の塔頂製品として除去され、蒸留は、当業者に公知のかかる蒸留に標準的な圧力、温度等の条件で行われる。
上記方法によって分離され、適宜精製された塩化水素は、次に酸素によるHCl酸化に供給することができる。このHCl酸化は、記載されているように、好ましくはディーコン法によって行われる。
上記で既に記載されているように、ディーコン法として知られている触媒法を用いることが好ましい。この方法では、塩化水素は、酸素により、発熱平衡反応において塩素に酸化され、水蒸気が生じる。反応温度は通常150〜500℃であり、通常の反応圧力は1〜25バールである。これは平衡反応であるため、触媒がなお十分な活性を有する最低温度で行うことが好都合である。選択性損失の懸念がないため、比較的高い圧力で、相応じて標準的な圧力と比較してより長い滞留時間で行うことが、経済的に有利であり得る。
ディーコン法に好適な好ましい触媒は、支持体としての二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタンまたは二酸化ジルコニウム上に、酸化ルテニウム、塩化ルテニウムまたは他のルテニウム化合物を含む。好適な触媒は、例えば塩化ルテニウムを支持体に塗布し、続いて乾燥させるか、あるいは乾燥させ、焼成することにより得ることができる。好適な触媒は、ルテニウム化合物に加えてまたはルテニウム化合物の代わりに、他の貴金属、例えば金、パラジウム、白金、オスミウム、イリジウム、銀、銅またはレニウムの化合物も含み得る。好適な触媒は、酸化クロム(III)もさらに含み得る。
触媒による塩化水素の酸化は、流動床法または固定床法として、好ましくは固定床法として、断熱的に又は好ましくは等温的にもしくはほぼ等温的に、不連続的に、また好ましくは連続的に、特に好ましくは多管式反応器内にて、不均一触媒上で反応器温度180〜500℃、好ましくは200〜400℃、特に好ましくは220〜350℃にて、圧力1〜25バール(1000〜25000hPa)、好ましくは1.2〜20バール、特に好ましくは1.5〜17バール、特に2.0〜15バールで行うことができる。
触媒による塩化水素の酸化が行われる通常の反応装置は、固定床反応器または流動床反応器である。触媒による塩化水素の酸化は、好ましくは多段階で行うことができる。
等温またはほぼ等温手法では、中間冷却が追加されている、数個、例えば2〜10個、好ましくは2〜6個、特に好ましくは2〜5個、特に2〜3個の直列接続された反応器を使用することができる。酸素は、塩化水素とともに第1の反応器の前で全て加えることができるし、または種々の反応器に分散させることもできる。この直列接続された個々の反応器を1つの装置に組み込むこともできる。
前記方法に好適な装置の別の好ましい実施形態は、触媒活性が流れの方向に増加する構造化触媒床を使用することからなる。触媒床のこのような構造化は、触媒支持体に活性化材料を異なるように含浸させるか、あるいは不活性材料で触媒を異なるように希釈することにより、行うことができる。不活性材料として、例えば二酸化チタン、二酸化ジルコニウムまたはそれらの混合物、酸化アルミニウム、ステアタイト、セラミック、ガラス、グラファイトまたは不活性な鋼(noble steel)のリング、シリンダーまたはペレットを使用することができる。触媒成形体の好ましい使用では、不活性材料は、好ましくは同様の外部寸法を有するべきである。
触媒成形体としては、いずれの形状の成形体も適しており;その形状としては、タブレット、リング、シリンダー、星形、カートホイールまたはペレットが好ましく、リング、シリンダーまたは星型のストランドが特に好ましい。
特に、不均一触媒としては、ドープ処理することもできる支持体材料上のルテニウム化合物または銅化合物が好適であり;適宜ドープ処理されたルテニウム触媒が好ましい。支持体材料としては、二酸化ケイ素、グラファイト、およびルチルまたはアナターゼ構造を有する二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムまたはそれらの混合物、好ましくは二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムまたはそれらの混合物、特に好ましくはγ−もしくはδ−酸化アルミニウムまたはそれらの混合物が好適である。
銅またはルテニウム担持触媒は、例えば、支持体材料に、CuClまたはRuClの水溶液、および適宜ドープ処理のための促進剤を含浸させることによって、好ましくは塩化物形態で得ることができる。触媒の成形は、支持体材料の含浸後または好ましくは前に行うことができる。
触媒をドープ処理するための促進剤としては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、およびセシウム、好ましくはリチウム、ナトリウムおよびカリウム、特に好ましくはカリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム、好ましくはマグネシウムおよびカルシウム、特に好ましくはマグネシウム)、希土類金属(例えば、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジムおよびネオジム、好ましくはスカンジウム、イットリウム、ランタンおよびセリウム、特に好ましくはランタンおよびセリウム)、またはそれらの混合物が好適である。
成形体は、後に乾燥させることができ、適宜、100〜400℃、好ましくは100〜300℃の温度で、例えば、窒素、アルゴンまたは空気雰囲気下で、焼成することができる。成形体は、まず、100〜150℃で乾燥させ、その後、200〜400℃で焼成することが好ましい。
単一パスでの塩化水素に対する反応は、好ましくは15〜90%、好ましくは40〜85%、特に好ましくは50〜70%に制限され得る。未反応の塩化水素の一部または全部は、分離後、触媒による塩化水素の酸化へ戻すことができる。
触媒による塩化水素の酸化の反応熱は、高圧水蒸気を生成する有利な方法で利用することができる。この水蒸気は、ホスゲン化反応器および/または蒸留塔、特にイソシアネート蒸留塔を運転するために利用することができる。
次の工程では、生成された塩素が分離される。分離工程は、通常、いくつかの段階、すなわち、触媒による塩化水素酸化の生成ガス流の未反応塩化水素を分離し、適宜これを戻すこと、塩素および酸素を実質的に含有する得られたガス流を乾燥させること、ならびに乾燥させたガス流から塩素を分離することを含む。
未反応の塩化水素と生成された水蒸気の分離は、冷却により、塩化水素酸化の生成ガス流から塩酸水溶液を凝縮することによって行うことができる。塩化水素は、希塩酸または水にさえも吸収され得る。
本発明による方法は、例えば、図1を用いて以下により詳細に例示される。
イソシアネート生産と組み合わせた新規な方法の好ましい実施形態を示す図である。
図1は、イソシアネート生産の補充および一部としての前記方法の使用についての例を示している。
イソシアネート生産の第1の段階1では、塩素11が一酸化炭素10と反応してホスゲン13となる。次の段階2では、段階1からのホスゲン13が、アミン14(例えば、トルエンジアミン)と反応して、イソシアネート(例えば、トルエンジイソシアネート、TDI)と塩化水素との混合物15となる。イソシアネート16は(段階3において)分離されて利用され、HClガス17は精製4に供される。この精製されたHClガス18は、ここでは触媒を用いたディーコン法による、HCl酸化プロセス5において酸素と反応する。
段階5からの反応混合物19は冷却される(工程6)。それによって生じる塩酸水溶液26は、場合によって水または希塩酸と混合されており、外へ送り出される。
このようにして得られたガス混合物20は、塩素と、酸素と、窒素、二酸化炭素などのような二次成分とから少なくともなり、濃硫酸21(96%)で乾燥させられる(工程7)。
精製段階8では、段階7からのガス混合物22から塩素11が分離される。酸素と二次成分とを有する残留物23は電気分解段階9に供給される。この電気分解段階は、カソード側で反応体として酸素が使用されるODC電気分解である。
精製段階8から得られる塩素ガスは、ホスゲン合成1において直接再度利用することができる。この工程で生じる酸素含有流23は、工程5(HCl酸化)および工程9(電解セル)において使用される。
電解セル9に供給される塩酸27の濃度は14〜15重量%HClであり、電気分解9から排出される塩酸28の濃度は11〜13重量%HClである。分離段階6からの濃塩酸26は塩酸流28に加えられ、電解セル9に再び供給される。
工程5および工程9において消費された酸素は、外部供給源24からの酸素で補充される。電解セルのカソード室内で消費されていない酸素25は循環に入り、外部供給源24からの新しい酸素が加わる。
カソード室内で同様に生じるおよそ2重量%の塩酸流29は、塩酸分離6に供給され、そこで過剰な塩化水素ガスの吸収剤として働く。
工程9で生成した塩素30は塩素含有ガス流20と合流する。
合流したガス流30、20は、冷却ユニット、例えば、管式熱交換器を用いて一段階または多段階冷却で、冷却され、乾燥される。乾燥7は、例えば物質交換エレメントを備える吸収塔内で、適切な乾燥剤を用いて行うことができる。適切な乾燥剤は、例えば、DE 10 235 476 Aに記載されているように、モレキュラーシーブスまたは吸湿性吸着剤に加えて、例えば硫酸であり得る。乾燥は、一段階または多段階で行うことができる。乾燥は、好ましくは二段階で行われ、第1の段階では、乾燥させる塩素を、より低濃度の、好ましくは70〜80%、特に好ましくは75〜80%の硫酸と接触させる。第2の段階では、好ましくは88〜96%、特に好ましくは92〜96%のより高濃度の硫酸を用いて、残留水分が塩素から除去される。このようにして乾燥させた、残留水分が好ましくは最大100ppm、特に好ましくは最大20ppmの塩素(22)は、所望により塩素中に残留する硫酸液滴を除去するために、液滴分離器に通すことができる。
乾燥した塩素ガス流22は、その後、塩素精製8に供される。
実施例1
イソシアネートプラントからの35.9t/hの精製塩化水素の流れは、2本の部分流に分けられる。29.5t/hはHClの酸化に供給され、6.4t/hはHClの吸収に供給される。29.5t/hのHClは、触媒によるHClの酸化の12.9t/hの酸素(含量99%を超える)とともに供給される。酸化は333℃および3.4バールで行われる。反応器内でのHClの変換は85%である。反応器から出るガス混合物は100℃に冷却され、HClがHCl吸収において、反応水とともに凝縮される。電気分解から来る塩酸が減少した酸性アノード液流28(または塩酸除去アノード液酸性流28)の一部のストリームは、HCl吸収からの塩酸26に導入される。32.1t/hの、HCl濃度が12.2重量%である塩酸減少酸性アノード液28は、HCl吸収に供給される。冷却されたプロセスガス流(4.4t/hのHCl、7.4t/hの酸素、24.4t/hの塩素、6.18t/hの水)は、6.4t/hの精製塩化水素とともにHCl吸収に送られる。このHCl吸収ユニットでは、減少酸性アノード液28の残留物と合流し、電解セルに再びに供給される、30重量%の塩酸26が生成される。2.96t/hの減少酸性アノード液28はアノード液循環から供給される(図示せず)。
電気分解は、電流密度5kA/m、55℃、電圧1.39Vで操作される。アノードおよびカソード材料としては、パラジウムによって安定化させたチタンが使用される。DENORA社(ドイツ)製の酸化ルテニウム被覆アノードでは、10.1t/hの塩素が生成される。アノードのハーフシェルとカソードのハーフシェルは、DUPONT社製のNafion 324タイプのイオン交換膜で分離される。カソードとしては、硫化ロジウム担持触媒を含むETEK社製の酸素吸収カソードが使用される。酸素は100%過剰で、すなわち、9.17t/hで、カソードのハーフエレメントに供給される。酸素は電気分解で再利用され、供給量の1%のパージ流は電気分解9の後方に導出されるか(図示せず)、またはHCl酸化5に使用される。アノード半電池内での圧力は、カソード半電池内での圧力よりも高い。この圧力差は200ミリバールである。8.8t/hの凝縮物流が、カソード半電池から除去される。
電気分解ユニット9は、615の電解セルからなり、この電解セルは、アノードを備えたアノードのハーフシェルと、イオン交換膜と、酸素吸収カソードを備えたカソードのハーフシェルとからなる、1つのエレメントである。
実施例2
実施例1の場合と同様に、精製HClガス流は、35.9t/hで、100%酸素過剰で、すなわち、15.7t/hの酸素とともに、HCl酸化に供給される。変換率は85%であり、その結果、5.4t/hのHCl、9.0t/hの酸素、7.5t/hの水および29.7t/hの塩素が反応器から出る。このプロセスガス19は、NaCl電気分解からくるNaClが減少したNaCl含有溶液(18.3重量%NaCl)の177.8t/hの第1の部分流を用いて操作されるHCl吸収に供給される。プロセスガス19の水および塩化水素はこのNaCl含有溶液に吸収される。この吸収から出る流れは、以下のとおり構成されている:152.8t/hの水、32.5t/hのNaCl、5.4t/hの塩化水素。この流れは、その後、118.2t/hのNaCl含有溶液の第2の部分流と合流し、26.4t/hの固体NaClが加えられ、それがNaCl電気分解に再び供給される。NaCl電気分解は、2.71mの膜表面当たり、1475の双極性電気分解エレメント(biopolar electrolysis elements)からなる。NaCl電気分解は、貴金属被覆チタンアノードを備えたチタン製のアノードのハーフシェルを用いて操作される。カソードのハーフシェルは、ニッケルからなり、貴金属酸化物被覆ニッケルカソードを支持する。アノードのハーフシェルとカソードのハーフシェルはDUPONT社製のNafion 982のイオン交換膜で分離される。アノードで21.2t/hの塩素が生成され、カソードで74.8t/hの濃度32重量%の水酸化ナトリウム溶液と0.6t/hの水素が生成される。NaClが減少したアノード液の一部は、再びHCl吸収に供給される。
本発明は、以下の態様のものを含む。
(態様1)
a)触媒を使用した塩化水素と酸素との熱反応、または塩化水素と酸素との非熱活性化反応による
多段階酸化を用いた塩素の製造方法であって、
反応a)で生成される、その目的生成物である塩素および水と、未反応の塩化水素および酸素と、他の二次成分、特に二酸化炭素および窒素とからなるガス混合物を、
b)塩酸を凝縮するために冷却し、
c)生成する塩化水素の水溶液(塩酸)を該ガス混合物から分離し、
方法であって、
d)分離した塩酸の少なくとも一部を電気化学的酸化に供給して、塩酸水溶液の少なくとも一部が塩素に酸化されるようにし、
e)工程d)で生じる塩素ガスを、必要に応じて、工程c)で生じるガス混合物に加え、
f)工程c)およびe)からのガス混合物中に存在する水の残渣を、特に硫酸で洗浄することによって、除去し、
g)生じた塩素濃度の高いガス混合物から、酸素、および必要に応じて二次成分を除く
方法。
(態様2)
塩化水素水溶液の電気化学的な酸化が、膜電気分解によって、工程d)で実施されることを特徴とする、態様1の方法。
(態様3)
塩化水素水溶液の電気化学的な酸化が、ダイアフラム電気分解によって、工程d)で実施されることを特徴とする、態様1の方法。
(態様4)
グラファイトをベースとする電極が、アノードおよび/またはカソードの電極として使用されることを特徴とする、態様3の方法。
(態様5)
イリジウムを含む被覆を有するグラファイトをベースとするカソードが使用されることを特徴とする、態様3または4の方法。
(態様6)
工程b)およびc)において、塩化水素を、ガス混合物から、塩酸として完全に分離することを特徴とする、態様1〜5のいずれか1つの方法。
(態様7)
工程b)およびc)において塩化水素をガス混合物から分離することを、水または希塩酸、特に水で、ガス混合物をさらに洗浄することによって行うことを特徴とする、態様1〜6のいずれか1つの方法。
(態様8)
酸素吸収カソードとして作用させられるガス分散電極を、工程d)の電気分解のカソードとして使用することを特徴とする、態様1、2、4〜7のいずれか1つの方法。
(態様9)
ガス分散電極が、炭素含有触媒層とガス拡散層との間に配置された、炭素から成る、導電性布帛、織物、編物、ネット、または不織布を、少なくともベースとすることを特徴とする、態様8の方法。
(態様10)
触媒層がロジウムおよび/または硫化ロジウムを含むことを特徴とする、態様9の方法。
(態様11)
少なくとも一つの貴金属酸化物、好ましくは酸化ルテニウムの被覆を有する、チタン含有電極を、アノードとして使用することを特徴とする、態様1、2、4〜10のいずれかつの方法。
(態様12)
チタンおよび/またはチタン合金を電解セルの材料として用いることを特徴とする、態様1、2、4〜11のいずれか1つの方法。
(態様13)
第一の酸化a)の出発材料として用いられる塩化水素が、イソシアネートの製造プロセスの生成物であり、酸素および場合により二次成分を除去した、工程g)の精製塩素ガスをイソシアネートの製造プロセスで、特に材料循環の一部として、再利用することを特徴とする、態様1〜12のいずれか1つの方法。
(態様14)
工程d)の塩酸が、アノードアルカリ塩化物電気分解において、アルカリ塩化物、特に塩化ナトリウムとともに、酸化されることを特徴とする、態様1、2、6〜13のいずれか1つの方法。
(態様15)
第一の酸化a)を、熱触媒酸化(ディーコン法)によって行うことを特徴とする、態様1、2、6〜14のいずれか1つの方法。
(態様16)
アルカリ塩化物電気分解で生じる、アルカリ塩化物が減少した溶液が、アルカリ塩化物溶液として使用される、態様14または15の方法。
(態様17)
第一のHCl酸化に供給される塩化水素の一部を分けて、水または希塩酸、特に希塩酸による吸収に付し、生成された濃塩酸を工程c)からの塩酸と合わせて、工程d)の電気分解に供給することを特徴とする、態様1、2、6〜16のいずれか1つの方法。
(態様18)
第一のHCl酸化a)を、転化率50〜98%、特に転化率60〜95%で行うことを特徴とする、態様1〜17のいずれか1つの方法。

Claims (9)

  1. a)触媒を使用した塩化水素と酸素との熱反応、または塩化水素と酸素との非熱活性化反応による
    多段階酸化を用いた塩素の製造方法であって、
    反応a)で生成される、その目的生成物である塩素および水と、未反応の塩化水素および酸素と、他の二次成分を
    b)塩酸を凝縮するために冷却し、
    c)生成する塩化水素の水溶液(塩酸)を該ガス混合物から分離し、
    d)分離した塩酸の少なくとも一部を電気化学的酸化に供給して、塩酸水溶液の少なくとも一部が塩素に酸化されるようにし、
    f)工程c)からのガス混合物中に存在する水の残渣を除去し、
    g)生じた塩素濃度の高いガス混合物から、酸素を除く
    方法。
  2. a)触媒を使用した塩化水素と酸素との熱反応、または塩化水素と酸素との非熱活性化反応による
    多段階酸化を用いた塩素の製造方法であって、
    反応a)で生成される、その目的生成物である塩素および水と、未反応の塩化水素および酸素と、他の二次成分を、
    b)塩酸を凝縮するために冷却し、
    c)生成する塩化水素の水溶液(塩酸)を該ガス混合物から分離し、
    d)分離した塩酸の少なくとも一部を電気化学的酸化に供給して、塩酸水溶液の少なくとも一部が塩素に酸化されるようにし、
    e)工程d)で生じる塩素ガスを、工程c)で生じるガス混合物に加え、
    f)工程c)およびe)からのガス混合物中に存在する水の残渣を除去し、
    g)生じた塩素濃度の高いガス混合物から、酸素を除く
    方法。
  3. 塩化水素水溶液の電気化学的な酸化が、ダイアフラム電気分解によって、工程d)で実施されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程b)およびc)において塩化水素をガス混合物から分離することを、水または希塩酸で、ガス混合物をさらに洗浄することによって行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  5. 酸素吸収カソードとして作用させられるガス分散電極を、工程d)の電気分解のカソードとして使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  6. 少なくとも一つの貴金属酸化物の被覆を有する、チタン含有電極を、アノードとして使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  7. 第一の酸化a)の出発材料として用いられる塩化水素が、イソシアネートの製造プロセスの生成物であり、酸素を除去した、工程g)の精製塩素ガスをイソシアネートの製造プロセスで、再利用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  8. 工程d)の塩酸が、アノードアルカリ塩化物電気分解において、アルカリ塩化物とともに、酸化されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  9. 第一のHCl酸化に供給される塩化水素の一部を分けて、水または希塩酸による吸収に付し、生成された濃塩酸を工程c)からの塩酸と合わせて、工程d)の電気分解に供給することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
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