JP5118350B2 - 粘着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性および易剥離性を有する粘着剤に関する。
従来から、例えば電子部品、半導体ウエハ、積層セラミックコンデンサ、液晶ディスプレイ等の分野に利用される部品の仮止め用粘着剤には、部品を所定の粘着力で固定でき、部品から剥離する際には、簡単に剥離することができる易剥離性が要求される。
また、工程によっては高温雰囲気下においても部品を固定できることが要求される(すなわち耐熱性)。しかしながら、耐熱性と易剥離性とを両立させることは困難である。例えば、特許文献1には、基材フィルムに設けられる粘着剤層が、側鎖結晶性ポリマーを含有するポリマー組成物からなり(感温性粘着剤)、該側鎖結晶性ポリマーが、ポリマー組成物を室温以下の温度ではほぼ非粘着性に、またそれより上の温度では粘着性にするのに十分な量だけ該ポリマー組成物中に存在する仮止め粘着テープが記載されている。
この文献によると、該仮止め粘着テープは積層セラミックコンデンサの積層工程用であり、積層体の仮止め時では接着力が大きく、ワークの取り出し時においては冷却するだけで容易に剥離することができると記載されている。また、仮止め時の温度としては、例えば30℃〜80℃が記載さている。
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の感温性粘着剤は、易剥離性には優れるものの、高温雰囲気下(例えば100℃以上、特に150℃近傍)においては粘着力が充分でないという問題がある。
特開平9−251923号公報
本発明の課題は、優れた耐熱性および易剥離性を有する粘着剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)融点以上の温度で粘着性を示す粘着剤からなり、該粘着剤の下記式(I)から算出される粘着力の保持率が、温度150℃であるときに50%以上であり、融点未満の温度であるときに10%以下であることを特徴とする粘着剤。
Figure 0005118350
(2)前記融点以上の温度で粘着性を示す粘着剤が、融点以上の温度で流動性を示しかつ融点未満の温度で結晶化する感温性粘着剤である前記(1)記載の粘着剤。
(3)前記感温性粘着剤が、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル20〜40重量部と、炭素数1〜2のアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル60〜70重量部と、極性モノマー0〜10重量部とを重合させて得られる重合体である前記(2)記載の粘着剤。
(4)前記融点が20℃以上である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の粘着剤。
上記(1)記載の粘着剤によれば、融点+5℃での粘着力に対して150℃での粘着力の保持率が50%以上なので、高温雰囲気下において部品を加工中に何らかの応力(例えば外的応力、固定部材・部品等の熱的変形による応力等)を受けたとしても剥離することなく、確実に部品を固定することができ、耐熱性に優れるという効果を有する。しかも、融点+5℃での粘着力に対して、融点未満の温度での粘着力の保持率が10%以下なので、部品から取り外す際には、簡単に剥離することができ、易剥離性にも優れる。
上記(2)によれば、融点以上の温度で粘着性を示す粘着剤が、感温性粘着剤であるので、粘着剤の粘着性を簡単にコントロールすることができる。すなわち、該感温性粘着剤を融点以上に加温すると、流動性を示すことにより粘着性を示し、該感温性粘着剤を融点未満の温度に冷却すると、結晶化して該粘着性が低下する。
上記(3)によれば、感温性粘着剤が、炭素数1〜2のアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを主成分として含有するので、粘着剤の凝集力が向上し、その結果、融点+5℃での粘着力に対して150℃での粘着力の保持率を50%以上とすることができる。しかも、このような割合で所定のモノマーを重合させて得られる重合体は、融点+5℃での粘着力に対して融点未満の温度での粘着力の保持率が10%以下となるので、易剥離性にも優れる。
上記(4)によれば、融点が20℃以上なので、粘着剤が室温下において粘着性を有しており、室温における部品の仮止め用の粘着剤として有用である。
本発明の粘着剤は、融点以上の温度で粘着性を示す粘着剤からなり、該粘着剤の上記式(I)から算出される粘着力の保持率が、上記式(I)中のAの温度が150℃であるときに50%以上、好ましくは53%以上、より好ましくは55%以上である。これにより、高温雰囲気下においても部品を固定することができる(すなわち耐熱性に優れる)。これに対し、150℃での粘着力の保持率が50%未満であると、固定されている部品に何らかの応力(例えば外的応力、部材等の熱的変形による応力等)が掛かった際には、該部品が外れてしまう。
また、該粘着剤の上記式(I)から算出される粘着力の保持率が、上記式(I)中のAの温度が融点未満の温度、好ましくは融点−20℃以下の温度であるときに10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは4%以下である。これにより、部品から取り外す際には、簡単に剥離することができる。これに対し、融点未満の温度での粘着力の保持率が10%より高いと、部品から簡単に剥離することができない。
上記式(I)中の粘着力は、各温度における粘着剤の180°剥離強度(JIS Z0237準拠)を測定して得られる値である。したがって、本発明において耐熱性に優れるとは、融点+5℃での180°剥離強度に対し、150℃での180°剥離強度の保持率が50%以上であることを意味する。また、易剥離性に優れるとは、融点+5℃での180°剥離強度に対し、融点未満の温度での180°剥離強度の保持率が10%以下であることを意味する。各温度は、被着体の温度を意味する。すなわち、融点+5℃の温度とは、被着体の温度が融点+5℃の温度であり、150℃とは、被着体の温度が150℃であり、融点未満の温度とは、被着体の温度が融点未満の温度であることをそれぞれ意味する。
粘着剤の粘着力を180°剥離強度で測定する理由としては、以下の理由が挙げられる。すなわち、例えば基材フィルムにアクリル系の粘着剤層を設けた粘着テープを150℃で180°剥離した際には、剥離形態がほぼ凝集破壊となる。これは、150℃で180°剥離強度を測定することは、粘着剤の粘着強度を測定しているのではなく、粘着剤の凝集力を擬似的に測定していると言える。後述するように、本発明において粘着剤の耐熱性を向上させるには、粘着剤の凝集力を高めることが好適である。したがって、粘着剤の粘着力は、擬似的に粘着剤の凝集力を測定する180°剥離強度で測定する。
各温度における粘着力は、特に限定されるものではないが、通常、融点+5℃での粘着力は300〜1000g/25mm、150℃での粘着力は150〜1000g/25mm、融点未満の温度での粘着力は0〜150g/25mmであるのが好ましく、これらの範囲内で各粘着力の保持率が所定の関係であるのが好ましい。
ここで、融点以上の温度で粘着性を示す粘着剤としては、感温性粘着剤が好ましい。本発明における感温性粘着剤とは、融点以上の温度で流動性を示しかつ融点未満の温度で結晶化するものであり、温度変化に対応して結晶状態と流動状態とを可逆的に起こす粘着剤のことを意味する。すなわち、該感温性粘着剤は、融点以上の温度になると、結晶状態から流動状態へ相変化することで粘着性を発現する。また、融点未満の温度になると、流動状態から結晶状態へ相変化することで、粘着性が低下する。このように、感温性粘着剤を用いると、粘着剤の粘着性を温度によって簡単にコントロールすることができる。
特に、前記感温性粘着剤が、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル20〜40重量部と、炭素数1〜2のアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル60〜70重量部と、極性モノマー0〜10重量部とを重合させて得られる重合体であるのが好ましい。
上記で挙げた各モノマーのうち、炭素数1〜2のアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルは、粘着剤に凝集力を付与する成分である。本発明にかかる感温性粘着剤は、該成分を主成分として含有する。したがって、感温性粘着剤の凝集力が向上し、その結果、融点+5℃での粘着力に対して150℃での粘着力の保持率を50%以上とすることができる。しかも、このような割合で所定のモノマーを重合させて得られる重合体は、融点+5℃での粘着力に対して融点未満の温度での粘着力の保持率が10%以下となるので、易剥離性にも優れる。
一方、炭素数1〜2のアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの含有量が60重量部より少ないと、前記150℃での粘着力の保持率が50%未満になるおそれがあり、70重量部より多いと、融点以下で剥離できなくなるおそれがあるので好ましくない。また、感温性粘着剤が、上記で挙げた各モノマーのうち炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを主成分として含有すると、剥離は非常にしやすくなるが、凝集力が下がり耐熱性が減少するので好ましくない。
前記炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル[以下、(メタ)アクリレートという]としては、例えばセチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数16〜22の線状アルキル基を有する(メタ)アクリレート等の1種又は2種以上を用いることができる。前記炭素数1〜2のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の1種又は2種以上を用いることができるが、このうちメチル(メタ)アクリレートが好適である。前記極性モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボキシル基含有エチレン不飽和単量体や;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するエチレン不飽和単量体等の1種又は2種以上を用いることができるが、このうち特に好適なものはアクリル酸である。
感温性粘着剤を構成する前記重合体の重量平均分子量は20万〜100万、好ましくは40万〜80万であるのがよい。これにより、感温性粘着剤が高い凝集力を示すようになる。これに対し、前記重合体の重量平均分子量が20万より小さいと、該粘着剤の凝集力が不足して耐熱性が低下するおそれがあり、前記重量平均分子量が100万を超えると、凝集力が必要以上に高くなるので好ましくない。前記重量平均分子量は、前記重合体をゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。
融点は20℃以上、好ましくは20〜30℃であるのがよい。融点がこの範囲内にあると、室温下において粘着剤が粘着性を有しているので、室温における部品の仮止め用として好適である。本発明において融点とは、ある平衡プロセスにより、最初は秩序ある配列に整合されていた重合体の特定部分が無秩序状態となる温度を意味するものであり、(感温性)粘着剤を示差熱走査熱量計(DSC)で、10℃/分の測定条件で測定して得られる値である。
本発明の粘着剤の使用形態は、特に限定されるものではないが、例えば基材フィルムの片面または両面が本発明の粘着剤からなる粘着剤層である粘着テープ、粘着シート等の形態が挙げられる。前記基材フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルムが挙げられる。また、該フィルムは、単層体またはこれらの複層体からなるものであってもよく、厚さは、通常、25〜250μm程度である。基材フィルムの表面には、粘着剤層に対する密着性を向上させるため、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、プライマー処理等の表面処理を施してもよい。
この基材フィルムの片面または両面に本発明の粘着剤からなる粘着剤層を設けるには、例えば基材フィルムの片面に、上記粘着剤を所定の溶剤に加えた塗布液を塗布し、乾燥させることにより作製することができる。前記塗布液には、例えば耐熱性や凝集力を向上させるためのイソシアネート系化合物・アジリジン系化合物・エポキシ系化合物・金属キレート系化合物などの架橋剤を添加するのが好ましい。さらに必要に応じてタッキファイヤー、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を添加してもよい。各添加剤としては、各種の公知のものが採用可能である。塗布には、一般的にはナイフコーター、ロールコーター、カレンダーコーター、コンマコーター等が多く用いられる。また、塗工厚みや材料の粘度によっては、グラビアコーター、ロッドコーター等により行うことができる。粘着剤層の厚さは5〜60μm、好ましくは10〜60μm、より好ましくは10〜40μmであるのがよい。
本発明にかかる粘着剤の用途としては、特に限定されるものではなく、例えば耐熱性と易剥離性が要求される分野において、部品の仮止め用粘着剤として好適に用いることができる。
以下、合成例および実施例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の合成例および実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明で「部」は重量部を意味する。
(合成例1)
ステアリルアクリレート(日本油脂社製)を30部、メチルアクリレート(日本触媒社製)を65部、アクリル酸を5部およびパーブチルND(日本油脂社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に加えて混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は60万、融点は28℃であった。
(合成例2)
ステアリルアクリレート(日本油脂社製)を15部、セチルアクリレート(日本油脂社製)を30部、メチルアクリレート(日本触媒社製)を50部、アクリル酸を5部およびパーブチルND(日本油脂社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に加えて混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は50万、融点は26℃であった。
(合成例3)
ステアリルアクリレート(日本油脂社製)を20部、メチルアクリレート(日本触媒社製)を75部、アクリル酸を5部およびパーブチルND(日本油脂社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に加えて混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は50万、融点は20℃であった。
合成例1〜3の共重合体を表1に示す。なお、前記重量平均分子量は、共重合体をゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。また、融点は、示差熱走査熱量計(DSC)で、10℃/分の測定条件で測定した。
Figure 0005118350
<粘着テープの作製>
上記合成例1で得られた共重合体を、酢酸エチルを用いて固形分が30%となるように共重合体溶液を調製した。ついで、この共重合体溶液に、架橋剤としてアジリジン化合物(日本触媒社製の商品名「PZ−33」)を固形分換算で前記共重合体100部に対して1.0部添加して感温性粘着剤組成物を得た。この感温性粘着剤組成物を基材フィルム(厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)の片面に塗布し、乾燥させて厚さ10μmの感温性粘着剤層が形成された粘着テープを作製した。この粘着テープの粘着剤の融点は28℃で、融点以上の温度で粘着性を有していた。
<粘着力の保持率の評価>
上記で得た粘着テープについて、融点+5℃:33℃、150℃、融点未満:5℃の3点における粘着剤の180°剥離強度(JIS Z0237準拠)を測定した。具体的には、上記で得た粘着テープの粘着剤層が形成された面を、表面温度33℃のステンレス板に貼着し、ロードセルを用いて300mm/分の速度で前記粘着テープを180°剥離し、融点+5℃:33℃における粘着力を測定した。なお、この粘着力の値は、上記式(I)中のBの値である。
上記と同様にして粘着テープの粘着剤層が形成された面を、表面温度33℃のステンレス板に貼着し、温度を33℃から150℃に加温した後、上記と同様にして180°剥離強度を測定し、150℃における粘着力を測定した。この粘着力の値は、上記式(I)中のAの値である。
さらに、上記と同様にして粘着テープの粘着剤層が形成された面を、表面温度33℃のステンレス板に貼着し、温度を33℃から5℃に冷却した後、上記と同様にして180°剥離強度を測定し、融点未満:5℃における粘着力を測定した。この粘着力の値は、上記式(I)中のAの値である。
上記で得られた各温度における測定値を上記式(I)に当てはめて、150℃および5℃における粘着力の保持率をそれぞれ算出した。その結果を表2に示す。
[比較例1]
合成例1で得られた共重合体に代えて合成例2で得られた共重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして感温性粘着剤組成物を調製した。ついで、この感温性粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして厚さ10μmの感温性粘着剤層が形成された粘着テープを作製した。この粘着テープの粘着剤の融点は26℃で、融点以上の温度で粘着性を有していた。得られた粘着テープについて、実施例1と同様にして、融点+5℃:31℃、150℃、融点未満:5℃の3点における粘着力から粘着力の保持率を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例2]
合成例1で得られた共重合体に代えて合成例3で得られた共重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして感温性粘着剤組成物を調製した。ついで、この感温性粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして厚さ10μmの感温性粘着剤層が形成された粘着テープを作製した。この粘着テープの粘着剤の融点は20℃で、融点以上の温度で粘着性を有していた。得られた粘着テープについて、実施例1と同様にして、融点+5℃:25℃、150℃、融点未満:5℃の3点における粘着力から粘着力の保持率を評価した。その結果を表2に示す。
[比較例3]
市販のアクリル粘着テープを用いた以外は、実施例1と同様にして、融点+5℃、150℃、融点未満の温度の3点における粘着力から粘着力の保持率を評価した。このアクリル粘着剤は、明確な融点を示さないことから、融点+5℃の温度として30℃、融点未満の温度として5℃を選択し、その温度での粘着力を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0005118350
表2から明らかなように、実施例1の粘着テープは、融点+5℃(33℃)での粘着力に対して150℃での粘着力の保持率が57%であり、33℃での粘着力に対して、5℃(すなわち融点未満の温度)での粘着力の保持率が4%であった。この結果から、本発明の粘着剤は、耐熱性および易剥離性に優れているのがわかる。また、この粘着テープを用いる事で、粘着テープの融点+5℃での粘着力が、150℃という高温でも十分保持されることから、高温での部品の仮止めが可能となり、部品の加工が容易に行える。また、加工終了後は、粘着テープを融点未満の温度へ冷却することで容易に粘着テープを剥離することが可能となり、加工後の部品を傷つける恐れが少なく、高温の部品加工工程用に有効な粘着テープであることが伺える。
一方、比較例1では、易剥離性には優れるものの、耐熱性が悪いのがわかる。また、比較例2は、耐熱性は非常に優れるものの、易剥離性が非常に悪いという結果を示した。比較例3は、耐熱性および易剥離性のいずれもが劣る結果を示した。

Claims (4)

  1. 融点以上の温度で粘着性を示す粘着剤からなり、
    該粘着剤は、
    前記融点以上の温度で流動性を示し、前記融点未満の温度で結晶化するとともに、ステアリル(メタ)アクリレート20〜40重量部と、メチル(メタ)アクリレート60〜70重量部と、アクリル酸0〜10重量部とを重合させて得られる重合体である、感温性粘着剤であり、
    かつ融点+5℃での粘着力が300〜1000g/25mmであり、下記式(I)から算出される粘着力の保持率が、温度150℃であるときに50%以上であり、融点未満の温度であるときに10%以下であることを特徴とする粘着剤。
    Figure 0005118350
  2. 前記融点が20℃以上である請求項1記載の粘着剤。
  3. 前記融点が20〜30℃である請求項1記載の粘着剤。
  4. 前記感温性粘着剤は、ステアリルアクリレート30重量部と、メチルアクリレート65重量部と、アクリル酸5重量部とを重合させて得られる重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤。
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