JP5661537B2 - 感温性粘着剤 - Google Patents
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Description
(a)粘着力を発現させた感温性粘着テープをセラミックグリーンシート積層体に貼着する。
(b)このセラミックグリーンシート積層体を、感温性粘着テープを介して台座上に固定する。
(c)台座上に固定したセラミックグリーンシート積層体を切断し、複数の生チップを形成する。
(d)形成された複数の生チップの状態を検査する。
(e)ついで複数の生チップを感温性粘着テープから取り出す。
(f)取り出した生チップを焼成してセラミックチップを得、このセラミックチップの端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを得る。
(1)側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下する感温性粘着剤であって、前記側鎖結晶性ポリマーが、環状構造を有するエチレン性不飽和モノマーと、側鎖結晶性ポリマーを構成する他のモノマーと、を重合させて得られる共重合体からなることを特徴とする感温性粘着剤。
(2)前記環状構造を有するエチレン性不飽和モノマーが、イソボルニル(メタ)アクリレートである前記(1)記載の感温性粘着剤。
(3)前記融点未満の温度で、粘着力が時間経過につれて徐々に低下する前記(1)または(2)記載の感温性粘着剤。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の感温性粘着剤からなる粘着剤層を、基材フィルムの少なくとも片面に設けたことを特徴とする感温性粘着テープ。
(5)前記(4)記載の感温性粘着テープを用いてセラミック部品を製造する方法であって、粘着力を発現させた前記感温性粘着テープをセラミックグリーンシート積層体に貼着する工程と、このセラミックグリーンシート積層体を、前記感温性粘着テープを介して台座上に固定する工程と、台座上に固定した前記セラミックグリーンシート積層体を切断し、複数の生チップを形成する工程と、前記感温性粘着テープを側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度に冷却し、前記複数の生チップの状態を検査する工程と、ついで前記複数の生チップを前記感温性粘着テープから取り出す工程と、を含むことを特徴とするセラミック部品の製造方法。
(6)前記(5)記載のセラミック部品の製造方法で得られる生チップを焼成してセラミックチップを得、このセラミックチップの端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを製造することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
(B)このセラミックグリーンシート積層体を、感温性粘着テープを介して台座上に固定する。
(C)台座上に固定したセラミックグリーンシート積層体を切断し、複数の生チップを形成する。
(D)感温性粘着テープを側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度に冷却し、複数の生チップの状態を検査する。
(E)ついで複数の生チップを感温性粘着テープから取り出す。
(F)得られた生チップを焼成してセラミックチップを得、このセラミックチップの端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを得る。
ベヘニルメタクリレートを36部、ステアリルメタクリレートを29部、イソボルニルアクリレートを30部、メタクリル酸を5部、およびパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に添加して混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は50万、融点は24℃であった。なお、イソボルニルアクリレートは、大阪有機化学工業社製の「IBXA」を用いた。
ベヘニルメタクリレートを36部に代えて50部にし、ステアリルメタクリレートを29部に代えて40部にし、イソボルニルアクリレートを30部に代えて5部にした以外は、合成例1と同様にしてモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は55万、融点は45℃であった。
ベヘニルメタクリレートを36部に代えて53部にし、ステアリルメタクリレートを29部に代えて42部にし、イソボルニルアクリレートを添加しなかった以外は、合成例1と同様にしてモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は55万、融点は48℃であった。
イソボルニルアクリレートを95部、メタクリル酸を5部、およびパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に添加して混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。イソボルニルアクリレートは、合成例1と同じものを用いた。得られた共重合体の重量平均分子量は20万であった。この共重合体の融点は測定されなかった。
<粘着テープの作製>
まず、合成例1,2および比較合成例1,2で得られた各共重合体を、酢酸エチルを用いて固形分が30重量%になるよう調整して共重合体溶液を得た。ついで、この共重合体溶液を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布して乾燥させ、厚さ40μmの粘着剤層が形成された粘着テープを得た。
得られた粘着テープについて、結晶化度および180°剥離強度を評価した。各評価方法を以下に示すとともに、その結果を表2に併せて示す。
得られた粘着テープについて、雰囲気温度を23℃にしてから10分後、8時間後、および24時間後の3点における結晶化度を測定した。具体的には、雰囲気温度を23℃にし、上述の所定時間を経過した後に粘着テープの粘着剤層から試験片を採取し、この試験片の溶融に要する熱量(mJ/mg)を、DSCを用いて10℃/分の測定条件で測定し、熱量(A)を得た。
得られた粘着テープについて、雰囲気温度を23℃にしてから10分後、8時間後、および24時間後の3点における180°剥離強度を、JIS Z0237に準拠して測定した。具体的には、23℃の雰囲気温度で粘着テープをステンレス鋼製の板に貼着し、上述の所定時間を経過した後、ロードセルを用いて300mm/分の速度で粘着テープを180°剥離した。
Claims (5)
- 側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下する感温性粘着剤であって、
前記側鎖結晶性ポリマーが、環状構造を有するエチレン性不飽和モノマーと、側鎖結晶性ポリマーを構成する他のモノマーと、を重合させて得られる共重合体からなり、
前記環状構造を有するエチレン性不飽和モノマーが、イソボルニルアクリレートであり、
前記融点未満の温度で、粘着力が時間経過につれて徐々に低下することを特徴とする感温性粘着剤。 - 前記側鎖結晶性ポリマーを構成する他のモノマーが、ベヘニルメタクリレート、ステアリルメタクリレートおよびメタクリル酸である請求項1記載の感温性粘着剤。
- 請求項1または2記載の感温性粘着剤からなる粘着剤層を、基材フィルムの少なくとも片面に設けたことを特徴とする感温性粘着テープ。
- 請求項3記載の感温性粘着テープを用いてセラミック部品を製造する方法であって、
粘着力を発現させた前記感温性粘着テープをセラミックグリーンシート積層体に貼着する工程と、
このセラミックグリーンシート積層体を、前記感温性粘着テープを介して台座上に固定する工程と、
台座上に固定した前記セラミックグリーンシート積層体を切断し、複数の生チップを形成する工程と、
前記感温性粘着テープを側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度に冷却し、前記複数の生チップの状態を検査する工程と、
ついで前記複数の生チップを前記感温性粘着テープから取り出す工程と、
を含むことを特徴とするセラミック部品の製造方法。 - 請求項4記載のセラミック部品の製造方法で得られる生チップを焼成してセラミックチップを得、このセラミックチップの端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを製造することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
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