JP6005387B2 - セラミック部品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、積層セラミックコンデンサ等のセラミック部品の製造方法およびそれに用いる感温性粘着テープに関する。
積層セラミックコンデンサ等のセラミック部品の製造方法として、以下の(a)〜(d)の工程を含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
(a)セラミックグリーンシート積層体に粘着テープを貼着する。
(b)この粘着テープを介してセラミックグリーンシート積層体を台座上に固定する。
(c)台座上に固定したセラミックグリーンシート積層体を切断して複数の生チップを形成する。
(d)複数の生チップを粘着テープから取り出す。
上述した粘着テープは、いわゆる仮止め用であり、(d)の工程をスムーズに行う上で、粘着力を低下できるように構成されている。
しかし、特許文献1に記載されているような従来の粘着テープでは、粘着力の低下が十分ではなく、歩留りよくセラミック部品を製造できないという問題があった。
一方、粘着力を熱によって低下できる粘着テープとして、感温性粘着テープが知られている(例えば、特許文献2参照)。この感温性粘着テープを上述した仮止め用の粘着テープに使用すれば、歩留りよくセラミック部品を製造できるとも考えられる。
しかし、感温性粘着テープを使用しても、歩留りよくセラミック部品を製造できないことがあった。
特公平6−79812号公報 特開2007−31658号公報
本発明の課題は、歩留りよくセラミック部品を製造できる方法およびそれに用いる感温性粘着テープを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着テープを、セラミックグリーンシート積層体に貼着する第1工程と、前記セラミックグリーンシート積層体を、前記粘着テープを介して台座上に固定する第2工程と、台座上に固定した前記セラミックグリーンシート積層体を切断して複数の生チップを形成する第3工程と、前記複数の生チップの状態を検査する第4工程と、検査後の前記複数の生チップを前記粘着テープから取り出す第5工程と、を含み、前記粘着テープは、前記粘着剤層が側鎖結晶性ポリマーを含有し、かつ該側鎖結晶性ポリマーの凍結点以下の温度で粘着力が低下する感温性粘着テープであり、前記第1〜第4工程を前記凍結点よりも高い雰囲気温度で行うとともに、前記第5工程を前記凍結点以下の雰囲気温度で行うことを特徴とするセラミック部品の製造方法。
(2)前記凍結点が10〜15℃であるとともに、前記第4工程における雰囲気温度が20〜25℃である前記(1)に記載のセラミック部品の製造方法。
(3)前記第4工程を、目視によって行う前記(1)または(2)に記載のセラミック部品の製造方法。
(4)前記第4工程を、前記複数の生チップのうち互いに隣接している生チップ同士の間隔が広がるように前記基材フィルムを湾曲させることによって行う前記(1)〜(3)のいずれかに記載のセラミック部品の製造方法。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載のセラミック部品の製造方法に使用することを特徴とする感温性粘着テープ。
(6)ポリエチレンテレフタレートに対する180°剥離強度が、前記第3工程において0.3N/25mm以上であり、前記第4工程において7.0N/25mm以上であり、前記第5工程において0.2N/25mm以下である前記(5)に記載の感温性粘着テープ。
(7)前記第3工程の雰囲気温度が60〜80℃であり、前記第4工程の雰囲気温度が20〜25℃であり、前記第5工程の雰囲気温度が0〜15℃である前記(6)に記載の感温性粘着テープ。
(8)前記(1)〜(4)のいずれかに記載のセラミック部品の製造方法で得られる生チップを焼成してセラミックチップを得、このセラミックチップの端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを製造することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
本発明によれば、歩留りよくセラミック部品を製造できるという効果がある。
本発明に係るセラミック部品の製造方法では、感温性粘着テープを使用する。感温性粘着テープは、基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有するものであり、粘着剤層が側鎖結晶性ポリマーを含有するものである。
側鎖結晶性ポリマーは、温度変化に対応して結晶状態と流動状態とを可逆的に起こすポリマーである。粘着剤層は、この側鎖結晶性ポリマーを主成分として含有する。これにより、粘着剤層の粘着力を、熱によって可逆的に制御することが可能となる。すなわち、粘着剤層の温度を側鎖結晶性ポリマーが流動状態となる温度にすれば、粘着剤層の粘着力が発現する。また、粘着剤層の温度を側鎖結晶性ポリマーが結晶状態となる温度にすれば、粘着剤層の粘着力が低下する。
側鎖結晶性ポリマーは、融点および凍結点を有する。融点とは、ある平衡プロセスにより、最初は秩序ある配列に整合されていたポリマーの特定部分が無秩序状態となる温度を意味するものとする。融点は、通常、凍結点よりも高い温度である。
一方、凍結点とは、ある平衡プロセスにより、最初は無秩序状態であったポリマーの特定部分が秩序ある配列に整合される温度を意味するものとする。融点および凍結点はいずれも、示差熱走査熱量計(DSC)によって10℃/分の測定条件で測定して得られる値である。
融点としては、25〜30℃であるのが好ましい。凍結点としては、10〜15℃であるのが好ましい。融点および凍結点は、側鎖結晶性ポリマーの組成等を調整することによって所望の値に制御することができる。
側鎖結晶性ポリマーは、側鎖結晶性ポリマーを構成するモノマー(以下、「モノマー」と言うことがある。)を重合させて得られる重合体からなる。モノマーとしては、例えば炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、極性モノマー等が挙げられる。
炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばセチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数16〜22の線状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられ、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、極性モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
モノマーの重合割合としては、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを30〜100重量部、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを0〜70重量部、極性モノマーを0〜10重量部とするのが好ましい。
重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が挙げられる。例えば溶液重合法を採用する場合には、上述したモノマーを溶剤に加えて混合し、40〜90℃程度で2〜10時間程度攪拌すればよい。
側鎖結晶性ポリマーを構成する重合体の重量平均分子量としては、20万〜100万であるのが好ましく、40万〜70万であるのがより好ましい。重量平均分子量は、重合体をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。
一方、このような側鎖結晶性ポリマーとともに感温性粘着テープを構成する基材フィルムの構成材料としては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂が挙げられる。
基材フィルムは、単層体または複層体のいずれであってもよく、その厚さとしては、通常、5〜500μm程度である。基材フィルムには、粘着剤層に対する密着性を高める上で、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、プライマー処理等の表面処理を施すことができる。
基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を設けるには、粘着剤層を構成する粘着剤を溶剤に加えた塗布液を、コーター等によって基材フィルムの少なくとも片面に塗布して乾燥させればよい。
塗布液には、例えば架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を添加することができる。コーターとしては、例えばナイフコーター、ロールコーター、カレンダーコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ロッドコーター等が挙げられる。粘着剤層の厚さとしては、5〜60μmであるのが好ましく、5〜50μmであるのがより好ましく、5〜40μmであるのがさらに好ましい。
なお、基材フィルムの両面に粘着剤層を設ける場合には、他面の粘着剤層の組成や厚み等は、片面の粘着剤層と同じであってもよいし、異なっていてもよい。他面の粘着剤層には、例えば感圧性接着剤からなる粘着剤層を用いることもできる。感圧性接着剤は、粘着性を有するポリマーであり、例えば天然ゴム接着剤、合成ゴム接着剤、スチレン/ブタジエンラテックスベース接着剤、アクリル系接着剤等が挙げられる。
上述した感温性粘着テープを用いて行う本発明に係るセラミック部品の製造方法は、以下の第1〜第5工程を含み、本発明に係る積層セラミックコンデンサの製造方法は、以下の第6工程をさらに含む。
第1工程:感温性粘着テープをセラミックグリーンシート積層体に貼着する。
第2工程:セラミックグリーンシート積層体を、感温性粘着テープを介して台座上に固定する。
第3工程:台座上に固定したセラミックグリーンシート積層体を切断して複数の生チップを形成する。
第4工程:複数の生チップの状態を検査する。
第5工程:検査後の複数の生チップを感温性粘着テープから取り出す。
第6工程:得られた生チップを焼成してセラミックチップを得、このセラミックチップの端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを得る。
本発明では、第1〜第5工程のうち第1〜第4工程を、感温性粘着テープの側鎖結晶性ポリマーの凍結点よりも高い雰囲気温度で行うとともに、第5工程を凍結点以下の雰囲気温度で行う。これにより、感温性粘着テープの機能を確実に発揮させて歩留りよく複数の生チップを得ることができる。
具体的に説明すると、本発明の感温性粘着テープは、側鎖結晶性ポリマーの凍結点よりも高い温度では、側鎖結晶性ポリマーの少なくとも一部が流動状態にあり、それゆえ粘着剤層が粘着力を発現している状態にある。したがって、粘着力を必要とする第1〜第4工程を凍結点よりも高い雰囲気温度で行うことによって、セラミックグリーンシート積層体を切断し、形成した複数の生チップの状態を検査する第1〜第4工程を安定して行うことができる。特に、第1〜第4工程を側鎖結晶性ポリマーの融点以上の雰囲気温度で行うと、側鎖結晶性ポリマーの全体が流動状態にあることから、本発明の感温性粘着テープの粘着性が増すことで、第1〜第4工程をより安定した状態で行うことができる。
一方、第5工程は、第1〜第4工程とは逆に感温性粘着テープには粘着力を必要としない。ここで、融点から凍結点までの間の温度における側鎖結晶性ポリマーは、流動状態と結晶状態とが混在した状態にある。このような状態では、粘着剤層の粘着力が十分に低下していない。本発明では、第5工程(チップの取り出し工程)を側鎖結晶性ポリマーの凍結点以下の雰囲気温度で行うことから、側鎖結晶性ポリマーが確実に結晶状態にあり、その結果、粘着剤層の粘着力が十分に低下しており、それゆえ感温性粘着テープからの生チップの取り出しをスムーズに行うことができる。
このように、第1〜第5工程を行う際の雰囲気温度を、感温性粘着テープの側鎖結晶性ポリマーの融点および凍結点のうち凍結点を基準にすることによって、感温性粘着テープの機能を確実に発揮させることができ、歩留りよく複数の生チップを得ることが可能となる。
また、上述した第1〜第6工程のうち第4工程(検査工程)を経ることが、セラミック部品の歩留りを向上する上で重要である。ここで、感温性粘着テープの側鎖結晶性ポリマーの凍結点が10〜15℃であるとともに、第4工程における雰囲気温度が20〜25℃であるのが好ましい。これにより、いわゆる室温下において粘着剤層が粘着力を発現している状態にあることから、室温下で安全に検査することができる。
第4工程(検査工程)は、目視によって行うのが好ましい。これにより、複数の生チップの状態を簡単に検査することができる。第4工程を、複数の生チップのうち互いに隣接している生チップ同士の間隔が広がるように基材フィルムを湾曲させることによって行うのが好ましい。これにより、生チップの状態をより正確に検査することができる。
ポリエチレンテレフタレートに対する180°剥離強度が、第3工程(切断工程)において0.3N/25mm以上であり、第4工程において7.0N/25mm以上であり、第5工程(チップの取り出し工程)において0.2N/25mm以下であるのが好ましい。これにより、第3〜第4工程においては、セラミックグリーンシート積層体を切断する際の衝撃によって生チップが感温性粘着テープから飛散するのを抑制することができる。また、第5工程においては、感温性粘着テープから生チップを取り出す際に生チップが受ける負荷を小さくできる。
第3工程(切断工程)における180°剥離強度の上限値としては、3.5N/25mm程度が適当である。第4工程(検査工程)における180°剥離強度の上限値としては、10.0N/25mm程度が適当である。第5工程における180°剥離強度の値は、小さいほど好ましい。180°剥離強度は、JIS Z0237に準拠して測定される値である。
第3工程の雰囲気温度としては、60〜80℃であるのが好ましく、第4工程の雰囲気温度としては、20〜25℃であるのが好ましく、第5工程の雰囲気温度としては、0〜15℃であるのが好ましい。雰囲気温度の調整は、例えばヒータ等の加熱手段;冷風器、冷蔵庫等の冷却手段を用いて行うことができる。
なお、第1工程におけるセラミックグリーンシート積層体は、セラミック粉末のスラリーをドクターブレードで薄く延ばしてセラミックグリーンシートを形成し、このセラミックグリーンシートの表面に複数の電極を印刷した後、複数のセラミックグリーンシートを積層一体化して得られる。
第2工程における台座上への固定方法としては、特に限定されるものではなく、例えば感温性粘着テープの基材フィルムと、台座との間に所定の粘着剤や接着剤を介在させることによって固定する方法や、吸着機構等の固定手段を備えた台座を採用する方法等が挙げられる。また、感温性粘着テープの構成が、基材フィルムの両面に粘着剤層を設けた両面テープである場合には、セラミックグリーンシート積層体を貼着している片面の粘着剤層と反対の他面の粘着剤層を介して台座上に固定することもできる。
第3工程における切断は、切断刃による押し切りであってもよいし、回転刃による切断であってもよい。
本発明に係るセラミック部品の製造方法は、上述した積層セラミックコンデンサの他、例えばセラミックインダクタ、セラミックバリスタ等の他のセラミック部品についても適用することができる。
以下、合成例および実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の合成例および実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明で「部」は重量部を意味する。
<合成例1>
ベヘニルアクリレートを45部、メチルアクリレートを50部、アクリル酸を5部、およびパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に添加して混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は65万、融点は55℃、凍結点は43℃であった。
<合成例2>
ベヘニルアクリレートを17部、ステアリルアクリレートを28部、メチルアクリレートを50部、アクリル酸を5部、およびパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に添加して混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は60万、融点は40℃、凍結点は27℃であった。
<合成例3>
セチルアクリレートを15部、ステアリルアクリレートを30部、メチルアクリレートを50部、アクリル酸を5部、およびパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に添加して混合し、55℃で4時間撹拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は52万、融点は30℃、凍結点は15℃であった。
<合成例4>
セチルアクリレートを15部に代えて30部にし、ステアリルアクリレートを30部に代えて15部にした以外は、合成例3と同様にしてモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は58万、融点は25℃、凍結点は10℃であった。
合成例1〜4の各共重合体を表1に示す。なお、重量平均分子量は、共重合体をGPCで測定し、得られた測定値をポリスチレン換算して得た。融点および凍結点は、DSCを用いて10℃/分の測定条件で測定して得た。
Figure 0006005387
<感温性粘着テープの作製>
まず、合成例1〜4で得られた各共重合体を、酢酸エチルを用いて固形分が30重量%になるよう調整して共重合体溶液を得た。次に、この共重合体溶液を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布して乾燥させ、厚さ40μmの粘着剤層が形成された感温性粘着テープを得た。
<評価>
得られた感温性粘着テープについて、180°剥離強度を評価した。評価方法を以下に示すとともに、その結果を表2に示す。
(180°剥離強度)
得られた感温性粘着テープについて、70℃、23℃、15℃、10℃および5℃の各雰囲気温度における180°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。具体的には、まず、70℃の雰囲気温度で感温性粘着テープをポリエチレンテレフタレート製の板に貼着し、20分間静置した後にロードセルを用いて300mm/分の速度で180°剥離し、70℃の雰囲気温度における180°剥離強度を測定した。
次に、雰囲気温度を70℃から23℃、15℃、10℃および5℃の順に下げるとともに、各雰囲気温度で20分間静置した後にロードセルを用いて300mm/分の速度で180°剥離し、各雰囲気温度における180°剥離強度を測定した。
Figure 0006005387
表2から明らかなように、試料No.1〜4によれば、第1〜第4工程を凍結点よりも高い雰囲気温度で行うとともに、第5工程を凍結点以下の雰囲気温度で行うことによって、歩留りよくセラミック部品を製造できることが期待できる。特に、試料No.1〜4のうち試料No.3,4は、23℃の雰囲気温度が凍結点よりも高い温度であり、かつ同雰囲気温度における180℃剥離強度が第4工程に必要な7.0N/25mm以上である。したがって、試料No.3,4によれば、第4工程の雰囲気温度を20〜25℃にして室温下で安全に検査を行うことができる。

Claims (5)

  1. 基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着テープを、セラミックグリーンシート積層体に貼着する第1工程と、
    前記セラミックグリーンシート積層体を、前記粘着テープを介して台座上に固定する第2工程と、
    台座上に固定した前記セラミックグリーンシート積層体を切断して複数の生チップを形成する第3工程と、
    前記複数の生チップの状態を検査する第4工程と、
    検査後の前記複数の生チップを前記粘着テープから取り出す第5工程と、を含み、
    前記粘着テープは、前記粘着剤層がセチルアクリレート、ステアリルアクリレート、メチルアクリレートおよびアクリル酸を重合させて得られる側鎖結晶性ポリマーを含有し、かつ該側鎖結晶性ポリマーの凍結点以下の温度で粘着力が低下する感温性粘着テープであり、前記凍結点が10〜15℃であり、ポリエチレンテレフタレートに対する180°剥離強度が、前記第3工程において0.3N/25mm以上、前記第4工程において7.0N/25mm以上、前記第5工程において0.2N/25mm以下であり、
    前記第1〜第4工程を前記凍結点よりも高い雰囲気温度で行うとともに、前記第5工程を前記凍結点以下の雰囲気温度で行うとともに、前記第4工程における雰囲気温度が20〜25℃であることを特徴とするセラミック部品の製造方法。
  2. 前記第4工程を、目視によって行う請求項1に記載のセラミック部品の製造方法。
  3. 前記第4工程を、前記複数の生チップのうち互いに隣接している生チップ同士の間隔が広がるように前記基材フィルムを湾曲させることによって行う請求項1または2に記載のセラミック部品の製造方法。
  4. 前記第3工程の雰囲気温度が60〜80℃であり、前記第5工程の雰囲気温度が0〜15℃である請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック部品の製造方法
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック部品の製造方法で得られる生チップを焼成してセラミックチップを得、このセラミックチップの端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサを製造することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製造方法。
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