JP3331884B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
積層セラミック電子部品の製造方法Info
- Publication number
- JP3331884B2 JP3331884B2 JP31164996A JP31164996A JP3331884B2 JP 3331884 B2 JP3331884 B2 JP 3331884B2 JP 31164996 A JP31164996 A JP 31164996A JP 31164996 A JP31164996 A JP 31164996A JP 3331884 B2 JP3331884 B2 JP 3331884B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base film
- green
- block
- base
- cut
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 title claims description 10
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 8
- 239000012790 adhesive layer Substances 0.000 claims description 18
- 239000010410 layer Substances 0.000 claims description 7
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 7
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 7
- 230000003746 surface roughness Effects 0.000 claims description 5
- 238000010030 laminating Methods 0.000 claims description 4
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 15
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 13
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 12
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 12
- 239000011230 binding agent Substances 0.000 description 5
- 239000004088 foaming agent Substances 0.000 description 5
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 3
- 239000003985 ceramic capacitor Substances 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000006260 foam Substances 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 1
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 239000002002 slurry Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層セラミック電子
部品の製造方法に関するものである。
部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下に従来技術として、積層セラミック
電子部品の一つである積層セラミックコンデンサの製造
方法について図4を参照しながら説明する。
電子部品の一つである積層セラミックコンデンサの製造
方法について図4を参照しながら説明する。
【0003】図4は積層体グリーンブロックを裁断した
状態の断面図である。図4において、11は積層体グリ
ーンブロック(以降ブロックと称する)、11aはブロ
ック11の裁断片(以降、グリーンチップと称する)、
12は発泡剤含有接着剤層付き接着シート、12aはポ
リエステルシート、12bは発泡剤含有接着剤層、12
cは接着剤層、13は金属基盤である。
状態の断面図である。図4において、11は積層体グリ
ーンブロック(以降ブロックと称する)、11aはブロ
ック11の裁断片(以降、グリーンチップと称する)、
12は発泡剤含有接着剤層付き接着シート、12aはポ
リエステルシート、12bは発泡剤含有接着剤層、12
cは接着剤層、13は金属基盤である。
【0004】金属基盤13の面上に接着剤層12cを介
して接着固定した接着シート12面にセラミックグリー
ンシート(以降、グリーンシートと称する)と内部電極
層を交互に複数層積層したブロック11を所定寸法形状
に裁断した後、次に、全体を130℃付近の温度に加熱
すると発泡剤含有接着剤層12bが発泡し、発泡剤含有
接着剤層12bとグリーンチップ11aの接着面積が減
少することにより、接着シート12からグリーンチップ
11aが剥離される。
して接着固定した接着シート12面にセラミックグリー
ンシート(以降、グリーンシートと称する)と内部電極
層を交互に複数層積層したブロック11を所定寸法形状
に裁断した後、次に、全体を130℃付近の温度に加熱
すると発泡剤含有接着剤層12bが発泡し、発泡剤含有
接着剤層12bとグリーンチップ11aの接着面積が減
少することにより、接着シート12からグリーンチップ
11aが剥離される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
グリーンチップ11aを接着シート12から剥離する
際、発泡剤含有接着剤層12bを発泡させるために加熱
すると、加熱によりグリーンチップ11aに含まれてい
るバインダ成分が軟化してグリーンチップ11a同士が
再付着してしまうという問題があった。
グリーンチップ11aを接着シート12から剥離する
際、発泡剤含有接着剤層12bを発泡させるために加熱
すると、加熱によりグリーンチップ11aに含まれてい
るバインダ成分が軟化してグリーンチップ11a同士が
再付着してしまうという問題があった。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、グリーンチップの再付着を防止することを目的とす
るものである。
で、グリーンチップの再付着を防止することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、基盤面に接着剤層を介して接着固定された
表面粗さRaが10μm以下であるベースフィルム上
に、グリーンシートと内部電極を交互に複数層積層して
得たブロックを形成後、このブロックを所定形状寸法に
裁断後、基盤よりベースフィルムを剥離し、次いでベー
スフィルムを機械的に伸長させグリーンチップをベース
フィルムから剥離させることにより、所期の目的を達成
するものである。
に本発明は、基盤面に接着剤層を介して接着固定された
表面粗さRaが10μm以下であるベースフィルム上
に、グリーンシートと内部電極を交互に複数層積層して
得たブロックを形成後、このブロックを所定形状寸法に
裁断後、基盤よりベースフィルムを剥離し、次いでベー
スフィルムを機械的に伸長させグリーンチップをベース
フィルムから剥離させることにより、所期の目的を達成
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基盤表面に接着剤層を介して固定された表面粗さR
aが10μm以下であるベースフィルム上に直接セラミ
ックグリーンシート層と内部電極層を交互に複数層積層
してブロックを形成した後、前記ベースフィルム上でブ
ロックを所定形状寸法に裁断し、次いで前記基盤よりベ
ースフィルムを剥離し、その後前記ベースフィルムを機
械的に引き伸ばすことによりベースフィルムと積層体グ
リーンブロックの裁断片との接着力を小さくし、裁断さ
れたグリーンチップを前記ベースフィルムから剥離する
積層セラミック電子部品の製造方法であり、前記ベース
フィルムとブロックはグリーンシート表面に表出したバ
インダ成分によって接着固定されており、ブロックの裁
断時に、位置がずれることなく寸法精度よく裁断でき、
裁断後前記ベースフィルムを機械的に引き伸ばすことに
より、前記グリーンチップと前記ベースフィルムの接着
面積が小さくなり実質的に接着力が小さくなることによ
り容易に剥離する。そして、ベースフィルムの表面粗さ
Raを10μm以下とすることにより、グリーンシート
と内部電極を交互に複数層積層した後、前記積層体を加
圧圧着してブロックとするとき、ベースフィルムとブロ
ックの接着界面にアンカー効果を生じさせ、密着性を高
めることにより裁断時の位置ずれを抑制することができ
る。
は、基盤表面に接着剤層を介して固定された表面粗さR
aが10μm以下であるベースフィルム上に直接セラミ
ックグリーンシート層と内部電極層を交互に複数層積層
してブロックを形成した後、前記ベースフィルム上でブ
ロックを所定形状寸法に裁断し、次いで前記基盤よりベ
ースフィルムを剥離し、その後前記ベースフィルムを機
械的に引き伸ばすことによりベースフィルムと積層体グ
リーンブロックの裁断片との接着力を小さくし、裁断さ
れたグリーンチップを前記ベースフィルムから剥離する
積層セラミック電子部品の製造方法であり、前記ベース
フィルムとブロックはグリーンシート表面に表出したバ
インダ成分によって接着固定されており、ブロックの裁
断時に、位置がずれることなく寸法精度よく裁断でき、
裁断後前記ベースフィルムを機械的に引き伸ばすことに
より、前記グリーンチップと前記ベースフィルムの接着
面積が小さくなり実質的に接着力が小さくなることによ
り容易に剥離する。そして、ベースフィルムの表面粗さ
Raを10μm以下とすることにより、グリーンシート
と内部電極を交互に複数層積層した後、前記積層体を加
圧圧着してブロックとするとき、ベースフィルムとブロ
ックの接着界面にアンカー効果を生じさせ、密着性を高
めることにより裁断時の位置ずれを抑制することができ
る。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】(実施の形態1)以下、本発明の一実施形
態について、積層セラミックコンデンサ(以降、積層コ
ンデンサと称する)を例に図1から図3を用いて説明す
る。
態について、積層セラミックコンデンサ(以降、積層コ
ンデンサと称する)を例に図1から図3を用いて説明す
る。
【0030】図1は本実施形態のブロックの切断後の断
面図、図2(a),(b),(c)及び(d)は本発明
のベースフィルムの平面図、図3はグリーンチップをベ
ースフィルムから剥離する一手段を示す断面図である。
図1において、金属基盤3面上に接着剤層2aを介して
固着されたベースフィルム2の母材2b面上にブロック
1を形成し、前記ブロック1を所定の積層コンデンサ形
状に裁断してグリーンチップ1aとする。その後、ベー
スフィルム2を金属基盤3から剥離し、図3に示すよう
に棒状突起4をベースフィルム2の接着剤層2a面にお
しあてながら、順次グリーンチップ1aをベースフィル
ム2の母材2b面より剥離する。また図2にはベースフ
ィルム2に施した溝2c、孔2d、切り溝2e、格子状
の切り溝2fの一例をそれぞれ示した。
面図、図2(a),(b),(c)及び(d)は本発明
のベースフィルムの平面図、図3はグリーンチップをベ
ースフィルムから剥離する一手段を示す断面図である。
図1において、金属基盤3面上に接着剤層2aを介して
固着されたベースフィルム2の母材2b面上にブロック
1を形成し、前記ブロック1を所定の積層コンデンサ形
状に裁断してグリーンチップ1aとする。その後、ベー
スフィルム2を金属基盤3から剥離し、図3に示すよう
に棒状突起4をベースフィルム2の接着剤層2a面にお
しあてながら、順次グリーンチップ1aをベースフィル
ム2の母材2b面より剥離する。また図2にはベースフ
ィルム2に施した溝2c、孔2d、切り溝2e、格子状
の切り溝2fの一例をそれぞれ示した。
【0031】まず、図1に示す縦、横200mmのステ
ンレス製の金属基盤3面上に接着固定したベースフィル
ム2面に、予め所定のパターンを用いて内部電極を印刷
した縦、横145mmのグリーンシートを積層コンデン
サ形状に裁断した時、前記内部電極が積層コンデンサの
互いに異なる端面に交互に露出するように、グリーンシ
ートを一層毎にずらして複数層積層後、100kg/c
m2の圧力で加圧圧着しブロック1を作成した。このと
きグリーンシートとベースフィルム2の接する面には、
グリーンシート作成に用いたバインダ成分が表出してい
るので、グリーンシートを積層するベースフィルム2の
母材2b表面に接着剤層2aを形成することなく直接ベ
ースフィルム2面上に接着することができるのである。
ンレス製の金属基盤3面上に接着固定したベースフィル
ム2面に、予め所定のパターンを用いて内部電極を印刷
した縦、横145mmのグリーンシートを積層コンデン
サ形状に裁断した時、前記内部電極が積層コンデンサの
互いに異なる端面に交互に露出するように、グリーンシ
ートを一層毎にずらして複数層積層後、100kg/c
m2の圧力で加圧圧着しブロック1を作成した。このと
きグリーンシートとベースフィルム2の接する面には、
グリーンシート作成に用いたバインダ成分が表出してい
るので、グリーンシートを積層するベースフィルム2の
母材2b表面に接着剤層2aを形成することなく直接ベ
ースフィルム2面上に接着することができるのである。
【0032】次にブロック1をベースフィルム2面上に
固定したまま、長さ2.5mm、幅1.6mmの寸法の
グリーンチップ1aに裁断した。次いでグリーンチップ
1aが密着固定された状態でベースフィルム2を金属基
盤3から剥離した後、ベースフィルム2の相対する片を
固定し、長さ250mmの棒状突起4でベースフィルム
2の裏面側から数回すいた後、更に固定したベースフィ
ルム2に振動を加えてグリーンチップ1aをベースフィ
ルム2から剥離した。
固定したまま、長さ2.5mm、幅1.6mmの寸法の
グリーンチップ1aに裁断した。次いでグリーンチップ
1aが密着固定された状態でベースフィルム2を金属基
盤3から剥離した後、ベースフィルム2の相対する片を
固定し、長さ250mmの棒状突起4でベースフィルム
2の裏面側から数回すいた後、更に固定したベースフィ
ルム2に振動を加えてグリーンチップ1aをベースフィ
ルム2から剥離した。
【0033】尚、本実施形態では(表1)に示す、各種
異なる状態のベースフィルム2を用い、このベースフィ
ルム2には、図2(a)に示した切り溝2cを施したも
のを使用した。
異なる状態のベースフィルム2を用い、このベースフィ
ルム2には、図2(a)に示した切り溝2cを施したも
のを使用した。
【0034】このようにして得られたグリーンチップ1
aについて、ベースフィルム2より剥離後のグリーンチ
ップ1a同士の再付着状態をそれぞれ10万個ずつ評価
し、また切断寸法精度については従来品と同等な場合は
○を、従来品より優る場合は◎を付した。その結果を
(表1)に示す。
aについて、ベースフィルム2より剥離後のグリーンチ
ップ1a同士の再付着状態をそれぞれ10万個ずつ評価
し、また切断寸法精度については従来品と同等な場合は
○を、従来品より優る場合は◎を付した。その結果を
(表1)に示す。
【0035】
【表1】
【0036】(表1)から明らかなように、本実施形態
のグリーンチップ1aは従来の製造方法品と比較し、ベ
ースフィルム2より剥離した後のグリーンチップ1a同
士の再付着の発生が抑制されていることが判る。またグ
リーンチップ1aの寸法精度も従来方法品と比較して同
等以上の精度が保たれており、グリーンチップ1aの変
形や破損も認められなかった。
のグリーンチップ1aは従来の製造方法品と比較し、ベ
ースフィルム2より剥離した後のグリーンチップ1a同
士の再付着の発生が抑制されていることが判る。またグ
リーンチップ1aの寸法精度も従来方法品と比較して同
等以上の精度が保たれており、グリーンチップ1aの変
形や破損も認められなかった。
【0037】ここで、データとして示していないが、ベ
ースフィルム2の厚みが25μmより薄い場合、ブロッ
ク1を裁断する際に、切断刃がベースフィルム2をも切
断し金属基盤3にまで達する部分が発生し、ベースフィ
ルム2を金属基盤3から剥離するときベースフィルム2
が破損しグリーンチップ1aをうまくベースフィルム2
から剥離することができず、またベースフィルム2の厚
みが100μmより厚い場合にはグリーンシートと内部
電極を交互に複数層積層しブロック1全体を加圧圧着す
る際にグリーンシートがベースフィルム2の加圧変形に
従って伸び、ブロック1を裁断したとき、内部電極が規
定の位置からずれたグリーンチップ1aが発生する。ベ
ースフィルム2の表面粗さRaが10μmを超えた場
合、加圧圧着されたブロック1とベースフィルム2の接
着界面で十分なアンカー効果が得られず、裁断されたグ
リーンチップ1aの寸法精度にばらつきが発生する。ベ
ースフィルム2がグリーンシートの面積よりも小さい場
合、積層されたブロック1または裁断されたグリーンチ
ップ1aが金属基盤3に付着し剥離することができず、
また、ベースフィルム2の面積がグリーンシート面積の
200%を超えるものは積層設備が大きくなりすぎ好ま
しくない。金属基盤3面上に接着固定するためのベース
フィルム2に設けられた接着剤層2aの面積がベースフ
ィルム面積に対して5%より小さい場合、金属基盤3を
工程移動中にベースフィルム2が金属基盤3から剥がれ
る。
ースフィルム2の厚みが25μmより薄い場合、ブロッ
ク1を裁断する際に、切断刃がベースフィルム2をも切
断し金属基盤3にまで達する部分が発生し、ベースフィ
ルム2を金属基盤3から剥離するときベースフィルム2
が破損しグリーンチップ1aをうまくベースフィルム2
から剥離することができず、またベースフィルム2の厚
みが100μmより厚い場合にはグリーンシートと内部
電極を交互に複数層積層しブロック1全体を加圧圧着す
る際にグリーンシートがベースフィルム2の加圧変形に
従って伸び、ブロック1を裁断したとき、内部電極が規
定の位置からずれたグリーンチップ1aが発生する。ベ
ースフィルム2の表面粗さRaが10μmを超えた場
合、加圧圧着されたブロック1とベースフィルム2の接
着界面で十分なアンカー効果が得られず、裁断されたグ
リーンチップ1aの寸法精度にばらつきが発生する。ベ
ースフィルム2がグリーンシートの面積よりも小さい場
合、積層されたブロック1または裁断されたグリーンチ
ップ1aが金属基盤3に付着し剥離することができず、
また、ベースフィルム2の面積がグリーンシート面積の
200%を超えるものは積層設備が大きくなりすぎ好ま
しくない。金属基盤3面上に接着固定するためのベース
フィルム2に設けられた接着剤層2aの面積がベースフ
ィルム面積に対して5%より小さい場合、金属基盤3を
工程移動中にベースフィルム2が金属基盤3から剥がれ
る。
【0038】(実施の形態2)本実施形態2では、ベー
スフィルム2とグリーンシートとの接着強度がそれぞれ
(表2)に示す値になるように予め実験を行い、グリー
ンシート中のバインダー成分の添加量をセラミック粉末
重量に対して5%,8%,10%,20%と変えたスラ
リーでグリーンシートを作製し、グリーンシート面から
表出するバインダー量を変化させ接着強度を制御した。
またベースフィルム2と金属基盤3との接着強度につい
ても同様に、ベースフィルム2に設けた接着剤層2aの
厚みを1μm,3μm,5μm,10μm,25μmと
したものを用い、その接着強度を制御した。前記条件の
グリーンシート及びベースフィルム2を用い、(実施の
形態1)と同様な方法でブロック1を形成後、ブロック
1をグリーンチップ1a形状に裁断後ベースフィルム2
より剥離した。またベースフィルム2からグリーンチッ
プ1aを剥離する前、接着剤層2aの厚み5μmの一部
を室温より低い温度に保持した後、グリーンチップ1a
をベースフィルム2から剥離した。以上の条件で作成し
たグリーンチップ1aについて実施の形態1と同様に評
価し、その結果を(表2)に示した。
スフィルム2とグリーンシートとの接着強度がそれぞれ
(表2)に示す値になるように予め実験を行い、グリー
ンシート中のバインダー成分の添加量をセラミック粉末
重量に対して5%,8%,10%,20%と変えたスラ
リーでグリーンシートを作製し、グリーンシート面から
表出するバインダー量を変化させ接着強度を制御した。
またベースフィルム2と金属基盤3との接着強度につい
ても同様に、ベースフィルム2に設けた接着剤層2aの
厚みを1μm,3μm,5μm,10μm,25μmと
したものを用い、その接着強度を制御した。前記条件の
グリーンシート及びベースフィルム2を用い、(実施の
形態1)と同様な方法でブロック1を形成後、ブロック
1をグリーンチップ1a形状に裁断後ベースフィルム2
より剥離した。またベースフィルム2からグリーンチッ
プ1aを剥離する前、接着剤層2aの厚み5μmの一部
を室温より低い温度に保持した後、グリーンチップ1a
をベースフィルム2から剥離した。以上の条件で作成し
たグリーンチップ1aについて実施の形態1と同様に評
価し、その結果を(表2)に示した。
【0039】
【表2】
【0040】(表2)から明らかなように、本発明のグ
リーンチップ1aは、従来方法品と比較して(実施の形
態1)と同様に、グリーンチップ1aをベースフィルム
2から剥離したものは、グリーンチップ同士の再付着の
発生が抑制されていることが判る。ここで、データとし
(表2)に示していないが、ベースフィルム2とグリー
ンシートの接着界面の水平方向の引張りの接着強度が3
0gf/50mmよりも小さい場合、ブロック1を裁断
する際に、裁断の加重によりブロック1がベースフィル
ム2からの剥がれ、グリーンチップ1aの寸法精度にば
らつきが発生し、また、接着強度が150gf/50m
mよりも大きい場合、裁断させたグリーンチップ1aが
ベースフィルム2から剥離することが困難となる。同様
に金属基盤3とベースフィルム2との接着界面の水平方
向の引張りの接着強度が0.5gf/50mmより小さ
い場合、グリーンシート及び内部電極の積層及び加圧圧
着工程でベースフィルム2が金属基盤3からずれ、グリ
ーンシートが正しく積層されない、また接着強度が20
gf/50mmよりも大きい場合、金属基盤3からベー
スフィルム2を剥離する際に、ベースフィルム2のグリ
ーンチップ1aに過度の応力が加わりグリーンチップ1
aに変形及び破損が生じ好ましくない。またブロック1
をグリーンチップ1a形状に裁断後、ベースフィルム2
を室温以下の温度5℃および10℃に保持した場合、ベ
ースフィルム2に軽い振動を与えただけで容易にグリー
ンチップ1aをベースフィルム2から剥離することがで
きるとともに、グリーンチップ1aの外形形状を損なう
ことがなくグリーンチップ1a同士の再付着も発生しな
かった。
リーンチップ1aは、従来方法品と比較して(実施の形
態1)と同様に、グリーンチップ1aをベースフィルム
2から剥離したものは、グリーンチップ同士の再付着の
発生が抑制されていることが判る。ここで、データとし
(表2)に示していないが、ベースフィルム2とグリー
ンシートの接着界面の水平方向の引張りの接着強度が3
0gf/50mmよりも小さい場合、ブロック1を裁断
する際に、裁断の加重によりブロック1がベースフィル
ム2からの剥がれ、グリーンチップ1aの寸法精度にば
らつきが発生し、また、接着強度が150gf/50m
mよりも大きい場合、裁断させたグリーンチップ1aが
ベースフィルム2から剥離することが困難となる。同様
に金属基盤3とベースフィルム2との接着界面の水平方
向の引張りの接着強度が0.5gf/50mmより小さ
い場合、グリーンシート及び内部電極の積層及び加圧圧
着工程でベースフィルム2が金属基盤3からずれ、グリ
ーンシートが正しく積層されない、また接着強度が20
gf/50mmよりも大きい場合、金属基盤3からベー
スフィルム2を剥離する際に、ベースフィルム2のグリ
ーンチップ1aに過度の応力が加わりグリーンチップ1
aに変形及び破損が生じ好ましくない。またブロック1
をグリーンチップ1a形状に裁断後、ベースフィルム2
を室温以下の温度5℃および10℃に保持した場合、ベ
ースフィルム2に軽い振動を与えただけで容易にグリー
ンチップ1aをベースフィルム2から剥離することがで
きるとともに、グリーンチップ1aの外形形状を損なう
ことがなくグリーンチップ1a同士の再付着も発生しな
かった。
【0041】更に、本実施形態1、及び2において、ベ
ースフィルム2に溝2c、孔2d、切り溝2e、格子状
の切り溝2fを設けることにより、ベースフィルム2を
破損させることなく、小さい機械的な力でベースフィル
ム2を引き伸ばすことにより、グリーンチップ1aとベ
ースフィルム2との接着面積を小さくすることができ、
グリーンチップ1aをベースフィルム2面から容易に剥
離することができる。
ースフィルム2に溝2c、孔2d、切り溝2e、格子状
の切り溝2fを設けることにより、ベースフィルム2を
破損させることなく、小さい機械的な力でベースフィル
ム2を引き伸ばすことにより、グリーンチップ1aとベ
ースフィルム2との接着面積を小さくすることができ、
グリーンチップ1aをベースフィルム2面から容易に剥
離することができる。
【0042】更にベースフィルム2を押圧する突起4に
超音波を印加したり、またベースフィルム2に振動を与
えることを、ベースフィルム2を機械的に引き伸ばす作
業に付加することにより、グリーンチップ1aのベース
フィルム2からの剥離をより効果的に行うことができ
る。
超音波を印加したり、またベースフィルム2に振動を与
えることを、ベースフィルム2を機械的に引き伸ばす作
業に付加することにより、グリーンチップ1aのベース
フィルム2からの剥離をより効果的に行うことができ
る。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明の積層セラミック
電子部品の製造方法は、基盤面上に接着固定されたベー
スフィルム面上に形成した積層体グリーンブロックを切
断した後、加熱することなく、容易にベースフィルムか
らグリーンチップを剥離することができ、これにより裁
断寸法精度の高いグリーンチップを製造することができ
るものである。
電子部品の製造方法は、基盤面上に接着固定されたベー
スフィルム面上に形成した積層体グリーンブロックを切
断した後、加熱することなく、容易にベースフィルムか
らグリーンチップを剥離することができ、これにより裁
断寸法精度の高いグリーンチップを製造することができ
るものである。
【図1】本発明の一実施形態における積層体グリーンブ
ロックの切断後の状態を示す断面図
ロックの切断後の状態を示す断面図
【図2】(a)ベースフィルムに溝を形成した平面図 (b)ベースフィルムに孔を形成した平面図 (c)ベースフィルムに切り溝を形成した平面図 (d)ベースフィルムに格子状の切り溝を形成した平面
図
図
【図3】同、グリーンチップのベースフィルムからの剥
離手段を示した断面図
離手段を示した断面図
【図4】従来方法における積層体グリーンブロックの切
断後の状態を示す断面図
断後の状態を示す断面図
1 積層体グリーンブロック 1a グリーンチップ 2 ベースフィルム 2a 接着剤層 2b 母材 2c 溝 2d 孔 2e 切り溝 2f 格子状の切り溝 3 金属基盤 4 棒状突起
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−172027(JP,A) 特開 平7−94359(JP,A) 特開 昭63−33487(JP,A) 特開 昭61−219124(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/10 H01G 4/14 - 4/42 H01G 13/00 - 13/06
Claims (1)
- 【請求項1】 基盤表面に接着剤層を介して固定された
表面粗さRaが10μm以下であるベースフィルム上に
直接セラミックグリーンシート層と内部電極層を交互に
複数層積層して積層体グリーンブロックを形成した後、
前記ベースフィルム上で積層体グリーンブロックを所定
寸法に裁断し、次いで前記基盤よりベースフィルムを剥
離し、その後前記ベースフィルムを機械的に引き伸ばす
ことによりベースフィルムと積層体グリーンブロックの
裁断片との接着力を小さくし、裁断された前記積層体グ
リーンブロックの裁断片を前記ベースフィルムから剥離
することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31164996A JP3331884B2 (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31164996A JP3331884B2 (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10154634A JPH10154634A (ja) | 1998-06-09 |
JP3331884B2 true JP3331884B2 (ja) | 2002-10-07 |
Family
ID=18019831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31164996A Expired - Fee Related JP3331884B2 (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 積層セラミック電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3331884B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049512A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Nitta Ind Corp | セラミックチップ部品の製造方法および粘着テープ |
JP4760647B2 (ja) * | 2006-09-28 | 2011-08-31 | Tdk株式会社 | チップ部品分離装置 |
JP4996931B2 (ja) * | 2007-01-29 | 2012-08-08 | ニッタ株式会社 | セラミック部品の製造方法 |
JP6005387B2 (ja) * | 2012-04-13 | 2016-10-12 | ニッタ株式会社 | セラミック部品の製造方法 |
JP7425029B2 (ja) * | 2021-09-29 | 2024-01-30 | 花王株式会社 | 固形充填物の製造方法及び製造装置 |
-
1996
- 1996-11-22 JP JP31164996A patent/JP3331884B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10154634A (ja) | 1998-06-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0565033B1 (en) | Method for fabricating a ceramic multi-layer substrate | |
JP3331884B2 (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
JP4201882B2 (ja) | 積層板の製造方法 | |
JP4735017B2 (ja) | 多層セラミック基板の製造方法 | |
KR100366411B1 (ko) | 다층 인쇄회로기판 및 그 제조방법 | |
JP2003133161A (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
JPS62171107A (ja) | 磁器コンデンサの製造方法 | |
JP2979330B2 (ja) | 電子部品製造用粘着剤付弾性材シート及び積層型チップ部品の製造方法 | |
JP2986531B2 (ja) | 銅を接合した窒化アルミニウム基板の製造法 | |
JP3331851B2 (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
WO2023026807A1 (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
JP7327286B2 (ja) | 電子部品の製造方法 | |
JPH06169147A (ja) | 金属ベース回路基板及びその製造方法 | |
JPH06177538A (ja) | 内層基板 | |
JPH0434993A (ja) | 可撓部を有する多層プリント配線板の製造方法 | |
JPS58168293A (ja) | プリント配線板の製造方法 | |
JPH01286386A (ja) | 回路基板の製法 | |
JPH04211195A (ja) | セラミック多層配線基板の製造方法 | |
JPH08330177A (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法 | |
JP2560947B2 (ja) | セラミック多層配線基板の製造方法 | |
JP4423894B2 (ja) | シート積層部品の製造方法 | |
JP3266986B2 (ja) | セラミック多層基板の製造方法 | |
JPH08172027A (ja) | 電子部品の製造方法 | |
JPH10214747A (ja) | 積層セラミック電子部品の製造方法及びそれに用いる積層体圧着装置 | |
JPH02138793A (ja) | 回路基板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070726 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080726 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |