JP5512153B2 - 微細構造の製造方法 - Google Patents

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本発明は、基板等をチャッキングする粘着シートおよび粘着テープに関する。
基板の表面処理は、通常、基板を真空チャックやメカチャック等の治具でチャッキングした状態で行う(例えば、特許文献1参照)。ところが、基板を真空チャックでチャッキングすると、チャック部分で基板表面に凹凸が発生し、該基板の表面平滑性を確保できないという問題がある。表面が平滑でない基板に表面処理を施しても、十分な加工精度を得ることはできない。この問題は、厚さの薄いフレキシブルな基板において顕著である。
また、メカチャックによる強い力で基板周囲をチャッキングすると、基板に過度の力がかかり、得られる成形品に変形や破損を生じるという問題がある。例えば基板表面に微細パターンを形成する方法として、インプリント法がある(例えば、非特許文献1参照)。該インプリント法は、基板表面に硬化性樹脂組成物からなる皮膜を形成し、この皮膜表面をスタンパーで加圧してスタンパーの微細パターンを転写し、微細パターンが転写された皮膜を硬化させて、基板表面に微細パターンを形成する方法である。
前記硬化性樹脂組成物として、例えばUV硬化性樹脂組成物を採用した場合には、通常、UVを照射して皮膜を硬化させた後に前記スタンパーを硬化被膜から剥離する。ところが、皮膜を硬化させるとスタンパーを剥離し難くなるので、基板が強い力でチャッキングされていると、スタンパー剥離時に基板に過度の力がかかり、変形や破損を生じる。
一方、真空チャックやメカチャック等の治具に代えて、粘着シートや粘着テープを基板のチャッキング手段として採用すれば、前記治具による問題を解決できるとも考えられる。
しかし、通常の粘着シートおよび粘着テープでは、基板から剥離し難くいという問題があるので、これらを剥離する時に基板に過度の力がかかり、変形や破損を生じる。また、剥離した粘着シートおよび粘着テープは、繰り返し使用することができないので、経済的ではない。
特開平9−251923号公報
松井真二、「ナノインプリント技術」、表面科学、VoL25,No.10,pp628-634,2004
本発明の課題は、被チャッキング物を、その表面平滑性を確保しつつ適度な力でチャッキングすることができ、かつ被チャッキング物から簡単に剥離することができるチャッキング用粘着シートおよびチャッキング用粘着テープを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下することを特徴とするチャッキング用粘着シート。
(2)前記側鎖結晶性ポリマーは、前記融点未満の温度で結晶化し、かつ前記融点以上の温度で流動性を示す前記(1)記載のチャッキング用粘着シート。
(3)側鎖結晶性ポリマーを含有する粘着剤層を基材フィルムの片面に設けてなり、前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下することを特徴とするチャッキング用粘着テープ。
(4)基材フィルムの両面に粘着剤層を設けてなり、少なくもと被チャッキング物側の粘着剤層が側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下することを特徴とするチャッキング用粘着テープ。
(5)前記(1)または(2)記載のチャッキング用粘着シートを用いて微細構造を製造する方法であって、前記粘着シートを台座に貼着する工程と、この粘着シートで基板をチャッキングする工程と、この基板表面に硬化性樹脂組成物からなる皮膜を形成する工程と、この皮膜表面をスタンパーで加圧してスタンパーの微細パターンを転写する工程と、微細パターンが転写された皮膜を硬化させて微細構造を得る工程と、前記粘着シートの温度を前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度にして粘着力を低下させ、前記微細構造を粘着シートから剥離する工程と、を含むことを特徴とする微細構造の製造方法。
(6)前記基板がフレキシブル性を有する前記(5)記載の微細構造の製造方法。
(7)前記硬化性樹脂組成物がUV硬化性樹脂組成物からなり、該UV硬化性樹脂組成物からなる皮膜表面をスタンパーで加圧して前記微細パターンを転写し、UVを照射して皮膜を硬化させた後、該硬化被膜からスタンパーを剥離する前記(5)または(6)記載の微細構造の製造方法。
(8)前記スタンパーの微細パターンがナノないしマイクロメートルスケールである前記(5)〜(7)のいずれかに記載の微細構造の製造方法。
なお、本発明における前記「シート」は、シート状のみに限定されるものではなく、本発明の効果を損なわない限りにおいて、シート状ないしフィルム状をも含む概念である。
本発明によれば、従来のような治具による問題がなく、被チャッキング物をその表面平滑性を確保しつつ適度な力でチャッキングすることができる。しかも、側鎖結晶性ポリマーを含有するので、粘着シートまたは粘着剤層の温度を前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度にして粘着力を低下させれば、被チャッキング物から簡単に剥離することができる。また、側鎖結晶性ポリマーの相変化を利用するものであるため、繰り返し使用することができる。本発明のチャッキング用粘着シートは、前記(5)〜(8)の微細構造を製造する用途に好適に用いることができる。
(a)〜(f)は、本発明の微細構造の製造方法にかかる一実施形態を示す工程図である。
<チャッキング用粘着シート>
本発明のチャッキング用粘着シート(以下、「粘着シート」と言うことがある。)は、側鎖結晶性ポリマーを含有する。該側鎖結晶性ポリマーは、融点未満の温度で結晶化し、かつ融点以上の温度で相転移して流動性を示す。すなわち、前記側鎖結晶性ポリマーは、温度変化に対応して結晶状態と流動状態とを可逆的に起こす。本発明の粘着シートは、前記融点未満の温度で側鎖結晶性ポリマーが結晶化した際に粘着力が低下する割合で、前記側鎖結晶性ポリマーを含有する。これにより、被チャッキング物から剥離する際には、粘着シートを前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度に冷却すれば、前記側鎖結晶性ポリマーが結晶化することによって粘着力が低下する。また、粘着シートを前記側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度に加熱すれば、前記側鎖結晶性ポリマーが流動性を示すことによって粘着力が発現するので、繰り返し使用することができる。
前記融点とは、ある平衡プロセスにより、最初は秩序ある配列に整合されていた重合体の特定部分が無秩序状態となる温度を意味し、示差熱走査熱量計(DSC)により10℃/分の測定条件で測定して得られる値である。前記融点としては0℃以上、好ましくは10〜40℃であるのがよい。前記融点を所定の値とするには、側鎖結晶性ポリマーの組成等を変えることによって任意に行うことができる。
前記側鎖結晶性ポリマーの組成としては、例えば炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート20〜100重量部と、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレート0〜70重量部と、極性モノマー0〜10重量部とを重合させて得られる重合体等が挙げられる。
前記炭素数16以上の直鎖状アルキル基を側鎖とする(メタ)アクリレートとしては、例えばセチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数16〜22の線状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられ、前記炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、前記極性モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基含有エチレン不飽和単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するエチレン不飽和単量体等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が採用可能である。例えば溶液重合法を採用する場合には、前記で例示したモノマーを溶剤に混合し、40〜90℃程度で2〜10時間程度攪拌することによって前記モノマーを重合させることができる。
前記側鎖結晶性ポリマーの重量平均分子量は100,000以上、好ましくは400,000〜800,000であるのがよい。前記重量平均分子量があまり小さいと、粘着シートを被チャッキング物から剥離する際には、粘着シートが被チャッキング物上に残る、いわゆる糊残りが多くなるおそれがある。また、前記重量平均分子量があまり大きいと、側鎖結晶性ポリマーを融点未満の温度にしても結晶化し難くなるので、粘着力が低下し難くなる。前記重量平均分子量は、側鎖結晶性ポリマーをゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。
前記粘着シートの厚さとしては15〜400μm、好ましくは120〜150μmであるのがよい。前記粘着シートの厚さがあまり薄いと、粘着力が低下して被チャッキング物をチャッキングし難くなる。また、前記粘着シートの厚さがあまり大きいと、厚さの均一な粘着シートを調製し難くなる。
前記粘着シートの両面には、離型処理を施したフィルム、すなわち離型フィルムを設けるのが好ましい。前記離型フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート等からなるフィルム表面に、シリコーン等の離型剤を塗布したものが挙げられる。粘着シートの両面に離型フィルムを設けるには、例えば側鎖結晶性ポリマーを溶剤に加えた塗布液を、離型フィルム上に塗布して乾燥させて粘着シートを得、この粘着シートの表面に離型フィルムを配置すればよい。
前記塗布液には、例えば架橋剤、タッキファイヤー、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を添加することができる。前記塗布は、一般的にナイフコーター、ロールコーター、カレンダーコーター、コンマコーター等により行うことができる。また、塗工厚みや材料の粘度によっては、グラビアコーター、ロッドコーター等により行うこともできる。なお、本発明にかかる粘着シートは、前記塗布の他、例えば押し出し成形やカレンダー加工によってシート状に成形することもできる。
<チャッキング用粘着テープ>
本発明のチャッキング用粘着テープ(以下、「粘着テープ」と言うことがある。)は、側鎖結晶性ポリマーを含有する粘着剤層を基材フィルムの片面に設けてなり、前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下するものである。前記側鎖結晶性ポリマーとしては、前記粘着シートで説明したのと同じ側鎖結晶性ポリマーが挙げられる。
前記基材フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムが挙げられる。
前記基材フィルムは、単層体または複層体からなるものであってもよく、厚さは、通常、25〜250μm程度である。基材フィルムの表面には、粘着剤層に対する密着性を向上させるため、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、プライマー処理等の表面処理を施すことができる。
基材フィルムの片面に粘着剤層を設けるには、側鎖結晶性ポリマーを溶剤に加えた塗布液を、基材フィルムの片面に塗布して乾燥させればよい。粘着剤層の厚さはとしては5〜60μm、好ましくは10〜60μm、より好ましくは10〜40μmであるのがよい。
本発明の他のチャッキング用粘着テープは、基材フィルムの両面に粘着剤層を設けてなる。該粘着テープは、少なくもと被チャッキング物側の片面の粘着剤層が、側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下する。これにより、前記した粘着シートおよび粘着テープと同様の効果を奏する。
他面の粘着剤層は、特に限定されるものではなく、例えば片面の粘着剤層と同様に側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下するよう構成されていてもよい。この場合には、片面の粘着剤層の側鎖結晶性ポリマーと、他面の粘着剤層の側鎖結晶性ポリマーとは、同じ組成であってもよく、それぞれ異なる組成であってもよい。
また、片面の粘着剤層の厚さと、他面の粘着剤層の厚さとは、同じ厚さであってもよく、それぞれ異なる厚さであってもよい。他面の粘着剤層として、鎖結晶性ポリマーを含有する前記粘着剤層に代えて、感圧性接着剤を含有する粘着剤層を用いることもできる。前記感圧性接着剤は、粘着性を有するポリマーであり、例えば天然ゴム接着剤、合成ゴム接着剤、スチレン/ブタジエンラテックスベース接着剤、アクリル系接着剤等が挙げられる。その他の構成は、前記した粘着テープと同様である。
次に、本発明のチャッキング用粘着シートを用いて微細構造を製造する方法の一実施形態について、硬化性樹脂組成物にUV硬化性樹脂組成物を採用した場合を例に挙げ、図面を参照して詳細に説明する。図1(a)〜(f)は、本発明の微細構造の製造方法にかかる一実施形態を示す工程図である。
図1(a)に示すように、まず、上記で説明したチャッキング用粘着シート1を、台座10に貼着する。台座10を構成する材料としては、例えば(SiO2)ガラス等が挙げられる。なお、前記側鎖結晶性ポリマーの融点によっては、粘着シート1の粘着力が発現していない場合がある。この場合には、雰囲気温度あるいは台座10の温度をヒータ等の加熱手段を用いて側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度にまで加熱し、粘着シート1の粘着力を発現させればよい。
次に、図1(b)に示すように、粘着シート1で基板2をチャッキングする。該チャッキングは、基板2を粘着シート1に軽く押し付けることにより行う。これにより、基板2は、その表面平滑性が確保され、かつ適度な力でチャッキングされる。
基板2を構成する材料としては、例えばシリコン、(SiO2)ガラス等の他、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂が挙げられる。基板2の厚さとしては、例えば50〜300μm、好ましくは100〜150μm程度である。基板2がフレキシブル性を有すると、本発明の有用性が増す上で好ましい。
基板2を粘着シート1でチャッキングした後、図1(c)に示すように、基板2表面に皮膜3を形成する。該皮膜3は、UV硬化性樹脂組成物からなる。該UV硬化性樹脂組成物は、UV(紫外線)が照射されることにより硬化するものであり、各種の公知のものが採用可能である。
皮膜3の形成は、例えばUV硬化性樹脂組成物を所定の溶剤に加えて塗布液を得、この塗布液を基板2表面に塗布して乾燥させればよい。前記塗布は、例えばスピンコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング、ローラーコーティング等により行うことができる。未硬化の皮膜3の厚さは、例えば0.01〜1000μm、好ましくは0.01〜500μm程度である。
基板2表面に皮膜3を形成した後、該皮膜3上方にスタンパー11を配置する。該スタンパー11を構成する材料としては、例えばシリコーン、(SiO2)ガラス等が挙げられる。特に、本実施形態では、UV透過性を有する材料でスタンパー11を構成するのが好ましい。
スタンパー11の皮膜3と対向する下面には、所定の微細パターン12が形成されている。該微細パターン12は、ナノないしマイクロメートルスケールが好ましい。このスタンパー11を矢印A方向に動かして、図1(d)に示すように、皮膜3表面をスタンパー11で加圧する。これにより、スタンパー11の微細パターン12が被膜3に転写される。
前記加圧の条件としては、圧力が0.1〜100MPa程度であり、加圧時間が5〜300秒程度である。微細パターン12が転写された皮膜3の硬化は、皮膜3表面をスタンパー11で加圧した状態、すなわち図1(d)に示す状態の被膜3にUVを照射することにより行う。
次に、図1(e)に示すように、スタンパー11を矢印B方向に動かして、硬化被膜4からスタンパー11を剥離する。これにより、微細パターン12が転写された硬化被膜4と、基板2とからなる微細構造5を得る。硬化被膜4の厚さとしては、例えば0.01〜1000μm、好ましくは0.01〜500μm程度である。
そして、図1(f)に示すように、雰囲気温度あるいは台座10温度をガス等の冷却手段を用いて前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度にまで冷却し、粘着シート1の粘着力を低下させた後、微細構造5を矢印C方向に動かして、微細構造5を粘着シート1から剥離する。このとき、粘着シート1の粘着力が十分に低下しているので、剥離時に微細構造5にかかる負荷を小さくすることができる。また、粘着シート1は、前記と同様の操作をすることで何度も繰り返し使用することができる。
得られた微細構造5は、残膜6を、例えば酸素リアクティブイオンエッチング等にて除去し、隣接する硬化被膜4,4間から基板2表面を露出させた後、硬化被膜4をマスクとしてエッチング処理を行うか、アルミ等をリフトオフ加工して配線等に利用することができる。
なお、前記実施形態では、硬化性樹脂組成物としてUV硬化性樹脂組成物を例に挙げて説明したが、他の硬化性樹脂組成物として、例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)等の熱可塑性樹脂組成物を用いることもできる。また、前記実施形態では、微細パターンが転写された皮膜の硬化を、スタンパーで加圧した状態で行う場合について説明したが、前記皮膜の硬化は、スタンパーを剥離した後に行うこともできる。
前記微細構造は、前記チャッキング用粘着シートに代えて、本発明にかかるチャッキング用粘着テープを用いて製造することもできる。チャッキング用粘着テープは、チャッキング用粘着シートよりも剛性に優れるので、取り扱い性に優れる。
前記した2種類のチャッキング用粘着テープのうち、片面にのみ粘着剤層が設けられた粘着テープを用いる場合には、粘着剤層が基板側に向くよう基材フィルムを真空チャックで台座上にチャッキングする。なお、基材を真空チャックでチャッキングするわけではないので、真空チャックを用いることにより基板表面に発生する凹凸は、実使用上問題のない範囲である。
両面に粘着剤層が設けられた粘着テープを用いる場合には、側鎖結晶性ポリマーを含有する片面の粘着剤層が基板側に向くよう、他面の粘着剤層を介して粘着テープを台座に貼着する。
本発明のチャッキング用粘着シートおよびチャッキング用粘着テープの用途は、いずれも前記した微細構造の製造に限定されるものではなく、被チャッキング物を、その表面平滑性を確保しつつ適度な力でチャッキングすることができ、かつ被チャッキング物からの簡単な剥離が要求される分野において、好適に用いることができる。
1 チャッキング用粘着シート
2 基板
3 皮膜
4 硬化被膜
5 微細構造
6 残膜
10 台座
11 スタンパー
12 微細パターン

Claims (6)

  1. 側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下するチャッキング用粘着シートを用いて微細構造を製造する方法であって、
    前記粘着シートを台座に貼着する工程と、
    この粘着シートでフレキシブル性を有する基板をチャッキングする工程と、
    この基板表面に硬化性樹脂組成物からなる皮膜を形成する工程と、
    この皮膜表面をスタンパーで加圧してスタンパーの微細パターンを転写する工程と、
    微細パターンが転写された皮膜を硬化させて微細構造を得る工程と、
    前記粘着シートの温度を前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度にして粘着力を低下させ、前記微細構造を粘着シートから剥離する工程と、を含むことを特徴とする微細構造の製造方法。
  2. 側鎖結晶性ポリマーを含有する粘着剤層を基材フィルムの片面に設けてなり、前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下するチャッキング用粘着テープを用いて微細構造を製造する方法であって、
    前記粘着テープ、前記基材フィルムを介して台座にチャッキングする工程と、
    この粘着テープの前記粘着剤層フレキシブル性を有する基板をチャッキングする工程と、
    この基板表面に硬化性樹脂組成物からなる皮膜を形成する工程と、
    この皮膜表面をスタンパーで加圧してスタンパーの微細パターンを転写する工程と、
    微細パターンが転写された皮膜を硬化させて微細構造を得る工程と、
    前記粘着テープの温度を前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度にして粘着力を低下させ、前記微細構造を粘着テープから剥離する工程と、を含むことを特徴とする微細構造の製造方法。
  3. 基材フィルムの両面に粘着剤層を設けてなり、少なくとも被チャッキング物側の粘着剤層が側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度で粘着力が低下するチャッキング用粘着テープを用いて微細構造を製造する方法であって、
    前記粘着テープ、前記被チャッキング物側の粘着剤層の反対側の粘着剤層を介して台座に貼着する工程と、
    この粘着テープの前記被チャッキング物側の粘着剤層フレキシブル性を有する基板をチャッキングする工程と、
    この基板表面に硬化性樹脂組成物からなる皮膜を形成する工程と、
    この皮膜表面をスタンパーで加圧してスタンパーの微細パターンを転写する工程と、
    微細パターンが転写された皮膜を硬化させて微細構造を得る工程と、
    前記粘着テープの温度を前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度にして粘着力を低下させ、前記微細構造を粘着テープから剥離する工程と、を含むことを特徴とする微細構造の製造方法。
  4. 前記側鎖結晶性ポリマーは、前記融点未満の温度で結晶化し、かつ前記融点以上の温度で流動性を示す請求項1〜3のいずれかに記載の微細構造の製造方法。
  5. 前記硬化性樹脂組成物がUV硬化性樹脂組成物からなり、該UV硬化性樹脂組成物からなる皮膜表面をスタンパーで加圧して前記微細パターンを転写し、UVを照射して皮膜を硬化させた後、該硬化被膜からスタンパーを剥離する請求項1〜4のいずれかに記載の微細構造の製造方法。
  6. 前記スタンパーの微細パターンがナノないしマイクロメートルスケールである請求項のいずれかに記載の微細構造の製造方法。
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