JP5117233B2 - 感光性樹脂組成物および積層体 - Google Patents
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Description
上記のフォトリソグラフィー法においては、感光性樹脂組成物からなる層(以下、「感光性樹脂層」という。)を基板上に積層するにあたって、フォトレジスト溶液を基板に塗布して乾燥させる方法、または支持体、感光性樹脂層、及び必要によっては保護層を順次積層した感光性樹脂積層体(以下、「ドライフィルムレジスト」という場合もある。)を基板にラミネートする方法のいずれかが使用される。そして、プリント配線板の製造においては、後者のドライフィルムレジストが使用されることが多い。
まず、ポリエチレンフィルム等の保護層がある場合には、感光性樹脂層からこれを剥離する。次いで、ラミネーターを用いて銅張積層板等の基板上に、基板、感光性樹脂層、支持体の順序になるよう、感光性樹脂層及び支持体を積層する。次いで、配線パターンを有するフォトマスクを介して、該感光性樹脂層を超高圧水銀灯が発するi線(365nm)等の紫外線で露光することによって、露光部分を重合硬化させる。次いでポリエチレンテレフタレート等からなる支持体を剥離する。次いで、弱アルカリ性を有する水溶液等の現像液により感光性樹脂層の未露光部分を溶解又は分散除去して、基板上にレジストパターンを形成させる。次いで、形成されたレジストパターンを保護マスクとして公知のエッチング処理、又はパターンめっき処理を行う。最後に、該レジストパターンを基板から剥離して導体パターンを有する基板、すなわちプリント配線板を製造する。
近年のプリント配線板における配線間隔の微細化に伴い、ドライフィルムレジストには高解像性の要求が増してきている。また生産性向上の観点から高感度化も求められている。一方で、露光方式も用途に応じ多様化しており、レーザーによる直接描画等のフォトマスクを不要とするマスクレス露光が急激な広がりを見せている。マスクレス露光の光源としてはi線(365nm)を用いたものと、h線(405nm)を用いたものに大別され、それぞれの長所を活かして用途別に使い分けられている。ドライフィルムレジストに対しては、これら「両方」のタイプの露光機に対して同一の条件で使用可能であるというニーズ、つまり、「両方」のタイプの露光機に対してほぼ同等の感度を示し、かつ高感度、高解像度、高密着性のレジストパターンを形成できることが重要視されている。
また、別の光重合開始剤であるチオキサントン及びその誘導体は、適当な増感剤を選ぶことにより波長380nm付近の露光光源に対して高い感度を示す組合せとすることができる。しかしながら、該組合せを使用しても形成されたレジストパターンにおいて充分な解像度が得られない場合も多く、また波長400nm以上の露光光源に対しては、やはり感度の低下が伴う。
このような理由から、ドライフィルムレジスト用の感光性樹脂組成物として良好な相溶性を示し、i線、h線の両方タイプの露光機に対して同等の感度を有し、かつ良好な感度、並びに解像度、及び密着性を示し、現像時に凝集物を発生しない感光性樹脂組成物が望まれていた。
即ち、本発明は以下に示す通りである。
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(式中、R3は、水素原子又はメチル基を表し、R4は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(式中、R5は炭素数4以上12以下の直鎖または分枝鎖のアルキル基を表す。)
3.上記(a)バインダー樹脂の共重合成分として、2−エチルヘキシルアクリレート及び/または2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含有することを特徴とする上記1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
(式中、R6,R7,R8及びR9は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜30の脂肪酸アシル基である。k,l,m,nは、それぞれ独立に、0以上の整数で、k+l+m+nは0〜40である。また、Aは−CH(CH3)CH2−及び/又は−CH2CH(CH3)−及び/又は−CH2CH2−であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、ランダムであっても、ブロックであってもよい。)
6.基板上に、上記5記載の感光性樹脂積層体を用いて感光性樹脂層を形成する積層工程、活性光を露光する露光工程、感光性樹脂層の未露光部を分散除去する現像工程を順に含む、レジストパターン形成方法。
7.前記露光工程において、直接描画して露光することを特徴とする上記6に記載のレジストパターン形成方法。
8.上記6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含むプリント配線板の製造方法。
9.上記6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングする工程を含むリードフレームの製造方法。
10.上記6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含む半導体パッケージの製造方法。
11.上記6又は7記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、サンドブラストする工程を含む凹凸基板の製造方法。
<感光性樹脂組成物>
本発明の感光性樹脂組成物は、(a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、共重合成分として下記一般式(I)及び(II)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有し、かつ、重量平均分子量が5,000〜500,000であるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する付加重合性モノマー:5〜75質量%、(c)トリアリールイミダゾリル二量体を含む光重合開始剤:0.01〜30質量%、及び(d)下記一般式(III)で示されるピラゾリン化合物:0.001〜10質量%、を含有するものである。
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(式中、R3は、水素原子又はメチル基を表し、R4は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(式中、R5は炭素数4以上12以下の直鎖または分枝鎖のアルキル基を表す。)
本発明の感光性樹脂組成物において、(a)熱可塑性共重合体としては、α,β−不飽和カルボキシル基含有単量体を共重合成分として含む、酸当量が100〜600、重量平均分子量が5,000〜500,000のものが用いられ、共重合成分として下記一般式(I)及び(II)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を必須成分として含む。
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(式中、R3は、水素原子又はメチル基を表し、R4は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
酸当量は、100〜600が好ましく、より好ましくは250〜450である。塗工溶媒又は組成物中の他の成分や、後述する(b)付加重合性モノマーとの相溶性を確保するという観点から100以上であり、また、現像性や剥離性を維持するという観点から600以下である。ここで、酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有する熱可塑性共重合体の質量(グラム)をいう。なお、酸当量の測定は、平沼レポーティングタイトレーター(COM−555)を用い、0.1mol/lのNaOH水溶液での電位差滴定法により行われる。
示差屈折率計:RI−1530、
ポンプ:PU−1580、
デガッサー:DG−980−50、
カラムオーブン:CO−1560、
カラム:順にKF−8025、KF−806M×2、KF−807、
溶離液:THF
第一の単量体は、分子中に重合性不飽和基を一個有するカルボン酸又は酸無水物である。例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステルが挙げられる。ここで(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリルを示す。以下同様である。
第二の単量体は、非酸性で、分子中に重合性不飽和基を一個有する化合物である。該化合物は、感光性樹脂層の現像性、エッチング及びめっき工程での耐性、硬化膜の可とう性等の種々の特性を保持するように選ばれ、上記一般式(I)及び(II)で表される群からなる少なくとも一種の化合物を必須成分として含む。
上記一般式(II)で示される化合物としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシベンジル(メタ)アクリレート、4−メトキシベンジル(メタ)アクリレート、4−メチルベンジル(メタ)アクリレート、4−クロロベンジル(メタ)アクリレート、p−カルボキシ(メタ)アクリレート、p−(2−クロロエチル)(メタ)アクリレート、が挙げられる。 特に、上記一般式(I)及び(II)で表される群からなる少なくとも一種の化合物の中では、解像性という観点から、スチレンを用いることが好ましく、また、解像性及び密着性という観点からベンジル(メタ)アクリレートを用いることがより好ましい。
(a)バインダー用樹脂1分子中に共重合させる、上記一般式(I)及び(II)で表される群からなる少なくとも一種の化合物の割合は、10質量%以上95質量%以下が好ましい。解像性及び密着性の観点から10質量%以上が好ましく、現像性の観点から95質量%以下が好ましい。より好ましくは20質量%以上90質量%以下であり、さらに好ましくは25質量%以上80質量%以下である。
これらの中でも、現像時の凝集物を抑えるという観点から2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
(a)バインダー用樹脂1分子中に共重合させる、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの割合は、1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜25質量%である。この量は、現像時の凝集物を抑えるという観点から1質量%以上が好ましく、また、コールドフローを抑えるという観点から30質量%以下が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物中に含有される熱可塑性重合体の量は、20〜90質量%の範囲であり、好ましくは、25〜70質量%の範囲である。この量は、アルカリ現像性を維持するという観点から20質量%以上であり、また、露光によって形成されるレジストパターンがレジストとしての性能を十分に発揮するという観点から90質量%以下である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いる(b)付加重合性モノマーは、例えば、4−ノニルフェニルヘプタエチレングリコールジプロピレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、無水フタル酸と2−ヒドロキシプロピルアクリレートとの半エステル化合物とプロピレンオキシドとの反応物(日本触媒化学製、商品名:OE−A200)、4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリオキシアルキレングリコールフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリオキシアルキレングリコールシクロヘキシル)プロパン、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、またポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、例えば、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ウレタン基を含有する多官能基(メタ)アクリレート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートとノナプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン化物、及びイソシアヌル酸エステル化合物の多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは、単独で使用しても、2種類以上併用しても構わない。
本発明の感光性樹脂組成物中に含有される(b)付加重合性モノマーの量は、5〜75質量%の範囲であり、より好ましい範囲は15〜60質量%である。この量は、硬化不良、及び現像時間の遅延を抑えるという観点から5質量%以上であり、また、コールドフロー、及び硬化レジストの剥離遅延を抑えるという観点から75質量%以下である。
本発明の感光性樹脂組成物には、(c)光重合開始剤が含まれ、トリアリールイミダゾリル二量体を必須成分とする。
上述のトリアリールイミダゾリル二量体の例としては、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2,2’,5−トリス−(o−クロロフェニル)−4−(3,4−ジメトキシフェニル)−4’,5’−ジフェニルイミダゾリル二量体、2,4−ビス−(o−クロロフェニル)−5−(3,4−ジメトキシフェニル)−ジフェニルイミダゾリル二量体、2,4,5−トリス−(o−クロロフェニル)−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−ビス−4,5−(3,4−ジメトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2−フルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、2,2’−ビス−(2,3−ジフルオロメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス−(3−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、
このような光重合開始剤としては、キノン類、例えば、2−エチルアントラキノン、オクタエチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキノン、
ベンゾインエーテル類、例えば、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、
N−フェニルグリシン類、例えば、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−エチル−N−フェニルグリシン、
チオキサントン類とアルキルアミノ安息香酸の組み合わせ、例えば、エチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸エチルとの組み合わせ、2−クロルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸エチルとの組み合わせ、イソプロピルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸エチルとの組み合わせ、
アクリジン類、例えば、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン(旭電化工業(株)製、N−1717)、9−フェニルアクリジン、
チオキサントン類、例えば、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロルチオキサントン、
ジアルキルアミノ安息香酸エステル類、例えば、ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジエチルアミノ安息香酸エチル、が挙げられる。
この中でも、ミヒラーズケトンまたは4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンがとくに好ましい。
(d)ピラゾリン化合物
本発明の感光性樹脂組成物は、(d)ピラゾリン化合物としては、下記式(III)で示されるピラゾリン化合物を必須成分とする。
(式中、R5は炭素数4〜12の直鎖または分枝鎖のアルキル基を表す。)
前述の一般式(III)で示される化合物は、本発明の感光性樹脂組成物中に1種以上含まれていれば良く、その総量は、0.001〜10質量%の範囲であり、より好ましい範囲は0.005〜5質量%であり、最も好ましい範囲は0.05〜2質量%である。この量は、感度及び解像性が向上するという観点から0.001質量%以上であり、また、熱可塑性重合体及び末端エチレン性不飽和基を有する付加重合性モノマーへの相溶性及び分散性を向上させ、ドライフィルムフォトレジストとしての効果を発揮させるという観点から10質量%以下である。
本発明において、(d)ピラゾリン化合物は、前述した(c)トリアリールイミダゾリル二量体を含む光重合開始剤と併用することによって、増感剤としての効果を発揮する。
本発明の感光性樹脂組成物において、現像時の凝集物を更に抑えるという観点から、下記一般式(IV)で示される化合物を含有することが好ましい。
(式中、R6,R7,R8及びR9は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜30の脂肪酸アシル基である。k,l,m,nは、それぞれ独立に、0以上の整数で、k+l+m+nは0〜40である。また、Aは−CH(CH3)CH2−及び/又は−CH2CH(CH3)−及び/又は−CH2CH2−であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、ランダムであっても、ブロックであってもよい。)
炭素数1〜30の脂肪酸アシル基としては、炭素数1〜30の飽和脂肪酸アシル基及び炭素数1〜30の不飽和脂肪酸アシル基がある。炭素数1〜30の飽和脂肪酸アシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基等が挙げられる。炭素数1〜30の不飽和脂肪酸アシル基としては、例えば、アクリル基、プロピノイル基、メタクリル基、オレイル基等が挙げられる。
エステル型のものとしては、ソルビタンラウレート[R6:ラウリル基、R7=R8=R9:水素、k+l+m+n=0(例:日本乳化剤(株)製、ニューコール(商標)20)]、ソルビタンステアレート[R6:ステアリル基、R7=R8=R9:水素、k+l+m+n=0(例:三洋化成工業(株)製、イオネット(商標)S−60C)]、ソルビタンオレエート[R6:オレイル基、R7=R8=R9:水素、k+l+m+n=0(例:三洋化成工業(株)製、イオネット(商標)S−80C)]、ソルビタンパルミテート[R6:パルミチル基、R7=R8=R9:水素、k+l+m+n=0(例:東邦化学工業(株)製、ソルボン(商標)S−40)]、ソルビタンヤシ油脂肪酸エステル[R6:ヤシ油脂肪酸のアシル基(ここでヤシ油とはヤシ科の核肉から得られる脂肪のことで、その脂肪酸はラウリン酸やミリスチン酸等の飽和脂肪酸とオレイン酸やリノール酸等の不飽和脂肪酸の混合物である)、R7=R8=R9:水素、k+l+m+n=0(例:三洋化成工業(株)製、イオネット(商標)S−20)、ソルビタントリオレエート[R6=R7=R9:オレイル基、R8:水素、k+l+m+n=0(例:三洋化成工業(株)製、イオネット(商標)S−85)等及びそれらの混合物等が挙げられる。
上記一般式(IV)で示される化合物を含有する場合の含有量は、感光性樹脂組成物中に0.01〜30質量%が好ましく、より好ましい範囲は0.1〜15質量%である。現像時の凝集物の充分な低減効果の観点から、0.01質量%以上が好ましく、感度、解像度の観点から、30質量%以下が好ましい。
感光性樹脂組成物においては、前述した成分に加えて、染料、顔料に代表される着色物質を採用することができる。このような着色物質としては、例えば、フタロシアニングリーン、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイアモンドグリーンなどが挙げられる。
ハロゲン化合物としては、例えば、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルホン、四臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン、ハロゲン化トリアジン化合物などが挙げられる。
着色物質及びロイコ染料の含有量は、感光性樹脂組成物中において、夫々0.01〜10質量%の範囲が好ましい。充分な着色性(発色性)が認識できる点から0.01質量%以上が好ましく、露光部と未露光部のコントラストを有する点と、保存安定性維持の観点から10質量%以下が好ましい。
さらに、本発明の感光性樹脂組成物の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂組成物にラジカル重合禁止剤やベンゾトリアゾール類を含有させることは好ましいことである。
また、ベンゾトリアゾール類としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、ビス(N−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。また、カルボキシベンゾトリアゾール類としては、例えば、4−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレンカルボキシベンゾトリアゾール、N−(N,N−ジ−2−エチルヘキシル)アミノエチレンカルボキシベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
これらラジカル重合禁止剤やベンゾトリアゾール類化合物は単独で使用しても、2種類以上併用してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤を含有させても良い。このような可塑剤としては、例えば、グリコール・エステル類;例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンモノエチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノエチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノエチルエーテル、フタル酸エステル類;例えば、ジエチルフタレート、o−トルエンスルフォン酸アミド、p−トルエンスルフォン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチルが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記(a)〜(e)を均一に溶解した調合液とするために、溶媒を含有してもよい。用いられる溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類が挙げられる。感光性樹脂組成物の調合液の粘度が25℃で500〜4000mPa・secとなるように溶媒を調製することが好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体は、感光性樹脂層とその層を支持する支持体からなるが、必要により、感光性樹脂層の支持体と反対側の表面に保護層を有していても良い。
ここで用いられる支持体としては、露光光源から放射される光を透過する透明なものが望ましい。このような支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルムなどが挙げられる。これらのフィルムは、必要に応じ延伸されたものも使用可能である。ヘーズは5以下のものが好ましい。フィルムの厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要等から、10〜30μmの範囲のものが好ましく用いられる。
保護層の膜厚は、10〜100μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
本発明の感光性樹脂積層体における感光性樹脂層の厚みは、用途において異なるが、好ましくは5〜100μm、より好ましくは7〜60μmの範囲であり、薄いほど解像度は向上し、また、厚いほど膜強度が向上する。
支持体、感光性樹脂層、及び必要により、保護層を順次積層して、本発明の感光性樹脂積層体を作成する方法は、従来公知の方法を採用することができる。
例えば、感光性樹脂層に用いる感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にしておき、まず支持体上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥し、支持体上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を積層する。
次いで、必要により、感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作成することができる。
本発明の感光性樹脂積層体を用いたレジストパターンは、積層工程、露光工程、及び現像工程を含む工程によって形成することができる。
具体的な方法の一例を示すと、まず、ラミネーターを用いて積層工程を行う。感光性樹脂積層体が保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで感光性樹脂層を基板表面に加熱圧着し積層する。この場合、感光性樹脂層は基板表面の片面だけに積層しても良いし、両面に積層しても良い。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。また、該加熱圧着は二回以上行うことにより密着性及び耐薬品性が向上する。この時、圧着は二連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用しても良いし、何回か繰り返してロールに通し圧着しても良い。
次に、露光機を用いて活性光を露光する露光工程を行う。必要ならば支持体を剥離しフォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間より決定される。光量計を用いて測定しても良い。
次に、現像装置を用いて感光性樹脂層の未露光部を分散除去する現像工程を行う。露光後、感光性樹脂層上に支持体がある場合には、必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液である現像液を用いて未露光部を現像除去し、レジスト画像を得る。アルカリ水溶液としては、Na2CO3、K2CO3等の水溶液を用いる。これらは感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.2〜2質量%の濃度、20〜40℃のNa2CO3水溶液が一般的である。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤などを混入させてもよい。
上述の工程によってレジストパターンが得られるが、場合によっては、さらに100〜300℃の加熱工程を行うこともできる。この加熱工程を実施することにより、更なる耐薬品性向上が可能となる。加熱には、熱風、赤外線、遠赤外線等の方式からなる加熱炉を用いることができる。
本発明のプリント配線板の製造方法は、基板として銅張積層板やフレキシブル基板を用いた上述のレジストパターン形成方法に続いて、以下の工程を経ることで行われる。
まず現像により露出した基板の銅面をエッチング法、またはめっき法等の既知の方法を用いて導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを、現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により、基板から剥離して所望のプリント配線板を得る。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)についても特に制限はないが、2〜5質量%の濃度、40〜70℃のNaOH、KOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液にも、少量の水溶性溶媒を加えることが可能である。
本発明のリードフレームの製造方法は、基板として銅、銅合金、鉄系合金等の金属板を用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることにより行われる。
まず、現像により露出した基板をエッチングして導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離して、所望のリードフレームを得る。
本発明の半導体パッケージを製造方法は、基板としてLSIとしての回路形成が終了したウェハを用いた上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることにより行われる。
現像により露出した開口部に銅、はんだ等の柱状のめっきを施して、導体パターンを形成する。
その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離し、更に、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去することにより、所望の半導体パッケージを得る。
本発明の感光性樹脂積層体をドライフィルムレジストとして用いてサンドブラスト工法により基材に加工を施す場合には、基材上に前記した方法と同様な方法で、感光性樹脂積層体をラミネートし、露光、現像を施す。更に形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付け目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、基材上に残存した樹脂部分をアルカリ剥離液等で基材から除去する剥離工程を経て、基材上に凹凸パターンを有する基材、即ち凹凸基板を得ることができる。上前記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材としては公知のものが用いられ、例えば、SiC,SiO2、Al2O3、CaCO3、ZrO2、ガラス、ステンレス等の2〜100μm程度の微粒子が用いられる。凹凸基板は、例えば平面ディスプレイ用の背面板として好適に使用することができる。
初めに実施例及び比較例の評価用サンプルの作製方法を説明し、次いで、得られたサンプルについての評価方法およびその評価結果を示す。
[実施例1〜9、比較例1〜8]
1.評価用サンプルの作製
実施例1〜9及び比較例1〜8における感光性樹脂積層体は次の様にして作製した。
<感光性樹脂積層体の作製>
表1に示す組成の感光性樹脂組成物(但し、表P−1〜P−5の質量部は、メチルエチルケトンを含む値である。)に、固形分が50質量%となるように溶媒を添加してよく攪拌、混合し、支持体として19μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で4分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは40μmであった。
次いで、感光性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上に、保護層として23μm厚のポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
表1における略号で表わした感光性樹脂組成物中の材料成分の名称を表2に示す。
なお、比較例1〜5は、本発明に用いられる(d)成分(A−7〜A−8)を含まない組成物である。また、比較例6は、本発明に用いられるトリアリールイミダゾリル二量体(A−2)を含まない組成物であり、比較例7及び比較例8の(a)バインダー樹脂用樹脂成分(P−4〜P−5)には、本発明に用いられる一般式(I)及び(II)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を共重合成分として含有しない。
感度、解像度評価用基板は、スプレー圧0.20MPaでジェットスクラブ研磨(日本カーリット(株)製、サクランダムR(登録商標)#220)したものを用意した。
<ラミネート>
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、整面して60℃に予熱した銅張積層板にホットロールラミネーター(旭化成エンジニアリング(株)製、AL−70)により、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/minとした。
i線タイプの直接描画式露光装置(オルボテック(株)製、DI露光機Paragon−9000、光源:コヒレント社製UV半導体励起個体レーザー、主波長355±3nm)と、h線タイプの直接描画式露光装置(オーク(株)製、DI露光機DI−2080、光源:GaN青紫ダイオード、主波長407±3nm)により下記の感度評価によってステップタブレット段数が8となる露光量で露光した。
<現像>
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、30℃の1質量%のNa2CO3水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。
(1)相溶性試験
表1に示す組成の感光性樹脂組成物をよく攪拌、混合し、支持体として19μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で4分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。その後、塗布表面を目視により観察し、次の様にランク分けした。
○:塗工面が均一
×:塗工面上に未溶解物が析出
(2)感度評価
ラミネート後15分経過した感度、解像度評価用基板を、透明から黒色に21段階に明度が変化しているストーファー製21段ステップタブレットを用いて露光した。露光後、最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、レジスト膜が完全に残存しているステップタブレット段数が8である露光量により、次の様にランク分けした。
◎:露光量が20mJ/cm2以下。
○:露光量が20mJ/cm2を超え、30mJ/cm2以下。
△:露光量が30mJ/cm2を超え、50mJ/cm2以下。
×:露光量が50mJ/cm2を超える。
i線タイプの露光機(オルボテック(株)製、DI露光機Paragon−9000)とh線タイプの露光機(オーク(株)製、DI露光機DI−2080)を用いた際に、同一の露光量で使用できることを光源選択性と定義し、次の様にランク分けした。
○:ステップタブレットが8となる露光量の差が5mJ/cm2未満
×:ステップタブレットが8となる露光量の差が5mJ/cm2以上
(4)解像度評価
ラミネート後15分経過した感度、解像度評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンマスクを通して露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスクライン幅を解像度の値とした。
◎:解像度の値が30μm以下。
○:解像度の値が30μmを超え、35μm以下。
△:解像度の値が35μmを超え、40μm以下。
×:解像度の値が45μmを超える。
ラミネート後15分経過した感度、解像度評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:100の比率のラインパターンマスクを通して露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅を密着性の値とした。
◎:密着性の値が30μm以下。
○:密着性の値が30μmを超え、35μm以下。
△:密着性の値が35μmを超え、40μm以下。
×:密着性の値が45μmを超える。
上記の方法によって作成した厚さ40μm、面積0.15m2の感光性樹脂積層体中の感光性樹脂層を200mlの1質量%Na2CO3水溶液に溶解させ、循環式スプレー装置を用いてスプレー圧0.1MPa、3時間スプレーを行った。
その後、該スプレー装置のスプレー槽内を目視により観察し、次の様にランク分けした。
◎:凝集物が発生しない。
○:スプレー槽の底部及び側面に粉状のもの又は油状のものがわずかに観察される。
×:スプレー槽の底部及び側面に粉状のもの又は油状のものが多量に観察される。
3.評価結果
実施例及び比較例の評価結果は表1に示した。
この表1の結果によると、
1)請求項1の要件を満足する実施例1〜8は、上記相溶性、光源選択性、現像液に対する凝集性、i線露光及びh線露光に対する感度、解像度、密着性の評価の全てにおいて優れているのに対し、
2)上記一般式(III)のピラゾリン化合物(d)(A−7〜A−8)を含まない比較例1〜5においては、比較例1、3〜5が共通して光源選択性に劣り、且つi線露光又はh線露光に対する感度、解像度、密着性の一種以上において劣り、比較例2はピラゾリン化合物(A−3)の相溶性が極めて悪くレジスト表面に未溶解物が析出し(そのため他の評価は不能)、
3)トリアリールイミダゾリル二量体(c)(A−2)を含まない比較例6は、レジストが十分光硬化せずレジストラインが形成されず(そのため他の評価は不能)、
4)上記一般式(I)又は(II)の化合物を共重合成分としていない樹脂(P−4〜P−5)をバインダー樹脂用樹脂成分(a)とする比較例7及び比較例8においては、比較例7は現像液に対する凝集性、i線露光及びh線露光に対する解像度、密着性において劣り、そして比較例8はi線露光及びh線露光に対する解像度、密着性が劣ることが分かる。
サンドブラスト工法による加工としては、有機ELのガラスキャップ加工、シリコンウエハーの穴開け加工、セラミックのピン立て加工が挙げられる。
更に、本発明のサンドブラスト工程による加工は、強誘電体膜および貴金属、貴金属合金、高融点金属、および高融点金属化合物からなる群から選ばれる金属材料層の電極の製造に利用することができる。
Claims (11)
- (a)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、共重合成分として下記一般式(I)及び(II)で表される群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有し、かつ、重量平均分子量が5,000〜500,000であるバインダー用樹脂:20〜90質量%、(b)少なくとも一つの末端エチレン性不飽和基を有する付加重合性モノマー:5〜75質量%、(c)トリアリールイミダゾリル二量体を含む光重合開始剤:0.01〜30質量%、及び(d)下記一般式(III)で示されるピラゾリン化合物:0.001〜10質量%、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(式中、R3は、水素原子又はメチル基を表し、R4は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基、及びハロアルキル基からなる群より選ばれる一種の基を表す。)
(式中、R5は炭素数4以上12以下の直鎖または分枝鎖のアルキル基を表す。) - 上記(d)ピラゾリン化合物が、1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチル−フェニル)−ピラゾリン、及び1−フェニル−3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−オクチル−フェニル)−ピラゾリンからなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 上記(a)バインダー樹脂の共重合成分として、2−エチルヘキシルアクリレート及び/または2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- さらに、下記一般式(IV)で示される化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
(式中、R6,R7,R8及びR9は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜30の脂肪酸アシル基である。k,l,m,nは、それぞれ独立に、0以上の整数で、k+l+m+nは0〜40である。また、Aは−CH(CH3)CH2−及び/又は−CH2CH(CH3)−及び/又は−CH2CH2−であり、−(A−O)−の繰り返し構造は、ランダムであっても、ブロックであってもよい。) - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を支持体上に積層してなる感光性樹脂積層体。
- 基板上に、請求項5記載の感光性樹脂積層体を用いて感光性樹脂層を形成する積層工程、活性光を露光する露光工程、感光性樹脂層の未露光部を分散除去する現像工程を順に含む、レジストパターン形成方法。
- 前記露光工程において、直接描画して露光することを特徴とする請求項6に記載のレジストパターン形成方法。
- 請求項6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含むプリント配線板の製造方法。
- 請求項6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングする工程を含むリードフレームの製造方法。
- 請求項6又は7に記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、エッチングするかまたはめっきする工程を含む半導体パッケージの製造方法。
- 請求項6又は7記載の方法によってレジストパターンを形成した基板を、サンドブラストする工程を含む凹凸基板の製造方法。
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