JP6113976B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
で表される共重合成分由来の繰返し単位を全重量に対して30質量%以上含む、アルカリ可溶性高分子;
(b)付加重合性モノマー;及び
(c)アクリジン化合物である光重合開始剤
を含む、感光性樹脂組成物であって、該感光性樹脂組成物中のそれぞれの該付加重合性モノマーの重量平均分子量と配合割合の加重平均が1,100以上である前記感光性樹脂組成物。
[2] スルフォンアミド化合物をさらに含む、[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3] ロイコクリスタルバイオレットを、前記感光性樹脂組成物の固形分総量に対して、0.6質量%以上で含む、[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4] 下記一般式(II):
で表されるフェノール化合物をさらに含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
[5] [1]〜[4]のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を支持体上に有する、感光性樹脂積層体。
[6] [5]に記載の感光性樹脂積層体を基材にラミネートするラミネート工程、該感光性樹脂積層体の感光性樹脂層を露光する露光工程、及び該感光性樹脂層の未露光部を現像液で除去する現像工程を含む、パターン形成方法。
[7] [5]に記載の感光性樹脂積層体を基材にラミネートするラミネート工程、該感光性樹脂積層体の感光性樹脂層を露光する露光工程、及び該感光性樹脂層の未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程、及び該レジストパターンが形成された基板をエッチングするエッチング工程を含む、回路基板の形成方法。
<感光性樹脂組成物>
本実施形態では、感光性樹脂組成物は、(a)アルカリ可溶性高分子、(b)付加重合性モノマー、(c)光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物であって、該(a)アルカリ可溶性高分子は、下記一般式(I)で表される共重合成分由来の繰返し単位を(a)アルカリ可溶性高分子の全重量に対して30質量%以上含み、(b)付加重合性モノマーは、平均分子量が、1,100以上の化合物である:
ロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、及びハロアルキル基からなる群から選ばれる一種の基を表す。)。
(a)アルカリ可溶性高分子は、典型的には、カルボキシル基含有単量体を共重合成分として含む、重量平均分子量が5,000〜500,000の熱可塑性共重合体であることが好ましい。(a)アルカリ可溶性高分子の重量平均分子量は、ドライフィルムレジストの厚みを均一に維持し、現像液に対する耐性を得るという観点から5,000以上が好ましく、一方で、現像性を維持するという観点から500,000以下が好ましい。より好ましくは、(a)アルカリ可溶性高分子の重量平均分子量は、20,000〜100,000である。(a)アルカリ可溶性高分子は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
(b)付加重合性モノマーは、例えば、エチレン性不飽和基を有することによって付加重合性を有するモノマーである。
(c)光重合開始剤は、光によりモノマーを重合させる化合物である。
本実施形態では、(c)光重合開始剤として、良好な追従性、テンティング性、解像性を示すという観点から、ヘキサアリールビスイミダゾール誘導体やアクリジン化合物を含むことが好ましい。
で表される化合物が挙げられる。(c)光重合開始剤として使用されるアクリジン化合物の好ましい例としては、アクリジン、9−フェニルアクリジン、1,6−ビス(9−アクリジニル)ヘキサン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,8−ビス(9−アクリジニル)オクタン、1,9−ビス(9−アクリジニル)ノナン、1,10−ビス(9−アクリジニル)デカン、1,11−ビス(9−アクリジニル)ウンデカン、1,12−ビス(9−アクリジニル)ドデカン等のアクリジン誘導体が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記(a)アルカリ可溶性高分子、(b)付加重合性モノマー、(c)光重合開始剤を必須成分とするが、必要に応じて、添加剤(例えば発色染料、ベース染料、可塑剤、酸化防止剤、及び安定化剤など)を含有してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、これに溶媒を添加して形成した感光性樹脂組成物調合液として用いてもよい。好適な溶媒としては、メチルエチルケトン(MEK)に代表されるケトン類、並びにメタノール、エタノール、及びイソプロピルアルコール等のアルコール類が挙げられる。感光性樹脂組成物調合液の粘度が25℃で500〜4000mPa・secとなるように、溶媒を感光性樹脂組成物に添加することが好ましい。
本発明の別の態様は、支持体と、該支持体上に積層された、上述の本発明に係る感光性樹脂組成物から成る感光性樹脂層とを有する感光性樹脂積層体を提供する。本発明の感光性樹脂積層体は、必要により、感光性樹脂層の支持体と反対側の表面に保護層を有していてもよい。
本発明は、上述した本発明の感光性樹脂積層体を用いて基板の上に感光性樹脂層を形成するラミネート工程、該感光性樹脂層を露光する露光工程、及び該感光性樹脂層の未露光部を現像液で除去することによってレジストパターンを形成する現像工程を順に含む、レジストパターン形成方法も提供する。本実施形態の感光性樹脂積層体を用いてレジストパターンを形成する具体的な方法の一例を示す。
本発明は、上述した本発明の感光性樹脂積層体を用いて、金属板又は金属皮膜絶縁板である基板の上に感光性樹脂層を形成するラミネート工程、該感光性樹脂層を露光する露光工程、該感光性樹脂層の未露光部を現像液で除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、及び該レジストパターンが形成された基板をエッチング又はめっきする導体パターン形成工程を順に含む、導体パターンの製造方法も提供する。すなわち、本実施形態の導体パターンの製造方法は、基板として金属板又は金属皮膜絶縁板を用い、上述のレジストパターン形成方法によってレジストパターンを形成した後に、以下の導体パターン形成工程を経ることにより実施される。導体パターン形成工程においては、上述したような方法でレジストパターンが形成された基板において、現像により露出した基板表面(例えば銅面)に公知のエッチング法又はめっき法を用いて導体パターンを形成する。
本発明により導体パターンを製造した後、レジストパターンを、現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離する剥離工程を更に行うことにより、所望の配線パターンを有するプリント配線板を得ることができる。プリント基板の製造においては、基板として好ましくは銅張積層板又はフレキシブル基板を用いる。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)について特に制限はないが、2質量%〜5質量%の濃度の、NaOH又はKOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液には少量の水溶性溶媒を加えることが可能である。剥離工程における該剥離液の温度は、40℃〜70℃の範囲であることが好ましい。
基板として銅、銅合金、又は鉄系合金等の金属板を用いて、前述のレジストパターン形成方法によってレジストパターンを形成した後に以下の工程を経ることにより、リードフレームを製造できる。まず、現像により露出した基板をエッチングして導体パターンを形成する工程を行う。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離する剥離工程を行って、所望のリードフレームを得る。
本発明のレジストパターン形成方法によって形成されるレジストパターンは、サンドブラスト工法により基板に加工を施す時の保護マスク部材として使用することができる。このときの基板としては、例えば、ガラス、シリコンウエハー、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、セラミック、サファイア、金属材料等が挙げられる。これら基板上に、前述のレジストパターン形成方法と同様の方法によって、レジストパターンを形成する。その後、形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付けて、目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、基板上に残存したレジストパターン部分をアルカリ剥離液等で基板から除去する剥離工程を経て、基板上に微細な凹凸パターンを有する基材を製造できる。上記のサンドブラスト処理工程に用いるブラスト材としては公知のものを使用でき、例えば、SiC、SiO2、Al2O3、CaCO3、ZrO、ガラス、ステンレス等の粒径2μm〜100μm程度の微粒子が用いられる。
基板として大規模集積化回路(LSI)の形成が終了したウェハを用いて、これに前述のレジストパターン形成方法によってレジストパターンを形成した後に、以下の工程を経ることによって、半導体パッケージを製造できる。まず、現像により露出した開口部に銅、はんだ等の柱状のめっきを施して、導体パターンを形成する工程を行う。その後、レジストパターンを上述のプリント配線板の製造方法と同様の方法で剥離する剥離工程を行って、更に、柱状めっき以外の部分の薄い金属層をエッチングにより除去する工程を行うことにより、所望の半導体パッケージを得る。
参考例1、実施例2〜12及び比較例1〜8における感光性樹脂積層体を、次のようにして作製した。
まず、表1に示す化合物を、表2に示す組成割合(単位は質量部)で配合した。ただし、表1及び表2に示す成分に加えて、全てのサンプルに、(c)光重合開始剤として、トリブロモメチルフェニルスルフォンを0.7質量部;ベース染料として、ベーシックグリーン1(Aizen Diamond Green GH、商品名、保土谷化学工業製)を0.04質量部;並びに安定化剤として、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩を0.002質量部;及び1−(2−ジ-n-ブチルアミノメチル)−5−カルボキシルベンゾトリアゾールと1−(2−ジ−n−ブチルアミノメチル)−6−カルボキシルベンゾトリアゾールの1:1混合物を0.1質量部添加している。この配合物を、十分に攪拌、混合して調製した感光性樹脂組成物溶液を、支持体である16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で2.5分間乾燥させて感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは25μmであった。
剥離時間、ポジスペース幅、解像性評価のための基板としては、35μm圧延銅箔を積層した0.4mm厚の銅張積層板を用い、これをCPE−900表面処理液にて粗化処理した。
感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながら、整面して60℃に予熱した銅張積層板にホットロールラミネーター(旭化成(株)製、AL−70)により、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/minとした。
直接描画式露光装置(日本オルボテック株式会社製、Paragon9000、主波長355nm)を用いて直接描画式露光方法により露光した。
支持体を剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%Na2CO3水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を最小現像時間の2倍の時間で溶解除去した。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。
2.1 重量平均分子量
本明細書において、重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン(昭和電工(株)製Shodex STANDARD SM−105)の検量線を用いて測定した重量平均分子量を意味する。重量平均分子量は、日本分光(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して、以下の条件で測定することができる。
示差屈折率計:RI−1530
ポンプ:PU−1580
デガッサー:DG−980−50
カラムオーブン:CO−1560
カラム:順にKF−8025、KF−806M×2、KF−807
溶離液:THF
銅張積層板に、市販のDFRを使ってラミネート、露光、現像、エッチング、剥離を行ない、直径310μm、深さ約10μmの円形窪み(ピット)を作った。このピット基板に光重合性樹脂層をラミネートし、光重合性樹脂層が追従しきれずにピット内部に残ったエアーの直径を測定し、表4に示した通りランク付けした。エアー径が小さいほど追従性に優れると判定される。
直径6mmのスルーホールが1008個開いた1.6mm厚の両面銅張積層板を、ジェットスクラブ研磨機により表面処理した。上記<ラミネート>において説明した方法により両面にラミネートを行い、直接描画式露光装置(日本オルボテック株式会社製、Paragon9000、主波長355nm)により両面を全面露光した。上記<現像>において説明した方法によって現像したときに、破れたテント穴数を計測し、全テント穴に対する破れ率を算出した。表4に示した通りランク付けした。
上記<ラミネート>において説明した処理の後15分経過した基板を用い、直接描画式露光装置(日本オルボテック株式会社製、Paragon9000、主波長355nm)により、ライン:スペース=2:1で形成されるパターンを描画した。上記<現像>において説明した方法によって現像した後、光学顕微鏡を用いて40μパターン幅を実測し、表4の通りにランク分けした。スペース幅が大きいほど優れると判断される。
上記<ラミネート>において説明した処理の後15分経過した基板を用い、直接描画式露光装置(日本オルボテック株式会社製、Paragon9000、主波長355nm)により、ライン:スペース = 1:1で形成されるパターンを描画した。上記<現像>において説明した方法によって現像した後、光学顕微鏡を用いて解像可能な最小パターン幅を観察した。表4に示した通りランク付けした。
上記<ラミネート>において説明した処理の後15分経過した基板を用い、直接描画式露光装置(日本オルボテック株式会社製、Paragon9000、主波長355nm)により5cm×6cmの長方形パターンを露光し、上記<現像>において説明した方法により現像した。ただし、露光量は、ストーファー21段ステップタブレットをマスクとして同露光機にて露光し、上記<現像>において説明した方法により現像したときの残膜限界段数が7段となる値とした。得られた基板上の硬化レジストを55℃、3質量%のNaOHに浸し、レジストが基板から完全に剥離するまでの時間を測定し、剥離時間とした。表4に示した通りランク付けした。
Claims (7)
- スルフォンアミド化合物をさらに含む、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- ロイコクリスタルバイオレットを、前記感光性樹脂組成物の固形分総量に対して、さらに0.6質量%以上で含む、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- 下記一般式(II):
で表されるフェノール化合物をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を支持体上に有する、感光性樹脂積層体。
- 請求項5に記載の感光性樹脂積層体を基材にラミネートするラミネート工程、該感光性樹脂積層体の感光性樹脂層を露光する露光工程、及び該感光性樹脂層の未露光部を現像液で除去する現像工程を含む、パターン形成方法。
- 請求項5に記載の感光性樹脂積層体を基材にラミネートするラミネート工程、該感光性樹脂積層体の感光性樹脂層を露光する露光工程、該感光性樹脂層の未露光部を現像液で除去してレジストパターンを形成する現像工程、及び該レジストパターンが形成された基板をエッチングするエッチング工程を含む、回路基板の形成方法。
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