JP5564825B2 - 着色組成物、カラーフィルタの製造方法およびカラーフィルタ - Google Patents
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Description
明樹脂が、共重合される原料化合物の合計質量を100%として5〜35質量%のメチル(メタ)アクリレートを含有してなる共重合体樹脂であり、且つ、その質量平均分子量が8000〜15000の共重合体樹脂であることを特徴とする着色組成物である。
本発明の着色組成物に含有される顔料としては、一般に市販されている有機顔料を用いることができ、形成するフィルタセグメントの色相に応じて、染料、天然色素、無機顔料を併用することができる。有機顔料としては、発色性が高く、且つ耐熱性、特に耐熱分解性
の高いものが好適に用いられる。有機顔料は、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。また、有機顔料は、ソルトミリング、アシッドペースティング等により微細化したものであってもよい。
本発明の着色組成物に用いられる透明樹脂として、質量平均分子量が8000〜15000であり、メチル(メタ)アクリレートを含んだ共重合体樹脂であることを特徴とする。このとき、共重合体樹脂の質量平均分子量が8000以下の場合は、ガラスとの密着性が悪くなり、15000を超えると塗膜の柔軟性が失われ、パターンの断面形状がオーバーハングしてしまう。
エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。モノマーは、着色組成物の感度アップの観点から、エチレン性不飽和二重結合を4〜12個有することが好ましく、6〜12個がより好ましい。エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オンなどのアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジンなどのトリアジン系光重合開始剤、1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−アセテート、1−〔4−(2−メチルフェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−アセテート、1−〔4−(2,4,6−トリメチルフェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−アセテート、1−〔4−(2−エチルフェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−アセテート、1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔4−(2−メチルフェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔4−(2,4,6−トリメチルフェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔4−(2−エチルフェニルチオ)フェニル〕−オクタン−1−オン−2−オンオキシム−O−ベンゾエート、1,2−オクタジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル−、2−(O−ベンゾイルオキシム)]、1−〔9−エチル−6−ベンゾイル−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−オクタン−1−オンオキシム−O−アセテート、1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−エチル−6−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、1−〔9−n−ブチル−6−(2−エチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル〕−エタン−1−オンオキシム−O−ベンゾエート、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)などのオキシムエステル系光重合開始剤、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィン系光重合開始剤、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノンなどのキノン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤などが用いられる。これらの光重合開始剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
重合禁止剤は、組成物のゲル化防止など、安定化剤として一般的に用いられるが、本発明の着色組成物においては、露光時にマスクの回折光による感光を防ぐ目的で使用される。重合禁止剤としては、カテコール、レゾルシノール、1,4−ヒドロキノン、2−メチルカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、2−エチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、2−プロピルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、2−n−ブチルカテコール、3−n−ブチルカテコール、4−n−ブチルカテコール、2−tert−ブチルカテコール、3−tert−ブチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール、3,5−ジ−tert−ブチルカテコール等のアルキルカテコール系化合物、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、2−エチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、2−プロピルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、2−n−ブチルレゾルシノール、4−n−ブチルレゾルシノール、2−tert−ブチルレゾルシノール、4−tert−ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノール系化合物、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン系化合物、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィンなどのホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどのホスファイト化合物、ピロガロール、フロログルシンなどが挙げられる。
したがって、ここでいう前記重合禁止剤の含有量とは、市販の前記透明樹脂やエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー中に含まれる化合物を除いた質量である。
本発明の着色組成物には、多官能チオールを含有させてもよい。多官能チオールは、チオール(SH)基を2個以上有する化合物であればよい。多官能チオールとしては、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどが挙げられる。これらの多官能チオールは、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成することを容易にするために、溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコーン系の界面活性剤が挙げられる。
本発明の着色組成物は、顔料を、必要に応じて上記顔料分散剤と共に透明樹脂および溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分
散手段を用いて微細に分散し、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、重合禁止剤、および光重合開始剤を添加して製造することができる。また、2種以上の色素を含む着色組成物は、各色素を別々に、透明樹脂および溶剤中に微細に分散したものを混合して製造することもできる。
着色塗膜形成工程では、基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の公知の塗布方法により、本発明の着色組成物を均一に塗布する。その後、溶剤成分を除去するため必要に応じて、減圧乾燥処理やプリベーク処理を施し基板上に着色塗膜を形成する。
露光・硬化工程では、前記着色塗膜のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分に波長340〜380nmのレーザを照射して露光描画する。具体的には、大サイズの基板上に形成された着色塗膜に、この膜と接触あるいは非接触状態で、所定のパターンを有する基板と比較して小さいフォトマスクを介して分割露光で波長340〜380nmのレーザ光を照射し前記着色塗膜のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分を硬化させる。
波長は355nmがより好ましい。
その後、従来公知の現像方法により青色感光性樹脂組成物の未露光部分を除去し、硬膜処理を施すことによりフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成する。未露光部分の除去に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像後、加熱処理を施して硬膜させる工程を設ける。加熱方法としてはコンベクションオーブン、ホットプレート、ハロゲンヒータ、IRオーブンによる加熱等が利用でき、特に限定されるものではない。ここで、硬膜処理を施す条件は、200〜250℃で10分〜60分間加熱することが好ましい。
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸20.0部、メチルメタクリレート10.0部、n−ブチルメタクリレート55.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、2,2
'−アゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、反応温度と反応時間を変化させ、質量平均分子量が40000のメチルメタクリレートを10質量%含んだアクリル樹脂溶液であるアクリル樹脂A、質量平均分子量が9300のメチルメタクリレートを10質量%含んだアクリル樹脂溶液であるアクリル樹脂B、質量平均分子量が19000のメチルメタクリレートを10質量%含んだアクリル樹脂溶液であるアクリル樹脂Cを得た。
表1に示す組成の混合物を均一に撹拌混合し、直径1mmのガラスビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体R−1、緑色顔料分散体G−1、青色顔料分散体B−1、および黒色顔料分散体BM−1を調製した。
・PR254: ジケトピロロピロール系顔料
(C.I.Pigment Red 254)
(チバ・ジャパン社製「イルガフォーレッドB−CF」)
・PR177: アントラキノン系顔料
(C.I.Pigment Red 177)
(チバ・ジャパン社製「クロモフタールレッドA2B」)
・PG36 : ハロゲン化銅フタロシアニン系顔料
(C.I.Pigment Green 36)
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)
・PB15:6: ε型銅フタロシアニン顔料
(C.I.Pigment Blue 15:6)
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)
・PY150: ニッケルアゾ錯体系顔料
(C.I.Pigment Yellow 150)
(ランクセス社製「E4GN」)
・CB : カーボンブラック
(C.I.Pigment Black 7)
(三菱化学社製「MA11」)
・顔料分散剤: 日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」)
・アクリル樹脂A:質量平均分子量が40000のアクリル樹脂溶液
・有機溶剤 : シクロヘキサノン
先に調製した顔料分散体R−1、G−1、B−1、BM−1を含む、表2に示す処方の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、各色着色組成物を得た。
・顔料分散体:先に調製した顔料分散体
・アクリル樹脂B:質量平均分子量が9300のアクリル樹脂溶液
・アクリル樹脂C:質量平均分子量が19000のアクリル樹脂溶液
・光重合開始剤1:エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)
(チバ・ジャパン社製「イルガキュアOXE02」)
・光重合開始剤2:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モ
ルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン
(チバ・ジャパン社製「イルガキュア379EG」)
・モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(東亞合成社製「アロニックスM−402」)
・重合禁止剤1%溶液:メチルヒドロキノン
(精工化学社製「MH」)の1%シクロヘキサノン溶液
・有機溶剤:シクロヘキサノン
得られた各色着色組成物を10cm×10cmのガラス基板上にスピンコータで約2.5μmの厚さに塗布し、70℃のオーブン内に15分間静置し、余剰の溶剤を除去乾燥させた。次いで、着色組成物塗膜から150μmの間隔を介して、フィルタセグメントの場合は100μmのストライプ状のフォトマスクを、ブラックマトリックスの場合は20μmのストライプ状のフォトマスクをセットし、波長355nmのYAGレーザを照射した。このとき露光量を10mJ/cm2から100mJ/cm2まで10mJ/cm2きざみで変化させた。尚、レーザ装置は、株式会社ブイテクノロジー社製の「RIGEL」を使用し、1パルス当たりのエネルギー密度1mJ/cm2、パルス幅7nsec、周波数50Hz、露光量30mJ/cm2で照射した。露光量は、OPHIR社製の「PE10B-V2」を用いて測定した。さらに、0.2%の炭酸ナトリウム水溶液からなる現像液によりスプレー現像して未露光部分を取り除いた後、イオン交換水で洗浄し、各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成した。
上記実施例および比較例で得られたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの現像後の膜厚が、塗工後の膜厚の90%以上となる最小の照射露光量を必要最低露光量として、感度を評価した。
上記実施例、比較例にて必要最低露光量で形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスを230℃で30分加熱し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、その断面形状を観察し、以下の基準で評価した。
○:順テーパー形状で基板とフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの成す角が30゜以上80゜未満である。
×:順テーパー形状で基板とフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの成す角が80゜以上か、逆テーパー形状である。
表3に示すように、実施例1〜4および比較例1〜4の着色組成物は、全て必要最低露光量が50mJ/cm2以下と高感度であった。このとき、断面形状については、実施例1〜4の着色組成物では、実用上問題のない順テーパー形状のフィルタセグメントおよびブラックマトリックスが形成できた。一方、比較例1〜4の着色組成物では、フィルタセグメントあるいはブラックマトリックスの成す角が80゜以上、または逆テーパー形状という不良であった。
Claims (5)
- 着色塗膜が波長340〜380nmのレーザ光を照射することにより露光描画され、少なくとも着色材、透明樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重合開始剤および重合禁止剤を含有する着色組成物において、
前記透明樹脂が、共重合される原料化合物の合計質量を100%として5〜35質量%のメチル(メタ)アクリレートを含有してなる共重合体樹脂であり、且つ、その質量平均分子量が8000〜15000の共重合体樹脂であることを特徴とする着色組成物。 - 前記重合禁止剤が1,4−ヒドロキノンおよび/またはアルキルヒドロキノン系化合物であることを特徴とする請求項1に記載する着色組成物。
- 基板上に、請求項1または2に記載する着色組成物を用いて着色塗膜を形成する工程と、前記着色塗膜のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分に、レーザ光源から波長340〜380nmのレーザ光を照射して露光描画する工程と、前記着色塗膜の未露光部分を除去して、断面形状が順テーパー形状のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成する工程と、前記着色塗膜の残存部分を硬膜する工程とを具備することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
- 前記レーザ光源が、波長343nmの固体(YAG)レーザ、351nm(XeF)エキシマレーザ、355nmの固体(YAG)レーザ、または375nmの半導体レーザのいずれかであることを特徴とする請求項3に記載するカラーフィルタの製造方法。
- 請求項3または4に記載する製造方法により作製され、フィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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