JP5102078B2 - 画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。さらに詳しくは、静電荷現像用トナーを用いる電子写真技術を応用した複写機、プリンタ等に用いる画像形成方法に関し、特に、静電潜像担持体上に残留したトナーを回収破棄せず再利用し、静電潜像担持体帯電付与部材の汚染を防止し、現像工程での前記残留トナーの回収を容易にし、優れた画像安定性を有する画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、転写後の静電潜像担持体上残存トナーを回収する方法として、クリーニング部材を使用し、弾性体を静電潜像担持体に接触させる接触クリーニング方式が広く採用されている。また、上記クリーニング方式によって静電潜像担持体から除去された残存トナーは、廃トナーとして収容容器に回収する方式が併せて用いられている。
クリーニング部材を用いて転写後の静電潜像担持体上残存トナーを回収する方式は廃トナーを発生するという観点から、当分野において求められている環境対応には適さない方式であり、また、収容容器のスペースを確保する必要があり、小型化、省スペース化に適さない。
この環境問題に対応するための技術の一つとして、クリーナーレス画像形成方法がある。これは、転写後の残存トナーをクリーニングする装置を用いることなく画像記録を行う画像形成方法である。このクリーナーレス画像形成方法を用いることにより、静電潜像担持体上に残存したトナーを再度、画像形成時に使用することができ、環境負荷を和らげることができる画像形成装置として、きわめて有用な技術である。
また、これらのクリーナーレス画像形成方法は、収容容器を用いない為、装置を小型化できるという側面を有する。すなわち、電子写真方式を用いたプリンタ、複写機への要望の一つである装置の小型化というニーズを満たすことが可能となる。従って、クリーナーレス画像形成方法は、環境負荷に対応でき、かつ画像形成装置の小型化にも寄与できるきわめて有効な技術となるものである。
しかし、クリーナーレス画像形成方法は、転写残トナーが画像形成プロセスから完全には除去されないという問題点を有しているため、固着による部材の汚染や、画像欠陥を発生させることが知られている。
そこで、例えば特許文献1に記載されている発明では、トナー成分による画像形成装置の汚染を防止するためにシートを配し、空間を物理的に遮断することで転写残トナーが部材に付着することを防止している。
また、特許文献2に記載されている発明では、静電潜像担持体上の転写残トナーを、ブレードを用いて正規の帯電極性に再帯電させ揃えることで、再度現像に利用し、画像形成プロセスから除去せしめる発明が開示されている。
しかし、近年小型化、コストダウンのために、定着部材においてオイル塗布装置を用いる代わりに、トナーにワックス等の離型剤を含有させて用いるオイルレス定着が普及してきているが、離型剤を含有するトナーはその表面に露出する離型剤が各種部材への付着、スペント等を誘発し、固着物の発生が起り易くなる。
そのため、上記特許文献1及び2に記載の発明では、シートやブレードの特性や、トナーの固着成分が十分制御がされていない為、特に離型剤を含有させたトナーを用いる画像形成装置においては、各部材へトナーが付着することを完全に防止することが出来ず、その結果、固着物の発生、帯電むらや画像欠陥が生じるという問題点を有していた。
特開平11−184216号公報 特許第3190217号公報
上述のとおり、クリーナーレス画像形成方法においてはトナーの固着の発生が問題とされている。そのため、本発明者等は上記問題点について、以下に述べるように鋭意検討した。
電子写真方式の画像形成プロセスにおいて、現像されたトナーが静電潜像担持体から転写された後、静電潜像保持体面上に残存するトナーは帯電が著しく低下し未帯電であるか、もしくは逆帯電している。
上記残存トナーはクリーニング部材を有しない画像形成装置またはプロセスカートリッジにおいては、静電潜像担持体上から除去されることなく、帯電工程が有する静電潜像担持体帯電付与部材部へ搬送され、接触方式の静電潜像担持体帯電付与部材部に付着する。付着したトナーは静電潜像担持体を帯電する際、帯電むらを引き起こす要因となる。
そこで、この付着したトナーを除去することが必要になるが、除去方法として静電潜像担持体帯電付与部材と静電潜像担持体との間に電位差を生じさせ静電潜像担持体上に付着、現像工程で回収する方式が考えられる。この方式の場合、トナーは電位差により移動する為には同極性に揃った帯電を有し、逆極性トナーが少ないことが必要となる。
また、現像工程での回収の際には転写前トナーと同等以上の帯電を有し、逆極性トナーが少ないことが必要となる。現像工程での回収方法としては現像ローラと静電潜像担持体に電位差を生じさせ現像ローラに付着、回収する方式が考えられる。逆極性トナーが多いと電位差で回収しきれず、静電潜像保持体上に残留し、地汚れ、部材汚染を引き起こし、経時的な画像安定性が得られない。
この為、静電潜像担持体上に残存するトナーを再度帯電させるための再帯電付与部材を設け、これにより、静電潜像担持体帯電付与部材の汚染を防止する方法が考えられる。しかし、静電潜像担持体上に残存するトナーを再度帯電させるための再帯電付与部材は、トナーを摺擦するため、トナー成分による汚染が懸念される。
即ち、本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、静電潜像担持体上に残留したトナーを回収破棄せず再利用するため再度帯電し、静電潜像担持体帯電付与部材及び再帯電付与部材の汚染を防止し、現像工程での前記残留トナーの回収を容易にすると共に、優れた画像安定性を有し、耐久劣化が少ない画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
即ち、上記課題を解決するために本発明に係る画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置は、具体的には下記(1)〜(11)および(13)〜(24)に記載の技術的特徴を有する。
(1)静電潜像を担持する静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーで可視化してトナー可視像を形成する現像工程と、前記静電潜像担持体上において転写されずに残存するトナーを、再帯電付与部材を用いて再度帯電させて、前記静電潜像担持体上から除去するための再帯電工程とを有する画像形成方法において、前記再帯電付与部材は、表面の純水接触角が108°以上で、且つ該表面のショアD硬度が50〜65である導電部材であり、前記トナーは、少なくとも結着樹脂成分、顔料、離型剤、並びに、層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物を有するトナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が、水系媒体に分散及び/又は乳化されて造粒されたトナー母体に、外添剤が付着されてなり、前記変性層状無機鉱物は、前記油相中のトナー固形分に対して0.05〜2重量%含有されてなり、前記離型剤は、前記結着樹脂成分100質量部に対して1〜4質量部含有されてなり、前記トナー母体及び前記外添剤の平均粒径から算出される、外添剤によるトナー表面の被覆率が150%以下であり、ATR法による離型剤由来のピーク(2850cm-1)と結着樹脂由来のピーク(828cm-1)との比が0.02〜0.1であることを特徴とする画像形成方法である。
(2)前記導電部材は、表面抵抗が102〜108Ω/sqであることを特徴とする上記(1)に記載の画像形成方法である。
(3)前記導電部材は、体積抵抗が102〜106Ω・cmであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の画像形成方法である。
(4)前記導電部材は、前記静電潜像担持体表面に圧接されて配置される導電シートであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(5)前記導電シートは、ナイロン、PTFE、PVDF、ウレタンから選ばれる1であることを特徴とする上記(4)に記載の画像形成方法である。
(6)前記導電シートは、厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする上記(4)または(5)に記載の画像形成方法である。
(7)前記導電シートは、−1.4〜0kVの電圧が印加されることを特徴とする上記(4)〜(6)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(8)前記導電シートは、ニップ幅が1〜10mmで前記静電潜像担持体と接触していることを特徴とする上記(4)〜(7)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(9)前記変性層状無機鉱物は、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のカチオンの少なくとも一部を有機物カチオンで変性した変性層状無機鉱物であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(10)前記トナーは、酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(11)前記離型剤は、パラフィン類、合成エステル類、ポリオレフィン類、カルナウバワックス及びライスワックスからなる群より選択される一種以上を含むことを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれかに記載の画像形成方法である。
(13)静電潜像を担持する静電潜像担持体と、前記静電潜像をトナーで可視像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上において転写されずに残存するトナーを、再度帯電させるための再帯電付与手段とを有するプロセスカートリッジにおいて、前記再帯電付与手段は、表面の純水接触角が108°以上であり、且つ該表面のショアD硬度が50〜65である導電部材であって、前記トナーは、少なくとも結着樹脂成分、顔料、離型剤、並びに、層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物を有するトナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が、水系媒体に分散及び/又は乳化されて造粒されたトナー母体に、外添剤が付着されてなり、前記変性層状無機鉱物は、前記油相中のトナー固形分に対して0.05〜2重量%含有されてなり、前記離型剤は、前記結着樹脂成分100質量部に対して1〜4質量部含有されてなり、前記トナー母体及び前記外添剤の平均粒径から算出される、外添剤によるトナー表面の被覆率が150%以下であり、ATR法による離型剤由来のピーク(2850cm-1)と結着樹脂由来のピーク(828cm-1)との比が0.02〜0.1であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
(14)前記導電部材は、表面抵抗が102〜108Ω/sqであることを特徴とする上記(13)に記載のプロセスカートリッジである。
(15)前記導電部材は体積抵抗が102〜106Ω・cmであることを特徴とする上記(13)または(14)に記載のプロセスカートリッジである。
(16)前記導電部材は、静電潜像担持体表面に圧接されて配置される導電シートであることを特徴とする上記(13)〜(15)のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
(17)前記導電シートは、ナイロン、PTFE、PVDF、ウレタンから選ばれる1であることを特徴とする上記(16)に記載のプロセスカートリッジである。
(18)前記導電シートは、厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする上記(16)または(17)に記載のプロセスカートリッジである。
(19)前記導電シートは、−1.4〜0kVの電圧が印加されることを特徴とする(16)〜(18)のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
(20)前記導電シートは、ニップ幅が1〜10mmで前記静電潜像担持体と接触していることを特徴とする上記(16)〜(19)のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
(21)前記変性層状無機鉱物は、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のカチオンの少なくとも一部を有機物カチオンで変性した変性層状無機鉱物であることを特徴とする上記(13)〜(20)に記載のプロセスカートリッジである。
(22)前記トナーは、酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする上記(13)〜(21)に記載のプロセスカートリッジである。
(23)前記離型剤は、パラフィン類、合成エステル類、ポリオレフィン類、カルナウバワックス及びライスワックスからなる群より選択される一種以上を含むことを特徴とする上記(13)〜(22)のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
(24)静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上の静電潜像をトナーで可視化してトナー可視像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上において転写されずに残存するトナーを再度帯電させる再帯電付与部材とを有する画像形成装置において、前記再帯電付与部材は、表面の純水接触角が108°以上で、且つ該表面のショアD硬度が50〜65である導電部材であり、前記トナーは、少なくとも結着樹脂成分、顔料、離型剤、並びに、層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物を有するトナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が、水系媒体に分散及び/又は乳化されて造粒されたトナー母体に、外添剤が付着されてなり、前記変性層状無機鉱物は、前記油相中のトナー固形分に対して0.05〜2重量%含有されてなり、前記離型剤は、前記結着樹脂成分100質量部に対して1〜4質量部含有されてなり、前記トナー母体及び前記外添剤の平均粒径から算出される、外添剤によるトナー表面の被覆率が150%以下であり、ATR法による離型剤由来のピーク(2850cm-1)と結着樹脂由来のピーク(828cm-1)との比が0.02〜0.1であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、静電潜像担持体上に残留したトナーを回収破棄せず再利用することで環境負荷を低減し、静電潜像担持体帯電付与部材及び再帯電付与部材の汚染を防止し、現像工程での前記残留トナーの回収を容易にすると共に、優れた画像安定性を有し、耐久劣化が少ない画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することができる。
本発明は、静電潜像担持体上において転写されずに残存するトナーを、再度帯電させるための再帯電付与手段に特徴を有し、前記再帯電付与手段は、表面の純水接触角が108°以上であり、且つ該表面のショアD硬度が50〜65である導電部材であって、さらに前記トナーは、少なくとも顔料、離型剤、層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物を有するトナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が、水系媒体に分散及び/又は乳化されて造粒されたトナー母体に、外添剤が付着されてなり、前記トナー母体及び前記外添剤の平均粒径から算出される、外添剤によるトナー表面の被覆率が150%以下であり、ATR法による離型剤由来のピーク(2850cm-1)と結着樹脂由来のピーク(828cm-1)との比が0.02〜0.1であることを特徴とする。
ここで、油相には顔料、モノマー及び/またはプレポリマー、離型剤、変性層状無機鉱物が含まれ、帯電制御剤等のその他の好適なトナー組成物が含まれていても良い。また、上記トナー組成物は、後述の有機溶剤に分散乃至溶解されて油相に含まれていることが好ましい。
また、本発明においてトナー固形分とは、最終的にトナーに含有されるものであり、例えば前記油相に含まれるトナー組成物が挙げられる。
さらに、本発明においてトナー組成物前駆体とはトナー組成物の前駆体であり、重合等を経てトナー組成物のうちの一を構成するものであり、具体的にはプレポリマーやモノマー等のことを意味する。
本発明によれば、静電潜像担持体周りにおける固着物の発生、及び固着物に起因する帯電むら及び画像欠陥を防止し、特にクリーナーレス方式において現像剤回収性に優れ、固着物の発生を防止することが可能である。
本発明は、再帯電付与部材に離型剤成分に対する付着力が低く、高い離型性を有する部材を選択したこと、及びトナーの表面露出離型剤量を制御することで、離型剤成分由来の固着物の発生を防止する。さらに、変性層状無機鉱物が有する表面偏在効果によって表面露出離型剤量を抑制しつつトナー離型性を確保することで、固着物の発生を防止して経時的に高い画像安定性を有すると共に定着性に優れ、画像安定性と定着性とを高次元で達成できると推定される。
以下、本発明のプロセスカートリッジ及び、該プロセスカートリッジを適用可能な画像形成装置として、本発明のプロセスカートリッジを装着した電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを適用可能なプリンタの要部を示す概略構成図である。このプリンタは、イエロー,マゼンダ,シアン,ブラック(以下、Y,M,C,Kと記す)の各色のトナー像を形成するための4つのプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kを備えている。また、光書込ユニット50、レジストローラ対54、転写ユニット60等も備えている。各符号の末尾に付された添字Y,M,C,Kは、それぞれイエロー,マゼンダ,シアン,ブラック用の部材であることを示す。
潜像形成手段たる光書込ユニット50は、Y,M,C,Kの各色に対応する4つのレーザーダイオードからなる光源、正六面体のポリゴンミラー、これを回転駆動するためのポリゴンモータ、fθレンズ、レンズ、反射ミラー等を有している。レーザーダイオードから射出されたレーザー光Lは、ポリゴンミラーの何れか1つの面で反射してポリゴンミラーの回転に伴って偏向せしめられながら、後述する4つの感光体のうちの何れかに到達する。4つのレーザーダイオードからそれぞれ射出されるレーザー光Lにより、4つの感光体の表面がそれぞれ光走査される。
プロセスカートリッジ1Y,M,C,Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体3Y,M,C,K、これらにそれぞれ個別に対応する現像手段たる現像装置40Y,M,C,K、帯電装置などを有している。感光体3Y,M,C,Kは、図示しない駆動手段によって所定の線速で図中時計回り方向に回転駆動せしめられる。そして、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像情報に基づいて変調されたレーザー光Lを発する光書込ユニット50により、暗中にて光走査されて、Y,M,C,K用の静電潜像を担持する。
図2は、4つのプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kのうち、K用のプロセスカートリッジ1Kを転写ユニット(図1の60)の中間転写ベルト61とともに示す拡大構成図である。同図において、K用のプロセスカートリッジ1Kは、感光体3K、帯電装置、図示しない除電ランプ、現像手段たる現像装置40K等を、1つのユニットとして共通のユニットケーシング(保持体)に保持させて、プリンタ本体に対して着脱可能にしたものである。
被帯電体であり且つ潜像担持体であるK用の感光体3Kは、アルミニウム素管からなる導電性基体の表面に、負帯電性の有機光導電物質(OPC)からなる感光層が被覆された直径24[mm]程度のドラムであり、図示しない駆動手段によって所定の線速で図中時計回り方向に回転駆動せしめられる。これにより、感光体3Kの表面は、後述する1次転写ニップ(中間転写ベルト61との当接位置)、補助帯電ニップ、帯電ニップ、光書込位置、現像領域を順次通過する。
K用の現像装置40Kは、ケーシング41Kに設けられた開口から周面の一部を露出させる現像ローラ42Kを有している。現像剤担持体たる現像ローラ42Kは、その長手方向の両端からそれぞれ突出している軸が図示しない軸受けによってそれぞれ回転自在に支持されている。ケーシング41Kには、Kトナーが内包されており、回転駆動されるアジテータ43Kによって図中右側から左側へと搬送される。アジテータ43Kの図中左側方には、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動されるトナー供給ローラ44Kが配設されている。このトナー供給ローラ44Kのローラ部はスポンジ等の弾性発泡体からなり、アジテータ43Kから送られてくるKトナーを良好に捕捉する。このようにして捕捉されたKトナーは、トナー供給ローラ44Kと現像ローラ42Kとの当接部で現像ローラ42Kに供給される。そして、現像剤担持体たる現像ローラ42K内の表面に担持されたKトナーは、現像ローラ42Kの図中反時計回り方向の回転駆動に伴って規制ブレード45Kとの接触位置を通過する際にその層厚が規制されたり、摩擦帯電が促されたりした後、感光体3Kと対向する現像領域に搬送される。
この現像領域では、図示しない電源から出力される負極性の現像バイアスが印加される現像ローラ42Kと、感光体3Kの静電潜像との間に、負極性のKトナーを現像ローラ42K側から潜像側に静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、現像ローラ42Kと感光体3Kの一様帯電箇所(地肌部)との間に、負極性のKトナーを地肌部側から現像ローラ42K側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。現像ローラ42K上のKトナーは、現像ポテンシャルの作用によって現像ローラ42K上から離脱して感光体3Kの静電潜像上に転移する。この転移により、感光体3K上の静電潜像がKトナー像に現像される。
なお、本プリンタでは、現像剤としてKトナーを主成分とする一成分現像剤を用いる一成分現像方式を現像装置40Kに採用しているが、Kトナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を用いる二成分現像方式を採用してもよい。
現像領域で現像されたKトナー像は、感光体3Kの回転に伴って感光体3Kと中間転写ベルト61とが当接するK用の1次転写ニップまで搬送され、ここで中間転写ベルト61上に中間転写される。この1次転写ニップを通過した後の感光体3K表面には、中間転写ベルト61上に転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーの処理については、後述する。
帯電装置は、図中反時計回り方向に回転駆動されながら感光体3Kに当接して帯電ニップを形成する帯電ブラシローラ7K、感光体3Kに当接して補助帯電ニップを形成する補助帯電部材10Kなどを有している。帯電ブラシローラ7Kは、金属製の回転軸部材の周面上に導電性ゴム等の導電性及び弾性を発揮する材料からなるローラ部が被覆されたものである。回転軸部材には、図示しない電源等からなる帯電バイアス供給手段により、帯電バイアスが印加される。この印加により、帯電ブラシローラ7Kと感光体3Kとの間で放電が発生することで、感光体3Kの表面がトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめられる。
補助帯電部材10Kは、スポンジ等の弾性材料からなる弾性部8Kの表面に、導電性材料からなる導電性シート(再帯電付与部材)9Kが被覆されたものである。そして、ホルダー部材によって感光体3Kに向けて押圧されながら、感光体3Kの周面のうち、後述する1次転写ニップを通過してから、上記帯電ニップに進入する前の箇所に対して、自らのシート被覆面を当接させている。導電性シート9Kには、図示しない電源等からなる補助帯電バイアス供給手段により、トナーの帯電極性と同極性の直流電圧、あるいはこの直流電圧が重畳された交流電圧からなる補助帯電バイアスが供給される。
1次転写ニップを通過した後の感光体3K表面に付着している転写残トナーの中には、正規の帯電極性に帯電しているトナーの他、正規の帯電極性ではあるもののその帯電量が不足している低帯電量トナーや、逆極性に帯電している逆帯電トナーなども含まれる。そして、このような転写残トナーは、感光体3Kの回転に伴って補助帯電ニップに進入する。すると、転写残トナー中の逆帯電トナーは、補助帯電部材10Kと感光体3Kとの間の放電、あるいは補助帯電部材10Kからの電荷注入により、正規極性であるマイナス極性に十分に帯電せしめられる。また、転写残トナー中の低帯電量トナーも、放電あるいは電荷注入によってマイナス極性に十分に帯電せしめられる。これにより、転写残トナー中の逆帯電トナーや低帯電量トナーを現像領域に搬送してしまうことによる地汚れの発生が抑えられる。
<導電性シート(再帯電付与部材)>
再帯電付与部材はトナー帯電性の観点からナイロン、PTFE、PVDF、ウレタンから選ばれたシートであることが望ましく、トナー帯電性の観点から、PTFE、PVDFであることがより好ましい。
表面抵抗は、102〜108Ω/sq、体積抵抗は、101〜106Ω・cmであることが好ましい。また、形状はローラ、ブラシ、シート等が挙げられ、さらに好ましくは付着したトナーのリセット性を考慮し、シート構成が好ましい。
本発明において、再帯電付与部材の表面抵抗は、感光体やトナーへの均一放電を達成するためには中抵抗であることが好ましく、10未満はリークが発生し、10より大きいと放電が発生しない。
本発明において、再帯電付与部材の体積抵抗は、10未満ではリークを促進し、10より大きいと感光体への均一放電が発生しない。感光体への均一放電を発生させるには表面抵抗よりやや小さい条件がよい。
再帯電付与部材に印加される電圧がトナーの帯電付与の観点から−1.4kv〜0kVであることが好ましい。
電圧が−1.4kVより大きいとトナーの帯電が上がりすぎ、帯電ローラへのトナー付着力が上がりすぎ、帯電ローラ汚染が発生する。0kVよりプラス側にすると、トナーに十分な帯電を付与する事ができず、やはり帯電ローラの汚染を引き起こす。
再帯電付与部材が導電シートの場合、静電潜像担持体との接触圧力の観点から厚みが0.05〜0.5mmであることが好ましい。
厚みが0.05mm未満であると感光体と再帯電付与部材との密着性が上がり、トナーが滞留し、シート固着が発生する。また、0.5mmより大きいと材料の変形、振動が起こらず、トナーの滞留を抑制する事ができない。
また、トナーの帯電付与する際の接触時間の観点から潜像担持体と接触しているニップ幅が1〜10mmであることが好ましい。
ニップ幅が1mm未満では、トナーや感光体への帯電不良が発生し、10mmを超えると小型化の構成が得られない。
導電性シート9の純水接触角については、協和界面科学社製の接触角計CA−DT・A型を用いた液滴法(同接触角計の取り扱い説明書に準拠)によって測定することが可能である。
本実施の形態においては、純水接触角108°以上の導電性シート9を用いた。
表面の純粋接触角が108°未満であるとトナーとの離型性が確保できず、シートへのトナー固着が発生する。
導電性シート9のショアD硬度については、ASTM D−2240に準拠する方法にて、基体の25℃におけるショアD硬度を測定した。
本実施の形態においては、ショアD硬度50〜65の導電性シート9を用いた。
耐久等の経時変化に対してはショアD硬度が重要であり、今回はある程度柔らかい材料を圧接させ摺擦させることが固着抑制に有利であることがわかった。これは、摺擦時の材料の変形、振動などで感光体との接触状態が変化することで、弱い圧接状態で滞留しているトナーにも感光体が摺擦し、トナーが剥れていくことに起因すると考えられる。さらには材料自身の摺動磨耗による、トナーごと削り取られる効果も考えられる。但し、硬度が低すぎても感光体との密着性が上がり、トナーが通過しないため、適度な硬度領域が存在する。表面のショアD硬度が50未満であると、感光体と再帯電付与部材との密着性が上がり、トナーが滞留し、シート固着が発生する。また、表面のショアD硬度が65より大きいと、材料の変形、振動が起こらず、トナーの滞留を抑制する事ができない。
また、導電性シート9Kの表面抵抗、厚みは10[Ω/sq]、0.1[mm]である。
補助帯電部材10Kの弾性部8Kとしては、スポンジからなる厚み5[mm]のものを用い、これを2[mm]の厚みまで圧縮する当接圧で、補助帯電部材10Kを感光体3Kに当接させた。
また、帯電ブラシローラ7Kによる感光体3Kの主帯電処理に先立って、補助帯電部材10Kの導電性シート9Kと感光体3Kとの間に放電することによって感光体3Kを補助帯電せしめることで、帯電ムラを抑えることもできる。
帯電ニップで一様帯電せしめられたK用の感光体3Kの表面には、上述した光書込ユニット(50)による光走査でK用の静電潜像が形成され、この静電潜像はK用の現像装置40KによってKトナー像に現像される。
<帯電ブラシローラ(静電潜像担持体帯電付与部材)>
本実施の形態において、各色の帯電ブラシローラ(例えば7K)としては、直径6[mm]の金属製の回転軸部材上に導電性ゴム層の被覆によるローラ部を形成した(φ)10[mm]のものを使用した。
K用のプロセスカートリッジ1Kについて説明してきたが、他色用のプロセスカートリッジ1Y,M,CはK用のプロセスカートリッジ1Kと同様の構成になっているので説明を省略する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kとしては、いわゆるクリーナーレス方式のものが採用されている。クレーナーレス方式とは、感光体3Yなどの潜像担持体上に付着している転写残トナーをクリーニング回収するための専用の手段を用いることなく潜像担持体上での画像形成プロセスを実行する方式のことである。また、クリーニング回収するための専用の手段とは、具体的には、転写残トナーを潜像担持体から分離した後、再び潜像担持体に付着させることなく、廃トナー容器まで搬送して回収したり、現像装置内に搬送してリサイクル回収したりする手段である。転写残トナーを潜像担持体から掻き取るクリーニングブレードも、専用の手段に含まれる。
かかるクリーナーレス方式について詳述する。クリーナーレス方式は、大別すると、散らし通過型と、一時捕捉型と、併用型とがある。これらのうち、散らし通過型では、潜像担持体に摺擦するブラシ等の散らし部材を用いて、潜像担持体上の転写残トナーを引っ掻くことで、転写残トナーと潜像担持体との付着力を弱める。そして、その後、現像スリーブや現像ローラ等の現像部材と潜像担持体とが対向する現像領域、あるいはその直前において、潜像担持体上の転写残トナーを現像ローラなどの現像部材に静電転移させることで、現像装置内に回収する。この回収に先立って、転写残トナーは、潜像書込のための光書込位置を通過するが、転写残トナー量が比較的少量であれば、潜像書込に悪影響を及ぼすことはない。但し、正規極性とは逆極性に帯電している逆帯電トナーが転写残トナー中に含まれていると、それは現像部材上に回収されないので、地汚れなどを引き起こしてしまう。かかる逆帯電トナーによる地汚れの発生を抑える目的で、潜像担持体上の転写残トナーを正規極性に帯電せしめるためのトナー帯電手段を、転写位置(例えば1次転写ニップ)と散らし部材による散らし位置との間、あるいは散らし位置と現像領域との間、に設けることが望ましい。散らし部材としては、板金やユニットケーシング等に貼り付けられた導電性繊維からなる複数の植毛繊維を有する固定ブラシ、金属製の回転軸部材に複数の植毛繊維を立設せしめたブラシローラ、導電性のスポンジ等からなるローラ部を有するローラ部材(例えば帯電ローラ)などを用いることができる。固定ブラシは植毛繊維の量が比較的少量で構成できるため安価であるという利点があるが、潜像担持体を一様帯電せしめるための帯電部材として兼用する場合には、十分な帯電均一性を得ることができなくなる。これに対し、ブラシローラでは、十分な帯電均一性を得ることができるので好適である。
クリーナーレス方式における一時捕捉型では、表面を潜像担持体に接触させながら無端移動させる回転ブラシ部材などの捕捉部材によって、潜像担持体上の転写残トナーを一時的に捕捉する。そして、プリントジョブ終了後やプリントジョブ間の紙間タイミングなどにおいて、捕捉部材上の転写残トナーを吐き出させて潜像担持体に再転移させた後、現像ローラなどの現像部材に静電転移させて、現像装置内に回収する。上述した散らし通過型では、ベタ画像形成時やジャム発生後などといった転写残トナーがかなり多くなってしまう場合に現像部材への回収能力を超えて画像劣化を引き起こすおそれがあるのに対し、一時捕捉型では捕捉部材で捕捉した転写残トナーを現像部材に少しずつ回収してかかる画像劣化の発生を抑えることができる。
クリーナーレス方式における併用型では、散らし通過型と一時捕捉型とを併用する。具体的には、潜像担持体に接触する回転ブラシ部材などを、散らし部材及び捕捉部材として併用する。回転ブラシ部材等に直流電圧だけを印加することで回転ブラシ部材等を散らし部材として機能させる一方で、必要に応じてバイアスを直流電圧から重畳電圧に切り換えることで、回転ブラシ部材等を捕捉部材として機能させる。
本プリンタでは、散らし透過型のクリーナーレス方式を採用している。具体的には、感光体3Kは、図中時計回り方向に所定の線速で回転駆動されながら中間転写ベルト61のおもて面に接触してY用の1次転写ニップを形成している。そして、散らし部材たる補助帯電部材10Kや帯電ブラシローラ7Kにより、感光体3K上の転写残トナーを引っ掻くことで、転写残トナーと感光体3Kとの付着力を弱める。そして、その後、現像領域において、感光体3K上の転写残トナーを現像装置40Kの現像ローラ42Kに静電転移させて回収する。このとき、転写残トナー中に、低帯電量トナーや逆帯電トナーが多く含まれていると、それらが現像ローラ42K上に回収されずに、地汚れを引き起こしてしまう。またこのとき、トナー表面に露出する離型剤が多いと帯電ブラシローラ7K(静電潜像担持体帯電付与部材)や、補助帯電部材10K(再帯電付与部材)への付着、スペント等を誘発し、固着物の発生が起り易くなる。
先に示した図1において、各色のプロセスカートリッジ1Y,M,C,Kの下方には、転写ユニット60が配設されている。この転写ユニット60は、無端状の中間転写ベルト61を、複数の張架ローラによって張架しながら、図中反時計回り方向に無端移動せしめる。複数の張架ローラとは、具体的には、従動ローラ62、駆動ローラ63、4つの1次転写バイアスローラ66Y,M,C,K等のことである。
従動ローラ62、1次転写バイアスローラ66Y〜K、駆動ローラ63は、何れも中間転写ベルト61の裏面(ループ内周面)に接触している。そして、4つの1次転写バイアスローラ66Y,M,C,Kは、金属製の芯金にスポンジ等の弾性体が被覆されたローラであり、それぞれY,M,C,K用の感光体3Y,M,C,Kに向けて押圧されて、中間転写ベルト61を挟み込んでいる。これにより、4つの感光体3Y,M,C,Kと中間転写ベルト61のおもて面とがベルト移動方向において所定の長さで接触するY,M,C,K用の4つの1次転写ニップが形成されている。
4つの1次転写バイアスローラ66Y,M,C,Kの芯金には、それぞれ図示しない転写バイアス電源によって定電流制御される1次転写バイアスが印加されている。これにより、4つの1次転写バイアスローラ66Y,M,C,Kを介して中間転写ベルト61の裏面に転写電荷が付与され、各1次転写ニップにおいて中間転写ベルト61と感光体3Y,M,C,Kとの間に転写電界が形成される。なお、本プリンタにおいては、1次転写手段として1次転写バイアスローラ66Y,M,C,Kを設けているが、ローラに代えて、ブラシやブレード等のものを用いてもよい。また、転写チャージャーなどを用いてもよい。
各色の感光体3Y,M,C,K上に形成されたY,M,C,Kトナー像は、各色の1次転写ニップで中間転写ベルト61上に重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト61上には4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト61における駆動ローラ63に対する掛け回し箇所には、2次転写バイアスローラ67がベルトおもて面側から当接しており、これによって2次転写ニップが形成されている。この2次転写バイアスローラ67には、図示しない電源や配線からなる電圧印加手段によって2次転写バイアスが印加されている。これにより、2次転写バイアスローラ67と接地された2次転写ニップ裏側ローラ64との間に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト61上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って2次転写ニップに進入する。
本プリンタは、図示しない給紙カセットを備えており、その中に記録紙Pを複数枚重ねた記録紙束の状態で収容している。そして、一番上の記録紙Pを所定のタイミングで給紙路に送り出す。送り出された記録紙Pは、給紙路の末端に配設されたレジストローラ対54のレジストニップ内に挟み込まれる。
レジストローラ対54は、給紙カセットから送られてきた記録紙Pをレジストニップに挟み込むために両ローラを回転駆動させているが、記録紙Pの先端を挟み込むとすぐに両ローラの回転駆動を停止させる。そして、記録紙Pを中間転写ベルト61上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに向けて送り出す。2次転写ニップでは、中間転写ベルト61上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の作用によって記録紙P上に一括2次転写されて、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。
このようにしてフルカラー画像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップから排出された後、図示しない定着装置に送られてフルカラー画像が定着せしめられる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト61表面に付着している2次転写残トナーは、ベルトクリーニング装置68によってベルト表面から除去される。
なお、実施形態に係るプリンタは、Y,M,C,Kトナーとして、それぞれマイナス帯電性のものを用いている。そして、各色の感光体3Y,M,C,Kをそれぞれ帯電装置によってマイナス極性に一様帯電せしめた後、光走査による静電潜像のマイナス電位を地肌部よりも減衰せしめる。このように電位が減衰した静電潜像にマイナス極性のトナーを付着させるネガポジ現像方式を採用している。
<トナー>
次に、本発明のプロセスカートリッジに用いられるトナーについて以下に詳細に説明する。
<トナー用樹脂>
本発明で使用されるトナー用樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、などが特に好適に挙げられる。
本発明ではポリエステル樹脂が好適に用いられ、種類としては特に制限なく、いかなるものでも使用することができ、また数種のポリエステル樹脂を混合して使用しても良い。ポリエステル樹脂としては例えば、以下のポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物が挙げられる。
(ポリオールについて)
ポリオール(1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、3,3′−ジフルオロ−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、等の4,4′−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類など);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
更に、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
尚、上記ポリオールは1種単独または2種以上の併用が可能であり、また上記に限定されるものではない。
(ポリカルボン酸)
ポリカルボン酸(2)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、3−フルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6−テトラフルオロテレフタル酸、5−トリフルオロメチルイソフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。さらに3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)、また上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
尚、上記ポリカルボン酸は1種単独または2種以上の併用が可能であり、また上記に限定されるものではない。
(ポリオールとポリカルボン酸の比)
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
(ポリエステル樹脂の分子量)
ポリエステル樹脂のピーク分子量は、通常1000〜30000、好ましくは1500〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、30000を超えると低温定着性が悪化する。
<変性ポリエステル樹脂>
本発明に使用される前記結着樹脂は、オフセット防止などの目的で粘弾性調整のために、ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂を含有していても良い。該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂の含有割合は、前記結着樹脂中、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。含有割合が20%より多くなると低温定着性が悪化する。該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂は、直接結着樹脂に混合しても良いが、製造性の観点から、末端にイソシアネート基を有する比較的低分子量の変性ポリエステル樹脂(以下プレポリマーと表記することがある)と、これと反応するアミン類を結着樹脂に混合し、造粒中/又は造粒後に鎖伸長又は/及び架橋反応して該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂となる方が好ましい。こうすることにより、粘弾性調整のための比較的高分子量の変性ポリエステル樹脂を芯部分に含有させることが容易となる。
(プレポリマー)
前記イソシアネート基を有するプレポリマーとしては、前記ポリオール(1)と前記ポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(3)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
(ポリイソシアネート)
ポリイソシアネート(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
(イソシアネート基と水酸基の比)
ポリイソシアネート(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有する
ポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/
1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。
[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未
満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐オフセット性が悪化する。末端
にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分
の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2
〜20重量%である。0.5重量%未満では、耐オフセット性が悪化する。また、40重
量%を超えると低温定着性が悪化する。
(プレポリマー中のイソシアネート基の数)
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、鎖伸長及び/又は架橋後の変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐オフセット性が悪化する。
(鎖伸長及び/又は架橋剤)
本発明において、鎖伸長及び/又は架橋剤として、アミン類を用いることができる。アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
ジアミン(B1)としては、次のものが挙げられる。
芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン、テトラフルオロ−p−キシリレンジアミン、テトラフルオロ−p−フェニレンジアミンなど);
脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);
および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ドデカフルオロヘキシレンジアミン、テトラコサフルオロドデシレンジアミンなど)など
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
(停止剤)
さらに、必要により鎖伸長及び/又は架橋反応は停止剤を用いて反応終了後の変性ポリエステルの分子量を調整することができる。停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
(アミノ基とイソシアネート基の比率)
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2より大きかったり1/2未満では、ウレア変性ポリエステル(i)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
<着色剤>
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
<着色剤のマスターバッチ化>
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
<マスターバッチ作製方法>
本マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練してマスターバッチを得る事ができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
<変性層状無機鉱物>
本発明においては、層状無機鉱物の金属イオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性してなる変性層状無機鉱物を用いる。
また本発明の目的を損なわない範囲で、その他のフィラーとして、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属珪酸塩、金属窒化物、金属リン酸塩、金属ホウ酸塩、金属チタン酸塩、金属硫化物、炭素類からなる群から選ばれる無機フィラーを用いても良い。
また、少なくとも無機化合物を主成分とするフィラーは水系造粒法で作成するトナーに用いた場合トナー粒子表面に存在しやすい。従来は少なくとも無機化合物を主成分とするフィラー、及びワックスを水系造粒法で作成するトナーに用いた場合、ワックス、又はフィラーのトナー表面近傍への存在量を制御することが困難であり、トナー表面近傍のワックス量が多ければ、定着特性は向上するが、ワックスによる他部材への汚染が起こり、またトナー表面近傍のフィラーが多ければ、ワックスの他部材への汚染、及び帯電特性は改善されるが、ワックス、さらには結着樹脂の染みだしを阻害し定着特性、特に低温定着性が阻害される。
本発明においてワックスを水系造粒法で作成するトナーに用いた場合、トナー表面近傍のワックス量を制御でき、ワックスによる他部材への汚染防止が可能となった。
トナー表面近傍のワックス量を規定する方法としてFTIR−ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる、2850cm-1と828cm-1との強度比(P2850/P828)がある。
ATR法で規定される前記強度比が0.02〜0.1の時にワックスによる他部材への汚染防止が可能となった。この理由については明確ではないが、2850cm-1の吸収はワックスの吸収を含むことが推定され、また828cm-1の吸収は結着樹脂であるポリエステル樹脂に使用している芳香族に由来する吸収を含むことが考えられる。これより前記強度比(P2850/P828)が0.02〜0.1になることで、トナー表面のワックス露出がある一定量になっていると考えられる。これより、0.02未満になるとトナー表面のワックス露出が減り定着特性の悪化、0.1を超えるとトナー表面のワックス露出量が増え、他部材への汚染が起こると考えられる。
さらに、少なくともトナー材料液を水系媒体中で乳化又は分散させる工程を経て得られたトナーにおいて、前記層状無機鉱物はトナー表面のワックス露出量を制御していると考えられる。この理由については明確ではないが、前記層状無機鉱物は本来水への濡れ性が良好なものを有機物イオンで変性することで疎水化している。疎水化しているが、依然若干の親水性が残されており、この若干の親水性のために前記層状無機鉱物がトナー表面に偏在することでワックスのトナー表面露出量を抑えていると考えられる。
本発明において、フィラーとして金属イオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物を水系媒体中に分散して造粒するトナーに用いることにより容易にトナーの形状を異形化することが出来る。層状無機鉱物はその層状構造により親水性が高い。本発明のトナーに用いる層状無機鉱物が有する金属カチオンの少なくとも一部を有機カチオンで変性した層状無機鉱物は、スメクタイト系の基本結晶構造を持つものを有機カチオンで変性したものが望ましい。
有機カチオンで変性される層状無機鉱物としては、モンモリロナイト又はベントナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライトなどが挙げられる。
前記層状無機鉱物が有する金属イオンの少なくとも一部を有機カチオンで変性した層状無機鉱物の、有機カチオン変性剤としては第4級アルキルアンモニウム塩、フォスフォニウム塩やイミダゾリウム塩などが挙げられるが、第4級アルキルアンモニウム塩が望ましい。前記第4級アルキルアンモニウムとしては、トリメチルステアリルアンモニウム、ジメチルステアリルベンジルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウム、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムなどが挙げられる。
層状無機鉱物を少なくとも一部を有機物イオンで変性することにより、適度な疎水性を持ち、トナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が非ニュートニアン粘性を持ち、トナーを異形化することが出来る。このとき、トナー材料中の一部を有機カチオンで変性した層状無機鉱物の含有量は、0.05〜2重量%であることが好ましい。
一部を有機カチオンで変性した層状無機鉱物は、適宜選択することができるが、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、セピオライトの中から選ばれる1または2以上の混合物等が挙げられる。中でも、トナー特性に影響を与えず、容易に粘度調整ができ、添加量を少量とすることができることから有機変性モンモリロナイト又はベントナイトが好ましい。
一部を有機物イオンで変性した層状無機鉱物の市販品としては、Bentone 3、Bentone 38、Bentone 38V(以上、レオックス社製)、チクソゲルVP(United catalyst社製)、クレイトン34、クレイトン40、クレイトンXL(以上、サザンクレイ社製)等のクオタニウム18ベントナイト;Bentone 27(レオックス社製)、チクソゲルLG(United catalyst社製)、クレイトンAF、クレイトンAPA(以上、サザンクレイ社製)等のステアラルコニウムベントナイト;クレイトンHT、クレイトンPS(以上、サザンクレイ社製)等のクオタニウム18/ベンザルコニウムベントナイトが挙げられる。特に好ましいのはクレイトンAF、クレイトンAPAがあげられる。
また本発明においては、有機変性ハイドロタルサイト(有機アニオン変性ハイドロタルサイト)も好適に用いられる。
例えば、層状複水酸化物塩が、一価および/または二価ならびにさらに三価の金属カチオンを含み、かつ式(1)で表される化合物の一種または二種以上の有機アニオンを用いて変性された有機変性ハイドロタルサイトである。
X−R−Y (1)
(式中、Xは、ヒドロキシル、カルボキシル、スルファートまたはスルホであり、Yは、カルボキシル、スルファートまたはスルホであり、Rは、合計で少なくとも8個の炭素原子、例えば、8〜50個の炭素原子、特に10〜44個の炭素原子、さらに好ましくは10〜32個の炭素原子を有する、脂肪族、脂環式、複素環式脂肪族、オレフィン、シクロオレフィン、複素環式オレフィン、芳香族、複素環式芳香族、芳香脂肪族または複素環式芳香脂肪族基であり、ヒドロキシル、アミノ、ハロゲン、C1〜C22−アルキル、C1〜C22−アルコキシ、−C1〜C22−アルキレン−(CO)−O−(CH2CH2O)0〜50−アルキル、−C1〜C22−アルキレン−(CO)−O−(CH2CH2O)0〜50−ハロアルキル、カルボキシ、スルホ、ニトロまたはシアノの群からの一種または複数、好ましくは、1、2、3または4種の置換基が存在することが可能である。)
さらに、特表2006−503313号公報に記載の有機アニオンを用いて変性した有機変性ハイドロタルサイトを用いても良い。
前記複水酸化物塩において、水酸基の数は、全ての金属カチオンの合計の約1.8〜2.2倍、好ましくは、約2倍である。一価および/または二価の金属カチオン対三価の金属カチオンのモル比は、104〜10-4、好ましくは10〜0.1、特に5〜0.2でありえる。
一価の金属カチオン対二価の金属カチオンの比は任意でありえるが、三価の金属カチオンに加えて、全く二価の金属カチオンのみまたは一価の金属カチオンと二価の金属カチオンとの混合物を含む複水酸化物塩として存在することが好ましい。
有機アニオンは、式(1)の一価あるいは多価帯電有機アニオンでありえる。アニオンの量は、複水酸化物塩における正電荷および負電荷の化学量論によって、全ての電荷の合計がゼロとなるように決められる。しかしながら、式(1)のいくつかのアニオン、例えば、0.1〜99モル%、特に、1〜90モル%のアニオンを、その他のアニオン、例えば、無機アニオン、例えば、ハロゲン化物、炭酸水素塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩またはホウ酸塩または酢酸塩で置き換えることが可能である。
また、本発明に用いられる有機変性層状無機鉱物には、個々の層間に、結晶化または挿入された水の形態における水分子を含む複水酸化物塩であってもよい。
適当な一価の金属カチオンとしては、特に、アルカリ金属カチオン、例えば、Li+、Na+またはK+が挙げられる。
適当な二価の金属カチオンとしては、特に、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Co2+、Ni2+、Fe2+、Cu2+またはMn2+が挙げられる。
適当な三価の金属カチオンとしては、特に、Al3+、Fe3+、Co3+、Mn3+、Ni3+、Cr3+およびB3+が挙げられる。
特に好ましい複水酸化物塩は、Mg2+とAl3+とを含み、特に、3.1:1〜1:2のモル比で含むものである。
適当な有機アニオンとしては、好ましくは、ベンジル酸、ナフタレンジスルホン酸、例えば、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレンジカルボン酸、ヒドロキシナフトエ酸、例えば、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、オクタンジカルボン酸、デカンジカルボン酸(セバシン酸)、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、スルホコハク酸(C6〜C22)−アルキルモノエステル、スルホコハク酸(C6〜C22)−フルオロアルキルモノエステルの群からのアニオンが挙げられる。
しかしながら、また、一部の、例えば0.1〜99.9モル%、好ましくは、0.2〜99.8モル%の有機アニオンAを別の有機アニオンで置き換えることも可能であり、この別の有機アニオンは、式H−R−Yに相当し、この式におけるRとYは、式(1)に対して記述された定義と同じ定義を有し、例えば、C12〜C44脂肪酸、特にステアリン酸である。
特に好ましい複水酸化物塩は、3.1:1〜1:2のMg:Alのモル比を有し、それぞれの場合において有機アニオンとしてセバシン酸を伴い、かつその焼成形態のものである。
<離型剤>
また、本発明に使用する離型剤としては、パラフィン類、合成エステル類、ポリオレフィン類、カルナウバワックス及びライスワックスからなる群より選択される一種以上を含むことが好ましく、またその他公知の離型剤を含有しても良い。
例えばポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。
本発明においては、トナー中のワックス含有量が、樹脂成分100質量部に対して1〜4質量部であることがより好ましい。トナー全量に対するワックス量が1質量部未満だと、ワックスによる離型効果がなくなり、オフセット防止の余裕度がなくなることがある。一方、4質量部を超えると、ワックスは低温で溶融するため、熱エネルギー、機械エネルギーの影響を受けやすく、現像部での攪拌時などにワックスがトナー内部から染み出し、トナー規制部材や静電潜像担持体に付着し、画像ノイズを発生させることがある。また、ワックスの示差走査熱量計(DSC)により測定される昇温時の吸熱ピークは、65〜115℃でトナーの低温定着が可能になるが、融点が65℃未満では流動性が悪くなり、115℃より高いと定着性が悪くなる傾向がある。
<帯電制御剤>
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
<外添剤>
(無機微粒子)
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5nm〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ケイ素/酸化マグネシウムや酸化ケイ素/酸化アルミニウムなどの複合酸化物、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
(高分子系微粒子)
この他高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
(外添剤の表面処理)
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
(クリーニング助剤)
静電潜像担持体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
<トナーの製造方法>
トナー材料を含有する液体を用いて水系媒体中でトナー材料を乳化又は分散させる際には、攪拌しながらトナー材料を含有する液体を水系媒体中に分散させることが好ましい。 分散には、公知の分散機等を適宜用いることができる。分散機の具体例としては、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機等が挙げられる。中でも、分散体(油滴)の粒子径を2〜20μmに制御することができることから、高速せん断式分散機が好ましい。
高速せん断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度等の条件は、目的に応じて適宜選択することができる。回転数は、1000〜30000rpmであることが好ましく、5000〜20000rpmがより好ましい。分散時間は、バッチ方式の場合は、0.1〜5分であることが好ましく、分散温度は、加圧下において、0〜150℃であることが好ましく、40〜98℃がより好ましい。なお、一般に、分散温度が高温である方が分散は容易である。
トナーの母粒子を形成する方法は、公知の方法の中から適宜選択することができる。具体的には、懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法等を用いてトナーの母粒子を形成する方法、接着性基材を生成しながら、トナーの母粒子を形成する方法等が挙げられるが、これらの中でも、接着性基材を生成しながら、トナーの母粒子を形成する方法が好ましい。ここで、接着性基材とは、紙等の記録媒体に対する接着性を有する基材である。
接着性基材を生成しながら、トナーの母粒子を形成する方法は、トナー材料が活性水素基を有する化合物と、活性水素基に対する反応性を有する重合体を含有し、水系媒体中で、活性水素基を有する化合物と、活性水素基に対する反応性を有する重合体を反応させることにより接着性基材を生成しながら、トナーの母粒子を形成する方法である。なお、接着性基材は、この他に公知の結着樹脂をさらに含有してもよい。
このようにして得られるトナーは、着色剤を含有することが好ましく、必要に応じて適宜選択される離型剤、帯電制御剤等のその他の成分をさらに含有してもよい。
接着性基材の重量平均分子量は、3000以上であることが好ましく、5000〜1000000がより好ましく、7000〜500000が特に好ましい。重量平均分子量が、3000未満であると、耐ホットオフセット性が低下することがある。
本発明に用いられるトナーの製造方法としてはこれに制限されるものではないが、以下の製造方法により好適に製造される。
本発明に用いられるトナーの製造方法は、有機溶媒中に少なくとも芳香族基含有ポリエステル骨格を有する結着樹脂、高極性樹脂、着色剤および離型剤を溶解又は分散させた後、該溶解物又は分散物を水系媒体中に分散させ造粒する工程を少なくとも含むことからなる。
より具体的には、以下の通りである。
<造粒工程>
(有機溶媒)
芳香族基含有ポリエステル骨格を有する結着樹脂、着色剤および離型剤を溶解又は分散させる有機溶媒としては、「POLYMER HANDBOOK」4th Edition,WILEY−INTERSCIENCEのVolume 2,Section VII記載のHansen溶解度パラメーターが19.5以下となるものが好ましく沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の溶剤除去が容易になる点から好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。ポリエステル樹脂、着色剤および離型剤は同時に溶解又は分散させても良いが、通常それぞれ単独で溶解又は分散され、その際使用する有機溶媒はそれぞれ異なっていても同じでも良いが、後の溶媒処理を考慮すると同じ方が好ましい。
(芳香族基含有ポリエステル骨格を有する結着樹脂の溶解又は分散)
芳香族基含有ポリエステル骨格を有する結着樹脂の溶解又は分散液は、樹脂濃度が40%〜80%程度であることが好ましい。濃度が高すぎると溶解又は分散が困難になり、また粘度が高くなって扱いづらい。また、濃度が低すぎるとトナーの製造量が少なくなる。芳香族基含有ポリエステル骨格を有する結着樹脂に前記末端にイソシアネート基を有する変性ポリエステル樹脂を混合する場合は、同じ溶解又は分散液に混合しても良いし、別々に溶解又は分散液を作製しても良いが、それぞれの溶解度と粘度を考慮すると、別々の溶解又は分散液を作製する方が好ましい。
(着色剤の溶解又は分散)
着色剤は単独で溶解又は分散しても良いし、前記ポリエステル樹脂の溶解又は分散液に混合しても良い。また必要に応じて、分散助剤やポリエステル樹脂を添加しても良いし、前記マスターバッチを用いても良い。
(離型剤の溶解又は分散)
離型剤としてワックスを溶解又は分散する場合、ワックスが溶解しない有機溶媒を使用する場合は分散液として使用することになるが、分散液は一般的な方法で作製される。即ち、有機溶媒とワックスを混合し、ビーズミルの如き分散機で分散すれば良い。また、有機溶媒とワックスを混合した後、一度ワックスの融点まで加熱し、攪拌しながら冷却した後、ビーズミルの如き分散機で分散した方が、分散時間が短くて済むこともある。また、ワックスは複数種を混合して使用しても良いし、分散助剤やポリエステル樹脂を添加しても良い。
(水系媒体)
用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。更には、上記油相で使用したHansen溶解度パラメーターが19.5以下の有機溶媒を混合してもよく、好ましくは水に対する飽和量付近の添加量が油相の乳化または分散安定性を高めることができる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。トナー組成物100質量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000質量部、好ましくは100〜1000質量部である。50質量部未満ではトナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。また、2000質量部を超えると経済的でない。
(無機分散剤および有機樹脂微粒子)
上記水系媒体中に、前記トナー組成物の溶解物または分散物を分散させる際、無機分散剤または有機樹脂微粒子をあらかじめ水系媒体中に分散させておくことにより、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。無機分散剤としては、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイトなどが用いられる。有機樹脂微粒子を形成する樹脂としては、水性分散体を形成しうる樹脂であれば、いかなる樹脂であっても使用でき、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であっても良いが、例えはビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、2種以上を併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすいという観点からビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用である。
(有機樹脂微粒子の水系への分散方法)
樹脂を有機樹脂微粒子の水性分散液にする方法は、特に限定されないが、以下の(a)〜(h)が挙げられる。
(a)ビニル系樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法または分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を製造する方法。
(b)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液を適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて樹脂微粒子の水性分散体を製造する方法。
(c)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化しても良い。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
(d)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(e)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(f)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤を添加するか、またはあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(g)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱または減圧等によって溶剤を除去する方法。
(h)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
(界面活性剤)
また、トナー組成物が含まれる油性相を水系媒体中に乳化、分散させるために、必要に応じて、界面活性剤等を用いることもできる。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸、及び、その金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩などが挙げられる。
(保護コロイド)
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロ−ルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエ一テル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
(分散の方法)
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは20〜80℃である。
(脱溶)
得られた乳化分散体から有機溶剤を除去するために、公知の方法を使用することができる。例えば、常圧または減圧下で系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。
<伸長又は/及び架橋反応>
ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂を導入する目的で、末端にイソシアネート基を有する変性ポリエステル樹脂およびこれと反応可能なアミン類を添加する場合は、水系媒体中にトナー組成物を分散する前に油相中でアミン類を混合しても良いし、水系媒体中にアミン類を加えても良い。上記反応に要する時間は、ポリエステルプレポリマーの有するイソシアネート基構造と、加えたアミン類との反応性により選択されるが、通常1分〜40時間、好ましくは1〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは20〜98℃である。この反応は、前記微粒子付着工程の前に行っても良いし、微粒子付着工程中に同時進行させても良い。また、微粒子付着工程が終了してからでも良い。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。
<洗浄、乾燥工程>
水系媒体に分散されたトナー粒子を洗浄、乾燥する工程は、公知の技術が用いられる。 即ち、遠心分離機、フィルタープレスなどで固液分離した後、得られたトナーケーキを常温〜約40℃程度のイオン交換水に再分散させ、必要に応じて酸やアルカリでpH調整した後、再度固液分離するという工程を数回繰り返すことにより不純物や界面活性剤などを除去した後、気流乾燥機や循環乾燥機、減圧乾燥機、振動流動乾燥機などにより乾燥することによってトナー粉末を得る。この際、遠心分離などでトナーの微粒子成分を取り除いても良いし、また、乾燥後に必要に応じて公知の分級機を用いて所望の粒径分布にすることができる。
<外添処理>
得られた乾燥後のトナー粉体と前記帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。装置としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)、スーパーミキサー(カワタ社製)、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。
以下に実施例および比較例を示して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、「部」とあるのはすべて質量部を意味する。
<ポリエステルの合成>
(ポリエステル1)冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物553部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物196部、テレフタル酸220部、アジピン酸45部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸46部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル1]を得た。[ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量5600、Tg43℃、酸価13であった。
<プレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応し[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]411部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
<マスターバッチの合成>
カーボンブラック(キャボット社製 リーガル400R):40部、結着樹脂:ポリエステル樹脂(三洋化成RS−801 酸価10、Mw20000、Tg64℃):60部、水:30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
(実施例1)
<顔料・WAX分散液(油相)の作製>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[ポリエステル1]378部、パラフィンワックス(HNP9)120部、離型剤(WAX)分散剤(スチレン−ポリエチレンポリマ:Tg73℃、数平均分子量7100)96部(離型剤比80%)、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液655部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
<水相の調製>
イオン交換水953部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液88部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)90部、酢酸エチル113部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
<乳化工程>
[顔料・WAX分散液1]967部、層状無機鉱物としてクレイトンAPA(Southem Clay Products社製;第4級アルキルアンモニウムイオン変性層状無機化合物)を2%(トナー固形分換算)添加し、アミン類としてイソホロンジアミン6部、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[プレポリマー1]137部を加えTKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数8,000〜13,000rpmで調整しながら20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
<脱溶剤>
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を得た。
<洗浄、乾燥>
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数
12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となる様に10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体1]を得た。体積平均粒径(Dv)は5.8μm、個数平均粒径(Dp)は5.2μmで、Dv/Dpは1.12、平均円形度は0.973、ATR値は0.04であった。ついで、この母体トナー100部に疎水性シリカH2000/4(粒子径12nm、クラリアント社製)1.5部と、疎水性シリカRX50(粒子径40nm、日本アエロジル社製)0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明の[現像剤1]を得た。
(実施例2〜6)
表1のトナー評価結果に示されているように、上記実施例1の離型剤分散剤の離型剤固形分に対する重量比(%)、変性層状無機鉱物量、外添剤量を変更した以外は、実施例1と同様に行い実施例2〜6の現像剤を得た。
(比較例1〜3)
表1のトナー評価結果に示されているように上記実施例1の離型剤分散剤量の離型剤固形分に対する重量比(%)、変性層状無機鉱物量を変更した以外は、実施例1と同様に行い比較例1〜3の現像剤を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたトナーの分析及び評価は下記のように行った。尚、以下は一成分現像剤として評価を行ったが、本発明のトナーは、好適な外添処理と好適なキャリアを使用することにより、二成分現像剤としても使用することができる。
<測定方法>
(粒子径)
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を固形分にして2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dp)を求めることができる。
チャンネルとしては、例えば2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とすることができる。
(平均円形度)
形状の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値が平均円形度である。
この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000により平均円形度として計測した値である。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
(分子量)
使用するポリエステル樹脂やビニル系共重合樹脂などの分子量は、通常のGPC(gel permeation chromatography)によって以下の条件で測定した。
・装置:HLC−8220GPC(東ソー社製)
・カラム:TSKgel SuperHZM−M x 3
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:0.35ml/分
・試料:濃度0.05〜0.6%の試料を0.01ml注入
以上の条件で測定したトナー樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して重量平均分子量Mwを算出した。単分散ポリスチレン標準試料としては、5.8×100〜7.5×1000000の範囲のものを10点使用した。
(ガラス転移点)
使用するポリエステル樹脂やビニル系共重合樹脂などのガラス転移点の測定としては、例えば示差走査熱量計(例えばDSC−6220R:セイコーインスツル社)を用いて、まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱して、ガラス転移点以下のベースラインと、ガラス転移を示す曲線部分の接線との交点で求めることができる。
(微粒子粒径)
使用するビニル系共重合樹脂微粒子などの粒径は、例えばLA−920(堀場製作所)又はUPA−EX150(日機装)などの測定装置を用いて、分散体のまま測定することができる。
(表面離型剤量)
表面離型剤量の測定方法について説明する。
トナーを6ton、1分間プレスしディスク化したものを用い、ディスクの表面をPerkinElmer社製FT−IRにて、ATR法(Geクリスタル使用)によりトナー表面から0.3μm程度までの深さに存在する離型剤量を測定した。
吸光度において828cm-1のピーク強度(樹脂成分)に対する2850cm-1のピーク強度(Wax成分)の相対強度比を表面離型剤量とした。
(表面被覆率の計算)
外添剤による、トナーの表面被覆率の計算方法について説明する。
トナーの投影面積を計算し、外添剤の投影面積から添加量に応じた投影面積を算出し、比率により算出した。
トナーの粒子径はコールターカウンター法により測定し、外添剤の粒子径はSEMにより、1000個の粒子径を測定し、平均径を算出した。
比重はピクノメータ法で測定した。
(体積固有抵抗)
体積固有抵抗はロレスタGP(株式会社ダイアインスツルメンツ社製)を用い、JIS−K7194準拠して測定した。
<評価手法>
(クリーナーレス適性評価:現像回収性)
リコー製IPSIO CX3000の帯電ローラをブラシローラに置き換え、また静電潜像担持体クリーニングブレードを取り除き、そこへ導電性シートを静電潜像担持体表面に接触させるように設置し、図2で示した実施形態と同様の構成である静電潜像担持体クリーナレスシステムとした。モノクロモードでB/W比6%の所定のプリントパターンをN/N環境下(23℃、45%)で1000枚連続印字した。この際、クリーナーレス適性評価として現像回収性をランク評価した。
(I)現像回収性は1000枚印字終了した時点の感光体上に残留しているトナーをテープで剥離し、分光濃度計Xrite 939でL*を測定した。
◎:90以上
○:85以上90未満
△:80以上85未満
×:80未満
(II)導電シート(帯電付与部材)固着は荷電不良で出力画像に縦黒スジ、帯を官能評価目視で以下の基準により判断した。
◎:600dpiの網点画像(2×2)でスジ帯なし
○:600dpiの網点画像(2×2)で小さなスジ、薄い帯が少数(10本以下)ある
×:600dpiの網点画像(2×2)で大きなスジ帯が多数ある
また、各実施例及び比較例の評価に用いた導電性シートの純水接触角、及びショアD硬度は上述の測定方法を用いてそれぞれ測定した。
表1に上記測定結果と、各実施例及び比較例で得られたトナー(現像剤)における離型剤分散剤の離型剤固形分に対する重量比(%)、変性層状無機鉱物の処方量、外添剤の処方量を示す。また、測定に用いた画像形成装置における再帯電付与部材の材質、接触角、硬度(ショアD)、シート圧、体積固有抵抗、印加電圧、接触ニップを示す。
Figure 0005102078
上記測定結果によれば、本発明の画像形成方法及びプロセスカートリッジを用いることで、静電潜像担持体上に残留したトナーを回収破棄せず再利用することで環境負荷を低減し、静電潜像担持体帯電付与部材及び再帯電付与部材の汚染を防止し、現像工程での前記残留トナーの回収を容易にすると共に、優れた画像安定性を有し、耐久劣化が減少させることが可能である。
本発明に係るプロセスカートリッジを適用可能なプリンタの要部を示す概略構成図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの一実施の形態における構成を示す概略図である。
符号の説明
1Y,M,C,K プロセスユニット
3Y,M,C,K 感光体(潜像担持体)
4K 帯電ブラシローラ(帯電部材、帯電装置の一部)
7K 帯電ブラシローラ(帯電部材、帯電装置の一部)
9K 導電性シート(導電性部材、帯電装置の一部)
10K 補助帯電部材(帯電装置の一部)
40Y,M,C,K 現像装置(現像手段)
50 光書込ユニット(潜像形成手段)
60 転写ユニット(転写手段)

Claims (23)

  1. 静電潜像を担持する静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記静電潜像をトナーで可視化してトナー可視像を形成する現像工程と、
    前記静電潜像担持体上において転写されずに残存するトナーを、再帯電付与部材を用いて再度帯電させて、前記静電潜像担持体上から除去するための再帯電工程とを有する画像形成方法において、
    前記再帯電付与部材は、表面の純水接触角が108°以上で、且つ該表面のショアD硬度が50〜65である導電部材であり、
    前記トナーは、少なくとも結着樹脂成分、顔料、離型剤、並びに、層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物を有するトナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が、水系媒体に分散及び/又は乳化されて造粒されたトナー母体に、外添剤が付着されてなり、
    前記変性層状無機鉱物は、前記油相中のトナー固形分に対して0.05〜2重量%含有されてなり、
    前記離型剤は、前記結着樹脂成分100質量部に対して1〜4質量部含有されてなり、
    前記トナー母体及び前記外添剤の平均粒径から算出される、外添剤によるトナー表面の被覆率が150%以下であり、
    ATR法による離型剤由来のピーク(2850cm-1)と結着樹脂由来のピーク(828cm-1)との比が0.02〜0.1であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記導電部材は、表面抵抗が102〜108Ω/sqであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記導電部材は、体積抵抗が102〜106Ω・cmであることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記導電部材は、前記静電潜像担持体表面に圧接されて配置される導電シートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 前記導電シートは、ナイロン、PTFE、PVDF、ウレタンから選ばれる1であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 前記導電シートは、厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成方法。
  7. 前記導電シートは、−1.4〜0kVの電圧が印加されることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の画像形成方法。
  8. 前記導電シートは、ニップ幅が1〜10mmで前記静電潜像担持体と接触していることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の画像形成方法。
  9. 前記変性層状無機鉱物は、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のカチオンの少なくとも一部を有機物カチオンで変性した変性層状無機鉱物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成方法。
  10. 前記トナーは、酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成方法。
  11. 前記離型剤は、パラフィン類、合成エステル類、ポリオレフィン類、カルナウバワックス及びライスワックスからなる群より選択される一種以上を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成方法。
  12. 静電潜像を担持する静電潜像担持体と、
    前記静電潜像をトナーで可視像を形成する現像手段と、
    前記静電潜像担持体上において転写されずに残存するトナーを、再度帯電させるための再帯電付与手段とを有するプロセスカートリッジにおいて、
    前記再帯電付与手段は、表面の純水接触角が108°以上であり、且つ該表面のショアD硬度が50〜65である導電部材であって、
    前記トナーは、少なくとも結着樹脂成分、顔料、離型剤、並びに、層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物を有するトナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が、水系媒体に分散及び/又は乳化されて造粒されたトナー母体に、外添剤が付着されてなり、
    前記変性層状無機鉱物は、前記油相中のトナー固形分に対して0.05〜2重量%含有されてなり、
    前記離型剤は、前記結着樹脂成分100質量部に対して1〜4質量部含有されてなり、
    前記トナー母体及び前記外添剤の平均粒径から算出される、外添剤によるトナー表面の被覆率が150%以下であり、
    ATR法による離型剤由来のピーク(2850cm-1)と結着樹脂由来のピーク(828cm-1)との比が0.02〜0.1であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 前記導電部材は、表面抵抗が102〜108Ω/sqであることを特徴とする請求項12に記載のプロセスカートリッジ。
  14. 前記導電部材は体積抵抗が102〜106Ω・cmであることを特徴とする請求項12または13に記載のプロセスカートリッジ。
  15. 前記導電部材は、静電潜像担持体表面に圧接されて配置される導電シートであることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  16. 前記導電シートは、ナイロン、PTFE、PVDF、ウレタンから選ばれる1であることを特徴とする請求項15に記載のプロセスカートリッジ。
  17. 前記導電シートは、厚みが0.05〜0.5mmであることを特徴とする請求項15または16に記載のプロセスカートリッジ。
  18. 前記導電シートは、−1.4〜0kVの電圧が印加されることを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  19. 前記導電シートは、ニップ幅が1〜10mmで前記静電潜像担持体と接触していることを特徴とする請求項15〜18のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  20. 前記変性層状無機鉱物は、少なくとも層状無機鉱物が有する層間のカチオンの少なくとも一部を有機物カチオンで変性した変性層状無機鉱物であることを特徴とする請求項12〜19に記載のプロセスカートリッジ。
  21. 前記トナーは、酸価が0.5〜40.0(KOHmg/g)であることを特徴とする請求項12〜20に記載のプロセスカートリッジ。
  22. 前記離型剤は、パラフィン類、合成エステル類、ポリオレフィン類、カルナウバワックス及びライスワックスからなる群より選択される一種以上を含むことを特徴とする請求項12〜21のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  23. 静電潜像担持体と、
    該静電潜像担持体上の静電潜像をトナーで可視化してトナー可視像を形成する現像手段と、
    前記静電潜像担持体上において転写されずに残存するトナーを再度帯電させる再帯電付与部材とを有する画像形成装置において、
    前記再帯電付与部材は、表面の純水接触角が108°以上で、且つ該表面のショアD硬度が50〜65である導電部材であり、
    前記トナーは、少なくとも結着樹脂成分、顔料、離型剤、並びに、層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性層状無機鉱物を有するトナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が、水系媒体に分散及び/又は乳化されて造粒されたトナー母体に、外添剤が付着されてなり、
    前記変性層状無機鉱物は、前記油相中のトナー固形分に対して0.05〜2重量%含有されてなり、
    前記離型剤は、前記結着樹脂成分100質量部に対して1〜4質量部含有されてなり、
    前記トナー母体及び前記外添剤の平均粒径から算出される、外添剤によるトナー表面の被覆率が150%以下であり、
    ATR法による離型剤由来のピーク(2850cm-1)と結着樹脂由来のピーク(828cm-1)との比が0.02〜0.1であることを特徴とする画像形成装置。
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