JP2007034258A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期に渡って良好な画像を得る。
【解決手段】感光体ドラム12上の転写残留トナーは、残留トナー帯電器200の不織布208に付着し一時保持された後、残留トナー帯電器200の不織布208と感光体ドラム12との間の放電等によって、正規極性(−極性)に帯電し、感光体ドラム12に付着する。そして、現像装置15で現像と同時に回収(クリーニング)される。不織布208は、繊維径が細く、しかも繊維密度が高いので、不織布208に転写残留トナーが密に、かつ多く保持される(転写残留トナーを保持する保持能力が高い)。このため、転写残留トナーを正規極性に再帯電する残留トナー帯電能力が高く、また、放電生成物を除去する放電生成物除去能力も高い。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、感光体ドラム上に残る転写残留トナーは、通常、クリーニングブレードで掻きとって除去する。
しかし、クリーニングブレードなどの格別なクリーニング機構部を設けずに、現像部の現像バイアス電位の設定条件を最適化することで、現像部で現像と回収(クリーニング)とを同時に行うクリーナレス方式が提案されている。
このようなクリーナレス方式においては、転写残留トナーを正規極性に帯電させる残留トナー帯電手段を備えている。残留トナー帯電手段としては、図10に示すように、導電性の固定ブラシ302を感光体ドラム12に接触させる構成の残留トナー帯電器300が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
しかし、固定ブラシ302では、帯電器による感光体の帯電時に発生する放電生成物の除去が困難である。このため、やはり画質欠陥を引き起こすことがある。特に、直流電流に交流電流を重畳したAC+DC接触帯電方式では、感光体ドラム12に対して直接放電を行っているために、多量の放電生成物が感光体ドラム12の表面に付着する。このため、高温高湿環境での画像の画像流れ(Deletion)が問題となることが多い。
さて、このような問題を解決する手段としては、固定ブラシ302の先端の感光体ドラム12への当接力を上げることで放電生成物の除去する方法が考えられる。しかし、このように、感光体ドラム12に固定ブラシ302の先端を強く接触させると、感光体ドラム12の表面に傷(スクラッチ)が発生したり、トナーが付着してしまうトナーフィルミングを引き起こしてしまう。
また、転写残留トナーを正規極性に帯電させるために固定ブラシ302に印加する電圧で、同時に感光体ドラム12も帯電する。この固定ブラシ302による感光体ドラム12の帯電は、非常に帯電ムラが大きい。感光体ドラム12は接触帯電器13によって最終的な所望の電位に帯電するが、その際、このような帯電ムラがあると、所望の電位にも帯電ムラができてしまう。このため、ハーフトーンなどの画像に濃度ムラなどが生じ、良好な画像が得られない。よって、接触帯電器13の帯電能力を高くする必要がある。
このため、固定ブラシを2つ並べる構成が開示されている。(例えば、特許文献2参照)。
しかし、このように固定ブラシを2つ並べる構成は、2つ目の固定ブラシを設置する為の新たなスペースが必要であり、また、コストアップとなる。
また、帯電ムラは、ブラシの毛先部分が高圧力で点接触しているため、電荷の注入現象が発生し、その部分の帯電電位が高くなってしまうことに起因している。よって、固定ブラシを二つ並べても、固定ブラシ通過の帯電ムラは、十分に解消できない。
さて一方、感光体ドラム上に残る転写残留トナーを、クリーニングブレードで掻きとって除去する方式においては、クリーニングブレードの下流側に不織布を接触させ、この不織布で感光体ドラム12の表面に付着した多量の放電生成物を除去する方法が提案されている。(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
あるいは、図27に示すように、一方向に巻取ることで、新品の面が感光体902に接触するようにした不織布900を、転写の下流側に配置する構成も提案されている。(例えば、特許文献5参照)。
しかし、このように不織布を使用しても、除去できる放電生成物には限界があり、高温高湿環境での画像の画像流れ(Deletion)は十分に解消できない。また、放電生成物の除去性能を上げるため、不織布の当接圧を非常に高くすると、フィルミングやスクラッチ(傷)が発生し、やはり良好な画像が得られない。
特開2001−215799号公報 特開2002−099176号公報 特開2002−258666号公報 特開2003−333805号公報 特開2001−249592号公報
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、長期に渡って良好な画像を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の画像形成装置は、回転する像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像し、トナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記帯電手段の上流、且つ、前記転写手段の下流に設けられ、転写後の転写残留トナーを正規極性に帯電させる残留トナー帯電手段と、を有し、前記残留トナー帯電手段によって正規極性に帯電した転写残留トナーを、前記現像手段で回収する画像形成装置において、前記残留トナー帯電手段は、導電性を有し、前記像担持体に接触する不織布を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の画像形成装置は、残留トナー帯電手段によって正規極性に帯電した転写残留トナーを、現像手段で回収する、所謂、クリーナレス方式の画像形成装置である。そして、残留トナー帯電手段は、導電性を有し、像担持体に接触する不織布を備えている。
不織布は、繊維密度が高いので、転写残留トナーの保持能力が高い(多量の残留トナーを保持できる)。
よって、転写残留トナーを正規極性に帯電させる帯電能力が高い。このため、正規極性に帯電されなかった転写残留トナーによる不具合、例えば、現像手段での回収不良による画像不良などが防止される。
更に、多量に保持された転写残留トナーが、像担持体の表面の帯電時に発生する放電生成物の除去に有効であるため、放電生成物の付着による不具合、画像流れ(Deleition)が防止される。
このように、転写残留トナーを保持する保持能力が高い不織布を、残留トナー帯電手段に備えることで、低コスト・省スペースで良好な画像が得られる。
更に、転写残留トナーを正規極性に帯電させる際に像坦持体も帯電する。不織布は面で均一に像坦持体に当接しているので帯電ムラが少ない。よって、帯電手段の帯電能力を必要以上に高くする必要がない。
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の構成において、前記不織布は、少なくとも導電性を有する繊維で形成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の画像形成装置では、少なくとも導電性を有する繊維で形成されることによって、不織布に導電性が付与されている。したがって、不織布への導電性の付与が容易である。また、例えば、導電性を有しない、転写残留トナーの保持能力が高い繊維と組み合わせることで、より性能が向上する。
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の構成において、前記不織布は、少なくとも導電性樹脂でコーティングされた繊維で形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の画像形成装置では、少なくとも導電性樹脂でコーティングされた繊維で形成されることによって、不織布に導電性が付与されている。よって、例えば、転写残留トナーの保持能力の高い繊維を選択して導電性樹脂でコーティングし、導電性を付与できるので、転写残留トナーの保持能力と導電性の付与とが容易に両立できる。
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構成において、前記不織布を構成する繊維の繊維径φを、
1.0μm≦φ≦20.0μm
としたことを特徴としている。
請求項4に記載の画像形成装置では、不織布を構成する繊維の繊維径φを、転写残留トナーを保持する保持能力が高い、1.0μm≦φ≦20.0μm、としたので、長期にわたって良好な画像が得られる。
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の構成のおいて、前記像坦持体の回転軸方向に前記不織布を摺動させる不織布摺動手段を備えることを特徴としている。
請求項5に記載の画像形成装置では、像坦持体の回転軸方向に不織布を摺動させる不織布摺動手段を備えているので、不織布が保持する転写残留トナーの位置が分散する。よって、転写残留トナーを正規極性に帯電させる帯電能力が回転軸方向に均一となる。また、像担持体の表面を徐々に削る能力も回転軸方向に均一となる。
請求項6に記載の画像形成装置は、回転する像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、帯電した前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像し、トナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記帯電手段の上流側、且つ、前記転写手段の下流側に設けられ、前記像坦持体に接触し、転写残留トナーを接触面に保持するトナー保持部材と、を備えることを特徴としている。
請求項6に記載の画像形成装置は、トナー保持部材が像坦持体との接触面に転写残留トナーを保持している。保持された転写残留トナーは、像坦持体表面に付着した付着物、例えば、帯電時に発生して付着する放電生成物の除去能力を向上させる。このため、付着物による不具合、例えば、放電生成物による画像流れなどが防止できる。したがって、長期に渡って良好な画像が形成できる。
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項6に記載の構成のおいて、前記トナー保持部材が保持する転写残留トナーを、所定のタイミングで、該トナー保持部材に供給することを特徴としている。
請求項7に記載の画像形成装置は、所定のタイミングでトナー保持部材に転写残留トナーを供給している。よって、トナー保持部材が転写残留トナーを保持した状態を維持する。つまり、付着物の除去能力が高い状態を維持する。
請求項8に記載の画像形成装置は、請求項7に記載の構成において、前記所定のタイミングは、電源投入直後であることを特徴としている。
請求項8に記載の画像形成装置は、電源投入直後にトナー保持部材に転写残留トナーを供給している。よって、装置を設置直後から十分にトナー保持部材に転写残留トナーを保持した状態となる。つまり、設置直後から付着物の除去能力が高い状態となる。
請求項9に記載の画像形成装置は、請求項7に記載の構成において、前記所定のタイミングは、所定枚数印字毎であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
請求項9に記載の画像形成装置は、所定枚数印字毎にトナー保持部材に転写残留トナーを供給している。よって、トナー保持部材に転写残留トナーを保持した状態を維持する。つまり、付着物の除去能力が高い状態を維持する。
請求項10に記載の画像形成装置は、請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の構成において、少なくとも転写残留トナーの供給時には、前記トナー保持部材に電圧を印加することを特徴としている。
請求項10に記載の画像形成装置は、少なくとも転写残留トナーの供給時には、トナー保持部材に電圧を印加しているので、転写残留トナーを多く保持する。よって、付着物の除去能力が更に向上する。
請求項11に記載の画像形成装置は、請求項10に記載の構成において、前記トナー保持部材に印加する電圧は、供給される転写残留トナーと逆極性のバイアス電圧であることを特徴としている。
請求項11に記載の画像形成装置は、供給される転写残留トナーと逆極性のバイアス電圧をトナー保持部材に印加するので、転写残留トナーを多く保持する。よって、付着物の除去能力が更に向上する。
請求項12に記載の画像形成装置は、請求項10、又は請求項11に記載の構成において、前記トナー保持部材に印加する電圧は、交流電圧を含むことを特徴とする請求項10、又は請求項11に記載の画像形成装置。
請求項12に記載の画像形成装置は、交流電圧を含む電圧をトナー保持部材に印加するので、転写残留トナーを多く保持する。よって、付着物の除去能力が更に向上する。
請求項13に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項12のいずれか1項に記載の構成において、前記トナー保持部材の下流側、且つ、前記帯電手段の上流側に、転写残留トナーを除去するクリーニング手段を備えることを特徴としている。
請求項13に記載の画像形成装置は、トナー保持部材の下流側、且つ、帯電手段の上流側に、転写残留トナーを除去するクリーニング手段を備えている。
クリーニング手段のクリーニング能力を上げると、放電生成物などの付着物を除去能力が向上する。しかし、クリーニング手段のクリーニング能力を上げると、像坦持体の表面にフィルミングやキズなどが発生し、良好な画像が形成できない。
しかしながら、転写残留トナーを保持したトナー保持部材によって、放電生成物などの付着物を除去するので、クリーニング手段のクリーニング性能を必要以上に上げ、像坦持体の表面にフィルミングやキズなどを発生させることがない。
なお、クリーニング手段によって転写残留トナーが像坦持体上から除去されるが、トナー保持部材はクリーニング手段の上流側にあるので、転写残留トナーの保持に影響を与えない。
請求項14に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項12のいずれか1項に記載の構成において、前記トナー保持部材の下流側、且つ、前記帯電手段の上流側に、前記像坦持体に当接し、転写残留トナーを処理するトナー処理手段を備えることを特徴としている。
請求項14に記載の画像形成装置は、転写残留トナーを保持したトナー保持部材によって、放電生成物などの付着物を除去するので、処理手段の当接力を必要以上に上げて、付着物を除去する必要がない。よって、像坦持体の表面にフィルミングやキズなどが発生しない。
請求項15に記載の画像形成装置は、請求項14に記載の構成において、前記トナー処理手段は、転写残留トナーを除去して一時的に保持する一時保持手段であることを特徴としている。
請求項15に記載の画像形成装置は、一時保持手段によって転写残留トナーが除去され一時保持されるが、トナー保持部材は一時保持手段の上流側にあるので、転写残留トナーの保持に影響を与えない。
請求項16に記載の画像形成装置は、請求項15に記載の構成において、前記一時保持手段は、所定のタイミングで前記像担持体に保持した転写残留トナーを、前記像坦持体に吐き出すことを特徴としている。
請求項16に記載の画像形成装置は、一時保持手段は、所定のタイミングで保持した転写残留トナーを、前記像坦持体に吐き出し、例えば、現像手段や転写手段で回収する。
請求項17に記載の画像形成装置は、請求項16に記載の構成において、前記トナー処理手段は、転写残留トナーを帯電させる残留トナー帯電手段であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
請求項17に記載の画像形成装置は、残留トナー帯電手段で、転写残留トナーを帯電し、例えば、現像手段で回収する。
請求項18に記載の画像形成装置は、請求項17に記載の構成において、前記残留トナー帯電手段は、前記像担持体に接触し、導電性を有する不織布を有していることを特徴としている。
請求項18に記載の画像形成装置は、導電性を有する不織布が像坦持体に接触しているので、転写残留トナーを帯電させる際に、像坦持体も帯電する。不織布は、面で均一に像坦持体に当接しているので帯電ムラが少ない。よって、帯電手段の帯電能力を必要以上に高くする必要がない。
更に、不織布は、転写残留トナーの保持能力が高い(多量の残留トナーを保持できる)。よって、転写残留トナーを帯電させる帯電能力が高い。
請求項19に記載の画像形成装置は、請求項17、又は請求項18に記載の前記トナー保持部材は、前記残留トナー帯電手段を兼ねることを特徴としている。
請求項19に記載の画像形成装置は、トナー保持部材が残留トナー帯電手段を兼ねているので、低コストである。
請求項20に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項19のいずれか1項に記載の前記トナー保持部材は、像坦持体に接触する不織布を有することを特徴としている。
請求項20に記載の画像形成装置は、不織布はトナー保持能力が高いので、放電生成物などの付着物の除去能力が格段に向上する。
請求項21に記載の画像形成装置は、請求項18又は請求項20に記載の構成において、前記不織布は、少なくとも導電性を有する繊維で形成されていることを特徴としている。
請求項21に記載の画像形成装置では、少なくとも導電性を有する繊維で形成されることによって、不織布に導電性が付与されている。したがって、不織布への導電性の付与が容易である。また、例えば、導電性を有しない、転写残留トナーの保持能力が高い繊維と組み合わせることで、より性能が向上する。
請求項22に記載の画像形成装置は、請求項21に記載の構成において、前記不織布は、少なくとも導電性樹脂でコーティングされた繊維で形成されていることを特徴としている。
請求項22に記載の画像形成装置では、少なくとも導電性樹脂でコーティングされた繊維で形成されることによって、不織布に導電性が付与されている。よって、例えば、転写残留トナーの保持能力の高い繊維を選択して導電性樹脂でコーティングし、導電性を付与できるので、転写残留トナーの保持能力と導電性の付与とが容易に両立できる。
請求項23に記載の画像形成装置は、請求項18、及び請求項20から請求項22のいずれか1項に記載の構成において、前記不織布を構成する繊維の繊維径φを、
1.0μm≦φ≦20.0μm
としたことを特徴としている。
請求項23に記載の画像形成装置では、不織布を構成する繊維の繊維径φを、転写残留トナーを保持する保持能力が高い、1.0μm≦φ≦20.0μm、としたので、長期にわたって良好な画像が得られる。
請求項24に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項19のいずれか1項に記載の構成において、前記トナー保持部材は、前記像担持体に面接触する布を有することを特徴としている。
請求項24に記載の画像形成装置では、トナー保持部材に、像担持体に面接触する布を有し、この布に転写残留トナーを保持させている。
なお、布とは、織ったり、編んだりして作られるシート状のものをさす。また、不織布は、織ったり、編んだりせずに作られるものである。
請求項25に記載の画像形成装置は、請求項24に記載の構成において、前記布は、少なくも導電性繊維を有する繊維で形成されていることを特徴としている。
請求項25に記載の画像形成装置では、少なくとも導電性を有する繊維で形成されることによって、導電性が付与されている。したがって、導電性の付与が容易である。また、例えば、導電性を有しない、転写残留トナーの保持能力が高い繊維と組み合わせることで、付着物の除去能力がより向上する。
請求項26に記載の画像形成装置は、請求項24、又は請求項25に記載の構成において、前記布は、極細繊維で形成されていることを特徴としている。
請求項26に記載の画像形成装置では、布は、極細繊維で形成されているので、付着物の除去能力がより向上する。
請求項27に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項26のいずれか1項に記載の構成において、前記トナー保持部材の接触面に転写残留トナーを保持する量を、4g/m以上、300g/m以下、としたことを特徴としている。
請求項27に記載の画像形成装置では、トナー保持部材の接触面が保持する転写残留トナーの量を、4g/m以上、300g/m以下、すなわち、像坦持体表面に付着した放電生成物を除去するのに適したトナー保持量となっている。
請求項28に記載に記載の画像形成装置は、請求項27に記載の構成において、前記トナー保持部材の接触面が保持する転写残留トナーの量を、10g/m以上、250g/m以下、としたことを特徴としている。
請求項28に記載に記載の画像形成装置では、トナー保持部材の接触面に転写残留トナーを保持する量を、10g/m以上、250g/m以下、すなわち、像坦持体表面に付着した放電生成物を除去するのに、さらに適したトナー保持量となっている。
なお、請求項27及び請求項28のように、トナー保持部材の接触面に転写残留トナーを保持する量を、所望の保持量とするためには、種々方法があるが、例えば、以下のような方法がある。
トナー保持部材の接触面の材質、表面粗さ、当接力、その他によるトナー保持量の調整、或いは、トナー保持部材に電圧を印加する場合は印加する電圧を調整することによるトナー保持量の調整、さらには、トナー保持部材の形状やトナー保持部材を支持する部材の構造などがある。
また、定期的にトナー保持部材にトナーを供給する場合に、その頻度や一回の供給量を調整することでも保持量を調整できる。更に、回転ロール型ではロールの速度や回転方向を変えることでも保持量が調整できる。
請求項29に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項28のいずれか1項に記載の構成において、前記像坦持体の回転軸方向に前記トナー保持部材を摺動させる保持部材摺動手段を備えることを特徴としている。
請求項29に記載の画像形成装置では、像坦持体の回転軸方向にトナー保持部材を摺動させる保持部材摺動手段を備えているので、トナー保持部材が保持する転写残留トナーの位置が分散する。よって、放電生成物などの付着物を除去する能力が回転軸方向に均一となる。
請求項30に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項29のいずれか1項に記載の構成において、前記トナー保持部材は、接触面が回転する回転ロールであること特徴としている。
請求項30に記載の画像形成装置は、トナー保持部材は接触面が回転する回転ロールであるので、付着物の除去能力が高い。
請求項31に記載の画像形成装置は、請求項6から請求項29のいずれか1項に記載の構成において、前記トナー保持部材は、接触面が固定されていること特徴としている。
請求項31に記載の画像形成装置は、トナー保持部材は接触面が固定されている簡単な構成であるので、低コストかつ小スペースである。
請求項32に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の構成において、前記帯電手段は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される接触帯電器であることを特徴としている。
請求項32に記載の画像形成装置は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される接触帯電器で像坦持体を帯電している。直流電圧に交流電圧を重畳した電圧により、放電生成物が多く発生する。しかし、転写残留トナーを保持したトナー保持手段によって除去されるので、長期に渡って良好な画像が形成される。
請求項33に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の構成において、前記帯電手段は、直流電圧のみが印加される接触帯電器であることを特徴としている。
請求項33に記載の画像形成装置は、直流電圧のみが印加される接触帯電器で像坦持体を帯電している。よって、接触帯電器に供給する電源が低コストである。また、例えば、不織布を用い、この不織布に電圧を印加した場合、像坦持体も帯電するが、その際の帯電ムラが少ない。よって、直流電圧のみが印加される接触帯電器は帯電能力が低いが、帯電ムラが少ない。
以上説明したように本発明によれば、トナーを保持するトナー保持部材で、像坦持体に付着した付着物を除去するので、長期に渡って良好な画像が得られる。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る画像形成装置100を示している。
画像形成装置100は、図示しないパーソナルコンピュータ等の画像データ入力装置から送られてくるカラー画像情報に基づいて画像処理を行い、電子写真方式によって記録用紙Pにカラー画像を形成する。
画像形成装置100には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを備えている。なお、以降、YMCKを区別する必要がある場合は、符号の後にY、M、C、Kの何れかを付して説明し、YMCKを区別する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略する。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは、バックアップロール34と複数の張架ロール32によって張架された無端状の中間転写ベルト30の進行方向に対して、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの順番で直列に配列されている。また、中間転写ベルト30は、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの像担持体としての感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kと、それぞれ対向して配設される一次転写ロール16Y、16M,16C,16Kとの間を挿通している。
つぎに、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの構成と画像形成の動作とを、イエロートナー画像を形成する画像ユニット10Yを代表して説明する。
図2に示すように、感光体ドラム12Yが、接触帯電器13Yにより表面が一様に帯電される。つぎに、露光装置14Yによりイエロー画像に対応する像露光がなされ、感光体ドラム12Yの表面にイエロー画像に対応する静電潜像が形成される。
イエロー画像に対応する静電潜像は、現像装置15Yの現像バイアスが印加された現像ロール18Yに担持されたトナーによって現像され、イエロートナー画像となる。イエロートナー画像は、一次転写ロール16Yの圧接力と、一次転写ロール16Yに印加された転写バイアスによる静電吸引力と、によって、中間転写ベルト30上に一次転写される。そして、感光体ドラム12Yの表面は、つぎの画像形成サイクルの為、接触帯電器13Yで再び帯電される。
なお、一次転写では、イエロートナー画像は全て中間転写ベルト30に転写されず、一部が転写残留イエロートナーとして、感光体ドラム12Yに残留する。感光体ドラム12Yに残留した転写残留イエロートナーは、残留トナー帯電器200Y(詳細は後述する)によって、一次的に保持されるとともに、正規極性に帯電し、感光体ドラム12に付着する。そして、現像装置15Yで現像と同時に現像ロール18Yに回収(クリーニング)される。
つまり、画像形成装置100は、感光体ドラム12上の転写残留トナーを除去する格別なクリーニング機構部を待たずに、現像装置15の現像ロール18の現像バイアスの設定条件を最適化することで、現像装置15で現像と転写残留トナーの回収(クリーニング)とが同時に行われる、所謂、クリーナレスシステムを採用している。
さて、図1に示すように、画像形成装置100では、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの相対的な位置の違いを考慮したタイミングで、上記と同様の画像形成工程が各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kにおいても行われ、中間転写ベルト30上に、順次、Y,M,C,Kの各色トナー像が重ねられ、フルカラートナー像が形成される。
そして、所定のタイミングで二次転写位置Aへと搬送されてきた記録用紙Pに、転写バイアスが印加された二次転写ロール36の静電吸引力によって、中間転写ベルト30からフルカラートナー像が一括して、記録用紙Pに転写する。
フルカラートナー像が転写された記録用紙Pは、中間転写ベルト30から分離した後、定着装置31へと搬送され、熱と圧力とによりフルカラートナー像が記録用紙Pに定着する。
記録用紙Pに転写されなかった中間転写ベルト30上の転写残留トナーは、中間転写ベルト用クリーナ33で回収される。
つぎに、主要部材の仕様、及び主要な電気仕様を記す。
感光体ドラム12:直径約30.0mmの有機感光体
帯電電位V=−500v(背景部電位)
露光後電位V=−200v(画像部電位)
プロセス速度:104mm/秒
現像方式:乾式二成分現像方式
接触帯電器13:半導電性ロールからなる帯電ロール
DC+AC接触帯電方式
AC=0.7mA(AC成分電流値)
周波数=614Hz(AC成分の電圧波形)
DC=−520v(DC成分電圧値)
露光装置14:レーザ波長=780nm
現像ロール18:直径=16.0mm
回転速度=208mm/秒
回転方向は感光体ドラム12の回転方向と逆方向
現像バイアス:VDC=−400v(DC成分電圧値)
pp=1.5kv(AC成分電圧値(Peakto Peak))
周波数=6kHz(AC成分電圧波形)
現像ギャップ(感光体ドラム12と現像ロール18との間隔):約0.3mm
中間転写ベルト30:ポリイミド製
一次転写ロール16:転写バイアス +500v〜+1000v、10μA
二次転写ロール36:転写バイアス +1600v
つぎに、残留トナー帯電器200について説明する。
図3に示すように、残留トナー帯電器200は、金属等からなる四角柱状の導電性の基体202上に、板状の帯電部204が貼りつけられている。帯電部204は、厚さL2の弾力性のある導電性ウレタンスポンジ206の上に、適度な導電性を有する厚さL3の不織布208が貼りつけられている。そして、図4に示すように、不織布208が感光体ドラム12に圧接している固定式の残留トナー帯電器200となっている。
なお、図3に示すように、感光体ドラム12に圧接する前の帯電部204は、
導電性ウレタンスポンジ206の厚さL2が、約3.0mm
不織布208の厚さL3が、約500μm(0.5mm)
であり、
帯電部204の全厚L11(L2+L3)は、約3.5mmである。
そして、図4に示すように、感光体ドラム12に圧接した後の帯電部204の全厚L12は、約3.0mmであり、食い込み量は、約0.5mmである。
なお、不織布とは、文字通り「織らない布」であり、繊維同士を様々な方法で結合させたシートである。不織布の製造方法としては、乾式不織布、スポンドバンド、湿式不織布などがある。
本実施形態の不織布208には、乾式不織布を用いた。具体的には、繊維長が数センチ程度の繊維を、カードやエアランダム機で薄いシートにし、必要に応じて何枚か重ねて形成されている。接合は、高圧細水流で繊維を絡めて行う(スパーンレース)。
また、本実施形態の不織布208に用いている繊維は、絶縁性ナイロン−ポリエステル混綿繊維に、ポリピロール樹脂をコーティングして導電性が付与されている。また、繊維径φは、6.0μm〜7.0μmである。
図5に示すように、残留トナー帯電器200の長手方向の幅は、感光体ドラム12の回転軸K方向の画像形成幅Rより幅広である。
残留トナー帯電器200の基体202の長手方向の両端には、感光体ドラム12の回転軸Kと同方向に、略四角柱形状のシャフト220が突出している。(シャフト220と回転軸Kとは平行)。シャフト220は、支持部222の四角形状の孔に通されている。一方のシャフト220の端部は、バネ224で他端側に押圧されている。他方のシャフト220の端部にはソレノイド230の可動軸232が当接している。この可動軸232は感光体ドラム12の回転軸K方向に可動する。(図中の矢印Nを参照)。よって、残留トナー帯電器200の不織布208は、感光体ドラム12の表面を回転軸K方向に摺動(オシレーション)する。(図中の矢印Mを参照)。なお、このように摺動しても、不織布208は、必ず感光体ドラム12の画像形成幅Rの全域に渡って圧接されている。また、ソレノイド230でなく、例えば、カムなどよって、回転軸K方向の任意の位置に移動して固定可能な構成であってもよい。
残留トナー帯電器200の基体202には−850vが印加される。よって、不織布208は、残留トナー帯電電圧として−850vが印加される。よって、感光体ドラム12の帯電電位との間に電位差が生じている。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
図1、図2に示すように、感光体ドラム12上の転写残留トナー(中間転写ベルト30に転写されなかった転写残留トナー)は、残留トナー帯電器200の不織布208に付着し一時保持された後、残留トナー帯電器200の不織布208と感光体ドラム12との間の電位差によって、正規極性(−極性)に帯電し、感光体ドラム12に付着する。また、転写残留トナーが均され、転写履歴も解消される。
正規極性(本実施形態は−極性)に揃えられた転写残留トナーは、接触帯電器13に送られる。接触帯電器13には、帯電バイアスVDC=−520vが印加されている。よって、正規極性(−極性)の転写残留トナーには、接触帯電器13との間には斥力が働くので、正規極性の転写残留トナーは、接触帯電器13を摺り抜ける。
接触帯電器13を摺り抜けた正規極性(−極性)の転写残留トナーは、現像装置15の現像ロール18と対向する部分(現像部)に送られ、現像装置15の現像ロール18の現像バイアスの設定条件を最適化することで、現像と同時に現像装置15に回収(クリーニング)される。なお、現像ロール18は、転写残留トナーの回収効率を上げるため、感光体ドラム12と逆方向に回転している。
さて、接触帯電器13で帯電する際に、放電生成物(放電時に発生するオゾンや窒素酸化物などの活性物質、およびそれ等の反応生成物)が発生する。特に、本実施形態のように、ACにDCを重畳したAC+DC接触帯電方式では、放電生成物が多く発生する。放電生成物は感光体ドラム12の表面に付着し、特に高温高湿下において、感光体ドラム12の表面の電気抵抗を低下させる。このため、潜像が乱れ、所謂、画像流れ(Deletion)の原因となる。特に、本実施形態のように、クリーニング手段としてクリーニングブレードを設けずに、現像装置15で現像と回収(クリーニング)とを同時に行う方式では、このような感光体ドラム12上の放電生成物をクリーニングブレードで除去できないので、影響が大きい。
しかし、本実施形態の画像形成装置100は、残留トナー帯電器200の不織布208に付着して一時保持された転写残留トナーが、感光体ドラム12の回転に伴い、放電生成物を良好に除去するので、放電生成物が付着することによる不具合、例えば、画像流れ(Deletion)が防止される。
なお、転写残留トナーを正規極性(−極性)に帯電させるために不織布208に印加した電圧で、感光体ドラム12も帯電する。不織布208は、面で均一に感光体ドラム12に当接しているので帯電ムラが少ない。よって、接触帯電器13後の帯電ムラも非常に少ない。このため、ハーフトーンなどの画像に濃度ムラなどが生じないので良好な画像が得られる。また、帯電ムラを解消するため、接触帯電器13の帯電性能を必要以上に上げる必要がない。つまり、接触帯電器13に印加する電圧も必要以上に高くする必要がないので、放電生成物の発生も抑えられる。(詳細については、後述する)。
さて、本実施形態の画像形成装置100は、A3サイズの記録用紙Pを連続5万枚印字しても、感光体ドラム12にトナー成分が広域に薄く付着するトナーフィルミング、放電生成物の付着による画像流れ(Delectin)、接触帯電器13への転写残留トナーの付着による帯電不良、現像装置15での転写残留トナーの回収不良などによる不良画像は発生しなかった。
この理由は次のように考える。不織布208は、例えば、従来用いられていた導電性の固定ブラシ302(図10参照)と比較し、繊維径が細く、しかも繊維密度が高いので、不織布208に転写残留トナーが密に、かつ多く保持される(転写残留トナーを保持する保持能力が高い)。このため、転写残留トナーを正規極性に再帯電する残留トナー帯電能力が高く、また、放電生成物を除去する放電生成物除去能力も高いからと考える。
また、図10に示すように、従来の固定ブラシ302は、ブラシの先端が感光体ドラム12に当接するので、接触圧が大きい。よって、感光体ドラム12に傷が入りやすい。これに対し、図4に示すように不織布208は、面で一様にトナーを介して感光体ドラム12に圧接しているので、接触圧は小さい。よって、感光体ドラム12に傷が入りにくい。
なお、図5を用いて説明したように、残留トナー帯電器200の不織布208は、感光体ドラム12表面を回転軸K方向に摺動させることで、転写残留トナーを保持する個所を分散できる。よって、残留トナー帯電能力と放電生成物除去性能とが回転軸K方向に対して均一化される。
また、初期状態では、不織布208に転写残留トナーを保持していなので、放電生成物除去性能が低い。よって、予め事前にトナーを不織布208に保持させておき、放電生成物除去性能を初期から高めておいても良い。
さて、図6の表は、不織布208の繊維径φと、上述した連続5万枚印字後の画像との関係を示している。これによると、繊維径φは、0.5μm以上、25.0μm以下が良く、更に好適には、1.0μm以上、20.0μm以下が良いことが判る。
なお、この理由は、1.0μm≦φ≦20.0μmが、転写残留トナーの保持能力が、特に高い繊維径であるからと考える。
このように、残留トナー帯電器200に不織布208を用いることで、低コスト、省スペースで、長期にわたって(多くの記録用紙Pに印字を行っても)、良好な画像形成が行われる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
例えば、上記実施形態では、同一径の導電性繊維のみを用いたが、これに限定されない。例えば、非導電性の1.0μmの超極細繊維と導電性繊維との2種類(あるいは3種類以上)の繊維を絡めたものを用い、残留トナー保持能力をより高めても良い。
また、例えば、上記実施形態では、絶縁性繊維にポリピロール樹脂をコーティングして不織布208に導電性を付与したが、他の導電性樹脂をコーティングして導電性を付与してもよい。あるいは、カーボンブラックなどを含有した導電性繊維を用いて導電性を付与してもよい。なお、導電性繊維の繊維径は、現在一般的には、細いもので10.0〜15.0μmである。よって、導電性の付与は容易であるが、選択できる繊維径が狭い。これに対し、上記実施形態のように、導電性樹脂をコーティングして導電性を付与する方法は、選択できる繊維径の範囲が広い。なお、導電性繊維の繊維径の選択幅は狭いが、前述したように極細の非導電性繊維と組み合わせることで、性能の向上がはかれる。
このように、種々ある不織布を、コスト、不織布の寿命、トナーフィルミング性、放電生成物除去性、残留トナー帯電能力等、画像形成装置全体のシステムに応じて選択すれば良い。つまり、幅広い設計(選択)が可能であることも不織布を用いる利点である。
また、例えば、本実施形態のような固定式の残留トナー帯電器200(図2参照)でなく、図9に示すように、回転シャフト252を軸心として回転する不織布ロール258を備えた、回転式の残留トナー帯電器250であっても良い。
また、例えば、感光体ドラム12の帯電はACにDCを重畳したAC+DC接触帯電方式であったが、DCのみを印加するDC接触帯電方式であっても良い。なお、DC接触帯電方式の場合は、放電生成物の発生は少ないが帯電性能が低い。しかし、上述したように、転写残留トナーを正規極性(−極性)に帯電させるために不織布208に印加した電圧で、感光体ドラム12も帯電する際の帯電ムラが少ないので、DC接触帯電方式であっても良好に帯電できる。
つぎに、図10に示す残留トナー帯電器300に固定ブラシ302を備える従来の画像形成装置102と、図2に示す残留トナー帯電器200に不織布208を備える本実施形態の画像形成装置100と、つまり、固定ブラシ302と不織布208とで、放電生成物除去能力、及び、残留トナー帯電能力の差を比較したテスト結果について説明する。
なお、不織布208は上記実施形態で説明した構成である。固定ブラシ302は、繊維径は15.0μmの導電性ナイロンを使用し、密度は430kfiber/inch2、パイルハイトは5.0mmである。また、食い込み量は、いずれも0.5mmとし、印加電圧(残留トナー帯電電圧)は、いずれも−850vとした。
[テスト1(放電生成物除去能力テスト)]
高温高湿(28℃/85%)下において、A3サイズの記録用紙Pを連続5000枚印字した後、感光体ドラム12に対する水の接触角(詳細は後述する)を測定し、接触帯電器13に印加するAC成分の電流値IACと接触角との関係を実験した。なお、画像流れ(Deletion)は接触角が80度以下になると発生する。また、放電生成物は電流値IACが大きいほど多く発生する。
なお、放電開始電流は、IAC0.6mAであり、この放電開始電流を超えると所望の感光体ドラム12の帯電電位Vを得ることができる。しかし、放電開始電流のふれや接触帯電器13の劣化等を考慮して、高温高湿では、この放電開始電流に対して約+10%程度のマージン、つまり、IAC0.66mA程度が望ましい。
図7はテスト結果を示すグラフである。このグラフより固定ブラシ302は、IAC0.7mA以上で、画像流れ(Deletion)が発生する接触角が80度以下になる。これに対し、不織布208ではIAC0.9mA以上で画像流れ(Deleition)が発生する接触角が80度以下になる。
つまり、不織布208は固定ブラシ302と比較し、放電生成物除去能力がはるかに高いことが判る。
その理由としては、前述したように、不織布208は繊維径が細く密度が高いため、転写残留トナーを密に多量に保持するので、感光体ドラム12に付着した放電生成物を除去する除去性能が高いからと考える。
なお、転写残留トナーを多く保持して感光体ドラム12上を擦ると、感光体ドラム12との摩擦により転写残留トナーが溶融し、感光体ドラム12表面にトナー成分が広域に薄く付着するトナーフィルミングやトナーの外添剤が感光体ドラム12表面に強固に付着する外添剤フィルミングが起こりそうであるが、少なくとも不織布208の食い込み量1.0mm以下では、これらのフィルミングが起きないことを確認している。よって、上記テスト及び本実施形態では、0.5mmとした。また、固定ブラシ302でも食い込み量1.0mm以下では、トナーフィルミングが起きないことを確認している。よって、上記テストでは同様に0.5mmとした。
なお、接触角とは、液体と固体がどのように「濡れるか、濡れないか」、つまり、濡れ性を評価するのに使われる。具体的には、図11に示すように、液滴104(上記テストでは水)を固体サンプル(上記テストでは、5000枚印字後の感光体ドラム12)に付着させ、それを横から観察し、この液滴の盛り上がりの角度、すなわち、固液界面(水平線)と液滴端での接線との二つの線がなす角が接触角αである。そして、接触角αが大きいほど撥水性が高いことを示す。よって、上記テスト1は、感光体ドラム12の表面での放電生成物の増加に伴い、撥水性が低下する(親水性となる)。よって、接触角αを測定することで放電生成物の付着量が定量的に測定される。
[テスト2(残留トナー帯電能力テスト)]
A3サイズの記録用紙Pを連続100枚印字後、転写残留トナーのうち逆極トナー(+15μC/g以上)が固定ブラシ302、不織布208に突入した単位面積当たりのトナー量(重量)と、接触帯電器13に付着した単位面積当たりのトナー量(重量)との関係を調べた。なお、接触帯電器13に転写残留トナー(逆極トナー)が0.2g/m以上付着すると帯電不良による画質欠陥を引き起こした。
なお、固定ブラシ302、不織布208には、上述した−850vでなく、−1.0kvを印加した。また、本実験では多量の逆極トナーが発生するように、仕様より転写電圧を上げた(−700V)。よって、実際の仕様では、単位面積当たりのトナー量(重量)は、0.2g/m以下しか発生しない。
図8は実験結果を示すグラフである。このグラフより固定ブラシ302は、突入量0.25g/m以上で、接触帯電器13に付着したトナー量が0.2g/m以上となり帯電不調となる。これに対し、不織布208では、突入量0.45g/m以上で、接触帯電器13に付着したトナー量が0.2g/m以上となり、帯電不良となる。
つまり、不織布208は、固定ブラシ302と比較し、残留トナー帯電能力がはるかに高いことがわかる。
その理由は、次のように考える。不織布208に多量の逆極トナーが入ってきた場合でも、不織布208はトナー保持能力が高いため、殆どの逆極トナーが一旦保持され、そして、正規極性に再帯電される。しかし、固定ブラシ302は不織布208よりトナー保持能力が低いため、正規極性に再帯電されないで、逆極性のまま接触帯電器13に突入する転写残留トナー(逆極トナー)が多くなるからと考える。
つぎに、トナーを保持することによる放電生成物の除去能力の向上についての実験を説明する。
なお、従来のブラシでも、ブラシ先端の圧力を高くすると放電生成物の除去能力が向上する。しかし、ブラシ先端の圧力を高くすると、同時に感光体ドラム12の表面のCTL層(電荷輸送層、図示略)もブラシが削り、その削りカスが感光体ドラム12上に付着し、それを核としてトナー中の外添剤が付着していくことで、雨だれ状(点々状)のフィルミングが発生する。この雨だれ状(点々状)のフィルミングが発生すると画像の白抜けが発生する。また、ブラシのブラシ先端の圧力を高くすると、スクラッチ(キズ)も発生させる。
[テスト3(トナーの保持による放電生成物の除去能力の向上テスト)]
図10に示す固定ブラシ302、及び同様のブラシからなる回転ブラシを感光体に接触させて、28℃、85%の高温高湿環境下で1時間、感光体ドラム12を約4000回転させ、その後の感光体ドラム12の接触角の低下度合い、及びフィルミングの発生状況を調べた。
接触角は、初期は90度であり、10度以上低下すると(80度以下となると)、放電生成物による画像流れなどが発生する。
また、フィルミングの発生状況は、光学顕微鏡での観察と画像により評価した。また、程度によりG0レベル(未発生)、G1レベル(フィルミングは殆ど発生せず、画質白抜けは未発生)、G2レベル(フィルミングが若干発生し、プリント上に白抜けも若干発生)、G3レベル(フィルミングが発生し、プリント上に白抜けが部分的に筋状に発生)、G4(フィルミングはかなり発生し、プリントの半分が白抜け)、G5(ほぼ全面にフィルミングがひどく発生し、プリントのほぼ全面が白抜け)の5段階に分類した。なお、G1以下が、問題無いレベルと判断してよい。
回転ブラシの条件を下記に示す。
・ブラシ直径:Φ10、12
・シャフト径:Φ5、Φ6
・ブラシの繊維太さ:2d、4d、6d
・回転方向:感光体ドラム12と同方向、又は逆方向
・回転速度:0〜104mm/秒
固定ブラシの条件を下記に記す。
・ブラシ幅:5.0mm
・ブラシ長:4,5,6mm
・ブラシの繊維太さ:2d、4d、6d
上記の各条件を変えることで、ブラシの先端力を様々に変えて実験を行った。
図12のグラフは、固定ブラシ及び回転ブラシにトナーをまったく保持させなかった場合の結果である。接触角の低下を10度以下に抑制するには、約4.5g/cm以上の先端力が必要になるが、フィルミングをG1レベル以下にするには、約1.6g/cm以下である必要がある。したがって、放電生成物による画像流れ(Deleition)や白抜けとフィルミングの防止とを両立させることはできない。
つぎに、固定ブラシ及び回転ブラシにトナーを十分保持させて上記同様の実験を行った。図13のグラフに示すように、トナーを保持させたブラシでは、先端力が、約0.5g/cm〜約1.8g/cmであれば、接触角を10度以下にできるとともに、フィルミングが未発生となる。
このように、ブラシにトナーを保持させることで、性能が向上することが判る。しかしながら、放電生成物の除去とフィルミングの防止とが両立できる範囲は、約1.3g/cmと非常に狭く、ブラシの先端力をこの範囲にするための設計や製造は、非常に困難である。
つぎに、図2に示す不織布208を用いて同様の実験を行った。
不織布208は、約0.3d相当の太さ(直径約5μm)のナイロンとポリエステルの微細繊維からなるものである。また、厚みは約500μmであり、約3mm厚みのウレタンスポンジ上に接着されている。なお、ブラシのように先端力を測定することができないため、不織布の感光体ドラム12に対する食込み量(図3、図4を参照)に対して、接触角の低下度合(放電静止物の除去性能)とフィルミングの発生状況を調べた。
図14のグラフに示すように、トナーを保持させていない場合は、食込み量が約0.7〜0.9mmの範囲で、接触角の低下が10度以下とフィルミングの防止とが両立する。しかし、図15のグラフに示すように、トナーを十分保持させた不織布208では、約0.15〜1.1mmの範囲で両立している。つまり、トナーを保持させることで大きく性能が向上することが判る。
このように、トナー自体に放電生成物を除去する効果があり、トナーを不織布に積極的に保持させることで、トナーが無い場合と比較して低い当接圧(食い込み量)で放電生成物を除去することが可能になる。また、このように低い当接力(食い込み量)で放電生成物を除去できるので、フィルミングも防止される。更に、放電生成物の除去とフィルミングの防止とが両立できる当接圧(食い込み量)の範囲が広いので、設計や製造が容易である。
つぎに、転写残留トナーを帯電させる際に、同時に感光体ドラム12を帯電させる影響についての実験を説明する。
[テスト4(帯電ムラのテスト)]
不織布は、図9に示すような不織布ロールとした。不織布は、厚みが約500μmであり、約0.3d相当の太さ(直径約5.0μm)の導電性ナイロンからなる。また、シャフトの周りに設けられた厚み約2.0mmの導電性のウレタンスポンジに取り付けられている。
比較のために用いた回転ブラシは、シャフト径Φ5mm、太さは2dの導電性ナイロン、外形Φ11mmである。
なお、いずれも、感光体ドラム12と同方向に、感光体ドラム12に対して約0.6倍の速度で回転させた。また、印加電圧は、いずれも−850Vとした。
接触帯電器13は、半導電性ロールからなる帯電ロールを用いている。
ところで、図16のグラフに示すように、接触帯電器13に印加する電圧であるが、AC成分の電流値を増加させていくと、感光体ドラム12の帯電電位も上昇していく。(なお、VDC=−520v(DC成分電圧値)とした)。しかし、ある一定の電流以上を印加すると、帯電電位は飽和する(Saturation)。なお、この飽和する(一定となる)電流値である肩S部分の電流値を、以降「肩電流」とする。なお、図16では、肩電流は1.22mAである。更に、「肩+40%」と表記した場合は、肩電流である1.22mAの40%増の電流値、すなわち1.22mA×1.4=1.71mAのこととする。また、「肩+7%」と表記した場合は、肩電流である1.22mAの7%増の電流値、すなわち1.22mA×1.07=1.31mAのこととする。なお、本テストでの帯電ロールのAC周波数は819Hz,感光体ドラムのプロセス速度は165mm/sであった。
さて、高温高湿環境下(28℃、85%)において、前述した不織布ロールと回転ブラシとで、
(1)接触帯電器13の通過前(不織布ロール、又は回転ブラシの通過後)の感光体ドラム12の帯電電位の帯電ムラ(最大値と最小値の差)
(2)接触帯電器13の通過後の帯電ムラ(最大値と最小値の差)
(3)ハーフトーン(黒率20%)画像の濃度ムラ
を評価した。
図17、図18の表に示すように、回転ブラシの場合は、帯電器通過前(回転ブラシの通過後)の帯電ムラが130vと非常に大きい。これは、ブラシの単なる刷けムラでなく、ブラシの毛先部分が高圧力で点接触しているため、電荷の注入現象が発生し、その部分の帯電電位が高くなってしまうことに起因している。
これに対し、不織布の場合は、帯電器通過前(不織布の通過後)の帯電ムラが40vと小さい。これは低圧力で面接触しているため、電荷の注入現象が殆ど発生しないからである。
さて、図17に示すように「肩+40%」の場合は接触帯電器13の帯電能力が高いので、接触帯電器13の通過前(回転ブラシの通過後)の帯電ムラが130vcであっても、接触帯電器13の通過後の帯電ムラは約13vである。また、このためハーフトーン画像の濃度ムラも発生していない。
しかし、図18に示すように、「肩+7%」の場合は、接触帯電器13の帯電能力が低いので、回転ブラシの場合は、接触帯電器13の通過後の帯電ムラが25vと大きくなる。また、このためハーフトーン画像の濃度ムラも発生する。これに対し、不織布の場合は、元々帯電ムラが少ないので、接触帯電器13の通過後の帯電ムラは約12vである。また、ハーフトーン画像の濃度ムラも発生していない。
このように、不織布は、面で均一に感光体ドラムに当接しているので帯電ムラが少ない。よって、接触帯電器13の帯電能力を高くしなくても、換言すると接触帯電器13に印加するAC成分の電流値を高くしなくても、接触帯電器13後の帯電ムラが非常に少ない。したがって、接触帯電器13に印加する電圧を必要以上に高くする必要がないので、放電生成物の発生も抑えられる。
なお、上記実験は、図9に示すような不織布ロールとしたが、図3等に示す固定タイプのものであっても同様の結果であった。
ところで、前述した[テスト1]及び[テスト3]で説明したように、トナーを保持させた不織布は、放電生成物の除去能力が非常に高いことが判った。そして、上記、第一の実施形態では、放電生成物の除去と残留トナーの帯電調整との両方を、残留トナー帯電器200が行っていた。
以降の実施形態では、放電生成物の除去を主目的とするトナー保持部材に不織布を用いる構成について説明する。なお、第一の実施形態の残留トナー帯電器200は、放電生成物の除去を主目的とするトナー保持部材(トナー保持器)が転写残留トナーの帯電調整を兼ねたものである。
まず、第二の実施形態について説明する。なお、第一の実施形態と同じ部材は同じ符号とし、重複する説明は省略する。また、画像形成ユニットのみを図示し、画像形成装置全体の図は省略する。
なお、第一の実施形態で説明したのと同様、以降においても、「中間転写ベルト30に転写されなかった感光体ドラム12上の転写残留トナー」を、「転写残留トナー」としている。
図19に示すように、感光体ドラム12に当接する導電性を有する不織布208を備えるトナー保持器500が、一次転写ロール16の下流側に設けられている。不織布208には、放電が起こるバイアス電圧(本実施形態では、DC−850v)を印加している。
また、第一の実施形態と異なり、トナー保持器500と接触帯電器13との間にクリーニング装置510が設けられている。クリーニング装置510は、感光体ドラム12に当接する導電性の回転ブラシ512を備えている。回転ブラシ512には、導電性を有する回収ロール514が当接し、この回収ロール514にはスクレーパー516が当接している。
さて、転写残留トナーは、不織布208に保持される。保持されずに摺り抜けた転写残留トナーは、不織布208に印加されている−850Vのバイアス電圧による放電によって、正極性(本実施形態ではマイナス)に帯電調整される。
この正極性に帯電調整された転写残留トナーは、回転ブラシ512で機械的に掻き取られて除去される。
更に、回転ブラシ512にDC0vを印加することによって、回転ブラシ512に電気的に付着することでも除去される。なお、これは不織布208の通過後の感光体ドラム12の電位が約−400vとなるため、回転ブラシ512の電位を0vにすることで、マイナス極性(正極性)に帯電調整された転写残留トナーが、回転ブラシ512に付着するからである。
回転ブラシ512に付着して除去された転写残留トナーは、バイアス電圧が印加された回収ロール514に移動したのち、スクレーパー516で掻き落とされて回収される。よって、第一の実施形態と異なり、現像で転写残留トナーを回収する必要がない。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
前述したように、放電生成物が感光体ドラム12表面に付着し、高温高湿環境では画像の流れや白抜けが問題となる。
さて、前述したように、回転ブラシ512のブラシ先端の圧力を高くすると放電生成物の除去能力は向上する。しかし、同時に感光体ドラム12の表面のCTL層(電荷輸送層、図示略)も回転ブラシ512が削り、その削りカスが感光体ドラム12上に付着し、それを核としてトナー中の外添剤が付着していくことで、雨だれ状(点々状)のフィルミングが発生する。この雨だれ状(点々状)のフィルミングが発生すると画像の白抜けが発生する。また、回転ブラシ512のブラシ先端の圧力を高くすると、スクラッチ(キズ)も発生させる。
しかし、トナーを保持させた不織布208を備えるトナー保持器500によって、放電生成物を除去しているので、回転ブラシ512のブラシ先端の圧力を必要以上に高くする必要がない。つまり、放電生成物の除去とフィルミングの防止とが両立できる。
本実施形態で、3万枚の印字テストを行っても、放電生成物による画像流れやフィルミングは未発生であった。
なお、第一の実施形態と同様に、トナー保持器500を、回転軸K方向に摺動させても良い。(図5参考)。この回転軸K方向への摺動は、以降に説明する第三以降の実施形態においても、適用できる。
また、不織布208は、第一の実施形態と同様に、必要な性能に応じた不織布(導電性の有無、複数の種類の繊維の組み合わせ等)を採用すればよい。
更に、予め事前にトナーを不織布208に保持させておき、放電生成物の除去性能を初期から高めておいても良い。また、不織布ロールを用いた、回転ロール式のトナー保持器であっても良い。(図9を参考)。
また、回転ブラシ512に付着した転写残留トナーの除去は、本実施形態では、導電性を有する回収ロール514とスクレーパー516とで行ったが、これに限定されない。例えば、フリッキングバーで叩いて除去しても良い(つぎに説明する第三の実施形態を参考)。
つぎに、第二の実施形態の変形例について説明する。
まず、第一の変形例について説明する。
画像形成装置の電源投入直後に、トナー供給モードとして、感光体ドラム12に回転軸K方向に幅3cmの100%のベタ黒画像T1(図25(B)参照)を現像する。このとき、転写はオフしておき、ベタ黒画像T1を中間転写ベルト30に転写させないで、図25(A)に示すように、不織布208にすべて突入させ保持させる(図中のT2)。保持されなかったトナーT3は、回転ブラシ512で除去する。なお、図25(A)は、判りやすくするため、実際よりトナーを大きく模式的に図示している。
このようなシステムとすることで、装置が客先に設置され、はじめて電源が投入されたときに、不織布208がトナーを保持した状態になる。よって、初期から確実に放電生成物を除去することが可能になる。
つぎに、第二の変形例について説明する。
100枚印字すると3秒休止の印字サイクルを「Job」とする。そして、500枚毎にプリント直後のJobEndに、トナー供給モードとして、変形例1と同様の幅3cmの100%のベタ黒画像T1(3cm幅の黒ライン、図25(B)参照)を現像する。このとき、転写はオフしておき、ベタ黒画像T1を中間転写ベルト30に転写させないで、不織布208にすべて突入させる。(図25(A)参照)。
このようなシステムとすることで、不織布208が常に所定量以上のトナーを保持した状態になる。また、偏った画像(例えば、右半分のみが印字されたパターン)を連続して印字しても、定期的にトナー保持器500の不織布208の全面に、トナーを保持した状態になる。よって、より確実に長期に渡って放電生成物を除去できる。
なお、500枚毎のJobEndに入れたが、Job Startに入れてもよいし、両方に入れても良い。また、装置全体のシステムなどに応じてトナー供給モードを入れる枚数も500枚毎に限らず、例えば、200枚毎や1000枚毎など、適宜決定すればよい。
なお、第一の変形例と第二の変形例との両方を実施しても良い。
つぎに、第三の変形例について説明する。
第一、第二の変形例において、ベタ黒画像T1を中間転写ベルト30に転写させないで、不織布208にすべて突入させる際に、不織布に+200vを印加することで、その大部分を積極的に多量に保持させる。(ベタ黒画像T1のトナーの極性は、正極性(マイナス極性)であるので)。なお、このとき保持できなかったトナーは下流側の回転ブラシ512で除去する。
このようなシステムとすることで、不織布208に、より多量に保持させることがきるので、より確実に放電生成物を除去できる。
つぎに、第四の変形例について説明する。
第一、第二の変形例において、ベタ黒画像T1を中間転写ベルト30に転写させないで、不織布208にすべて突入させる際に、不織布に、DC−200vにVAC(Vpp800v)を重層した電圧を印加し、より多量に保持させる。なお、このとき保持できなかったトナーは下流側の回転ブラシ512で除去する。
このようなシステムとすることで、不織布208に、より多量に保持させることがきるので、より確実に放電生成物を除去できる。
なお、第一の変形例から第四の変形例を、第一の実施形態に適用しても良い。更に、以降に説明する第三以降の実施形態にも適用できる。
つぎに、第三の実施形態について説明する。なお、第一、及び第二の実施形態と同じ部材は同じ符号とし、重複する説明は省略する。
図20に示すように、トナー保持器502に用いた不織布209は、絶縁性の微細繊維のみで構成されている。また、トナー保持器502と接触帯電器13との間にクリーニング装置520が設けられている。
クリーニング装置520は、感光体ドラム12に当接する導電性の回転ブラシ522を備えている。なお、回転ブラシ522には、DC-200vにVAC(Vpp800V)を重層した電圧を印加した。また、フリッキングバー524が、回転ブラシ522に当接している。
転写残留トナーは、不織布209に付着し保持される。保持されなかった転写残留トナーは、回転ブラシ522に付着して除去される。回転ブラシ522に付着して除去された転写残留トナーは、フリッキングバー524で叩き落とされ回収される。なお、回転ブラシ522には、前述したDC+ACが印加されているので、正極性、逆極性のいずれの極性の転写残留トナーであっても回収できる。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
不織布209は、転写残留トナーを帯電調整する必要がないので、導電性を必要としない。よって、トナーの保持力が大きな微細繊維のみで構成できる。このため、放電生成物の除去能力を高めることができる。
なお、回転ブラシ522に付着して除去された転写残留トナーは、フリッキングバー524以外の部材で回収しても良い。また、複数本の回転ブラシを用い、それぞれの極性(正極性と逆極性)の転写残留トナーを、それぞれの回転ブラシで除去する構成であって良い。
本実施形態で、3万枚の印字テストを行ったが、放電生成物による画像流れやフィルミングは未発生であった
つぎに、第四の実施形態について説明する。なお、第一から第三の実施形態と同じ部材は同じ符号とし、重複する説明は省略する。
図21に示すように、トナー保持器502に用いている不織布209は、絶縁性の微細繊維のみで構成されている。また、トナー保持器502と接触帯電器13との間にクリーニング装置530が設けられている。クリーニング装置530は、感光体ドラム12に当接するクリーニングブレード532を備えている。
転写残留トナーは、不織布209に付着し保持される。保持されなかった転写残留トナーはクリーニングブレード532によって、かきとられて除去される。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
クリーニングブレード532の当接力を高くすることで、放電生成物の除去能力は向上する。しかし、クリーニングブレード532の当接力を高くすると、放電生成物の付着による摩擦係数の増加に起因したクリーニングブレード532のメクレや鳴き、更には、ブレードエッジの欠けやクリーニング不良などが発生する。また、フィルミングやスクラッチ(キズ)も発生しやすくなる。
しかし、トナー保持器502によって、放電生成物を除去しているので、クリーニングブレード532の当接力を必要以上に高くする必要がない。
つまり、放電生成物の除去とフィルミングの防止とが両立できるとともに、放電生成物に起因したクリーニングブレード532のメクレ,鳴き,ブレードエッジの欠け,クリーニング不良なども防止される。
本実施形態で、3万枚の印字テストを行っても、放電生成物による画像流れやフィルミングは未発生であった。また、クリーニングブレード532のメクレ,鳴き,ブレードエッジの欠けやクリーニング不良なども発生しなかった。
なお、不織布に導電性を持たせて、例えば、転写残留トナーを除電し、感光体ドラム12と転写残留トナーとの付着力を弱め、クリーニングブレード532で掻き取られ易くしても良い。
つぎに、第五の実施形態について説明する。なお、第一から第四の実施形態と同じ部材は同じ符号とし、重複する説明は省略する。
図22に示すように、感光体ドラム12に当接する導電性を有する不織布208を備えるトナー保持器500が、一次転写ロール16の下流側に設けられている。不織布208には、DC-200vにVAC(Vpp800v)を重層した電圧が印加されている。トナー保持器500と接触帯電器13との間には、導電性の回転ブラシ540を備えている。
転写残留トナーは、不織布208に保持される。なお、不織布208には、DC-200vにVAC(Vpp800v)を重層した電圧が印加されているので、転写残留トナーが多量に保持される。保持されなかった転写残留トナーは、回転ブラシ540に印加されるDC+200vによって、回転ブラシ540に回収される。(回転ブラシ540に突入する転写残留トナーは殆ど正極性(マイナス極性)となるシステムとすることが望ましい)。
回転ブラシ540が回収し保持している転写残留トナーは、所定のタイミング(本実施形態では100枚毎)で、回転ブラシ540に印加する電圧を−600vに切り替えることで感光体ドラム12に吐き出される。(吐き出しモード)。この吐き出された転写残留トナーは、現像装置15で回収される。現像装置15で回収しきれなかった転写残留トナーは、中間転写ベルト30上に転写され、中間転写ベルト用クリーナ33で回収される。
つぎに本実施形態の作用について説明する。
本実施形態も第一の実施形態と同様に、感光体ドラム12上の転写残留トナーを除去して回収する格別なクリーニング機構部を待たないので、低コストである。そして、放電生成物を除去するトナー保持器500によって、長期に渡って良好な画像が形成できる。
つぎに、第六の実施形態について説明する。なお、第五の実施形態と基本的な構成は同じであるので、同じ図22を用いて説明する。
トナー保持器500と接触帯電器13との間には、導電性の回転ブラシ540を備えている。回転ブラシ540には、DC-850vが印加されている。
転写残留トナーは、不織布208に保持される。なお、不織布208には、DC-200vにVAC(Vpp800v)を重層した電圧が印加されているので、転写残留トナーが多量に保持される。保持されなかった転写残留トナーは、回転ブラシ540に印加されているDC-850vによる放電によって、正極性(マイナス極性)に揃えられる。この正極性に揃った転写残留トナーは接触帯電器13を摺り抜けて、第一の実施形態と同様に現像装置15で回収される。
回転ブラシ540は、転写残留トナーの帯電調整を行うが、同時に一部の逆極性(プラス極性)の転写残留トナーを保持する。そして、所定のタイミング(本実施形態では100枚毎)に、電圧を+200vに切り替えることで、感光体ドラム12上に逆極正(プラス極性)トナーを吐き出す。(吐き出しモード)。この逆極(プラス極性)トナーは、転写電圧を正極性(マイナス極性)に切り替えることによって、中間転写ベルト30上に転写される。そして、中間転写ベルト用クリーナ33で回収される。
つぎに本実施形態の作用について説明する。
本実施形態も第一の実施形態と同様に、感光体ドラム12上の転写残留トナーを除去する格別なクリーニング機構部を待たないので、低コストである。そして、放電生成物を除去するトナー保持器500によって、長期に渡って良好な画像が形成できる。
なお、第一の実施形態では、転写残留トナーを帯電する残留トナー帯電器200が、放電生成物の除去(トナー保持器)も兼ねていたが、本実施形態では、転写残留トナーを帯電し、また、一時保持する回転ブラシと、放電生成物の除去するトナー保持器500とが分かれている。つまり、機能を分離させることで、より放電生成物の除去に適した不織布(繊維径等)を選択できる。よって、第一の実施形態より、放電生成物の除去能力を高められる。
つぎに、第七の実施形態について説明する。なお、第一から第六の実施形態と同じ部材は同じ符号とし、重複する説明は省略する。
図23に示すように、感光体ドラム12に当接する導電性を有する不織布208を備えるトナー保持器500が、一次転写ロール16の下流側に設けられている。不織布208には、DC+200vが印加されている。
トナー保持器500と接触帯電器13との間には、残留トナー帯電手段として、回転式の残留トナー帯電器250を備えている。不織布ロール258にはDC-850vが印加されている。
転写残留トナーは、不織布208に保持される。なお、不織布208には、DC+200vが印加されているので、正極性の転写残留トナー(マイナス極性)が保持される。保持されなかった転写残留トナーは、不織布ロール258に印加されたDC-850vによる放電によってマイナスのものもプラスのものも正極性(マイナス極性)に揃えられる。この正極性に揃った転写残留トナーは接触帯電器13を摺り抜けて、現像装置15で回収される。
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態も第一の実施形態と同様に、感光体ドラム12上の転写残留トナーを除去する格別なクリーニング機構部を待たないので、低コストである。そして、放電生成物を除去するトナー保持器500によって、長期に渡って良好な画像が形成できる。
更に、本実施形態の構成では、帯電のVACを「肩+7%」(図16参照)としても、帯電ムラが殆どなく、良好な画像形成ができた。よって、放電生成物の発生が抑えられる。また、3万枚の印字テストを行ったが、放電生成物による画像流れやフィルミングは未発生であった。
なお、本実施形態のように、主に放電生成物の除去を行う不織布208と、主に転写残留トナーの帯電を行う不織布ロール258と、を二つ設けることで、それぞれの目的に適した不織布を選択できる。なお、不織布ロール258は転写残留トナーの帯電を主に行うが、放電生成物の除去能力も従来のブラシより高い。
なお、変形例として、図24に示すように、回転式の残留トナー帯電器250を固定式の残留トナー帯電器200としても良い。あるいは、図示は省略するが、2つとも回転式の残留トナー帯電器250としても良い。更に、上流側を回転式のトナー保持器とし、下流側を固定式の残留トナー帯電器200としても良い。
更に、残留トナー帯電器200、250の上流側に、従来のブラシ(例えば、図10の固定ブラシ302など)を設ける構成としても良い。
ところで、図26(A)は従来のブラシのトナーの付着状態を、図26(B)は上記実施形態で用いた不織布のトナーの付着状態を、それぞれSEM(Scanning Electron Microscope、走査型電子顕微鏡)で観察した結果を模式的に示した図である。この図から判るように、不織布(図26(B))の方がブラシ(図26(A))よりも、高密度にトナーが付着していることが判る。このように、トナーが高密度に感光体ドラムとの接触面に付着しているために、放電生成物の除去性能や転写残留トナーの帯電性能が高かったと考える。したがって、従来のブラシより高密度に表層(感光体ドラムとの接触面)にトナーを保持できる部材であれば、不織布以外でも同様の作用効果が期待できる。よって、上記のいずれの実施形態においても、不織布以外の部材をトナー保持部材に用いても良い。
なお、不織布を使用しても、特開2002−258666号公報や特開2003−333805号公報の構成は、クリーニングブレードの下流側で不織布を感光体ドラムに接触させているので、不織布はトナーを保持しない。よって、本発明と異なり、放電生成物の除去能力は低い。
また、図27に示す、特開2001−249592号公報の構成も、不織布900にトナーが突入しても、不織布900を巻き取って使用するので、感光体ドラム902との接触面にトナーを保持した状態にならない。よって、本発明と異なり、放電生成物の除去能力は低い。
つぎに、トナー保持部材としての不織布が保持する転写残留トナーの保持量と放電生成物の除去能力との関係の実験と、その結果について説明する。
まず、実験方法について説明する。
[実験1]
(1)あらかじめ一定量のトナーを現像し付着させた感光体ドラムに、不織布のみを当接させて感光体ドラムを回転し、所望量のトナーを不織布に保持させる
(2)上記(1)とは別の感光体ドラムに帯電ロールのみを当接させ、一定時間感光体ドラムを回転させながら帯電ロールに所定の電圧を印加して放電させ、表面に放電生成物が付着した感光体ドラムを作成する
(3)上記(2)で作成した放電生成物が付着した感光体ドラムに、上記(1)で作成した所望量のトナーを保持させた不織布を当接し、感光体ドラムを所定時間回転させたあとの水接触角を測定し、回復度合い(放電生成物の除去度合い)を調べる(水接触角と放電生成物との関係は、[テスト1]を参照)
[実験2]
第二の実施形態(図19参照)と同じ構成の画像形成装置に対して、不織布208が保持するトナー量を、所望のトナー保持量となるように管理して連続通紙を行い、トナー保持量と画像流れとの関係を観察する。
なお、不織布208が保持するトナー量を、所望のトナー保持量となるような管理は、以下のような方法で行なった。
本テストはトナー保持量の影響を調べるために、モデル的な実験である。そのため、画像濃度をふることと、トナー保持部材への印加電圧を調整することと、を実施し、モデル的にトナー保持部材のトナー保持量を調整した。
また、上記[実験1][実験2]の実験条件を、以下に示す。
不織布
材質:ポリエステル/ナイロン
目付:85g/m
厚み:約500μm
プロセス方向の幅:約5mm
感光体への圧接力:約0.8g/mm
その他:厚み3mmのウレタンスポンジに両面テープで貼る
プロセススピード:104mm/s
感光体ドラム径:Φ30mm
実験環境:28℃/85%(高温高湿環境)
記録用紙:A4、横送り(実験2)
通紙枚数:一日6000枚×10日=合計60000枚(実験2)
トナー保持量(g/m):0,2,4,10,20,100,150,200,250,300,350。
つぎに上記[実験1]及び[実験2]の実験結果と、実験結果に基づく転写残留トナーの保持量と放電生成物の除去の能力との関係を説明する。
[実験1]の感光体ドラムの回転時間と水接触角の関係(回復曲線)を、図28のグラフに示している。
このように、水接触角は、回転時間が2分弱程度で急激に回復し、その後安定する。
なお、図28のグラフでは見づらくなるので代表して2本の回復曲線(GとH)のみ図示しているが、各トナー保持量(g/m)、0,2,4,10,20,100,150,200,250,300,350毎に水接触の回復曲線を求めている。
その結果、いずれのトナー保持量でもグラフの全体的な形状(回転時間が2分弱程度の間は急激に回復し、その後安定する傾向)は、同様であるが、回復曲線G,回復曲線Hのように、トナー保持量によって、立ち上がりの傾きと安定したときの値が異なっている。
よって、立ち上がりの傾きを15秒後の値で代表させ、この値を初期回復値とする。さらに、安定したときの値を5分後の値で代表させ、この値を最終回復値とする。
さて、この初期回復値及び最終回復値と、トナー保持量と、の関係を示したものが、図29のグラフである。
このグラフから判るように、トナー保持量が増加するにつれて水接触角の回復性(初期回復、最終回復値のいずれも)が良くなっていき、ある量以上で回復性は飽和する。さら、トナー保持量を増加させると、逆に悪化することが判明した。
また、[実験2]の実機での通紙テストの結果を、図30の表に示している。この表から判るように、同様にトナー保持量が増加するにつれて画像流れは発生しなくなるが、トナー保持量を増加させすぎると再び、画像流れが発生することが判る。
なお、図30の表中の連続通紙直後とは、一日6000枚通紙完了の6000枚目の画像であり、長時間放置後とは、一日6000枚通紙終了後、数時間以上放置後(本実験では12時間後)に最初にプリントした画像である。
さて、連続通紙中及び通紙直後より、長時間放置後の方が、画像流れが発生しやすくなる。これは、長時間放置されている間に、空気中の水分が吸収され画像流れが発生しやすくなるからと考える。また、長時間放置後の画像流れは、本実験条件のように高温高湿環境下の放置で顕著になる。
また、図30の表中の除去モードとは、長期放置後、数分間(本実験では約5分間)、感光体ドラムを空回転させた後で印字するモードのことである。このような除去モードを行うと画像流れが回復する傾向にある。これは、感光体ドラムを空回転させることで、トナーを保持した不織布が放電生成物を除去したり、水分が蒸発したりすることで、画像流れが回復するためと考える。
つぎに、適正なトナー保持量について説明する。
実験1(図29)の水接触角の15秒後の初期回復値が約60°以上であれば、実験2(図30)の通紙テストでは連続通紙中及び通紙直後、長時間放置後を含めて画像流れは未発生であった。これを満足する範囲、すなわちトナー保持量の適正範囲は、図中の範囲Aである10〜250g/mである。
また、実験1の水接触角の15秒後の初期回復値が約60°未満でも、回転開始後5分後の最終回復値が89°に回復している場合は、実験2において画像流れが発生しやすい長時間放置後であっても、除去モードを導入することで、画像流れを防止することができている。これを満足する範囲、すなわちトナー保持量の適正範囲は、図中の範囲Bである4g/m〜300g/mである。
このように、最適なトナー保持量の適正範囲は図中の範囲Aである10〜250g/mであり、除去モードまで導入する場合を含めるとトナー保持量の適正範囲は、図中の範囲Bである4g/m〜300g/mである。
更に、以下に詳しく説明する。
[トナー保持量が2g/m
実験1では、トナーを保持していない(0g/m)場合と、初期回復値も最終回復値もほぼ同じであり、放電生成物のかきとり性は発現しない。
実験2の実機での通紙テストでは、約3000枚で、放電生成物を除去しきれないために、プリントサンプル上に白抜け(画像流れ)が発生した。
また、不織布の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察すると、不織布の表面に付着し存在するトナー量が非常に少なかった。
[トナー保持量が4g/m
実験1では、トナーを保持していない不織布に比べて初期回復値が若干よくなるが60°は越えていない。最終回復値は放電暴露させない新品の感光体ドラムの値である89°近くまでほぼ回復している。
このように完全に回復するまで、数分以上間、回転させる時間が必要である。よって、長時間放置後などの画像流れが発生しやすい状況のときに、このように数分間空回しして、時間をかけて放電生成物を除去するモード、すなわち除去モードの導入が可能な場合は、この程度のトナー保持量でも放電生成物除去が可能であると考えられる。
実際、実験2の実機での通紙テストでは、連続通紙中及び通紙直後は、白抜け(画像流れ)は発生していない。しかし、次の日、すなわち12時間放置後の最初のプリントサンプル上に白抜けが発生してした。しかしながら、放置後、最初にプリントする前に、5分間感光体ドラムを回転させる除去モードを入れると、プリント上の白抜けは完全に消失した。つまり、除去モードを導入することで放電生成物を除去可能なトナー保持量であるといえる。
なお、SEMによる観察では、感光体ドラムと接触する面の不織布の繊維に付着して存在するトナーは、当接面の全面に、びっしりとは付着してついていないものの、2mg/mのときと比べて大幅に増えている。
[トナー保持量が10g/m
実験1では、初期回復値、及び最終回復値が大きく改善されている。
実験2の実機での通紙テストでも、1日6000枚づつ10日間の合計60000枚を終了しても、連続通紙中及び通紙直後、長時間放置後のいずれにおいてもプリントサンプル上に白抜け(画像流れ)は発生しなかった。この程度までトナー保持量が多くなると、放電生成物除去性能が十分高くなるので、長時間放置後の最初のプリントの前に除去モードを導入しなくても、十分画像流れを防止できると考える。
[トナー保持量が20g/m〜200g/m
実験1では、初期回復値、及び最終回復値がさらに大きく改善されている。この20g/m〜200g/m間は、水接触角の回復曲線はほぼ同一となり、20g/m〜200g/mの範囲のトナー保持量で回復性能は飽和すると考える。
実験2の実機での通紙テストでも、連続通紙中及び通紙直後、長時間放置後のいずれにおいてもプリントサンプル上に白抜け(画像流れ)は発生しなかった。
SEMでの観察でも、20g/m〜200g/mでは、感光体ドラムと接触する当接面は、ほぼ完全にトナーで覆われており、除去性能が飽和することを示唆している。
[トナー保持量が250g/m
実験1では、回復性能が悪化することが判明した。しかし、初期回復値は60°以上、最終回復値も略89°ある(トナー保持量が10g/mと同程度)。
実験2の実機での通紙テストでも、連続通紙中及び長時間放置後のいずれにおいてもプリントサンプル上に白抜け(画像流れ)は発生しなかった。(トナー保持量が10g/mと同程度)。
[トナー保持量が300g/m
実験1では、さらに回復性能は悪化し、初期回復値は60°を下回っている。なお、最終回復値は放電暴露させない新品の感光体ドラムの値である89°までほぼ回復している。
よって、トナー保持量が4g/mと同様に、長時間放置後などの画像流れが発生しやすい状況のときに、空回しして時間をかけて放電生成物を除去する除去モードの導入が可能な場合は、放電生成物除去が可能であると考えられる。
実際、実験2の実機での通紙テストでも、トナー保持量が4g/mと同様に、連続通紙中及び通紙直後では白抜けは発生していないが、12時間放置後の最初のプリントサンプル上に白抜け(画像流れ)が発生した。しかしながら、長時間放置後の最初のプリントを行う前に、5分間、感光体ドラムを回転させる除去モードを入れると、プリント上の白抜けは完全に消失しており、除去モードを導入することで使用可能なトナー量であるといえる。
[トナー保持量が350g/m(以上)]
実験1では、初期回復値及び、最終回復値も低下してしまっている。
実験2の実機での通紙テストでも、約3000枚で放電生成物を除去しきれないために、プリントサンプル上に白抜けが発生した。
以上説明したように、トナー保持部材としての不織布に4g/m以上のトナーを保持させることが最低限必要であり、さらには10g/m以上のトナーを保持させることが望ましい。また、上限は、300g/m以下にすることが最低限必要であり、さらには250g/m以下にすることが望ましい。
また、不織布の接触面のSEM観察の結果でも、トナー保持量を増やしていくと、不織布表面の繊維に付着するトナーの量も増加していき、また、回復性が飽和するトナー保持量の範囲では、不織布表面の繊維が、びっしりとトナーに覆われていることが判った。
さらに、実験3として、以下の実験を行った。
図31に示すように、トナーを保持させた不織布802をガラスドラム800に接触させ、当接面802Aをビデオカメラ804で撮影して観察する。
この結果、トナー保持量が250g/mよりも少ない量のときは、不織布802の当接面802Aのトナーは若干離脱してドラム上に付着して出て行くものもあるが、当接面802Aにほぼ保持されたままである。
これに対して、前述した回復性が悪化するトナー保持量、すなわち、250g/m以上を不織布802に保持させた場合、トナーがどんどん離脱してガラスドラム800上に流出する様子が観察された。また、トナー保持量が多いほど流出トナー量も多いことが観察された。
このような実験3の結果から、トナーが流出する状態、すなわち、トナー保持量が250g/m以上になると、放電生成物の除去性能が悪化する理由を、以下のように推察できる。
不織布の当接面にトナーが保持されているときは、感光体ドラム表面との当接面に保持されているトナーとの間で速度差が生じるために摺擦力が働き、放電生成物を除去する。
これに対し、当接面に保持されずにトナーが流出していくと、流出するトナーが感光体ドラム表面にのってしまい、トナーと感光体ドラム表面との速度差は生じず摺擦力も働らかなくなり、このため放電生成物を除去する能力が大きく低下してしまうからと考える。
つぎに、不織布以外のトナー保持部材について説明する。
すでに述べたように、上記のいずれの実施形態においても、不織布以外の部材をトナー保持部材に用いても良い。
例えば、編んだり織ったりして形成された布を、感光体ドラムに面接触するように用いても、不織布と同様に、当接面に適度なトナーを保持し、高い放電生成物の除去能力を得られる。なお、実機の構成としては、今まで説明した実施形態の不織布を布に置き換えれば良い。よって、布を用いた場合の構成の図示や説明は省略する。
つぎに、布を用いた場合の放電生成物の除去について詳しく説明する。
0.2d(デニール)の導電性を有するナイロン繊維を編んでシート状にした布と、同様の繊維を織ってシート状にした布と、をそれぞれ第二の実施形態の不織布208(図19参照)に替えて用い、3万枚の通紙テストを行った。その結果、これらの布を用いても不織布208を使用した場合と同様、放電生成物による画像流れやフィルミングは未発生であった。
更に、第二の実施形態以外の実施形態の構成に、これらの布を用いても、高い放電生成物の除共能力を有することを、本発明者らは確認している。
また、極細繊維で形成された布を用いると効果が大きい(放電生成物の除去能力が高い)ことを本発明者らは確認している。更には、上記の、0.2デニールの繊維のように超極細繊維で形成された布であれば、より効果が大きいことも、本発明者らは確認している。
なお、一般的には、極細繊維とは、絹より細い1dtex未満の繊維をさす。また、超極細繊維とは0.1dtex未満の繊維をさす。
なお、「デニール」とは、糸の太さの単位で、9,000m当りのグラム数である。
また、「デシテックス(dtex)」も、糸の太さの単位で、10,000m当りのグラム数である。なお、本来”テックス”は1,000m当りのグラム数であるが、10分の一の意味の”デシ”をつけて、例えば、8.4テックス=84デシテックスとあらわしている。
本発明の第一の実施形態にかかる画像形成装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の第一の実施形態にかかる画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 残留トナー帯電器を示す図である。 図3の残留トナー帯電器を感光体ドラムに圧接した状態の図である。 残留トナー帯電器を感光体ドラムに圧接した状態を、上方から見た図である。 残留トナー帯電器の不織布の繊維の繊維径と5万枚印字後の画像との関係を示す表である。 5000枚印字後の感光体ドラムに対する水の接触角を測定し、不織布と固定ブラシとの放電生成物除去能力の差をテストしたテスト結果を示すグラフである。 100枚印字後の帯電器に付着したトナーの付着量を測定し、不織布と固定ブラシとの残留トナー帯電能力の差をテストしたテスト結果を示すグラフである。 回転式の残留トナー帯電器を示す図である。 固定ブラシを用いた残留トナー帯電器を備える従来の画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 接触角を説明する図である。 フィルミング及び放電生成物とブラシの先端力との関係を示すグラフである。 フィルミング及び放電生成物とトナーを保持したブラシの先端力との関係を示すグラフである。 フィルミング及び放電生成物と不織布の食い込み量との関係を示すグラフである。 フィルミング及び放電生成物とトナーを保持した不織布の食い込み量との関係を示すグラフである。 接触帯電器に印加するVACと帯電電位との関係を示すグラフである。 接触帯電器に印加するVACが肩+40%の場合の帯電電位を示す表である。 接触帯電器に印加するVACが肩+7%の場合の帯電電位を示す表である。 本発明の第二の実施形態にかかる画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 本発明の第三の実施形態にかかる画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 本発明の第四の実施形態にかかる画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 本発明の第五、及び第六の実施形態にかかる画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 本発明の第七の実施形態にかかる画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 本発明の第七の実施形態の変形例にかかる画像形成装置の画像形成ユニットを示す図である。 (A)は不織布が転写残留トナーを保持した状態の図であり、(B)感光体ドラムに3cm幅のベタ黒画像を現像した模式図である。 (A)はブラシがトナーを保持した状態をSEMで観察した図であり、(B)は不織布がトナーを保持した状態をSEMで観察した図である。 不織布を巻き取る構成の画像形成装置を模式的に示した図である。 実験1の結果を示し、回転時間と水接触角との関係である回復曲線を示すグラフである。 実験1の結果を示し、初期回復値及び最終回復値とトナー保持量との関係を示すグラフである。 実験2の結果を示す表である。 実験3の実験方法を説明する模式図である。
符号の説明
12 感光体ドラム(像担持体)
13 接触帯電器(帯電手段)
14 露光装置(露光手段)
15 現像装置(現像手段)
16 一次転写ロール(転写手段)
30 中間転写ベルト(被転写体)
100 画像形成装置
200 残留トナー帯電器(残留トナー帯電手段)
208 不織布
209 不織布
230 ソレノイド(不織布摺動手段)
250 残留トナー帯電器(残留トナー帯電手段)
258 不織布ロール
500 トナー保持器
502 トナー保持器
510 クリーニング装置(クリーニング手段)
520 クリーニング装置(クリーニング手段)
530 クリーニング装置(クリーニング手段)
540 回転ブラシ(一時保持手段)
K 感光体ドラムの回転軸(像坦持体の回転軸)

Claims (33)

  1. 回転する像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像を現像し、トナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記帯電手段の上流、且つ、前記転写手段の下流に設けられ、転写後の転写残留トナーを正規極性に帯電させる残留トナー帯電手段と、
    を有し、
    前記残留トナー帯電手段によって正規極性に帯電した転写残留トナーを、前記現像手段で回収する画像形成装置において、
    前記残留トナー帯電手段は、導電性を有し、前記像担持体に接触する不織布を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記不織布は、少なくも導電性を有する繊維で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記不織布は、少なくとも導電性樹脂でコーティングされた繊維で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記不織布を構成する繊維の繊維径φを、
    1.0μm≦φ≦20.0μm
    としたことを特徴とする請求項1から請求項3に記載のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記像坦持体の回転軸方向に前記不織布を摺動させる不織布摺動手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4に記載のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 回転する像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像を現像し、トナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記帯電手段の上流側、且つ、前記転写手段の下流側に設けられ、前記像坦持体に接触し、転写残留トナーを接触面に保持するトナー保持部材と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記トナー保持部材が保持する転写残留トナーを、所定のタイミングで、該トナー保持部材に供給することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記所定のタイミングは、電源投入直後であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記所定のタイミングは、所定枚数印字毎であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  10. 少なくとも転写残留トナーの供給時には、前記トナー保持部材に電圧を印加することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記トナー保持部材に印加する電圧は、供給される転写残留トナーと逆極性のバイアス電圧であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記トナー保持部材に印加する電圧は、交流電圧を含むことを特徴とする請求項10、又は請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記トナー保持部材の下流側、且つ、前記帯電手段の上流側に、
    転写残留トナーを除去するクリーニング手段を備えることを特徴とする請求項6から請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記トナー保持部材の下流側、且つ、前記帯電手段の上流側に、
    前記像坦持体に当接し、転写残留トナーを処理するトナー処理手段を備えることを特徴とする請求項6から請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記トナー処理手段は、転写残留トナーを除去して一時的に保持する一時保持手段であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記一時保持手段は、所定のタイミングで保持した転写残留トナーを前記像坦持体に吐き出すことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記トナー処理手段は、転写残留トナーを帯電させる残留トナー帯電手段であることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 前記残留トナー帯電手段は、前記像担持体に接触し、導電性を有する不織布を有していることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記トナー保持部材は、前記残留トナー帯電手段を兼ねることを特徴とする請求項17、又は請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記トナー保持部材は、前記像担持体に接触する不織布を有することを特徴とする請求項6から請求項19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 前記不織布は、少なくも導電性を有する繊維で形成されていることを特徴とする請求項18、又は請求項20に記載の画像形成装置。
  22. 前記不織布は、少なくとも導電性樹脂でコーティングされた繊維で形成されていることを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置。
  23. 前記不織布を構成する繊維の繊維径φを、
    1.0μm≦φ≦20.0μm
    としたことを特徴とする請求項18、及び、請求項20から請求項22のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  24. 前記トナー保持部材は、前記像担持体に面接触する布を有することを特徴とする請求項6から請求項19のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  25. 前記布は、少なくも導電性繊維を有する繊維で形成されていることを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
  26. 前記布は、極細繊維で形成されていることを特徴とする請求項24、又は請求項25に記載の画像形成装置。
  27. 前記トナー保持部材の接触面が保持する転写残留トナーの量を、
    4g/m以上、300g/m以下、
    としたことを特徴とする請求項6から請求項26のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  28. 前記トナー保持部材の接触面が保持する転写残留トナーの量を、
    10g/m以上、250g/m以下、
    としたことを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。
  29. 前記像坦持体の回転軸方向に前記トナー保持部材を摺動させる保持部材摺動手段を備えることを特徴とする請求項6から請求項28に記載のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  30. 前記トナー保持部材は、接触面が回転する回転ロールであること特徴とする請求項6から請求項29いずれか1項に記載の画像形成装置。
  31. 前記トナー保持部材は、接触面が固定されていること特徴とする請求項6から請求項29のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  32. 前記帯電手段は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される接触帯電器である特徴とする請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  33. 前記帯電手段は、直流電圧のみが印加される接触帯電器であることを特徴とする請求項1から請求項31のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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