JP5078527B2 - 研磨布 - Google Patents

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Description

本発明は研磨布に係り、特に、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する軟質プラスチックシートと、研磨面の反対面側に接合された弾性体とを備えた研磨布に関する。
従来、レンズ、平行平面板、反射ミラー等の光学材料、ハードディスク用基板、半導体用シリコンウエハ、液晶ディスプレイ用ガラス基板等、高精度に平坦性が要求される材料(被研磨物)の研磨加工には、研磨布が用いられる。研磨布としては、例えば、軟質や硬質のプラスチックシートを備えた研磨布が挙げられる。
一般に、軟質プラスチックシートは、軟質プラスチックを水混和性の有機溶媒に溶解させた樹脂溶液をシート状の基材に塗布後、水系凝固液中で樹脂を凝固再生させることで製造(湿式成膜)される。このため、湿式成膜された軟質プラスチックシートでは、樹脂の凝固再生に伴う発泡構造を有しているため、研磨液を貯留させつつ研磨加工を行うことができる。ところが、このタイプの研磨布が柔軟性を有し、変形しやすいため、被研磨物の周縁部が中央部より大きく研磨加工されるロールオフが発生しやすく平坦性が低下する。また、軟質プラスチックシートに代えて、硬質のプラスチックシートを使用すると、研磨加工時に用いる研磨液中の研磨粒子により被研磨物の表面にスクラッチ(キズ)が発生しやすくなる。
被研磨物のロールオフやスクラッチの発生を抑制するために、研磨布を2層構造や3層構造とする技術が開示されている。例えば、厚みが100μm以下の表面層と、その裏面に第二層とを有し、表面層が第二層より軟質の研磨布の技術が開示されている(特許文献1参照)。また、厚みが0.2〜2.0mmで弾性圧縮率が50〜4%の表面層と、表面層の裏面側に積層され厚みが0.2〜2.0mmで弾性圧縮率が2〜0.1%の中間支持層と、中間支持層の裏面側に積層され厚みが0.15〜2.0mmで弾性圧縮率が50〜4%の裏面層とを有する研磨布の技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開2000−176825号公報 特開2002−307293号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、表面層を第二層より軟質とすることで、研磨加工時にスクラッチ発生の抑制が期待できるが、表面層の厚みが100μm以下と薄すぎるため、表面層の柔軟性が十分に発揮されない。このため、高精度に平坦性が要求される被研磨物では、スクラッチ発生の抑制が不十分であり、平坦性の要求を満たすことが難しくなる。一方、特許文献2の技術では、ロールオフの改善には効果があるものの、中間支持層の硬度が大きすぎるため、研磨加工中にスクラッチが発生するおそれがある。また、この中間支持層では定盤に凹凸があっても吸収できず、被研磨物の平坦性を損なうことから、弾性を有する裏面層が積層されている。このような3層構造の研磨布では、製造工程が繁雑となりコスト高を余儀なくされる、という問題がある。
本発明は上記事案に鑑み、被研磨物のスクラッチやロールオフの発生を抑制して平坦性を向上させることができる研磨布を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する軟質プラスチックシートと、前記研磨面の反対面側に接合された弾性体とを備えた研磨布において、前記軟質プラスチックシートおよび前記弾性体はいずれも湿式成膜により内部に発泡が形成された発泡構造を有するポリウレタン樹脂製であり、前記軟質プラスチックシートは、前記研磨面側にスキン層を有するとともに、前記弾性体より大きい圧縮率および小さい硬度を有しており、前記弾性体は圧縮率が1%以上で硬度が90度以下であり、前記軟質プラスチックシートおよび前記弾性体はいずれも厚みが0.2mm以上であることを特徴とする。
本発明では、軟質プラスチックシートが、研磨面側にスキン層を有するとともに、弾性体より大きい圧縮率および小さい硬度を有し、厚みが0.2mm以上のため、研磨加工時に軟質プラスチックシートの柔軟さが発揮されるので、被研磨物に対するスクラッチ(キズ)の発生を抑制することができると共に、弾性体の圧縮率が1%以上、硬度が90度以下で、厚みを0.2mm以上とすることにより、研磨布を装着する定盤表面に凹凸があっても弾性体により吸収することができ、柔軟な軟質プラスチックシートが研磨加工時に弾性体で支持され被研磨物にかかる押圧力が均等化されるので、被研磨物のロールオフの発生を抑制し平坦性を向上させることができる。
この場合において、弾性体の圧縮率が25%を越え、硬度が30度未満では、弾性体が軟らかすぎて軟質プラスチックシートを支持する機能が発揮されないため、弾性体を圧縮率が25%以下で硬度が30度以上とすることが好ましい。また、軟質プラスチックシートを、圧縮率が2%〜65%の範囲で硬度が5度〜50度の範囲とすることができる。また、軟質プラスチックシートおよび弾性体がいずれも厚みを2.0mm以下とすることが好ましい。軟質プラスチックシートおよび弾性体をいずれも弾性率が60%以上としてもよい
本発明によれば、軟質プラスチックシートが、研磨面側にスキン層を有するとともに、弾性体より大きい圧縮率および小さい硬度を有し、厚みが0.2mm以上のため、研磨加工時に軟質プラスチックシートの柔軟さが発揮されるので、被研磨物に対するスクラッチの発生を抑制することができると共に、弾性体の圧縮率が1%以上、硬度が90度以下で、厚みを0.2mm以上とすることにより、研磨布を装着する定盤表面に凹凸があっても弾性体により吸収することができ、柔軟な軟質プラスチックシートが研磨加工時に弾性体で支持され被研磨物にかかる押圧力が均等化されるので、被研磨物のロールオフの発生を抑制し平坦性を向上させることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を適用した研磨布の実施の形態について説明する。
(研磨パッド)
図1に示すように、本実施形態の研磨布(一般に研磨パッドと称されるため、以下、研磨パッドという。)1は、被研磨物を研磨加工するための研磨面Pを有する軟質プラスチックシートとしてのポリウレタンシート2と、研磨面Pの反対面側に接合された弾性体としての弾性シート3とを備えている。
ポリウレタンシート2は、ポリウレタン樹脂を湿式成膜することでシート状に形成されており、内部に発泡が形成された発泡構造を有している。すなわち、ポリウレタンシート2は、研磨面P側に図示を省略した緻密な微多孔が形成されたスキン層(表面層)を有しており、スキン層の内側(弾性シート3側)に発泡層を有している。発泡層には、スキン層に形成された微多孔より孔径が大きく、ポリウレタンシート2の厚さ方向に沿って丸みを帯びた断面略三角状の発泡5が略均等に分散した状態で形成されている。発泡5は、研磨面P側の孔径が研磨面Pの背面側より小さく形成されており、研磨面P側で縮径されている。発泡5同士の間のポリウレタン樹脂中には、スキン層に形成された微多孔より大きく発泡5より小さい孔径の図示しない発泡が形成されている。スキン層の図示を省略した微多孔、発泡層の発泡5及び図示しない発泡は、不図示の連通孔で立体網目状に連通されている。
一方、弾性シート3は、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリブタジエン等の樹脂やゴム等の弾性を有する材料がシート状に形成されている。本例では、ポリウレタン樹脂を湿式成膜することでシート状に形成した弾性シート3が用いられている。換言すれば、弾性シート3は、ポリウレタンシート2と同様に、内部に発泡が形成された発泡構造を有している。また、弾性シート3は、ポリウレタンシート2に両面テープや接着剤等で接合されている。
ポリウレタンシート2と弾性シート3とでは、圧縮率、硬度、弾性率および厚みがそれぞれ設定されている。すなわち、ポリウレタンシート2は、圧縮率が弾性シート3より大きく設定されており、硬度が弾性シート3より小さく設定されている。また、弾性率は、ポリウレタンシート2および弾性シート3のいずれも60%以上に設定されている。圧縮率、硬度、弾性率は、ポリウレタンシート2および弾性シート3の湿式成膜に用いるポリウレタン樹脂や添加剤等を選定し発泡構造を調整することで所望の範囲に設定することができる。本例では、ポリウレタンシート2は、圧縮率が2〜65%の範囲、硬度が5〜50度の範囲に設定されている。一方、弾性シート3は、圧縮率が1%以上、25%以下に設定されており、硬度が30度以上、90度以下に設定されている。また、ポリウレタンシート2および弾性シート3は、いずれも、弾性率が60〜100%の範囲に設定されており、厚みが0.2mm以上、2.0mm以下に形成されている。
また、研磨パッド1は、弾性シート3のポリウレタンシート2と反対側の面に、研磨機に研磨パッド1を装着するための両面テープ7が貼り合わされている。両面テープ7は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)製フィルム等の可撓性フィルムの基材7aを有しており、基材7aの両面にアクリル系接着剤等の感圧型接着剤層が形成されている。両面テープ7は、基材7aの一面側の接着剤層で弾性シート3に貼り合わされており、他面側(弾性シート3と反対側)の接着剤層が剥離紙7bで覆われている。
(研磨パッドの製造)
研磨パッド1は、図2に示す各工程を経て製造されるが、準備工程〜洗浄・乾燥工程でそれぞれ湿式成膜されたポリウレタンシート2、弾性シート3が接合工程で接合される。湿式成膜では、ポリウレタン樹脂を有機溶媒に溶解させたポリウレタン樹脂溶液を成膜基材に連続的に塗布し、水系凝固液に浸漬することでポリウレタン樹脂をフィルム状に凝固再生させ、洗浄後乾燥させて帯状(長尺状)のポリウレタンシート2、弾性シート3を作製する。以下、工程順に説明する。
準備工程では、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)及び添加剤を混合してポリウレタン樹脂を溶解させる。ポリウレタン樹脂には、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から選択して用い、例えば、ポリウレタン樹脂が30%となるようにDMFに溶解させる。添加剤としては、発泡5の大きさや量(個数)を制御するため、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤及びポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等を用いることができる。得られた溶液を濾過することで凝集塊等を除去した後、真空下で脱泡してポリウレタン樹脂溶液を得る。
塗布工程では、準備工程で調製されたポリウレタン樹脂溶液が常温下でナイフコータにより帯状の成膜基材に略均一に塗布される。このとき、ナイフコータと成膜基材との間隙(クリアランス)を調整することで、ポリウレタン樹脂溶液の塗布厚さ(塗布量)が調整される。成膜基材には、可撓性フィルム、不織布、織布等を用いることができる。不織布、織布を用いる場合は、ポリウレタン樹脂溶液の塗布時に成膜基材内部へのポリウレタン樹脂溶液の浸透を抑制するため、予め水又はDMF水溶液(DMFと水との混合液)等に浸漬する前処理(目止め)が行われる。成膜基材としてPET製等の可撓性フィルムを用いる場合は、液体の浸透性を有していないため、前処理が不要となる。以下、本例では、成膜基材をPET製フィルムとして説明する。
凝固再生工程では、塗布工程でポリウレタン樹脂溶液が塗布された成膜基材が、ポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分とする凝固液に浸漬される。凝固液中では、まず、塗布されたポリウレタン樹脂溶液の表面に厚さ数μm程度のスキン層が形成される。その後、ポリウレタン樹脂溶液中のDMFと凝固液との置換の進行によりポリウレタン樹脂が成膜基材の片面にシート状に凝固再生する。DMFがポリウレタン樹脂溶液から脱溶媒し、DMFと凝固液とが置換することにより、スキン層の内側(ポリウレタン樹脂中)に発泡5及び図示しない発泡が形成され、発泡5及び図示しない発泡を立体網目状に連通する不図示の連通孔が形成される。このとき、成膜基材のPET製フィルムが水を浸透させないため、ポリウレタン樹脂溶液の表面側(スキン層側)で脱溶媒が生じて成膜基材側が表面側より大きな発泡5が形成される。
洗浄・乾燥工程では、凝固再生工程で凝固再生したポリウレタン樹脂、すなわち、ポリウレタンシート2が成膜基材から剥離され、水等の洗浄液中で洗浄されて樹脂中に残留するDMFが除去される。洗浄後、ポリウレタンシート2をシリンダ乾燥機で乾燥させる。シリンダ乾燥機は内部に熱源を有するシリンダを備えている。ポリウレタンシート2がシリンダの周面に沿って通過することで乾燥する。乾燥後の成膜樹脂は、ロール状に巻き取られる。
次に、弾性シート3の作製について説明するが、上述したポリウレタンシート2の作製と同じ工程、条件についてはその説明を省略し、異なる工程のみ説明する。
準備工程では、ポリウレタン樹脂、DMF、添加剤及び発泡調整用の調整有機溶媒を配合する。ポリウレタン樹脂、DMF、添加剤を混合しポリウレタン樹脂を溶解させた後、凝固再生時のDMFと水との置換を遅らせるため、所定量の調整有機溶媒を添加し樹脂エマルジョンを得る。調整有機溶媒には、水に対する溶解度がDMFより小さく、DMFに溶解させたポリウレタン樹脂を凝固(ゲル化)させることなく、ポリウレタン樹脂を溶解させた溶液に均一に混合又は分散できるものを用いる。具体例としては、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等を挙げることができる。調整有機溶媒の添加量を変えることで、弾性シート3の内部に形成される発泡の大きさや量(個数)を制御することができ、弾性シート3の圧縮率を調整することができる。本例では、弾性シート3がポリウレタンシート2より小さい圧縮率、大きい硬度となるように設定するため、調整有機溶媒の添加量を樹脂エマルジョンの100部に対して20〜45部の範囲とすることが好ましい。
凝固再生工程では、樹脂エマルジョンを塗布した成膜基材を凝固液に浸漬し、ポリウレタン樹脂を凝固再生させる。凝固液中では、まず、樹脂エマルジョンの表面にスキン層が形成されるが、樹脂エマルジョンに調整有機溶媒が添加されているため、樹脂エマルジョン中のDMF及び調整有機溶媒と凝固液との置換の進行が遅くなる。このため、表面に形成されたスキン層の内側には、ポリウレタンシート2に形成された発泡5より平均孔径が小さくスキン層に形成された微多孔より平均孔径が大きい発泡が略均等に形成される。
ここで、ポリウレタンシート2の発泡5及び弾性シート3の発泡の形成について説明する。ポリウレタン樹脂の溶解に使用したDMFは、ポリウレタン樹脂の溶解に一般に用いられる溶媒であり、水に対して任意の割合で混合することができる。このため、ポリウレタンシート2の作製では、凝固液にポリウレタン樹脂溶液を浸漬すると、まずポリウレタン樹脂溶液の表面でDMFと凝固液との置換(ポリウレタン樹脂の凝固再生)が起こりスキン層が形成される。その後、凝固液がスキン層の浸入しやすい部分からポリウレタン樹脂溶液内部に浸入するため、DMFと凝固液との置換が急速に進行する部分と遅れる部分とが生じ、比較的大きな発泡5が形成される。成膜基材に凝固液を浸透させないPET製フィルムを使用することから、ポリウレタン樹脂溶液の表面側(スキン層側)からのみDMFが溶出するため、発泡5は成膜基材側が大きく丸みを帯びた三角錘状となる。
これに対して、弾性シート3の作製では、ポリウレタン樹脂の溶解後に調整有機溶媒を添加して樹脂エマルジョンとする。調整有機溶媒は、水に対する溶解度がDMFより小さいため、水(凝固液)中への溶出がDMFより遅くなる。また、樹脂エマルジョンでは、調整有機溶媒を添加した分、DMF量が少なくなる。このため、DMF及び調整有機溶媒と凝固液との置換速度が遅くなるので、ポリウレタンシート2のような発泡5の形成が抑制され、弾性シート3のスキン層の内側には、発泡5より小さくスキン層の微多孔より大きい発泡が概ね均等に分散して形成される。また、弾性シート3では、DMF及び調整有機溶媒の脱溶媒に伴い発泡が形成されるため、形成された発泡の孔径より小さい連通孔で立体網目状に連通される。
図2に示すように、接合工程では、ポリウレタンシート2のスキン層と反対の面側に弾性シート3が接合される。接合には、アクリル系接着剤等の感圧型接着剤が使用される。なお、弾性シート3はスキン層が形成された面側が接合される。弾性シート3のポリウレタンシート2と反対面側に、両面テープ7を一面側の接着剤層で貼り合わせる。そして、円形等の所望の形状に裁断した後、汚れや異物等の付着が無いことを確認する等の検査を行い研磨パッド1を完成させる。
得られた研磨パッド1で被研磨物の研磨加工を行うときは、例えば、両面研磨機の上定盤、下定盤にそれぞれ研磨パッド1が装着される。研磨パッド1の装着時には、剥離紙7bを取り除き両面テープ7の接着剤層で貼付する。上定盤、下定盤に貼付された研磨パッド1では、いずれも研磨面Pが略平坦となる。被研磨物は、2枚の研磨パッド1の略平坦な研磨面Pに挟まれて両面が同時に研磨加工される。このとき、研磨粒子を含む研磨液(スラリー)が供給される。
(作用)
次に、本実施形態の研磨パッド1の作用等について説明する。
本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2は、圧縮率が弾性シート3より大きく設定されており、硬度が弾性シート3より小さく設定されている。換言すれば、ポリウレタンシート2では、外力に対する変形量が弾性シート3より大きくなり、弾性シート3より軟質となる。このため、研磨加工時にポリウレタンシート2の柔軟さが発揮されるので、被研磨物にスクラッチが発生することを抑制することができる。
また、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2の厚みが0.2mm以上、2.0mm以下に設定されている。厚みが0.2mmより小さいと、研磨加工時に柔軟さを十分に発揮することができず、被研磨物にスクラッチが発生しやすくなるおそれがある。反対に、厚みが2mmより大きいと、湿式成膜が難しくなってしまう。このため、ポリウレタンシート2の厚みを上述した範囲に設定することで、研磨加工時に柔軟さを十分に発揮することができ、被研磨物のスクラッチ発生を抑制することができる。
更に、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2に弾性シート3が接合されているため、弾性シート3の外力に対する変形量がポリウレタンシート2より小さいことから、軟質のポリウレタンシート2が弾性シート3で支持されポリウレタンシート2の弾力性が抑制される。このため、ポリウレタンシート2が変形しつつ研磨面Pが被研磨物の加工面の全面に略均等に押し付けられるので、被研磨物の加工面の周縁部が中心部より過度に研磨加工されるロールオフの発生を抑制することができる。
また更に、本実施形態の研磨パッド1では、弾性シート3が弾性体のため、研磨機の定盤表面に傷等による凹凸が形成されていても、弾性シート3で吸収することができる。これにより、定盤の凹凸が被研磨物に転写されて被研磨物の平坦性が低下することを抑制することができる。また、弾性シート3は、厚みが0.2mm以上、2.0mm以下に形成されている。厚みが0.2mmより小さいと、定盤の凹凸を吸収することができず、被研磨物の加工面に凹凸の影響が現れ平坦性が損なわれてしまう。反対に、厚みが2mmより大きいと、ポリウレタンシート2を略均等に押圧することが難しくなり、却ってロールオフを増大させてしまう。このため、弾性シート3の厚みを上述した範囲に設定することで、定盤の凹凸を確実に吸収することができ、被研磨物の平坦性を向上させることができる。
更にまた、本実施形態の研磨パッド1では、弾性シート3は、圧縮率が1%以上、25%以下に設定されており、硬度が30度以上、90度以下に設定されている。圧縮率が1%より小さいか、硬度が90度より大きい場合は、弾性シート3が硬すぎることとなり、硬質な影響が被研磨物の加工面に現れてしまう。すなわち、定盤の凹凸等が弾性シート3に吸収されないで、加工面にそれらの影響が現れてしまい、被研磨物の平坦性が低下するおそれがある。反対に、圧縮率が25%より大きいか、硬度が30度より小さい場合は、弾性シート3が軟らかすぎることとなり、上述したポリウレタンシート2の支持やロールオフの低減が難しくなる。
また、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2は、圧縮率が2〜65%の範囲、硬度が5〜50度の範囲に設定されている。圧縮率が2%より小さいか、硬度が50度より大きい場合は、ポリウレタンシート2が硬くなり過ぎ、研磨加工時に変形しにくくなるため、被研磨物にスクラッチが発生しやすくなる。反対に、圧縮率が65%より大きいか、硬度が5度より小さい場合は、ポリウレタンシート2が柔らかくなり過ぎ、研磨加工の効率を低下させるうえ、却って被研磨物の平坦性を損なうこととなる。
更に、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2および弾性シート3の弾性率が、いずれも60〜100%の範囲に設定されている。このため、研磨加工時にポリウレタンシート2、弾性シート3が変形しても、研磨加工後にはほぼ元の形状に戻るので、繰り返し研磨加工に使用することができ、研磨パッド1の長寿命化を図ることができる。
なお、本実施形態では、湿式成膜でポリウレタン樹脂をシート状に形成したポリウレタンシート2、弾性シート3を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。ポリウレタンシート2としては、例えば、ポリエチレン樹脂等の可塑性を有する軟質の樹脂をシート状に形成して用いてもよい。また、弾性シート3としては、例えば、ポリエチレン、ポリブタジエン等の樹脂、天然ゴムや合成ゴム等の弾性を有する材料をシート状に形成して用いてもよい。シート状に形成する方法についても、湿式成膜に制限されるものではなく、乾式法で形成することもできる。ポリウレタンシート2の圧縮率や硬度を上述した範囲に設定することを考慮すれば、湿式成膜で形成することが好ましい。また、本実施形態では、弾性シート3の作製に調整有機溶媒を添加することで、弾性シート3がポリウレタンシート2より小さい圧縮率、大きい硬度となるように設定する例を示したが、本発明はこれに制限されるものではない。例えば、ポリウレタンシート2の湿式成膜時に添加剤等の配合を調整するようにしてもよく、また、材質を変えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ポリウレタンシート2の圧縮率を2〜65%の範囲、硬度を5〜50度の範囲に設定する例を示した。圧縮率については、ポリウレタンシート2の柔軟さを確保し、被研磨物のスクラッチ発生を抑制することを考慮すれば、2〜40%の範囲に設定することが好ましい。さらには、研磨効率や被研磨物の平坦性向上を考慮すれば、3〜30%の範囲に設定することがより好ましく、最も好ましくは4〜20%の範囲に設定する。また、硬度についても同様に、柔軟さの確保、スクラッチ発生の抑制を考慮すれば、10〜45度の範囲に設定することが好ましい。さらには、研磨効率や平坦性向上を考慮すれば、15〜40度の範囲に設定することがより好ましく、最も好ましくは25〜35度の範囲に設定する。
更に、本実施形態では、弾性シート3の圧縮率を1%以上、25%以下に設定し、硬度を30度以上、90度以下に設定する例を示した。圧縮率については、定盤の凹凸等を吸収して被研磨物の平坦性を向上させ、ポリウレタンシート2を支持して被研磨物のロールオフを低減することを考慮すれば、1〜20%の範囲に設定することが好ましい。さらには、硬すぎたり軟らかすぎたりせず、バランスよくロールオフの低減、平坦性の向上を図るには、1〜15%の範囲に設定することがより好ましく、最も好ましくは2〜7%の範囲に設定する。硬度についても同様に、平坦性の向上、ロールオフの低減を考慮すれば、35〜80度の範囲に設定することが好ましい。さらには、40〜70度の範囲に設定することがより好ましく、最も好ましくは45〜60度の範囲に設定する
また更に、本実施形態では、ポリウレタンシート2、弾性シート3のいずれについても、弾性率を60〜100%の範囲に設定する例を示した。この範囲に設定すれば、ポリウレタンシート2、弾性シート3が変形しても、研磨加工後にほぼ元の形状に戻るので、繰り返し研磨加工に使用することができる。繰り返し使用可能な期間を延長する、すなわち、更なる長寿命化を図るには、変形後に復元しやすいように、弾性率を70〜100%の範囲に設定することが好ましく、最も好ましくは85〜100%の範囲に設定する。
更にまた、本実施形態では、ポリウレタンシート2、弾性シート3の接合に接着剤を使用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態のように、ポリウレタンシート2、弾性シート3がいずれもポリウレタン樹脂であれば、少量のポリウレタン樹脂をDMFに溶解させた接合溶液を使用し接合することも可能である。また、DMFのみを使用しても、ポリウレタンシート2、弾性シート3の接合面のポリウレタンがDMFにより軟化するため、加圧することで十分接合可能である。また、ポリウレタンシート2、3の接合面を加熱により軟化させ接合するようにしてもよい。
以下、本実施形態に従い製造した研磨パッド1の実施例について説明する。なお、比較のために製造した比較例の研磨パッドについても併記する。
(実施例1)
実施例1では、ポリウレタンシート2、弾性シート3の作製にポリウレタン樹脂としてポリエステルMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)ポリウレタン樹脂を用いた。ポリウレタンシート2の作製では、30%ポリウレタン樹脂溶液100部に対して、溶媒のDMFの45部、顔料としてカーボンブラック30%を含むDMF分散液40部、成膜安定剤の疎水性活性剤2部を添加し混合してポリウレタン樹脂溶液を調製した。一方、弾性シート3の作製では、調整有機溶媒の酢酸エチルの45部を添加する以外はポリウレタン樹脂溶液の調製と同様にして樹脂エマルジョンを調製した。また、洗浄工程での洗浄効果を高めるために凝固再生後の洗浄を温水で行った。ポリウレタンシート2、弾性シート3を接合し、両面テープ8を貼り合わせて実施例1の研磨パッド1を製造した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1で作製したポリウレタンシート2を2枚接合し、両面テープ8を貼り合わせて比較例1の研磨パッドを製造した。すなわち、比較例1の研磨パッドでは、2層構造を有しているものの、圧縮率、硬度の同じポリウレタンシート2が接合されている。
(比較例2)
比較例2では、実施例1で作製した弾性シート3を2枚接合し、両面テープ8を貼り合わせて比較例2の研磨パッドを製造した。すなわち、比較例2の研磨パッドでは、2層構造を有しているものの、ポリウレタンシート2と比較して、圧縮率が低く、硬度の高い弾性シート3が接合されている。
(物性評価)
各実施例及び比較例の研磨パッドに用いたポリウレタンシート2、弾性シート3について、厚さ、圧縮率、圧縮弾性率及びA硬度の各物性値を測定した。厚さの測定は、ダイヤルゲージ(最小目盛り0.01mm)を使用し加重100g/cmをかけて測定した。縦1m×横1mのポリウレタンシート2、弾性シート3を縦横10cmピッチで最小目盛りの10分の1(0.001mm)まで読み取り、厚さの平均値、標準偏差σを求めた。圧縮率及び圧縮弾性率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を使用して求めた。具体的には、初荷重で30秒間加圧した後の厚さtを測定し、次に最終圧力のもとで5分間放置後の厚さtを測定した。全ての荷重を除き、5分間放置後、再び初荷重で30秒間加圧した後の厚さt’を測定した。圧縮率は、圧縮率(%)=(t−t)/t×100で算出し、圧縮弾性率は、圧縮弾性率(%)=(t’−t)/(t−t)×100で算出した。このとき、初荷重は100g/cm、最終圧力は1120g/cmであった。A硬度は、日本工業規格(JIS K 6253)に従い、バネを介して試験片表面へ押し付けられた押針の押し込み深さから求めた。厚さ、圧縮率、圧縮弾性率及びA硬度の測定結果を下表1に示す。
Figure 0005078527
表1に示すように、ポリウレタンシート2では、厚さの平均値が0.503mmを示し、厚さの標準偏差σが0.007mmを示した。また、圧縮率が14.0%、圧縮弾性率が96.1%、A硬度が28.5度を示している。これに対して、弾性シート3では、厚さの平均値が0.496mm、厚さの標準偏差σが0.008mmを示した。また、圧縮率についてはポリウレタンシート2より小さい3.7%を示し、A硬度についてはポリウレタンシート2より大きい55.7度を示している。圧縮弾性率については、ポリウレタンシート2とほぼ同じ93.0%を示した。この結果から、ポリウレタンシート2は弾性シート3より大きい圧縮率および小さい硬度を有していること、弾性シート3は圧縮率が1%以上で硬度が90度以下であること、および、ポリウレタンシート2および弾性シート3がいずれも厚みが0.2mm以上であることを確認した。
(研磨性能評価)
次に、各実施例及び比較例の研磨パッドを用いて、以下の研磨条件でハードディスク用のアルミニウム基板の研磨加工を行い、研磨レート、ロールオフおよびスクラッチの発生状況により研磨性能を評価した。研磨レートは、1分間当たりの研磨量を厚さで表したものであり、研磨加工前後のアルミニウム基板の重量減少から求めた研磨量、アルミニウム基板の研磨面積及び比重から算出した。ロールオフは、アルミニウム基板の周縁部が中心部より過度に研磨加工されることで生じ、平坦性を評価するための測定項目の1つである。測定方法としては、例えば、光学式表面粗さ計にて外周端部から中心に向かい0.3mmの位置より半径方向に2mmの範囲で2次元プロファイル像を得る。得られた2次元プロファイル像において、半径方向をX軸、厚さ方向をY軸としたときに、外周端部からX=0.5mmおよびX=1.5mmの座標位置のY軸の値がY=0となるようにレベリング補正し、このときの2次元プロファイル像のX=0.5〜1.5mm間におけるPV値をロールオフとしてナノメートル単位で表したものである。被研磨物が3.5インチのアルミニウム基板の場合は、半径で表すと46〜47mmの間のPV値となる。ロールオフの測定には、表面粗さ測定機(Zygo社製、型番New View 5022)を使用した。スクラッチの発生状況については、研磨加工後のアルミニウム基板の表面を顕微鏡観察することでスクラッチの有無を判定した。研磨レート、ロールオフ、スクラッチの有無の測定結果を下表2に示す。
(研磨条件)
使用研磨機:スピードファム社製、9B−5Pポリッシングマシン
研磨速度(回転数):30rpm
加工圧力:100g/cm
スラリー:コロイダルシリカスラリー
スラリー供給量:100cc/min
被研磨物:ハードディスク用アルミニウム基板
(外径95mmφ、内径25mm、厚さ1.27mm)
Figure 0005078527
表2に示すように、ポリウレタンシート2同士を接合した比較例1の研磨パッドでは、発泡5の変形によるポリウレタンシート2の変形のため、研磨レートが0.166μm/分を示し、スクラッチは見られなかったが、平坦性を表すロールオフが13.1nmと悪かった。また、弾性シート3同士を接合した比較例2の研磨パッドでは、硬度が高いため(表1も参照)、研磨レートが0.124μm/分を示し、ロールオフは1.8nmとよかったものの、スクラッチが見られた。これに対して、ポリウレタンシート2、弾性シート3を接合した実施例1の研磨パッド1では、研磨レートが0.162μm/分となり比較例1に近い数値を示した。また、ロールオフが1.2nmとなり、比較例1よりよい結果となった。これは、ポリウレタンシート2に弾性シート3を接合したことで、発泡5の変形、ひいてはポリウレタンシート2の変形を抑制したためと考えられる。以上のことから、ポリウレタンシート2に弾性シート3を接合することで、優れた研磨特性を達成することができる研磨パッド1を得ることができることが判明した。
本発明は被研磨物のスクラッチやロールオフの発生を抑制して平坦性を向上させることができる研磨布を提供するため、研磨布の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明を適用した実施形態の研磨パッドを示す断面図である。 実施形態の研磨パッドの製造工程を示す工程図である。
符号の説明
P 研磨面
1 研磨パッド(研磨布)
2 ポリウレタンシート(軟質プラスチックシート)
3 弾性シート(弾性体)

Claims (5)

  1. 被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する軟質プラスチックシートと、前記研磨面の反対面側に接合された弾性体とを備えた研磨布において、前記軟質プラスチックシートおよび前記弾性体はいずれも湿式成膜により内部に発泡が形成された発泡構造を有するポリウレタン樹脂製であり、前記軟質プラスチックシートは、前記研磨面側にスキン層を有するとともに、前記弾性体より大きい圧縮率および小さい硬度を有しており、前記弾性体は圧縮率が1%以上で硬度が90度以下であり、前記軟質プラスチックシートおよび前記弾性体はいずれも厚みが0.2mm以上であることを特徴とする研磨布。
  2. 前記弾性体は、圧縮率が25%以下で硬度が30度以上であることを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  3. 前記軟質プラスチックシートは、圧縮率が2%〜65%の範囲で硬度が5度〜50度の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  4. 前記軟質プラスチックシートおよび前記弾性体は、いずれも厚みが2.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  5. 前記軟質プラスチックシートおよび前記弾性体は、いずれも弾性率が60%以上であることを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
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