JP4948935B2 - 研磨布 - Google Patents

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Description

本発明は研磨布に係り、特に、被研磨物を研磨加工するための研磨面を有する軟質プラスチックシートを備えた研磨布に関する。
従来、レンズ、平行平面板、反射ミラー等の光学材料、シリコンウエハ、液晶ガラス、ハードディスク用基板等、高精度に平坦性が要求される材料(被研磨物)の研磨加工では、微多孔が形成された表面層(スキン層)と、スキン層に形成された微多孔より大きい孔径の気泡が連続して形成された気泡層とを有する軟質プラスチックシートを備えた研磨布が用いられている。
一般に、このような軟質プラスチックシートは、湿式成膜法で製造される。湿式成膜法では、水混和性の有機溶媒に軟質プラスチック(樹脂)が溶解され得られた樹脂溶液がシート状の成膜基材に塗布され、そのまま水系凝固液中に浸漬されて樹脂が凝固再生される。樹脂の凝固再生に伴い軟質プラスチックシートの表面側にはスキン層を構成する微多孔が厚さ数μm程度にわたり緻密に形成され、スキン層より内側には多数の気泡が連続して形成される。スキン層の表面が平坦性に優れているため、被研磨物を研磨加工するための研磨面として使用され、研磨粒子を含む研磨液(スラリー)を供給しながら研磨加工が行われる。
ところが、気泡層に形成された気泡が、スキン層側ほど孔径が小さくなる円錐状のため、研磨加工の進行に伴い軟質プラスチックシートが磨耗すると、研磨面で気泡が開孔し軟質プラスチックシートの摩耗につれて開孔径が大きくなり研磨面の平坦性が損なわれる。この結果、被研磨物が均等に研磨加工されず高精度な平坦性を達成することが難しくなる。また、湿式成膜法による軟質プラスチックシートの製造では、樹脂溶液の粘性により基材への塗布時に厚さバラツキが生じやすく、凝固再生時の気泡形成(有機溶媒と水系凝固液との置換)でも厚さバラツキが生じやすい。このため、軟質プラスチックシートの表面が大きく波打った状態となるので、研磨加工時に被研磨物の平坦性を向上させることが難しくなる。これを解決するために、たて型気泡構造を有する軟質プラスチックシートの表面をバフ処理し気泡を開孔させた研磨布が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、スキン層の表面が平坦性に優れるため、研磨加工で被研磨物の平坦性の向上を期待することができるが、被研磨物の加工表面と研磨布の表面とでスタック(くっつく現象)が生じやすい、という問題もある。これを解決するために、例えば、軟質プラスチックシートを作製後、スキン層を部分的に除去した研磨布が開示されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
特開平10−249709号公報 特開2002−264006号公報 特開2004−136432号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、軟質プラスチックシートの表面をバフ処理して厚さ精度を高めているが、厚み斑を残したままバフ処理している。厚み斑を解消するためにはバフ処理量を大きくする必要があり、その結果研磨面での開孔径が大きくなってしまう。開孔径が大きくなると、研磨加工時に被研磨物に接触する軟質プラスチックの面積が小さくなるため、研磨面から被研磨物にかかる圧力が局所的に大きくなり、被研磨物の平坦性が悪化(低下)するおそれがある。一方、特許文献2、3の技術では、軟質プラスチックシートの湿式成膜時に生じた厚さバラツキが解消されないまま、スキン層が部分的に除去されている。このため、研磨面での開孔に斑が生じるので、均一な研磨加工ができず、被研磨物の平坦性を向上させることが難しくなる。
本発明は上記事案に鑑み、被研磨物の平坦性を向上させることができる研磨布を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、湿式成膜法で作製され、被研磨物を研磨加工するための研磨面側に微多孔が形成された表面層及び前記表面層より内側に前記表面層に形成された微多孔より大きい孔径の気泡が形成された気泡層を有する第1の軟質プラスチックシートと、前記第1の軟質プラスチックシートの前記研磨面の背面側に接合されており、湿式成膜法で作製され、前記第1の軟質プラスチックシートの前記表面層に形成された微多孔より大きく前記気泡層に形成された気泡より小さい孔径の発泡が略均等に形成されていると共に、前記第1の軟質プラスチックシートより小さい圧縮率を有する第2の軟質プラスチックシートとを備え、前記第1及び第2の軟質プラスチックシートの全体の厚さが一様となるように前記第2の軟質プラスチックシートの前記第1の軟質プラスチックシートが接合された反対面側がバフ処理されており、前記第1の軟質プラスチックシートの前記表面層に形成された微多孔がほぼ一様に開孔するように前記研磨面側がドレス処理されていることを特徴とする。
本発明では、第1の軟質プラスチックシートの研磨面の背面側に、第1の軟質プラスチックシートの表面層に形成された微多孔より大きく気泡層に形成された気泡より小さい孔径の発泡が略均等に形成されていると共に第1の軟質プラスチックシートより小さい圧縮率を有する第2の軟質プラスチックシートが接合されているため、外力に対する第2の軟質プラスチックシートの変形量が第1の軟質プラスチックシートより小さいことから、第2の軟質プラスチックシートの第1の軟質プラスチックシートが接合された反対面側のバフ処理時及び第1の軟質プラスチックシートの研磨面側のドレス処理時に第1の軟質プラスチックシートの伸縮が第2の軟質プラスチックシートで抑制されるので、第1及び第2の軟質プラスチックシートの全体の厚さ精度を向上させ、第1の軟質プラスチックシートの表面層に形成された微多孔をほぼ一様に開孔させることができ、研磨加工時には、立ち上がり時間を短縮できる上、ドレス処理によりほぼ一様に開孔した微多孔で研磨粒子を含む研磨液が均等に保持され、バフ処理による厚さ精度の向上で平坦化した研磨面で被研磨物が研磨加工されるので、被研磨物の平坦性を向上させることができる。
この場合において、ドレス処理がバフ処理後になされていれば、厚さ精度の向上により略平坦化した研磨面側がドレス処理されるため、微多孔を容易に開孔させることができ厚さ精度の一層の向上を図ることができる。また、第1及び第2の軟質プラスチックシートをいずれもポリウレタン樹脂製とし、第1及び第2の軟質プラスチックシートがポリウレタン樹脂で接合されるようにしてもよい。また、第2の軟質プラスチックシートのバフ処理された面側に、研磨機に装着するための両面テープの片面が更に貼り合わされていてもよい。このとき、第2の軟質プラスチックシートと両面テープとの間に、少なくとも可撓性フィルム、不織布及び織布から選択される1種の基材が更に貼り合わされていてもよい。両面テープが、ドレス処理後に第2の軟質プラスチックシート又は基材に貼り合わされていてもよい。また、ドレス処理が、第2の軟質プラスチックシート又は基材に両面テープが貼り合わされた後になされていてもよい。
本発明によれば、第1の軟質プラスチックシートに、第1の軟質プラスチックシートの表面層に形成された微多孔より大きく気泡層に形成された気泡より小さい孔径の発泡が略均等に形成されていると共に第1の軟質プラスチックシートより小さい圧縮率を有する第2の軟質プラスチックシートが接合されているため、外力に対する第2の軟質プラスチックシートの変形量が第1の軟質プラスチックシートより小さいことから、バフ処理時及びドレス処理時に第1の軟質プラスチックシートの伸縮が第2の軟質プラスチックシートで抑制されるので、第1及び第2の軟質プラスチックシートの全体の厚さ精度を向上させ、第1の軟質プラスチックシートの表面層に形成された微多孔をほぼ一様に開孔させることができ、研磨加工時には、ドレス処理によりほぼ一様に開孔した微多孔で研磨粒子を含む研磨液が均等に保持され、バフ処理による厚さ精度の向上で平坦化した研磨面で被研磨物が研磨加工されるので、被研磨物の平坦性を向上させることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る研磨布の実施の形態について説明する。
(研磨パッド)
図1に示すように、本実施形態の研磨布(一般に研磨パッドと称されるため、以下、研磨パッドという。)1は、ポリウレタン樹脂で成膜され被研磨物を研磨加工するための研磨面Pを有する第1の軟質プラスチックシートとしてのポリウレタンシート2と、ポリウレタンシート2の研磨面Pの背面側に接合されポリウレタン樹脂で成膜された第2の軟質プラスチックシートとしてのポリウレタンシート3とを備えている。
ポリウレタンシート2は、研磨面P側に、図示を省略した微多孔が緻密に形成されたスキン層(表面層)2aを有しており、内部(スキン層2aより内側)に、気泡層2bを有している。気泡層2bには、スキン層2aに形成された微多孔より孔径が大きく、ポリウレタンシート2の厚さ方向(図1の縦方向)に沿って丸みを帯びた断面略三角状の気泡5が形成されている。気泡5は、研磨面P側の孔径が研磨面Pの背面側より小さく形成されている。すなわち、気泡5は、スキン層2a側で縮径されている。気泡5同士の間のポリウレタン樹脂中には、スキン層2aに形成された微多孔より大きく気泡5より小さい孔径の図示しない気泡が形成されている。スキン層2aの図示を省略した微多孔、気泡層2bの気泡5及び図示しない気泡は、不図示の連通孔で立体網目状につながっている。
一方、ポリウレタンシート3には、ポリウレタンシート2のスキン層2aに形成された微多孔より大きく気泡層2bに形成された気泡5より小さい孔径の略球状の発泡6が略均等に形成されている。発泡6同士の間のポリウレタン樹脂中には、発泡6より孔径が小さい図示を省略した微小発泡が形成されている。発泡6及び図示を省略した微小発泡は、図示しない連通孔で立体網目状につながっている。ポリウレタンシート3は、ポリウレタンシート2より小さい圧縮率に設定されている。
ポリウレタンシート2及びポリウレタンシート3は、ポリウレタン樹脂で接合されている。ポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面側は、ポリウレタンシート2及びポリウレタンシート3の全体の厚さが一様となるようにバフ処理されている。このため、ポリウレタンシート3のバフ処理された面では、発泡6の一部及び微小発泡の一部が開孔している。ポリウレタンシート2の研磨面P側は、スキン層2aに形成された微多孔が開孔するようにドレス処理されている。なお、スキン層2aの表面には成膜時の脱溶媒に伴い極微細な開孔が形成されているが、ドレス処理ではスキン層2aの表面に積極的に微多孔を開孔させる。また、ここでいうドレス処理は、バフ処理がポリウレタンシート2、3の厚さバラツキを解消するほど削り取るのに対して、微多孔を開孔させる程度の軽度なサンディングを意味する。このようなドレス処理の方法としては、スキン層表面に微多孔を開孔させることができる方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
また、研磨パッド1は、ポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面(バフ処理された面)側に、ポリウレタンシート2、3を支持する基材7が貼り合わされている。基材7には、少なくともポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)製フィルム等の可撓性フィルム、不織布又は織布から選択される1種が使用されている。基材7のポリウレタンシート3と反対面側(図1の下面側)には、研磨機の定盤に研磨パッド1を装着するための両面テープ8の一面側が貼り合わされている。両面テープ8の他面側(最下面側)には剥離紙9が貼り合わされている。
(研磨パッドの製造)
研磨パッド1は、図2に示す各工程を経て製造されるが、準備工程〜洗浄・乾燥工程でそれぞれ成膜されたポリウレタンシート2、3が接合工程で接合される。ポリウレタンシート2の作製、ポリウレタンシート3の作製の順に説明する。
準備工程では、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)及び添加剤を混合してポリウレタン樹脂を溶解させる。ポリウレタン樹脂には、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から選択して用い、例えば、ポリウレタン樹脂が30重量%となるようにDMFに溶解させる。添加剤としては、発泡5の大きさや量(個数)を制御するため、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤及びポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等を用いることができる。得られた溶液を濾過することで凝集塊等を除去した後、真空(減圧)下で脱泡してポリウレタン樹脂溶液45を得る。
塗布工程、凝固再生工程及び洗浄・乾燥工程では、準備工程で得られたポリウレタン樹脂溶液45を成膜基材に連続的に塗布し、水系凝固液に浸漬することでポリウレタン樹脂を凝固再生させ、洗浄後乾燥させてポリウレタンシート2を得る。塗布工程、凝固再生工程及び洗浄・乾燥工程は、図3に示す成膜装置で連続して実行される。
図3に示すように、成膜装置60は、ポリウレタン樹脂に対して貧溶媒である水を主成分としポリウレタン樹脂を凝固再生させるための凝固液25が満たされた凝固槽20、凝固再生後のポリウレタン樹脂を洗浄する水等の洗浄液35が満たされた洗浄槽30及びポリウレタン樹脂を乾燥させるためのシリンダ乾燥機50を連続して備えている。
凝固槽20の上流側には、成膜基材43を供給する基材供給ローラ41が配置されている。基材供給ローラ41の下流側にはガイドローラ48が配置されており、ガイドローラ48の下流側には成膜基材43にポリウレタン樹脂溶液45を略均一に塗布するナイフコータ46が配置されている。ナイフコータ46の下流側で凝固槽20の上方にはガイドローラ21が配置されている。なお、成膜基材43には、凝固液25が浸透しないPET製等の可撓性フィルムが用いられる。
凝固槽20には、洗浄槽30側の内側下部にガイドローラ23が配置されている。凝固槽20の上方で洗浄槽30側には凝固再生後のポリウレタン樹脂を脱水処理するマングルローラ28が配置されている。マングルローラ28の下流側で洗浄槽30の上方にはガイドローラ31が配置されている。洗浄槽30には、成膜基材43の搬送方向と同じ長手方向で上部に4本、下部に5本のガイドローラ33が上下交互となるように配設されている。洗浄槽30の上方でシリンダ乾燥機50側には、洗浄後のポリウレタン樹脂を脱水処理するマングルローラ38が配置されている。シリンダ乾燥機50には、内部に熱源を有する4本のシリンダが上下4段に配設されている。シリンダ乾燥機50の下流側には、乾燥後のポリウレタン樹脂を(成膜基材43と共に)巻き取る巻取ローラ42が配置されている。なお、マングルローラ28、38、シリンダ乾燥機50及び巻取ローラ42は、図示を省略した回転駆動モータに接続されており、これらの回転駆動力により成膜基材43が基材供給ローラ41から巻取ローラ42まで搬送される。成膜基材43の搬送速度は、本例では2.5m/minに設定されており、1.0〜5.0m/minの範囲で設定されることが好ましい。
図2に示すように、塗布工程では、準備工程で調製したポリウレタン樹脂溶液45が常温下でナイフコータ46により成膜基材43に略均一に塗布される。このとき、ナイフコータ46と成膜基材43の上面との間隙(クリアランス)を調整することで、ポリウレタン樹脂溶液45の塗布厚さ(塗布量)を調整する。
凝固再生工程では、ナイフコータ46でポリウレタン樹脂溶液45が塗布された成膜基材43が、ガイドローラ21からガイドローラ23へ向けて凝固液25中に導入される。凝固液25中では、まず、塗布されたポリウレタン樹脂溶液45の表面に厚さ数μmにわたりスキン層2aを構成する微多孔が形成される。その後、ポリウレタン樹脂溶液45中のDMFと凝固液25との置換の進行によりポリウレタン樹脂が成膜基材43の片面に凝固再生する。この凝固再生は、ポリウレタン樹脂溶液45が塗布された成膜基材43が凝固液25中に進入してからガイドローラ23に到る間に完了する。DMFがポリウレタン樹脂溶液45から脱溶媒するときに、ポリウレタン樹脂中に気泡層2bを構成する気泡5が形成される。凝固再生したポリウレタン樹脂は、凝固液25から引き上げられ、マングルローラ28で余分な凝固液25が絞り落とされた後、ガイドローラ31を介して洗浄槽30に搬送され洗浄液35中に導入される。
洗浄・乾燥工程では、洗浄液35中に導入されたポリウレタン樹脂をガイドローラ33に上下交互に通過させることによりポリウレタン樹脂が洗浄される。洗浄後、ポリウレタン樹脂は洗浄液35から引き上げられ、マングルローラ38で余分な洗浄液35が絞り落とされる。その後、シリンダ乾燥機50の4本のシリンダ間を交互(図3の矢印方向)に、シリンダの周面に沿って通過させることでポリウレタン樹脂を乾燥させる。乾燥後のポリウレタン樹脂(ポリウレタンシート2)は、成膜基材43と共に巻取ローラ42に巻き取られる。
次に、ポリウレタンシート3の作製について説明するが、上述したポリウレタンシート2の作製と同じ工程、条件、成膜装置についてはその説明を省略し、異なる工程のみ説明する。
準備工程では、ポリウレタン樹脂、DMF、添加剤及び発泡調整用の調整有機溶媒を配合する。ポリウレタン樹脂、DMF、添加剤を混合しポリウレタン樹脂を溶解させた後、凝固再生時のDMFと水との置換を遅らせるため、所定量の調整有機溶媒を添加し樹脂エマルジョン49を得る。調整有機溶媒には、水に対する溶解度がDMFより小さく、DMFに溶解させたポリウレタン樹脂を凝固(ゲル化)させることなく、ポリウレタン樹脂を溶解させた溶液に均一に混合又は分散できるものを用いる。具体例としては、酢酸エチル、イソプロピルアルコール等を挙げることができる。調整有機溶媒の添加量を変えることで、ポリウレタンシート3の内部に形成される発泡6の大きさや量(個数)を制御することができ、ポリウレタンシート3の圧縮率を調整することができる。例えば、ポリウレタンシート3の圧縮率を1〜5%の範囲に設定するためには、調整有機溶媒の添加量を樹脂エマルジョン49の100部に対して20〜45部の範囲とすることが好ましい。
凝固再生工程では、樹脂エマルジョン49が塗布された成膜基材43を凝固液25に導入することで、ポリウレタン樹脂を凝固再生させる。凝固液25中では、まず、樹脂エマルジョン49の表面側にポリウレタンシート2のスキン層2aと同様にスキン層が形成されるが、樹脂エマルジョン49に調整有機溶媒が添加されているため、樹脂エマルジョン49中のDMF及び調整有機溶媒と凝固液25との置換の進行が遅くなる。このため、表面側に形成されたスキン層より内側には、ポリウレタンシート2の気泡層2bに形成された気泡5より小さくスキン層2aに形成された微多孔より大きい孔径の発泡6が略均等に形成される。
ここで、ポリウレタンシート2の気泡5及びポリウレタンシート3の発泡6の形成について説明する。ポリウレタン樹脂の溶解に使用したDMFは、ポリウレタン樹脂の溶解に一般に用いられる溶媒であり、水に対して任意の割合で混合することができる。このため、ポリウレタンシート2の作製では、凝固液25にポリウレタン樹脂溶液45を浸漬すると、まずポリウレタン樹脂溶液45の表面でDMFと凝固液25との置換(ポリウレタン樹脂の凝固再生)が起こりスキン層2aの微多孔が形成される。このため、スキン層2aの表面にはDMFと凝固液25との置換に伴い極微細な開孔が形成される。その後、凝固液25がスキン層2aの侵入しやすい部分からポリウレタン樹脂溶液45内部に侵入するため、DMFと凝固液25との置換が急速に進行する部分と遅れる部分とが生じ、比較的大きな気泡5が形成される。成膜基材43に凝固液25が浸透しないPET製フィルムを使用することから、ポリウレタン樹脂溶液45の表面側(スキン層2a側)からのみDMFが溶出するため、気泡5は成膜基材43側が大きく丸みを帯びた三角錘状となる。また、スキン層2aに形成された微多孔と気泡層2bに形成された気泡5とが、DMFの脱溶媒に伴い形成されるため、微多孔より大きく気泡5より小さい孔径の連通孔で立体網目状に連通される。
一方、ポリウレタンシート3の作製では、ポリウレタン樹脂の溶解後に調整有機溶媒を添加して樹脂エマルジョン49とする。調整有機溶媒は、水に対する溶解度がDMFより小さいため、水(凝固液25)中への溶出がDMFより遅くなる。また、樹脂エマルジョン49では、調整有機溶媒を添加した分、DMF量が少なくなる。このため、DMF及び調整有機溶媒と凝固液25との置換速度が遅くなるので、ポリウレタンシート2のような気泡5の形成が抑制され、ポリウレタンシート3のスキン層より内側には、発泡6が概ね均等に分散して形成される。従って、発泡6の孔径は、ポリウレタンシート2の気泡層2bの気泡5より小さくスキン層2aの微多孔より大きくなる。また、スキン層の微多孔と発泡6とが、DMF及び調整有機溶媒の脱溶媒に伴い形成されるため、微多孔より大きく発泡6より小さい孔径の連通孔で立体網目状に連通される。
図2に示すように、接合工程では、乾燥後のポリウレタンシート2、3がそれぞれ成膜基材43から剥離され、ポリウレタンシート2のスキン層2aの反対面側にポリウレタンシート3が接合される。接合には、DMFに少量のポリウレタン樹脂を溶解させた接合溶液が使用される。このポリウレタン樹脂には、ポリウレタンシート2、3と同じポリウレタン樹脂が使用される。ポリウレタン樹脂の溶解量は、ポリウレタンシート2、3の接合が可能であればよく、例えば、1〜5%程度でよい。ポリウレタンシート2、3を、接合溶液を介して接触させ、加圧しながら加熱する。DMFを揮発させることでポリウレタンシート2、3がポリウレタン樹脂を介して接合される。
バフ処理工程では、ポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面側にバフ処理が施される。図4(A)に示すように、巻取ローラ42に巻き取られたポリウレタンシート2、3はそれぞれ成膜基材43のPET製フィルム上に形成されている。成膜時にはポリウレタンシート2、3のいずれにも厚さバラツキが生じるため、略平坦な成膜基材43上に形成されたポリウレタンシート2、3の表面(成膜基材43と反対面側)には凹凸が形成されている。成膜基材43から剥離したポリウレタンシート2、3を接合した後、図4(B)に示すように、ポリウレタンシート2の研磨面P1(スキン層2aの表面)に、平坦な表面を有する圧接ローラ65の表面を圧接することで、研磨面P1が平坦となり、ポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面Q1側に凹凸が出現する。反対面Q1側に出現した凹凸がバフ処理で除去される。本例では、連続的に製造されたポリウレタンシート2、3が帯状のため、研磨面P1に圧接ローラ65を圧接しながら、反対面Q1側が連続的にバフ処理される。これにより、図4(C)に示すように、反対面Q1側がバフ処理されて平坦な反対面Qが形成されるため、接合されたポリウレタンシート2、3の全体の厚さのバラツキが解消される。なお、図4(A)では、ポリウレタンシート2、3にそれぞれ形成された気泡5、発泡6を捨象して示している。また、図4(C)では説明をわかりやすくするために研磨面P1及び反対面Qを平坦に示しているが、接合されたポリウレタンシート2、3では両面共にポリウレタンシート2、3の全体の厚さが一様となる凹凸を呈しており、基材7を貼り合わせること又は研磨機に装着することで研磨面P1が略平坦となる(図4(E)も同じ。)。
ドレス処理工程では、ポリウレタンシート2の研磨面P1側にドレス処理が施される。図4(D)に示すように、ポリウレタンシート3のバフ処理された面、すなわち、反対面Qに圧接ローラ65の平坦な表面を圧接し、研磨面P1側をドレス処理する。これにより、図4(E)に示すように、研磨面P1側がドレス処理されて、スキン層2aに形成された微多孔を積極的に開孔させた研磨面Pが形成される。
図2に示すように、ラミネート加工工程では、ポリウレタンシート3のバフ処理された面(反対面Q)側に基材7を貼り合わせる。基材7のポリウレタンシート3と反対面側には、一面側に剥離紙9が貼付された両面テープ8の他面側を貼り合わせる。そして、円形等の所望の形状に裁断した後、汚れや異物等の付着が無いことを確認する等の検査を行い、研磨パッド1を完成させる。
得られた研磨パッド1で被研磨物の研磨加工を行うときは、例えば、両面研磨機の上定盤、下定盤にそれぞれ研磨パッド1が剥離紙9を剥離した両面テープ8で装着される。上定盤の下面及び下定盤の上面は、いずれも平坦に形成されている。このため、上定盤、下定盤に装着された研磨パッド1は、いずれも平坦な研磨面Pを形成する。上定盤及び下定盤にそれぞれ装着された2枚の研磨パッド1間に被研磨物が挟まれ両面が同時に研磨加工される。
(作用)
次に、本実施形態の研磨パッド1の作用等について説明する。
本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2の研磨面Pの背面側に、ポリウレタンシート2より小さい圧縮率に設定されたポリウレタンシート3が接合されている。このため、外力に対するポリウレタンシート3の変形量がポリウレタンシート2より小さくなるので、接合されたポリウレタンシート2、3を連続的にバフ処理するときに、ポリウレタンシート2の伸縮がポリウレタンシート3で抑制される。これにより、ポリウレタンシート2、3の全体の厚さが一様となるように安定したバフ処理が可能となるので、厚さのバラツキを解消して全体の厚さ精度を向上させることができる。また、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2、3の接合後にポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面側がバフ処理される。このため、ポリウレタンシート2、3がそれぞれ厚さのバラツキを有していても、全体の厚さ精度を向上させて研磨面Pの平坦性を向上させることができる。
また、本実施形態の研磨パッド1では、接合したポリウレタンシート2、3をバフ処理して厚さ精度を向上させた後、ポリウレタンシート2のスキン層2a側がドレス処理される。厚さ精度の向上したポリウレタンシート2、3を連続的にドレス処理するときに、ポリウレタンシート2の伸縮がポリウレタンシート3で抑制されるので、微多孔が緻密に形成されたスキン層2aの表面が略均等にドレス処理されることから、微多孔がほぼ一様に開孔した研磨面Pを形成することができる。従って、得られた研磨パッド1を研磨機の定盤に装着し被研磨物の研磨加工に使用することで、厚さ精度の向上で平坦化した研磨面Pで被研磨物が略均等に押し付けられると共に、開孔した微多孔で研磨液が略均等に保持されるので、被研磨物の平坦性を向上させることができる。
更に、本実施形態の研磨パッド1では、バフ処理により厚さ精度が向上したポリウレタンシート2、3をドレス処理するため、スキン層2aの表面が一様にドレス処理されることから、上述した微多孔を開孔させると共に、スキン層2aをほぼ一様な厚さで残すことができる。このため、研磨加工時にスキン層2aが摩耗しても、部分的なスキン層2aの消失による気泡5の開孔が抑制されるので、スキン層2aの厚さ分を有効に使用して研磨加工を継続することができ、研磨パッド1の寿命低下を抑制することができる。また、本実施形態の研磨パッド1では、バフ処理、ドレス処理が施されているため、研磨機に装着した後、研磨面Pをドレス処理することなくそのまま研磨加工に使用することもでき、研磨加工の立ち上がりまでに要する時間を短縮することができる。
また更に、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2が微多孔の形成されたスキン層2aとスキン層2aに形成された微多孔より大きい孔径の気泡5が形成された気泡層2bとを有している。ポリウレタンシート2に接合されたポリウレタンシート3には、ポリウレタンシート2のスキン層2aに形成された微多孔より大きく気泡層2bに形成された気泡5より小さい孔径の発泡6が略均等に形成されている。このため、外力が作用したときに、発泡6の変形量が気泡5より小さくなることから、ポリウレタンシート3の圧縮率がポリウレタンシート2より小さくなる。また、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート3の圧縮率が1%〜5%に設定されている。圧縮率が1%より小さいとポリウレタンシート3が硬くなり過ぎるため、バフ処理時にポリウレタンシート2の保持面Pに圧接ローラ65の表面を圧接しても、ポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面Q1側に凹凸が出現しにくくなり、バフ処理による厚さ精度の向上が不十分となる。反対に、圧縮率が5%より大きいとバフ処理時やドレス処理時にポリウレタンシート2の伸縮の抑制が不十分となる。従って、圧縮率を上述した範囲に設定することで、厚さ精度の向上及び研磨面Pでの略均等な開孔の形成を実現することができる。
更にまた、本実施形態の研磨パッド1では、ドレス処理された研磨面Pでスキン層2aの微多孔が開孔しており、スキン層2aの微多孔と気泡層2bの気泡5とが連通孔で立体網目状につながっている。このため、研磨加工時に供給される研磨液が気泡5間を移動可能なため、被研磨物及び研磨パッド1間への研磨液の供給を均等化することができ、被研磨物の平坦性向上を図ることができる。
また、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2の気泡5、ポリウレタンシート3の発泡6は、それぞれポリウレタンシート2、3の内部で連通しているものの、気泡5と発泡6とではポリウレタンシート2、3の接合部分で連通していない。研磨加工時に供給される研磨液がスキン層2aの微多孔を介して気泡5内に浸入することでポリウレタンシート2が硬くなるのに対して、研磨液がポリウレタンシート3に浸入することがないため、ポリウレタンシート3の弾力性が維持される。これにより、ポリウレタンシート2が硬くなっても、ポリウレタンシート3がクッション機能を果たすことで研磨面Pが略均等な圧力で被研磨物に押し付けられるので、被研磨物に対する追随性を確保することができ、被研磨物の平坦性の低下を抑制することができる。
更に、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2、3がいずれもポリウレタン樹脂で形成されており、ポリウレタンシート2、3の接合時には、同じポリウレタン樹脂を溶解した接合溶液が使用される。ポリウレタンシート2、3が同じ材質のポリウレタン樹脂で接合されるため、接合面での親和性が異種材料の接合より優れるので、ポリウレタンシート2、3を容易かつ確実に接合することができる。
また更に、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面Q側にPET製フィルムの基材7が貼り合わされている。このため、ポリウレタンシート2、3が基材7で支持されるので、研磨パッド1の搬送時や研磨機への装着時の取り扱いを容易にすることができる。
従来研磨パッドの製造に用いられる湿式成膜法では、ポリウレタン樹脂溶液の成膜基材への塗布やポリウレタン樹脂の凝固再生によりポリウレタンシートの厚さバラツキが生じる。厚さバラツキを減少させるために研磨面側にバフ処理が施されるが、平坦性に優れるスキン層が消失して気泡層に形成された気泡がポリウレタンシートの研磨面で開孔する。気泡が開孔することで研磨面の平坦性が損なわれるため、被研磨物の平坦性を向上させることが難しくなる。元々、スキン層の厚さがポリウレタンシートの厚さバラツキより小さいため、スキン層を残しつつバフ処理しても、ポリウレタンシートの厚さバラツキを十分に改善することはできない。厚さバラツキを解消しようとすると、厚さの大きい部分ではスキン層が消失して内部の気泡が開孔し、厚さの小さい部分ではスキン層が残されるため、研磨面での開孔径にバラツキが生じる。このため、研磨面の表面状態が不均一となり被研磨物の平坦性を低下させる。研磨機に研磨パッドを装着後、スキン層表面にドレス処理が施されるが、ドレス処理を施す分で研磨加工の効率が低下する。一方、従来のポリウレタンシートは伸縮し易いため、バフ処理時に加わる力で伸縮してしまい、ポリウレタンシートの厚さが一様となるような安定したバフ処理ができず、もとのポリウレタンシートよりは厚さ精度が改善されるものの、バフ処理時にかかるテンション斑の分、厚さ精度を低下させてしまう。ポリウレタンシートの伸縮を防止するために気泡の形成を抑制すると、ポリウレタンシートが硬くなるため、研磨加工時に被研磨物の表面にスクラッチ等が生じて平坦性を損なうことがある。本実施形態は、これらの問題を解決することができる研磨パッドである。
なお、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2、3を同じポリウレタン樹脂製とする例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ポリウレタンシート3に代えてポリエチレン等の樹脂内部に気孔が形成されたシートを使用してもよく、研磨加工時に弾力性を維持できればよい。また、例えば、ポリウレタンシート2に代えてポリエチレン樹脂等の内部に立体網目状の発泡が形成されたシートを使用してもよい
また、本実施形態の研磨パッド1では、ポリウレタンシート2の気泡5及びポリウレタンシート3の発泡6の孔径の差異によりポリウレタンシート2、3の圧縮率、ひいては弾力性が異なる例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、気泡5や発泡6の数を調整するようにしてもよい。このことは、湿式成膜時の準備工程でポリウレタン樹脂溶液45に添加する添加剤や樹脂エマルジョン49に添加する調整有機溶媒を調整することで実現することができる。
更に、本実施形態では、接合したポリウレタンシート2、3にバフ処理及びドレス処理を施した後、基材7、両面テープ8を順に貼り合わせるラミネート加工を行う例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドレス処理工程とラミネート加工工程との順序を変えてもよい。すなわち、バフ処理後に、ポリウレタンシート3のバフ処理された面側に基材7、両面テープ8を順に貼り合わせた後、ポリウレタンシート2のスキン層2aの表面側をドレス処理するようにしてもよい。
また更に、本実施形態では、基材7にPET製フィルムを使用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、不織布や織布等を使用してもよい。基材7を貼り合わせずに直接両面テープ8を貼り合わせてもよい。また、基材7、両面テープ8をいずれも貼り合わせることなく、接合したポリウレタンシート2、3を研磨加工に使用することもできる。この場合は、研磨機の定盤に研磨パッドを装着する際に接着剤や両面テープを使用すればよい。
更にまた、本実施形態では、ポリウレタンシート2、3の接合に、少量のポリウレタン樹脂をDMFに溶解させた接合溶液を使用する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、DMFのみを使用しても、ポリウレタンシート2、3の接合面のポリウレタンがDMFにより軟化するため、加圧することで十分接合可能である。また、ポリウレタンシート2、3の接合面を加熱により軟化させ接合するようにしてもよい。もちろん、接着剤等を使用することも可能である。
また、本実施形態では、ポリウレタン樹脂溶液45、樹脂エマルジョン49の塗布にナイフコータ46を例示したが、例えば、リバースコータ、ロールコータ等を用いてもよく、成膜基材43に略均一な厚さに塗布可能であれば特に制限されるものではない。また、本実施形態では、ポリウレタン樹脂の乾燥にシリンダ乾燥機50を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、熱風乾燥機等を用いてもよい。
更に、本実施形態では、ポリウレタンシート3は、ポリウレタンシート2が接合された反対面側がバフ機等でバフ処理されるが、バフ処理量は少なくとも、ポリウレタンシート2、3の全体の厚さの最大値と最小値との差以上とすることが望ましい。バフ処理ではサンドペーパーやダイヤモンドバフロール等の種々のものが使用されるが、均一な処理(研削除去)ができるものであればいずれも使用できる。このとき、バフ番手(砥粒の粗さを示す番号)を高くする程、細かな砥粒で研削でき均一なバフ処理ができる。更に、バフ処理を、1回目で低いバフ番手(粗い砥粒)で研削をし、2回目で1回目より高いバフ番手のもので研削量を小さくしてバフ仕上げ処理することで、厚み精度を更に上げることもできる。また、ポリウレタンシート2のスキン層2a側のドレス処理では、微多孔を積極的に開孔させるため、細かな砥粒のサンドペーパー等を使用した軽度のサンディングで十分である。
以下、本実施形態に従い製造した研磨パッド1の実施例について説明する。なお、比較のために製造した比較例の研磨パッドについても併記する。
(実施例1)
実施例1では、ポリウレタンシート2、3の作製にポリエステルMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)ポリウレタン樹脂を用いた。ポリウレタンシート2の作製では、30重量%ポリウレタン樹脂溶液の100部に対して、溶媒のDMFの45部、顔料としてカーボンブラック30%を含むDMF分散液の40部、成膜安定剤の疎水性活性剤の2部を添加し混合してポリウレタン樹脂溶液45を調製した。一方、ポリウレタンシート3の作製では、調整有機溶媒として酢酸エチルの45部を添加する以外はポリウレタン樹脂溶液45の調製と同様にして樹脂エマルジョン49を調製した。ポリウレタンシート3のポリウレタンシート2が接合された反対面側をバフ処理量0.14mmとしバフ番手♯180のサンドペーパーを使用してバフ処理した。ポリウレタンシート2のスキン層2aの表面側をドレス処理後、基材7、両面テープ8を貼り合わせて実施例1の研磨パッド1を製造した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1で作製したポリウレタンシート2のみをバフ処理、ドレス処理することなく使用し、基材7、両面テープ8を貼り合わせて比較例1の研磨パッドを製造した。
(比較例2)
比較例2では、スキン層2aの反対面側をバフ処理量0.14mmでバフ処理する以外は比較例1と同様にして比較例2の研磨パッドを製造した。
(比較例3)
比較例3では、スキン層2aの反対面側をバフ処理量0.14mmでバフ処理した後、スキン層2aの微多孔が開孔するように表面側をドレス処理する以外は比較例2と同様にして比較例3の研磨パッドを製造した。
(物性評価)
次に、各実施例及び比較例の研磨パッドに使用したポリウレタンシートについて、厚さ及び圧縮率を測定した。厚さの測定は、ダイヤルゲージ(最小目盛り0.01mm)を使用し加重100g/cmをかけて測定した。縦1m×横1mの各シートを縦横10cmピッチで最小目盛りの10分の1(0.001mm)まで読み取り、厚さの平均値、標準偏差σを求めた。圧縮率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を使用して求めた。具体的には、初荷重で30秒間加圧した後の厚さtを測定し、次に最終圧力のもとで5分間放置後の厚さtを測定した。圧縮率は、圧縮率(%)=(t−t)/t×100で算出した。このとき、初荷重は100g/cm、最終圧力は1120g/cmであった。測定したポリウレタンシートは、実施例1では成膜後のポリウレタンシート2、成膜後のポリウレタンシート3及びポリウレタンシート2、3を接合後にバフ処理、ドレス処理したもの(以下、プレシートという。)とし、比較例1では成膜後のポリウレタンシート2とし、比較例2ではバフ処理したポリウレタンシート2とし、比較例3ではバフ処理、ドレス処理したポリウレタンシート2とした。厚さ及び圧縮率の測定結果を下表1に示す。
Figure 0004948935
表1に示すように、比較例1で使用したポリウレタンシート2では厚さの標準偏差σが0.013mmであるのに対して、比較例2で使用したバフ処理を施したポリウレタンシート2、比較例3で使用したバフ処理、ドレス処理を施したポリウレタンシート2では厚さの標準偏差σがそれぞれ0.009mm、0.007mmを示している。これは、成膜後のポリウレタンシート2では樹脂溶液の塗布バラツキや再生凝固時のバラツキにより厚さバラツキがあるのに対して、バフ処理で厚さ精度が向上したためと考えられ、ドレス処理で一層厚さ精度が向上したためと考えられる。ところが、圧縮率については、比較例1が6.4%、比較例2が10.3%、比較例3が10.6%を示しており、バフ処理による圧縮率の上昇が見られたが、ドレス処理による圧縮率の上昇はほとんど見られなかった。
一方、実施例1で使用したポリウレタンシート2(比較例1で使用したポリウレタンシート2と同じ)及びポリウレタンシート3では、厚さの標準偏差σがそれぞれ0.013mm、0.011mmを示した。圧縮率は、ポリウレタンシート2では6.4%を示し、ポリウレタンシート3ではポリウレタンシート2より小さい3.4%を示している。これに対して、ポリウレタンシート2、3をポリウレタン樹脂で接合したプレシートでは、バフ処理しているため、厚さの標準偏差σは0.005mmを示しており、接合前のそれぞれのポリウレタンシートより小さくなっている。また、プレシートの圧縮率がポリウレタンシート2より小さくなっている。これは、ポリウレタンシート2より圧縮率の小さいポリウレタンシート3をポリウレタンシート2に接合することで、外力に対するポリウレタンシート2の圧縮が抑制されたためと考えられる。更に、バフ処理による厚さの標準偏差σの低下では、比較例1に対する比較例2の低下分より、実施例1のポリウレタンシート2、3に対するプレシートの低下分が大きくなっている。このことから、ポリウレタンシート2、3を接合することで、ポリウレタンシート2の変形がポリウレタンシート3で抑制され、バフ処理時にテンション斑が低減したため、安定したバフ処理を行うことができ厚さ精度を向上させることができることが判った。
(研磨性能評価)
次に、各実施例及び比較例の研磨パッドを用いて、以下の研磨条件でアルミニウム基板の研磨加工を10回繰り返して行い、11回目の研磨加工での研磨量、研磨レート、うねりにより研磨性能を評価した。研磨量は、研磨加工前後のアルミニウム基板の重量減少を測定して求めた。研磨レートは、1分間当たりの研磨量を厚さで表したものであり、研磨量の測定値、アルミニウム基板の研磨面積及び比重から算出した。うねり(waviness)は、表面精度(平坦性)を評価するための測定項目の一つであり、光学式非接触表面粗さ計で観察した単位面積当たりの表面像のうねり量(Wa)を、オングストローム(Å)単位で表したものである。うねりの測定には、表面粗さ測定機(Zygo社製、型番New View 5022)を使用した。研磨量、研磨レート、うねりの測定結果を下表2に示す。
(研磨条件)
使用研磨機:スピードファム社製、9B−5Pポリッシングマシン
研磨速度(回転数):30rpm
加工圧力:100g/cm
スラリー:コロイダルシリカスラリー
スラリー供給量:100cc/min
被研磨物:ハードディスク用アルミニウム基板
(外径95mmφ、内径25mm、厚さ1.27mm、一次研磨上がり)
目標研磨量:0.3μm/片面(研磨量が同じとなるように研磨時間を調整)
Figure 0004948935
ドレス処理をしていないポリウレタンシート2を使用した比較例1、比較例2の研磨パッドでは、実際に研磨加工をするまでの立ち上がり時間が長くかかってしまった。表2に示すように、ドレス処理をしたポリウレタンシート2のみを使用した比較例3の研磨パッドでは、研磨レートが0.117μm/分を示し、うねりが1.86Åであった。これに対して、ポリウレタンシート2、3を接合して使用した実施例1の研磨パッド1では、研磨レートが0.221μm/分となり比較例3より大きい数値を示した。また、うねりが1.74Åを示しており、優れた平坦性を確保できることが判った。このことから、ポリウレタンシート2にポリウレタンシート3を接合することで、ポリウレタンシート3の弾力性により、研磨パッド1の被研磨物への接触圧が均一となり、アルミニウム基板に対する追随性がよくなるため、研磨レートが高くなり、アルミニウム基板の平坦性を向上させることができることが明らかとなった。また、研磨パッド1では、研磨面Pを有するポリウレタンシート2の他に、摩耗や劣化を引き起こす環境にさらされにくく弾力性を維持することができるポリウレタンシート3を有することから、研磨パッド1の全体の弾力性が維持されるため、研磨パッド1のライフの延長(寿命の向上)が期待できる。
本発明は被研磨物の平坦性を向上させることができる研磨布を提供するため、研磨布の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明に係る実施形態の研磨パッドを示す断面図である。 実施形態の研磨パッドの製造工程を示す工程図である。 研磨パッドのポリウレタンシートの製造に用いる成膜装置の概略構成を示す正面図である。 バフ処理工程、ドレス処理工程でのポリウレタンシートの状態変化を示す断面図であり、(A)は成膜基材に形成されたときの状態、(B)は2枚のポリウレタンシートを接合した後、研磨面を圧接ローラに圧接したときの状態、(C)はバフ処理後に圧接ローラを取り外したときの状態、(D)はバフ処理した面を圧接ローラに圧接したときのドレス処理前の状態、(E)はドレス処理後に圧接ローラを取り外したときの状態をそれぞれ示す。
符号の説明
P 研磨面
1 研磨パッド(研磨布)
2 ポリウレタンシート(第1の軟質プラスチックシート)
2a スキン層(表面層)
3 ポリウレタンシート(第2の軟質プラスチックシート)
5 気泡
6 発泡

Claims (7)

  1. 湿式成膜法で作製され、被研磨物を研磨加工するための研磨面側に微多孔が形成された表面層及び前記表面層より内側に前記表面層に形成された微多孔より大きい孔径の気泡が形成された気泡層を有する第1の軟質プラスチックシートと、
    前記第1の軟質プラスチックシートの前記研磨面の背面側に接合されており、湿式成膜法で作製され、前記第1の軟質プラスチックシートの前記表面層に形成された微多孔より大きく前記気泡層に形成された気泡より小さい孔径の発泡が略均等に形成されていると共に、前記第1の軟質プラスチックシートより小さい圧縮率を有する第2の軟質プラスチックシートと
    を備え、
    前記第1及び第2の軟質プラスチックシートの全体の厚さが一様となるように前記第2の軟質プラスチックシートの前記第1の軟質プラスチックシートが接合された反対面側がバフ処理されており、前記第1の軟質プラスチックシートの前記表面層に形成された微多孔がほぼ一様に開孔するように前記研磨面側がドレス処理されていることを特徴とする研磨布。
  2. 前記ドレス処理は、前記バフ処理後になされたことを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  3. 前記第1及び第2の軟質プラスチックシートは、いずれもポリウレタン樹脂製であり、ポリウレタン樹脂で接合されていることを特徴とする請求項1に記載の研磨布。
  4. 前記第2の軟質プラスチックシートのバフ処理された面側に、研磨機に装着するための両面テープの片面が更に貼り合わされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の研磨布。
  5. 前記第2の軟質プラスチックシートと前記両面テープとの間に、少なくとも可撓性フィルム、不織布及び織布から選択される1種の基材が更に貼り合わされていることを特徴とする請求項4に記載の研磨布。
  6. 前記両面テープは、前記ドレス処理後に前記第2の軟質プラスチックシート又は前記基材に貼り合わされたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の研磨布。
  7. 前記ドレス処理は、前記第2の軟質プラスチックシート又は前記基材に前記両面テープが貼り合わされた後になされたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の研磨布。
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