JP2011148067A - 保持パッド及び研磨加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】保持パッド10は、保持面Pを有するポリウレタンシート2を備えている。ポリウレタンシート2は、保持面P側にスキン層2aを有しており、内部に保持面P側から保持面Pの背面側に向けて拡径した発泡3が形成されている。ポリウレタンシート2は、厚さが1〜2mmで一様となるように保持面Pの背面側がバフ処理されている。ポリウレタンシート2は、厚さ方向に1cm2あたりに初荷重をかけたときの平均厚みがX、最大厚みがXmax、最小厚みがXminを示し、初荷重に加えて100gの荷重をかけたときに、厚み変化量の最小値Yminが、Ymin≧Xmax−Xminの関係を満たす。研磨加工時には、研磨圧に加えてポリウレタンシート2の弾力性が作用する。
【選択図】図1
Description
図1に示すように、本実施形態の保持パッド10は、湿式成膜法によりポリウレタン樹脂で形成され被研磨物を保持するための保持面Pを有する軟質プラスチックシートとしてのポリウレタンシート2を備えている。
保持パッド10は、図2に示す各工程を経て製造される。まず、準備工程では、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂を溶解可能な水混和性の有機溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する。)および添加剤を混合してポリウレタン樹脂を溶解させる。ポリウレタン樹脂には、樹脂の100%モジュラスが20MPa以下のもので、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等の樹脂から選択して用い、例えば、ポリウレタン樹脂が30重量%となるようにDMFに溶解させる。添加剤としては、発泡3の大きさや量(個数)を制御するため、カーボンブラック等の顔料、発泡を促進させる親水性活性剤及びポリウレタン樹脂の凝固再生を安定化させる疎水性活性剤等を用いることができる。得られた溶液を減圧下で脱泡しポリウレタン樹脂溶液を得る。このとき、樹脂濃度や添加剤の配合を調整することで、得られるポリウレタンシートの厚みを上述した関係式を満たすように調整することができる。
得られた保持パッド10で被研磨物の研磨加工を行うときは、例えば、片面研磨機の保持定盤に保持パッド10を剥離紙8を剥離した両面テープ7で装着し、研磨定盤に研磨パッドを装着する。保持定盤の保持パッド10を装着する面および研磨定盤の研磨パッドを装着する面は、いずれも平坦に形成されている。このため、保持パッド10は、保持定盤に装着することで略平坦な保持面Pを形成する。被研磨物を加工表面の反対面側で保持パッド10の保持面Pに密着させることで保持定盤に保持させる。このとき、保持面Pに少量の水を吹きかけ被研磨物を押し付けることでスキン層2aに浸入した水の表面張力が作用するため、被研磨物が保持面Pで保持される。研磨加工時には、被研磨物の加工表面と研磨パッドとの間に研磨粒子を含む研磨液を供給すると共に、研磨圧をかけながら加工表面側を研磨パッドで研磨加工する。
次に、本実施形態の保持パッド10の作用等について説明する。
実施例1では、ポリウレタン樹脂として、100%モジュラスが10MPaのポリエステルMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)ポリウレタン樹脂を用いた。このポリウレタン樹脂を30重量%含むDMF溶液の100部に対して、粘度調整用のDMFの45部、顔料のカーボンブラックを30%含むDMF分散液の40部、疎水性活性剤の2部を混合してポリウレタン樹脂溶液を調製した。ポリウレタン樹脂溶液の塗布時に塗布装置のクリアランスを1.3mmに設定した。バフ処理量を0.20mmとしてバフ番手♯180のサンドペーパーを用いてポリウレタンシート2をバフ処理し実施例1の保持パッド10を製造した。なお、ポリウレタンシート2の単位面積あたりの重量から換算するとポリウレタン樹脂溶液の塗布量は、1072g/m2(固形換算252g/m2)である。
実施例2では、ポリウレタン樹脂溶液の塗布時にクリアランスを1.5mmに設定し、バフ処理量を0.25mmとする以外は実施例1と同様にして実施例2の保持パッド10を製造した。
実施例3では、ポリウレタン樹脂溶液の塗布時にクリアランスを2.0mmに設定する以外は実施例1と同様にして実施例3の保持パッド10を製造した。
比較例1では、ポリウレタン樹脂溶液の塗布時にクリアランスを0.9mmに設定する以外は実施例1と同様にして比較例1の保持パッドを製造した。すなわち、比較例1はポリウレタンシートの厚さが1mm未満の保持パッドである。
比較例2では、ポリウレタンシートをバフ処理しない以外は比較例1と同様にして比較例2の保持パッドを製造した。すなわち、比較例2は湿式成膜時の厚さバラツキが残されたポリウレタンシートを使用した従来の保持パッドである。
得られた各実施例および比較例で作製したポリウレタンシートについて、バフ処理した面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、開孔径を測定した。測定には、SEM用画像解析ソフトウェア(Olympus Soft−Imaging Solutions社製、「Scandium」)を用い、平均開孔径を求めた。平均開孔径の測定結果を下表1に示す。なお、比較例2では、バフ処理していないため、測定を行っていない。
各実施例および比較例で製造した保持パッドについて、日本工業規格(JIS K6505)に記載された厚さ測定方法に準じて、ポリウレタンシートの厚さを測定した。すなわち、ポリウレタンシートに厚さ方向に初荷重として1cm2あたり100gの荷重をかけた(負加した)ときのシート厚みを測定した。シート厚みの測定では、縦1m×横1mのポリウレタンシートを縦10cm×横10cmの100ピースに切り分け、1ピースにつき四隅および中心部の厚みをダイヤルゲージ(最小目盛り0.01mm)を使用して最小目盛りの10分の1(0.001mm)まで読み取り計測し、5点の平均値を1ピースの厚みとした。シートの平均厚みXは、100ピースについてそれぞれ測定した厚みの平均値とした。また、100ピース分の測定値から、最大値および最小値を抽出してそれぞれを最大厚みXmaxおよび最小厚みXminとし、その差、すなわち、Xmax−Xminを厚みのバラツキ範囲として求めた。さらに、切り分けた100ピースについて、初荷重をかけた位置と同じ位置に初荷重に100gを加えた荷重、すなわち、1cm2あたり200gの荷重をかけたときの厚みを同様にして測定した。初荷重をかけたときの平均厚みXと、200g/cm2の荷重をかけたときの各ピースの厚みとの差を厚み変化量とし、その最小値Yminおよび最大値Ymaxを求めた。換言すれば、200g/cm2の荷重をかけたときの厚みが最も大きいピースが厚み変化量の最小値Yminを示すこととなる。厚みおよび厚み変化量の結果を下表1にあわせて示す。
各実施例および比較例の保持パッドを用い、以下に示す研磨条件にて液晶ディスプレイ用ガラス基板(470mm×370mm×0.7mm)の研磨加工を行い、研磨性能を評価した。この評価では、日本工業規格(JIS B0601:’82)に準じた方法で、ろ波中心うねりから平坦度aを測定した。平坦度aの測定では、表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製、サーフコム480A)を使用し、以下に示す測定条件に設定した。研磨加工後のガラス基板表面の凹凸に起因して得られる測定曲線から、隣り合う凸部(山部)と凸部との間の幅W、および、凸部と凹部(谷部)との高さSを算出した後、幅Wを横軸、高さSを縦軸とした散布図を作成した。得られた散布図から、一次式S=aWの近似直線を求め、傾きaを研磨加工後の最終の平坦度aとした。一般に、平坦性が高くなるほど幅Wが大きくなり高さSが小さくなるため、傾きaが小さいほど平坦性に優れることを示すこととなる。平坦度aの測定結果を下表2に示す。
(研磨条件)
使用研磨機:オスカー研磨機(スピードファム社製、SP−1200)
研磨速度(回転数):61rpm
加工圧力:76gf/cm2
スラリ:セリウムスラリ
研磨時間:30min
(ろ波中心うねり測定条件)
評価長さ:90mm
測定速度:3.0mm/s
カットオフ値:0.8〜8.0mm
フィルタ種別:2RC
測定レンジ:±40.0μm
傾斜補正:スプライン
Q 背面
2 ポリウレタンシート(軟質プラスチックシート)
2a スキン層
2b 発泡層
3 発泡
10 保持パッド
Claims (5)
- 湿式成膜法により形成されており、被研磨物を保持するための保持面側にスキン層を有し内部に前記保持面側から該保持面の背面側に向けて拡径した発泡が形成された軟質プラスチックシートを備えた保持パッドにおいて、前記軟質プラスチックシートは、厚さが1mm〜2mmの範囲で一様となるように前記保持面の背面側がバフ処理されており、前記軟質プラスチックシートの厚さ方向に1cm2あたりに初荷重をかけたときの平均厚みをX、最大厚みをXmax、最小厚みをXminとしたときに、1cm2あたりに初荷重に加えて100gの荷重をかけたときの前記平均厚みXに対する厚みの変化量の最小値Yminが、Ymin≧Xmax−Xminの関係を満たすことを特徴とする保持パッド。
- 前記軟質プラスチックシートは、ポリウレタン樹脂製であることを特徴とする請求項1に記載の保持パッド。
- 前記軟質プラスチックシートのバフ処理された面側に、定盤に装着するための両面テープを更に備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の保持パッド。
- 前記軟質プラスチックシートと前記両面テープとの間に、少なくとも可撓性フィルム、不織布および織布から選択される1種の基材を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の保持パッド。
- 湿式成膜法により形成されており、被研磨物を保持するための保持面側にスキン層を有し内部に前記保持面側から該保持面の背面側に向けて拡径した発泡が形成された軟質プラスチックシートを備えた保持パッドで保持された前記被研磨物を研磨加工する研磨加工方法であって、前記軟質プラスチックシートは、厚さが1mm〜2mmの範囲で一様となるように前記保持面の背面側がバフ処理されているとともに、前記軟質プラスチックシートの厚さ方向に1cm2あたりに初荷重をかけたときの平均厚みをX、最大厚みをXmax、最小厚みをXminとしたときに、1cm2あたりに初荷重に加えて100gの荷重をかけたときの前記平均厚みXに対する厚みの変化量の最小値Yminが、Ymin≧Xmax−Xminの関係を満たしており、
前記保持面の反対面側で前記保持パッドを定盤に装着し、
前記保持面に前記被研磨物の一面を密着させて保持しながら前記被研磨物の他面側を研磨加工する、
ステップを含む研磨加工方法。
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