JP5068245B2 - 不溶化材 - Google Patents

不溶化材 Download PDF

Info

Publication number
JP5068245B2
JP5068245B2 JP2008309435A JP2008309435A JP5068245B2 JP 5068245 B2 JP5068245 B2 JP 5068245B2 JP 2008309435 A JP2008309435 A JP 2008309435A JP 2008309435 A JP2008309435 A JP 2008309435A JP 5068245 B2 JP5068245 B2 JP 5068245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
magnesium
component
insolubilized
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008309435A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010131517A (ja
Inventor
祐介 松山
晃一 内田
宙 平尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2008309435A priority Critical patent/JP5068245B2/ja
Publication of JP2010131517A publication Critical patent/JP2010131517A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5068245B2 publication Critical patent/JP5068245B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

本発明は、重金属類等を含む汚染土壌等から、当該重金属等が溶出するのを抑制することのできる不溶化材に関する。
近年、工場、事業所、産業廃棄物処理場の跡地などにおいて、土壌が鉛、6価クロム、ヒ素等の重金属類やフッ素等(以下、重金属類等ともいう。)で汚染されていることが、しばしば報告されている。このように土壌が重金属類等で汚染されると、その汚染が地下水にまで広がり、人体や穀物にまで影響を及ぼすという安全衛生上の問題がある。また、当該土壌の汚染濃度が環境基準値を超える場合には、跡地をそのまま利用できなくなり、土地を有効利用することができないという問題もある。
ここで、汚染土壌中の重金属類等を不溶化して、これら重金属類等が土壌から溶出するのを抑制・防止するための技術が種々提案されている。
例えば、酸化マグネシウムを含む重金属溶出抑制固化材が提案されている(特許文献1)。
また、MgOおよび/またはMgO含有材からなることを特徴とする有害物質汚染土壌用固化不溶化剤が提案されている(特許文献2)。
また、700〜1,000℃で焼成され、粉末度4,000cm/g以上に調整した酸化マグネシウムを、汚染土壌等に添加・混合することにより、該汚染土壌等を固化して、汚染物質の不溶化を行う汚染土壌等の固化・不溶化方法が提案されている(特許文献3)。
また、固化可能なバインダー中に物質を取り込む方法であって、当該方法が、スラリーとして、又は次のスラリーの形成のために、物質をバインダーと混合する工程を含み、該バインダーが苛性酸化マグネシウム源を含んでおり、及びスラリーに、バインダーの固化を促進する固化剤を加える工程を含む方法が提案されている(特許文献4)。
さらに、波長1.5405Åにおける粉末X線回折スペクトルが、2θ=42.8°±0.3°にピークの頂点を有し、該ピークのベースラインを基準とした半値幅が0.32〜1.5°であることを特徴とする潜晶質マグネシアが提案されている(特許文献5)。
特開2003−117532号公報 特開2003−225640号公報 特開2003−334526号公報 特表2005−523990号公報 特開2007−22902号公報
酸化マグネシウム(軽焼マグネシア等)を不溶化材として用いる特許文献1〜5の技術によると、汚染濃度の低い土壌に対しては、重金属類等の溶出を抑制することができる。しかし、汚染濃度の高い土壌に対しては、未だその効果(重金属類等の溶出抑制効果)は不十分であり、重金属類等の溶出量を所定の値(例えば、環境基準値)以下にするためには、不溶化材の使用量が増加し、高コストになるという問題がある。さらにこの場合、不溶化材の添加後のボリュームが大きくなり、副次的な対策が必要になるなどの問題がある。
そこで、本発明は、汚染濃度の高い土壌に対しても、少ない添加量で、重金属類等の溶出を十分に抑制することができる不溶化材を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物(例えば、マグネサイト)を、炭酸マグネシウムの一部が残存するように焼成し、かつ焼成後に部分的に水和することによって得られる特定のマグネシウム系材料からなる粉末を含む不溶化材によれば、本発明の上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供するものである。
[1] (A)以下の条件(a)〜()をすべて満たすマグネシウム系材料からなる粉末、を含むことを特徴とする不溶化材。
(a)炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物を650〜1,000℃で焼成して得た酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとを含む焼成物を、当該焼成物の一部が水酸化マグネシウムになるように水和したものであること
(b)上記マグネシウム系材料の全量を100質量%として、酸化マグネシウムの含有率が35〜91.5質量%であり、炭酸マグネシウムの含有率が5〜55質量%であり、水酸化マグネシウムの含有率が3.5〜30質量%であること
)カルシウムの酸化物換算の含有量が3.0質量%以下であること
)1,000℃における強熱減量率が6〜30質量%であること
[2] (B)炭酸カルシウム、高炉スラグ、水酸化マグネシウム、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、及びゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる粉末、を含む上記[1]に記載の不溶化材。
[3] ブレーン比表面積が4,500〜7,000cm/gであり、かつ、粒度分布に関するロジン・ラムラーの式:R=100exp(−bD )(式中、Rは積算残分値(%)であり、篩残分を表し、Dは粒子径(μm)であり、篩の目の寸法を表し、b、nは定数である。)におけるn値が0.90〜1.20である上記[1]又は[2]に記載の不溶化材。
[4] 平均粒子径が20〜40μmである上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の不溶化材。
[5] (C)水溶性硫酸塩及び水溶性塩化物から選ばれた1種以上の添加物、を含む上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の不溶化材。
本発明の不溶化材によると、特定のマグネシウム系材料からなる粉末を含むことにより、汚染濃度の高い土壌等に対しても、少ない添加量で、重金属類等の溶出を十分に抑制することができる。
本発明の不溶化材は、(A)特定のマグネシウム系材料からなる粉末、を必須成分として含み、さらに必要に応じて、他の任意成分((B)成分、(C)成分等)を含む。
[(A)成分]
本発明の不溶化材に用いる(A)成分である特定のマグネシウム系材料からなる粉末は、以下の条件(a)〜()をすべて満たすものである。
(a)炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物を650〜1,000℃で焼成して得た酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとを含む焼成物を、当該焼成物の一部が水酸化マグネシウムになるように水和したものであること
(b)上記マグネシウム系材料の全量を100質量%として、酸化マグネシウムの含有率が35〜91.5質量%であり、炭酸マグネシウムの含有率が5〜55質量%であり、水酸化マグネシウムの含有率が3.5〜30質量%であること
) カルシウムの酸化物換算の含有量が3.0質量%以下であること
) 1,000℃における強熱減量率が6〜30質量%であること
以下、前記(a)〜()の各条件について詳述する。
[(a)の条件]
本発明で用いるマグネシウム系材料は、炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物を650〜1,000℃で焼成して得た酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとを含む焼成物を、当該焼成物の一部が水酸化マグネシウムになるように水和したものである。
なお、本発明で用いるマグネシウム系材料は、酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとを含む焼成物の一部を水和したものであるから、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び水酸化マグネシウムの3種のマグネシウム化合物を含むものである。
このようにして得られたマグネシウム系材料を用いることによって、土壌等に添加して混合した場合に、重金属類等の溶出に対して高い抑制効果を得ることができ、また、実用上十分な固化強度を発現することができる。例えば、個別に入手した酸化マグネシウム粉末、炭酸マグネシウム粉末、及び水酸化マグネシウム粉末を単に混合したものでは、本発明のような優れた効果を得ることができない。
炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物の例としては、マグネサイト、ドロマイト等が挙げられる。この場合、鉱物中の炭酸マグネシウムの含有率は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。
上記焼成は、炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物の一部が酸化マグネシウムとなり、残部が炭酸マグネシウムのままで残存するように行われる。焼成する際の温度は、650〜1,000℃、好ましくは750〜900℃、より好ましくは800〜900℃である。該温度が650℃未満であると、酸化マグネシウムが生成し難くなる。該温度が1,000℃を超えると、重金属類等の溶出抑制効果が低下する。
なお、焼成においては、その時間や温度によって、焼成物に含まれる酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムの割合を適宜調整することができる。
焼成時間は、キルン等の焼成手段を用いる場合、本発明の効果が十分に得られるマグネシウム系材料を得る観点から、好ましくは30〜240分間、より好ましくは60〜210分間、特に好ましくは90〜180分間である。なお、後述の実施例で用いるような実験用電気炉を用いる場合、均一に加熱することができるため、好ましい焼成時間は、キルンを用いる場合よりも短くてよく、例えば、30〜90分間である。
得られた焼成物を水和する方法としては、特に限定されないが、例えば、下記(1)又は(2)の方法が挙げられる。
(1)焼成物に水を添加して混合する方法
(2)焼成物を相対湿度80%以上の環境下に、1週間以上保持する方法
なお、詳しくは後述するが、本発明の不溶化材が(B)成分を含む場合には、焼成物と(B)成分とを混合してから、上記水和反応を行ってもよい。また、水和反応の前に、焼成物(あるいは、焼成物と(B)成分との混合物)を粉砕することが好ましい。
[(b)の条件]
本発明で用いるマグネシウム系材料は、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び水酸化マグネシウムの3種のマグネシウム化合物を含むものである。
酸化マグネシウムの含有率は、(A)マグネシウム系材料の全量を100質量%として35〜91.5質量%好ましくは45〜87質量%、より好ましくは55〜85質量%である。
炭酸マグネシウムの含有率は、(A)マグネシウム系材料の全量を100質量%として5〜55質量%好ましくは7〜50質量%、より好ましくは8〜30質量%である。
水酸化マグネシウムの含有率は、(A)マグネシウム系材料の全量を100質量%として3.5〜30質量%好ましくは5〜20質量%、より好ましくは7〜15質量%である。
酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、及び水酸化マグネシウムの含有率を上記範囲内とすることにより、重金属類等の溶出に対して高い抑制効果を得ることができ、また、不溶化材の固結を防止することができて、優れた作業性を得ることができる。
[()の条件]
本発明で用いるマグネシウム系材料は、カルシウムの酸化物換算の含有率が3.0質量%以下のものである。
なお、マグネシウム系材料に含まれているカルシウム成分としては、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
上記のカルシウムの酸化物換算の含有率は、(A)マグネシウム系材料の全量を100質量%として、3.0質量%以下、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下、特に好ましくは1.5質量%以下である。該含有率が3.0質量%を超えると、特に重金属類等による汚染の程度が高い土壌において、重金属類等の溶出抑制効果が低下する。
[()の条件]
本発明で用いるマグネシウム系材料は、1,000℃における強熱減量率が6〜30質量%のものである。
該強熱減量率は、6〜30質量%、好ましくは6〜24質量%、より好ましくは6〜18質量%である。該強熱減量率が6質量%未満、または30質量%を超えると、重金属類等の溶出抑制効果が低下し、特に、汚染濃度の高い土壌において重金属類等の溶出を十分に抑制することができない。
[(B)成分]
本発明の不溶化材は、必要に応じて、(B)炭酸カルシウム、高炉スラグ、水酸化マグネシウム、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、及びゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる粉末、を含むことができる。
(B)成分を適量だけ配合することによって、重金属類等の溶出抑制効果をさらに向上させることができ、また、不溶化材の固結の防止効果を高めて、作業性をさらに向上させることができる。
上記炭酸カルシウムとしては、特に限定されないが、例えば、工業用炭酸カルシウム、試薬の炭酸カルシウム、石灰石粉末、炭酸カルシウムを主成分とする貝殻の粉砕物、サンゴの粉砕物等を使用することができる。中でも、コストの観点から、石灰石粉末が好ましく用いられる。
(B)成分は、本発明の不溶化材の製造過程において、(i)平均粒径1〜20mm(好ましくは2〜10mm)、あるいは、(ii)ブレーン比表面積3,000〜12,000cm/g(好ましくは4,000〜10,000cm/g)となるように粒度を調整して用いることが好ましい。(i)の場合には、水和前の(A)成分と混合して、これら2種の材料を同時に粉砕した後に、水和に供することが好ましく、また、(ii)の場合には、粒度を調整済みの水和前の(A)成分と混合した後に、水和に供することが好ましい。
(B)成分の配合量は、不溶化材の全量100質量%中、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。該配合量が40質量%を超えると、それに伴って必須成分である(A)マグネシウム系材料の割合が少なくなり、重金属類等の溶出抑制効果が低下する場合もあるため、好ましくない。
(B)成分の配合量は、(B)成分の効果を十分に得る観点から、不溶化材の全量100質量%中、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、特に好ましくは5質量%以上である。
本発明の不溶化材中の(A)成分と(B)成分との合計の粉末(ただし、(B)成分を含まない場合は、(A)成分のみからなる粉末)は、ブレーン比表面積が4,500〜7,000cm/gであり、かつ、粒度分布に関するロジン・ラムラーの式:R=100exp(−bDp n)(式中、Rは積算残分値(%)であり、篩残分を表し、Dpは粒径(μm)であり、篩の目の寸法を表し、b、nは定数である。)におけるn値が0.90〜1.20となる粒度構成を有することが好ましい。不溶化材の粒度構成を上記のように調整することにより、重金属類等の溶出抑制効果を高めることができ、重金属類等の溶出量の大きい土壌に対しても少量で溶出を抑制することができる。
前記のブレーン比表面積は、より好ましくは5,000〜6,500cm/gである。前記のロジン・ラムラーの式におけるn値は、より好ましくは0.95〜1.15である。
また、本発明の不溶化材中の(A)成分と(B)成分との合計の粉末(ただし、(B)成分を含まない場合は、(A)成分のみからなる粉末)は、平均粒径が20〜40μmであることが好ましく、25〜40μmであることがより好ましい。該平均粒径が上記範囲内であることにより、重金属類等の溶出抑制効果を高めることができ、重金属類等の溶出量の大きい土壌に対しても、少量の使用でその溶出を抑制することができる。
なお、ロジン・ラムラーの式におけるn値、及び、平均粒径は、例えば、日機装社製9320−X10(粒度分布測定装置)を用いて測定することができる。測定に際しては、100mlビーカー内に収容した分散媒エタノール20mlに対して試料0.05gを加えるものとし、アズワン社製の超音波洗浄機(VS−100・周波数50kHz)を用いて1分間超音波分散後に測定を行う。測定は、試料の屈折率が1.72の条件で行うものとする。
なお、本明細書において、「平均粒径」の語は、50%質量累積粒径を意味する。
また、本発明の不溶化材中の(A)成分と(B)成分との合計の粉末(ただし、(B)成分を含まない場合は、(A)成分のみからなる粉末)は、上記と同様の方法で測定して得た粒度の頻度分布曲線において、2つのピークがあることが好ましい。ここで、第1ピークは1〜5μmの範囲内に、第2ピークは20〜50μmの範囲内にあることが好ましい。
[(C)成分]
本発明の不溶化材は、必要に応じて(C)水溶性硫酸塩及び水溶性塩化物から選ばれた1種以上の添加物、を含むことができる。該添加物を適量だけ配合することによって、重金属類等の溶出抑制効果をより向上させることができる。
水溶性硫酸塩としては、硫酸第一鉄(硫酸鉄(II))、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムナトリウム等が挙げられる。水溶性塩化物としては、塩化第一鉄(塩化鉄(II))、塩化第二鉄(塩化鉄(III))等が挙げられる。これらは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。さらに、これらは、粉末の形態で用いてもよいし、水溶液の形態で用いてもよい。
(C)成分の配合量(ただし、水溶液として用いる場合は固形分換算の量である。また、水和物である場合は水和水を除く質量を基準とする。)は、配合量が多過ぎても重金属類等の溶出抑制効果は向上しないこと、及び、コストの観点から、不溶化材の全量100質量%中、25質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
(C)成分の配合量(ただし、水溶液として用いる場合は固形分換算の量である。また、水和物である場合は水和水を除く質量を基準とする。)は、重金属類等の溶出抑制効果の向上の効果を十分に得るために、不溶化材全体100質量%中、好ましくは3質量%以上である。
なお、(C)成分を粉末の形態で用いる場合、該粉末の粒径は、特に限定されないが、作業性等の観点から、1mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましい。
本発明の不溶化材が(A)成分のみからなる場合には、上述の条件・方法に従って、炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物を焼成し、必要に応じて粉砕し、焼成物(あるいは焼成物の粉砕物)を部分的に水和することにより、不溶化材を得ることができる。粉砕は、得られる焼成物の粉砕物のブレーン比表面積が好ましくは4,500〜7,000cm/g、より好ましくは5,000〜6,500cm/gとなるように行われる。
不溶化材が(B)成分を含む場合には、例えば、下記(a)〜(c)の方法により、不溶化材を得ることができる。
(a) 焼成物と(B)成分とを混合して混合物を得る工程と、前記混合物を粉砕して所定の粒度を有する混合物の粉砕物を得る工程と、前記混合物の粉砕物を水和させて、マグネシウム系材料((A)成分)と(B)成分とを含む不溶化材を得る工程と、を含む方法
(b) 焼成物を粉砕して、所定の粒度を有する焼成物の粉砕物を得る工程と、(B)成分を粉砕して、所定の粒度を有する(B)成分の粉砕物を得る工程と、前記焼成物の粉砕物と(B)成分の粉砕物とを混合して混合物を得る工程と、前記混合物を水和させて、マグネシウム系材料と(B)成分とを含む不溶化材を得る工程と、を含む方法
(c) 焼成物を粉砕して、所定の粒度を有する焼成物の粉砕物を得る工程と、前記焼成物の粉砕物を水和させて、マグネシウム系材料を得る工程と、(B)成分を粉砕して、所定の粒度を有する(B)成分の粉砕物を得る工程と、前記マグネシウム系材料と(B)成分の粉砕物とを混合して不溶化材を得る工程と、を含む方法
これらのうち、重金属類等の溶出抑制効果、及び作業性の観点から、好ましくは(a)又は(b)の方法であり、より好ましくは(a)の方法である。
上記(a)の方法では、粉砕前の焼成物は、粒径が1μm〜50mmであることが好ましい。また、粉砕前の(B)成分は、粒径が1μm〜50mmであることが好ましく、2μm〜20mmであることがより好ましい。このような粒径を有する粉砕前の焼成物及び(B)成分を用いることにより、混合物の粉砕物、ひいては不溶化材の粒度構成を容易に調整することができる。
粒径が1μm〜50mmである焼成物と、粒径が1μm〜50mmである(B)成分とを同時に粉砕して、これら2種の材料の混合物からなる粉砕物のブレーン比表面積を4,500〜7,000cm/g(好ましくは5,000〜6,500cm/g)の範囲内に調整すると、1〜5μmの範囲内の第1ピークと、20〜50μmの範囲内の第2ピークとの2つのピークを有する、粒度の頻度分布曲線を形成する粉末を得ることができる。この場合、第2ピーク(頻度%)/第1ピーク(頻度%)の比は、好ましくは2〜4である。なお、後述の実施例8〜10、14〜16は、これらの条件をすべて満たすものである。
また、上記(a)の方法では、焼成物と(B)成分を同時に粉砕するため、これらを個別に粉砕する上記(b)又は(c)の方法に比して、作業が簡易であるという利点を有する。
上記(b)又は(c)の方法においては、焼成物は、ブレーン比表面積が好ましくは4,500〜7,000cm/g、より好ましくは5,000〜6,500cm/gとなるように粉砕される。また、(B)成分は、ブレーン比表面積が好ましくは3,000〜7,000cm/g、より好ましくは4,000〜6,000cm/gとなるように粉砕される。このような比表面積を有する焼成物の粉砕物(あるいは、その部分水和物)と(B)成分の粉砕物とを混合することにより、上述の好ましい粒度構成を有する不溶化材を得ることができる。
なお、(B)成分が上記ブレーン比表面積をすでに有する場合は、粉砕を行わず、そのまま用いることができる。
本発明の不溶化材の添加量は、対象土の性状や施工条件、重金属類等の溶出量や処理土の要求性能等にもよるが、一般的には、対象土1mあたり50〜400kgが好ましく、100〜350kgがより好ましい。
不溶化材の添加方法としては、対象土に不溶化材を粉体のまま添加して混合するドライ添加、あるいは、水を加えてスラリーとして添加して混合するスラリー添加を採用することができる。スラリー添加の場合の水/不溶化材の質量比は、0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2がより好ましい。
なお、(C)成分のみを水溶液で用いる場合、(A)成分もしくは(A)成分と(B)成分の混合物と、(C)成分とを別々に対象土に添加することもできる。
また、本発明の不溶化材は、土壌に対して好適に用いられるが、土壌以外のもの、例えば、灰類、ダスト類などにも用いることができる。この場合の添加量及び添加方法は、土壌に対して用いる場合と同じである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[不溶化材の製造]
(不溶化材A)
マグネサイト(炭酸マグネシウムの含有率:95質量%)を850℃で30分間、実験用電気炉を用いて焼成して、酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウムを含む焼成物を得た。次いで、得られた焼成物を粉砕し、ブレーン比表面積5,500cm/gの焼成物の粉砕物を得た。
得られた焼成物の粉砕物を相対湿度100%の保管室にて10日間保管することによりその一部を水和させ、マグネシウム系材料((A)成分)からなる不溶化材Aを得た。
(不溶化材B)
焼成時間を21分間に変更したこと以外は、不溶化材Aと同様にして、不溶化材Bを得た。
(不溶化材C)
焼成時間を16分間に変更したこと以外は、不溶化材Aと同様にして、不溶化材Cを得た。
(不溶化材D)
水和の条件を、湿度100%の保管室に20日間に変更したこと以外は、不溶化材Aと同様にして、不溶化材Dを得た。
(不溶化材E)
マグネサイト(炭酸マグネシウムの含有率:95質量%)を850℃で60分間、実験用電気炉を用いて焼成して、酸化マグネシウムからなる焼成物を得た。次いで、得られた焼成物を粉砕し、ブレーン比表面積5,200cm/gの焼成物の粉砕物を得た。
得られた焼成物の粉砕物を湿度60%の保管室にて20日間保管することによりその一部を水和させ、酸化マグネシウムと水酸化マグネシウムとからなる不溶化材Eを得た。
(不溶化材F)
不溶化材E(酸化マグネシウムと水酸化マグネシウムとからなる不溶化材)に、炭酸マグネシウム及び水酸化マグネシウム(試薬特級)を添加することにより、不溶化材Aと同一組成を有する不溶化材Fを得た。
(不溶化材G)
不溶化材E(酸化マグネシウムと水酸化マグネシウムとからなる不溶化材)に、炭酸マグネシウム及び水酸化マグネシウム(試薬特級)を添加することにより、不溶化材Bと同一組成を有する不溶化材Gを得た。
(不溶化材H)
不溶化材E(酸化マグネシウムと水酸化マグネシウムとからなる不溶化材)に、炭酸マグネシウム及び水酸化マグネシウム(試薬特級)を添加することにより、不溶化材Cと同一組成を有する不溶化材Hを得た。
(不溶化材I)
原料として、カルシウムの含有率の大きいマグネサイトを用いたこと以外は不溶化材Aと同様にして、不溶化材Iを得た。
(不溶化材A−1〜A−7)
不溶化材Aに対して、副材として、(C)成分のみ、または、(C)成分及び(B)成分を添加することにより、不溶化材A−1〜A−7を得た。
なお、下記の副材の配合割合は、得られた不溶化材A−1〜A−7中における各副材の割合である。また、下記の(C)成分の配合割合は、水和水を除く質量を基準とする。
具体的には、不溶化材Aに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;5質量%、粒径:0.1〜0.3mm)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材A−1を得た。
不溶化材Aに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;10質量%、粒径:0.1〜0.3mm)、及び、(B)成分である二水石膏(配合割合;10質量%、ブレーン比表面積:10,000cm2/g)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材A−2を得た。
不溶化材Aに対して、(C)成分である硫酸アルミニウム無水塩(配合割合;5質量%、粒径:30〜60μm)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材A−3を得た。
不溶化材Aに対して、(C)成分である硫酸アルミニウム無水塩(配合割合;10質量%、粒径:30〜60μm)、及び、(B)成分である第二リン酸カルシウム(配合割合;10質量%、ブレーン比表面積:4,000cm2/g)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材A−4を得た。
不溶化材Aに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;5質量%、粒径:0.1〜0.3mm)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材A−5を得た。
不溶化材Aに対して、(C)成分である塩化第二鉄六水塩(配合割合;5質量%、特級試薬)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材A−6を得た。
不溶化材Aに対して、(C)成分である塩化第一鉄四水塩(配合割合;5質量%、特級試薬)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材A−7を得た。
(不溶化材B−1〜B−7)
不溶化材Bに対して、副材として、(C)成分のみ、または、(C)成分及び(B)成分を添加することにより、不溶化材B−1〜B−7を得た。
なお、下記の副材の配合割合は、得られた不溶化材B−1〜B−7中における各副材の割合である。
具体的には、不溶化材Bに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;10質量%、粒径:0.1〜0.3mm)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材B−1を得た。
不溶化材Bに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;10質量%、粒径:0.1〜0.3mm)、及び、(B)成分である炭酸カルシウム(配合割合;10質量%、ブレーン比表面積:5,000cm2/g)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材B−2を得た。
不溶化材Bに対して、(C)成分である硫酸アルミニウム無水塩(配合割合;10質量%、粒径:30〜60μm)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材B−3を得た。
不溶化材Bに対して、(C)成分である硫酸アルミニウム無水塩(配合割合;10質量%、粒径:30〜60μm)、及び、(B)成分であるゼオライト(配合割合;10質量%、ブレーン比表面積:5,000cm2/g)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材B−4を得た。
不溶化材Bに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;10質量%、粒径:0.1〜0.3mm)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材B−5を得た。
不溶化材Bに対して、(C)成分である塩化第二鉄六水塩(配合割合;10質量%、特級試薬)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材B−6を得た。
不溶化材Bに対して、(C)成分である塩化第一鉄四水塩(配合割合;10質量%、特級試薬)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材B−7を得た。
(不溶化材C−1〜C−7)
不溶化材Cに対して、副材として、(C)成分のみ、または、(C)成分及び(B)成分を添加することにより、不溶化材C−1〜C−7を得た。
なお、下記の副材の配合割合は、得られた不溶化材C−1〜C−7中における各副材の割合である。
具体的には、不溶化材Cに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;20質量%、粒径:0.1〜0.3mm)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材C−1を得た。
不溶化材Cに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;10質量%、粒径:0.1〜0.3mm)、及び、(B)成分である水酸化マグネシウム(配合割合;10質量%、ブレーン比表面積:8,000cm2/g)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材C−2を得た。
不溶化材Cに対して、(C)成分である硫酸アルミニウム無水塩(配合割合;20質量%、粒径:30〜60μm)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材C−3を得た。
不溶化材Cに対して、(C)成分である硫酸アルミニウム無水塩(配合割合;10質量%、粒径:30〜60μm)、及び、(B)成分である高炉スラグ(配合割合;10質量%、ブレーン比表面積:4,000cm2/g)を添加し、ヘンシルミキサにて均一に混合することにより、不溶化材C−4を得た。
不溶化材Cに対して、(C)成分である硫酸第一鉄一水塩(配合割合;20質量%、粒径:0.1〜0.3mm)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材C−5を得た。
不溶化材Cに対して、(C)成分である塩化第二鉄六水塩(配合割合;20質量%、特級試薬)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材C−6を得た。
不溶化材Cに対して、(C)成分である塩化第一鉄四水塩(配合割合;20質量%、特級試薬)を添加し、ミルで均一に混合することにより、不溶化材C−7を得た。
[実施例1〜4、比較例1〜6]
不溶化材A〜Iに対して、成分組成、ブレーン比表面積、ロジン・ラムラーの式のn値、平均粒径、強熱減量率を下記の方法により求めた。結果を表1に示す。
また、不溶化材A〜Iを用いて(実施例1〜4、比較例1〜5)、あるいは、不溶化材を用いずに(比較例6)、下記の重金属類等の溶出試験1〜5を行った。結果を表2に示す。
(成分組成)
X線回折、熱重量分析および化学分析値から算出した。
(ブレーン比表面積)
「JIS R 5201」に準じて測定した。
(ロジン・ラムラーの式のn値、平均粒径)
100mlビーカー中に、エタノール(分散媒)20ml、不溶化材0.05gを添加し、アズワン社製の超音波洗浄機(VS−100・周波数50kHz)を用いて1分間超音波分散した。その後、日機装社製9320−X10(粒度分布測定装置)を用いて、平均粒径(50%質量累積粒径)、ロジン・ラムラー式のn値を求めた。なお、試料の屈折率は1.72の条件で行うものとする。
(強熱減量率)
「JIS R 5202 ポルトランドセメントの化学分析方法 8.強熱減量の定量方法」に準じて、強熱温度を1,000℃として測定した。
(重金属類等の溶出試験1;ろ液を用いたヒ素の溶出試験)
亜ヒ酸ナトリウム(NaAsO2)を蒸留水に溶解し、ヒ素濃度が9.6mg/リットルの溶液を調製する。該溶液100gに不溶化材1gを投入し、200回/分の速度で6時間振とう後、0.45μmのメンブレンフィルターにて濾過し、ろ液のヒ素濃度を測定した。
(重金属類等の溶出試験2;汚染土壌を用いたヒ素の溶出試験)
ヒ素汚染土壌(含水率70%)に対し、不溶化材を表2に示す量添加し、材齢7日の改良土壌からのヒ素の溶出量を環境省告示46号法に準拠して測定した。なお、ヒ素の環境基準値は0.01mg/リットルである。
(重金属類等の溶出試験3;汚染土壌を用いたフッ素の溶出試験)
フッ素汚染土壌(含水率75%)に対し、不溶化材を表2に示す量添加し、材齢7日の改良土壌からのフッ素の溶出量を環境省告示46号法に準拠して測定した。なお、フッ素の環境基準値は0.8mg/リットルである。
(重金属類等の溶出試験4;汚染土壌を用いた鉛の溶出試験)
鉛汚染土壌(含水率70%)に対し、不溶化材を表2に示す量添加し、材齢7日の改良土壌からの鉛の溶出量を環境省告示46号法に準拠して測定した。なお、鉛の環境基準値は0.01mg/リットルである。
(重金属類等の溶出試験5;汚染土壌を用いた6価クロムの溶出試験)
6価クロム汚染土壌(含水率80%)に対し、不溶化材を表2に示す量添加し、材齢7日の改良土壌からの6価クロムの溶出量を環境省告示46号法に準拠して測定した。なお、6価クロムの環境基準値は0.05mg/リットルである。
Figure 0005068245
Figure 0005068245
[実施例5〜25]
上記不溶化材A−1〜A−7、B−1〜B−7、C−1〜C−7を用いて、実施例1と同様にして、(A)成分と(B)成分とからなる粉末の物性の測定、及び、重金属類等の溶出試験1〜5を行った。結果を表3及び表4に示す。
Figure 0005068245
Figure 0005068245
表2から、本発明の不溶化材によると、少ない添加量で、重金属類等(ヒ素、フッ素、鉛、6価クロム)の溶出抑制効果に優れることがわかる(実施例1〜4)。一方、焼成の際に、原料である炭酸マグネシウムを完全に酸化マグネシウムとし、そのため、炭酸マグネシウムを含まず、酸化マグネシウム及び水酸化マグネシウムのみからなるマグネシウム系材料を用いた比較例1では、実施例1〜4に比して、重金属類等の溶出抑制効果が低いことがわかる。また、酸化マグネシウム及び水酸化マグネシウムのみからなる不溶化材に対して、炭酸マグネシウム及び水酸化マグネシウムを後添加しても(比較例2〜4)、比較例1と同様に重金属類等の溶出抑制効果に劣ることがわかる。
また、(A)成分中のカルシウムの含有量が本発明の範囲外である比較例5では、重金属類等の溶出抑制効果に劣ることがわかる。
表4から、(C)成分を添加すると、さらに重金属類等の溶出抑制効果に優れることがわかる(実施例5〜25)。

Claims (5)

  1. (A)以下の条件(a)〜()をすべて満たすマグネシウム系材料からなる粉末、を含むことを特徴とする不溶化材。
    (a)炭酸マグネシウムを主成分とする鉱物を650〜1,000℃で焼成して得た酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムとを含む焼成物を、当該焼成物の一部が水酸化マグネシウムになるように水和したものであること
    (b)上記マグネシウム系材料の全量を100質量%として、酸化マグネシウムの含有率が35〜91.5質量%であり、炭酸マグネシウムの含有率が5〜55質量%であり、水酸化マグネシウムの含有率が3.5〜30質量%であること
    )カルシウムの酸化物換算の含有量が3.0質量%以下であること
    )1,000℃における強熱減量率が6〜30質量%であること
  2. (B)炭酸カルシウム、高炉スラグ、水酸化マグネシウム、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、及びゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる粉末、を含む請求項1に記載の不溶化材。
  3. ブレーン比表面積が4,500〜7,000cm/gであり、かつ、粒度分布に関するロジン・ラムラーの式:R=100exp(−bD )(式中、Rは積算残分値(%)であり、篩残分を表し、Dは粒子径(μm)であり、篩の目の寸法を表し、b、nは定数である。)におけるn値が0.90〜1.20である請求項1又は2に記載の不溶化材。
  4. 平均粒子径が20〜40μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の不溶化材。
  5. (C)水溶性硫酸塩及び水溶性塩化物から選ばれた1種以上の添加物、を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の不溶化材。
JP2008309435A 2008-12-04 2008-12-04 不溶化材 Active JP5068245B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008309435A JP5068245B2 (ja) 2008-12-04 2008-12-04 不溶化材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008309435A JP5068245B2 (ja) 2008-12-04 2008-12-04 不溶化材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010131517A JP2010131517A (ja) 2010-06-17
JP5068245B2 true JP5068245B2 (ja) 2012-11-07

Family

ID=42343396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008309435A Active JP5068245B2 (ja) 2008-12-04 2008-12-04 不溶化材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5068245B2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5306957B2 (ja) * 2009-10-06 2013-10-02 太平洋セメント株式会社 ダイオキシン類の拡散抑制材
JP5599061B2 (ja) * 2010-10-25 2014-10-01 太平洋セメント株式会社 中性固化材用の添加材、中性固化材および重金属類の溶出抑制方法
JP2012183526A (ja) * 2011-02-07 2012-09-27 Utsumi Sadaji 汚染土壌改良方法、汚染土壌改良剤及びこれを用いたコンクリート製品
JP5757613B2 (ja) * 2011-02-28 2015-07-29 太平洋セメント株式会社 重金属等処理材
JP2013031795A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 溶出低減材および溶出低減材の製造方法
JP6034011B2 (ja) * 2011-11-10 2016-11-30 栗田工業株式会社 重金属の不溶化剤及び重金属の不溶化方法
JP5915202B2 (ja) * 2012-01-25 2016-05-11 宇部興産株式会社 不溶化方法
JP5729649B2 (ja) * 2012-04-17 2015-06-03 住友大阪セメント株式会社 重金属等溶出低減材及びその製造方法
JP6066268B2 (ja) * 2012-09-07 2017-01-25 住友大阪セメント株式会社 重金属溶出低減材及び焼却灰の重金属溶出低減方法
JP6184149B2 (ja) * 2012-10-11 2017-08-23 太平洋セメント株式会社 焼成物
JP6608575B2 (ja) * 2013-03-29 2019-11-20 日本製紙株式会社 燃焼灰の処理方法
JP5748015B1 (ja) * 2014-04-03 2015-07-15 宇部興産株式会社 不溶化剤および不溶化処理方法
JP6411840B2 (ja) * 2014-09-30 2018-10-24 太平洋セメント株式会社 窒素およびリンの不溶化材、並びに、それを用いた土壌中の窒素およびリンの不溶化方法
JP6815718B2 (ja) * 2015-04-15 2021-01-20 日鉄セメント株式会社 有害物質処理材及びフッ素の不溶化方法
JP6323498B2 (ja) * 2015-06-25 2018-05-16 宇部興産株式会社 不溶化剤及び不溶化処理方法
JP6656912B2 (ja) * 2015-12-24 2020-03-04 太平洋セメント株式会社 不溶化材の選別方法
JP2021011574A (ja) * 2020-09-18 2021-02-04 日鉄セメント株式会社 有害物質の処理材及びフッ素の不溶化方法

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064361A (ja) * 2001-08-29 2003-03-05 Matsuda Giken Kogyo Kk 土壌固化剤
JP2003117532A (ja) * 2001-10-09 2003-04-22 Taiheiyo Cement Corp 重金属溶出抑制固化材及び固化方法
JP2003225640A (ja) * 2001-11-30 2003-08-12 Matsuda Giken Kogyo Kk 汚染土壌用固化不溶化剤
JP2006187773A (ja) * 2001-11-30 2006-07-20 Matsuda Giken Kogyo Kk シアン、リンおよび/または窒素および/またはヒ素である汚染物質によって汚染された土壌用固化不溶化剤
JP2003193462A (ja) * 2001-12-27 2003-07-09 Taiheiyo Cement Corp 土壌の固化処理方法
AUPS200702A0 (en) * 2002-04-29 2002-06-06 Dolomatrix International Limited Treatment of hazardous waste material
JP4109017B2 (ja) * 2002-05-21 2008-06-25 株式会社鴻池組 汚染土壌の固化・不溶化方法
JP2003342569A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Daimaru Kogyo Kk 土壌固化材
JP2004292568A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Taiheiyo Cement Corp 土壌用固化材
JP2005036091A (ja) * 2003-07-18 2005-02-10 Mochise Denki Kk プラスチック用添加剤及びプラスチック
JP2005105266A (ja) * 2003-09-10 2005-04-21 Raito Kogyo Co Ltd 土砂構造物材料並びにそれを用いた斜面、ライニング面、トンネル覆工面の表面保護工法及び法面保護工法
JP2005155101A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Sekisui Chem Co Ltd 玄関ポーチ
JP4235688B2 (ja) * 2004-02-27 2009-03-11 株式会社アステック 汚染土の浄化工法
JP4426907B2 (ja) * 2004-06-14 2010-03-03 宇部マテリアルズ株式会社 土壌固化材
JP2006219547A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Matsuda Giken Kogyo Kk 土壌用固化材
JP2006273921A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Fujita Corp 土質改良材、土質改良方法、土壌内重金属溶出抑制用スラッジ灰、強度発生養生期間短縮用スラッジ灰
JP5034255B2 (ja) * 2005-06-17 2012-09-26 宇部興産株式会社 高含水土の脱水固化処理方法
JP5383964B2 (ja) * 2005-12-13 2014-01-08 宇部マテリアルズ株式会社 土壌固化材
JP5362171B2 (ja) * 2005-12-13 2013-12-11 宇部マテリアルズ株式会社 土壌固化材
JP2007302885A (ja) * 2006-04-14 2007-11-22 Univ Waseda 有害物質の不溶化剤
JP2008038358A (ja) * 2006-08-01 2008-02-21 Wataryo Engineering:Kk 掘削土砂類の処理方法
JP5265103B2 (ja) * 2006-10-18 2013-08-14 村樫石灰工業株式会社 有害物質不溶化処理用組成物の製造方法
JP2008255193A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Matsuda Giken Kogyo Kk 土壌固化剤
WO2009001719A1 (ja) * 2007-06-25 2008-12-31 Azmec Co., Ltd. 有害物質の不溶化剤及び有害物質の不溶化方法
JP4187223B1 (ja) * 2008-02-08 2008-11-26 株式会社ソフィア 浄化材料及び浄化設備
JP4343259B1 (ja) * 2008-11-07 2009-10-14 太平洋セメント株式会社 不溶化材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010131517A (ja) 2010-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5068245B2 (ja) 不溶化材
JP4343259B1 (ja) 不溶化材
JP4481360B1 (ja) 不溶化材
JP5748015B1 (ja) 不溶化剤および不溶化処理方法
JP5599061B2 (ja) 中性固化材用の添加材、中性固化材および重金属類の溶出抑制方法
JP5019188B2 (ja) 重金属の溶出低減材の製造方法
JP5682809B2 (ja) 重金属またはフッ素の溶出低減材の製造方法
JP5500828B2 (ja) 土壌固化材
JP2014094877A (ja) 土工資材組成物及び該組成物におけるフッ素溶出量を低減する方法
CN107709267A (zh) 快硬材料、其制造方法及使用该快硬材料的快硬性水泥组合物
JP5599256B2 (ja) 重金属類の溶出抑制材及び溶出抑制方法
JP2012055815A (ja) 重金属類の溶出抑制方法
JP7120847B2 (ja) 土壌の固化処理方法
JP5013005B1 (ja) 不溶化剤およびその製造方法
JP6042246B2 (ja) 土工資材組成物及び該組成物におけるフッ素溶出量を低減する方法
JP6675779B2 (ja) 土壌改質材の製造方法、及び土壌の改質方法
JP6656912B2 (ja) 不溶化材の選別方法
JP6356933B1 (ja) 泥水式シールド工法で発生する泥土の処理方法
WO2017179122A1 (ja) セメント添加剤及びセメント組成物
JP5836096B2 (ja) 土工材料
JP6926582B2 (ja) セメント組成物及びその製造方法
JP6204099B2 (ja) 地盤改良方法
JP6385818B2 (ja) セメント添加剤及びセメント組成物
JP4690729B2 (ja) 含水土中性固化材用の水硬性アルミナ組成物、及びその製造方法、並びに含水土用中性固化材、重金属溶出防止方法、及び高含水土の脱水固化処理方法
JP4837936B2 (ja) 含水土用低アルカリ固化材および固化処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120814

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120814

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5068245

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250