JP5030726B2 - 浴室の構築方法 - Google Patents
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Description
図1乃至図4は本発明構築方法の第1の実施の形態を示すものであり、図1(A)は成型した浴室用防水パン3を示す斜視図、同図(B)は浴室用防水パン3を切断して得たパン部4を示す斜視図、同図(C)は浴室用防水パン3を切断して得た壁載置部7を示す斜視図、同図(D)は架台8を示す斜視図である。図2(A)は施工床部Fに壁載置部7を設置した状態を示す中間省略した正面断面図、同図(B)は施工床部Fにパン部4を設置する前の状態を示す中間省略した正面断面図、図3は構築して得た浴室構造1の下半側を中間省略して示す正面断面図である。図4(A)は図3(A)中の一点鎖線イで囲まれた部分の拡大図、同(B)は同部分の別態様を示す拡大図である。
第1工程は、成形型(図示略)を用いて合成樹脂素材(例えば、繊維強化合成脂脂であるFRP)で、図1(A)に示す洗い場パン部5及び浴槽載置パン部6を有するパン部4と、パン部4の洗い場パン部5及び浴槽載置パン部6の周囲に連なる壁載置部7とを一体に成型し、洗い場側防水パン及び浴槽側防水パンが一体の室用防水パン3を得ることである。上記洗い場パン部5は、床表面に排水勾配を設けた洗い場床部5aの水下に排水凹部5bを凹設し、洗い場床部5aの水上となる三方(本例は、前側、後側及び右側)の周縁に壁載置部7の一部7Aを形成してある。また、上記浴槽載置パン部6は、洗い場床部5aより低い底部6aを有する凹形状となっており、環状の立ち壁6bの洗い場側に作業口6c,6cが開設され、底部6aに浴槽用排水口6dが開設され、立ち壁6bの三方(本例は、前側、後側及び左側)の周縁に壁載置部7の他部7Bが形成されている。壁載置部7は、洗い場側の一部7Aと浴槽設置側の他部7Bが連なって環状となっており、水平の載置面7c及び載置面7cの外周縁から立設した起立片7dを備えている。本例の壁載置部7は、洗い場側の一部7Aと浴槽載置側の他部7Bとが同一高さ位置に形成され、載置面7cが水平で環状となっている。各作業口6cは、浴槽載置側から洗い場パン部5の床下を臨み、パン部4の固定や配管等の作業ができるようにしてあり、作業後に蓋(図示略)で塞がれる。
第2工程は、浴室用防水パン3おけるパン部4と壁載置部7との境界部(図1(A)の図中に破線ロで示す位置)をカッター(図示略)で切断し、図1(B)に示すパン部4と、同図(C)に示す壁載置部7とに分離することである。切断作業は、浴室用防水パン3の製造工場で能率よく行なわれるが、施工現場で切断することも可能である。なお、パン部4の洗い場パン部5と浴槽載置パン部6とを分けて成型した場合には、第1工程で成型して得た洗い場側防水パンを切断して壁載置部7の洗い場パン部側部分7Aと洗い場パン部5とに分離すると共に、第1工程で成型して得た浴槽側防水パンを切断して壁載置部7の浴槽載置パン部側部分7Bと浴槽載置パン部6とに分離する。
第3工程は、図2(A)に示す如く、施工床部Fに、第2工程で分離した壁載置部7を、架台8に設けた支持部9を介して設置することである。架台8は、図1(D)に示す如く、金属製角パイプ等で組立てられ、四角形に枠組みした壁載置部用の支持部9と、支持部9に横架した横架部材11a,11bからなるパン部用の支持部11と、両方の支持部9,11に取り付けた複数個の高さ調節可能な脚部12とからなる。壁載置部7は、図2(A)及び図4(A)に示す如く、架台8の支持部9の上面にシール層13を介して又は介することなく配置され、ビス等の止付け具14で取付け固定される。なお、第2工程で切断して得た壁載置部7の洗い場側部分7A及び浴槽載置側部分7Bは、架台8に設けた支持部9に配置されて取付け固定される。
第4工程は、図2(A)に示す如く、架台8に設けた支持部9を介して設置された環状の壁載置部7に、壁パネル等からなる壁部15を載置して建て込むことである。なお、壁部15を建て込むと、壁部15で囲まれた空間(浴室の室内となる空間)へパン部4を搬入できないときには、壁部15を建て込む前に、又は壁部15を建て込む途中でパン部4を搬入し、壁部15の建て込む作業スペースを確保するように、パン部4を傾斜又は起立させておく。なお、第2工程において切断して得たパン部4の分離した洗い場パン部5及び浴槽載置パン部6は、分離した状態であっても、壁部15で囲まれた空間(浴室の室内となる空間)へ搬入できないときには、予めこの空間へ搬入しておくとよい。
第5工程は、図3及び図4(A)に示す如く、パン部4を、架台8に設けたパン部支持用の支持部11を介して設置することである。設置したパン部4は、その周縁が、前記壁載置部用の支持部9の内側に漏水防止のシール層13を介して載置される。支持部11に対するパン部4の固定は、図3に示す如く、支持部11の横架部材11aに、パン部4の底面側に設けた固定片16をビス等の連結具17で連結して行なう。連結具17の連結作業は、作業口6cを利用して行なわれる。なお、パン部4の固定の別態様としては、図4(B)に示す如く、架台8に設けた前記壁載置部用の支持部9にビス等の連結具18で連結して行なうこともある。設置したパン部4と壁部15の境界の内隅部は、シール材19を充填すると共に、シール材19を化粧材21で覆って、止水と仕上げが行われる。更に、パン部4の固定は、上記連結具17及び連結具18の両方で行うこともある。
浴槽(図示略)の設置は、第5工程でパン部4を設置した後に、浴槽設置パン部6に載置して行う。また、出入り口扉(図示略)については、第4工程において、壁載置部7に載置して建て込むか、第5工程の後で、壁載置部7に載置して建て込む。
図5乃至図7は本発明構築方法の第2の実施の形態を示すものであり、図5(A)は施工床部Fに設置した壁載置部7に壁部15を建て込んだ状態を示す中間省略した正面断面図、同図(B)は施工床部Fにパン部4を設置する前の状態を示す中間省略した正面断面図、図6は構築して得た浴室構造31の下半側を中間省略して示す正面断面図である。図7(A)は図6中の一点鎖線ハで囲まれた部分の拡大図、同(B)は同部分の別態様を示す拡大図である。
第1工程及び第2工程は、前記第1の実施の形態の第1工程及び第2工程と実質的に同一である。
第3工程は、図5(A)に示す如く、第2工程で分離した壁載置部7を、施工床部Fに支持部33を介して設置することである。壁載置部7は、図5(A)及び図7(A)に示す如く、支持部33の枠部材33aの上面にシール層13を介して又は介することなく配置され、ビス等の止付け具14で取付け固定される。
第4工程は、図5(A)に示す如く、第1の実施の形態と同様に、支持部33を介して設置された環状の壁載置部7に、壁パネル等からなる壁部15を載置して建て込むことである。
第5工程は、図6及び図7(A)に示す如く、パン部4を、パン部4の底面に取り付けた脚部からなる支持部34を介して施工床部F上に設置することである。支持部33とパン部4の間には、漏水防止のシール層13を介在させてある。パン部4の固定は、図6に示す如く、パン部4の底面側に設けた固定片35をビス等の連結具17で連結して行なう。連結具17の連結作業は、作業口6cを利用して行なわれる。なお、パン部4の固定の別態様としては、図示は省略しだか、壁載置部用の支持部材33の枠部材33aに横架して取り付けた横架材に、固定片35をビス等の連結具17で連結して行なうこともある。更に、パン部4の固定は、図7(B)に示す如く、支持部33にビス等の連結具18で連結して行なうこともある。設置したパン部4と壁部15の境界の内隅部は、シール材19を充填すると共に、シール材19を化粧材21で覆って、止水と仕上げが行われる。
浴槽(図示略)の設置及び出入り口扉(図示略)の建て込みについては、第1の実施の形態と実質的に同一である。
図8及び図10は本発明構築方法の第3の実施の形態を示すものであり、図8(A)は成型した浴室用防水パン43を示す中間省略した正面断面図、図8(B)は施工床部Fに設置した壁載置部47に壁部15を建て込んだ状態を示す中間省略した正面断面図である。図9は構築して得た浴室構造41の下半側を中間省略して示す正面断面図である。図10(A)は図9中の一点鎖線ニで囲まれた部分の拡大図、同(B)は同部分の別態様を示す拡大図である。
第1工程は、成形型(図示略)を用いて合成樹脂素材で、図8(A)に示す洗い場パン部45及び浴槽載置パン部46を有するパン部44と、パン部44の洗い場パン部45及び浴槽載置パン部46の周囲に連なる壁載置部47とを一体に成型して浴室用防水パン43を得ることである。上記洗い場パン部45は、床表面に排水勾配を設けた洗い場床部45aの水下に排水凹部(図示略)を凹設し、洗い場床部45aの水上となる三方(本例は、前側、後側及び右側)の周縁に立ち壁部45cを設け、立ち壁部45cの上端縁から外側へ壁載置部47の一部(洗い場側)47Aを延設してある。上記浴槽載置パン部46は、洗い場床部45aより低い底部46aを有する凹形状となっており、環状の立ち壁46bの洗い場側に作業口46cが開設され、底部46aに浴槽用排水口(図示略)が開設され、立ち壁46bの三方(本例は、前側(図8の図面手前側)、後側(同図の図面奥側)及び左側)の周縁に壁載置部47の他部(浴槽設置側)47Bが形成されている。壁載置部47は、洗い場側の一部47Aと浴槽設置側の他部47Bが連なって環状となっており、水平の載置面47c及び載置面47cの外周縁から立設した起立片47dを備えている。本例の壁載置部47は、洗い場側の一部47Aと浴槽載置側の他部47Bとが同一高さ位置に形成され、載置面47cが水平で環状となっている。作業口46cは、浴槽載置側から洗い場パン部45の床下を臨み、パン部44の固定や配管等の作業ができるようにしてあり、作業後に蓋(図示略)で塞がれる。
第2工程は、浴室用防水パン43おけるパン部44と壁載置部47との境界部(図8(A)の図中に破線ロで示す位置)をカッター(図示略)で切断し、同図(B)に示す壁載置部47と、図9に示す洗い場パン部45及び浴槽載置パン部46からなるパン部44とに分離することである。なお、パン部44の洗い場パン部45と浴槽載置パン部46とを分けて成型した場合には、第1工程で成型して得た洗い場側防水パンを切断して洗い場パン部45と壁載置部47Aとに分離すると共に、第1工程で成型して得た浴槽側防水パンを切断して浴槽載置パン部46と壁載置部47Bとに分離する。
第3工程は、図8(B)に示す如く、施工床部Fに、第2工程で分離した壁載置部47を、架台8に設けた支持部9を介して設置することである。架台8は、前記第1の実施の形態で説明した構成となっている。壁載置部47は、図8(B)及び図10(A)に示す如く、架台8の支持部9の上面にシール層13を介して又は介することなく配置され、ビス等の止付け具14で取付け固定される。
第4工程は、図8(B)に示す如く、架台8に設けた支持部9を介して設置された環状の壁載置部47に、壁パネルからなる壁部15を載置して建て込むことである。なお、壁部15を建て込むと、壁部15で囲まれた空間S(浴室の室内となる空間)へパン部44を搬入できないときには、壁部15を建て込む前に、又は壁部15を建て込む途中でパン部44を搬入し、壁部15の建て込む作業スペースを確保するように、パン部44を傾斜又は起立させておく。
第5工程は、図9及び図10(A)に示す如く、パン部44を、架台8に設けた支持部11を介して設置することである。設置したパン部44は、その周縁が、前記壁載置部用の支持部9の内側に漏水防止のシール層13を介して載置される。支持部11に対するパン部44の固定は、図9に示す如く、支持部11の横架部材11aに、パン部44の底面側に設けた固定片56をビス等の連結具17で連結して行なう。連結具17の連結作業は、作業口46cを利用して行なわれる。なお、パン部44の固定の別態様としては、図10に示す如く、架台8に設けた前記壁載置部用の支持部9にビス等の連結具18で連結して行なうこともある。設置したパン部44と壁部15の境界の内隅部は、シール材19を充填すると共に、シール材19を化粧材21で覆って、止水と仕上げが行われる。更に、パン部44の固定は、上記連結具17及び連結具18の両方で行うこともある。
浴槽(図示略)の設置は、第5工程でパン部44を設置した後に、浴槽設置バン部46に載置して行う。また、出入り口扉(図示略)については、第4工程において、壁載置部47に載置して建て込むか、第5工程の後で、壁載置部47に載置して建て込む。
Claims (3)
- 浴室用防水パンを用いて浴室を構築する方法において、洗い場パン部及び洗い場パン部に連なる壁載置部が一体の洗い場側防水パンと、浴槽載置パン部及び浴槽載置パン部に連なる壁載置部が一体の浴槽側防水パンとを合成樹脂素材で成形型を用いて一体又は別体に成型して浴室用防水パンを得る第1工程と、浴室用防水パンを切断して洗い場パン部及び浴槽載置パン部からなるパン部と壁載置部とに分離する第2工程と、施工床部に分離した壁載置部または予め別途成形した壁載置部を設置する第3工程と、壁載置部に壁部を載置して建て込む第4工程と、施工床部にパン部を設置する第5工程とからなり第1工程乃至第5工程をこの順番で行うことを特徴とする浴室の構築方法。
- 前記壁載置部及び前記パン部の両方を設置するための架台を用い、前記第3工程において該架台を前記施工床部に配置する請求項1記載の浴室の構築方法。
- 前記パン部を設置する支持部と前記壁載置部を一体に備えた架台を用い、前記第3工程において該架台を前記施工床部に配置する請求項1記載の浴室の構築方法。
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