JP6780999B2 - 衛生設備ユニット - Google Patents
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Description
そして、浴室や便器、キッチン台や洗面台等の水回り設備に接続された給排水管は床パネルの下側に配設されている。天井フレームの上部に設けた機器室の内部には照明器具や電気配線等が配置されている。
しかも、床パネルの下側に設置した給排水管は床パネルからユニット内に起立して蛇口や給排水口等に延びる構成であるため、施工時における給排水管の施工が面倒であった。電気配線も天井フレームの上部の機器室に設置されているため、配線の取り回しが不便であった。そのため、給排水管や電気配線のユニット化が不十分であった。
本発明による衛生設備ユニットによれば、浴槽やトイレ等の衛生設備の周囲に床部材に固定された内側側壁と外側側壁とが二重に形成され、内側側壁及び外側側壁を支持する支持柱等の縦フレームを設置していないため、内側側壁及び外側側壁の間隙内に衛生設備に用いる配管や配線を収納することができると共に配管や配線をユニット化できる。しかも、内側側壁と外側側壁を床部材(第一床部材および第二床部材)によってそれぞれ連結して支持したため、縦フレームを設けなくても自立状態に立設することができる。
また、前記第一床部材は、前記第二床部材に設けられた支持フレーム上に設置されていてもよい。
また、前記第一床部材は、前記衛生設備を支持する受け台と、該受け台に載置される床パネルと、を備え、前記内側側壁と前記第一床部材とは、固定片を用いて支持固定され、前記第二床部材は、前記床面上に載置される床フレームと、該床フレームの周縁に配置されるアングル材と、を備え、前記外側側壁と前記第二床部材とは、固定部材を用いて支持固定されていてもよい。
内側側壁と外側側壁に高さ方向の中央より上側にスペーサを連結したり、天井パネルを連結したりすることで、内側側壁及び外側側壁の間隙を設定できる。
壁パネルを軽量で剛性の高いハニカム材や発泡材で形成することで、内側側壁と外側側壁を自立状態に保持することができる。
図1乃至図10は第一実施形態によるユニットバス1を示すものである。
図1において、本実施形態によるユニットバス1は断面略L字状に折り曲げた壁パネル2で内側側壁3Aを略四角形筒状に形成し、その上部に天井パネル4、下部に床パネル5を設置して浴室7を形成している。
しかも、内側側壁3Aの外側には壁パネル2で形成した略四角形筒状の外側側壁3Bが設置されている。床パネル5の下側には浴室7と外側側壁3Bを支持する例えば金属製の床フレーム8が設置されている。
内側側壁3A及び外側側壁3Bは例えば4枚の略L字型に折り曲げた壁パネル2を四角形筒状に連結することで形成されている。各壁パネル2は平板状の部材を略L字に折り曲げて設置したため自立性を有している。なお、2枚の壁パネル2の小口面同士の間に平板状の補助壁パネルを設置して内側側壁3Aや外側側壁3Bの空間を拡張することもできる。
図2において、内側側壁3Aと外側側壁3Bは所定の間隙Kを介して二重壁として形成され、各壁パネル2の補強部材15は間隙K内で対向して設置されている。しかも間隙K内には、上述の従来技術のように上下方向に延びる縦フレームは設置されていない。壁パネル2はその両端部に補強部材15を設けたため強度と剛性が高く、変形や歪み、反り等を生じ難い。
そして、図5において、内側側壁3Aにおける開口部11の側部の壁パネル2上には外側側壁3Bの外側に突出する図示しない照明器具やファン等の操作パネル17が設置されている。操作パネル17に接続された電気配線18は外側側壁3Bと内側側壁3Aとの間の間隙K内を通って上方に送られ、ユニットバス1の外部の図示しない配電盤と浴室7内に設置された照明器具等とにそれぞれ接続されている。
本実施形態では、内側側壁3A及び外側側壁3Bの間の間隙K内に電気配線18や給水配管19a、19bを収納して例えば内側側壁3Aに取り付けているため、電気配線18や給水配管19a、19bを間隙K内でユニット化できる。また、床パネル5の下側には排水管が設置されている。
そして、アングル材8b上に外側側壁3Bの断面略L字型の壁パネル2を設置し、その両端部の小口面及び補強部材15が位置決め部材20の両側にそれぞれ当接することで、外側側壁3Bの壁パネル2同士を面合わせして位置決めできる。位置決め部材20は壁パネル2の位置決めと同時に外側側壁3Bの補強材としての機能を有している。
内側側壁3A及び外側側壁3Bの各壁パネル2はそれぞれ略L字型に折り曲げた板状であるため、縦フレームを用いることなく、それぞれ自立して設置できる。そのため、組立時に各壁パネル2は簡単に組み立て作業を行える。
図8及び図9に示す壁パネル2と天井パネル4の連結構造において、略L字状に折り曲げられた壁パネル2の上面21には、例えば着座面22aと起立面22bからなる断面略L字状の縁補強材22が設置され、ボルトで着座面22aが壁パネル2の上面21に固定されている。
これによって、天井パネル4は段付き部4aで各壁パネル2の縁補強材22の着座面22a上に固定され、段付き部4aを除く中央領域が垂下するため、浴室7内の湯や水が壁パネル2と天井パネル4の接合部にかかっても水の浸入を防止し、止水性を確保できる。そのため、壁パネル2と天井パネル4の接合部をコーキング等で止水処理することが不要になる。
図10において、居室の床面26または床スラブ上に床フレーム8が設置され、ユニットバス1の外側側壁3Bを除いた浴室7の部分を載置する受け台27が床フレーム8に設けた支持フレーム8a上に設置されている。支持フレーム8aの外側には外側側壁3Bが設置され、その壁パネル2の下面を支持するアングル材8bが床フレーム8に設けられている。外側側壁3Bの壁パネル2とアングル材8bには例えば金属製で略L字状の固定部材30が設置され、固定部材30の着座面30aと起立面30bとが壁パネル2とアングル材8bとにそれぞれボルト固定されている。
これによって、内側側壁3Aの壁パネル2を床パネル5に着座させて係止保持でき、壁パネル2の位置ずれを阻止して精度良く自立設置できる。なお、内側側壁3Aの壁パネル2の下端部と床パネル5の立ち面5aとの隙間にスペーサを介在させることで、壁パネル2の位置ずれを一層防止できる。
まず、床面26上に床フレーム8を設置し、その上部中央に支持フレーム8aを介して受け台27及び床パネル5を設置する。床パネル5上には浴槽9と洗い場10を設置して固定する。次に、床パネル5上の外側端部に、補強部材15が設けられた断面略L字形状の壁パネル2を順次設置し、四角形筒状の内側側壁3Aを形成する。内側側壁3Aの各壁パネル2は固定片31の係止部31aを床パネル5の立ち面5aに係合させることで係止保持できる。内側側壁3Aは自立型部材であり、下端部のみが立ち面5aに係止されている。
内側側壁3Aの壁パネル2の外側の面には操作パネル17及び電気配線18が予め取り付けられており、別の壁パネル2の外側の面には給水配管19a、19bが予め配設されている。そのため、操作パネル17及び電気配線18、給水配管19a、19bは内側側壁3Aの外側の面に取り付けられてユニット化されており、格別な敷設作業を必要としない。
なお、図10で二点鎖線で示すように、内側側壁3A及び外側側壁3Bの上部同士を連結するスペーサ32を間隙K内に設置してもよい。内側側壁3Aと外側側壁3Bは高さ方向の中央より上側にスペーサ32を連結することが間隙Kを一定にする上で好ましい。或いは、天井パネル4の段付き部4aを内側側壁3Aの上面21から外側側壁3Bまで延ばして縁補強材22と固定部材24で同様にねじ固定し、段付き部4aを内側側壁3Aの上面21にもねじ固定してもよい。また、間隙K内の隙間には緩衝材や断熱材等を設置してもよい。
図11及び図12において、内側側壁3Aと外側側壁3Bを構成する壁パネル34は断面略L字状の板材ではなく、平板状の板材で形成されている。図12(a)に示す内側側壁3Aでは、平板状の各壁パネル34は床フレーム8に固定する際、図12(b)に示すように各フレーム材8dに断面凹部状の溝8cを形成しておき、この溝8cに壁パネル34の下端凸部を嵌合させて容易に支持させることができる。或いは、平板状の壁パネル34を床パネル5の縁部に設置し、壁パネル34の下端部に固定した固定片31の係止部31aを床パネル5の立ち面5aに係合させることで立設させてもよい。
また、図11(a)、(b)に示す外側側壁3Bを形成する壁パネル34においても床フレーム8のアングル材8bに固定する際、内側側壁3Aと同様に、アングル材8bに断面凹部状の溝8cを形成しておき、この溝8cに壁パネル34の下端凸部を嵌合させて容易に支持させることができる。その後、固定部材30で外側側壁3Bとアングル材8bを連結してもよい。
また、壁パネル2、34を設置する床部材として床パネル5や床フレーム8を用いて説明したが、床部材は床パネル5や床フレーム8に限定されることなく、適宜形状の床部材を用いることができる。
また、上述の実施形態や変形例では、壁パネル2の補強部材15として角柱状の金属材を固定したが、補強部材15は角柱状である必要はなく、円柱状や板状等、適宜の形状のものを壁パネル2の裏面に固定できる。
上述した各実施形態では、浴室7を衛生設備としたが、衛生設備として浴室7以外に便器やキッチン台、洗面台等の水回り設備に適用できる。そして、本発明による衛生設備ユニットとして、ユニットバス1以外にトイレ室やキッチン、洗面所等の各種のものに適用できる。
2、34 壁パネル
3A,内側側壁
3B 外側側壁
4 天井パネル
5 床パネル
7 浴室
9 浴槽
8 床フレーム
15 補強部材
17 操作パネル
18 電気配線
19a、19b 給水配管
20 位置決め部材
22 縁補強材
32 スペーサ
K 間隙
Claims (5)
- 衛生設備と、
前記衛生設備の周囲に配設されていて該衛生設備を支持する第一床部材に固定された壁パネルで形成された内側側壁と、
前記内側側壁の外側に配設されていて床面に支持された第二床部材に固定された壁パネルで形成された外側側壁と、を備え、
前記内側側壁及び外側側壁の間に形成された間隙内に配管と配線の少なくとも一方が収納されていることを特徴とする衛生設備ユニット。 - 前記第一床部材は、前記第二床部材に設けられた支持フレーム上に設置されている請求項1に記載された衛生設備ユニット。
- 前記第一床部材は、前記衛生設備を支持する受け台と、該受け台に載置される床パネルと、を備え、
前記内側側壁と前記第一床部材とは、固定片を用いて支持固定され、
前記第二床部材は、前記床面上に載置される床フレームと、該床フレームの周縁に配置されるアングル材と、を備え、
前記外側側壁と前記第二床部材とは、固定部材を用いて支持固定される請求項1または請求項2に記載された衛生設備ユニット。 - 前記内側側壁と外側側壁は高さ方向の中央より上側にスペーサまたは天井パネルが連結されている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された衛生設備ユニット。
- 前記壁パネルはハニカム材または発泡材で形成されている請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された衛生設備ユニット。
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