JP5022645B2 - 自動車用シートスライド装置 - Google Patents

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本発明は、シートベルトの中間部である折り返し部分をバックルを介して車体に結合するためのベルトアンカーがシートクッション後部に取り付けられ、大きな衝撃荷重がシートベルトを介してシートクッション後部に加わる場合には、シートクッション後部がシートベルトにより車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られる自動車用シートスライド装置に関し、シートクッションの取り付けられたアッパレールを補強して自動車用シートスライド装置の強度を向上させたものである。
車両には乗員の安全を図るためにシートベルトが設けられている。該シートベルトはシートベルトを3箇所で車体またはシートに結合する3点支持の構成が採用される。即ち、以下のようになっている。シートベルトの一端がシートの一方の側面の肩口近傍のセンターピラー位置の車体に繰り出し可能に結合され、他端が一方の側面の車体床面にボルトを介して結合されている。そして、シートベルトの中間部は、シートの他方の側面のシートクッション後部に結合されている。即ち、シートベルトの中間部が折り返すように挿通されたアンカープレートの先端が、シートクッション後部にベルトアンカーを介して結合されたバックルに着脱自在に結合されている。また、シートの一方の側面の肩口近傍に繰り出し可能に結合されるシートベルトの一端は、車体のピラー位置に代えて、シートバックの上部に結合される場合があり、シートベルトの他端も、一方の側面の車体床面に代えて、シートクッション後部にボルトを介して結合される場合がある。
そして、車両が前方衝突事故を起こした場合は、乗員の体重が慣性力により車体前方へ向かって作用し、シートベルトおよびベルトアンカーを介してシートクッション後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られる。このように、シートクッション後部が上方へ引っ張られるため、アッパレールの後部をロアレールの後部から上方へ引き剥がすようにして大きな力が作用する。シートベルトの両端である2点が車体のセンターピラー位置と車体床面とであって車体に直接に結合されている場合は3点のうちの1点(シートベルトの中間部)のみがシートに結合されていることになるが、シートベルトの一端がシートバックの上部に結合されている場合や、シートベルトの他端が車体床面に代えてシートクッション後部に結合されている場合は、3点のうちの2点がシートに結合されていることになり、シートベルトの一端がシートバックの上部に結合されかつシートベルトの他端が車体床面に代えてシートクッション後部に結合されている場合は3点の全てがシートに結合されていることになり、シートに結合されている部分が多くなるほどアッパレールの後部を引き剥がす方向に加わる力は段階的に大きくなる。
アッパレールの後部がロアレールの後部から上方へ引き剥がされるのを阻止する発明を開示したものとして、特許文献1がある。この発明では、ロアレールに対してアッパレールが前後移動する際の移動範囲を規制するため、ロアレールの前後位置に一対のピンを設ける一方、アッパレールの後部の内側にはストッパプレートを設けている。ストッパプレートの壁部の移動範囲が一対のピンによって規制されており、このストッパプレートの壁部の存在により、アッパレールの一対の側壁部が内側へ曲がるのが阻止され、これによりアッパレールの両側の上向屈曲部の曲げが戻されるのを阻止し、ロアレールに対してアッパレールの後部が上方へ引き剥がされないように補強されていることになる。
特開2005−67218号公報
ところが、ストッパプレートの壁部がアッパレールの長さ方向での短い範囲にしか存在しないので、アッパレールの側壁部が内側へ曲げられるのを阻止するには十分ではなく、壁部の存在しない位置ではアッパレールの側壁が内側へ曲がりアッパレールの両側の上向屈曲部の曲げが戻されるため、ロアレールに対してアッパレールの後部が引き剥がされる虞がある。
請求項1に係る自動車用シートスライド装置の構成は、車体前後方向に沿って配置したロアレールが車両のフロアに結合され、
該ロアレールにアッパレールが組み付けられ、
前記ロアレールは底面部と一対の側壁部とからなり上部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部の上端部を内側へ屈曲延長して下向屈曲部が夫々形成され、
前記アッパレールは天井部と一対の側壁部とからなり下部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部の下端部を外側へ屈曲延長して前記ロアレールの前記側壁部と前記下向屈曲部との間に入り込む上向屈曲部が夫々形成され、
前記アッパレールの後部に配置された少なくとも一対の取付ボルトを介して、前記アッパレールの天井部の上面にシートが結合され、該シートにシートベルトが設けられた自動車用シートスライド装置において、
前記アッパレールの内部に補強部材が設けられ、
該補強部材は、前記アッパレールの天井部における前記一対の取付ボルトの間の一箇所スポット溶接またはプロジェクション溶接によって結合された取付部と、
前記一対の取付ボルトの夫々の下方に前記アッパレールの長さ方向に沿って夫々配置されると共に前記アッパレールの一対の側壁部の間隔を保持する一対の間隔保持部と、
該間隔保持部の他端に設けられ該間隔保持部の他端が前記アッパレールの天井部へ向かって変位して該変位により前記アッパレールの変形が許容されるのを阻止する変形防止部と、
前記一対の間隔保持部の夫々の一端と前記取付部とを連結する連結部とを備え、
前記変形防止部の夫々の上端と前記一対の取付ボルトの夫々の頭部との間に隙間が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、車両が衝突して乗員の体重が慣性力により車体前方へ向かって作用して衝撃荷重が生じた際には、シートベルトを介してシートクッションの後部が車体前方の斜め上方へ引っ張られ、そのため一対の取付ボルトを上方へ引っ張る力が作用する。このとき、ロアレールの左右の下向屈曲部とアッパレールの左右の上向屈曲部とが係合しているため、アッパレールの左右の側壁部の下部が相互に接近して内側へ曲げられ、アッパレールの左右の上向屈曲部の曲げが戻され、下向屈曲部と上向屈曲部との係合が外れるという順番で変形しようとする。しかし、上方へ引き上げられる一対の取付ボルトの下方には、アッパレールの一対の側壁部の間隔を保持するための間隔保持部がアッパレールの長さ方向に沿って夫々介在しているので、一対の側壁部の下部が相互に接近する方向へ曲げられるのが阻止される。従って、ロアレールの左右の下向屈曲部とアッパレールの左右の上向屈曲部との係合の外れが防止される。
また、間隔保持部の反取付部側に変形防止部を設けたので、アッパレールの左右の側壁部の下部が相互に接近する方向へ変形しようとした際には、夫々の間隔保持部の反取付部側の端部は、アッパレールの左右の側壁部の接近によりアッパレールの天井部へ向って変位しようとするが、変形防止部の存在により、間隔保持部の反取付部側がアッパレールの天井部へ向って変位するのが阻止される。
更に、一対の間隔保持部の夫々の他端には、一対の取付ボルトの頭部との間に隙間が形成されているので、間隔保持部の上端と取付ボルトの頭部との間に電流が流れるのが阻止され、スポット溶接またはプロジェクション溶接が安定して行われる。
請求項1に係る自動車用シートスライド装置によれば、アッパレールの内部に設けた補強部材は、シートクッション後部をアッパレールに結合するための一対のボルトの下方に、アッパレールの長さ方向に沿って、アッパレールの左右の側壁部の間隔を保持する一対の間隔保持部を設けたので、アッパレールの左右の側壁部の下部が相互に接近するのが阻止され、これによりアッパレールの左右の上向屈曲部の曲がりが戻されるのが阻止され、更に下向屈曲部と上向屈曲部との係合が外れアッパレールの後部がロアレールから引き剥がされるのが阻止される。従って、シートにシートベルトが設けられ、車両の衝突時に乗員の体重が慣性力により車体前方へ向かって作用すると、シートベルトを介してシートクッション後部が車体前方の斜め上方へ引っ張られ、アッパレールの後部を上方へ引き剥がす方向へ衝撃荷重が作用するが、このような場合のアッパレールの変形量を低減してアッパレールの強度の向上を図ることができる。
また、間隔保持部の反取付部側に変形防止部が設けられており、一対の間隔保持部が連結されている取付部をアッパレールの天井部に固定するだけで間隔保持部の取付部側の変位は防止されることから、結果として間隔保持部の両側の変位が防止される。しかも取付部を固定するだけなので、補強部材の組み付け作業は容易である。
更に、一対の間隔保持部の夫々の他端には、一対の取付ボルトの頭部との間に隙間が形成されているので、間隔保持部の上端と取付ボルトの頭部との間に電流が流れるのが阻止され、スポット溶接またはプロジェクション溶接が安定して行われる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図2は補強部材を設けたアッパレールの要部を示す図面、図3はシートスライド装置の分解斜視図、図4(a)(b)は補強部材の平面図,正面図、図5は補強部材の斜視図、図6〜図7はシートスライド装置の断面図である。
図3に示すように、シートスライド装置は、車両のフロアパネルに固定設置されるロアレール1と、シートの両側下部が取り付けられるアッパレール2とを備え、ロアレール1,アッパレール2が、リテーナ3に保持された転動手段としてのローラ4とガイドボール5とを介して長さ方向へスライド自在に組み付けられている。
具体的には、前記ロアレール1は底面部1aと一対の側壁部1bとからなり上部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部1bの上端部を内側へ屈曲延長した下向屈曲部1cが夫々形成され、前記アッパレール2は天井部2aと一対の側壁部2bからなり下部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部2bの下端部を外側へ屈曲延長して前記ロアレール1の前記側壁部1bと前記下向屈曲部1cとの間に入り込む上向屈曲部2cが夫々形成されている。前記リテーナ3はロアレール1とアッパレール2との間にフリー状態で組み入れられ、リテーナ3に保持されたローラ4はアッパレール2の上向屈曲部2cの下面を支持し、ガイドボール5はアッパレール2の上向屈曲部2cの側面をガイドする。
このように組み込まれたロアレール1とアッパレール2との間の断面内にはアッパレール2をスライドさせてロックするためのロック機構6が配置されている。このロック機構6は、アッパレール2と略平行な軸部19,20を介してアッパレール2側に回動自在に支持され複数のロック爪7を有する略「コ」の字形状のラッチレバー8と、このラッチレバー8のロック爪7と係脱可能な複数の嵌合孔9を有するロックプレート10と、ロック爪7が嵌合孔9と係合する方向へ前記ラッチレバー8を付勢する棒状ばね11と、ロック時にロックプレート10の手前側でロック爪7の付根部を係合支持する爪支持プレート12とにより構成されている。
前記爪支持プレート12は、長さ方向に離間して設けた一対の取付基部12a,12bと、これらの取付基部12a,12bを繋ぐように設けられた鉛直部12cとにより構成され、取付基部12a,12bがアッパレール2の天井部2aの下面にリベット13を介して取り付けられると共に、鉛直部12cがアッパレール2の一方の側壁部2bに接近した状態で配置されている。この鉛直部12cはアッパレール2の長さ方向に沿って延び、その下端近傍にはラッチレバー8のロック爪7を挿入して係合させる複数の支持孔14が形成されている。
前記ラッチレバー8は前記のように略「コ」の字形状に形成され、その「コ」の字形状の両端近傍のアーム部が、一対の支持ブラケット16,21を介してアッパレール2の天井部2aに回動自在に支持されている。該アーム部の一方には入力アーム18が一体に延設され、該入力アーム18を介してラッチレバー8がアッパレール2の外部から操作できるようになっている。前記支持ブラケット16,21は、前記爪支持プレート12と共にアッパレール2の天井部2aにリベット13を介して固定されている。ブラケット16,21にはエンボス成形によって軸部19,20が突設され、該軸部19,20を介して前記ラッチレバー8が回動自在に支持されている。
前記棒状ばね11はその両端部がアッパレール2の天井部2aに支持固定されており、湾曲した棒状ばね11の中央部がラッチレバー8を付勢し、これによりロック爪7の先端部がアッパレール2の一方の側壁部2b側へ向かって付勢されている。
前記ロックプレート10は断面が略L字形状に形成されており、ロアレール1の長さ方向の所定範囲に亙るように長尺に形成されている。このロックプレート10の水平部10aは、ロアレール1の底面部1aの幅方向略中央部にスポット溶接やプロジェクション溶接等によって結合されている。ロックプレート10の鉛直部10bには前記の複数の嵌合孔9が長さ方向に亙って形成されており、該鉛直部10bは、アッパレール2の一方の側壁部2bと前記爪支持プレート12の鉛直部12cとの間に配置されている。鉛直部10bに形成される嵌合孔9にはラッチレバー8のロック爪7が挿入嵌合されるため、隣接する嵌合孔9,9間のピッチはロック爪7のピッチと同一に設定されている。
図6,図7に示すようにアッパレール2の一方の側壁部2bのうちの、爪支持プレート12の支持孔14と対向する位置には、ロックプレート10の鉛直部10bに近接する方向に窪む窪み部25が設けられ、その窪み部25に、支持孔14に対応するように支持孔26が形成されている。この支持孔26は、ロック時に、ロック爪7の先端部が挿入係合される部分であり、爪支持プレート12の支持孔14と共にロック爪7を支持する第2の爪支持部を構成している。
アッパレール2の一方の側壁部2bの軸方向略中央には天井部2aに亙って切欠き27が形成され、該切欠き27を介して前記入力アーム18がアッパレール2の外部に突出している。そして、突出する入力アーム18を押圧してロック解除するロック解除機構30が設けられている。
ロック解除機構30の構成を説明する。図3に示すようにアッパレール2の上方にはホルダー29が配置されている。該ホルダー29は、孔29bに挿通した図示しないボルトを介して回動自在に軸支されている。そして、ホルダー29を反時計方向へ復帰させるため、図示しない復帰ばねが設けられている。
このように構成されたシートスライド装置は、車体左右方向でのシートの反対側にも同様に設置されており、左右のシートスライド装置におけるホルダー29どうしが、略U字形のループハンドル28を介して連結され、左右のホルダー29が同期して操作される。つまり、ループハンドル28の両側端部がホルダー29の装着孔29d,29cに挿入されて結合されている。このため、略U字形のループハンドル28の中間部である車体前部側を引き上げると、ホルダー29は図示しないボルトを介して回動し、ホルダー29の後端部に位置する操作部29aが前記入力アーム18を下方へ押圧する。その後にループハンドル28から手を離すと、図示しない復帰ばねによりループハンドル28は元の状態に復帰する。
前記アッパレール2の後部には、アッパレール2に図示しないシートを結合するための一対の取付ボルト15が相互に近接して配置され、アッパレール2の前部には2本の取付ボルト15が相互に離れて配置され、いずれもアッパレール2の天井部2aを貫通している。これらの取付ボルト15を介して、アッパレール2に図示しないシートが結合されている。
前記アッパレール2の車体後部側であって、アッパレール2の内部には補強部材17が設けられている。該補強部材17の形状を図4,図5に示す。即ち、補強部材17は、一対のボルト15の下方に位置すると共にアッパレール2の一対の側壁部の間隔を保持するための一対の間隔保持部17aと、一対のボルト15の間に配置されアッパレール2の天井部2aに取り付けられる取付部17bと、間隔保持部17aが天井部2aへ向かって変位するのを阻止し該変位によりアッパレール2の変形が許容されるのを阻止する変形防止部17cと、前記間隔保持部17aと前記取付部17bとを連結する連結部17eとを備えている。そして、取付部17bの部分は、結合手段としてのスポット溶接を介してアッパレール2の天井部2aに結合されている。
間隔保持部17aおよび取付部17bはアッパレール2の長さ方向に沿って水平面と略平行に配置されており、取付部17bの幅寸法は間隔保持部17aの幅寸法よりも小さくなっている。これは、図2と図5とを見るとわかるように、アッパレール2の天井部2aと側壁部2bとが繋がる部分は円弧状に曲げられていて、間隔保持部17aと取付部17bとの幅寸法を同じにすると干渉するので、逃げ部を形成したものである。夫々の間隔保持部17aには把持孔17dが形成されている。これは、補強部材17をアッパレール2の内部の天井部2aへ運んでスポット溶接する際に補強部材17の搬送をロボットにより行なえるようにするため、把持孔17dへロボットの指先を挿入して補強部材17を把持できるように設けたものである。図1に示すように、変形防止部17cの上端とボルト15の頭部15aとの間には約1mmの隙間Gが形成されている。隙間Gを設けたのは、補強部材17をスポット溶接する際に、変形防止部17cの上端とボルト15の頭部15aとの間に電流が流れると、アッパレール2の天井部2aと取付部17bとの間に流れる電流が不安定になるので、変形防止部17cの上端とボルト15の頭部15aとの間に電流が流れるのを防止してスポット溶接が安定して行なわれるようにするためである。なお、アッパレール2の天井部2aへの取付部17bの溶接は、スポット溶接に代えてプロジェクション溶接を採用してもよい。そして、プロジェクション溶接を採用する場合の構成も、スポット溶接を採用する場合と同様である。
このほか、前記ローラ4,ガイドボール5が、ロアレール1から抜け落ちないようにするため、ロアレール1の両端には2対の切り起し部1dが形成されている。また、アッパレール2の両端の上向屈曲部2cに形成された2対の切り起こし部2dとの間に前記リテーナ3を挟んだ状態で、アッパレール2の最前部位置と最後部位置とを規制することにより、ロアレール1に対するアッパレール2の移動範囲を規制するため、ロアレール1の中央には2対の切り起し部1eが形成されている。
次に、シートスライド装置の作用を説明する。
シートスライド装置において、シートが任意のスライド位置でロックされているときには、図6に示すようにラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力を受けてロックプレート10に向かって回動変位しており、このとき、ラッチレバー8のロック爪7は、爪支持プレート12の支持孔14、ロックプレート10の嵌合孔9、アッパレール2の支持孔26の三者に跨って係合している。
そして、この状態からシートのスライド位置を別の位置に変更する場合には、ループハンドル28の中間部を上方に引き上げる操作をすると、図3の孔29bを中心としてホルダ29が時計方向へ回動し、操作部29aが入力レバー18を下方へ押圧する。すると、ラッチレバー8が図7に示すように棒状ばね11の付勢力に抗して回動変位し、それによってラッチレバー8のロック爪7が支持孔26,嵌合孔9,支持孔14の三者から引き抜かれてロック解除され、シートの自由なスライドが可能となる。この状態においてシートと共にアッパレール2のスライド位置を任意位置に変更してロアレール1に対するアッパレール2の位置を変え、その後にループハンドル28の前部の引き上げを解除すると、ラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力によって元の位置に復元し、ロック爪7が支持孔14,嵌合孔9,支持孔26の三者に跨って再び係合し、ロック状態となる。
この発明によれば、車両が衝突して乗員の体重が慣性力により車体前方へ向かって作用して衝撃荷重が生じた際には、シートベルトを介してシートクッション後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られ、そのため一対の取付ボルト15を上方へ引っ張る力が作用する。このとき、ロアレール1の左右の下向屈曲部1cとアッパレール2の左右の上向屈曲部2cとが係合しているため、アッパレール2の左右の側壁部2bの下部が相互に接近して内側へ曲げられ、アッパレール2の左右の上向屈曲部2cの曲げが戻され、下向屈曲部1cと上向屈曲部2cとの係合が外れるという順番で変形しようとする。しかし、上方へ引き上げられる一対の取付ボルト15の下方には、アッパレール2の一対の側壁部2bの間隔を保持するための間隔保持部17aがアッパレール2の長さ方向に沿って水平に介在しているので、一対の側壁部2bの下部が相互に接近する方向へ曲げられるのが阻止される。従って、ロアレール1の左右の下向屈曲部1cとアッパレール2の左右の上向屈曲部2cの変形量を低減することができると共に、ロアレール1からアッパレール2が剥離されるのに対する強度を向上させることができる。
この発明によれば、間隔保持部17aの反取付部17b側に変形防止部17cを設けたので、アッパレール2の左右の側壁部2bの下部が相互に接近する方向へ変形しようとした際には、夫々の間隔保持部17aの反取付部17b側の端部はアッパレール2の左右の側壁部2bの接近によりアッパレール2の天井部2aへ向かって変位しようとするが、変形防止部17cの存在により、間隔保持部17aの反取付部17b側がアッパレール2の天井部2aへ向かって変位するのが阻止される。
補強部材が取り付けられたアッパレールの要部を示す断面図(実施の形態)。 図1のA−A矢視図(実施の形態)。 シートスライド装置の分解斜視図(実施の形態)。 補強部材に係り、(a)は平面図、(b)は正面図(実施の形態)。 補強部材の斜視図(実施の形態)。 シートスライド装置のロック状態を示す断面図(実施の形態)。 シートスライド装置のロック解除状態を示す断面図(実施の形態)。
符号の説明
1…ロアレール
1a…底面部
1b…側壁部
1c…下向屈曲部
2…アッパレール
2a…天井部
2b…側壁部
2c…上向屈曲部
15…取付ボルト
15a…頭部
17…補強部材
17a…間隔保持部
17b…取付部
17c…変形防止部
17e…連結部
G…隙間

Claims (1)

  1. 車体前後方向に沿って配置したロアレールが車両のフロアに結合され、
    該ロアレールにアッパレールが組み付けられ、
    前記ロアレールは底面部と一対の側壁部とからなり上部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部の上端部を内側へ屈曲延長して下向屈曲部が夫々形成され、
    前記アッパレールは天井部と一対の側壁部とからなり下部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部の下端部を外側へ屈曲延長して前記ロアレールの前記側壁部と前記下向屈曲部との間に入り込む上向屈曲部が夫々形成され、
    前記アッパレールの後部に配置された少なくとも一対の取付ボルトを介して、前記アッパレールの天井部の上面にシートが結合され、該シートにシートベルトが設けられた自動車用シートスライド装置において、
    前記アッパレールの内部に補強部材が設けられ、
    該補強部材は、前記アッパレールの天井部における前記一対の取付ボルトの間の一箇所スポット溶接またはプロジェクション溶接によって結合された取付部と、
    前記一対の取付ボルトの夫々の下方に前記アッパレールの長さ方向に沿って夫々配置されると共に前記アッパレールの一対の側壁部の間隔を保持する一対の間隔保持部と、
    該間隔保持部の他端に設けられ該間隔保持部の他端が前記アッパレールの天井部へ向かって変位して該変位により前記アッパレールの変形が許容されるのを阻止する変形防止部と、
    前記一対の間隔保持部の夫々の一端と前記取付部とを連結する連結部とを備え、
    前記変形防止部の夫々の上端と前記一対の取付ボルトの夫々の頭部との間に隙間が形成されていることを特徴とする自動車用シートスライド装置。
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