JP4484549B2 - 自動車用シートスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用シートスライド装置に関し、とりわけ、ロアレールをフロアパネルに結合する構造を改良したものである。
自動車用シートにおいては、シートレイアウトの多様化が求められており、フロントシートだけでなくセカンドシートやサードシート等にもシートスライド装置が設けられている。
従来の自動車用シートスライド装置は特許文献1に記載のように、内側レールをボルトを介してフロアパネルに結合している。
また、特許文献2に記載のように、ロアレールにレッグフロアブラケットを取り付けることにより、ロアレールとフロアパネルとの間に所定の空間を設け、該レッグブラケットをボルトを介してフロアパネルに結合している。
ところで、上記の特許文献1においては、ロアレールとフロアパネルとの間にフロアカーペットを挟み込んでしまうので、これを防止する必要がある。図9に示すように、ロアレール38の貫通孔38aに挿通したボルト39を、フロアパネル40の孔40aと対応する位置の下面に固着されたナット42にねじ込むと、フロアパネル40とロアレール38との間に車室内のフロアカーペット41を挟み込むことになる。このため、フロアカーペット41を挟み込むのを防止するため、フロアパネル40とロアレール38との間にスペースを形成する目的で、ボルト39を囲繞するリング状のスペーサ31が設けられる。このスペーサ31はロアレール38の下面に溶接結合されている。この溶接には、プロジェクション溶接やアーク溶接が用いられている。
特開平8−175234号公報 特開平10−67262号公報
ところが、ロアレールに直接にスペーサを溶接することから、ロアレールが溶接による熱の影響を受け、溶接部の材料特性が変化し、特に上記特許文献1のようにロアレールを直接的にフロアパネルに結合する構造においては、衝突の際のような大荷重負荷時にロアレールが破断してロアレールがボルトの頭部から外れる虞がある。近年採用が進んでいる薄板高張力鋼板においては、前記現象の生じる虞が高い。
そこで本発明は、上記の課題を解決した自動車用シートスライド装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る自動車用シートスライド装置の構成は、車両のフロアパネルに、車体前後方向に沿って配置されたロアレールの前後端部をボルトにより直接的に結合すると共に、前記ロアレールに、シートに固定されたアッパレールをスライドさせて固定可能に組み付けた自動車用シートスライド装置において、前記ロアレールの少なくとも後端部の下面にプレート部材を配置し、該プレート部材に前記ボルトが挿通される挿通孔を形成し、該挿通孔の孔縁下部に、下端面が前記フロアパネルの上面に当接するスペース形成用のカラー部を一体形成し、前記プレート部材の車体前後位置を非加熱性結合手段を介して前記ロアレールに結合したことを特徴とする。
このような自動車用シートスライド装置では、ロアレールの少なくとも後端部に、カラー部を有するプレート部材を配置し、該プレート部材の車体前後位置を、非加熱性結合手段を介してロアレールに結合するので、従来の溶接結合のようにロアレールを直接に加熱することはなく、ロアレールへの熱の影響がない。このため、衝突の際のような大荷重負荷時に大きな力が加わるロアレールの後端部に、材料特性の変化による部分的な強度低下が生じることはなく、また、ボルトの頭部との当接面だけでなく、ロアレールとプレート部材との結合部でも力を受けることができるので、強度を大幅に向上させることができ、ロアレールが破断する虞がない。
請求項2に係る自動車用シートスライド装置の構成は、請求項1に記載の自動車用シートスライド装置において、前記結合手段として、前記プレート部材および前記ロアレールにリベット用孔を形成し、該リベット用孔にリベットを挿通して前記プレート部材を前記ロアレールに結合したことを特徴とする。
このような自動車用シートスライド装置では、前記結合手段としてリベットを用いることから、ロアレールが熱の影響を受けることはなく、前記のように衝突の際のような大荷重負荷時にロアレールが破断する虞がない。
請求項3に係る自動車用シートスライド装置の構成は、請求項1または2に記載の自動車用シートスライド装置において、前記カラー部よりも車体後方の前記結合手段の位置を、車体前方の前記結合手段よりも、前記カラー部に近接させたことを特徴とする。
このような自動車用シートスライド装置では、衝突の際のような大荷重負荷時に大きな力が加わるロアレールの後端部に位置し、しかもより大きな力が加わることになる車体後方の結合手段をカラー部に近接させて配置したので、衝突の際にロアレールが車体前方へ引張られる際の引張力を、車体後方の結合手段とボルトとの双方で受けることができ、十分な強度が得られる。
請求項4に係る自動車用シートスライド装置の構成は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車用シートスライド装置において、前記車体前方の結合手段として、前記ロアレールに孔を形成する一方、前記プレート部材に突起部を形成し、該突起部を前記孔に挿通させ、該突起部の先端部に熱カシメを施したことを特徴とする。
このような自動車用シートスライド装置では、衝突の際のような大荷重負荷時に大きな力が加わる車体後方の結合手段に比べて車体前方の結合手段に加わる引張力は小さいので、ボルトに対する車体前方の結合手段としては熱カシメで十分であり、これにより部品点数の削減が図れる。なお、この場合は加熱が行われるが、加熱する部分はボルトから離れており、またプレート部材への加熱であってロアレールへの直接の加熱ではないので、熱による影響は殆どない。
本発明に係る自動車用シートスライド装置によれば、ボルトを介してフロアパネルにロアレールを取り付ける際に、フロアパネル上のフロアカーペットをフロアパネルとロアレールとの間に挟み込まないように、フロアパネルとロアレールとの間にスペースを形成するためのカラー部を有するプレート部材を、結合手段を介してロアレールに結合したので、ロアレールにスペーサを直接に溶接する場合のように熱の影響がロアレールに及ぶことはなく、熱で材料特性が変化して衝突の際のような大荷重負荷時にロアレールが破断してロアレールがボルトの頭部から外れるという虞がない。また、衝突時にロアレールが車体前方へ引張られる際の引張力を、ボルトだけでなく結合手段でも受け持つので、引張に対する強度が大きい。
次に、この出願の発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
(a)実施の形態1
まず、図1〜図7に示す実施の形態1について説明する。
図2は、シートスライド装置の分解斜視図を示し、図3,図4,図6はシートスライド装置の部分断面側面図、図5はシートスライド装置の長手方向と交差する方向の断面図を夫々示している。
図2、図3に示すように、シートスライド装置は、車両のフロアパネルに固定設置されるロアレール1と、シートの側部下端に取り付けられるアッパレール2と、を備え、両レール1,2が、リテーナ3に保持されたローラ4とガイドボール5とを介して長手方向にスライド自在に組み付けられている。
具体的には、ロアレール1は、略コ字状の基本断面部の側壁上端に内向きの屈曲部1aが夫々延設され、アッパレール2は、同様の略コ字状の基本断面部の側壁下端に外向きの屈曲部2aが夫々延設されている。そして、アッパレール2は、各屈曲部2aとそれに対峙する側壁2b,2cとで、ロアレール1側の対応する屈曲部1aを挟み込むようにして組み付けられている。また、前記リテーナ3はロアレール1とアッパレール2との間にフリー状態で組み入れられ、リテーナ3に保持されたローラ4はアッパレール2側の各屈曲部2aの下面を転動自在に支持し、ガイドボール5はアッパレール2の各屈曲部2aの側方変位をガイドする。
こうして構成されたアッパレール1とロアレール2の間の断面内にはアッパレール1をスライドさせて固定するためのロック機構6が配置されている。このロック機構6は、アッパレール1と略平行な軸部19,20を介してアッパレール1側に回動自在に支持され、軸部19,20から離間した位置に複数のロック爪7を有する略コ字状のラッチレバー8と、このラッチレバー8のロック爪7と係脱可能な複数の嵌合孔9を有するロックプレート10と、ロック爪7が嵌合孔9に係合する方向に前記ラッチレバー8を付勢する棒状ばね11と、ロック時にロックプレート10の手前側でロック爪7の付根部を係合支持する爪支持プレート12と、を備えている。
爪支持プレート12は、長手方向に離間した一対の取付基部12a,12bと、これらの取付基部12a,12bから両基部間を繋ぐように延設された垂立壁12cと、を備え、取付基部12a,12bがアッパレール2の上壁の長手方向略中央部にリベット13によって取り付けられると共に、垂立壁12cがアッパレール2の一方の側壁2b側に若干偏寄するように配置されている。この垂立壁12cはアッパレール2の長手方向に沿って延出し、その下端近傍には、ラッチレバー8の各ロック爪7が挿入係合される複数の支持孔14が形成されている。また、垂立壁12cの下端中央には水平方向に屈曲した屈曲片15が設けられている。
ラッチレバー8は前述のように略コ字状に形成され、そのコ字形状の開口側の2辺が、一対の支持ブラケット16,21を介してアッパレール2に回動自在に支持されている。ロック爪7を有するラッチレバー8の一方の辺には入力アーム18が一体に延設されており、ラッチレバー8はこのアーム18を通して外部から操作力を入力されるようになっている。また、支持ブラケット16,21は、前記爪支持プレート12と共にアッパレール2の上壁にリベット13によって固定されており、ブラケット16,21にはエンボス成形によって軸部19,20が突設され、前記ラッチレバー8がこれらの軸部19,20に回動自在に支持されている。
棒状ばね11は、その両端部がアッパレール2の上壁に支持固定され、湾曲したその中央部によってラッチレバー8を常時一方向(ロック爪7の先端部をアッパレール2の一方の側壁2b側に変位させる方向)に付勢するようになっている。
一方、ロックプレート10は、長手方向のほぼ全域が断面略L字状に形成されると共に、ロアレール1の長手方向の所定範囲に亙るように長尺に形成されている。このロックプレート10のL宇の一辺を成す基壁10aは、ロアレール1の底面の幅方向略中央部にスポット溶接やプロジェクション溶接等によって結合されている。そして、ロアレール1を車両のフロアパネルに取り付けるには、ロアレール1の両端がレール固定用のボルト22を介してフロアパネルに固定されるようになっている。
フロアパネルへのロアレール1の固定構造は、ロアレール1の前端部と後端部とで異なる。これは、ロアレール1の後端部には、自動車の衝突時にシートベルト用アンカー等を介して大きな引張力が加わることになるからである。ロアレール1の後端部の固定構造を、図1に基づいて説明する。ボルト22が貫通するロアレール1の貫通孔1bの位置の下面にプレート部材33が設けられている。プレート部材33における車体前後位置にはリベット用孔33cが形成される一方、ロアレール1にはリベット用孔1gが形成され、リベット用孔33c,1gに挿通した結合手段としてのリベット34,35を介してプレート部材33がロアレール1に結合されている。そして、プレート部材33にはボルト22を挿通するための挿通孔33aが形成され、挿通孔33aの周縁には、ロアレール1とフロアパネル40との間にスペースを形成するためのカラー部33bがプレート部材33から下方へ突出させて一体成形されている。そして、カラー部33bに対して車体後方のリベット34の位置を、車体前方のリベット35の位置よりも、カラー部33bに近接させている。これは、自動車の衝突時に、慣性力でシートが車体前方へ引張られることによりロアレール1の後端部が大きな引張り力を受けるからであり、ボルト22とリベット34とを近接させることにより大きな引張り力をリベット34とボルト22との双方で受けると共に、ロアレール1とプレート部材33との変形を減少させるためである。ボルト22は、貫通孔1bと挿通孔33aとに挿通され、フロアパネル40の孔40aと対応する位置の下面に固着されたナット42にねじ込まれている。
一方、ロアレール1の前端部の固定構造は、衝突の際のような大荷重負荷時に大きな力が加わることはないので、従来と同じ構成であり、図3に示すように、ボルト22と対応する位置のロアレール1の下面にはリング状のスペーサ31がプロジェクション溶接やアーク溶接によって結合されている。
ロックプレート10のL字の他辺を成す垂立壁10bには、前述の複数の嵌合孔9が長手方向に亙って形成されており、その垂立壁10bは、前記爪支持プレート12の垂立壁12cとアッパレール2の一方の側壁2bとの間に配置されている。垂立壁10bの嵌合孔9はラッチレバー8のロック爪7が挿入嵌合される部分であるため、隣接する嵌合孔9,9間のピッチはロック爪7のピッチと同一となっている。
ロックプレート10の基壁10aの前後両側の所定位置には夫々ストッパ突起24a,24bが切り起こし形成されている。これらのストッパ突起24a,24bは爪支持プレート12の前記屈曲片15との共働によってアッパレール2のスライド範囲を規制する。即ち、アッパレール2が最後退位置に達したときには、図3に示すように屈曲片15の後端部が車体後方側のストッパ突起24bに当接し、逆に、アッパレール2が最前進位置に達したときには、図6に示すように屈曲片15の前端部が車体後方側のストッパ24a突起に当接する。
アッパレール2の一方の側壁2bのうちの、爪支持プレート12の支持孔14に対峙する位置には、図5、図7に示すようにロックプレート10の垂立壁10bに近接する方向に窪む窪み部25が設けられ、その窪み部25に、支持孔14に対応するように同様の支持孔26が形成されている。この窪み部25の支持孔26は、ロック時に、ロック爪7の先端部が挿入係合される部分であり、爪支持プレート12の支持孔14と共にロック爪7を支持する第2の爪支持部を構成している。
アッパレール2の一方の側壁2bの軸方向略中央には上壁に一部跨るように切欠き27が形成され、ロック爪7を有するラッチレバー8の端部に一体に形成された入力アーム18がその切欠き27を通してアッパレール2の外部に突出している。そして、突出する入力アーム18を押圧してロック解除するロック解除機構30が設けられている。
ロック解除機構30の構成を説明する。ロック解除機構には、ループハンドルタイプのものと、ターンレバータイプのものとがあり、この実施の形態のロック解除機構30はループハンドルタイプのものである。略U字形のループハンドル28の両側部分がシートの両側のアッパレール2の上方に配置され、図2に示すように、ループハンドル28の両側がホルダー29の装着孔29d,29cに挿入され、図示しない結合手段を介してループハンドル28の両端がホルダー29に結合されている。そして、ホルダー29に形成した孔29bに挿通した図示しないボルトを介して、ホルダー29と共にループハンドル28が回動自在に軸支されている。つまり、略U字形のループハンドル28の中間部である前部を引き上げると、ループハンドル28が図示しないボルトを介して回動し、ホルダー29の後端部の操作部29aによって前記入力アーム18が下方へ押圧されるようになっている。そして、ループハンドル28の前部を引き上げた後にループハンドル28から手を離すとループハンドル28を元の状態に復帰させる図示しない復帰ばねが設けられている。したがって、ループハンドル28の前部を引き上げると、操作部29aが入力アーム18を下方へ押し下げ、それによってラッチレバー8が棒状スプリング11の付勢力に抗する方向へ回動操作されてロック解除の状態になり、ループハンドル28から手を離すと、ループハンドル28およびラッチレバー8が復帰し、再びロック状態となる。
ここで、左右方向でのシートの反対側には同様のシートスライド装置が配置されており、そのスライド装置にはループハンドル28の他端側が同様に連結され、ループハンドル28の操作力が同期して他端側のスライド装置に伝達されるようになっている。したがって、シートの左右のロック機構6は連動して作動する。
このシートスライド装置は以上のような構成であるため、シートが任意のスライド位置でロックされているときには、図5に示すようにラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力を受けてロックプレート10に向かって回動変位しており、このとき、ラッチレバー8のロック爪7は、爪支持プレート12の支持孔14、ロックプレート10の嵌合孔9、アッパレール2の支持孔26の三者に跨って係合している。ラッチレバー8はアッパレール2と略平行な軸部19,20を中心として回動するため、ラッチレバー8の回動角度が大きく、ロックプレート10の嵌合孔9に対するロック爪7の噛み合い深さが大きく、ロックが確実に行なわれる。このため、噛み合い深さが小さいハーフロック状態を防止でき、ロック状態とロック解除状態との境界の不明確が解消される。
そして、この状態からシートのスライド位置を別の位置に変更する場合には、ループハンドル28の中間部を上方に引き上げる操作をすると、図3の孔29bを中心としてホルダ29が時計方向へ回動し、操作部29aが入力レバー18を下方へ押圧する。すると、ラッチレバー8が図7に示すように棒状ばね11の付勢力に抗する方向に回動変位し、それによってラッチレバー8のロック爪7が支持孔26、嵌合孔9、支持孔14の三者から引き抜かれてロック解除の状態になり、シートの自由なスライドが可能となる。この状態においてシートのスライド位置を任意位置に変更してロアレール1に対するアッパレール2の位置を変え、その後に操作レバー20の前部の引き上げを解除すると、ラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力によって元の位置に復元し、ロック爪7が支持孔14、嵌合孔9、支持孔26の三者に跨って再び係合し、ロック状態となる。
ここで、入力アーム18はラッチレバー8と一体でアッパレール2の長さ方向での略中間部に配置され、外観上は入力アーム18の先端がアッパレール2の切欠き27から突出している。このため、入力アーム18を押圧してロック解除するためのロック解除機構をいずれの場所にレイアウトしてもよく、自由度が大きくてバリエーションの展開が容易になる。
以上説明したように、このシートスライド装置はロック機構6のほとんどの構成要素がアッパレール2とロアレール1の間の断面内に配置されているため、シートのスライド操作時に周囲の部材との干渉を招くことなく、アッパレール2の外側の空間を有効活用することができる。
しかも、この装置の場合、ロック時にアッパレール2側のロック爪7と係合する嵌合孔9がロアレール1と別体のロックプレート10に形成されているため、スライド範囲等の仕様の異なるシートに適用する場合には、ロックプレート10のみを交換すれば良いという大きな利点があり、さらにロアレール1側に嵌合孔等の被係合部を形成するものでないことから、ロアレール1の剛性の向上をも図ることができるという別の利点もある。
このシートスライド装置の場合、図3、図6に示すように、爪支持プレート12の屈曲片15がアッパレール2の最大前進時と最大後退時にロックプレート10のストッパ突起24a,24bに当接することでアッパレール2の前後のスライド範囲が規制されるが、ストッパ突起24a,24bはロックプレート10に一体に形成したものであるため、別体のストッパ部材を設ける場合に比較して部品点数を削減して低コスト化を図ることができ、しかも、アッパレール2のスライド範囲の異なるシートに適用する場合には、ロックプレート10の交換のみによって対処できるという利点がある。
また、この実施の形態においては、爪支持プレート12が、ストッパ突起24a,24bに突き当てられるアッパレール2側の部材となっているため、ストッパ突起24a,24bに突き当てられる部材を別途アッパレール2側に設けなくて良い分、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
更に、この実施の形態の装置においては、ロック時に、ロック爪7の付根部側と先端部側を爪支持プレート12の支持孔14とアッパレール2の支持孔26によって支持するようにしているため、荷重入力によるラッチレバー8の捩れを確実に防止することができる。そして、この装置の場合、アッパレール2の支持孔26は、側壁2bの窪み部25内に形成するようにしているため、ロック爪7の先端部の側壁2bの外側への飛び出し量を抑制しつつ、ロック爪7と支持孔26の確実な係合を得ることができる。このため、ロック時にロック爪7の先端部が他の部材と干渉する不具合を無くし、円滑かつ確実なロック及びロック解除作動を実現することができる。
ただし、この実施の形態の装置の場合、アッパレール2の一方の側壁2bに窪み部25と支持孔26を形成するため、シートの右側に配置されるアッパレール2と左側に配置されるアッパレール2とを共用できなくなることがあるが、アッパレール2の左右の側壁2b,2cに窪み部25と支持孔26を夫々形成しておけば、シートの左右でアッパレール2を確実に共用することができる。
尚、ロックプレート10の被係合部や爪支持プレート12の爪支持部を夫々孔9,14によって構成したが、これらを溝によって構成するようにしても良い。また、ロック爪7をロック方向に付勢するばね手段も棒状ばね11に限らず、板ばねやコイルばね等の他のばね部材によって構成するようにしても良い。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2を図8に基づいて説明する。この実施の形態は、実施の形態1において、ボルト22に対して車体前方の結合手段であるリベット35に代え、熱カシメを用いるようにしたものである。このように熱カシメを用いるのは、ボルト22に対して車体後方のリベットには大きな引張力が加わるが車体前方のリベットには大きな引張力は加わらないからである。
図8のように、プレート部材33の車体前方側には、上方へ突出する突起部33eが形成されている。一方、ロアレール1には長方形の孔37が形成されており、該孔37に突起部33eを挿入した状態で、突起部33eの先端が加熱されてカシメが施され、カシメ部33dが形成されている。この場合は加熱が行われるが、プレート部材33への加熱でありロアレール1への直接の加熱ではないので、熱によるロアレール1への影響は殆どない。
この実施の形態では、車体後方のリベットとして、位置決め用のロケートピン36aを有するリベット36が用いられる一方、フロアパネル40には位置決め用の位置決め孔40bが形成され、ロケートピン36aが位置決め孔40bに嵌合されている。
その他の構成・作用は実施の形態1と同じなので説明を省略する。
なお、非加熱性結合手段としては、ロアレールとプレート部材とを直接に溶接する溶接結合を除くあらゆる手段を用いることができる。例えば、頭部の厚さの小さいボルトの頭部を下にして用いてボルト結合したり、プレート部材またはロアレールにめねじを形成して該めねじにボルトをねじ込んでボルト結合すること等が考えられる。また、衝突の際のような大荷重負荷時に大きな力が加わるロアレールの後端部にのみ、非加熱性結合手段によって結合するプレート部材を設けたが、前端部にもプレート部材を設けるようにしてもよい。
発明の実施形態1の要部に係り、(a)は正面断面図、(b)は(a)のB−B矢視図、(c)は右側面断面図。 発明の実施形態1を示す分解斜視図。 発明の実施の形態1を示す縦断面図であって、シートを最前進位置にスライドさせた状態を示す構成図。 発明の実施の形態1を示す図3の要部の拡大図。 発明の実施の形態1の図4のA−A矢視図であって、ロック状態を示す断面図。 発明の実施の形態1を示す縦断面図であって、シートを最後退位置にスライドさせた状態を示す構成図。 発明の実施の形態1の図4のA−A矢視図であって、ロック解除状態を示す断面図。 発明の実施形態2の要部に係り、(a)は正面断面図、(b)は(a)のC−C矢視図。 従来のシートスライド装置の要部に係り、(a)は正面断面図、(b)は(a)のD−D矢視図。
符号の説明
1…ロアレール
1g,33c…リベット用孔
2…アッパレール
22…ボルト
33…プレート部材
33a…挿通孔
33b…カラー部
33e…突起部
33d…カシメ部
34,35…リベット(非加熱性結合手段)
37…孔
40…フロアパネル
41…フロアカーペット

Claims (4)

  1. 車両のフロアパネルに、車体前後方向に沿って配置されたロアレールの前後端部をボルトにより直接的に結合すると共に、前記ロアレールに、シートに固定されたアッパレールをスライドさせて固定可能に組み付けた自動車用シートスライド装置において、
    前記ロアレールの少なくとも後端部の下面にプレート部材を配置し、該プレート部材に前記ボルトが挿通される挿通孔を形成し、該挿通孔の孔縁下部に、下端面が前記フロアパネルの上面に当接するスペース形成用のカラー部を一体形成し、前記プレート部材の車体前後位置を非加熱性結合手段を介して前記ロアレールに結合したことを特徴とする自動車用シートスライド装置。
  2. 請求項1に記載の自動車用シートスライド装置において、前記結合手段として、前記プレート部材および前記ロアレールにリベット用孔を形成し、該リベット用孔にリベットを挿通して前記プレート部材を前記ロアレールに結合したことを特徴とする自動車用シートスライド装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動車用シートスライド装置において、前記カラー部よりも車体後方の前記結合手段の位置を、車体前方の前記結合手段よりも、前記カラー部に近接させたことを特徴とする自動車用シートスライド装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車用シートスライド装置において、前記車体前方の結合手段として、前記ロアレールに孔を形成する一方、前記プレート部材に突起部を形成し、該突起部を前記孔に挿通させ、該突起部の先端部に熱カシメを施したことを特徴とする自動車用シートスライド装置。
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