JP5164671B2 - 車両のシートスライド装置 - Google Patents

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本発明は、車両のシートスライド装置に関し、シートをロック解除する操作ハンドルを改良したものである。
近年の自動車用シートにおいては、シートレイアウトの多様化が求められており、フロントシートだけでなくセカンドシートやサードシート等にもシートスライド装置が設けられている。
車両のシートスライド装置は、車両のフロアに固定されたロアレールに、シートの下部に結合されたアッパレールがスライド自在に組み付けられると共に、ロアレールに対するアッパレールのスライド位置を変更してロックするロック手段が設けられている。
該ロック手段は、アッパレールにロックアームを回動自在に設け、該ロックアームをばね部材を介して付勢し、付勢されたロックアームのロック爪をアッパレールおよびロアレールの各ロック孔に嵌合させることにより、ロアレールに対してアッパレールをロックするように構成されている。
前記ばね部材による付勢力に抗して前記ロックアームをロック解除する方向へ回動させるための構成が特許文献1に開示されている。この発明は、特許文献1の図2に示すようにアッパレールに支軸を介して回動自在にアンロックレバーを設け、該アンロックレバーに形成した通孔にハンドルの先端部を挿入し、該ハンドルの前部を引き上げるとアンロックレバーが回動してその先端部が凸片を下方へ押し、ロックが解除されるようになっている。そして、アンロックレバーのコの字形状の上部のストッパ部がアッパレールの上面に当接して回動が止められる。
ところが、誤操作によりハンドルの前部が押し下げられると、コの字形状の下部のストッパ部が通孔の上面に予め当接していてアンロックレバーは回動できないことから、下部のストッパ部が破損する。
このため、誤操作された場合にハンドルが逆方向へ回動できるように構成した発明が特許文献2に開示されている。この発明は、アッパレールに軸を介して回動自在にメインフレームが設けられ、該メインフレームに他の軸を介して回動自在にサブフレームが設けられると共に該サブフレームの車体前方が上方へ向ってメインフレームへ付勢されており、該サブフレームにハンドルが装着されている。つまり、ハンドルホルダが2部品で構成されている。このため、ロック時とロック解除時には車体前方の第一凸部が上方ストッパ部に当接しており、誤操作によりハンドルが下方へ動いたときはメインフレームに対してサブフレームのみが相対回動し、メインフレームは回動しない。
特開2000−006694号公報 特開2007−050829号公報
ところが、ハンドルホルダがメインフレームとサブフレームとの2部品で構成されていることから部品点数が多くなってコストが高くなる。
また、一方では誤操作によりハンドルが下方へ動いたときであってもハンドルの回動を止めるストッパを設けて欲しいという要求があり、このような場合にメインフレームに対するサブフレームの下方への移動を規制するストッパを設けると、ストッパに過大な力が作用した場合にはストッパが変形する虞がある。しかし、変形を防止するためにストッパの強度を大きくすると、コストアップになるという問題がある。
そこで本発明は、上記の課題を解決し、ハンドルホルダを単一にするとともに、操作ハンドルの誤操作による力をハンドルホルダとブラケットとにより分散して受けることができ、そのためにハンドルホルダの板厚を低減しても変形することがない車両のシートスライド装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、車両のフロアに固定されたロアレールに、シートに固定されたアッパレールがスライド自在に組み付けられ、前記ロアレールに対して前記アッパレールをロックするロック手段とロックを解除するロック解除手段とが設けられ、前記ロック手段は、前記アッパレールの長手方向と略平行な平行回動軸を中心として回動自在なロックアームと、該ロックアームをロックする方向へ付勢するアーム付勢手段と、該アーム付勢手段の付勢力に抗して前記ロックアームをロック解除する方向へ回動させるために前記ロックアームに形成された入力部とを備え、前記ロック解除手段は、アッパレールに結合されて側方へ突出する上水平部と該上水平部から下方へ向ってのびる固定鉛直部とを有する保持ブラケットと、前記固定鉛直部に回動自在に設けられた回動鉛直部と該回動鉛直部と一体に形成され前記上水平部と対向する下水平部と該下水平部の車体前方側に一体に形成されて鉛直方向の長孔が形成された前面部と前記下水平部の車体後方側に一体に形成され前記入力部を押圧する押圧部とを有するハンドルホルダと、前記長孔に挿通されて前記下水平部に載置された操作ハンドルとを備え、前記下水平部には、車体後方側に位置すると共に前記操作ハンドルの非操作時および操作時に前記操作ハンドルの下面が当接する第1当接部と、車体前方側に位置すると共に前記操作ハンドルの誤操作時にのみ前記操作ハンドルの下面が当接する第2当接部とが形成され、前記操作ハンドルの前側を前記長孔の上方へ付勢する第1付勢手段と、前記操作ハンドルの先端部を前記第1当接部へ付勢する第2付勢手段と、前記ハンドルホルダを反ロック解除方向へ付勢する第3付勢手段とが設けられ、非操作時および操作時には前記操作ハンドルの上面が前記長孔の上部内壁に当接して下面が前記第1当接部に当接する一方、誤操作時には前記第1,第2付勢手段の付勢力に抗して前記操作ハンドルが前記ハンドルホルダに対して相対回転し、前記操作ハンドルの下面が前記第2当接部に当接して上面が前記保持ブラケットの前記上水平部に当接することを特徴とする。
この発明によれば、非操作時には第1付勢手段の付勢力により操作ハンドルの車体前側の上面が長孔の上部内壁に当接し、第2付勢手段の付勢力により操作ハンドルの車体後側の下面が第1当接部に当接しており、操作時に操作ハンドルの車体前部を上方へ引き上げるとハンドルホルダが操作ハンドルと一体となってロック解除方向へ回動し、ハンドルホルダの車体後方に位置する押圧部がロックアームの入力部を押圧する一方、誤操作時には操作ハンドルの車体前部が下がるとハンドルホルダ自体は回動せずに該ハンドルホルダに対して操作ハンドルのみが第1,第2付勢手段の付勢力に抗して回動し、操作ハンドルが長孔の下方へ移動すると同時に操作ハンドルの車体後側が第1当接部から離れるために操作ハンドルの車体前側の下面が第2当接部に当接し車体後側の上面が保持ブラケットの上水平部に当接して回動が止まる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、第1付勢手段,第2付勢手段,第3付勢手段を単一の付勢手段により構成したことを特徴とする。
この発明によれば、第1付勢手段と第2付勢手段と第3付勢手段とが単一部品で構成されているので、部品点数が少なく煩雑さが解消される。
請求項1に係る車両のシートスライド装置によれば、誤操作時に操作ハンドルの車体前側の下面が第2当接部に当接する一方、車体後側の上面が保持ブラケットの上水平部に当接することによりハンドルホルダの回動が止まるので、誤操作により操作ハンドルに過大な力が作用した場合にハンドルホルダの回動を規制するためのストッパをハンドルホルダのみに設ける必要がなく、そのためハンドルホルダが単一の部品によって構成され、部品点数が少なく製造コストが安い。また、操作ハンドルの誤操作による力をハンドルホルダのみで受けるのではなくハンドルホルダと保持ブラケットとにより分散して受けるため、過大な力によりストッパとして作用するハンドルホルダと保持ブラケットとが変形するという問題や、該変形を防止するために強度を大きくするとコストアップになるという問題が生じない。更に、ハンドルホルダの板厚を低減しても変形することがない。
請求項2に係る車両のシートスライド装置によれば、第1付勢手段と第2付勢手段と第3付勢手段とが単一部品で構成されているので、部品点数が少なく煩雑さが解消される。
以下、本発明による車両のシートスライド装置の実施の形態を説明する。
図1に示すように、シートスライド装置は、車両のフロアの左右位置に固定されるロアレール1と、シート下面の左右位置に取り付けられるアッパレール2とを備え、ロアレール1に対してアッパレール2が、リテーナ3に保持されたガイドボール4,5を介して長さ方向へスライド自在に設けられている。ロアレール1は、該ロアレール1の両端の図示しない取付孔に挿通された図示しないボルトを介して車両のフロアに固定されている。
図4に示すように、ロアレール1の断面形状は、上部が開口する略コ字形状の基本断面部の上端に、内側へ屈曲した下向屈曲部1aを夫々延設して形成したものであり、アッパレール2の断面形状は、同様に下部が開口する略コ字形状の基本断面部の下端に外側へ屈曲した上向屈曲部2aを夫々延設して形成したものである。図1に示すようにアッパレール2は、ボルト7を介してシート下面の左右位置に下方から取り付けられている。
アッパレール2は、上向屈曲部2aと該上向屈曲部2aと対向する側壁部2bとの間に、ロアレール1の下向屈曲部1aを挟み込むようにして組み付けられている。図4に示すように、前記リテーナ3はロアレール1とアッパレール2との間にフリー状態で組み込まれ、リテーナ3に保持されたガイドボール4はアッパレール2の上向屈曲部2aの下面を支持し、ガイドボール5はアッパレール2の上向屈曲部2aの側面をガイドする。図1に示すように、ロアレール1の前後の端であって上面両側には、アッパレール2の移動範囲を設定するストッパ部1bがロアレール1の一部を下方へ切り起こすことにより形成され、アッパレール2にはストッパ部1bに当接する2つの段部2gが、上向屈曲部2aの一部を高くすることにより形成されている。また、アッパレール2の上向屈曲部2aの長さ方向での4箇所には、リテーナ3がアッパレール2から外れるのを防止する外れ止め2hが形成されている。リテーナ3は外れ止め2hの端面に当接して移動が規制される。
このように構成されたロアレール1とアッパレール2との間には、ロアレール1に沿ってアッパレール2をスライドさせて任意の位置でロックするためのロック手段6とロック解除するためのロック解除手段15とが設けられている。
前記ロック手段6は、前記アッパレール2の長手方向と略平行な平行回動軸を中心として回動自在なロックアーム8と、該ロックアーム8をロックする方向へ付勢するアーム付勢手段としての板ばね11とにより構成されている。
まず、ロックアーム8について説明する。該ロックアーム8は、アッパレール2の内部に、軸受ブラケット12を介して回動自在に支持された状態で設けられている。ロックアーム8は略コの字形状に形成されており、相互に平行な一対のアーム部8eを有する。図1,図4に示すように、ロックアーム8の一対のアーム部8eの間の部分には長さ方向に沿って4つのロック爪8bが形成されている。夫々のアーム部8eの先端部であって、ロック爪8bから所定半径だけ離れた位置には、同一直線上に一対の軸孔8aが形成されている。一方、軸受ブラケット12は略コの字形状であり、その両端には一対の軸受部12aが形成され、該軸受部12aの対向する面に回動軸12bがエンボス成形されている。そして、この回動軸12bが前記ロックアーム8の前記軸孔8aに嵌挿され、ロックアーム8は軸受ブラケット12により回動自在に支持されている。ロックアーム8の前記一対のアーム部8eの一方には、アーム部8eを延長させて入力部8cが形成されている。
前記軸受ブラケット12は、略L字形の一対の軸受ブラケット片12c,12dを組み合わせて構成されており、一方の軸受ブラケット片12cには厚さ方向に板厚分だけオフセットして接合部12hが形成され、該接合部12hに形成された凸部12eが、他方の軸受ブラケット片12dに形成された嵌合孔12fに嵌合され、嵌合部がスポット溶接等されている。そして、軸受ブラケット12の平面部分に形成した一対の取付孔12gとアッパレール2の上壁部2cに形成された取付孔2eとに2本のリベット13が挿通され、該リベット13を介して軸受ブラケット12がアッパレール2の上壁部2cの下面に結合されている。
図7に示すように、アッパレール2には、上壁部2cから側壁部2bに跨るように一対のスリット2dが形成されている。該スリット2dの内部に、ロックアーム8のアーム部8eの端部および軸受ブラケット12の軸受部12aが、アッパレール2の内側から外側へ向かって挿入され、保持されている。このため、アーム部8eから延長して形成された前記入力部8cがスリット2dのうちの一方から外部へ突出している。このため、該入力部8cを後述する板ばね11の付勢力に抗して下方へ押圧することにより、ロック解除することができる。
このようにアッパレール2の内部に回動自在に取り付けられたロックアーム8をロック方向へ回動付勢するため、図1に示す略くの字形状の板ばね11が設けられている。該板ばね11は、図4に示すように、中央の屈曲部11bがロックアーム8の背面に当接してロックアーム8のロック爪8bの先端をアッパレール2の一方の側壁部2bへ向かって常時付勢しており、両端の当接部11aがアッパレール2の他方の側壁部2bの内面に当接している。そして、板ばね11の一方の当接部11aはアッパレール2を貫通する図示しない係止部を介して係止され、他方の当接部11aは側壁部2bの長さ方向へ移動可能である。
図1に示すように、アッパレール2の側壁部2bおよび上向屈曲部2aであって左右の一方側には、長手方向のロックアーム8と対応する位置に、ロック爪8bの数に対応させてロック孔9,10が夫々4つずつ形成されている。また、ロアレール1の下向屈曲部1aの左右の一方側にはロック孔14が長さ方向に沿って多数形成されている。これらのロック孔のピッチはロック爪8bどうしのピッチと同一であり、ロックアーム8のロック爪8bを、ロック孔9,10,14に挿通させることにより、アッパレール2がロアレール1に対してロックされる。
次に、前記ロック解除手段15について説明する。図1,図5,図6に示すように、アッパレール2の上壁部2cの上面には保持ブラケット16が取り付けられている。該保持ブラケット16は、図3に示すように、側方へ突出する上水平部16aと該上水平部16aから下方へ向ってのびる固定鉛直部16bとによって構成されている。上水平部16aには単一の取付孔16fが形成され、該取付孔16fの車体前方には下方へ突出する2つの突出部16g,16hが形成されている。突出部16gはコの字形状に切り欠いた部分を下方へ起こすことによって形成され、突出部16hは切断形成した突出部を下方へ折り曲げることによって形成されている。一方、アッパレール2の上壁部2cの上面には、取付孔2fと嵌合孔2i,2jが形成されている。上水平部16aの突出部16g,16hをアッパレール2の嵌合孔2i,2jに嵌合し、保持ブラケット16の取付孔16fとアッパレール2の取付孔2fとに挿通した前記ボルト7により、保持ブラケット16がアッパレール2に取り付けられている。
図2に示すように、保持ブラケット16にはハンドルホルダ29が回動自在に設けられている。該ハンドルホルダ29は、図3に示すように、前記固定鉛直部16bに回動軸18を介して回動自在に設けられた回動鉛直部29aと該回動鉛直部29aと一体に形成され前記上水平部16aと対向する下水平部29bと該下水平部29bの車体前方側に一体に形成されて鉛直方向の長孔29cが形成された前面部29dと前記下水平部29bの車体後方側に鉛直延長部29eを介して一体に形成され前記入力部8cを押圧するために略水平に形成された押圧部29fとを有する。ハンドルホルダ29における前記前面部29dの長孔29cには、図1に示すように操作ハンドル28が挿通されて該操作ハンドル28は前記下水平部29bに載置されている。操作ハンドル28は、シートの左右に位置する両端部に対し、中間部が車体前方に位置して略U字形になっており、車体後方の先端部の上面には後述するばね部22bが嵌まり込んで操作ハンドル28を長さ方向で位置決めする切欠部28aが形成されている。
前記下水平部29bの車体後方側には、操作ハンドル28の非操作時および操作時に操作ハンドル28の車体後側の下面が当接する第1当接部29gが形成され、車体前方側には操作ハンドル28の誤操作時にのみ前記操作ハンドル28の車体前側の下面が当接する第2当接部29hが形成されている。つまり、図8に示すように、車体前方側の第2当接部29hに対して車体後方側の第1当接部29gが時計方向へθ度だけ下方へ向って屈曲している。
ハンドルホルダ29には、単一のばね22が設けられている。該ばね22は複雑に屈曲しており、操作ハンドル28の車体前側を長孔29cの上方へ付勢する第1付勢手段としてのばね部22aと、操作ハンドル28の車体後側を第1当接部29gへ付勢する第2付勢手段としてのばね部22bと、前記ハンドルホルダ29を反ロック解除方向である反時計方向へ付勢する第3付勢手段としてのばね部22cとを有する。ハンドルホルダ29には、ばね22の一方の端部22d(ばね部22aの近傍)の近傍の屈曲部を保持する係合部29iと、ばね部22aの上方への移動を規制する規制部29jと、ばね部22bの上方への移動を規制する規制部29kと、ばね部22bの位置決めをする係合部29mとが形成され、ばね22の高さ位置を保持する保持部29nとが形成されている。一方、保持ブラケット16の上水平部16aと屈曲部とには、ばね22の他方の端部22e(ばね部22cの近傍)の近傍を係合させるための係合孔16c,16dが形成されている。
更に、操作ハンドル28を上方へ操作してロック解除する際に操作ハンドル28の回動を止めるストッパ機構が設けられている。即ち、保持ブラケット16の固定鉛直部16bの車体後方には略四角形のストッパ孔16eが形成される一方、ハンドルホルダ29の回動鉛直部29aには外側へ向って切り起こすことによりストッパ突起29pが形成され、該ストッパ突起29pがストッパ孔16eの内部に入り込んでいる。
(作用)
次に、シートスライド装置の作用を説明する。シートが任意のスライド位置でロックされているときには、図4に示すようにロックアーム8が板ばね11の付勢力を受けて時計方向へ向かって回動した状態を占めており、このとき、ロックアーム8のロック爪8bは、アッパレール2のロック孔9、ロアレール1のロック孔14、アッパレール2のロック孔10の三者に挿通され、ロック状態になっている。
この状態からシートを前後方向での異なる位置へ移動する場合には、操作ハンドル28の前部を上方へ引き上げて回動操作する。すると、操作ハンドル28と一体にハンドルホルダ29が時計方向へ回動し、該ハンドルホルダ29の後端部に位置する押圧部29fが入力部8cを下方へ押圧し、図4におけるロックアーム8が板ばね11の付勢力に抗して反時計方向へ回動し、これによってロックアーム8のロック爪8bがロック孔10,14,9の三者から引き抜かれてロック解除状態になり、アッパレール2およびシートの自由なスライドが可能になる。
この状態においてシートの位置を車体前後方向の任意の位置へスライドさせて変更し、その後に操作ハンドル28を開放する。すると、ロックアーム8が板ばね11の付勢力によって図4の元の状態へ復帰し、ロック爪8bが再びロック孔10,14,9の三者に挿通されてロック状態になり、シートが固定される。
この発明によれば、図8に示すように操作ハンドル28の非操作時には、ばね部22aの上方への付勢力により操作ハンドル28の車体前側の上面が長孔29cの上部内壁のP点に当接し、ばね部22bの下方への付勢力により操作ハンドル28の車体後側の下面が第1当接部29gに当接している。このとき、操作ハンドル28の車体前部の重さによりハンドルホルダ29が反時計方向へ回されるが、操作ハンドル28の車体後側の上面が保持ブラケット16の上水平部16aに当接して回動が止まっている。つまり、ばね部22aおよびばね部22bの付勢力により操作ハンドル28がハンドルホルダ29の第1当接部29gに一体に保持されており、該ハンドルホルダ29と一体となって回動自在な操作ハンドル28の車体後側の上面が保持ブラケット16の上水平部16aにS点で当接して回動が止まっている。このとき、ストッパ突起29pはストッパ孔16eの上面にも下面にも当接せず開放された状態にある。
図9に示すように操作ハンドル28の操作時に、操作ハンドル28の車体前部を上方へ引き上げると、ハンドルホルダ29が操作ハンドル28と一体となってロック解除方向へ回動し、ハンドルホルダ29の車体後方に位置する押圧部29fがロックアーム8の入力部8cを押圧する。このとき、図8の非操作時と同様に、操作ハンドル28の車体前側の上面は長孔29cの上部内壁のP点に当接した状態を維持し、操作ハンドル28の車体後側の下面が第1当接部29gに当接した状態を維持している。ロックアーム8の入力部8cを押圧した後も更に操作ハンドル28の前部を引き上げると、図9に示すようにストッパ突起29pはストッパ孔16eの下面に当接し、操作ハンドル28の回動が止められる。
図10に示すように誤操作により操作ハンドル28の車体前部が下げられると、操作ハンドル28のみがばね部22a,ばね部22bの付勢力に抗して回動し、ハンドルホルダ29自体は回動しない。このため、操作ハンドル28の車体前側が前記長孔29cの下方へ移動すると同時に操作ハンドル28の車体後側が第1当接部29gから離れ、操作ハンドル28の車体前側の下面が第2当接部29hに当接する。そして、操作ハンドル28の車体後側の上面が保持ブラケット16の上水平部16aの車体後方側のQ点に当接するので、操作ハンドル28の回動が止められる。このとき、ストッパ突起29pはストッパ孔16eの上面にも下面にも当接せず開放された状態にある。
ここで、ハンドルホルダ29に操作ハンドル28を装着して組み立てる際の手順について説明する。操作ハンドル28を装着する前は、ばね22のばね部22cの作用によりハンドルホルダ29は図8の反時計方向へ付勢されており、ストッパ突起29pがストッパ孔16eの上面に当接して回動が止まっている。この状態で長孔29cに操作ハンドル28の先端部を挿入すると、第1当接部29gの部分を押し下げながら操作ハンドル28が挿入される。ハンドルホルダ29は時計方向へ僅かに回動しながら挿入され、切欠部28aにばね部22bが嵌まり込むことにより操作ハンドル28が位置決めされる。操作ハンドル28が挿入されると、ハンドルホルダ29は時計方向へ僅かに回動するので、ストッパ突起29pがストッパ孔16eの上面から離れて図8の状態となる。
そして、誤操作時に操作ハンドル28の車体前側の下面が第2当接部29hに当接する一方、車体後側の上面が保持ブラケット16の上水平部16aに当接することによりハンドルホルダ29の回動が止まるので、誤操作により操作ハンドル28に過大な力が作用した場合にハンドルホルダ29の回動を規制するためのストッパをハンドルホルダ29のみに設ける必要がなく、そのためハンドルホルダ29が単一の部品によって構成され、部品点数が少なく製造コストが安い。また、操作ハンドル28の誤操作による力をハンドルホルダ29のみで受けるのではなくハンドルホルダ29と保持ブラケット16とにより分散して受けるため、過大な力によりストッパとして作用するハンドルホルダ29と保持ブラケット16とが変形するという問題や、該変形を防止するために強度を大きくするとコストアップになるという問題が生じない。更に、ハンドルホルダ29の板厚を低減しても変形することがない。
この発明によれば、ばね部22a,22b,22cが単一のばね22により構成されているので、部品点数が少なく煩雑さが解消される。
なお、本実施の形態ではばね部22a,22b,22cが単一のばね22により構成されているが、個別に3つのばねを設けてもよい。
車両のシートスライド装置の分解斜視図(実施の形態)。 車両のシートスライド装置のロック解除手段を示す斜視図(実施の形態)。 ロック解除手段の分解斜視図(実施の形態)。 車両のシートスライド装置の横断面図(実施の形態)。 車両のシートスライド装置の平面図(実施の形態)。 車両のシートスライド装置の正面図(実施の形態)。 車両のシートスライド装置のロックアームの近傍の斜視図(実施の形態)。 操作ハンドルの非操作時の作用説明図(実施の形態)。 操作ハンドルの操作時の作用説明図(実施の形態)。 操作ハンドルの誤操作時の作用説明図(実施の形態)。
符号の説明
1…ロアレール
2…アッパレール
6…ロック手段
8…ロックアーム
8c…入力部
11…板ばね(アーム付勢手段)
15…ロック解除手段
16…保持ブラケット
16a…上水平部
16b…固定鉛直部
22…ばね(付勢手段)
22a…ばね部(第1付勢手段)
22b…ばね部(第2付勢手段)
22c…ばね部(第3付勢手段)
28…操作ハンドル
29…ハンドルホルダ
29a…回動鉛直部
29b…下水平部
29c…長孔
29d…前面部
29f…押圧部
29g…第1当接部
29h…第2当接部

Claims (2)

  1. 車両のフロアに固定されたロアレールに、シートに固定されたアッパレールがスライド自在に組み付けられ、前記ロアレールに対して前記アッパレールをロックするロック手段とロックを解除するロック解除手段とが設けられ、
    前記ロック手段は、前記アッパレールの長手方向と略平行な平行回動軸を中心として回動自在なロックアームと、該ロックアームをロックする方向へ付勢するアーム付勢手段と、該アーム付勢手段の付勢力に抗して前記ロックアームをロック解除する方向へ回動させるために前記ロックアームに形成された入力部とを備え、
    前記ロック解除手段は、アッパレールに結合されて側方へ突出する上水平部と該上水平部から下方へ向ってのびる固定鉛直部とを有する保持ブラケットと、前記固定鉛直部に回動自在に設けられた回動鉛直部と該回動鉛直部と一体に形成され前記上水平部と対向する下水平部と該下水平部の車体前方側に一体に形成されて鉛直方向の長孔が形成された前面部と前記下水平部の車体後方側に一体に形成され前記入力部を押圧する押圧部とを有するハンドルホルダと、前記長孔に挿通されて前記下水平部に載置された操作ハンドルとを備え、
    前記下水平部には、車体後方側に位置すると共に前記操作ハンドルの非操作時および操作時に前記操作ハンドルの下面が当接する第1当接部と、車体前方側に位置すると共に前記操作ハンドルの誤操作時にのみ前記操作ハンドルの下面が当接する第2当接部とが形成され、
    前記操作ハンドルの前側を前記長孔の上方へ付勢する第1付勢手段と、前記操作ハンドルの先端部を前記第1当接部へ付勢する第2付勢手段と、前記ハンドルホルダを反ロック解除方向へ付勢する第3付勢手段とが設けられ、
    非操作時および操作時には前記操作ハンドルの上面が前記長孔の上部内壁に当接して下面が前記第1当接部に当接する一方、誤操作時には前記第1,第2付勢手段の付勢力に抗して前記操作ハンドルが前記ハンドルホルダに対して相対回転し、前記操作ハンドルの下面が前記第2当接部に当接して上面が前記保持ブラケットの前記上水平部に当接することを特徴とするシートスライド装置。
  2. 請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、
    第1付勢手段,第2付勢手段,第3付勢手段を単一の付勢手段により構成したことを特徴とする車両のシートスライド装置。
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