JP4247405B2 - スライド式自動車用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート全体を車内の前後方向にスライドレールで位置移動可能に設置するスライド式自動車用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用シートとしては、図8で示すようなシートクッションフレーム1を備えるものがある。そのシートクッションフレーム1は、パン状の前部フレーム1aと、前部フレーム1aの両側にあてがい固定される左右の側部フレーム1b,1cと、側部フレーム1b,1cの後側間に掛渡し固定される後部フレーム1dとから組み立てられている。
【0003】
そのシートクッションフレーム1は、図9で示す(片側のみ図示)ように側部フレーム1bの下部側に取り付けられるアッパーレール2aと、アッパーレール2aをスライド可能に支持するロアレール2bとを備え、ロアレール2bをスタンド脚部3a,3bで車体のフロア面に取り付けることにより、シート全体を車内の前後方向に位置移動可能に設置されている。
【0004】
アッパーレール2aは、図10で示すように側部フレーム1bの下部側に相背合わせに固定された略J字状のスライド基部20a,20bで形成されている。ロアレール2bは、上向きコの字状を呈するレール基枠21と、レール基枠21の両上端辺より相対間隔を保って内側に折れ曲がる略逆L字状の内曲げフランジ22a,22bとから形成されている。
【0005】
アッパーレール2aは、側部フレーム1bを内曲げフランジ22a,22bの相対間隔より上方に立付け配置すると共に、スライド基部20a,20bの下湾曲部を内曲げフランジ22a,22bの内側に組み付け、複数のコロ23をレール基枠21の内側で転動するようスライド基部20a,20bの下部側に備えることによりロアレール2bでスライド可能に支持されている。
【0006】
スライドレール2には、図9並びに図10で示すようにスライドロック4が備え付けられている。そのスライドロック4は、各アッパーレール2aの側部に配置するロックプレート4aと、左右のロックプレート4aに掛け渡される操作レバー4b(図8参照)とを備えて組み立てられている。
【0007】
ロックプレート4aは、各アッパーレール2aの前後方向に沿って位置し、長手方向の略中腹辺をスライド基部20a,20bの板面に挿通固定された支軸40で軸承枢着することにより上下方向に揺動可能に取り付けられている。また、支軸40を中心とする半円弧状の長穴41を後端寄り板面に設け、アッパーレール2aの板面より突出するガイドピン42を長穴41に挿通させて揺動ガイド可能に取り付けられている。
【0008】
ロックプレート4aは、支軸40を支点に、後端寄りをコイルスプリング43で常時上方にバネ付勢するよう取り付けられている。コイルスプリング43は、片バネ端を側部フレーム1bの板面より切り曲げた突片43aに掛け止めると共に、他バネ端をロックプレート4aの上端縁から折り曲げた突片43bの掛け止めることにより側部フレーム1bとの間に備え付けられている。
【0009】
ロックプレート4aは、下端縁より側方に張り出す掛止め片44を有し、複数の受け穴45を掛止め片44の板面に設け、掛止め片44をスライド基部20a,20bの長手方向に形成したスリット46から内曲げフランジ22aの下側に張り出させて取り付けられている。このロックプレート4aに対しては、掛止め片44の受け穴45と噛み合う複数の突歯47が内曲げフランジ22aの下端辺を長手方向に向かって凹凸状に切り欠くことによりロアレール2bに設けられている。
【0010】
操作レバー4bは、平面略コ字状の軸曲げ部材で形成されている。この操作レバー4bは、各軸後端をロックプレート4aの前端側に溶接固定することから、シートクッション(図示せず)の下部前側に張出し位置させて左右対のロックプレート4aの間に一体に掛渡し固定されている。
【0011】
このように構成するスライドロック4では、コイルスプリング43がロックプレート4aの後端側を常時上方にバネ付勢し、掛止め片44が受け穴45で複数の突歯47と噛み合うことから、図11で示すようにアッパーレール2aがロアレール2bでスライド不能に施錠されている。一方、図12で示すように操作レバー4bをシートクッションの下部側(矢印方向)に引上げ操作すると、ロックプレート4aの後端側がコイルスプリング43に抗して支軸40を支点に下方に揺動することから開錠する。
【0012】
その自動車用シートでは、アッパーレール2aがロアレール2bでスライド不能に常時施錠されていると共に、操作レバー4bが左右対のロックプレート4aとリジッドに掛渡し固定されているため、荷物を車体フロアに置く際、荷物をうっかり操作レバーに当てると、操作レバーが動かないところから、荷物側が傷付いてしまったり、変形してしまったりする虞れがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、荷物が操作レバーに当っても、荷物が傷付いたり或いは変形したりするのを確実に防げるよう改良したスライドロック付きのスライド式自動車用シートを提供することを目的とする。
【0014】
その他、ガタ付きや異音等の発生を簡単な機構で防げ、安定性のよいスライドロック付きのスライド式自動車用シートを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るスライド式自動車用シートにおいては、シートクッションの下部側に取り付けられる左右対のアッパーレールと、車体のフロア面に取り付けられる左右対のロアレールとを備え、アッパーレールをロアレールでスライド可能に支持させてシート全体を車内の前後方向に位置移動可能に設置し、
長手方向の略中腹辺を第1支軸で各アッパーレールの側部に軸承枢着し、後端側を引張りスプリングで上方に引張支持させてロアレールに係合施錠する左右対のロックプレートを備えると共に、各ロックプレートの前端間に掛け渡す平面略コ字状の軸曲げ部材で、各ロックプレートの前端側を引張りスプリングに抗してシートクッションの下部側に引き寄せることから、各ロックプレートの後端側をロアレールから施錠解除する操作レバーをシートクッションの下部前側に備えるもので、
各ロックプレートの側部より突出させて操作レバーの軸部分に向かう第2支軸を設け、第2支軸の突出位置より各ロックプレートの上方位置から操作レバーの軸部分に向かう張出し片を設け、更に、第2支軸の軸線上に嵌装するコイル部と、中央のコイル部より前方に伸びる第1バネアーム部と、中央のコイル部より後方に伸びる第2バネアーム部を有する捩りコイルバネを備え、
操作レバーは、各後端寄りを第2支軸の軸線上に嵌装させて第2支軸で軸承枢支し、
各ロックプレートは、操作レバーの第2支軸による軸承位置より前側の各軸部分を各張出し片で上側から受止め支持し、
各捩りコイルバネは、中央のコイル部を第2支軸の軸線上に嵌装し、第1バネアーム部を操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の軸部分に下方より掛け止め、第2バネアーム部を各ロックプレートのバネ掛け片に下方より掛け止め、操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の各軸部分を第1,第2バネアーム部で各ロックプレートの張出し片に押付け付勢し、且つ、第2支軸を支点に、操作レバーを各ロックプレートより斜め下方にバネ変位自在に支持する操作レバーの持上げスプリングとして組み付けることにより構成されている。
【0016】
本発明の請求項2に係るスライド式自動車用シートにおいては、軸先端を先の細いテーパー状に面取りした支軸を第2支軸としてロックプレートの側部に設けると共に、第2支軸の軸受け穴を操作レバーの後端寄り側面に設け、操作レバーの軸受け穴と支軸の軸先端とを同径相互で嵌め合せ、操作レバーの後端寄りをロックプレートの側部に第2支軸で軸承枢支することにより構成されている。
【0017】
本発明の請求項3に係るスライド式自動車用シートにおいては、操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の各軸部分との間に介在する緩衝パッドをロッププレートの張出し片に備え付けることにより構成されている。
【0018】
本発明の請求項4に係るスライド式自動車用シートにおいては、ロックプレートより下方に伸びる操作レバーの下止め用ストッパを設けることにより構成されている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を参照して説明すると、図示実施の形態は、図8で示すと同様なシートクッションフレームをベースとし、図9並びに図10で示すと同様なスライドレール並びにスライドロックを備えて構成されている。この構成中、図8〜図10のものと共通の構成部分は同じ符号で示し、異なる構成部分は別の符号で示す。
【0020】
この実施の形態においては、図1で示す(片側のみ図示)ようにシートクッションフレーム1を左サイドから見て、ロックプレート4aを左右のアッパーレール2aに夫々備えると共に、操作レバー4bを前部フレーム1aの直下で水平方向前方に張り出し備えて構成するスライドロック4が組み付けられている。
【0021】
ロックプレート4aは、図2で示すように各アッパーレール2aの前後方向に沿って位置し、長手方向の略中腹辺をスライド基部の板面に挿通固定された第1支軸40で軸承枢着することにより上下方向に揺動可能に取り付けられている。また、第1支軸40を中心とする半円弧状の長穴41を後端寄り板面に設け、アッパーレール2aの板面より突出するガイドピン42を長穴41に挿通させて揺動ガイド可能に取り付けられている。
【0022】
ロックプレート4aは、第1支軸40を支点に、後端寄りをコイルスプリング43で常時上方にバネ付勢するよう取り付けられている。コイルスプリング43は、片バネ端を側部フレーム1bの板面より切り曲げた突片43aに掛け止めると共に、他バネ端をロックプレート4aの上端縁から折り曲げた突片43bの掛け止めることにより側部フレーム1bとの間に備え付けられている。
【0023】
ロックプレート4aは、下端縁より側方に張り出す掛止め片44を有し、複数の受け穴45を掛止め片44の板面に設け、掛止め片44をスライド基部の長手方向に形成したスリット46から内曲げフランジの下側に張り出させて取り付けられている。このロックプレート4aに対しては、掛止め片44の受け穴45と噛み合う複数の突歯47が内曲げフランジの下端辺を長手方向に向かって凹凸状に切り欠くことによりロアレール2bに設けられている。
【0024】
操作レバー4bとしては、パイプ部材を平面略コ字状に軸曲げすると共に、両後端寄りを扁平に押潰し成形した軸曲げ部材が備えられている。この操作レバー4b(片側のみ図示)は、後端寄りをロックプレート4aの前寄り側部より突出する第2支軸10で軸承枢支することにより、各ロックプレート4aの前端寄り間に掛け渡されている。また、図3でも示すように操作レバー4bの第2支軸10で軸承した軸部分より前側の軸部分を上側から受け止める張出し片11が第2支軸10の突出位置より各ロックプレート4aの上方位置に設けられている。
【0025】
操作レバー4bとロックプレート4aとの間には、操作レバー4bを張出し片11に押付け付勢する持上げスプリング12が掛け渡されている。この持上げスプリング12としては、第2支軸10の軸線上に嵌装する中央のコイル部12aと、中央のコイル部12aより前後方向に伸びる第1,第2バネアーム部12b,12cを有する捩りコイルバネが備え付けられている。
【0026】
捩りコイルバネ12は、図4で示すように中央のコイル部12aをロックプレート4aの板面より突出する第2支軸10の基部寄り軸線上に嵌装させて取り付けられている。第1バネアーム部12bは、操作レバー4bの軸線と直交する軸線部分から上方に折り曲げて操作レバー4bの軸線を下方より抱込み係止するよう掛け止められている。第2バネアーム部12cは、図2で示すようにロックプレート4aの上端縁より張り出すバネ掛け片13に掛け止められている。
【0027】
このように構成するスライドロックを備える自動車用シートでは、通常時はロックプレート4aの後端側がコイルスプリング43で常時上方にバネ付勢されているため、掛止め片44が受け穴45で複数の突歯47と噛み合うことにより、アッパーレール2aがロアレール2bに係合施錠されている(図2参照)。
【0028】
操作レバー4bを引上げ操作すると、図5で示すようにロックプレート4aが張出し片11と共に第2支軸10を支点に、後端側が時計回りの下方に傾動することにより施錠解除される。このスライドロックを開錠すると、シート全体をアッパーレール2aでロアレール2bに沿って車内の前後方向いずれにも位置移動できる。また、操作レバー4bから手を離せば、ロックプレート4aの後端側をコイルスプリング43で上方に復帰動させてアッパーレール2aをロアレール2bに施錠復帰する。
【0029】
そのスライドロックでは、捩りコイルバネ12が操作レバー4bの第2支軸10による各軸承位置より前側の各軸部分を第1,第2バネアーム部12b,12cで各ロックプレート4aの張出し片11に押付け付勢し、且つ、第2支軸10を支点に、操作レバー4bを各ロックプレート4aより斜め下方にバネ変位自在に支持するよう組み付けられている。このため、荷物が操作レバー4bに当ることがあっても、図6で示すように操作レバー4bが第2支軸10を支点に捩りコイルバネ12で斜め下方にバネ変位することから、荷物が傷付いたり或いは変形したりするのを確実に防げる。
【0030】
上述した操作レバー4bとしては、図7で示すように軸先端を先の細いテーパー状に面取りした第2支軸10をロックプレート(図示せず)に備え、軸受け穴14を扁平に押し潰された後端寄り側面に設けて第2支軸10の軸先端と同径相互で嵌め合せることから、両側の後端寄りをロックプレートの前寄り側部に第2支軸10で軸承枢支するとよい。この第2支軸10により、操作レバー4bは軸受け部でガタ付くのを防げ、また、操作レバー4bの後端寄りが捩りコイルバネ12の第1バネアーム部12bで下方より抱込み係止されていることから抜け外れることもない。
【0031】
その他に、緩衝パッド15(図2参照)を操作レバー4bの第2支軸10による各軸承位置より前側の各軸部分との間に介在させてロックプレート4aの張出し片11に取付け固定するとよい。この緩衝パッド15により、操作レバー4bの第2支軸10による各軸承位置より前側の各軸部分とロックプレート4aの張出し片11とが接触することによる異音の発生を防げる。
【0032】
また、ロックプレート4aより下方に伸びる操作レバー4bの下止め用ストッパ16を設けるようにもできる。このストッパ16により、荷物が当ることによる操作レバー4bがシートクッションの下部側で斜め下方にバネ変位する下限を規制設定できると共に、座者が操作レバー4bを誤って極端に押し下げることを規制できる。
【0033】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係るスライド式自動車用シートに依れば、第1バネアーム部を操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の軸部分に下方より掛け止め、第2バネアーム部を各ロックプレートのバネ掛け片に下方より掛け止め、操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の各軸部分を第1,第2バネアーム部で各ロックプレートの張出し片に押付け付勢し、且つ、第2支軸を支点に、操作レバーを各ロックプレートより斜め下方にバネ変位自在に支持する捩りコイルバネ組み付けたことにより、操作レバーによるスライドロックの開錠動作に支障を来たすことなく、荷物が操作レバーに当ることによる荷物の傷付きや変形を確実に防げる。
【0034】
本発明の請求項2に係るスライド式自動車用シートに依れば、軸先端を先の細いテーパー状に面取りした第2支軸をロックプレートに備えると共に、第2支軸の軸受け穴を操作レバーの後端寄り側面に設け、操作レバーの軸受け穴と支軸の軸先端とを同径相互で嵌め合せ、操作レバーの後端寄りをロックプレートの側部に第2支軸で軸承連結することにより、操作レバーのガタ付きが生じないスライドロックとして簡単に構成できる。
【0035】
本発明の請求項3に係るスライド式自動車用シートに依れば、操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の軸部分との間に介在する緩衝パッドをロッププレートの張出し片に備え付けることにより、操作レバーとロックプレートの接触による異音を生じないスライドロック機構として簡単に構成できる。
【0036】
本発明の請求項4に係るスライド式自動車用シートにおいては、ロックプレートより下方に伸びる操作レバーの下止め用ストッパを設けることにより、荷物が当ることによる操作レバーがシートクッションの下部側で斜め下方にバネ変位する下限を設定できると共に、座者が操作レバーを誤って極端に押し下げることを規制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスライド式自動車用シートを構成するシートクッションフレームを片側面から示す説明図である。
【図2】 図1のシートクッションフレームに備えられるスライドロックをスライドレールの片側側面から示す説明図である。
【図3】 図1のシートクッションフレームに備えられるスライドロックをスライドレールの片側正面から示す説明図である。
【図4】 図1のシートクッションフレームに備えられるスライドロックをスライドレールの片側底面から示す説明図である。
【図5】 図2のスライドロックを操作レバーによる開錠状態で示す説明図である。
【図6】 図2のスライドロックを操作レバーのバネ変位状態で示す説明図である。
【図7】 図2のスライドロックを構成する操作レバーの支軸部をレバー基部の部分断面で示す説明図である。
【図8】 一般例に係るシートクッションフレームを示す斜視図である。
【図9】 従来例に係るシートクッションフレームをスライドレールの片側側面から示す説明図である。
【図10】 図9のスライドレールを片側正面から示す説明図である。
【図11】 図9のスライドレールを図10のA−A線視野で示す説明図である。
【図12】 図9のスライドロックを操作レバーによる開錠状態で示す説明図である。
【符号の説明】
2a アッパーレール
2b ロアレール
4 スライドロック
4a ロックプレート
40 ロックプレートの第1支軸
43 ロックプレートの引張りスプリング
4b 操作レバー
10 操作レバーの第2支軸
11 操作レバー受止め用の張出し片
12 操作レバーの持上げスプリング(捩りコイルバネ)
12a コイル部
12b 第1バネアーム部
12c 第2バネアーム部
13 第2バネアーム部のバネ掛け片
14 操作レバーの軸受け穴
15 緩衝パッド
16 操作レバーの下止め用ストッパ

Claims (4)

  1. シートクッションの下部側に取り付けられる左右対のアッパーレールと、車体のフロア面に取り付けられる左右対のロアレールとを備え、アッパーレールをロアレールでスライド可能に支持させてシート全体を車内の前後方向に位置移動可能に設置し、
    長手方向の略中腹辺を第1支軸で各アッパーレールの側部に軸承枢着し、後端側を引張りスプリングで上方に引張支持させてロアレールに係合施錠する左右対のロックプレートを備えると共に、各ロックプレートの前端間に掛け渡す平面略コ字状の軸曲げ部材で、各ロックプレートの前端側を引張りスプリングに抗してシートクッションの下部側に引き寄せることから、各ロックプレートの後端側をロアレールから施錠解除する操作レバーをシートクッションの下部前側に備えるスライドロック付きのスライド式自動車用シートにおいて、
    各ロックプレートの側部より突出させて操作レバーの軸部分に向かう第2支軸を設け、第2支軸の突出位置より各ロックプレートの上方位置から操作レバーの軸部分に向かう張出し片を設け、更に、第2支軸の軸線上に嵌装するコイル部と、中央のコイル部より前方に伸びる第1バネアーム部と、中央のコイル部より後方に伸びる第2バネアーム部を有する捩りコイルバネを備え、
    操作レバーは、各後端寄りを第2支軸の軸線上に嵌装させて第2支軸で軸承枢支し、
    各ロックプレートは、操作レバーの第2支軸による軸承位置より前側の各軸部分を各張出し片で上側から受止め支持し、
    各捩りコイルバネは、中央のコイル部を第2支軸の軸線上に嵌装し、第1バネアーム部を操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の軸部分に下方より掛け止め、第2バネアーム部を各ロックプレートのバネ掛け片に下方より掛け止め、操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の各軸部分を第1,第2バネアーム部で各ロックプレートの張出し片に押付け付勢し、且つ、第2支軸を支点に、操作レバーを各ロックプレートより斜め下方にバネ変位自在に支持する操作レバーの持上げスプリングとして組み付けたことを特徴とするスライド式自動車用シート。
  2. 軸先端を先の細いテーパー状に面取りした支軸を第2支軸としてロックプレートの側部に設けると共に、第2支軸の軸受け穴を操作レバーの後端寄り側面に設け、操作レバーの軸受け穴と支軸の軸先端とを同径相互で嵌め合せ、操作レバーの後端寄りをロックプレートの側部に第2支軸で軸承枢支したことを特徴とする請求項1に記載のスライド式自動車用シート。
  3. 操作レバーの第2支軸による各軸承位置より前側の各軸部分との間に介在する緩衝パッドをロッププレートの張出し片に備え付けたことを特徴とする請求項1に記載のスライド式自動車用シート。
  4. ロックプレートより下方に伸びる操作レバーの下止め用ストッパを設けたことを特徴とする請求項1に記載のスライド式自動車用シート。
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