JP3771115B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は自動車のリクライニングシートにおいてクッション座面角をシートバックの傾斜角度に連動して調整できるようにした車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のリクライニングシートは乗員の安楽な着座と最適運転姿勢を確保するために、シートバックの傾斜角度を所定の範囲内で所望に調節できるようにした着座装置である。
【0003】
一般に、この種のリクライニングシートは、シートバックの傾斜角度を調節するとき、シートクッションは何等連動することなく、単にシートバックのみが動くものが多い。
【0004】
しかし、自動車のセカンドシート等においては、荷室を広くするためにシートを折り畳み可能とすることが要望されており、特に折り畳み時にはシートを省スペースに収納できるようにすることが望まれている。
【0005】
そこで出願人は、シートクッションの後部とシートバックを連動プレートで連結する一方、シートクッションの前部と車体との間をリンクで回動可能に結合することでシートクッションをシートバックの動きと連動させて折り畳み可能とした車両用シートを提供した(特開平8−214977号及び特開11−244082号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−214977号の発明では、乗員が着座したままシートバックのリクライニング調整をしようとすると、シートバックとシートクッションが連動するために、乗員の体重がシートクッションを介してシートバックを回動させる方向に作用し、乗員が窮屈感を生じると云う問題があった。この問題については、特開平11−244082号の発明で解決手段を提供したが、まだ十分ではないと云う問題がある。
【0007】
また、前記公報記載の発明では、折り畳み時の利便性が良い反面、乗員が着座した状態でシートバックをリクライニング調整すると、乗員の体重がシートクッションを介しシートバックに伝達され、シートバックを後方へ押し倒すと、倒し速度が加速し、シートバックを前方へ起こすときは、その起こし力が重くなるという問題がある。
【0008】
そこで、この発明はシートクッションをシートバックの動きと連動させて折り畳み可能とした車両用シートにおいてリクライニング調整時に生じる上記二つの問題を解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかるシートリクライニング装置は、請求項1記載のように、シートクッションの前部が車体床面にリンクを介して回動可能に支持される一方、シートクッションの後部が中間アームの上部に回動可能に連結され、前記中間アームの上部にシートバックの下部がリクライニングロック機構部を介して回動可能かつロック可能に連結され、前記中間アームの下部が折畳みロック機構部を介して回動可能かつロック可能に車体床面に支持されていることを特徴とする車両用シートを提供する。
【0010】
したがって、シートバックのリクライニング調整は中間アームとシートバック間に介在するリクライニング装置を介して行い、また、折り畳み操作は中間アームと車体床面間に介在する折り畳み装置で行う。そのため、リクライニング操作と折り畳み操作が明確に区別される。このため、シートバックをリクライニング調整しても、シートクッションのクッション座面角が変化することがない。また、着座した状態でリクライニング調整を行なっても、乗員の荷重がシートクッションを介してシートバックに負荷されることはない。
【0011】
そして、請求項2記載のように、リクライニングロック機構部の操作レバーをシートバックの側面に配置すると共に、折畳みロック機構部の解除レバーを設け、前記操作レバーと前記解除レバーとをシートバックの背面側に配置した操作ノブに連動可能に連結したことを特徴とする請求項1記載の車両用シートを提供する。したがって、操作レバーと解除レバーの配設位置を異にしたので、リクライニング操作と折り畳み操作の誤操作を防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1〜図4に示すように、車体床面Fに左右一対で固定したシートスライド機構部1,1にベースプレート2,2の下部が支持され、一方のベースプレート2の上部に折畳みロック機構部3が設けられ、この折畳みロック機構部3に下端部側をロックかつ回動可能に連結した中間アーム4が設けられ、中間アーム4の上端部側にシートバック5がリクライニングロック機構部6を介しリクライニング調整可能に軸支されている。折畳みロック機構部3、リクライニングロック機構部6については、シートバック5及びシートクッション16の片側(アウター側)にのみ設けることとして、他の片側(インナー側)にはフリーヒンジ19を配設している。
【0013】
フリーヒンジ19は、図1に示すように、ベースプレート2の上端部にヒンジシャフト20を介して中間アーム21の下端部を回動可能に連結し、かつ、中間アーム21の上端部にヒンジシャフト22を介してブラケット23を回動可能に連結したものである。ブラケット23はシートバック5の側面に固定される。折畳みロック機構部3とリクライニングロック機構部6は後記するように実質的には同じ構成を有しているが、ロック範囲及びロックを解除する操作レバー8と解除レバー36が相違し、ベースプレート2と中間アーム4又は中間アーム4とシートバック5とを回転可能かつ所定の角度でロックできるものである。したがって、シートバック5は折畳みロック機構部3のセンターシャフト9とフリーヒンジ19のヒンジシャフト20を介して前倒れが、更に、リクライニングロック機構部6のセンターシャフト10とフリーヒンジ19のヒンジシャフト22を介してリクライニング調整が可能である。
【0014】
リクライニングロック機構部6のセンターシャフト10には連動プレート15の一端部が回動可能に連結され、この連動プレート15の他端部はシートクッション16の後部に結合されている。シートクッション16の前部にはリンク17の上端部が回動可能に連結され、リンク17の下端部は車体床面Fに固定したブラケット18,18aに回動可能に支持されている。したがって、シートクッション16はシートバック5のリクライニング調整に連動して前後方向へ移動することはない。なお、ブラケット18,18aの相違は車体床面Fの特殊性に因るものであり、両者同じようなものであってもよいことは勿論である。また、連動プレート15はセンターシャフト10に回動可能に連結されているが、中間アームの上端部であれば別途支軸を設けて支持させるようにしてもよい。
【0015】
リクライニング調整を行う操作レバー8は、シートバック5の側面に配置されたリクライニングロック機構部6のセンターシャフト10に軸支されている。そのセンターシャフト10に内端部を係止し、外端部を操作レバー8に係止したレバースプリング45(図4参照)が操作レバー8を時計方向へ回転付勢している。また、解除レバー36にも同様のレバースプリング34(図2,図3及び図4参照)が設けられている。なお、中間アーム4,21間には補強プレート40を連結して一体性を高め、連動性能が向上するようにしてある。さらに、図2〜図4に示すように、シートバック5の前倒れを行うためのリターンばね35がセンターシャフト10に内端部を連結し、外端部をシートバック5に固定するリクライニングロック機構部6の一部に連結して反時計回りに回転付勢されている。
【0016】
折畳みロック機構部3にはウォークインレバー7と解除レバー36がセンターシャフト9に回動可能に軸支されている。解除レバー36は操作レバー8と同じような構造であるが、ノブ部は省略している。この解除レバー36にはワイヤ37の一端部が連結され、ワイヤ37の他端部はシートバック5に沿うワイヤチューブ38を介してその上方に延伸し、シートバック5の背面の凹部5a内に配設した操作ノブ39に連結してある。なお、ワイヤ37には連結器41を介して枝別れしたチューブ42を設け、そのチューブ42内に収納したワイヤの下端部を操作レバー8に連結してある。これにより、操作ノブ39を引くと操作レバー8及び解除レバー36が連動してリクライニングロック機構部6及び折畳みロック機構部3のロックを解除できる。
【0017】
ウォークインレバー7の一端部12には中間アーム4に突設したピン11が当接可能であり、また、ウォークインレバー7の他端部には連結ロッド13の一端部が回動可能に連結され、連結ロッド13の他端部は一方(アウター側)のシートスライド機構部1のアッパーレール25に軸31で回転可能に支持されたリンクレバー14に回動可能に連結されている。軸31にはアッパーレール25の背面側でカム32が一体で回転可能に配設されている。
【0018】
シートスライド機構部1は、図4に示すように、車体床面Fに固定される横断面が略凹字形をしたロアーレール24に、横断面が略逆T字形をしたアッパーレール25がローラー42を介して長手方向へ移動可能に配置されてなるもので、そのアッパーレール25にベースプレート2がリベット等にて垂直に連結固定されている。ロアーレール24及びアッパーレール25は、通例ではシートクッション16を平行移動させるために設けられるから、シートクッション16の前部と後部を同時にアッパーレール25と連結している。そのため、シートスライド機構部1,1のレール長さは長くなるが、本例にあっては、シートクッション16の後部を支持するベースプレート2を連結するだけでよいため、レール長さを短くすることができる。
【0019】
さらに、アッパーレール25は図示外のスプリング等にて車体前方側へ常に引き寄せられている。そして、アッパーレール25の移動位置をロックするためのスライドロックプレート26が設けられている。スライドロックプレート26はアッパーレール25の前端部に軸27を介して揺動可能に支持された部材で、図4及び図5に示すように、自由端側には車両後方側へ高く傾斜したスロープからなるカム係合部28とこれと上下で対面して水平方向へ延伸するロック係合部33がともに形成され、かつ、軸27付近の端部にはハンドル29が連結されている。図6に示すように、ロック係合部33には少なくとも2つの穴43が開設され、この穴43には図4及び図5に示すように、ロアーレール24の長手方向の辺縁に形成された歯部44が係脱する。
【0020】
ハンドル29はシートクッション16の左右両側におけるシートスライド機構部1,1のスライドロックプレート26,26を連動させるために設けられており、シートクッション16の下部に位置してシートクッション16の前部下方で操作できる。スライドロックプレート26には、図5に示すように、軸27を中心として反時計方向へ回転付勢するバネ30が設けられており(アッパーレール25の長孔25aに差し込まれた係止端部26aにバネ30のフック端部が引掛けられている。バネ30はアッパーレール25の前端部に固定されている。)、このバネ30によってスライドロックプレート26の自由端側は常に上方へ回動し、ロック係合部33の穴43,43が歯部44,44に係合する一方、ハンドル29は下方へ回動した状態を保持するものである。また、ハンドル29を上方へ持ち上げるとロック係合部33の穴43,43は歯部44,44から外れるためにベースプレート2,2は車両前後方向へ移動できる。
【0021】
そこで、図2及び図5に示すように、シートバック5が起立位置にある状態では、連結ロッド13が下方へ押し下げられた状態にあり、リンクレバー14が軸31を中心に時計回りに回動しており、カム32がカム係合部28から外れ、スライドロックプレート26は軸27を中心にバネ30の力により反時計回りに回動し、ロック係合部33の穴43,43が歯部44と係合することでシートクッション16の前後移動を阻止する。そして、連結ロッド13が上方へ引かれると、図3に示すように、リンクレバー14が前記とは逆方向へ回動することによりカム32が回動し、カム32はカム係合部28に当接してスライドロックプレート26を押し下げるので、スライドロックプレート26は軸27を中心として時計方向へ回動し、ロック係合部33の穴43,43がロアーレール24の歯部44,44から外れるのでシートクッション16は前後へ移動可能になる。
【0022】
なお、シートスライド機構部1、ベースプレート2、折畳みロック機構部3、リクライニングロック機構部6、連動プレート15及びリンク17とをシートクッション16の左右両側に対として配設してもよい。また、この場合には中間アーム4,21間を連結するように設けた補強プレート40は無くしてもよい。
【0023】
シートクッション16は床面F側を空洞にしたシートパンを用いてリンク17,17及びハンドル29をその空洞内に収容できる。また、車体床面Fにはシートスライド機構部1,1の後端部が挿入された傾斜溝部48を有する段差部46が図示されているが、これは傾斜溝部48内にベースプレート2が移動できるようにして着座者の足元スペースの拡大を図ったミニバンのリアシートへの適用例であって、段差のない車両床面にも採用できることはいうまでもない。また、図2及び図3中の符号47は、リアーシートと段差部46との隙間を塞ぐプロテクターである。
【0024】
折り畳みロック機構部3及びリクライニングロック機構部6は図示のものに限定されるものではない。例えば、図示はしないが、中間アーム4の上・下端部にそれぞれセンターシャフト9,10を中心とする所定半径の円周縁に歯部を形成し、その歯部に係脱する歯部を一端部に有するツース部材の他端部を、ベースプレート2及びシートバック5側にそれぞれ回動可能に配置し、それらのツース部材を解除レバー36及び操作レバー8にて操作できる構成としてもよい。
【0025】
そこで、リクライニングロック機構部6を説明すると、図7及び図8に示すように、中間アーム4に一体形成された固定側プレート50には、下記に説明するロックプレート51とカムプレート52を移動可能に収容する凹部57が形成され、シートバック5に固定する可動側プレート53にはセンターシャフト10を中心とする所定半径の円弧部を有する略円形の凹部54が形成され、凹部54の円弧部内周縁には歯部55が所定角度範囲で形成されている。この歯部55に噛合する歯部56を有するロックプレート51が固定側プレート50の凹部57の内周面の一部を略径方向で平行に形成した案内部58内に摺動可能に係合している。
【0026】
ここで、所定角度範囲とは、シートバックの最前傾位置と最後傾位置の範囲であって、固定側プレート50の円弧部外周縁に形成した切り欠き部50aと、可動側プレート53に固定したブラケット53aのストッパ部53bとにより決定され、この範囲の任意の位置でロック可能である。これに対し折り畳みロック機構部3では、中間アーム4の起立位置と前倒れ位置の範囲で回動可能であり、また、起立位置にのみ歯部55が形成され、他は無歯部となっている。
【0027】
ロックプレート51の歯部56と可動側プレート53の歯部55が噛合しているとき、ロックプレート51を可動側プレート53に押し付けるため、センターシャフト10にカムプレート52が回転可能に上記凹部57,54内に収容支持されている。そして、このカムプレート52はロックプレート51の端部に設けたカム面60に当接するストッパー部61を対面側に形成してある。操作レバー8がセンターシャフト10に回動可能に支持されて固定側プレート50の外側に配置されている。
【0028】
したがって、操作レバー8はセンターシャフト10を中心として回動可能であり、この回動時にロックプレート51を可動側プレート53に向けて進退させるため、ロックプレート51に起動ピン63を突設し、この起動ピン63を固定側プレート50に設けた半径方向の長孔64を貫通させて操作レバー8に形成した係合孔65に係合させてある。また、カムプレート52には係止部68が折り曲げ形成され、この係止部68が固定側プレート50にセンターシャフト10を中心とする所定半径で設けた円弧孔66を挿通して操作レバー8に設けた孔に係合しており、カムプレート52と操作レバー8は一体で回動する。なお、円弧孔66は操作レバー8の回動範囲の規制をする。
【0029】
係合孔65は起動ピン63に当接する傾斜辺部67を有する。そのため、操作レバー8をセンターシャフト10を中心として図中反時計方向へ回動操作すれば、操作レバー8の傾斜辺部67が起動ピン63に当接してこれを押し上げるとともに、カムプレート52のストッパー部61がロックプレート51のカム部60から外れるから、ロックプレート51は案内部58に沿ってセンターシャフト10方向へ移動する。これにより、歯部55,56の噛合が解除される。
【0030】
操作レバー8の係止部69に外端部が係止されると共に、センターシャフト10に内端部が係止されたレバースプリング45が設けられており、操作レバー8を放すと操作レバー8は元の状態に復帰する。このときカムプレート52のストッパー部61がロックプレート51のカム面60に当接して押し下げ、ロックプレート51を可動側プレート53に押し付けることにより歯部55,56が噛合するとともに、ロックプレート51がセンターシャフト10の方向へ移動するのを阻止する。
【0031】
なお、センターシャフト10にはリターンばね35の内端部が係止され、リターンばね35の外端部はブラケット53aの係止部71に係止している。さらに、可動側プレート53の周縁部を固定側プレート50に押え付ける剥離防止金具72が固定側プレート50にセンターシャフト10で固定されている。そこで、リクライニング調節をするときは、操作レバー8を反時計方向へ回動操作して歯部55,56の噛合を解除した後、シートバック5を適宜傾斜させて操作レバー8を放すと、歯部55,56が噛合してその位置がロックされる。
【0032】
次に上記構成にかかるシートリクライニング装置の動作につき説明すると、図2に示す着座可能状態では、アッパーレール25はロアーレール24の後部に移動し、リンク17は起立してシートクッション16の前部を車体床面Fから所定の高さに支持している。シートスライド機構部1,1はスライドロックプレート26のカム係合部28からカム32が外れているので、スライドロックプレート26は軸27を中心としてバネ30の力で反時計回りに回動し、ロック係合部33がロアーレール24の歯部44に係合してアッパーレール25を移動できないようにロックしている。この状態において、シートバック5の傾きを調節する(リクライニング調整)にはリクライニングロック機構部6の操作レバー8を用いてシートクッション16と中間アーム4との角度を適宜設定する。
【0033】
次に、シートバック5を折り畳むときは、シートバック5の背面において操作ノブ39を上方へ引き上げ操作してワイヤ37を引くことにより、操作レバー8と解除レバー36が共に回動してリクライニングロック機構部6と折畳みロック機構部3のロックを解除することにより、シートバック5はリターンばね35の力で車両前方側へ倒れて最前傾する。そこで、操作ノブ39を引き上げた状態でシートバックを手で倒すと中間アーム4が同様に前倒れすることにより、図3に示すように、シートバック5及び中間アーム4はシートクッション16上に重なる。操作ノブ39を放した場合に、リクライニングロック機構部6は最前傾位置の歯部に係合してロックするが、折畳みロック機構部3はロックしない。ここで、折り畳みロック機構部3に起立位置だけでなく前倒れ位置にも歯部を設けてロックするようにしてもよい。
【0034】
このとき、中間アーム4のピン11が回動してウォークインレバー7をセンターシャフト9を中心に反時計回りに回動させるから、連結ロッド13が上方へ引かれてリンクレバー14が軸31を中心に反時計回りしてカム32がカム係合部28を押し下げる。そのため、スライドロックプレート26は軸27を中心にバネ30の力に抗し時計回りしてロック係合部33の穴43,43が歯部44,44から外れ、アッパーレール25とロアーレール24のロックが解除される。そのため、アッパーレール25,25は車両前方側に常に付勢しているばねの力でシートスライド機構1,1に沿って車両前方側へ移動する。アッパーレール25,25はシートスライド機構部1,1の最前位置まで移動する。なお、アッパーレール25,25を車両前方側へ付勢しているばねを設けることなく、手動によりシートクッションを操作し、アッパーレール25,25をシートスライド機構部1,1の最前位置まで移動するようにしてもよい。
【0035】
一方、シートバック5が前倒れすることにより軸10が車両前方側へ移動するから、連動プレート15,15が車両前方側へ移動してシートクッション16は車両前方側へ移動する。そのため、リンク17,17は前倒れしてシートクッション16の内部に折り畳まれて車体床面Fとほぼ平行に収納される。リンク17,17が車体床面Fとほぼ平行に位置することにより、シートクッション16の車体床面Fからの高さはきわめて低くできる。
【0036】
したがって、シートバック5が折り畳まれた状態では、ベースプレート2,2がシートスライド機構部1,1の最前位置にあり、ロック係合部33の穴43,43は歯部44,44と噛合していないが、シートクッション16はシートスライド機構部1,1に沿って車両後方側へ移動しようとしても、シートクッション16は図示しないばねの力で車両前方側へ引き寄せられ、かつ、リンク17,17がほぼ水平位置でシートクッション16内に折り畳まれているので、車両後方側へ移動する恐れは生じない。
【0037】
次に、折り畳んだシートバック16を引き起こすには、リクライニングロック機構部6はロックされているが、折畳みロック機構部3はロックされていない状態にあるので、シートバック5を手動で引き起こすと、リクライニングロック機構部6はロック状態にあるので、シートバック5と中間アーム4が共に折畳みロック機構部3のセンターシャフト9を中心に車両後方側へ回動する。これによりピン11がウォークインレバー7を開放するので、ウォークインレバー7に連結ロッド13を介して連結されたカム32も自由に回動できる状態となる一方スライドロックプレート26にはバネ30による反時計回りの付勢力が作用しているので、スライドロックプレート26のカム係合部28がカム32を押し上げ、それによりスライドロックプレート26が反時計回りに回動してロック係止部33が上昇する。
【0038】
これにより、スライドロックプレート26のロック係止部33がロアーレール24の歯部44に係合してシートスライド機構部1,1がロックされ、また、シートバック5が起立位置まで引き起こされて折り畳み機構部3がロックされ、着座可能となる。そして、ハンドル29を上方に回動操作することで、シートクッション16はシートスライド機構部1,1に沿って車両後方側へ手動で移動させることができる。
【0039】
このとき、シートクッション16の前部はリンク17,17で回動するのに反し、後部はシートスライド機構部1,1で水平移動するので、シートクッション16の座面角が変化すると共に、シートクッション16の車体床面Fからの高さが変化する。
【0040】
そこで、シートクッション16を着座者の所望する位置でシートスライド機構部1,1の移動を停止させハンドル29を離すと、ロック係合部33の穴43が歯部44に係合してシートクッション16の位置を固定する。したがって、この状態で安楽な着座をすることができる。
【0041】
かくして、この発明の上記実施の形態によれば、シートバックをリクライニング調整してもシートクッションのクッション座面角が変化することがなく、また、リクライニング調節範囲外に回動することもない。
【0042】
そのため、着座した状態でリクライニング調整を行っても、乗員の荷重がシートバックに負荷されることはなく、また、着座状態でシートバックの側部に設けた操作レバーを操作できるので操作性がよい。そのうえ、従来の折り畳み時の利便性はそのまま保有できる。
【0043】
さらに、シートクッションの後部にのみシートスライド機構部を設けることで、車体床面Fに高低差があっても、シートクッションの前後移動が可能になる。そして、シートクッションの前部をリンクで車体床面Fに支持したから、シートクッションのスライド前後移動と同時にその高さを調節できる。また、シートスライド機構部のレール長さを通例よりも短くすることができ、かつ、車体床面Fへのフラットな取付け面の確保が容易となる。
【0044】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、シートバックをリクライニング調節してもシートクッションのクッション座面角が変化することがなく、また、リクライニング範囲外に回動することもなく、かつ、折り畳み時のシートバックの高さを低くすることができるから、座席をコンパクトに折り畳むことができるという従来の折り畳み時の利便性はそのまま保持できる。
【0045】
また、着座した状態でリクライニング調整を行っても、乗員の荷重がシートバックに負荷されないために操作が円滑にできる。
【0046】
さらに、請求項2記載の発明によれば、着座状態での操作性が良好で、また、誤操作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すシートリクライニング装置の概要斜視図。
【図2】図1の側面図。
【図3】折り畳み状態の側面図。
【図4】リクライニングロック機構部と折畳みロック機構部の正面図。
【図5】シートスライド機構部の側面要部拡大図。
【図6】スライドロックプレートの平面図。
【図7】リクライニングロック機構部の要部を示す側面図。
【図8】リクライニングロック機構部の要部を示す一部断面正面図。
【符号の説明】
F…車体床面
1…シートスライド機構部
2…ベースプレート
3…折畳みロック機構部
4…中間アーム
5…シートバック
6…リクライニングロック機構部
7…ウォークインレバー
8…リクライニング操作レバー
9,10…センターシャフト
11…ピン
12…(ピン11が当接するウォークインレバーの)一端部
13…連結ロッド
14…リンクレバー
15…連動プレート
16…シートクッション
17…リンク
18,18a…ブラケット
19…フリーヒンジ
20…ヒンジシャフト
21…中間アーム
22…ヒンジシャフト
23…ブラケット
24…ロアーレール
24a…歯部
25…アッパーレール
26…スライドロックプレート
27…軸
28…カム係合部
29…ハンドル
30…バネ
31…軸
32…カム
33…ロック係合部
33a…穴
34,45…レバースプリング
35…リターンばね
36…解除レバー
37…ワイヤ
38,42…ワイヤチューブ
39…操作ノブ
40…補強プレート
44…歯部

Claims (2)

  1. シートクッションの前部が車体床面にリンクを介して回動可能に支持される一方、シートクッションの後部が中間アームの上部に回動可能に連結され、
    前記中間アームの上部にシートバックの下部がリクライニングロック機構部を介して回動可能かつロック可能に連結され、前記中間アームの下部が折畳みロック機構部を介して回動可能かつロック可能に車体床面に支持されていることを特徴とする車両用シート。
  2. リクライニングロック機構部の操作レバーをシートバックの側面に配置すると共に、折畳みロック機構部の解除レバーを設け、前記操作レバーと前記解除レバーとをシートバックの背面側に配置した操作ノブに連動可能に連結したことを特徴とする請求項1記載の車両用シート。
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