JP4291662B2 - 車両のシートスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のシートスライド装置に関し、とりわけ、スライド位置を調整するロック機構を改良した車両のシートスライド装置に関する。
近時、自動車用シートにおいては、シートレイアウトの多様化が求められており、フロントシートだけでなくセカンドシートやサードシート等にもシートスライド装置が設けられている。そして、ここで採用されるシートスライド装置は、車両の床面に埋め込まなければならなかったり、狭いスペースに設置しなければならない等、多くの制約のある条件下での設置が求められている。
このため、従来、このような厳しい条件下での設置を実現するために、フロア側のロアレールとシート側のアッパレールの間の断面内にロック機構を配置し、それによりアッパレールの外側へのロック機構の張り出しを無くしたシートスライド装置が提案されている。
従来の車両のシートスライド装置としては、例えば特許文献1のものがある。特許文献1の図1、図4に記載のように、アッパーチャンネル8の内部に支持シャフト16を介してロックプレート17を回動自在に設け、ロックスプリング18によりロックプレート17の先端が上方へ付勢されることでロックプレート17のロック穴17dにロアチャンネル7の下向きに突出するロック凸部7iが入り込み、ロアチャンネル7に対してアッパーチャンネル8がロックされる。図4に示すように、レバー20の後部20aがロックプレート17の内部に入り、上部穴8kを介してアッパーチャンネル8から導出された前部20bには略U字形のロックレバー21の両端がCリング22を介して結合されている。ロックレバー21を上方へ引くと、ロックプレート17の先端がロックスプリング18の付勢力に抗して下方へ回動され、ロック穴17dの部分が下向きに突出するロック凸部7iから外れてロックが解除される。
また、例えば、特許文献2に記載のものがある。特許文献2の図4、図9のように、アッパレール12の長さ方向と平行な軸を中心として回動するロックレバ一21が設けられており、バネ部材22の付勢力によりロックレバー21の爪21aがロアレール11の係合孔11aとアッパレール12の係合孔12aとに嵌合することでロアレール11に対してアッパレール12がロックされる。アッパレール12に結合された弾性体24の支持アーム24aに挿通された操作レバー23の断面U字状の後端部23cがU字状支持部24bとI字状支持部24cとの間に挟んで支持されており、操作レバー23における図1の操作部23aを上方へ持ち上げると、後端部23cがアーム21bを下方へ押し、ロックレバー21がバネ部材22の付勢力に抗して回動し、爪21aがロアレール11の係合孔11aとアッパレール12の係合孔12aとから引き抜かれ、ロックが解除される。
更に、シートスライド装置は、車両の床面に埋め込まなければならなかったり、狭いスペースに設置しなければならない等、多くの制約のある条件下での設置が求められており、このような厳しい条件下での設置を実現するために、特許文献2のように、フロア側のロアレールとシート側のアッパレールの間の断面内にロック機構を配置し、それによりアッパレールの外側へのロック機構の張り出しを無くしたシートスライド装置が提案されている。このシートスライド装置について簡単に説明すると、ロック機構は、アッパレールの一方の側壁下端にロック爪が揺動可能に取り付けられ、そのロック爪の先端部がアッパレールの内側から一方の側壁方向に屈曲し、その側壁に形成された係合孔を貫通してロアレールの側壁の任意位置の係合孔(被係合部)に嵌合されるようになっている。そして、ロック爪は、アッパレール内に設置されたばね手段によって係合孔に嵌合される方向に付勢され、ロック解除時には、ばね手段の力に抗して揺動操作されるようになっている。即ち、ロック爪は、操作レバーによるロック解除操作が行われない間は、ばね手段の付勢力を受けてアッパレールの内側から両側壁の係合孔に跨って嵌合されており、操作レバーによるロック解除操作によってロアレールの係合孔との嵌合を解除される。尚、ロアレール側の係合孔(被係合部)はアッパレールの全スライド範囲に亙って複数形成されている。このシートスライド装置においては、ロック機構のほぼ全体がアッパレールとロアレールの内側に位置されてアッパレールの外部に張り出すことがなくなり、その結果、アッパレールの外側に有効スペースが確保され、制約の多い車両スペースヘの設置が容易となる。
特開平10−309965号公報((0021)〜(0029)、図1・4) 特開2002−154356号公報((0014)〜(0017)、図4・6・7)
ところが、特許文献1では、アッパーチャンネルとロアチャンネルとで囲まれた空間に、チャンネルの長さ方向とは直角な水平軸を介して回動するロックプレートを設けていることから、ロックプレートの回動角度が小さく、ロック穴に対するロック凸部の噛み合い深さが小さい。
次に、特許文献2では、ロックレバーがレールの長さ方向と平行な回動軸を中心として回動自在であるが、操作レバーの後部が上下のレールの内部でアームを下方へ押圧してロック解除する構成であるため、操作レバーの回動角度を大きくとることができず、係合孔に対する爪の噛み合い深さが小さい。このため、いずれの場合も操作レバーの回動角度が小さく、寸法のバラツキや組み付け位置のバラツキが原因で操作レバーの位置がずれた場合にハーフロックになり易く、部品寸法や組付けに精度が要求される。
一方、特許文献2のシートスライド装置の場合は、ロック爪と嵌合される係合孔(被係合部)がロアレールの側壁に形成された構造であるため、アッパレールのスライド範囲等の仕様の異なるシートに適用する場合には、ロアレール全体を別に作り分けしなければならず、生産効率が悪いことが問題となっている。また、ロアレールの側壁に係合孔(被係合部)を長手方向に亙って複数形成しなければならないため、この係合孔によってロアレールの剛性が低下することも問題となっている。ところで、特許文献2のシートスライド装置も含めこの種のシートスライド装置においては、アッパレールとロアレールに前後一対のストッパ突起が夫々一体に設けられ、両レール間のスライドを許容するためのボールが、アッバレール側とロアレール側の各ストッパ突起で挟み込まれることにより、アッパレールのスライド範囲が規制されるようになっている。つまり、アッパレールが後方側にスライドするときには、アッパレール側の前部側ストッパ突起とロアレール側の後部側ストッパ突起が同時にボールに当接することによって後方変位が制限され、逆に、アッパレールが前方側にスライドするときには、アッパレール側の後部側ストッパ突起とロアレール側の前部側ストッパ突起が同時にボールに当接することによって前方変位が制限されるようになっている。このため、この種のシートスライド装置にあっては、アッパレールのスライド規制位置の異なるシートに適用する場合には、両レールを専用のものに作り分けしなければならず、この点についても生産効率が悪いことが問題となっている。
そこで本発明は、上記の課題を解決した車両のシートスライド装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る車両のシートスライド装置の構成は、車両のフロアに並設されたロアレールに、シートの両側に固定された一対のアッパレールがスライド自在に組み付けられ、このアッパレールとロアレールとのスライド位置を調整可能にするロック機構が設けられ、前記ロック機構は、前記アッパレール側に回動自在に支持されたラッチレバーと、該ラッチレバーに形成されたロック爪と係脱可能であって前記ロアレール側に設けられた被係合部と、該被係合部に前記ロック爪が係合する方向へ前記ラッチレバーを付勢するばね手段とを備え、前記ばね手段の付勢力に抗して前記ラッチレバーを操作して該ロック爪前記被係合部と係合するのを解除するロック解除機構を設けた車両のシートスライド装置において、前記ロアレールおよび前記アッパレールは略コ字状の基本断面部を有し、前記アッパレールと前記ロアレールとの間の断面内に前記ラッチレバーが設けられると共に前記ラッチレバーは前記アッパレールと略平行な軸部に回動自在に支持され、前記ラッチレバーの端部にはロック解除するための入力アームが一体に設けられ、該入力アームはアッパレールの一方の側壁から上壁に跨るように形成された切欠きを介してアッパレールの外部へ突出させられ、前記ロアレールの内部にロックプレートが固定され、該ロックプレートの長手方向に沿って前記被係合部が複数形成される一方、前記アッパレールの内部に爪支持プレートが固定されて該爪支持プレートには複数の支持孔が形成され、かつ前記アッパレールの一方の側壁には支持孔が形成され、前記ロック爪が、前記爪支持プレートの支持孔と、前記ロックプレートの被係合部と、前記側壁の支持孔とに跨って挿入係合されることを特徴とする。
このような車両のシートスライド装置では、ラッチレバーをアッパレールと略平行な軸部を介して回動自在に支持し、ロック解除するためにラッチレバーと一体の入力アームを切欠きを介してアッパレールの外部へ突出させたことから、ラッチレバーおよび入力アームの回動角度を大きくとることができ、被係合部に対するロック爪の噛み合い深さが大きくなり、ロックが確実に行なわれる。
請求項2に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記ロック解除機構は、略U字形のループハンドルとホルダーとを備えており、該ホルダーは前記アッパレールに回動自在に支持され該ホルダーには前記入力アームを押圧する操作部が形成される一方、該ループハンドルの両側は一対の前記アッパレールの近傍に配置されると共に前記ホルダーに結合され、該ループハンドルの中間部はシートの前側に配置され、前記ループハンドルの中間部を引き上げると、前記ホルダーの前記操作部が前記入力アームを押圧することを特徴とする。
シートの前側から略U字形のループハンドルの中間部を引き上げると、ホルダーが回動し、ホルダーの両側の先端が入力アームを下方へ押圧し、シートスライド装置のロックが解除される。
請求項3に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記ロック解除機構は、一対の前記アッパレールの夫々の近傍に、前記入力アームを押圧するためのレバーが夫々設けられ、いずれか一方の前記レバーには、該レバーを手動で回動させるためのターンレバーが設けられ、一方の前記レバーから他方の前記レバーに回動力を伝達する伝達手段が設けられ、前記ターンレバーを回動させると、夫々の前記レバーが同期して回動し、夫々の前記レバーが前記入力アームを押圧することを特徴とする。
シートの前側からターンレバーを回動させると、ターンレバーの回動が両側の一対のレバーに伝わり、夫々のレバーが入力アームを押圧し、シートスライド装置のロックが解除される。
請求項4に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記ロックプレートに、前記アッパレール側の前記爪支持プレートに当接して前記アッパレールのスライド範囲を規制するストッパ突起を一体に形成したことを特徴とする。
このような車両のシートスライド装置では、スライド範囲等の異なるシートに適用するにあたっては、ロックプレートのみを交換するだけで良く、また、ロアレールには被係合部を形成する必要も無くなる。さらに、アッパレールのスライド範囲がロックプレートのストッパ突起によって規制されるため、スライド規制位置の変更をロックプレートの交換によって容易に行うことができる。
請求項5に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記爪支持プレートの支持孔は前記爪支持プレートの垂立壁に形成され、前記ロックプレートの被係合部は前記ロックプレートの垂立壁に形成され、前記ロックプレートの垂立壁は前記爪支持プレートの垂立壁と前記アッパレールの一方の側壁との間に配置されていることを特徴とする。
このような車両のシートスライド装置では、爪支持プレートによってロック爪の捩れを防止することが可能となるが、この爪支持プレートはアッパレールと別体部品であるため、ロックピッチ等の仕様の異なるシートに適用するときには、爪支持プレートをロックプレートと共に交換するだけで多くの部品を共用することができる。
請求項6に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項1に記載の車両のシートスライド装置において、前記アッパレールに浮き上がり規制片を設けると共に、少なくとも後方側スライド位置でのアッパレールの浮き上がり時に、前記浮き上がり規制片と係合する受け部を前記ロックプレートの後端部近傍に一体に形成したことを特徴とする。
このような車両のシートスライド装置では、後方側スライド位置において、シートからアッパレールに浮き上がり方向の荷重が入力されると、アッパレール側の規制片がロックプレートの受け部に係合し、それによってアッパレールの浮き上がりが確実に防止されると共に、浮き上がり荷重によるロアレールの後端部の変形が防止される。即ち、シートが後方側にスライドした状態においては、アッバレールの後部側領域がロアレールからはみ出すこととなるため、この状態においてシートベルト等を通してシート後部側に浮き上がり荷重が入力されると、その浮き上がり荷重がロアレールの後端部でアッパレールとの係合部に集中し易くなるが、この装置の場合、浮き上がり荷重をロックプレートの受け部で分散支持することができるため、浮き上がり荷重によるロアレールの後端側係合部の変形を確実に防止することができる。また、受け部はロックプレートに一体に形成したため、専用部品を別に設ける必要がなく、その分、低コスト化を図ることができる。
請求項7に係る車両のシートスライド装置の構成は、請求項6に記載の車両のシートスライド装置において、前記浮き上がり規制片を、前記ロック爪をアッパレールに回動自在に取り付けるための支持ブラケット、または、前記爪支持プレートと一体に形成したことを特徴とする。
このような車両のシートスライド装置では、支持ブラケット、または、爪支持プレートに浮き上がり規制片の機能を兼ねさせているため、アッパレール側の取付部品の点数を削減することができる。
本発明に係る車両のシートスライド装置によれば、ラッチレバーは、アッパレールの内部に設けられて該アッパレールと略平行に配置された軸部に回動自在に支持されると共に、端部にロック解除するための入力アームが一体に設けられ、該入力アームは、アッパレールに形成した切欠きを介してアッパレールの外部へ突出されたことから、ロック爪および入力アームの回動角度を大きくとることができ、ロックプレートの被係合部に対するロック爪の噛み合い深さが大きくなり、ロックが確実に行なわれる。また、ロック爪および入力アームの回動角度を大きくとれるので、部品の寸法のバラツキなどによる影響を小さくでき、ハーフロックによるロック強度の低下を防止することができると共に操作感覚が良い。更に、入力アームをアッパレールの外部から押圧するだけでロックが解除されるので、使用するロック解除機構のタイプに拘束されず、使用するロック解除機構の汎用性が高い。
また、被係合部を有する別体のロックプレートをロアレールに取り付け、このロックプレートをラッチレバーやばね手段と共にアッパレールとロアレールの間の断面内に配置するようにしているため、アッパレールの外側へのロック機構の張り出しをほぼ無くすことができるという基本効果を奏しつつも、ほぼロックプレートの交換のみによってスライド範囲等の異なるシートに容易に適用することができ、しかも、ロアレールに被係合部を直接形成しないことから、ロアレールの剛性向上をも図ることができる。
さらに、この出願の発明においては、専用のストッパ部品をロアレールに取り付けるのではなく、ロックプレートにストッパ突起を一体に形成するようにしたため、ロアレールに取り付ける部品の点数を削減して低コスト化を図ることができ、しかも、ロアレールの交換によってスライド規制位置の変更に対応できることから、ロアレールを作り分けすることなく仕様変更に容易に対応することができる。
次に、この出願の発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
(a)実施の形態1
まず、図1〜図4に示す実施の形態1について説明する。
図1は、この出願の発明にかかるシートスライド装置の分解斜視図を示し、図2及び図3、図6は同スライド装置の部分断面側面図、図4、図5は同スライド装置の長手方向と交差する方向の断面図を夫々示している。
図1、図2に示すように、シートスライド装置は、車両のフロアに固定設置されるロアレール1と、シートの側部下端に取り付けられるアッパレール2と、を備え、両レール1,2が、リテーナ3に保持されたローラ4とガイドボール5を介して長手方向にスライド自在に組み付けられている。
具体的には、ロアレール1は、略コ字状の基本断面部の側壁上端(開口側端部)に内向きの屈曲部1aが夫々延設され、アッパレール2は、同様の略コ字状の基本断面部の側壁下端(開口側端部)に外向きの屈曲部2aが夫々延設されている。そして、アッパレール2は、各屈曲部2aとそれに対峙する側壁2b,2cとで、ロアレール1側の対応する屈曲部1aを挟み込むようにして組み付けられている。また、前記リテーナ3はロアレール1とアッパレール2の間にフリー状態で組み入れられ、そのリテーナ3に保持されたローラ4はアッパレール2側の各屈曲部2aの下面を転勤自在に支持し、ガイドボール5はアッパレール2の各屈曲部2aの側方変位をガイドする。
こうして構成されたアッパレール1とロアレール2の間の断面内にはアッパレール1のスライド位置を調整するためのロック機構6が配置されている。このロック機構6は、アッパレール1と略平行な軸部19,20を介してアッパレール1側に回動自在に支持され、軸部19,20から離間した位置に複数のロック爪7を有する略コ字状のラッチレバー8と、このラッチレバー8のロック爪7と係脱可能な複数の嵌合孔9(この出願の発明における被係合部)を有するロックプレート10と、前記ラッチレバー8をロック爪7が嵌合孔9に係合する方向に付勢する棒状ばね11(この出願の発明におけるばね手段)と、ロック時にロックプレート10の手前側でロック爪7の付根部を係合支持する爪支持プレート12と、を備えている。
爪支持プレート12は、長手方向に離間した一対の取付基部12a,12bと、これらの取付基部12a,12bから両基部間を繋ぐように延設された垂立壁12cと、を備え、取付基部12a,12bがアッパレール2の上壁の長手方向略中央部にリベット13によって取り付けられると共に、垂立壁12cがアッパレール2の一方の側壁2b側に若干偏寄するように配置されている。この垂立壁12cはアッパレール2の長手方向に沿って延出し、その下端近傍には、ラッチレバー8の各ロック爪7が挿入係合される複数の支持孔14が形成されている。また、垂立壁12cの下端中央には水平方向に屈曲した屈曲片15が設けられている。
ラッチレバー8は前述のように略コ字状に形成され、そのコ字形状の開口側の2辺が、支持ブラケット16と後述する浮き上がり規制片17を介してアッパレール2に回動自在に支持されている。ロック爪7を有するラッチレバー8の一方の辺には入力アーム18が一体に延設されており、ラッチレバー8はこのアーム18を通して外部から操作力を入力されるようになっている。また、支持ブラケット16と、浮き上がり規制片17の前方側の端部は、前記爪支持プレート12と共にアッパレール2の上壁にリベット13によって固定されており、ブラケット16と規制片17の相互に対向する壁にはエンボス成形によって軸部19,20が突設され、前記ラッチレバー8がこれらの軸部19,20に回動自在に支持されている。
また、棒状ばね11は、その両端部がアッパレール2の上壁に支持固定され、湾曲したその中央部によってラッチレバー8を常時一方向(ロック爪7の先端部をアッパレール2の一方の側壁2b側に変位させる方向。)に付勢するようになっている。
浮き上がり規制片17は、図1及び図5に示すようにアッパレール2の上壁下面に当接する基壁17aと、断面略U字状のフック部17bとを備え、フック部17bがアッパレール2のロック機構6の取付部よりも後方側領域に長手方向の所定範囲に亙るように配置されている。また、基壁17aの前後両端部はアッパレール2にリベット13によって固定されているが、前端部側には段差状の屈曲部21が設けられ、その屈曲部21が爪支持プレート12の後部側の取付基部12bに重合されている。そして、この屈曲部12bは前述のように共通のリベット13を用いて爪支持プレート12と共にアッパレール2に固定されている。
一方、ロックプレート10は、長手方向の前後両端部を除くほぼ全域が断面略L字状に形成されると共に、ロアレール1の長手方向の所定範囲に亙るように長尺に形成されている。このロックプレート10のL字の一辺を成す基壁10aは、ロアレール1の底面の幅方向略中央部にスポット溶接やプロジェクション溶接等によって結合されている。そして、ロアレール1を車両のフロアに固定するときには、ロアレール1の両端がレール固定用のボルト22によってフロアに固定されるようになっている。
また、ロックプレート10のL字の他辺を成す垂立壁10bには、前述の複数の嵌合孔9が長手方向に亙って形成されており、その垂立壁10bは、前記爪支持プレート12の垂立壁12bとアッパレール2の一方の側壁2bの間に配置されている。垂立壁10bの嵌合孔9はラッチレバー8のロック爪7が挿入嵌合される部分であるため、隣接する嵌合孔9,9間のピッチはロック爪7のピッチと同ピッチとなっている。
さらに、垂立壁10bの後端部上縁には断面略U字状の受け部23が延設されている。この受け部23は、前記浮き上がり規制片17のU字部分と相互に跨ぎ合うように交錯して配置され、通常のスライド操作時には、両者が非接触状態に維持されている。ただし、シートが後方側スライド位置にあるときに、アッパレール2の後部側に浮き上がり方向の荷重が入力されると、浮き上がり規制片17は受け部23と上下方向で噛合い、それによってアッパレール2の浮き上がり変位を規制する。
ロックプレート10の基壁10aの前後両側の所定位置には夫々ストッパ突起24a,24bが切り起こし形成されている。これらのストッパ突起24a,24bは爪支持プレート12の前記屈曲片15との共働によってアッパレール2のスライド範囲を規制する。即ち、アッパレール2が最後退位置に達したときには、図2に示すように屈曲片15の後端部が後方側のストッパ突起24bに当接し、逆に、アッパレール2が最前進位置に達したときには、図6に示すように屈曲片15の前端部が後方側のストッパ24a突起に当接する。
また、アッパレール2の一方の側壁2bのうちの、爪支持プレート12の支持孔14に対峙する位置には、図4、図7に示すようにロックプレート10の垂立壁10bに近接する方向に窪む窪み部25が設けられ、その窪み部25に、支持孔14に対応するように同様の支持孔26が形成されている。この窪み部25の支持孔26は、ロック時に、ロック爪7の先端部が挿入係合される部分であり、爪支持プレート12の支持孔14と共にロック爪7を支持する第2の爪支持部を構成している。
また、アッパレール2の一方の側壁2bの軸方向略中央には上壁2eに一部跨るように切欠き27が形成され、ロック爪7を有するラッチレバー8の端部に一体に形成された入力アーム18がその切欠き27を通してアッパレール2の外部に突出している。そして、突出する入力アーム18を押圧してロック解除するロック解除機構30が設けられている。
ロック解除機構30の構成を説明する。ロック解除機構には、ループハンドルタイプのものと、ターンレバータイプのものとがあり、この実施の形態のロック解除機構30はループハンドルタイプのものである。略U字形のループハンドル28の両側部分がシートの両側のアッパレール2の上方に配置され、図1に示すように、ループハンドル28の両側がホルダー29の装着孔29d,29cに挿入され、図示しない結合手段を介してループハンドル28の両端がホルダー29に結合されている。そして、ホルダー29に形成した孔29bに挿通した図示しないボルトを介して、ホルダー29と共にループハンドル28が回動自在に軸支されている。つまり、略U字形のループハンドル28の中間部である前部を引き上げると、ループハンドル28が図示しないボルトを介して回動し、ホルダー29の後端部の操作部29aによって前記入力アーム18が下方へ押圧されるようになっている。そして、ループハンドル28の前部を引き上げた後にループハンドル28から手を離すとループハンドル28を元の状態に復帰させる図示しない復帰ばねが設けられている。したがって、ループハンドル28の前部を引き上げると、操作部29aが入力アーム18を下方へ押し下げ、それによってラッチレバー8が棒状スプリング11の付勢力に抗する方向へ回動操作されてロック解除の状態になり、ループハンドル28から手を離すと、ループハンドル28およびラッチレバー8が復帰し、再びロック状態となる。
尚、左右方向でのシートの他端側には同様のシートスライド装置が配置されており、そのスライド装置にはループハンドル28の他端側が同様に連結され、ループハンドル28の操作力が同期して他端側のスライド装置に伝達されるようになっている。したがって、シートの左右のロック機構6は常に連動作動する。
このシートスライド装置は以上のような構成であるため、シートが任意のスライド位置でロックされているときには、図4に示すようにラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力を受けてロックプレート10に向かって回動変位しており、このとき、ラッチレバー8のロック爪7は、爪支持プレート12の支持孔14、ロックプレート10の嵌合孔9、アッパレール2の支持孔26の三者に跨って係合している。本発明では、ラッチレバー8はアッパレール2と略平行な軸部19,20を中心として回動するため、ラッチレバー8の回動角度が大きく、ロックプレート10の嵌合孔9に対するロック爪7の噛み合い深さが大きく、ロックが確実に行なわれる。このため、噛み合い深さが小さいハーフロック状態を防止でき、ロック状態とロック解除状態との境界の不明確が解消される。
そして、この状態からシートのスライド位置を別の位置に変更する場合には、ループハンドル28の中間部を上方に引き上げる操作をすると、図2の孔29bを中心としてホルダー29が時計方向へ回動し、操作部29aが入力レバー18を下方へ押圧する。すると、ラッチレバー8が図7に示すように棒状ばね11の付勢力に抗する方向に回動変位し、それによってラッチレバー8のロック爪7が支持孔26、嵌合孔9、支持孔14の三者から引き抜かれてロック解除の状態になり、シートの自由なスライドが可能となる。この状態においてシートのスライド位置を任意位置に変更してロアレール1に対するアッパレール2の位置を変え、その後に操作レバー20の前部の引き上げを解除すると、ラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力によって元の位置に復元し、ロック爪7が支持孔14、嵌合孔9、支持孔26の三者に跨って再び係合し、ロック状態となる。
ここで、入力アーム18はラッチレバー8と一体でアッパレール2の長さ方向での略中間部に配置され、外観上は入力アーム18の先端がアッパレール2の切欠き27から突出している。このため、入力アーム18を押圧してロック解除するためのロック解除機構をいずれの場所にレイアウトしてもよく、自由度が大きくてバリエーションの展開が容易になる。
以上説明したように、このシートスライド装置はロック機構6のほとんどの構成要素がアッパレール2とロアレール1の間の断面内に配置されているため、シートのスライド操作時に周囲の部材との干渉を招くことなく、アッパレール2の外側の空間を有効活用することができる。
しかも、この装置の場合、ロック時にアッパレール2側のロック爪7と係合する嵌合孔9(被係合部)がロアレール1と別体のロックプレート10に形成されているため、スライド範囲等の仕様の異なるシートに適用する場合には、ロックプレート10のみを交換すれば良いという大きな利点があり、さらにロアレール1側に嵌合孔等の被係合部を形成するものでないことから、ロアレール1の剛性の向上をも図ることができるという別の利点もある。
また、このシートスライド装置の場合、図2、図6に示すように、爪支持プレート12の屈曲片15がアッパレール2の最大前進時と最大後退時にロックプレート10のストッパ突起24a,24bに当接することでアッパレール2の前後のスライド範囲が規制されるが、ストッパ突起24a,24bはロックプレート10に一体に形成したものであるため、別体のストッパ部材を設ける場合に比較して部品点数を削減して低コスト化を図ることができ、しかも、アッパレール2のスライド範囲の異なるシートに適用する場合には、ロックプレート10の交換のみによって対処できるという利点がある。
さらに、この実施の形態においては、爪支持プレート12が、ストッパ突起24a,24bに突き当てられるアッパレール2側の部材となっているため、ストッパ突起24a,24bに突き当てられる部材を別途アッパレール2側に設けなくて良い分、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
また、この実施の形態にあっては、アッパレール2側に浮き上がり規制片17を設ける一方で、ロックプレート10の後端部に受け部23を設けたため、後方側のシートスライド位置において、シートベルト等を介してアッパレール2の後端部に浮き上がり荷重が入力された場合であっても、規制片17と受け部23の係合によって浮き上がりを確実に防止することができる。つまり、シートが後方側のスライド位置にある場合には、アッパレール2の後端部が図2に示すようにロアレール1の後端部側から外側に飛び出すこととなり、このときアッパレール2の後端部に入力された浮き上がり荷重はロアレール1の後端側の屈曲部1aに集中し易くなるが、その浮き上がり荷重は規制片17と受け部23の係合部分によって確実に分散支持することができる。したがって、荷重集中によるロアレール1の後端側の屈曲部1aの変形をも防止することができる。
そして、この実施の形態では受け部23をロックプレート10の後端部側に一体に形成してあるため、専用の受け部23をロアレール1に別途取り付ける場合に比較して部品点数を削減でき、しかも、ロアレール1内での占有スペースをも小さくできるという利点がある。さらに、この実施の形態においては、ラッチレバー8(ロック爪7)をアッパレール2に回動自在に取り付けるための支持ブラケット部分(屈曲部21)と浮き上がり規制片17を一体に形成してあるため、この部分においても部品点数を削減することができる。ただし、浮き上がり規制片17は爪支持プレート12と一体に形成するようにしても良い。この場合も同様に部品点数の削減を図ることができる。
また、この実施の形態の装置においては、ロック時に、ロック爪7の付根部側と先端部側を爪支持プレート12の支持孔14とアッパレール2の支持孔26によって支持するようにしているため、荷重入力によるラッチレバー8の捩れを確実に防止することができる。そして、この装置の場合、アッパレール2の支持孔26は、側壁2bの窪み部25内に形成するようにしているため、ロック爪7の先端部の側壁2b外側への飛び出し量を抑制しつつ、ロック爪7と支持孔26の確実な係合を得ることができる。このため、ロック時にロック爪7の先端部が他の部材と干渉する不具合を無くし、円滑かつ確実なロック及びロック解除作動を実現することができる。
ただし、この実施の形態の装置の場合、アッパレール2の一方の側壁2bに窪み部25と支持孔26を形成するため、シートの右側に配置されるアッパレール2と左側に配置されるアッパレール2とを共用できなくなることがあるが、アッパレール2の左右の側壁2b,2cに窪み部25と支持孔26を夫々形成しておけば、シートの左右でアッパレール2を確実に共用することができる。
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2は、シート下の上下方向の空間が非常に狭い場合に用いるものであり、ロック解除機構として実施の形態1とは異なるループハンドルタイプの構成を採用したものである。実施の形態1はループハンドルの回動軸をアッパレールの少し上に配置したものであり、実施の形態2は回動軸をアッパレールの少し下に配置したものである。実施の形態2は、ロック解除機構のみが実施の形態1と異なるので、ロック解除機構の部分のみについて説明する。
図8、図9に示すように、ロック解除機構32が設けられている。ロック解除機構32は以下のように構成されている。図9に示すように、アッパレール2の上には、横断面形状が水平部33aと鉛直部33bとからなる断面略L字形に形成された支持板33の水平部33aが溶接結合されており、鉛直部33bがシートの内側に位置している。鉛直部33bには回動軸34を中心として回動自在にホルダー35が設けられている。ホルダー35の後方側には、入力アーム18を下方へ押圧するための操作部35aが形成され、前方側と中間部には、鉛直面と略平行な部分が形成され装着孔35b,35cが設けられている。ホルダー35を時計方向へ回動させて入力アーム18を下方へ押圧するために、図8に示す略U字形のループハンドル36の両端が装着孔35b,35cの双方に挿入され、図示しない結合手段を介してループハンドル36の両端がホルダー35に結合されている。そして、ホルダー35の孔に挿通した回動軸34を介して、ホルダー35と共にループハンドル36が回動自在に軸支されている。つまり、略U字形のループハンドル36の中間部である前部を引き上げると、ループハンドル36が回動軸34を介して回動し、ホルダー35の後端の操作部35aによって前記入力アーム18が下方へ押圧されるようになっている。そして、ループハンドル36の前部を引き上げた後にループハンドル36から手を離すとループハンドル36を元の位置に戻す復帰ばね31が設けられ、復帰ばね31の一端は回動軸34と一体の係合部37に引っ掛けられ、他端はホルダー35に掛けられている。復帰した後にホルダー35の回動を止めるために、支持板33における鉛直部33bの後方にはストッパ部33cが形成されている。
したがって、ループハンドル36の前部を引き上げると、ホルダー35が回動軸34を中心として回動するため、操作部35aが入力アーム18を下方へ押し下げ、それによってラッチレバー8が棒状スプリング11の付勢力に抗する方向へ回動操作されてロック解除の状態になる、ループハンドル36から手を離すと、復帰ばね31の付勢力によってループハンドル36およびラッチレバー8が復帰し、再びロック状態となる。
(c)実施の形態3
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3は、ロック解除機構として実施の形態1,2とは異なるループハンドルタイプの構成を採用したものである。実施の形態3は、ロック解除機構のみが実施の形態1,2と異なるので、ロック解除機構の部分のみについて説明する。
本実施の形態は図10に示すように、シート高さが高いためにループハンドルの位置も高くしなければならない場合や、左右のレールが取り付けられる車両フロアの高さが左右で異なる場合に対応させたものである。図10、図11に示すように、ロック解除機構39が設けられており、ロック解除機構39は以下のように構成されている。アッパレール2の上面に結合されてシートを支持する側板40の内側面にリベット41を介してレバー42の前端部が回動自在に結合され、後端部には入力アーム18を押圧するための操作部42aが形成されている。
一方、レバー42の上方には固定軸43を介してホルダー44が側板40に回動自在に設けられ、ホルダー44を反時計方向へ付勢する復帰ばね45が側板40とホルダー44との間に設けられており、ホルダー44の反時計方向への回動を止める図示しないストッパが設けられている。ホルダー44の前方側と中間部には、鉛直面と略平行な部分が形成され装着孔44b,44cが設けられている。ホルダー44を時計方向へ回動させて入力アーム18を下方へ押圧するために、図10に示す略U字形のループハンドル46の両端が装着孔44b,44cの双方に挿入され、図示しない結合手段を介してループハンドル46の両端がホルダー44に結合されている。
上下に離して設けられたホルダー44の後端部とレバー42の中間部とを連結するために、連結板47が設けられている。連結板47の上端はリベット48を介してホルダー44の後端部に回動自在に結合され、連結板47の下端はリベット49を介してレバー42の中間部に回動自在に結合されている。
復帰ばね45の付勢力に抗してループハンドル46の中間部を引き上げると、ホルダー44が時計方向へ回動し、連結板47を介してレバー42が時計方向へ回動することから、操作部42aが入力アーム18を下方へ押圧し、シートスライド装置をロック解除する。ループハンドル46から手を離すと、復帰ばね45の付勢力でホルダー44およびレバー42が元の位置に復帰し、シートスライド装置を再びロックする。
(d)実施の形態4
実施の形態1〜3はロック解除機構として、ループハンドルタイプの構成のものを採用したが、実施の形態4はターンレバータイプの構成のものを採用したものである。ロック解除機構以外の部分については実施の形態1と同じなので説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
ターンレバータイプのロック解除機構50の構成を以下に説明する。ロック解除機構の正面図を図12(a)に示し、側面図を図12(b)に示す。シートの下方の両側のアッパレール2の近傍に、アッパレール2と略平行な水平軸51,52が設けられ、図13、図14に示すように水平軸51,52はアッパレール2の上面に結合した軸受53,54を介して回動自在に支持されている。水平軸51,52の長さ方向での略中間位置には、入力アーム18を押圧するための略L字形のレバー55とレバー56とが結合されている。一方の水平軸52の前端部は略90度だけ曲げてターンレバー52aが形成されており、水平軸51と水平軸52とを連動させるために、水平軸52にJ字形の補助レバー57が結合され、補助レバー57の端部とレバー55の端部とが連結ロッド(伝達手段)58を介して連結されている。そして、水平軸51,52の後端部近傍には、図12(a)において水平軸51,52を破線矢印方向へ回転付勢するための復帰ばね59が夫々設けられている。
シートの前部の下方に位置するターンレバー52aの先端を上方に引き上げると、図12(a)においてレバー56が復帰ばね59の付勢力に抗して時計方向へ回動し、その回動力が連結ロッド58を介してレバー55へ伝わり、レバー55,56が相互に反対方向へ同期して回動して入力アーム18を押圧する。これにより、前記のようにシートスライド装置がロック解除される。シートの位置を変更した後にターンレバー52aから手を離すと、復帰ばね59の付勢力によりレバー55,56が元の位置に復帰し、入力アーム18も棒状ばね11の付勢力により復帰するため、シートスライド装置が再びロックされる。
尚、この出願の発明の実施の形態は以上で説明したものに限るものではなく、例えば、以上の実施の形態ではロック解除機構としてループハンドルタイプやターンレバータイプのものを示したが、これらに限らず、種々の構成のものを用いることができる。また、ロックプレート10の被係合部や爪支持プレート12の爪支持部を夫々孔9,14によって構成したが、これらを溝によって構成するようにしても良い。また、ロック爪7をロック方向に付勢するばね手段も棒状ばね11に限らず、板ばねやコイルばね等の他のばね部材によって構成するようにしても良い。
この出願の発明の実施形態1を示す分解斜視図。 同実施の形態を示す縦断面図であって、シートを最前進位置にスライドさせた状態を示す図。 同実施の形態を示す図2の要部の拡大図。 同実施の形態の図3のA−A線に沿う断面図であって、ロック状態を示す図。 同実施の形態の図3のB−B線に沿う断面図。 同実施の形態を示す縦断面図であって、シートを最後退位置にスライドさせた状態を示す図。 同実施の形態の図3のA−A線に沿う断面図であって、ロック解除状態を示す図。 この出願の発明の実施の形態2を示すループハンドルタイプのロック解除機構の斜視図。 図8の要部を示す斜視図。 この出願の発明の実施の形態3を示すルーフハンドルタイプのロック解除機構の斜視図。 図10の要部を示す分解斜視図。 この出願の発明の実施の形態4を示すターンレバータイプのロック解除機構に係り、(a)は正面図、(b)は側面図。 図12の要部の構成図。 図12の要部の構成因。
符号の説明
1…ロアレール
2…アッパレール
2b…一方の側壁
2e…上壁
6…ロック機構
7…ロック爪
8…ラッチレバー
9…嵌合孔(被係合部)
10…ロックプレート
10b…ロックプレートの垂立壁
11…棒状ばね(ばね手段)
12…爪支持プレート
12c…爪支持プレートの垂立壁
14…爪支持プレートの支持孔
16…支持ブラケット
17…浮き上がり規制片
18…入力アーム
19,20…軸部
23…受け部
24a,24b…ストッパ突起
26…側壁の支持孔
27…切欠き
28,36,46…ループハンドル
29…ホルダー
29a…操作部
30,32,39,50…ロック解除機構
52a…ターンレバー
55,56…レバー
58…連結ロッド(伝達手段)

Claims (7)

  1. 車両のフロアに並設されたロアレールに、シートの両側に固定された一対のアッパレールがスライド自在に組み付けられ、このアッパレールとロアレールとのスライド位置を調整可能にするロック機構が設けられ、
    前記ロック機構は、前記アッパレール側に回動自在に支持されたラッチレバーと、該ラッチレバーに形成されたロック爪と係脱可能であって前記ロアレール側に設けられた被係合部と、該被係合部に前記ロック爪が係合する方向へ前記ラッチレバーを付勢するばね手段とを備え、
    前記ばね手段の付勢力に抗して前記ラッチレバーを操作して該ロック爪前記被係合部と係合するのを解除するロック解除機構を設けた車両のシートスライド装置において、
    前記ロアレールおよび前記アッパレールは略コ字状の基本断面部を有し、前記アッパレールと前記ロアレールとの間の断面内に前記ラッチレバーが設けられると共に前記ラッチレバーは前記アッパレールと略平行な軸部に回動自在に支持され、前記ラッチレバーの端部にはロック解除するための入力アームが一体に設けられ、該入力アームはアッパレールの一方の側壁から上壁に跨るように形成された切欠きを介してアッパレールの外部へ突出させられ、
    前記ロアレールの内部にロックプレートが固定され、該ロックプレートの長手方向に沿って前記被係合部が複数形成される一方、
    前記アッパレールの内部に爪支持プレートが固定されて該爪支持プレートには複数の支持孔が形成され、かつ前記アッパレールの一方の側壁には支持孔が形成され、
    前記ロック爪が、前記爪支持プレートの支持孔と、前記ロックプレートの被係合部と、前記側壁の支持孔とに跨って挿入係合されることを特徴とする車両のシートスライド装置。
  2. 前記ロック解除機構は、略U字形のループハンドルとホルダーとを備えており、該ホルダーは前記アッパレールに回動自在に支持され該ホルダーには前記入力アームを押圧する操作部が形成される一方、該ループハンドルの両側は一対の前記アッパレールの近傍に配置されると共に前記ホルダーに結合され、該ループハンドルの中間部はシートの前側に配置され、
    前記ループハンドルの中間部を引き上げると、前記ホルダーの前記操作部が前記入力アームを押圧することを特徴とする請求項1に記載の車両のシートスライド装置。
  3. 前記ロック解除機構は、一対の前記アッパレールの夫々の近傍に、前記入力アームを押圧するためのレバーが夫々設けられ、いずれか一方の前記レバーには、該レバーを手動で回動させるためのターンレバーが設けられ、一方の前記レバーから他方の前記レバーに回動力を伝達する伝達手段が設けられ、
    前記ターンレバーを回動させると、夫々の前記レバーが同期して回動し、夫々の前記レバーが前記入力アームを押圧することを特徴とする請求項1に記載の車両のシートスライド装置。
  4. 前記ロックプレートに、前記アッパレール側の前記爪支持プレートに当接して前記アッパレールのスライド範囲を規制するストッパ突起を一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両のシートスライド装置。
  5. 前記爪支持プレートの支持孔は前記爪支持プレートの垂立壁に形成され、前記ロックプレートの被係合部は前記ロックプレートの垂立壁に形成され、前記ロックプレートの垂立壁は前記爪支持プレートの垂立壁と前記アッパレールの一方の側壁との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のシートスライド装置。
  6. 前記アッパレールに浮き上がり規制片を設けると共に、少なくとも後方側スライド位置でのアッパレールの浮き上がり時に、前記浮き上がり規制片と係合する受け部を前記ロックプレートの後端部近傍に一体に形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両のシートスライド装置。
  7. 前記浮き上がり規制片を、前記ロック爪をアッパレールに回動自在に取り付けるための支持ブラケット、または、前記爪支持プレートと一体に形成したことを特徴とする請求項6に記載の車両のシートスライド装置。
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