JP4919788B2 - 自動車用シートスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートベルトの中間部である折り返し部分をバックルを介して車体に結合するためのベルトアンカーがシートクッション後部に取り付けられ、衝突時にはシートベルトを介してシートクッション後部に大きな衝撃荷重が加わり、シートクッション後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られる構成の自動車用シートスライド装置に関し、ベルトアンカー側のアッパレールの後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られることにより、アッパレールをロック解除するための操作レバーは現在位置を保持することから、ベルトアンカー側のロック解除プレートが相対的に回動させられ、ロック解除する方向へ操作レバーを回動させたのと同等の事態が生じるので、このような衝撃によるロック解除を回避するようにしたものである。
車両には乗員の安全を確保するためにシートベルトが設けられている。該シートベルトはシートベルトを3箇所で車体またはシートに結合する3点支持の構成が採用される。即ち、以下のようになっている。シートベルトの一端がシートの一方の側面の肩口近傍の車体のセンターピラー位置に繰り出し可能に結合され、他端が一方の側面の車体床面にボルトを介して結合されている。そして、シートベルトの中間部は、シートの他方の側面のシートクッション後部に結合されている。即ち、シートベルトの中間部が折り返すように挿通されたアンカープレートの先端がバックルに着脱自在に結合され、該バックルはシートクッション後部にベルトアンカーを介して結合されている。
そして、車両が前方衝突事故を起こした場合は、乗員の体重が慣性力により車体前方へ向かって作用するため、シートベルトおよびベルトアンカーを介してシートクッション後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られる。このように、シートクッション後部が上方へ引っ張られるため、左右のアッパレールのうちのベルトアンカーを有するものの後部をロアレールの後部から上方へ引き剥がすようにして大きな力が作用する。このため、ベルトアンカー側のアッパレールの後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られ、これによりアッパレールをロック解除操作するための操作レバーに対して、ベルトアンカー側のアッパレールに取り付けられたロック解除プレートが相対的に回動させられ、操作レバーをロック解除する方向へ回動させたのと同等の事態が生じる。
なお、衝突の際には衝撃荷重が車体前方へ向かってアッパレールに作用しているので、ロアレールの嵌合孔とアッパレールの嵌合孔とこれらに挿入されたロック爪との間の摩擦係数が大きくてロック爪が抜けず、ロック解除操作がされたのと同等の状態なのにロックは解除されず、そのために操作レバーが撓んで弾性変形した状態になる。その後にアッパレールに作用していた車体前方への荷重がなくなると、ロック爪と嵌合孔との間の摩擦係数が小さくなって操作レバーの撓みが復帰する分だけベルトアンカー側のロック解除プレートがロック解除の方向へ回動させられたのと同等になり、ロック爪がロアレールおよびアッパレールの嵌合孔から外れ、ロック解除される虞がある。
ロック解除プレートと操作レバーとの結合部に関する発明を記載した文献として特許文献1,2がある。特許文献1に記載のシートスライド装置は、シートの左右でロックの噛み合いにずれが生じるのを防止するため、操作レバーの操作を直接にロックレバーに伝達することなく、遊び機構を介して伝達することにより、操作レバーの両端の傾きの差の分だけ遊び機構の部分で回動し、傾きの差の分が吸収された後に、操作レバーの操作力がロックレバーに伝達されるようにしたものである。特許文献2に記載のシートスライド装置は、ベルトアンカー側のロック解除プレートには直接に操作レバーの一端部を結合し、反ベルトアンカー側のロック解除プレートには、操作レバーの他端部を、ロック解除プレートに回動自在に取り付けられて捩りコイルばねにより付勢される操作レバー取付部材を介して結合することにより、衝突の際に、ベルトアンカー側のロック解除プレートがロック解除の方向へ回動し、このとき操作レバーの全体が動かなければベルトアンカー側のロック解除プレートが相対的に回動してロック解除操作となるが、操作レバーの他端が操作レバー取付部材と共に同じ方向へ追従して回動することから、操作レバーの全体がベルトアンカー側のロック解除プレートと共回りして操作レバーの撓みを防止することで、衝突によるロック解除操作の発生が回避されるようにしたものである。
特開平9−11780号公報 特開2000−318494号公報
ところが、特許文献1の場合は、衝突によりベルトアンカー側のロック解除プレートがロックを解除させる方向へ回動した場合には、操作レバーが操作されないのに、ベルトアンカー側のロック解除プレートに対して操作レバーをロック解除の方向へ回動させたのと同じことになり、ロックが解除されてしまう。
特許文献2の場合は、操作レバーの全体がベルトアンカー側のロック解除プレートと共回りして衝突によるロック解除操作の発生が回避されるが、操作レバー取付部材が新たに必要になり、部品点数が多くなる。
このほか、操作レバーの前側を反ロック解除操作側である下方へ移動させようとした場合に、下方への移動を規制する規制力であって、操作レバーがロック解除プレートから外れるのを規制する規制力を大きくしたい場合があり、該規制力の大きさを個別に対応できるようにすることが望まれている。
そこで本発明は、新たな部品を追加することなく衝突の際に操作レバーの全体がベルトアンカー側のロック解除プレートと共回りして衝突によるロック解除操作の発生を回避し、かつ操作レバーの前側が下がるのを規制する規制力の大きさを個別に対応できる自動車用シートスライド装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る自動車用シートスライド装置の構成は、車両のシートの左右に一対のシートスライドユニットが設けられ、夫々のシートスライドユニットは、車両のフロアに結合され車体前後方向に沿って配置されたロアレールと、該ロアレールに組み付けられたアッパレールと、前記ロアレールに対する前記アッパレールのロックあるいはロック解除を行うロック機構と、該ロック機構をロック解除するための入力アームとを備えており、前記入力アームの前記先端部を押圧するための押圧部を備えたロック解除プレートが左右方向に沿う回動軸を介して回動自在に前記左右のアッパレールに夫々設けられる一方、該左右のロック解除プレートを同時に操作するための略U字形の操作レバーが設けられ、
前記操作レバーは前記夫々のロック解除プレートに係合し前後方向へ長い挿入部と該夫々の挿入部の前側どうしを連結する操作部とから構成され、前記ロック解除プレートは回動自在な水平部の前後位置にフロント立設部およびリア立設部を形成して構成され、該フロント立設部およびリア立設部にフロント挿入孔およびリア挿入孔が形成され、該フロント挿入孔およびリア挿入孔に前記操作レバーの左右の挿入部が夫々挿入され、前記夫々の挿入部の前後方向への相対的な移動を規制する規制手段が設けられ、前記左右のシートスライドユニットのいずれか一方には、前記アッパレールの後部にシートベルトが結合された自動車用シートスライド装置において、前記左右のシートスライドユニットの他方の前記ロック解除プレートには、前記フロント挿入孔から下方へ向かって前記挿入部が逃げるのを許容する第1逃げスリットを形成すると共に該第1逃げスリットへの前記挿入部の逃げを規制する第1付勢手段を設け、前記リア挿入孔から上方へ向かって前記挿入部が逃げるのを許容する第2逃げスリットを形成すると共に該第2逃げスリットへの前記挿入部の逃げを規制する第2付勢手段を設け、前記リア立設部に前記第2逃げスリットを設けることによって形成されたリア立設片の一方を水平方向後側へ屈曲させ、前記第2付勢手段の変形を規制するストッパ部を構成したことを特徴とする。
この発明によれば、衝突の際にはシートベルトを介してアッパレールの後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られるため、ベルトアンカー側のロック解除プレートがロックを解除させる方向へ回動する。このため、該ロック解除プレートに一方の挿入部が装着された操作レバーには、ロック解除プレートが回動される方向と同じ方向へ回動させようとする力が作用する。この操作レバーの他方の挿入部は、反ベルトアンカー側のロック解除プレートに装着されており、衝突の際に操作レバーに回動力が作用すると、以下のように作用する。即ち、操作レバーの他方の挿入部の前側は、第1付勢手段の付勢力に抗して下方へ回動し、フロント挿入孔から下方へ逃げて第1逃げスリットの位置へ入り込み、後ろ側は、第2付勢手段の付勢力に抗して上方へ回動し、リア挿入孔から上方へ逃げて第2逃げスリットの位置へ入り込もうとする。
ここで、他方の挿入部が上動するのを規制するために、他方の挿入部の後ろ側に設けた第2付勢手段の上動を規制するストッパ部がロック解除プレートに設けられているので、他方の挿入部の後ろ側がリア挿入孔から上方へ逃げるのを規制する規制力を大きくすることができる。
請求項1に係る自動車用シートスライド装置によれば、衝突の際にベルトを介してアッパレールの後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られ、ベルトアンカー側のロック解除プレートがロックを解除操作させる方向へ回動し、該ロック解除プレートに一方の挿入部が装着された操作レバーが同じ方向へ回動されようとすると、反ベルトアンカー側のロック解除プレートに対し、操作レバーの他方の挿入部の前側が第1付勢手段の付勢力に抗して下方へ回動し、フロント挿入孔から下方へ逃げて第1逃げスリットの位置へ入り込む。つまり、操作レバーがベルトアンカー側のロック解除プレートと一体に回転するため、ベルトアンカー側のロック解除プレートがロック解除操作方向へ回動しても、ロック解除操作が発生することはない。
また、第2付勢手段が変形して他方の挿入部が上動するのを規制するストッパ部がロック解除プレートに設けられているので、他方の挿入部の後ろ側がリア挿入孔から上方へ逃げるのを規制する規制力を大きくすることができ、他方の挿入部の規制力が大きい設定になっている場合にも対応することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図4に示すように、シートスライド装置は、車両のフロアパネルに固定設置されるロアレール1と、シートの両側下部が取り付けられるアッパレール2とを備え、ロアレール1,アッパレール2が、リテーナ3に保持されたローラ4とガイドボール5とを介して長さ方向へスライド自在に組み付けられている。
具体的には、前記ロアレール1は底面部1aと一対の側壁部1bとからなり上部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部1bの上端部を内側へ屈曲延長した下向屈曲部1cが夫々形成され、前記アッパレール2は天井部2aと一対の側壁部2bからなり下部が開口する略コの字形状の基本断面部に前記側壁部2bの下端部を外側へ屈曲延長して前記ロアレール1の前記側壁部1bと前記下向屈曲部1cとの間に入り込む上向屈曲部2cが夫々形成されている。前記リテーナ3はロアレール1とアッパレール2との間にフリー状態で組み入れられ、リテーナ3に保持されたローラ4はアッパレール2の上向屈曲部2cの下面を支持し、ガイドボール5はアッパレール2の上向屈曲部2cの側面をガイドする。
このように組み込まれたロアレール1とアッパレール2との間の断面内にはアッパレール2をスライドさせてロックするためのロック機構6が配置されている。このロック機構6は、アッパレール2と略平行な軸部19,20を介してアッパレール2側に回動自在に支持され複数のロック爪7を有する略「コ」の字形状のラッチレバー8と、このラッチレバー8のロック爪7と係脱可能な複数の嵌合孔9を有するロックプレート10と、ロック爪7が嵌合孔9と係合する方向へ前記ラッチレバー8を付勢する棒状ばね11と、ロック時にロックプレート10の手前側でロック爪7の付根部を係合支持する爪支持プレート12とにより構成されている。
前記爪支持プレート12は、長さ方向に離間して設けた一対の取付基部12a,12bと、これらの取付基部12a,12bを繋ぐように設けられた鉛直部12cとにより構成され、取付基部12a,12bがアッパレール2の天井部2aの下面にリベット13を介して取り付けられると共に、鉛直部12cがアッパレール2の一方の側壁部2bに接近した状態で配置されている。この鉛直部12cはアッパレール2の長さ方向に沿って延び、その下端近傍にはラッチレバー8のロック爪7を挿入して係合させる複数の嵌合孔14が形成されている。
前記ラッチレバー8は前記のように略「コ」の字形状に形成され、その「コ」の字形状の両端近傍のアーム部が、一対の支持ブラケット16,21を介してアッパレール2の天井部2aに回動自在に支持されている。該アーム部の一方には入力アーム18が一体に延設され、該入力アーム18を介してラッチレバー8がアッパレール2の外部から操作できるようになっている。前記支持ブラケット16,21は、前記爪支持プレート12と共にアッパレール2の天井部2aにリベット13を介して固定されている。ブラケット16,21にはエンボス成形によって軸部19,20が突設され、該軸部19,20を介して前記ラッチレバー8が回動自在に支持されている。
前記棒状ばね11はその両端部がアッパレール2の天井部2aに支持固定されており、湾曲した棒状ばね11の中央部がラッチレバー8を付勢し、これによりロック爪7の先端部がアッパレール2の一方の側壁部2b側へ向かって付勢されている。
前記ロックプレート10は断面が略L字形状に形成されており、ロアレール1の長さ方向の所定範囲に亙るように長尺に形成されている。このロックプレート10の水平部10aは、ロアレール1の底面部1aの幅方向略中央部にスポット溶接やプロジェクション溶接等によって結合されている。ロックプレート10の鉛直部10bには前記の複数の嵌合孔9が長さ方向に亙って形成されており、該鉛直部10bは、アッパレール2の一方の側壁部2bと前記爪支持プレート12の鉛直部12cとの間に配置されている。鉛直部10bに形成される嵌合孔9にはラッチレバー8のロック爪7が挿入嵌合されるため、隣接する嵌合孔9,9間のピッチはロック爪7のピッチと同一に設定されている。
図5,図6に示すようにアッパレール2の一方の側壁部2bのうちの、爪支持プレート12の嵌合孔14と対向する位置には、ロックプレート10の鉛直部10bに近接する方向に窪む窪み部25が設けられ、その窪み部25に、嵌合孔14に対応するように嵌合孔26が形成されている。この嵌合孔26は、ロック時に、ロック爪7の先端部が挿入係合される部分であり、爪支持プレート12の嵌合孔14と共にロック爪7を支持する第2の爪支持部を構成している。
アッパレール2の一方の側壁部2bの軸方向略中央には天井部2aに亙って切欠き27が形成され、該切欠き27を介して前記入力アーム18の先端部がアッパレール2の外部に突出している。そして、突出する入力アーム18の先端部を押圧してロック解除するロック解除機構30が設けられている。
該ロック解除機構30の構成を説明する。図1,図2に示すようにアッパレール2の上面にはシートを支持するためのサイドブラケット31が図4に示す4本のボルト38を介して結合され、該サイドブラケット31の内側にはロック解除プレート29が回動自在に設けられている。なお、図4はアッパレール2等の左右の端が図1,図2のアッパレール2等の左右の端とは入れ替わっており、180度反対方向から見た図である。ロック解除プレート29は鉛直部29aと水平部29bとから構成され、鉛直部29aが車体の左右方向に沿う回動軸32を介して回動自在に軸支されている。水平部29bの前後位置にフロント立設部29cおよびリア立設部29dが形成され、該フロント立設部29cおよびリア立設部29dにフロント挿入孔29gおよびリア挿入孔29hが形成されている。そして、鉛直部29aを車体後方へ延長した部分には、前記入力アーム18の先端部を下方へ押圧してロック解除させる押圧部29iが形成されている。このように構成されたロック解除プレート29を反時計方向へ復帰させるため、棒状の復帰ばね33の一端がサイドブラケット31のばね掛け孔31aに係合され、他端がロック解除プレート29の押圧部29iの近傍のばね掛け孔29jに係合されている。復帰するロック解除プレート29の回動を止めるため、サイドブラケット31の内側の後方には、側方へ突出するストッパ部31bが設けられている。
図1に示すのは反ベルトアンカー側である右側のシートスライドユニット34であり、左側にも図示しないシートスライドユニット34が設けられ、一対のシートスライドユニット34を構成している。図2に示すように、右側のシートスライドユニット34を構成するロック解除プレート29の前記水平部29bには、ロック解除プレート29のフロント挿入孔29gから下方へ向かって挿入部28aが逃げるのを許容する長孔状の第1逃げスリット29kが形成され、該第1逃げスリット29kへの挿入部28aの逃げを規制する第1付勢手段としてのばね部36bが設けられている。一方、図3に示すように、ロック解除プレート29のリア挿入孔29hから上方へ向かって挿入部28aが逃げるのを許容する第2逃げスリット29mが形成され、該第2逃げスリット29mへの挿入部28aの逃げを規制する第2付勢手段として前記ばね部36aが設けられている。
前記リア立設部29dに前記第2逃げスリット29mを設けたことにより形成されたリア立設片29e,29f(図3に仮想線で示す)のうちのリア立設片29fを車体後方である水平方向へ屈曲させ、第2付勢手段であるばね部36aの上方への変形を規制するストッパ部37が構成されている。
このように構成された左右のシートスライドユニット34におけるロック解除プレート29を、夫々同期して回動させる略U字形の操作レバー28が設けられている。該操作レバー28は前記夫々のロック解除プレート29に装着され前後方向へ長い挿入部28aと夫々の挿入部28aの前側どうしを連結する操作部28bとから構成されている。左右の挿入部28aはロック解除プレート29のフロント挿入孔29gおよびリア挿入孔29hに夫々挿入され、夫々の挿入部28aの前後方向への相対的な移動を規制する規制手段35が設けられている。規制手段35としては、図1(b)に示すように挿入部28aに軸直角な溝28cが形成され、該溝28cにばね36のばね部36aが嵌合されて構成されている。また、フロント挿入孔29gおよびリア挿入孔29hへ挿入部28aを挿入するだけで操作レバー28をロック解除プレート29に装着できるようにするため、挿入部28aの先端には挿入を容易にするための円錐部28dが形成されている。そして、操作部28bを引き上げると、ロック解除プレート29は回動軸32を中心として回動し、ロック解除プレート29の後端部の押圧部29iが入力アーム18の先端部を下方へ押圧する。その後、操作部28bから手を離すと、復帰ばね33の付勢力によりロック解除プレート29および操作レバー28は元の状態に復帰する。
ここで、ばね部36a,ばね部36bを有するばね36の構成について説明する。ばね36は、図2(a)に示すようにロック解除プレート29のフロント立設部29cおよびリア立設部29dを取り巻くように、上から見ると略四角形を描いて屈曲されている。ばね36であって図2(a)の右下の略直角な屈曲部は、上下方向へ移動しないように拘束され、右上のばね端部36cが図2の状態で上方へ捩られた状態となっており、ばね部36aが挿入部28aを下方へ付勢する付勢力が生じている。このため、右下の屈曲部は、図1(b)に示すようにリア立設片29eの側面に形成された凹部29nに嵌め込まれ、凹部29nの上壁に形成された突出部29pにより抜け止めされている。図2(a)の右上に位置するばね36のばね端部36cは、リア立設片29fを取り巻くように屈曲されている。一方、ばね36であって図2(a)の左下の略直角な屈曲部も、上方へ移動しないように拘束され、左上のばね端部36dが図2に示す組み付け状態で下方へ捩られた状態となっており、ばね部36bが挿入部28aを上方へ付勢する付勢力が生じている。このため、挿入部28aを装着する前の状態では、左下の屈曲部は、図1(a)に示すようにフロント立設片29cの側面に形成された突出部29qに係合してばね36が上動しないように拘束されている。図2(a)の上部中央に位置するばね36のばね端部36dは、第1逃げスリット29kと連通する切欠部29rに挿通され、先端が図3に示すように水平方向へ曲げられて係止されている。
左右のシートスライドユニット34のうちの図1(a)に表示されていない左側のものには、アッパレール2の後部に、ベルトアンカーが結合されている。
以上は右側のシートスライドユニット34について説明したものであるが、左側のシートスライドユニット34は右側のシートスライドユニット34と略対称に形成されている。右側と左側とで異なるのは、以下の部分である。即ち、左側のロック解除プレート29には第1逃げスリット29kが形成されていない。第1逃げスリット29kを右側のシートスライドユニット34にのみ設けたのは、前記のように左側のシートスライドユニット34にはベルトアンカーが結合され、衝突時には左側のアッパレールの後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られ、操作レバー28が左右のロック解除プレート29に固定されていると、ベルトアンカー側のロック解除プレート29がアッパレール2に対して相対的に回動してロック解除操作が発生してしまうから、反ベルトアンカー側のロック解除プレート29に対して操作レバー28の挿入部28aが相対的に回動することによってロック解除操作が発生しないようにしたものである。
このほか、図4に示すように、前記ローラ4,ガイドボール5が、ロアレール1から抜け落ちないようにするため、ロアレール1の両端には2対の切り起し部1dが形成されている。また、アッパレール2の両端の上向屈曲部2cに形成された2対の切り起こし部2dとの間に前記リテーナ3を挟んだ状態で、アッパレール2の最前部位置と最後部位置とを規制することにより、ロアレール1に対するアッパレール2の移動範囲を規制するため、ロアレール1の中央には2対の切り起し部1eが形成されている。
次に、シートスライド装置の作用を説明する。
アッパレール2のロック解除を行うため、操作レバー28の操作部28bを上方へ引くと、操作レバー28の挿入部28aと共に左右のロック解除プレート29が回動軸32を中心として回動し、該ロック解除プレート29の押圧部29iが入力アーム18の先端部を押圧する。このため、図6に示すようにラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力に抗して反時計方向へ回動し、ラッチレバー8のロック爪7が嵌合孔26,嵌合孔9,嵌合孔14の三者から引き抜かれてロック解除され、アッパレール2と共にシートの自由なスライドが可能となる。この状態においてシートと共にアッパレール2を移動させ、ロアレール1に対するアッパレール2の位置を変え、その後に操作レバー28の操作部28bを開放すると、復帰ばね33の付勢力によりロック解除プレート29および操作レバー28が復帰し、次にラッチレバー8が棒状ばね11の付勢力によって元の位置に復元し、ロック爪7が嵌合孔14,嵌合孔9,嵌合孔26の三者に跨って再び係合するため、アッパレール2はロック状態に戻る。
この発明によれば、車両が衝突した際にはベルトアンカーを介してアッパレール2の後部が車体前方の斜め上方へ向かって引っ張られるため、ベルトアンカー側のロック解除プレート29がアッパレール2と共に回動する。このため、該ロック解除プレート29に一方の挿入部28aが装着された操作レバー28には、ロック解除プレート29が回動される方向と同じ方向へ回動させようとする力が作用する。この操作レバー28の他方の挿入部28aは、反ベルトアンカー側のロック解除プレート29に装着されており、操作レバー28を回動させようとする力が作用すると、以下のように作用する。即ち、操作レバー28の他方の挿入部28aの前側は、図2(b)のばね部36bの付勢力に抗して下方へ回動し、フロント挿入孔29gから下方へ逃げて第1逃げスリット29kの位置へ入り込み、後ろ側は、ばね部36aの付勢力に抗して回動し、リア挿入孔29hから上方へ逃げて第2逃げスリット29mの位置へ入り込もうとする。ここで、ばね部36aが変形して他方の挿入部28aが上動するのを規制するストッパ部37が設けられているので、右側の挿入部28aの後ろ側がリア挿入孔29hから上方へ逃げるのが規制される。これにより、ベルトアンカー側のロック解除プレート29と操作レバー28とが一体に回動し、操作レバー28が撓まされることがないため、ベルトアンカー側のロック解除プレート29がロック解除方向へ回動してロック解除されるのが防止される。
また、車体のうしろから追突された場合には、着座している人のかかと等が操作レバー28にぶつかるなどして操作レバー28に下方向への大きな力が作用した場合には、ばね部36aが変形して挿入部28aの後側がリア挿入孔29hから上方へ移動して第2逃げスリット29mへ入り込むことにより、追突の際に作用する衝撃が軽減され、ストッパ部37が設けられていることにより挿入部28aを規制する規制力が大きく、誤操作等によりばね部36aが変形して操作レバー28がリア挿入孔29hから容易に外れるのを防止できる。
なお、本実施の形態では左側のシートスライドユニットのアッパレールにベルトアンカーを取り付けたので右側のシートスライドユニットのロック解除プレートに第1逃げスリットを設けたが、右側のシートスライドユニットのアッパレールにベルトアンカーを取り付けた場合は、左側のシートスライドユニットのロック解除プレートに第1逃げスリットを設けることになる。
また、本実施の形態では第1逃げスリットをロック解除プレートの水平部に形成して該第1逃げスリットをフロント挿入孔まで連通させているが、フロント立設部におけるフロント挿入孔の下方へ該フロント挿入孔を延長して第1逃げスリットを形成するだけでもよい。フロント立設部の範囲に第1逃げスリットを形成するだけでも、操作レバーの挿入部を下方へ逃がすことができるからである。
(a)はアッパレールのロック解除プレート近傍を示す斜視図、(b)は(a)のA部の拡大図(実施の形態)。 シートスライド装置の要部に係り、(a)は平面図、(b)は正面図(実施の形態)。 シートスライド装置の側面図(実施の形態)。 シートスライド装置の分解斜視図(実施の形態)。 シートスライド装置のロック状態を示す断面図(実施の形態)。 シートスライド装置のロック解除状態を示す断面図(実施の形態)。
符号の説明
1…ロアレール
2…アッパレール
6…ロック機構
18…入力アーム
28…操作レバー
28a…挿入部
28b…操作部
29…ロック解除プレート
29b…水平部
29c…フロント立設部
29d…リア立設部
29e,29f…リア立設片
29g…フロント挿入孔
29h…リア挿入孔
29i…押圧部
29k…第1逃げスリット
29m…第2逃げスリット
32…回動軸
34…シートスライドユニット
35…規制手段
36…ばね
36a…ばね部(第2付勢手段)
36b…ばね部(第1付勢手段)
37…ストッパ部

Claims (1)

  1. 車両のシートの左右に一対のシートスライドユニットが設けられ、夫々のシートスライドユニットは、車両のフロアに結合され車体前後方向に沿って配置されたロアレールと、該ロアレールに組み付けられたアッパレールと、前記ロアレールに対する前記アッパレールのロックあるいはロック解除を行うロック機構と、該ロック機構をロック解除するための入力アームとを備えており、
    前記入力アームの前記先端部を押圧するための押圧部を備えたロック解除プレートが左右方向に沿う回動軸を介して回動自在に前記左右のアッパレールに夫々設けられる一方、該左右のロック解除プレートを同時に操作するための略U字形の操作レバーが設けられ、
    前記操作レバーは前記夫々のロック解除プレートに係合し前後方向へ長い挿入部と該夫々の挿入部の前側どうしを連結する操作部とから構成され、
    前記ロック解除プレートは回動自在な水平部の前後位置にフロント立設部およびリア立設部を形成して構成され、該フロント立設部およびリア立設部にフロント挿入孔およびリア挿入孔が形成され、該フロント挿入孔およびリア挿入孔に前記操作レバーの左右の挿入部が夫々挿入され、前記夫々の挿入部の前後方向への相対的な移動を規制する規制手段が設けられ、
    前記左右のシートスライドユニットのいずれか一方には、前記アッパレールの後部にシートベルトが結合された自動車用シートスライド装置において、
    前記左右のシートスライドユニットの他方の前記ロック解除プレートには、前記フロント挿入孔から下方へ向かって前記挿入部が逃げるのを許容する第1逃げスリットを形成すると共に該第1逃げスリットへの前記挿入部の逃げを規制する第1付勢手段を設け、前記リア挿入孔から上方へ向かって前記挿入部が逃げるのを許容する第2逃げスリットを形成すると共に該第2逃げスリットへの前記挿入部の逃げを規制する第2付勢手段を設け、
    前記リア立設部に前記第2逃げスリットを設けることによって形成されたリア立設片の一方を水平方向後側へ屈曲させ、前記第2付勢手段の変形を規制するストッパ部を構成したことを特徴とする自動車用シートスライド装置。
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