JP3833419B2 - 車両用シートのスライドロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートのスライドロックを前面衝突時に自動的に解除して、シートクッションをシートバックとともに自動的に後退させる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、本出願人は一対のロアレールのうちの一方のロアレールに長手方向に等間隔に多数の被係止孔が設けられ、これらの被係止孔に選択的に係止する係止爪を有する調節ハンドルがアッパレールに回動可能に取付けら、更に上記係止爪が被係止孔に向って先細りに形成されかつ係止爪の後側縁が係止爪の係止する方向に対して所定の角度θ1だけ傾斜するように構成された車両用運転席を自動的に後退させる装置を実用新案登録出願した(実開平7−11437号)。
この装置では、車両が前面衝突してステアリングコラムが所定値以上の荷重でクッションフレームを押すと、係止爪が被係止孔から離脱してクッションフレームをシートクッション及びシートバックとともに後方に移動させる。この結果、運転者は衝突した車両から容易に脱出でき、また部品及び組付工数を全く増大させずに済む。
【0003】
なお、上記係止爪は新型自動車審査基準によれば、運転席の重量の20倍以下の荷重F1(図1)で被係止孔から離脱してはならない、即ち20倍強度試験に耐えなければならない。ここで20倍強度試験とは、シートにシート重量の20倍の付加をシート重心位置に前方向及び後ろ方向にそれぞれ静的に与えて、スライドロックが外れるか否かを確認する試験である。
このため、上記20倍強度試験に耐え得る係止爪の角度θ1を求めたところ、角度θ1は11.31度より大きくかつ13.70度より小さい範囲に設定することが好ましく、13.5度に設定することが最適であることが判った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、上記20倍強度試験に加えて、20G慣性試験と呼ばれるシートの強度要件が課されるようになった。20G慣性試験とは、シートに前方向及び後ろ方向にそれぞれ20Gの加速度を与えて、スライドロックが外れるか否かを確認する試験である。
上記従来の実開平7−11437号公報に示された車両用運転席を自動的に後退させる装置を備えたシートに対して上記20G慣性試験を行うと、スライドロックが外れるおそれがあった。
本発明の目的は、20倍強度試験のみならず20G慣性試験を行ってもスライドロックが外れず、かつ車両の前面衝突時にシートを自動的に後方に移動させることができる、車両用シートのスライドロック装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1,図5〜図7及び図9に示すように、車両11のフロアパネル12aに車両11の進行方向に延びて配設され一方に多数の被係止孔23bが長手方向に等間隔に設けられた一対のロアレール23と、一対のロアレール23に摺動可能に配設されシート13が取付けられる一対のアッパレール24と、多数の被係止孔23bに選択的に係止する係止爪30を有し一対のアッパレール24のうちの一方のアッパレール24に回動可能に取付けられた調節ハンドル29とを備えた車両用シートの改良である。
その特徴ある構成は、係止爪30が調節ハンドル29に固着され被係止孔23bに向って先細りにかつ後側縁が被係止孔23bへの係止方向に対して所定の角度だけ傾斜して形成された第1爪31と、調節ハンドル29に回動可能に取付けられ矩形状に形成されかつ被係止孔23bから離脱するときに第1爪31に従動するように構成された第2爪32とを有し、調節ハンドル29に設けられ第1爪31を被係止孔23bに係止する方向に付勢する第1スプリング41と、調節ハンドル29に設けられ第2爪32を被係止孔23bに係止する方向に付勢する第2スプリング42と、シート13に設けられ車両11の前面衝突を検出してその検出状態を保持する検出手段33と、第2爪32のみを被係止孔23bから離脱し得るロック解除手段34とを更に備え、検出手段33の検出によりロック解除手段34が第2爪32のみを被係止孔23bから離脱して保持するように構成されたところにある。
【0006】
この請求項1に記載された車両用シートのスライドロック装置では、調節ハンドル29を操作すると、第1爪31が被係止孔23bから離脱し、第2爪32も第1爪32に従動して被係止孔23bから離脱するので、シート13を前後方向に調節できる。また車両11が前面衝突すると、検出手段33がこの前面衝突を検出するので、この検出によりロック解除手段34が第2爪32のみを被係止孔23bから離脱させる。このとき検出手段33は上記検出状態を保持するので、ロック解除手段34は第2爪32を被係止孔23bから離脱させた状態で保持する。更にシート13に所定値以上の力Fが作用すると、第1爪31の先端の後側縁の傾斜により第1爪31が被係止孔23bから離脱する方向に移動してアッパレール24のロアレール23に対するロックが解除され、シート13が後方にスライドする。この結果、着席者18は前面衝突した車両11から容易に脱出することができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図7及び図9に示すように、検出手段33がシート13のシートバック22に設けられシート13の着席者18の尻部18aのシートバック22への押付け力により塑性変形する検出レバー36又は検出バーであり、ロック解除手段34が検出レバー36又は検出バーの変位を第2爪32に伝達するワイヤ34aであることを特徴とする。この請求項2に記載された車両用シートのスライドロック装置では、車両11が前面衝突すると、着席者18はシート13に押付けられ、着席者18の尻部18aにより検出レバー36又は検出バーが塑性変形する。この塑性変形による検出レバー36又は検出バーの変位がワイヤ34aにより第2爪32に伝達されるので、第2爪32は被係止部23bから離脱する。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、更に図4,図6及び図9に示すように、調節ハンドル29の操作により第1爪31が被係止孔23bから離脱するときに第2爪32を被係止孔23bから離脱させる突片31aが第1爪31又は第2爪に設けられたことを特徴とする。
この請求項3に記載された車両用シートのスライドロック装置では、調節ハンドル29を操作して第1爪31が被係止孔23bから離脱したときに、第2爪32が突片31aにより第1爪31の動きに従動して被係止孔23bから離脱する。一方、突片31aには車両11が前面衝突して第2爪32が被係止孔23bから離脱したときに第1爪31を離脱させる機能はない。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図9に示すように、キャブオーバ型トラック11のキャブ12に設けられたシート13はステアリングコラム14に対向するようにフロアパネル12aにシートレッグ16及びシートトラック17を介して取付けられる。このシート13は運転者18の尻部18aを受けるシートクッション19と、シートクッション19の後端にリクライニングアジャスタ21を介して取付けられ運転者18の背部を受けるシートバック22とを有する。シートクッション19には図示しないが丸パイプを四角枠状に形成したクッションフレームが内蔵され、シートバック22には丸パイプを四角枠状に形成したバックフレーム22aが内蔵される(図7及び図8)。
【0010】
シートトラック17はフロアパネル12aに固着されたシートレッグ16の上面にトラック11の進行方向に延びて固着された一対のロアレール23と、これらのロアレール23に摺動可能に配設され上面にシートクッション19が取付けられた一対のアッパレール24とを有する(図1〜図3及び図9)。ロアレール23は横断面略逆ハット状に形成され、アッパレール24は伏せC字状に形成され、かつアッパレール24はロアレール23の上部を覆うようにロアレール23に遊嵌される(図1〜図3)。アッパレール24及びロアレール23間には鋼球26及びローラ27(図2及び図3)が介装され、鋼球26及びローラ27がロアレール23上を転動することにより、アッパレール24はロアレール23に沿って摺動可能に構成される。また左側のロアレール23の外側壁23aにはその長手方向に等間隔に多数の矩形状の被係止孔23bが設けられ、左側のアッパレール24の外側壁24aには上記多数の被係止孔23bの一部を臨む切欠部24bが形成される(図1〜図3)。
【0011】
左側のアッパレール24の外側壁24a下面にはハンドルホルダ28の上端が固着される。ハンドルホルダ28の下端にはこのホルダ28の下端をリング状に曲げることにより筒部28aが形成され、この筒部28aにはトラック11の進行方向に延びる調節ハンドル29が回動可能に挿通される。この調節ハンドル29の前端には操作部29aが設けられ(図1及び図4)、左側のアッパレール24の切欠部24bに対向する部分には上記多数の被係止孔23bに係止可能な係止爪30が取付けられる(図1〜図3)。係止爪30は基端が調節ハンドル29に固着された第1爪31と、第1爪31に隣接し基端が調節ハンドル29に回動可能に取付けられた第2爪32とを有する(図1〜図6)。第1爪31の先端は被係止孔23bに向って先細りに形成される、即ち第1爪31の先端の後側縁が被係止孔23bへの係止方向に対して所定の角度θ1だけ傾斜して形成される(図5及び図6)。なお、第1爪31の先端の後側縁の傾斜角度θ1はトラック11が前面衝突してシート13に所定値以上の力Fが作用したときに、この力Fのシート13への作用にて発生する力fにより第1爪31が被係止孔23bから離脱するような値に設定される(図5)。また第2爪32の先端は矩形状に形成される。これにより第2爪32が被係止孔23bに係止した状態で20倍強度試験や20G慣性試験をシート13に対して実施しても、第2爪32は被係止孔23bから離脱しないようになっている。
【0012】
第1爪31の側縁には第2爪32の側縁内面に向って突片31aが突設される(図4及び図6)。この突片31aは調節ハンドル29の操作により第1爪31が被係止孔23bから離脱するときに、第2爪32を第1爪31に従動して被係止孔23bから離脱させる機能を有する。なお、上記突片は第1爪ではなく第2爪に設けてもよい。この場合、突片は第2爪の側縁に第1爪の側縁外面に向って突設される。
【0013】
調節ハンドル29の後端には第1爪31に隣接して第1スプリング41が遊嵌され、調節ハンドル29中央には第2爪32に隣接して第2スプリング42が遊嵌される(図1及び図4)。第1及び第2スプリング41,42はこの実施の形態ではねじりコイルばねである。第1スプリング41はその一端が調節ハンドル29に係止しかつ他端がアッパレール24に係止し、第1爪31の先端を被係止孔23bに係止する方向に付勢する。また第2スプリング42はその一端が調節ハンドル29に係止しかつ他端が第2爪32の外面に係止し、第2爪32の先端を被係止孔23bに係止する方向に付勢する。
【0014】
シートバック22にはトラック11の前面衝突を検出してその検出状態を保持する検出手段33が設けられ、この検出手段33と第2爪32との間にはロック解除手段34が設けられる(図7及び図8)。検出手段33はシートバック22内のバックフレーム22aに設けられた検出レバー36である。検出レバー36はバックフレーム22aの下端に設けられた一対の支持部36a,36aと、これらの支持部36a,36aに一対のくびれ部36b,36bを介して保持されたフラット部36cと、フラット部36c中央の後面に固着され上方に延びるレバー本体36dとを有する。この検出レバー36は運転者18の尻部18aのシートバック22への押付け力により一対のくびれ部36b,36bが塑性変形してレバー本体36dが一対の支持部36a,36aを中心に回転するように構成される。
【0015】
またフラット部36c中央の前面には第1ワイヤ用ブラケット51の上端が固着され(図7及び図8)、第2爪32には第2ワイヤ用ブラケット52が外方に向って突設される(図1〜図4)。上記ロック解除手段34は第1ワイヤ用ブラケット51と第2ワイヤ用ブラケット52とを連結するワイヤ34aであり、レバー本体36dの変位を第2爪32に伝達するように構成される。一対の支持部36a,36aには略コ字状の補強バー37が架設され、この補強バー37の中央下面には第1チューブ用ブラケット61が固着される(図7及び図8)。またハンドルホルダ28には第2ワイヤ用ブラケット52に対向するように第2チューブ用ブラケット62が突設される(図1〜図4)。第1チューブ用ブラケット61には保護チューブ38の一端が固定され、第2チューブ用ブラケット62には保護チューブ38の他端が固定される。この保護チューブ38には上記ワイヤ34aが摺動可能に挿通される。
【0016】
このように構成されたシートのスライドロック装置の動作を説明する。
シート13に着席した運転者18は運転し易い姿勢を保つため、調節ハンドル29を操作してシート13の位置を調節する。調節ハンドル29を操作する前は、図6(a)に示すように第1及び第2爪31,32は第1及び第2スプリング41,42の弾性力により被係止孔23bに係止した状態に保たれる。調節ハンドル29を操作すると、ハンドル29に固着された第1爪31が被係止孔23bから離脱し、同時に第2爪32が突片31aにより第1爪31に従動して被係止孔23bから離脱する(図6(b))。これによりアッパレール24はロアレール23に対して前後方向に摺動可能な状態になるので、運転者18はシート13を前後方向に移動して最適な位置で調節ハンドル29を離す。このとき第1及び第2爪31,32は第1及び第2スプリング41,42の弾性力により被係止孔23bに係止するので、シート13の前後方向への移動が阻止される。
【0017】
一方、トラック11が前面衝突してキャブ12の前面が潰れてくると、ステアリングコラム14等がシート13に対して相対的に後退してくるので、運転者18はシートバック22に押付けられる。これにより運転者18の尻部18aが検出レバー36のレバー本体36dを図8(b)の実線矢印で示す方向に回転させるので、第1ワイヤ用ブラケット51は破線矢印の方向に回転する。このため、ワイヤ34aが図8(b)及び図3の一点鎖線矢印で示す方向に引張られるので、第2爪32は調節ハンドル29を中心に図3の破線矢印で示す方向に回転して被係止孔23bから離脱する(図6(c))。更にシート13に所定値以上の力Fが作用すると、第1爪31の先端の後側縁の傾斜により第1爪31が被係止孔23bから離脱する方向に押上げられるので、アッパレール24のロアレール23に対するロックが解除され、シート13が後方にスライドする(図6(d))。
【0018】
この結果、運転者18は前面衝突したトラック11から容易に脱出することができる。なお、上記レバー本体36dは一対のくびれ部36b,36bが塑性変形することにより回転するため、尻部18aのレバー本体36dへの押付け力が除去されても、レバー本体36dは復帰せず変形後の状態に保たれる。更にシート13に対して20倍強度試験及び20G慣性試験を実施した場合、先細りの第1爪31だけでなく、矩形状の第2爪32が被係止孔23bに係止しているので、係止爪30が被係止孔23bから離脱することはない。
【0019】
図10及び図11は本発明の第2の実施の形態を示す。図10及び図11において図7及び図8と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、検出手段73がバックフレーム22aの下片22bより所定の距離だけ上方にかつ下片22bと平行に配設された検出バー76である。検出バー76の中央後面には第1ワイヤ用ブラケット81が固着され、このブラケット81にはワイヤ34aの一端が固定される。また保護チューブ38の一端はバックフレーム22aの下片22bに突設された第1チューブ用ブラケット91に固着される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
このように構成されたシートのスライドロック装置では、トラックが前面衝突してキャブの前面が潰れてくると、運転者18はシートバック22に押付けられ、運転者18の尻部18aが検出バー76を図11(b)の実線矢印で示す方向に塑性変形させるので、第1ワイヤ用ブラケット81は破線矢印の方向に回転する。上記以外の動作は第1の実施の形態と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0020】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、調節ハンドルに固着された第1爪を被係止孔に向って先細りにかつ後側縁が被係止孔への係止方向に対して所定の角度だけ傾斜して形成し、調節ハンドルに回動可能に取付けられた第2爪を矩形状に形成しかつ被係止孔から離脱するときに第1爪に従動させ、第1及び第2スプリングが第1及び第2爪を被係止孔に係止する方向に付勢し、更に車両の前面衝突を検出してその検出状態を保持する検出手段の検出によりロック解除手段が第2爪のみを被係止孔から離脱して保持するように構成したので、調節ハンドルの操作時には第1爪のみならず第2爪を被係止孔から離脱させることができる。また車両の前面衝突時には、先ず検出手段の検出によりロック解除手段が第1爪を被係止孔から離脱させ、次にシートに所定値以上の後退させる力が作用したときに第2爪の先端の後側縁の傾斜により第2爪が被係止孔から離脱してシートが後方に移動する。この結果、着席者は前面衝突した車両から容易に脱出することができる。またシートに20倍強度試験及び20G慣性試験を行っても、先細りの第1爪だけでなく、矩形状の第2爪が被係止孔に係止しているので、係止爪が被係止孔から離脱することはない。
【0021】
また検出手段としてシートのシートバックに設けられかつシートの着席者の尻部のシートバックへの押付け力により塑性変形する検出レバー又は検出バーを用い、ロック解除手段として検出レバー又は検出バーの変位を第2爪に伝達するワイヤを用いれば、車両が前面衝突して着席者がシートに押付けられると、着席者の尻部により検出レバー又は検出バーが塑性変形する。この塑性変形による検出レバー又は検出バーの変位がワイヤにより第2爪に伝達されるので、第2爪が被係止部から離脱する。この状態でシートに所定値以上の後退させる力が作用すると、第2爪の先端の後側縁の傾斜により第2爪が被係止孔から離脱してシートが後方に移動する。この結果、着席者は上記と同様に前面衝突した車両から容易に脱出することができる。
【0022】
更に第1爪又は第2爪に設けられた突片が、調節ハンドルの操作により第1爪が被係止孔から離脱するときに、第2爪を被係止孔から離脱させるように構成すれば、調節ハンドルの操作時には突片により第1爪のみならず第2爪をも被係止孔から離脱させることができるので、シートを前後方向に調節できる。一方、突片には車両が前面衝突して第2爪が被係止孔から離脱したときに第1爪を離脱させる機能はない。この結果、調節ハンドルの操作性を損わず、突片が車両の前面衝突時における第1及び第2爪の被係止孔からの離脱動作に支障を来すことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態車両用シートのスライドロック装置を示す図9のA部拡大斜視図。
【図2】図1のB−B線断面図。
【図3】第2爪のみが被係止孔から離脱した状態を示す図2に対応する断面図。
【図4】図2のC矢視図。
【図5】第1爪が被係止孔に係止している状態を示す要部断面図。
【図6】被係止孔に第1及び第2爪が係止或いは離脱する各状態を示す断面図。
【図7】シートバックのバックフレームへの検出手段及びロック解除手段の取付状態を示す要部斜視図。
【図8】検出レバーが着席者の尻部に押される前後の状態を示す図7のD−D線断面図。。
【図9】そのシートを含むトラックのキャブの縦断面構成図。
【図10】本発明の第2実施形態を示す図7に対応する要部斜視図。
【図11】検出バーが着席者の尻部に押される前後の状態を示す図10のE−E線断面図。
【符号の説明】
11 トラック(車両)
13 シート
18 運転者(着席者)
18a 尻部
22 シートバック
23 ロアレール
23b 被係止孔
24 アッパレール
29 調節ハンドル
30 係止爪
31 第1爪
31a 突片
32 第2爪
33,73 検出手段
34 ロック解除手段
34a ワイヤ
36 検出レバー
41 第1スプリング
42 第2スプリング
76 検出バー

Claims (3)

  1. 車両(11)のフロアパネル(12a)に前記車両(11)の進行方向に延びて配設され一方に多数の被係止孔(23b)が長手方向に等間隔に設けられた一対のロアレール(23)と、前記一対のロアレール(23)に摺動可能に配設されシート(13)が取付けられる一対のアッパレール(24)と、前記多数の被係止孔(23b)に選択的に係止する係止爪(30)を有し前記一対のアッパレール(24)のうちの一方のアッパレール(24)に回動可能に取付けられた調節ハンドル(29)とを備えた車両用シートにおいて、
    前記係止爪(30)が前記調節ハンドル(29)に固着され前記被係止孔(23b)に向って先細りにかつ後側縁が前記被係止孔(23b)への係止方向に対して所定の角度だけ傾斜して形成された第1爪(31)と、前記調節ハンドル(29)に回動可能に取付けられ矩形状に形成されかつ前記被係止孔(23b)から離脱するときに前記第1爪(31)に従動するように構成された第2爪(32)とを有し、
    前記調節ハンドル(29)に設けられ前記第1爪(31)を前記被係止孔(23b)に係止する方向に付勢する第1スプリング(41)と、
    前記調節ハンドル(29)に設けられ前記第2爪(32)を前記被係止孔(23b)に係止する方向に付勢する第2スプリング(42)と、
    前記シート(13)に設けられ前記車両(11)の前面衝突を検出してその検出状態を保持する検出手段(33,73)と、
    前記第2爪(32)のみを前記被係止孔(23b)から離脱し得るロック解除手段(34)とを更に備え、
    前記検出手段(33,73)の検出により前記ロック解除手段(34)が前記第2爪(32)のみを前記被係止孔(23b)から離脱して保持するように構成された
    ことを特徴とする車両用シートのスライドロック装置。
  2. 検出手段(33,73)がシート(13)のシートバック(22)に設けられ前記シート(13)の着席者(18)の尻部(18a)のシートバック(22)への押付け力により塑性変形する検出レバー(36)又は検出バー(76)であり、ロック解除手段(34)が前記検出レバー(36)又は前記検出バー(76)の変位を第2爪(32)に伝達するワイヤ(34a)である請求項1記載の車両用シートのスライドロック装置。
  3. 調節ハンドル(29)の操作により第1爪(31)が被係止孔(23b)から離脱するときに前記第2爪(32)を前記被係止孔(23b)から離脱させる突片(31a)が前記第1爪(31)又は第2爪(32)に設けられた請求項1又は2記載の車両用シートのスライドロック装置。
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