JP6992858B2 - 車両用シート構造 - Google Patents

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本発明は、車両用シート構造に関する。
下記特許文献1には、車両が後方からの衝撃を受けた場合に、車両用シートに着座した乗員の頭部が乗員室を構成する部材に接触することを防止可能とした乗員保護装置が開示されている。この文献に記載された乗員保護装置は、座席から展開する第1エアバッグと、天井から展開する第2エアバッグと、を含んで構成されている。そして、第1エアバッグが、乗員の鎖骨部分、肋骨部分及び上腕骨部分を押さえると共に、第2エアバッグが、第1エアバッグを支持する。これにより、車両用シートに着座した乗員の上体がシートバックに沿ってずり上がることが防止され、乗員の頭部が乗員室を構成する部材に接触することが防止される。
特開2017-65298号公報
ところで、シートの向きが車両の前方側に向けられた状態から変更することが可能とされた車両用シートでは、シートの向きに関わらず、車両用シートに着座した乗員の上体が衝突時にシートバックに沿ってずり上がることを防止又は抑制できることが望まれる。しかしながら、上記特許文献1に記載された構成では、このような要求に対応することが難しい。
本発明は上記事実を考慮し、シートの向きに関わらず、車両用シートに着座した乗員の上体が衝突時にシートバックに沿ってずり上がることを防止又は抑制できる車両用シート構造を得ることが目的である。
第1の態様の車両用シート構造は、乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、前記シートクッションを車両上下方向を軸方向として回転可能に支持する回転機構と、前記シートクッションのシート後方側において該シートクッションに対してシート前後方向に傾倒可能に設けられ、前記乗員の上体を支持するシートバックと、前記シートバックに対して前記シートクッションとは反対側に設けられ、前記乗員の頭部を支持するヘッドレストと、前記ヘッドレスト又は前記シートバックにおける前記ヘッドレスト側に設けられ、車両の緊急時に前記乗員側へ向けて突出することで、前記シートバックに沿って前記ヘッドレスト側へ移動した前記乗員の両肩を拘束する肩拘束部と、を備えている。
第1の態様の車両用シート構造によれば、乗員がシートクッションに着座した状態では、当該乗員の臀部及び大腿部がシートクッションに支持される。また、乗員の上体及び頭部が、シートバック及びヘッドレストによってそれぞれ支持される。また、回転機構によって、シートクッションが回転すると、当該シートクッションの向きが変わる。すなわち、シートの向きが変わる。さらに、車両の緊急時には、肩拘束部が乗員側へ向けて突出する。肩拘束部が乗員側へ向けて突出した状態では、シートバックに沿ってヘッドレスト側へ移動した乗員の両肩が当該肩拘束部によって拘束される。これにより、シートの向きに関わらず、乗員の上体が衝突時にシートバックに沿ってずり上がることを防止又は抑制できる。
第2の態様の車両用シート構造は、第1の態様の車両用シート構造において、前記シートクッションのシート前方向が、車両の後方向に向けられた状態で、車両が前面衝突する時に又は前記シートクッションのシート前方向が、車両の前方向に向けられた状態で、車両が後面衝突する時に、前記肩拘束部が前記乗員側へ向けて突出する。
第2の態様の車両用シート構造によれば、シートクッションのシート前方向が、車両の後方向に向けられた状態で、車両が前面衝突する時に、肩拘束部が乗員側へ向けて突出することで、乗員の上体が前面衝突時にシートバックに沿ってずり上がることを防止又は抑制できる。また、シートクッションのシート前方向が、車両の前方向に向けられた状態で、車両が後面衝突する時に、肩拘束部が乗員側へ向けて突出することで、乗員の上体が後面衝突時にシートバックに沿ってずり上がることを防止又は抑制できる。
第3の態様の車両用シート構造は、第1の態様又は第2の態様の車両用シート構造において、前記乗員の両肩によって前記肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、前記肩拘束部が移動する。
第3の態様の車両用シート構造によれば、乗員の両肩によって肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、肩拘束部が移動する。これにより、乗員の両肩と肩拘束部との接触圧力が高まることを抑制することができる。
第4の態様の車両用シート構造は、第3の態様の車両用シート構造において、前記肩拘束部は、前記ヘッドレストに設けられ、前記シートバックに対する前記ヘッドレストの位置を所定の位置に保持する保持機構を備え、前記乗員の両肩によって前記肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、前記保持機構による前記ヘッドレストの保持が解除される。
第4の態様の車両用シート構造によれば、乗員の両肩によって肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、保持機構によるヘッドレストの保持が解除されて、肩拘束部がヘッドレストと共に移動する。これにより、乗員の両肩と肩拘束部との接触圧力が高まることを抑制することができる。
第5の態様の車両用シート構造は、第4の態様の車両用シート構造において、前記保持機構は、係止部を含んで構成され、前記ヘッドレストは、前記係止部が係止される被係止部を有するヘッドレストステーを含んで構成され、前記乗員の両肩によって前記肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、前記係止部が前記被係止部から外れて、前記保持機構による前記ヘッドレストの保持が解除される。
第5の態様の車両用シート構造によれば、乗員の両肩によって肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、保持機構の係止部がヘッドレストステーの被係止部から外れる。これにより、保持機構によるヘッドレストの保持が解除されて、肩拘束部がヘッドレストと共に移動する。その結果、乗員の両肩と肩拘束部との接触圧力が高まることを抑制することができる。
第6の態様の車両用シート構造は、第1の態様~第5の態様のいずれか1つの態様の車両用シート構造において、前記肩拘束部には、前記乗員の両肩に押圧されることで変形するエネルギ吸収部が設けられている。
第6の態様の車両用シート構造によれば、乗員の両肩が肩拘束部を押圧すると、エネルギ吸収部が変形する。これにより、シートバック乗員の両肩と肩拘束部との接触圧力が高まることを抑制することができる。
本発明に係る車両用シート構造は、シートの向きに関わらず、車両用シートに着座した乗員の上体が衝突時にシートバックに沿ってずり上がることを防止又は抑制できる、という優れた効果を有する。
本実施形態の車両用シート構造が適用された車両用シートを備えたキャビンを模式的に示す側面図である。 肩拘束部が突出した状態の車両用シートの上方側の部分を示す斜視図である。 肩拘束部が突出する前の状態の車両用シートの上方側の部分を示す正面図である。 シートバックに設けられたステー係合部及び当該ステー係合部に係合されたヘッドレストステーを示す拡大断面図である。
図1~図4を用いて、本発明の実施形態に係る車両用シート構造について説明する。なお、各図に適宜示す矢印F1はシート前方向、矢印U1はシート上方向、矢印R1はシート右方向、矢印L1はシート左方向をそれぞれ示すものとする。これらの各方向は、車両用シートに着座した乗員から見た各方向と対応している。また、図1に示す矢印F2は車両の前方向、矢印U2は車両の上方向、矢印R2は車両の右方向、矢印L2は車両の左方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態の車両用シート構造が適用された車両用シート12は、乗員Pの臀部P1及び大腿部P2を支持するシートクッション22と、乗員Pの上体P3を支持するシートバック24と、を備えている。また、車両用シート12は、乗員Pの頭部P4を支持するヘッドレスト26を備えている。
シートクッション22は、表皮材に覆われたシートクッションパッドがシートクッションフレームに取付けられること等によって構成されている。このシートクッション22は、当該シートクッション22をシート前後方向にスライドさせるシートレールを介して回転機構18に支持されている。回転機構18は、シートクッション22(車両用シート12)を車両上下方向を軸方向として回転可能に支持している。この回転機構18を電動又は手動で作動させることで、車両用シート12を回転させることが可能となっている。また、回転機構18は、車両用シート12の回転をロックする回転ロック部を備えている。この回転ロック部を有することにより、車両用シート12の向きを所定の位置に保持することが可能となっている。一例として、本実施形態では、回転ロック部によって、車両用シート12のシート前方側が車両前方側へ向けられた状態及び車両後方側へ向けられた状態にそれぞれ保持すること可能となっている。なお、図1においては、自動運転が可能な車両の運転席として用いられた車両用シート12のシート前方側が車両後方側へ向けられた状態を示している。これにより、シートバック24のシート後方側にステアリングホイール52が位置していると共に、シートバック24のシート上方側にフロントウィンドシールドガラス54が位置している。
図1~図3に示されるように、シートバック24は、シートクッション22と同様に表皮材に覆われたシートバックパッドがシートバックフレームに取付けられること等によって構成されている。このシートバック24は、シートクッション22のシート後方側の端部にシート前後方向に傾倒可能に取付けられている。また、図4に示されるように、シートバック24の上端部(シートクッション22とは反対側の端部)には、ヘッドレスト26が保持されると共にヘッドレスト26のシートバック24に対する位置を所定の位置に保持する保持機構56が設けられている。この保持機構56は、後述するヘッドレストステー30が差し込まれる一対の差込孔58と、一対の差込孔58の内部にそれぞれ突出する一対の係止部60と、を含んで構成されている。
図2及び図3に示されるように、ヘッドレスト26は、表皮材に覆われたヘッドレストパッドを含んで構成されたヘッドレスト本体28がヘッドレストステー30に取付けられること等によって構成されている。ヘッドレストステー30は、ヘッドレスト本体28から突出すると共に前述の一対の差込孔58にそれぞれ差し込まれる一対の差込部30Aを備えている。図4に示されるように、この差込部30Aには、前述の係止部60が係止される被係止部としての被係止凹部30Bが形成されている。本実施形態では、差込部30Aの長手方向に沿って複数の被係止凹部30Bが形成されている。そして、ヘッドレストステー30の差込部30Aが差込孔58に差し込まれて、係止部60が被係止凹部30Bに係止されることで、ヘッドレスト26(ヘッドレスト本体28)のシートバック24に対する位置が所定の位置に保持される。また、本実施形態では、シートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動した乗員Pの両肩P5がによって後述する肩拘束部62を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、係止部60が被係止凹部30Bから外れて、ヘッドレスト本体28がシートバック24とは反対側へ移動するようになっている。
図1、図2及び図3に示されるように、ヘッドレスト本体28には、車両の緊急時に乗員側へ向けて突出することで、シートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動した乗員Pの両肩P5を拘束する一対の肩拘束部62が設けられている。図3に示されるように、一対の肩拘束部62は、通常はヘッドレスト本体28の内部に格納された状態に保持されている。また、一対の肩拘束部62は、付勢部材64によって乗員P側へ突出する方向へ付勢されている。そして、図1及び図2に示されるように、一対の肩拘束部62は、車両の緊急時に、付勢部材64の付勢力によって、ヘッドレスト本体28のシート左側及び右側からそれぞれ乗員P側へ向けて突出するようになっている。なお、内部にガスが供給されて膨張することで、ヘッドレスト本体28のシート左側及び右側からそれぞれ乗員P側へ向けて突出するような肩拘束部62としてもよい。
また、本実施形態では、乗員Pの両肩P5が一対の肩拘束部62を押圧することで、当該一対の肩拘束部62が変形するようになっている。なお、図2では、肩拘束部62において乗員Pの両肩P5によって変形される部分をエネルギ吸収部62Aとして示している。また、肩拘束部62において乗員Pの両肩P5によって変形された部分の一部の輪郭を二点鎖線で示している。
ここで、本実施形態では、車両の衝突時(車両の緊急時)に、乗員Pがシートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動する可能性が高い場合に、一対の肩拘束部62がヘッドレスト本体28から乗員P側へ向けて突出するようになっている。一例として、各種センサからの信号に基づいて、一対の肩拘束部62をヘッドレスト本体28から乗員P側へ向けて突出させる肩拘束部突出機構45が設けられた場合について説明する。
図1に示されるように、肩拘束部突出機構45は、シートクッション22(車両用シート12)が向いている方向を検出するシート向きセンサ46と、車両が衝突することを予測する又は衝突したことを検出する衝突センサ48と、シートバック24のシートクッション22に対するリクライニング角度を検出する角度センサ49と、を備えている。また、肩拘束部突出機構45は、シート向きセンサ46、衝突センサ48及び角度センサ49からの信号に基づいて図示しないアクチュエータを作動させることで、一対の肩拘束部62のヘッドレスト本体28への格納状態の保持を解除させるECU50を備えている。
シート向きセンサ46は、回転機構18内に設けられることで車両用シート12の向きを検出することが可能とされたセンサである。また、角度センサ49は、シートクッション22とシートバック24との接合部に設けられることでシートバック24のシートクッション22に対するリクライニング角度を検出することが可能とされたセンサである。シート向きセンサ46及び角度センサ49としては、一例として、ロータリーエンコーダ等を用いることができる。
衝突センサ48は、車両が衝突することを予測可能なセンサや車両が衝突したことを検出可能なセンサである。衝突センサ48としては、車両の周囲の障害物等を検出するミリ波レーダや車両の減速加速度を検出する加速度センサ等を用いることができる。
そして、ECU50は、車両の衝突時に乗員Pがシートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動する可能性が高いと判断した際にアクチュエータを作動させる。
次に、ECU50の作用について説明する。
ECU50は、衝突センサ48からの信号に基づいて、車両が衝突する可能性が高いか否か又は車両が衝突したか否かを検知する。
車両が衝突する可能性が高い又は車両が衝突したことが検知されると、ECU50は、衝突センサ48からの信号に基づいて、車両の衝突方向を判定する。
車両の衝突方向が前方側(車両が前面衝突する)と判断されると、ECU50は、シート向きセンサ46からの信号に基づいて、車両用シート12のシート前方側が車両の後方側へ向けられているか否かを判断する。また、ECU50は、角度センサ49からの信号に基づいて、シートバック24がシートクッション22に対して所定の角度を超えて寝かされている(後傾されている)か否かを判断する。そして、車両用シート12のシート前方側が車両の後方側へ向けられていると共にシートバック24がシートクッション22に対して所定の角度を超えて寝かされている状態であると判断されると、ECU50は、車両の衝突時に乗員Pがシートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動する可能性が高いと判断し、アクチュエータを作動させる。これにより、図1に示されるように、一対の肩拘束部62が、ヘッドレスト本体28のシート左側及び右側からそれぞれ乗員P側へ向けて突出する。
その一方で、衝突センサ48からの信号に基づいて、車両の衝突方向が後方側(車両が後面衝突する)と判断されると、ECU50は、シート向きセンサ46からの信号に基づいて、車両用シート12のシート前方側が車両の前方側へ向けられているか否かを判断する。また、ECU50は、角度センサ49からの信号に基づいて、シートバック24がシートクッション22に対して所定の角度を超えて寝かされているか否かを判断する。そして、車両用シート12のシート前方側が車両の前方側へ向けられていると共にシートバック24がシートクッション22に対して所定の角度を超えて寝かされている状態であると判断されると、ECU50は、車両の衝突時に乗員Pがシートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動する可能性が高いと判断し、アクチュエータを作動させる。これにより、図1に示されるように、一対の肩拘束部62が、ヘッドレスト本体28のシート左側及び右側からそれぞれ乗員P側へ向けて突出する。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1に示されるように、乗員Pがシートクッション22に着座した状態では、当該乗員Pの臀部P1及び大腿部P2がシートクッション22に支持され、乗員の上体P3が、シートバック24によって支持される。この時、乗員Pは、シートバック24をシートクッション22に対してシート後方側へ傾けることにより、安楽姿勢で車両用シート12に着座することができる。なお、図1においては、乗員Pが、安楽姿勢で車両用シート12に着座している状態を示している。
ここで、本実施形態では、ECU50が、車両の衝突時に乗員Pがシートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動する可能性が高いと判断した際に、アクチュエータを作動させて、一対の肩拘束部62が、ヘッドレスト本体28のシート左側及び右側からそれぞれ乗員P側へ向けて突出する。これにより、車両の衝突時にシートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ向けて移動した乗員Pの両肩P5が、一対の肩拘束部62によって拘束される。その結果、本実施形態では、車両用シート12のシート前方側が車両後方側へ向けられている場合での後面衝突又は車両前方側へ向けられている場合での前面衝突において、車両用シート12に着座した乗員Pの上体P3が衝突時にシートバック24に沿ってずり上がることを防止又は抑制できる。
また、図1、図2及び図4に示されるように、本実施形態では、シートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動した乗員Pの両肩P5が肩拘束部62を押圧すると、当該肩拘束部62の一部(エネルギ吸収部62A)が変形する。また、シートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動した乗員Pの両肩P5が肩拘束部62を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、保持機構56の一部を構成する係止部60がヘッドレストステー30の被係止凹部30Bから外れて、ヘッドレスト本体28がシートバック24とは反対側へ移動する。これにより、乗員Pの両肩P5と一対の肩拘束部62との接触圧力が高まることを抑制することができる。
なお、本実施形態では、車両用シート12のシート前方側が車両後方側へ向けられている場合(乗員が後向き)での前面衝突又は車両前方側へ向けられている場合(乗員が前向き)での後面衝突において、車両用シート12に着座した乗員Pの上体P3が衝突時にシートバック24に沿ってずり上がることを防止又は抑制できるようにアクチュエータを作動させた。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、車両用シート12のシート前方側が車両側方側へ向けられている場合において、車両用シート12に着座した乗員Pの上体P3が衝突時にシートバック24に沿ってずり上がることを防止又は抑制できるようにアクチュエータを作動させてもよい。
また、本実施形態では、ECU50やアクチュエータ等を用いた電気的な機構で、一対の肩拘束部62を、ヘッドレスト本体28から突出させた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、機械的な機構によって、車両の衝突時に乗員Pがシートバック24に沿ってヘッドレスト26側へ移動する可能性が高い場合に、一対の肩拘束部62を、ヘッドレスト本体28から突出させてもよい。また、車両用シート12のシート前方側が車両後方側へ向けられている(乗員が後向き)状態や、シートバック24が所定の角度を超えて後ろ傾斜されている安楽姿勢では、常に一定の肩拘束部62がヘッドレスト本体28から突出しているように構成してもよい。さらに、車両の衝突時には常に一対の肩拘束部62がヘッドレスト本体28から突出するように構成してもよい。
また、本実施形態では、保持機構56の一部を構成する係止部60がヘッドレストステー30の被係止凹部30Bから外れることで、ヘッドレスト本体28がシートバック24とは反対側へ移動して、乗員Pの両肩P5と一対の肩拘束部62との接触圧力が高まることを抑制した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、肩拘束部62がシートバック24におけるヘッドレスト26側から突出する構成を採る場合においては、乗員Pの両肩P5が肩拘束部62を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、肩拘束部62のみが移動するように構成してもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
12 車両用シート
18 回転機構
22 シートクッション
24 シートバック
26 ヘッドレスト
30 ヘッドレストステー
30B 被係止凹部(被係止部)
56 保持機構
60 係止部
62 肩拘束部
62A エネルギ吸収部

Claims (4)

  1. 乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、
    前記シートクッションを車両上下方向を軸方向として回転可能に支持する回転機構と、
    前記シートクッションのシート後方側において該シートクッションに対してシート前後方向に傾倒可能に設けられ、前記乗員の上体を支持するシートバックと、
    前記シートバックに対して前記シートクッションとは反対側に設けられ、前記乗員の頭部を支持するヘッドレストと、
    前記ヘッドレストに設けられ、前記乗員側へ向けて突出することで、前記シートバックに沿って前記ヘッドレスト側へ移動した前記乗員の両肩を拘束する肩拘束部と、
    を備え、
    前記シートバックに対する前記ヘッドレストの位置を所定の位置に保持する保持機構をさらに備え、
    前記乗員の両肩によって前記肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、前記肩拘束部が移動し、
    前記乗員の両肩によって前記肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、前記保持機構による前記ヘッドレストの保持が解除される車両用シート構造。
  2. 前記保持機構は、係止部を含んで構成され、
    前記ヘッドレストは、前記係止部が係止される被係止部を有するヘッドレストステーを含んで構成され、
    前記乗員の両肩によって前記肩拘束部を押圧する荷重が所定の荷重を超えた際に、前記係止部が前記被係止部から外れて、前記保持機構による前記ヘッドレストの保持が解除される請求項記載の車両用シート構造。
  3. 前記肩拘束部が、車両の緊急時に前記乗員側へ向けて突出する請求項1又は請求項2に記載の車両用シート構造。
  4. 前記肩拘束部には、前記乗員の両肩に押圧されることで変形するエネルギ吸収部が設けられている請求項1~請求項のいずれか1項に記載の車両用シート構造。
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