JP2580620Y2 - 車両用シートのシートトラック構造 - Google Patents

車両用シートのシートトラック構造

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JP2580620Y2
JP2580620Y2 JP6076793U JP6076793U JP2580620Y2 JP 2580620 Y2 JP2580620 Y2 JP 2580620Y2 JP 6076793 U JP6076793 U JP 6076793U JP 6076793 U JP6076793 U JP 6076793U JP 2580620 Y2 JP2580620 Y2 JP 2580620Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は車両の前面衝突時に自動
的に後退するシートクッションの後退量を増大させるシ
ートトラック構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、シートを自動的に後退させ
る装置として、一対のロアレールに一対のアッパレール
が摺動可能に配設され、一方のアッパレールに取付けら
れた調節ハンドルの係止爪が一方のロアレールの多数の
被係止孔に選択的に係止し、後端が係止爪の前端に対向
するサイドロッドがアッパレールに摺動可能に取付けら
れ、更にシートクッションの前縁より前方かつ下方に突
出してステアリングコラムに対向するクロスロッドがサ
イドロッドにより支持された車両用運転席の自動後退装
置を実用新案登録出願した(実願平5−39563)。
この装置では、サイドロッドの後端にテーパピンが設け
られ、このテーパピンが係止爪に近づくに従って先細り
に形成される。またテーパピンを係止爪から離す方向に
ばねが付勢する。
【0003】この自動後退装置では、車両が前面衝突し
て、クロスロッドが後退するステアリングコラムに押さ
れて後退すると、テーパピンが係止爪を被係止孔から離
脱させ、シートクッションが更に後退するステアリング
コラムに押されてシートバックとともに後退する。この
結果、運転者がステアリングホイール等とシートバック
との間に挟まれることを防止でき、運転者は衝突した車
両から容易に脱出できるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の車両用運転
席の自動後退装置では、アッパレール及びロアレール間
にはアッパレールに回転可能に取付けられたローラが収
容され、このローラはロアレール上を転動可能に構成さ
れることにより、アッパレールがロアレールに対して摺
動するようになっている。またロアレールにはローラが
後退して当接することによりアッパレールの最も後退し
た位置を決定する後退ストッパが突設される。しかし、
車両が前面衝突して、シートクッションが後退するステ
アリングコラムにより押されて後退すると、ローラが後
退ストッパに当接してシートクッションがそれ以上後退
できなくなる。この状態でステアリングコラムが更に後
退すると、シートクッションのクッションフレームが変
形してステアリングコラムがシートクッション内に入り
込んで、運転者がステアリングホイールとシートバック
との間に挟まれる恐れがある。この結果、衝突した車両
から運転者が脱出し難くなる問題点がある。
【0005】本考案の目的は、着席者が前面衝突時にス
テアリングホイール等とシートバックとの間に挟まれる
ことを防止でき、かつ着席者が衝突した車両から容易に
脱出できる車両用シートのシートトラック構造を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本考案の構成を、実施例に対応する図1、図3、図5
及び図9を用いて説明する。本考案は、車両10のフロ
アパネル11aに固着され車両10の進行方向に延びて
配設された一対のロアレール21,22と、一対のロア
レール21,22と所定の間隔をあけて上方にかつ平行
に配設されシートクッション17が取付けられた一対の
アッパレール23,24と、アッパレール23,24及
びロアレール21,22の間に形成されたローラ収容部
16aに収容されアッパレール23,24に回転可能に
取付けられかつロアレール21,22上を転動可能なロ
ーラ48と、一対のロアレール21,22のうち一方の
ロアレール21に長手方向に等間隔に設けられた多数の
被係止孔21cと、一対のアッパレール23,24のう
ち一方のアッパレール23に回転可能に取付けられ多数
の被係止孔21cに選択的に係止する係止爪34を有す
る調節ハンドル33と、ロアレール21,22のローラ
転動面21e,22eからローラ収容部16aに突設さ
れアッパレール23,24が後退してローラ48が当接
することによりアッパレール23,24の最も後退した
位置を決定する後退ストッパ51とを備えた車両用シー
ト12のシートトラック16構造の改良である。その特
徴ある構成は、ローラ48により後退ストッパ51に所
定値以上の荷重が作用したときに後退ストッパ51がロ
ーラ収容部16a外に押出されるように形成され、ロー
ラ48が後退ストッパ51を乗越えてアッパレール2
3,24が更に後退可能に構成されたところにある。ま
た、ローラ48をロアレール23,24に回転可能に取
付けアッパレール23,24上を転動可能に構成し、ア
ッパレール23,24のローラ転動面からローラ収容部
16aに後退ストッパ51を突設することもできる。
【0007】
【作用】車両10が前面衝突して係止爪34が被係止孔
21cから離脱し、この状態でアッパレール23,24
が後退してローラ48が後退ストッパ51に当接する。
このときローラ48は所定値以上の荷重で後退ストッパ
51に当接するので、ローラ48は後退ストッパ51を
ローラ収容部16a外に押出し、後退ストッパ51を乗
越えて更に後退する。この結果、アッパレール23,2
4はシートクッション17ともに更に後退できる。
【0008】
【実施例】次に本考案の一実施例を図面に基づいて詳し
く説明する。図1〜図10に示すように、キャブオーバ
型トラック10のキャブ11に設けられた運転席12は
ステアリングコラム13に対向するようにフロアパネル
11aにシートレッグ14及びシートトラック16を介
して取付けられる。運転席12は運転者15の尻部を受
けるシートクッション17と、シートクッション17の
後端にリクライニングアジャスタ18を介して取付けら
れ運転者15の背部を受けるシートバック19とを備え
る。シートクッション17の下部には丸パイプを四角枠
状に形成したクッションフレーム17aが内蔵される。
シートトラック16はフロアパネル11aに固着された
シートレッグ14の上面にトラック10の進行方向に延
びて固着された一対のロアレール21,22と、一対の
ロアレール21,22と所定の間隔をあけて上方にかつ
平行に配設されシートクッション17が取付けられた一
対のアッパレール23,24とを有する(図3、図4及
び図6)。
【0009】一対のロアレール21,22のうち左側の
ロアレール21は横断面略逆ハット状に形成されたレー
ル本体21aと、このレール本体21aの下面にリベッ
ト21dにより固着されレール本体21aの長手方向に
等間隔に多数の被係止孔21cが設けられた穿設部材2
1bとを有し(図3〜図5)、右側のロアレール22は
穿設部材のない横断面略逆ハット状のレール本体22a
からなる(図3、図4及び図6)。一対のアッパレール
は横断面略C字状に形成され、一対のロアレール21,
22にそれぞれ所定の間隔をあけて被せられる。
【0010】ロアレール21及びアッパレール23間と
ロアレール22及びアッパレール24間とにはそれぞれ
単一のローラ収容部16aと、一対の鋼球収容部16
b,16bとが形成される。ローラ収容部16aにはア
ッパレール23,24にローラブラケット47,47を
介して回転可能に取付けられたローラ48,48が収容
され、ローラ48,48はロアレール21,22のロー
ラ転動面21e,22e上を転動することによりアッパ
レール23,24がロアレール21,22に沿って移動
可能に構成される(図1〜図3)。ローラ48は一対の
アッパレール23,24にそれぞれ2個ずつ取付けられ
る(図4)。一対の鋼球収容部16b,16bにはロア
レール21及びアッパレール23間とロアレール22及
びアッパレール24間のがたつきを防止する鋼球49,
49がそれぞれ収容される(図3)。
【0011】一対のロアレール21,22の後端から所
定の距離だけ前方のローラ転動面21e,22eには挿
通孔21f,22fがそれぞれ形成され、これらの挿通
孔21f,22fには一対の後退ストッパ51,51の
ストッパ本体51a,51aがロアレール21,22の
下面からローラ収容部16a,16aにそれぞれ突設さ
れる。後退ストッパ51は上記ストッパ本体51aと、
ストッパ本体51aの基端を収容しロアレール21,2
2の下面に皿ボルト52及びナット53により固定され
たストッパケース51bと、ストッパケース51bに収
容されストッパ本体51aをローラ収容部16aに突出
する方向に付勢する圧縮コイルスプリング51cとを有
する(図1及び図2)。
【0012】ストッパ本体51aのローラ収容部16a
に突出する先端は所定の曲率半径を有する球状に形成さ
れる。後退ストッパ51はアッパレール23,24の最
も後退した位置を決定する、即ち後側のローラ48が後
退して当接することによりアッパレール23,24がそ
れ以上後退するのを防止するようになっている(図1及
び図2)。54はロアレール21,22のローラ転動面
21e,22eの略中央及び前端にプレス加工により突
設されアッパレール23,24の最も前進した位置を決
定する前進ストッパであり、55はロアレール21,2
2のローラ転動面21e,22eの後端にプレス加工に
より突設されアッパレール23,24がロアレール2
1,22か外れるのを防止する外れ防止ストッパである
(図1及び図4)。
【0013】ところで新型自動車審査基準によれば、運
転席12にその重量の20倍の荷重f1を加えたときに
運転席12がその荷重f1に耐えなければならないと規
定されている。従って上記荷重f1が運転席12に作用
したときに、係止爪34が被係止孔21cから離脱して
はならず、ローラ48が後退ストッパ51を乗越えてア
ッパアーム23,24が更に後退してはならない。ここ
で運転席12に上記荷重f1が作用しても一対の後退ス
トッパ51,51のストッパ本体51a,51aがロー
ラ48,48によりローラ収容部16a,16a外に押
出されないそれぞれの力f2を求める。後退ストッパ5
1,51は一対のロアレール21,22に1個ずつ合計
2個設けられているため、荷重f1はローラ48,48
により一対のストッパ本体51a,51aにf1/2ず
つ均等に作用する。図1に詳しく示すように、ローラ4
8がローラ転動面21e,22eを転動してストッパ本
体51aに当接すると、ストッパ本体51aに荷重Nが
作用する。この荷重Nはローラ48の中心Pとストッパ
本体51a先端の曲率半径の中心Qを結んだ直線上に作
用する。
【0014】この直線と水平線とのなす角度をθとし、
ローラ48やストッパ本体51aの摩擦は無視すると、
荷重Nの水平分力、即ち荷重f1/2は次式により求ま
り、 f1/2=N×cosθ ……… 荷重Nの垂直分力fは次式により求まる。 f2=N×sinθ ……… 式の垂直分力f2と同一の大きさを有し反対向きの力
が、1個のストッパ本体51aがローラ収容部16a外
に押出されないための力である。式及び式より次式
が導かれる。 f2=(f1×tanθ)/2 ……… 一方ローラ48の半径をr1、ストッパ本体51a先端
の曲率半径をr2とし、曲率半径の中心Qがローラ転動
面21e,22eと同一の高さにあるとすると、次式が
成立つ。 tanθ=r1/{(r1+r22−r1 20.5 ……… 式及び式より、 f2=[r1/{(r1+r22−r1 20.5]×f1/2 ……… 上式が導かれる。ここで運転席12の重量を30kg、
ローラ48の半径r1を10mm、ストッパ本体51a先
端の曲率半径r2を5mmとすると、力f2は式より約2
70kgとなる。1個の圧縮コイルスプリング51cの形
状は上記力f2に基づいて決定される。
【0015】一対のアッパレール23,24の前端近傍
上面及び後端近傍上面にはそれぞれブラケット26,2
6が固着され、クッションフレーム17aの両側片17
b,17c下面には横断面略L字状の一対のブラケット
27,27がそれぞれ固着される。クッションフレーム
17aはボルト28をブラケット27及びブラケット2
6に挿通してナット29に螺合することによりアッパレ
ール23,24に取付けられる(図4〜図6)。
【0016】左側のアッパレール23の上面には2つの
ハンドルホルダ31,32の基端がそれぞれ固着され
る。これらのハンドルホルダ31,32のうち一方のハ
ンドルホルダ32は幅広に形成され、その先端から中央
にかけて切欠き32aが形成される。ハンドルホルダ3
1,32の先端はそれぞれリング状に曲げられ、リング
状に曲げられた先端にはトラック10の進行方向に延び
る調節ハンドル33が回動可能に挿入される。調節ハン
ドル33の前端を直角に折曲げることにより操作部33
aが形成される。ハンドルホルダ32の切欠き32a内
に位置する調節ハンドル33には係止爪34の基端が固
着され、係止爪34の先端は左側のロアレール21の穿
設部材21bに設けられた被係止孔21cに臨むように
曲げられる(図5)。また切欠き32aの底部から係止
爪34の基端に向って調節ハンドル33の回動を規制す
るストッパ32bが突設される。調節ハンドル33の後
部にはねじりコイルスプリング36が巻回され、このス
プリング36は係止爪34が被係止孔21cに係止する
方向に調節ハンドル33を回転させるように付勢する
(図4)。
【0017】またトラック10の進行方向に延びて設け
られかつアッパレール23にトラック10の進行方向に
摺動可能に取付けられたサイドロッドの後端が係止爪3
4の前端に対向し、サイドロッド37により支持された
クロスロッドがシートクッション17の前縁より前方か
つ下方に突出してステアリングコラム13に対向し、サ
イドロッド37の後端に設けられたテーパピンが係止爪
34に近づくに従って先細りに形成される(図4、図
5、図7及び図8)。
【0018】サイドロッド37は左側のアッパレール2
3及び調節ハンドル33間に位置するようにロッドホル
ダ41を介してアッパレール23に取付けられる(図4
及び図6〜図8)。右側のアッパレール24の近傍には
サイドロッド37と平行にサイドロッド37より短い補
助ロッド42が設けられ、このロッド42はロッドホル
ダ41を介してアッパレール24に取付けられる(図4
及び図6)。クロスロッド38はサイドロッド37及び
補助ロッド42により支持される。サイドロッド37、
クロスロッド38及び補助ロッド42はこの例では丸鋼
をコ字状に折曲げることにより一体的に形成される(図
4)。
【0019】ロッドホルダ41,41は基端がアッパレ
ール23,24の上面にそれぞれ固着されたステー41
a,41aと、ステー41a,41aの先端にそれぞれ
固着された筒状のホルダ本体41b,41bと、ホルダ
本体41b,41bにそれぞれ収容されサイドロッド3
7及び補助ロッド42をそれぞれ摺動可能に保持する滑
り軸受41c,41cとを有する(図6〜図8)。テー
パピン39はサイドロッド37とともに係止爪34に向
って移動したときに係止爪34を被係止孔21cから離
脱させるようになっている(図5、図7及び図8)。ま
たサイドロッド37と補助ロッド42にはそれぞれ圧縮
コイルばね43,43が遊嵌され、これらのばね43,
43はテーパピン39を係止爪34から離す方向、即ち
サイドロッド37及び補助ロッド42を前方に移動する
ように付勢する。44及び45は抜止めリングである
(図4、図7及び図8)。
【0020】運転席12の前方のダッシュパネル11b
には上記ステアリングコラム13を支持するコラムサポ
ートブラケット46が取付けられ、ステアリングコラム
13の上端にはステアリングホイール13aが設けられ
る。ダッシュパネル11bの前方にはキャブ11の前面
を形成するフロントパネル11cが設けられる(図9及
び図10)。
【0021】このように構成されたシートトラックで
は、トラック10が前面衝突してキャブ11のフロント
パネル11cに衝撃荷重Fが作用すると(図10)、フ
ロントパネル11cが変形し、このパネル11cの変形
に伴ってダッシュパネル11b及びコラムサポートブラ
ケット46が後方に大きく移動し、コラムサポートブラ
ケット46に支持されたステアリングコラム13がクロ
スロッド38に当接する(図7)。クロスロッド38は
ステアリングコラム13に押されてサイドロッド37及
び補助ロッド42とともに後方に移動する。サイドロッ
ド37の移動によりテーパピン39が係止爪34に当接
して係止爪34を図5の二点鎖線で示すように被係止孔
21cから離脱させる。更にステアリングコラム13が
後方に移動すると、ステアリングコラム13が図8に示
すようにクッションフレーム17aの前片17dに当接
してクッションフレーム17aを後方に移動させる。
【0022】ステアリングコラム13の後退量が大きい
と、ローラ48が後退ストッパ51に当接する(図
1)。しかし、このときステアリングコラム13がクッ
ションフレーム17aを押す荷重f1は600kg以上で
あるので、ローラ48は圧縮コイルスプリング51cの
弾性力に抗してストッパ本体51aをローラ収容部16
a外に押出し、ストッパ本体51aを乗越えて二点鎖線
で示すように更に後退する。この結果、アッパレール2
3,24がシートバック19及びシートクッション17
とともに後方に移動するので、運転者15はステアリン
グホイール13aとシートバック19の間に挟まれるこ
とはない。従って、運転者15は前面衝突したトラック
10から容易に脱出することができる。
【0023】なお、上記実施例ではトラックの前面衝突
時に、後退するステアリングコラムがクロスロッドを後
方に移動させ、クロスロッドとともに後方に移動するサ
イドロッドの後端のテーパピンが係止爪を被係止孔から
離脱させ、この状態で更に後退するステアリングコラム
がシートクッションをシートバックとともに後方に移動
させるように構成したが、本出願人が実用新案登録出願
した車両用シートの自動後退装置(実願平5−3928
3)、車両用シートを自動的に後退させる装置(実願平
5−39284)及び車両用運転席を自動的に後退させ
る装置(実願平5−41093)も車両の前面衝突時に
係止爪を被係止孔から自動的に離脱させ更にシートクッ
ションを自動的に後方に移動させるように構成されてお
り、これらの装置に本考案のシートトラック構造を適用
してもよい。
【0024】また、上記実施例では圧縮コイルスプリン
グがストッパ本体の先端をローラ収容部に突出するよう
に付勢したが、所望の弾性力を有する圧縮コイルスプリ
ングを製作すると、大きくなり過ぎてこのばねの収容ス
ペースを確保できないときには、ストッパ本体をストッ
パケースに圧入し、ストッパ本体に所定の力f以上が作
用しないとストッパ本体がローラ収容部外に押出されな
いように構成してもよい。この場合、ストッパケースに
内蔵された圧縮コイルスプリングは不要になるが、スト
ッパ本体及びストッパケースのはめ合い公差や表面あら
さを実験等により決定したり、或いはストッパ本体の外
面又はストッパケースの内面を樹脂によりコーティング
したりする必要がある。
【0025】また、上記実施例ではローラをアッパレー
ルに回転可能に取付け、ローラがロアレール上を転動
し、更に後退ストッパをロアレールのローラ転動面から
ローラ収容部に突設したが、ローラをロアレールに回転
可能に取付け、ローラがアッパレール上を転動し、更に
後退ストッパをアッパレールのローラ転動面からローラ
収容部に突設してもよい。また、上記実施例では車両と
してキャブオーバ型トラックを挙げたが、これに限らず
乗用車又はその他の車両でもよい。更に、上記実施例に
挙げた数値は一例であってこれらに限定されるものでは
ない。
【0026】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、ア
ッパレール又はロアレールに回転可能に取付けられかつ
ロアレール又はアッパレール上を転動可能なローラによ
り、ローラ収容部に突設された後退ストッパに所定値以
上の荷重が作用したときに、後退ストッパをローラ収容
部外に押出すように形成し、ローラが後退ストッパを乗
越えてアッパレールを更に後退可能に構成したので、車
両の前面衝突時にシートクッションが取付けられたアッ
パレールの後退量が大きくなり、着席者が前面衝突時に
ステアリングホイール等とシートバックとの間に挟まれ
ることを防止できる。この結果、着席者は衝突した車両
から容易に脱出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案一実施例車両用シートのシートトラック
構造のローラが後退して後退ストッパに当接した状態を
示す図4のA−A線断面図。
【図2】ローラが後退ストッパに当接する前の状態を示
す図1に対応する断面図。
【図3】図4のB−B線断面図。
【図4】図9のC−C線断面図。
【図5】図4のD−D線断面図。
【図6】図4のE−E線断面図。
【図7】ステアリングコラムが後退してクロスロッドに
当接した状態を示す図4のF−F線断面図。
【図8】更にステアリングコラムが後退してテーパピン
が係止爪を被係止孔から離脱させ、かつステアリングコ
ラムがシートクッションを後方に移動させている状態を
示す図7に対応する断面図。
【図9】前面衝突する前のトラックの運転席の側面図。
【図10】前面衝突した後のトラックの運転席の側面
図。
【符号の説明】
10 トラック(車両) 11a フロアパネル 12 運転席(シート) 16 シートトラック 16a ローラ収容部 17 シートクッション 21,22 ロアレール 21c 被係止孔 21e,22e ローラ転動面 23,24 アッパレール 33 調節ハンドル 34 係止爪 48 ローラ 51 後退ストッパ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(10)のフロアパネル(11a)に固着さ
    れ前記車両(10)の進行方向に延びて配設された一対のロ
    アレール(21,22)と、前記一対のロアレール(21,22)と所
    定の間隔をあけて上方にかつ平行に配設されシートクッ
    ション(17)が取付けられた一対のアッパレール(23,24)
    と、前記アッパレール(23,24)及び前記ロアレール(21,2
    2)の間に形成されたローラ収容部(16a)に収容され前記
    アッパレール(23,24)又は前記ロアレール(21,22)に回転
    可能に取付けられかつ前記ロアレール(21,22)又は前記
    アッパレール(23,24)上を転動可能なローラ(48)と、前
    記一対のロアレール(21,22)のうち一方のロアレール(2
    1)に長手方向に等間隔に設けられた多数の被係止孔(21
    c)と、前記一対のアッパレール(23,24)のうち一方のア
    ッパレール(23)に回転可能に取付けられ前記多数の被係
    止孔(21c)に選択的に係止する係止爪(34)を有する調節
    ハンドル(33)と、前記ロアレール(21,22)又は前記アッ
    パレール(23,24)のローラ転動面(21e,22e)から前記ロー
    ラ収容部(16a)に突設され前記アッパレール(23,24)が後
    退して前記ローラ(48)が又は前記ローラ(48)に当接する
    ことにより前記アッパレール(23,24)の最も後退した位
    置を決定する後退ストッパ(51)とを備えた車両用シート
    (12)のシートトラック(16)構造において、 前記ローラ(48)により前記後退ストッパ(51)に所定値以
    上の荷重が作用したときに前記後退ストッパ(51)が前記
    ローラ収容部(16a)外に押出されるように形成され、前
    記ローラ(48)が前記後退ストッパ(51)を乗越えて前記ア
    ッパレール(23,24)が更に後退可能に構成されたことを
    特徴とする車両用シートのシートトラック構造。
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