JPH0730133U - 車両用シートのシートトラック構造 - Google Patents

車両用シートのシートトラック構造

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JPH0730133U
JPH0730133U JP6076793U JP6076793U JPH0730133U JP H0730133 U JPH0730133 U JP H0730133U JP 6076793 U JP6076793 U JP 6076793U JP 6076793 U JP6076793 U JP 6076793U JP H0730133 U JPH0730133 U JP H0730133U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】着席者が前面衝突時にステアリングホイール等
とシートバックとの間に挟まれるのを防止でき、かつ着
席者が衝突した車両から容易に脱出できる。 【構成】シートクッションが取付けられたアッパレール
23,24がフロアパネルに固着されたロアレール2
1,22と所定の間隔をあけて上方にかつ平行に配設さ
れ、アッパレールに回転可能に取付けられたローラ48
がロアレール上を転動可能に構成される。アッパレール
に取付けられた調節ハンドルの係止爪がロアレールの多
数の被係止孔に選択的に係止し、ロアレールのローラ転
動面21e,22eからローラ収容部16aに突設され
た後退ストッパ51がアッパレールの最も後退した位置
を決定する。ローラにより後退ストッパに所定値以上の
荷重が作用したときに後退ストッパがローラ収容部外に
押出されるように形成され、ローラが後退ストッパを乗
越えてアッパレールが更に後退可能に構成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は車両の前面衝突時に自動的に後退するシートクッションの後退量を増 大させるシートトラック構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、シートを自動的に後退させる装置として、一対のロアレールに一 対のアッパレールが摺動可能に配設され、一方のアッパレールに取付けられた調 節ハンドルの係止爪が一方のロアレールの多数の被係止孔に選択的に係止し、後 端が係止爪の前端に対向するサイドロッドがアッパレールに摺動可能に取付けら れ、更にシートクッションの前縁より前方かつ下方に突出してステアリングコラ ムに対向するクロスロッドがサイドロッドにより支持された車両用運転席の自動 後退装置を実用新案登録出願した(実願平5−39563)。この装置では、サ イドロッドの後端にテーパピンが設けられ、このテーパピンが係止爪に近づくに 従って先細りに形成される。またテーパピンを係止爪から離す方向にばねが付勢 する。
【0003】 この自動後退装置では、車両が前面衝突して、クロスロッドが後退するステア リングコラムに押されて後退すると、テーパピンが係止爪を被係止孔から離脱さ せ、シートクッションが更に後退するステアリングコラムに押されてシートバッ クとともに後退する。この結果、運転者がステアリングホイール等とシートバッ クとの間に挟まれることを防止でき、運転者は衝突した車両から容易に脱出でき るようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の車両用運転席の自動後退装置では、アッパレール及びロアレール間 にはアッパレールに回転可能に取付けられたローラが収容され、このローラはロ アレール上を転動可能に構成されることにより、アッパレールがロアレールに対 して摺動するようになっている。またロアレールにはローラが後退して当接する ことによりアッパレールの最も後退した位置を決定する後退ストッパが突設され る。 しかし、車両が前面衝突して、シートクッションが後退するステアリングコラ ムにより押されて後退すると、ローラが後退ストッパに当接してシートクッショ ンがそれ以上後退できなくなる。この状態でステアリングコラムが更に後退する と、シートクッションのクッションフレームが変形してステアリングコラムがシ ートクッション内に入り込んで、運転者がステアリングホイールとシートバック との間に挟まれる恐れがある。この結果、衝突した車両から運転者が脱出し難く なる問題点がある。
【0005】 本考案の目的は、着席者が前面衝突時にステアリングホイール等とシートバッ クとの間に挟まれることを防止でき、かつ着席者が衝突した車両から容易に脱出 できる車両用シートのシートトラック構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案の構成を、実施例に対応する図1、図3、図 5及び図9を用いて説明する。 本考案は、車両10のフロアパネル11aに固着され車両10の進行方向に延 びて配設された一対のロアレール21,22と、一対のロアレール21,22と 所定の間隔をあけて上方にかつ平行に配設されシートクッション17が取付けら れた一対のアッパレール23,24と、アッパレール23,24及びロアレール 21,22の間に形成されたローラ収容部16aに収容されアッパレール23, 24に回転可能に取付けられかつロアレール21,22上を転動可能なローラ4 8と、一対のロアレール21,22のうち一方のロアレール21に長手方向に等 間隔に設けられた多数の被係止孔21cと、一対のアッパレール23,24のう ち一方のアッパレール23に回転可能に取付けられ多数の被係止孔21cに選択 的に係止する係止爪34を有する調節ハンドル33と、ロアレール21,22の ローラ転動面21e,22eからローラ収容部16aに突設されアッパレール2 3,24が後退してローラ48が当接することによりアッパレール23,24の 最も後退した位置を決定する後退ストッパ51とを備えた車両用シート12のシ ートトラック16構造の改良である。 その特徴ある構成は、ローラ48により後退ストッパ51に所定値以上の荷重 が作用したときに後退ストッパ51がローラ収容部16a外に押出されるように 形成され、ローラ48が後退ストッパ51を乗越えてアッパレール23,24が 更に後退可能に構成されたところにある。 また、ローラ48をロアレール23,24に回転可能に取付けアッパレール2 3,24上を転動可能に構成し、アッパレール23,24のローラ転動面からロ ーラ収容部16aに後退ストッパ51を突設することもできる。
【0007】
【作用】
車両10が前面衝突して係止爪34が被係止孔21cから離脱し、この状態で アッパレール23,24が後退してローラ48が後退ストッパ51に当接する。 このときローラ48は所定値以上の荷重で後退ストッパ51に当接するので、ロ ーラ48は後退ストッパ51をローラ収容部16a外に押出し、後退ストッパ5 1を乗越えて更に後退する。この結果、アッパレール23,24はシートクッシ ョン17ともに更に後退できる。
【0008】
【実施例】
次に本考案の一実施例を図面に基づいて詳しく説明する。 図1〜図10に示すように、キャブオーバ型トラック10のキャブ11に設け られた運転席12はステアリングコラム13に対向するようにフロアパネル11 aにシートレッグ14及びシートトラック16を介して取付けられる。運転席1 2は運転者15の尻部を受けるシートクッション17と、シートクッション17 の後端にリクライニングアジャスタ18を介して取付けられ運転者15の背部を 受けるシートバック19とを備える。シートクッション17の下部には丸パイプ を四角枠状に形成したクッションフレーム17aが内蔵される。シートトラック 16はフロアパネル11aに固着されたシートレッグ14の上面にトラック10 の進行方向に延びて固着された一対のロアレール21,22と、一対のロアレー ル21,22と所定の間隔をあけて上方にかつ平行に配設されシートクッション 17が取付けられた一対のアッパレール23,24とを有する(図3、図4及び 図6)。
【0009】 一対のロアレール21,22のうち左側のロアレール21は横断面略逆ハット 状に形成されたレール本体21aと、このレール本体21aの下面にリベット2 1dにより固着されレール本体21aの長手方向に等間隔に多数の被係止孔21 cが設けられた穿設部材21bとを有し(図3〜図5)、右側のロアレール22 は穿設部材のない横断面略逆ハット状のレール本体22aからなる(図3、図4 及び図6)。一対のアッパレールは横断面略C字状に形成され、一対のロアレー ル21,22にそれぞれ所定の間隔をあけて被せられる。
【0010】 ロアレール21及びアッパレール23間とロアレール22及びアッパレール2 4間とにはそれぞれ単一のローラ収容部16aと、一対の鋼球収容部16b,1 6bとが形成される。ローラ収容部16aにはアッパレール23,24にローラ ブラケット47,47を介して回転可能に取付けられたローラ48,48が収容 され、ローラ48,48はロアレール21,22のローラ転動面21e,22e 上を転動することによりアッパレール23,24がロアレール21,22に沿っ て移動可能に構成される(図1〜図3)。ローラ48は一対のアッパレール23 ,24にそれぞれ2個ずつ取付けられる(図4)。一対の鋼球収容部16b,1 6bにはロアレール21及びアッパレール23間とロアレール22及びアッパレ ール24間のがたつきを防止する鋼球49,49がそれぞれ収容される(図3) 。
【0011】 一対のロアレール21,22の後端から所定の距離だけ前方のローラ転動面2 1e,22eには挿通孔21f,22fがそれぞれ形成され、これらの挿通孔2 1f,22fには一対の後退ストッパ51,51のストッパ本体51a,51a がロアレール21,22の下面からローラ収容部16a,16aにそれぞれ突設 される。後退ストッパ51は上記ストッパ本体51aと、ストッパ本体51aの 基端を収容しロアレール21,22の下面に皿ボルト52及びナット53により 固定されたストッパケース51bと、ストッパケース51bに収容されストッパ 本体51aをローラ収容部16aに突出する方向に付勢する圧縮コイルスプリン グ51cとを有する(図1及び図2)。
【0012】 ストッパ本体51aのローラ収容部16aに突出する先端は所定の曲率半径を 有する球状に形成される。後退ストッパ51はアッパレール23,24の最も後 退した位置を決定する、即ち後側のローラ48が後退して当接することによりア ッパレール23,24がそれ以上後退するのを防止するようになっている(図1 及び図2)。54はロアレール21,22のローラ転動面21e,22eの略中 央及び前端にプレス加工により突設されアッパレール23,24の最も前進した 位置を決定する前進ストッパであり、55はロアレール21,22のローラ転動 面21e,22eの後端にプレス加工により突設されアッパレール23,24が ロアレール21,22か外れるのを防止する外れ防止ストッパである(図1及び 図4)。
【0013】 ところで新型自動車審査基準によれば、運転席12にその重量の20倍の荷重 f1を加えたときに運転席12がその荷重f1に耐えなければならないと規定され ている。従って上記荷重f1が運転席12に作用したときに、係止爪34が被係 止孔21cから離脱してはならず、ローラ48が後退ストッパ51を乗越えてア ッパアーム23,24が更に後退してはならない。ここで運転席12に上記荷重 f1が作用しても一対の後退ストッパ51,51のストッパ本体51a,51a がローラ48,48によりローラ収容部16a,16a外に押出されないそれぞ れの力f2を求める。後退ストッパ51,51は一対のロアレール21,22に 1個ずつ合計2個設けられているため、荷重f1はローラ48,48により一対 のストッパ本体51a,51aにf1/2ずつ均等に作用する。図1に詳しく示 すように、ローラ48がローラ転動面21e,22eを転動してストッパ本体5 1aに当接すると、ストッパ本体51aに荷重Nが作用する。この荷重Nはロー ラ48の中心Pとストッパ本体51a先端の曲率半径の中心Qを結んだ直線上に 作用する。
【0014】 この直線と水平線とのなす角度をθとし、ローラ48やストッパ本体51aの 摩擦は無視すると、 荷重Nの水平分力、即ち荷重f1/2は次式により求まり、 f1/2=N×cosθ ……… 荷重Nの垂直分力fは次式により求まる。 f2=N×sinθ ……… 式の垂直分力f2と同一の大きさを有し反対向きの力が、1個のストッパ本 体51aがローラ収容部16a外に押出されないための力である。 式及び式より次式が導かれる。 f2=(f1×tanθ)/2 ……… 一方ローラ48の半径をr1、ストッパ本体51a先端の曲率半径をr2とし、 曲率半径の中心Qがローラ転動面21e,22eと同一の高さにあるとすると、 次式が成立つ。 tanθ=r1/{(r1+r22−r1 20.5 ……… 式及び式より、 f2=[r1/{(r1+r22−r1 20.5]×f1/2 ……… 上式が導かれる。 ここで運転席12の重量を30kg、ローラ48の半径r1を10mm、ストッパ 本体51a先端の曲率半径r2を5mmとすると、力f2は式より約270kgとな る。1個の圧縮コイルスプリング51cの形状は上記力f2に基づいて決定され る。
【0015】 一対のアッパレール23,24の前端近傍上面及び後端近傍上面にはそれぞれ ブラケット26,26が固着され、クッションフレーム17aの両側片17b, 17c下面には横断面略L字状の一対のブラケット27,27がそれぞれ固着さ れる。クッションフレーム17aはボルト28をブラケット27及びブラケット 26に挿通してナット29に螺合することによりアッパレール23,24に取付 けられる(図4〜図6)。
【0016】 左側のアッパレール23の上面には2つのハンドルホルダ31,32の基端が それぞれ固着される。これらのハンドルホルダ31,32のうち一方のハンドル ホルダ32は幅広に形成され、その先端から中央にかけて切欠き32aが形成さ れる。ハンドルホルダ31,32の先端はそれぞれリング状に曲げられ、リング 状に曲げられた先端にはトラック10の進行方向に延びる調節ハンドル33が回 動可能に挿入される。調節ハンドル33の前端を直角に折曲げることにより操作 部33aが形成される。ハンドルホルダ32の切欠き32a内に位置する調節ハ ンドル33には係止爪34の基端が固着され、係止爪34の先端は左側のロアレ ール21の穿設部材21bに設けられた被係止孔21cに臨むように曲げられる (図5)。また切欠き32aの底部から係止爪34の基端に向って調節ハンドル 33の回動を規制するストッパ32bが突設される。調節ハンドル33の後部に はねじりコイルスプリング36が巻回され、このスプリング36は係止爪34が 被係止孔21cに係止する方向に調節ハンドル33を回転させるように付勢する (図4)。
【0017】 またトラック10の進行方向に延びて設けられかつアッパレール23にトラッ ク10の進行方向に摺動可能に取付けられたサイドロッドの後端が係止爪34の 前端に対向し、サイドロッド37により支持されたクロスロッドがシートクッシ ョン17の前縁より前方かつ下方に突出してステアリングコラム13に対向し、 サイドロッド37の後端に設けられたテーパピンが係止爪34に近づくに従って 先細りに形成される(図4、図5、図7及び図8)。
【0018】 サイドロッド37は左側のアッパレール23及び調節ハンドル33間に位置す るようにロッドホルダ41を介してアッパレール23に取付けられる(図4及び 図6〜図8)。右側のアッパレール24の近傍にはサイドロッド37と平行にサ イドロッド37より短い補助ロッド42が設けられ、このロッド42はロッドホ ルダ41を介してアッパレール24に取付けられる(図4及び図6)。クロスロ ッド38はサイドロッド37及び補助ロッド42により支持される。サイドロッ ド37、クロスロッド38及び補助ロッド42はこの例では丸鋼をコ字状に折曲 げることにより一体的に形成される(図4)。
【0019】 ロッドホルダ41,41は基端がアッパレール23,24の上面にそれぞれ固 着されたステー41a,41aと、ステー41a,41aの先端にそれぞれ固着 された筒状のホルダ本体41b,41bと、ホルダ本体41b,41bにそれぞ れ収容されサイドロッド37及び補助ロッド42をそれぞれ摺動可能に保持する 滑り軸受41c,41cとを有する(図6〜図8)。テーパピン39はサイドロ ッド37とともに係止爪34に向って移動したときに係止爪34を被係止孔21 cから離脱させるようになっている(図5、図7及び図8)。またサイドロッド 37と補助ロッド42にはそれぞれ圧縮コイルばね43,43が遊嵌され、これ らのばね43,43はテーパピン39を係止爪34から離す方向、即ちサイドロ ッド37及び補助ロッド42を前方に移動するように付勢する。44及び45は 抜止めリングである(図4、図7及び図8)。
【0020】 運転席12の前方のダッシュパネル11bには上記ステアリングコラム13を 支持するコラムサポートブラケット46が取付けられ、ステアリングコラム13 の上端にはステアリングホイール13aが設けられる。ダッシュパネル11bの 前方にはキャブ11の前面を形成するフロントパネル11cが設けられる(図9 及び図10)。
【0021】 このように構成されたシートトラックでは、トラック10が前面衝突してキャ ブ11のフロントパネル11cに衝撃荷重Fが作用すると(図10)、フロント パネル11cが変形し、このパネル11cの変形に伴ってダッシュパネル11b 及びコラムサポートブラケット46が後方に大きく移動し、コラムサポートブラ ケット46に支持されたステアリングコラム13がクロスロッド38に当接する (図7)。クロスロッド38はステアリングコラム13に押されてサイドロッド 37及び補助ロッド42とともに後方に移動する。サイドロッド37の移動によ りテーパピン39が係止爪34に当接して係止爪34を図5の二点鎖線で示すよ うに被係止孔21cから離脱させる。更にステアリングコラム13が後方に移動 すると、ステアリングコラム13が図8に示すようにクッションフレーム17a の前片17dに当接してクッションフレーム17aを後方に移動させる。
【0022】 ステアリングコラム13の後退量が大きいと、ローラ48が後退ストッパ51 に当接する(図1)。しかし、このときステアリングコラム13がクッションフ レーム17aを押す荷重f1は600kg以上であるので、ローラ48は圧縮コイ ルスプリング51cの弾性力に抗してストッパ本体51aをローラ収容部16a 外に押出し、ストッパ本体51aを乗越えて二点鎖線で示すように更に後退する 。この結果、アッパレール23,24がシートバック19及びシートクッション 17とともに後方に移動するので、運転者15はステアリングホイール13aと シートバック19の間に挟まれることはない。従って、運転者15は前面衝突し たトラック10から容易に脱出することができる。
【0023】 なお、上記実施例ではトラックの前面衝突時に、後退するステアリングコラム がクロスロッドを後方に移動させ、クロスロッドとともに後方に移動するサイド ロッドの後端のテーパピンが係止爪を被係止孔から離脱させ、この状態で更に後 退するステアリングコラムがシートクッションをシートバックとともに後方に移 動させるように構成したが、本出願人が実用新案登録出願した車両用シートの自 動後退装置(実願平5−39283)、車両用シートを自動的に後退させる装置 (実願平5−39284)及び車両用運転席を自動的に後退させる装置(実願平 5−41093)も車両の前面衝突時に係止爪を被係止孔から自動的に離脱させ 更にシートクッションを自動的に後方に移動させるように構成されており、これ らの装置に本考案のシートトラック構造を適用してもよい。
【0024】 また、上記実施例では圧縮コイルスプリングがストッパ本体の先端をローラ収 容部に突出するように付勢したが、所望の弾性力を有する圧縮コイルスプリング を製作すると、大きくなり過ぎてこのばねの収容スペースを確保できないときに は、ストッパ本体をストッパケースに圧入し、ストッパ本体に所定の力f以上が 作用しないとストッパ本体がローラ収容部外に押出されないように構成してもよ い。この場合、ストッパケースに内蔵された圧縮コイルスプリングは不要になる が、ストッパ本体及びストッパケースのはめ合い公差や表面あらさを実験等によ り決定したり、或いはストッパ本体の外面又はストッパケースの内面を樹脂によ りコーティングしたりする必要がある。
【0025】 また、上記実施例ではローラをアッパレールに回転可能に取付け、ローラがロ アレール上を転動し、更に後退ストッパをロアレールのローラ転動面からローラ 収容部に突設したが、ローラをロアレールに回転可能に取付け、ローラがアッパ レール上を転動し、更に後退ストッパをアッパレールのローラ転動面からローラ 収容部に突設してもよい。 また、上記実施例では車両としてキャブオーバ型トラックを挙げたが、これに 限らず乗用車又はその他の車両でもよい。 更に、上記実施例に挙げた数値は一例であってこれらに限定されるものではな い。
【0026】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、アッパレール又はロアレールに回転可能 に取付けられかつロアレール又はアッパレール上を転動可能なローラにより、ロ ーラ収容部に突設された後退ストッパに所定値以上の荷重が作用したときに、後 退ストッパをローラ収容部外に押出すように形成し、ローラが後退ストッパを乗 越えてアッパレールを更に後退可能に構成したので、車両の前面衝突時にシート クッションが取付けられたアッパレールの後退量が大きくなり、着席者が前面衝 突時にステアリングホイール等とシートバックとの間に挟まれることを防止でき る。この結果、着席者は衝突した車両から容易に脱出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案一実施例車両用シートのシートトラック
構造のローラが後退して後退ストッパに当接した状態を
示す図4のA−A線断面図。
【図2】ローラが後退ストッパに当接する前の状態を示
す図1に対応する断面図。
【図3】図4のB−B線断面図。
【図4】図9のC−C線断面図。
【図5】図4のD−D線断面図。
【図6】図4のE−E線断面図。
【図7】ステアリングコラムが後退してクロスロッドに
当接した状態を示す図4のF−F線断面図。
【図8】更にステアリングコラムが後退してテーパピン
が係止爪を被係止孔から離脱させ、かつステアリングコ
ラムがシートクッションを後方に移動させている状態を
示す図7に対応する断面図。
【図9】前面衝突する前のトラックの運転席の側面図。
【図10】前面衝突した後のトラックの運転席の側面
図。
【符号の説明】
10 トラック(車両) 11a フロアパネル 12 運転席(シート) 16 シートトラック 16a ローラ収容部 17 シートクッション 21,22 ロアレール 21c 被係止孔 21e,22e ローラ転動面 23,24 アッパレール 33 調節ハンドル 34 係止爪 48 ローラ 51 後退ストッパ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(10)のフロアパネル(11a)に固着さ
    れ前記車両(10)の進行方向に延びて配設された一対のロ
    アレール(21,22)と、前記一対のロアレール(21,22)と所
    定の間隔をあけて上方にかつ平行に配設されシートクッ
    ション(17)が取付けられた一対のアッパレール(23,24)
    と、前記アッパレール(23,24)及び前記ロアレール(21,2
    2)の間に形成されたローラ収容部(16a)に収容され前記
    アッパレール(23,24)又は前記ロアレール(21,22)に回転
    可能に取付けられかつ前記ロアレール(21,22)又は前記
    アッパレール(23,24)上を転動可能なローラ(48)と、前
    記一対のロアレール(21,22)のうち一方のロアレール(2
    1)に長手方向に等間隔に設けられた多数の被係止孔(21
    c)と、前記一対のアッパレール(23,24)のうち一方のア
    ッパレール(23)に回転可能に取付けられ前記多数の被係
    止孔(21c)に選択的に係止する係止爪(34)を有する調節
    ハンドル(33)と、前記ロアレール(21,22)又は前記アッ
    パレール(23,24)のローラ転動面(21e,22e)から前記ロー
    ラ収容部(16a)に突設され前記アッパレール(23,24)が後
    退して前記ローラ(48)が又は前記ローラ(48)に当接する
    ことにより前記アッパレール(23,24)の最も後退した位
    置を決定する後退ストッパ(51)とを備えた車両用シート
    (12)のシートトラック(16)構造において、 前記ローラ(48)により前記後退ストッパ(51)に所定値以
    上の荷重が作用したときに前記後退ストッパ(51)が前記
    ローラ収容部(16a)外に押出されるように形成され、前
    記ローラ(48)が前記後退ストッパ(51)を乗越えて前記ア
    ッパレール(23,24)が更に後退可能に構成されたことを
    特徴とする車両用シートのシートトラック構造。
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