JP5001477B2 - 周囲環境条件で硬化可能な、高温で強度制御された嫌気的接着組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
発明の背景
発明の分野
本発明は、嫌気的接着組成物であって、その反応生成物が、周囲温度条件における制御された強度、および高温条件における熱分解に対する抵抗性の増強を示す組成物を提供する。組成物は、(メタ)アクリル酸エステルおよび/またはポリオルガノシロキサンをベースとし、ある種の補助反応剤、マレイミド成分、高温条件で反応する希釈剤成分、モノまたはポリヒドロキシアルカン成分、および他の成分などの1つまたは複数の他の様々な成分を含むことができる。
【0002】
【従来の技術】
技術の簡単な説明
嫌気的接着組成物は一般によく知られている。例えば、Handbook of Adhesive Technology、29巻、467〜79ページ、A.PizziおよびK.L.Mittal、編、Marcel Dekker Inc.、New York(1994年)におけるR.D.Rich、「Anaerobic Adhesives」、および本明細書中で引用する参考文献を参照されたい。それらの用途は多く、新規な応用例が次々と開発されている。
【0003】
嫌気的接着組成物は、高強度、中強度または低強度を有する組成物に分類することができる。中強度または低強度を有する組成物にするための嫌気的接着組成物の強度制御は通常、可塑剤または非反応性希釈剤成分を、それらの成分が硬化組成物の強度に影響を与える量で高強度の嫌気的接着組成物に含有させることによって行われてきた。所望の性質を有する嫌気的接着組成物を得るためには満足できるように思えるが、通常このようなアプローチは、当面の必要性に一時的な解決法をもたらすに過ぎず、嫌気的接着組成物の強度制御についての知識ベースを進歩させることにはならない。
【0004】
さらに、硬化によって生成するポリマーマトリックスに希釈剤をトラップすることによって高強度嫌気的接着組成物中へ非反応性希釈剤を含有させることは、硬化組成物中で生成可能な架橋密度を事実上制限する。これは、硬化組成物の全般的強度を減少させる。
【0005】
より具体的には、周囲温度条件で用いる場合に、硬化組成物は、非反応性希釈剤を保持している。しかし、組成物が硬化する環境温度が上昇するに伴い、非反応性希釈剤は蒸発するか、さもなければ温度の上昇による粘性の低下によってポリマーマトリックスから逃げてしまう。どちらの場合も、高温(例えば、約250°F(約121℃)以上)でこのように生成するポリマーマトリックスは、骨組みと大差なくなり、ほとんど強度は保持されない。
【0006】
特許文献は、関連する嫌気的接着剤の例を示している。
【0007】
米国特許第4,107,109号(Kassal)(高温の嫌気的条件下でグラフト共重合体を製造するための組成物であって、ある種の非硬化エラストマーの重合可能なビニルモノマー溶液および熱的に活性化可能な修飾ペルオキシド開始剤を含み、得られるビニルポリマーが別個で不連続な相を形成し連続的な相を形成する)、第4,216,134号(Brenner)(反応成分としてエチレン性不飽和希釈剤モノマー、プレポリマーおよびシアヌル酸トリアリルまたはイソシアヌル酸トリアリルを含む1成分嫌気的接着組成物)、第4,269,953号(Brand)(ポリマーについての作業、成形、押出などを容易にし、ある種の芳香族熱可塑性ポリマーと反応して架橋すると言われている反応性可塑剤としてのある種のビフェニレン添加剤)、第4,302,570号(Werber)(不飽和有機ジカルボン酸または無水物の反応性非末端ヒドロキシジエステルの嫌気的接着剤用の可塑剤としての用途)、第4,384,101号(Kovacs)(エポキシド成分、イソシアナート成分、潜在的硬化成分および架橋化合物としてのシアヌル酸トリアリルを含む熱硬化性樹脂混合物)、第4,431,787号(Werber)(重合可能なアクリルモノマーであって、内部鎖不飽和ならびにアクリル不飽和で表され、内部鎖不飽和部位によって架橋重合して反応生成物を与える)、第4,524,176号(Pike)(ヒドロキシ含有ポリエステルおよびアクリル酸グリシジルの反応生成物を含む嫌気的接着剤)および修飾剤、すなわちシアヌル酸トリアリルの添加で硬化接着剤のたわみ性および結合強度を変化させる)、第4,600、738号(Lamm)および第4,624,725号(Lamm)((a)アクリル酸グリシジルおよびヒドロキシル含有ポリエステルのアクリル修飾ポリエステル反応生成物、および(b)重合可能なモノマーを含有する有機金属酸塩の、2成分アクリル修飾ポリエステル接着剤)。
【0008】
興味深いものは、
米国特許第5,567,741号(Casey)(泡立て応用という面における、ある種の組成物がエチレングリコールを含むアクリル酸エステル嫌気的組成物)、第3,794,610号(Bachmann)(重合可能なアクリル酸エステルモノマー(非シリコーンベースのアクリル酸エステルモノマー)、ペルオキシ重合開始剤およびポリマー可塑剤を含む可塑化嫌気的組成物)、第4,267,330号(Rich)(硬化可能な接着剤およびシーラント組成物用のある種のジアザ促進剤)、第3,988,299号(Malofsky)(ある種のアクリル酸エステルモノマーおよびマレイミド化合物を含む、改良された熱的性質を有する熱硬化可能な組成物)、および第5,302,679号(Maandi)(硬化後に膨張する嫌気的組成物)。
【0009】
さらに、L.J.BacceiおよびB.M.Malofsky(「Anaerobic Adhesives Containing Maleimides Having Improved Thermal Resistance」、Adhesive Chemicals、589〜601ページ、L−H.Lee、編、Plenum Publishing Corp.、1984年)は、マレイミド類、具体的には、N−フェニルマレイミド、m−フェニレンジマレイミドおよびメチレンジアニリンおよびメチレンジアニリンビスマレイミドを用いることにより、少なくとも150℃の温度で完全に硬化する嫌気的接着剤の熱抵抗性が増加することを報告している。
【0010】
さらに、F.J.Campbell(「Electron Beam Curing Improves High Temperature Strength of Vinyl Ester Adhesives」、Nat′l SAMPE Symp. Exh.、59〜63ページ、1977年)は、アクリル修飾エポキシドをビニル官能基モノマー(すなわち、ジビニルベンゼン、シアヌル酸トリアルキルおよびスチレン)を含む製剤中で一緒に放射線硬化させ、高度に架橋し、優れた周囲温度および高温性能を有する硬化樹脂を生成することについて述べている。
【0011】
シリコーン(またはポリオルガノシロキサン)は、その優れた熱的安定性の理由から、多くのシーラント、接着剤およびコーティング応用に用いられてきた。しかし、大量の溶存酸素および酸素に対する高い透過性の理由から、最近まで、従来の知識からはシリコーンは嫌気的に硬化可能ではないであろうと考えられていた。
【0012】
例えば、米国特許第4,035,355号(Baney)は、アクリル酸エステル含有ポリオルガノシロキサンおよびヒドロペルオキシ重合開始剤の嫌気的に硬化するシーラント組成物を教示している。これらの組成物は、比較的長い硬化時間、すなわち約24時間を必要とし、したがって商業的な受け入れは制限されると考えられる。
【0013】
米国特許第5,391,593号(Baney)は、嫌気的条件下で、改良された物理的性質を有するシリコーンゴムに硬化すると言われている、オルガノポリシロキサン、有機ペルオキシドおよびカーボンブラックのシリコーンゴムシーラント組成物を対象としている。これらのシリコン類が完全に硬化するためには、酸素を除去して約2から3日必要である。このような硬化プロフィルもまた、商業的な受け入れには不十分であると考えられる。
【0014】
日本特許明細書JP04−268,315は、接着剤目的の嫌気的および紫外線硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を対象にしていると思われ、良好な熱抵抗性を有すると報告している。
【0015】
最近、Loctite Corporationは、(a)少なくとも1つの加水分解可能な官能基を有する第1のシラン、および(メタ)アクリル官能基と少なくとも1つの加水分解可能な官能基を有する第2のシランの反応生成物として生成するシリコーン流体、(b)(メタ)アクリル酸エステルモノマー、および(c)重合開始剤を含む嫌気的組成物を教示することによって嫌気的に硬化可能なシリコーン製剤の分野に進歩をもたらした。本明細書中では、前記シリコーン流体を、「SiMA」と呼ぶ。
【0016】
多くの商業的応用に言及しているが、機械的操作または通常高温条件で生じる操作、例えば、油田への応用または電動機における応用など、高温条件における熱分解に対する抵抗性を増強する必要のある種の他の商業的応用には、当該出願により正確に調整された抵抗性および分解性プロフィルを示す組成物が役立つと考えられる。
【0017】
したがって、嫌気的に硬化するシリコーン組成物であって、硬化樹脂の熱安定性および強度特性を犠牲にすることなく短期間で硬化し、高温条件における熱分解に対する抵抗性の増強を示す組成物を提供することが望まれているであろう。さらに、高温抵抗性を維持しながら硬化樹脂の強度を制御できることが望ましい。
【0018】
最新の技術にもかかわらず、周囲環境条件下で硬化する能力を有し、反応生成物に硬化したときに、制御された強度などの優れた特性および高温における熱分解に対する優れた抵抗性を示す単一嫌気的接着組成物が望まれるであろう。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
発明の概要
本発明は、ある種の添加剤を用いることによって高温抵抗性の嫌気的接着剤の強度を制御する方法を提供することにより、前述の要望に合致している。すなわち、本発明は、嫌気的接着組成物であって、その反応生成物が、周囲温度条件における制御された強度、および高温条件における熱分解に対する抵抗性の増強を示す組成物を提供する。
【0021】
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の1つの態様において、組成物は、(a)(メタ)アクリル酸エステル成分、(b)補助反応剤、および(c)嫌気的硬化誘導成分を含む。このような組成物はまた、(d)マレイミド成分を含むことができる。
【0023】
本発明の別の態様において、組成物は、(a)(メタ)アクリル酸エステル成分、(b)マレイミド成分、および(c)高温条件で反応性の希釈剤成分、および(d)嫌気的硬化誘導成分を含む。このような組成物はまた、モノまたはポリヒドロキシアルカン成分、ポリマー可塑剤成分、および/またはキレート剤を含むことができる。
【0024】
本発明のさらに別の態様において、組成物は、(a)SiMA、(b)(メタ)アクリル酸エステル成分、(c)マレイミド成分、および(d)嫌気的硬化誘導成分を含む。
【0025】
本発明のこの態様において、このような組成物は、マレイミド成分、モノまたはポリヒドロキシアルカン成分、ポリマー可塑剤成分、および/またはキレート剤の代替物または追加として含むことができる。
【0026】
本発明のさらに別の態様において、組成物は、(a)SiMA、(b)(メタ)アクリル酸エステル成分、(c)モノまたはポリヒドロキシアルカン成分、および(d)嫌気的硬化誘導成分を含む。
【0027】
本発明のさらに別の態様において、組成物は、(a)SiMA、(b)ポリマー可塑剤成分、および(c)嫌気的硬化誘導成分を含む。
【0028】
本発明のこの態様において、このような組成物は、(メタ)アクリル酸エステル成分、モノまたはポリヒドロキシアルカン成分、および/またはキレート剤を含むことができる。
【0029】
本発明は、本発明の様々な態様の嫌気的接着組成物から反応生成物を調製するための方法、所望の基質表面に組成物を塗布するステップ、コーティングした基質表面を、硬化を行うために適当な条件に暴露するステップ、例えば、空気が実質的に排除された条件への暴露を含むステップを提供する。
【0030】
また、本発明は前述の方法によって生成する反応生成物であって、その反応生成物が高温における分解に対する抵抗性などの優れた熱的性質を示す生成物を提供することは言うまでもない。
【0031】
以下に続く詳細な説明および例示する実施例を読むことにより、本発明はより完全に理解されるであろう。
【0032】
【発明の実施の形態】
【0033】
発明の詳細な説明
前述のように、本発明は、嫌気的硬化誘導成分と組み合わされた(メタ)アクリル酸エステル成分および/またはSiMA成分をベースとする嫌気的接着組成物を対象とする。
【0034】
本発明において用いるために適当な(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、H2C=CGCO2R1によって表され、Gが水素、ハロゲンまたは1から約4の炭素原子のアルキルであり、R1が、1から約16の炭素原子を有し、それぞれが場合によっては任意選択で、シラン、ケイ素、酸素、ハロゲン、カルボニル、ヒドロキシル、エステル、カルボン酸、尿素、ウレタン、カーバメート、アミン、アミド、イオウ、スルホネート、スルホンなどによって置換または中断されているアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルカリール、アラルキル、またはアリール基から選択される、様々な材料から選択することができる。
【0035】
本明細書中で用いるために適当な(メタ)アクリル酸エステルモノマーには、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、テトラヒドロフラン(メタ)アクリル酸エステルおよびジ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル(「HPMA」)、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル(「TRIEGMA」)、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ−(ペンタメチレングリコール)ジ(メタ)アクリル酸エステル、テトラエチレンジグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジグリセロールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、テトラメチレンジ(メタ)アクリル酸エステル、エチレンジメタクリル酸エステル、ネオペンチルグリコールジアクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリアクリル酸エステルおよびエトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリル酸エステル(「EPIBMA」)などのビスフェノールAジ(メタ)アクリル酸エステルが含まれる。
【0036】
本明細書中で用いるために適当なより具体的な(メタ)アクリル酸エステルモノマーには、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、EBIPMAなどのビスフェノールAジ(メタ)アクリル酸エステル、およびテトラヒドロフラン(メタ)アクリル酸エステルおよびジ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、以下に示す構造に対応する(メタ)アクリル酸エステルが含まれ、
【0037】
【化14】
上式で、R2は、水素、1から約4の炭素原子のアルキル、1から約4の炭素原子のヒドロキシアルキルまたは
【0038】
【化15】
から選択され、
R3は、水素、ハロゲン、および1から約4の炭素原子のアルキルから選択され、
R4は、水素、ヒドロキシおよび
【0039】
【化16】
から選択され、
mは、少なくとも1で、例えば、1から約8以上、例えば、1から約4に等しい整数であり、
nは、少なくとも1で、例えば、1から約20以上に等しい整数であり、
vは、0または1である。
【0040】
勿論、これらの(メタ)アクリル酸エステルモノマーの組合せを用いることもできる。
【0041】
(メタ)アクリル酸エステルモノマーを組成物中で用いる場合には、全組成物に対して約1重量パーセントから約60重量パーセント存在していなければならず、約5重量パーセントから約50重量パーセント、例えば約10重量パーセントから約40重量パーセントが望ましい。
【0042】
その開示を参照により本明細書中に組み込む米国特許第5,605,999号(Chu)によって教示され、請求の範囲に記載されているように、SiMAを、嫌気的に硬化する樹脂として(メタ)アクリル酸エステルモノマーの代わりに、または追加して用いることができる。すなわち、このようなシリコーン流体は、(a)式RnSi(X)4-nを有し、RがH、C1〜12アルキル、C6〜12アリール、C7〜10アリールアルキル、C7〜18アルキルアリールおよびその誘導体、および1価のエチレン性不飽和基であり、Xが加水分解可能な官能基でnが0から3の整数であるシラン材料、および(b)式R′mRpSi(X)4-(m+p)を有し、R′が(メタ)アクリル官能基であり、RおよびXが前記と同様であり、mが1から3の整数で、m+pが、1から3の整数であるシラン材料の反応生成物として生成させることができる。通常、ある種のこれらの部分は、ハロゲン化トリアルキルシラン、テトラアルコキシシランおよび(メタ)アクリル置換トリアルコキシシランの反応生成物である。
【0043】
SiMAを生成する反応では、第1のシランを、第1および第2のシランの組合せの約1から約99モル%の量で用いなければならず、約30から約90モル%、例えば約50から約85モル%であることが望ましい。第2のシランは、第1および第2のシランの組合せの約1から約99モル%の量で用いなければならず、約15から約70モル%、例えば約20から約50モル%であることが望ましい。第3および第4のシランを用いてSiMAを調製することもしばしばある。
【0044】
本発明の組成物には、第1のシランあるいは第2のシランまたは双方のシラン中の加水分解可能な官能基は、Si−O、Si−ハロ、Si−NまたはSi−S結合によってケイ素原子に結合し、水の存在で容易に加水分解可能な任意の官能基であることが可能である。このような官能基の例には、ハロゲン、(メタ)アクリルロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、イソシアナト、アミノ、アセトキシ、オキシイミノキシ、アミノキシ、アミダトおよびアルケニルオキシが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
本発明の組成物において、Rは、C1〜12アルキルおよびC6〜12アリールから選択することができる。Rが、C1〜12アルキルまたはC6〜12アリールである場合に、第1のシランの例には、ジメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランおよびテトラエトキシシランが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
第2のシラン上のR2がC1〜12アルキル、C6〜12アリール、アルケニル、(メタ)アクリルオキシおよびビニルから選択される場合、第2のシラン自体は、(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリルオキシプロピルトリクロロシラン、(メタ)アクリルオキシプロピルジメチルクロロシラン、(メタ)アクリルオキシメチルジクロロシランおよび(メタ)アクリルオキシメチルジメチルアクリルオキシシランであることが可能である。
【0047】
通常、第2のシラン成分は、市販品として得られるか、あるいはメタクリル酸エステル官能基付きシランの分野においてよく知られた方法によって調製することができる。このような方法の例は、米国特許第2,793,223号(Merker)、第2,898,361号(Barnes、Jr.)、第2,922,806号(Merker)、第2,922,807号(Merker)、第4,348,454号(Eckberg)、第4,665,147号(Lien)、第5,179,134号(Chu)、第5,182,315号(Chu)、および第5,212,211号(Welch、II)に見いだされ、それぞれの開示を参照により本明細書中に組み込む。
【0048】
もちろん、第1のシランの適当な組合せを第1のシラン成分として用いることが可能であり、同様に、第2のシランの適当な組合せを第2のシラン成分として用いることが可能である。
【0049】
SiMA(a)が組成物中に存在する場合、組成物の約40から約95重量パーセントの範囲内の量で存在していなければならず、組成物の約50から約90重量パーセント、例えば、組成物の約60から約85重量パーセントであることが望ましい。
【0050】
本発明において有用な嫌気的硬化誘導組成物には、アミン(アミンオキシド、スルホンアミドおよびトリアジン)などの様々な成分が含まれる。本発明に従って硬化を誘導するために望ましい組成物には、サッカリン、N,N−ジエチル−p−トルイジンおよびN,N−ジメチル−o−トルイジンなどのトルイジン、アセチルフェニルヒドラジンおよびマレイン酸が含まれる。もちろん、嫌気的硬化を誘導することが知られている他の材料が含まれ、それらと置き換えることができる。Loctite、米国特許第3,218,305号(Krieble)、第4,180,640号(Melody)、第4,287,330号(Rich)および第4,321,349号(Rich)を参照されたい。ナフトキノンおよびアントラキノンなどのキノンを含有させ、生成するフリーラジカルを捕捉することができる。
【0051】
本発明の1態様において、組成物はさらに、ある種の補助反応剤を含む。これらの組成物は、マレイミド成分を含むこともできる。
【0052】
補助反応剤を用いる場合には、下式で表される構造IおよびIIを有するモノマーから選択することが可能であり、
【0053】
【化17】
上式で、Xは構造I上に少なくとも1つは存在し(すなわち、モノ、ジ、またはトリ置換)、それ自体は、HまたはDAから選択され、ここでDは環に結合し、O、SまたはNHから選択され、AはDに結合し、下記構造III−bによって表され、
【0054】
【化18】
上式で、Zは、(a)C1に結合している第2のHおよびC2に結合しているHまたはハロゲンを有する2重結合、または(b)3重結合などの不飽和の場所を表し、
Eは、H;および1から約20の炭素原子を有し、ハロゲン、ケイ素、ヒドロキシ、ニトリル、エステル、アミドまたはサルフェートによって置換されている、または置換されていない、直鎖、分枝鎖または環式のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、およびアリール基であり、ただし、R(後述)によって表される基に追加の不飽和またはヘテロ原子の場所があればZのアルファ位ではなく、
Rは、H;および1から約20の炭素原子を有し、ハロゲン、ケイ素、ヒドロキシ、ニトリル、エステル、アミドまたはサルフェートによって置換されている、または置換されていない、直鎖、分枝鎖または環式のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、およびアリール基であって、
X1は、構造II上に少なくとも1つは存在し(すなわち、モノ、ジ、またはトリ置換)、それ自体は、HまたはC(=O)DAから選択され、ここでDおよびAは前記と同様である。
【0055】
したがって、構造IおよびIIのより具体的な例には、以下に示されるそれぞれ構造IIIおよびIVが含まれる。
【0056】
【化19】
以下の構造Vに関して、DおよびAは、少なくとも1つは存在し、以下の構造に示されるように、互いにアルファ−ベータ関係にある環原子に一緒に結合して存在する。
【0057】
【化20】
前述の補助反応剤のうち、具体的に望ましい補助反応剤を、構造VI(シアヌル酸トリアリル(「TAC」))、VII(トリメシン酸トリアリル(「TAT」))、およびVIII(イソシアヌル酸トリアリル(「TAI」))によって以下に示す。
【0058】
【化21】
【0059】
さらに、補助反応剤は、以下に示すような構造IXを有する材料などの重合可能な置換フェノール性材料であることが可能であり、
【0060】
【化22】
【0061】
上式で、Aは、前記と同様であり、nは0から約5である。
【0062】
構造IXを有する具体的に選択される望ましい補助反応剤は、以下の構造Xによって表され、
【0063】
【化23】
【0064】
上式で、nは、0から約5であって、Mitsubishi Petrochemical Co.、Ltd.、New York、New Yorkから商品名「THERMAX」SH−150ARで市販されている。
【0065】
本明細書中で用いるために適当な他の補助反応剤には、以下に示される構造XIおよびXIIを有する補助反応剤が含まれ、
【0066】
【化24】
上式で、Xは、前記と同様である。
【0067】
もちろん、これらの補助反応剤の適当な組合せを本明細書中で用いることもできる。
【0068】
補助反応剤を用いる場合、組成物の総重量に対し、約1から約30重量パーセントの範囲内の量で存在しなければならない。
【0069】
多くのマレイミド化合物は、マレイミド成分として本明細書中で用いるために適当である。
【0070】
マレイミド成分には、周囲温度で実質的に非反応性のままであるが、約325°F(約163℃)以上に達する温度上昇で反応性になる任意のマレイミドを含むことができる。したがって、多くのマレイミド化合物は、マレイミド成分として本明細書中で用いるために適当である。
【0071】
通常、本明細書中で有用なマレイミドは、以下の構造に従い、
【0072】
【化25】
【0073】
上式で、R5およびR6は、アルキル、アリール(フェニル(モノおよびポリフェニル)およびニトロ、ヒドロキシ、アルキルなどのその誘導体)、シクロアルキル、アラルキル、およびアルカリール基から選択され、それらは通常、約6から約100の炭素原子、望ましくは約6から約50の炭素原子を含み、それらは場合によって任意選択で、シラン、ケイ素、酸素、ハロゲン、カルボニル、ヒドロキシル、エステル、カルボン酸、尿素、ウレタン、カーバメート、イオウ、スルホネート、スルホンなどで置換または中断されている。例えば、R6は、以下の基を表し、
【0074】
【化26】
【0075】
上式で、フェニル基は、1つまたは複数の位置で、1から約20の炭素原子を有し、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトリル、エステル、アミドまたはサルフェートによって置換されている、または置換されていない直鎖、分枝鎖または環式のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、またはアリール基であり、Yは、O、S、カルボニル、スルホン、または1から約20の炭素原子を有し、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトリル、エステル、アミドまたはサルフェートによって置換されている、または置換されていない直鎖、分枝鎖または環式のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、またはアリール基で置換されている1級または2級メチレン基を表す。
【0076】
望ましいマレイミドには、構造XIIIおよびXIVを有する化合物、以下に構造XVII(N−フェニルマレイミド(「NPM」))、XVIII(N,N′−m−フェニレンビスマレイミド(「HVA−2」、E.I.DuPont Chemical Co.、Wilmington、Delawareから市販))、XIX(N,N′−(4,4′−メチレンジフェニレン)ビスマレイミド(「BMI−30」))、XX(N,N′−(2,2′−ジエチル−6,6′−ジメチル−4,4′−メチレンジフェニレン)ビスマレイミド(「BMI−70」または「MB−7000」、Mitsubishi Petrochemical Co.、K−I Chemical Industry Co.、Ltd.、Tokyo、Japanから商標名「THERMAX」で市販)、XXI(2,2′−ビス[4−(4′−マレイミドジフェノキシ)フェニル]プロパン(「MB−8000」、Mitsubishiから商標名「THERMAX」で市販)、およびXXII(アニリン、o−トルイジンおよびテレフタルアルデヒドと無水マレイン酸との縮合物として調製された多機能マレイミド、(「MP−2000X」)、Mitsubishiから商標名「THERMAX」で市販)で示される化合物が含まれ、
【0077】
【化27】
【0078】
【化28】
【0079】
【化29】
【0080】
上式で、R7は、Hまたはアルキル(CH3など)から選択され、nは、1から約10の範囲内の整数である。
【0081】
マレイミド成分は、組成物の総重量に対して約5%から約20%の範囲内の量で組成物中に存在しなければならない。
【0082】
組成物はまた、高温条件で反応性の希釈剤成分を含むことができる。
【0083】
反応性希釈剤には、具体的に(1)周囲温度条件で非反応性および(2)高温条件で反応性の材料が含まれる。さらに、このような希釈剤は、本発明の接着組成物の他の成分ばかりではなく、それ自体の反応性部分とも反応する能力を持たなければならない。この特徴は、希釈剤の自己重合ならびに組成物の他の成分上の反応性部分との重合を可能にする。したがって、反応性希釈剤は、周囲温度で生成し、高温でさらに生成するポリマーマトリックス中に取り込まれることになる。反応性希釈剤の取り込みは、硬化組成物によって示される少なくとも1部の高温性能をもたらす。
【0084】
このような反応性希釈剤のより具体的な例には、ビニルまたはアリル末端シリコーン流体、例えば、ビニル末端ポリジメチルシロキサンなどのアルケニルまたはアルキニル末端シリコーン流体が含まれる。
【0085】
シリコーン流体をベースとする反応性希釈剤の他の例には、アルケニルまたはアルキニル末端MQ樹脂が含まれる。MQ樹脂は、通常(R3SiO1/2)x(SiO4/2)yによって表される構造を有するシリコーンベースの材料の1つである。通常、xとyの比率は、約0.5から約1.0の範囲であり、Rは、メチルなどのアルキルである。しかし、Rの全内容の1部は、水素、他のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはその誘導体を含むことができる。Rの全内容の1部にビニルが含まれる場合には、ビニル−ジメチル−SiO1/2、ビニル−メチル−SiO2/2および/またはビニル−SiO3/2型の官能基が存在することが可能であり、得られる樹脂は、当業者によってビニル−MQ樹脂と呼ばれる。
【0086】
通常、ビニル−MQ樹脂は、(1)水溶性ケイ酸ナトリウムを酸性とした後、得られたゾルをトリメチルシリル基ならびにビニル含有シランでキャッピングするか、あるいは(2)トリメチルシラン基、ビニルシラン基およびテトラオキシシランを含むシランを共加水分解または共縮合することによって調製することができる。このタイプの市販シリコーン樹脂に関するさらなる考察については、R.H.Blaney他、「Sisesquioxanes」、Chem.Rev.、95巻、1409〜30ページ、1995年を参照されたい。
【0087】
反応性希釈剤の他の例には、ビニルまたはアリル末端シクロシロキサンなどのアルケニル末端シクロシロキサンが含まれ、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニル−シクロトリシロキサン(「ビニル−D3」)または2,4,6,8−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニル−シクロテトラシロキサン(「ビニル−D4」)が望ましい。さらに、アルキニル末端シクロシロキサンも本明細書中で用いることができる。
【0088】
もちろん、このような反応性希釈剤の組合せを用いることができる。
【0089】
反応性希釈剤を用いる場合には、組成物の総重量に対して約1から約50重量パーセントの範囲内の量で用いなければならない。
【0090】
組成物はまた、モノまたはポリヒドロキシアルカン成分を含むことができる。
【0091】
モノまたはポリヒドロキシアルカンには、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびプロパントリオール、ブタングリコールおよびブタントリオール、ブタンテトラオール、ブチレンペンタオールなど、ペンチレングリコールおよびペンタントリオール、ペンタンテトラオール、ペンタンペンタオール、ペンタンヘキサオールなど、ヘキシレングリコールおよびヘキサントリオール、ヘキサンテトラオール、ヘキサンテトラオール、ヘキサンペンタオール、ヘキサンヘキサオール、ヘキサンヘプタオールなどのアルキレングリコールが含まれ、したがって、前述のように、その組合せを用いることができる。このようなヒドロキシアルカンは、硬化速度を増し、貯蔵安定性を改善し、それらが含まれる嫌気的製剤の表面無感受性を改善し(すなわち、油脂加工基質および/または亜鉛基質などの低硬化基質上の結合強度を改善する)、通常の回転力を低下させることなくこのような製剤の反応生成物の破壊強度を減少させる傾向がある。
【0092】
モノまたはポリヒドロキシアルカンを用いる場合には、組成物の総重量に対して約0.01から約10重量パーセントの範囲内の量で用いなければならない。
【0093】
本発明のある種の他の組成物には、ポリマー可塑剤成分を含めることができる。ポリマー可塑剤は、亜鉛および再油脂加工した表面などの無感受性、非反応性および硬化遅い金属基質表面上の結合形成および結合強度の助けとなる。可塑剤成分は、組成物および/またはその反応生成物の所望の性質に応じて、様々な可塑剤から選択することができる。例えば、その開示を参照により本明細書中に組み込む、米国特許第3,794,610号(Bachmann)を参照されたい。
【0094】
本明細書中で用いるために具体的に望ましい可塑剤は、Unicamp Corporation、Jacksonville、Floridaから商標名「UNIFLEX」300で市販されている可塑剤などのポリマー可塑剤である。「UNIFLEX」300は、中程度の分子量であるポリマー可塑剤(ヘキサン二酸および1,4−ブタンジオールおよび1,2−プロパンジオールのポリマーから製造される)であり、25℃で液体であって、その温度での粘度は、3300cpsである。このポリマー可塑剤は、高温に抵抗性であることが報告されている。
【0095】
組成物を亜鉛、ステンレススチールまたは再油脂加工した基質上に塗布しようとする場合には、ポリ(エチレングリコール)200モノオレイン酸エステルなどのポリ(エチレングリコール)モノオレイン酸エステルをこの場合にも同様に用いることができる。
【0096】
本発明の組成物中で用いると、具体的にシーラントとして用いるために適当な高強度の製剤が生じる。
【0097】
このような可塑剤が組成物中に存在する場合には、通常、組成物総重量に対して約1から約20重量パーセント、例えば、約1から約6重量パーセントの範囲内の量で用いることができる。
【0098】
通常、組成物の貯蔵安定性を制御するために十分な量のキレート剤が含まれる。
【0099】
適当な、キレート剤は、エチレンジアミン4酢酸(「EDTA」)およびジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム塩(「DTPA」)などの様々な材料から選択することができる。
【0100】
組成物中のキレート剤は通常、組成物の総重量に対して約0.001重量パーセントから約0.06重量パーセントの量で用いる。
【0101】
本発明の組成物は、フリーラジカル開始剤、フリーラジカル促進剤、フリーラジカル生成の阻害剤、ならびに金属触媒などの他の成分を含むことができる。
【0102】
クメンヒドロペルオキシド(「CHP」)、パラ−メンタンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド(「TBH」)および過安息香酸t−ブチルなどのヒドロペルオキシドであってそれらに限定されない、よく知られた多くのフリーラジカル重合開始剤を、本発明の組成物に組み込むことができる。
【0103】
本発明においては、このようなペルオキシド化合物を、全組成物の約0.1から約10重量パーセント、望ましくは約0.5から約5重量パーセントの範囲で用いることができる。
【0104】
安定剤および阻害剤(ヒドロキノンおよびキノンを含むフェノールなど)を用い、本発明の早すぎるペルオキシド分解および重合を制御および予防することができる。
【0105】
促進剤を、全組成物の約0.1から約5、例えば約1から約3重量パーセントの範囲の量で用い、硬化伝達速度を加速することができる。促進剤が、金属触媒溶液または予め混合された形の場合には、全組成物の約0.03から約0.1重量%の範囲の量で用いることができる。当業者が望ましいと考える場合には、濃厚剤、可塑剤、充填剤および他のよく知られた添加剤などの他の試剤を、本発明の組成物に組み込むことができる。
【0106】
本発明の組成物は、当業者によく知られている従来の方法を用いて調製することができる。例えば、本発明の組成物の成分を、組成物中で果たす成分の役割および機能に合わせて、好都合な任意の順序で一緒に混合することができる。知られている装置を用いる従来の混合技術を用いることができる。
【0107】
本発明の組成物を様々な基質に塗布し、本明細書中に記載する所望の利益および利点を実現することができる。例えば、適当な基質を、スチール、真鍮、アルミニウム、亜鉛および他の金属および合金、セラミックおよび熱硬化性樹脂から作成することができる。
【0108】
本発明の組成物を用い、このような材料から作成された基質の気孔を染み込ませることができる。
【0109】
含浸剤シーラントとしての嫌気的組成物のこのような用途は、よく知られている。実際、Loctite Corporationは、「RESINOL RTC」および「RESENOL 90C」などの含浸剤シーラントを商標名「RESINOL」で長年販売してきた。
【0110】
本発明の組成物を含浸剤シーラントとして用いる場合には、より迅速に硬化し、既存の含浸剤シーラントを上回る貯蔵安定性の増強を持たせるために、硬化時の高温耐久性または低粘度を有するように製剤化することができる。
【0111】
これらの含浸剤シーラントを高温塗布で用いようとする場合には、補助反応剤(TACまたはTAIなど)が、約20から約30重量パーセントの範囲内の量で存在しなければならない。
【0112】
より迅速な硬化速度および貯蔵安定性の増強ために製剤化されるこれらの低粘度含浸剤シーラントでは、モノまたはポリヒドロキシアルカン成分が、約1から約10重量パーセントの範囲内の量で存在しなければならない。
【0113】
低粘度、より早い硬化速度および強化されたシーラント製剤に加え、含浸剤シーラントの成分としてモノまたはポリヒドロキシアルカンを用いると、閉じられる気孔部分から未硬化の組成物を水洗する助けとなる。
【0114】
本発明の組成物は、それらの名称が意味するように、嫌気的条件下で硬化する。しかし、所望ならば他の硬化方法を用いることも可能であるが、ただし、所望の条件下で硬化が可能であるように本発明の組成物を適当に選択することはいうまでもない。例えば、特許′305、′640、′330および′349を参照されたい。
【0115】
他の嫌気的接着剤に関しては、本発明の組成物は、実質的に空気が存在せずに硬化する能力を有する。しかし、いくつかの嫌気的接着組成物とは異なり、本発明の組成物は、高温を必要とせずに周囲環境条件、すなわち室温で硬化し、反応生成物を生成する能力を有している。このような接着剤を硬化させるために高温を必要とすることは、少なくとも部分的にはエネルギー消費の増大による製造コストを増加させる。このようにして生成した反応生成物は、前述の特許′738および′725に記載されているように、第2のプライマー材料を必要としないで許容可能な結合を形成する。したがって、本発明の組成物は、単独組成物である。許容可能な結合接着を形成するために第2のプライマーを必要とすることは、少なくとも部分的には必要な追加材料による製造コストを増加させ、単独システムの便利さを欠くという点で、少なくとも部分的には不利である。
【0116】
本発明はまた、本発明の嫌気的接着組成物から反応生成物を調製するための方法であって、そのステップが、組成物を所望の基質表面に塗布し、基質が置かれている環境から空気を排除することを含む方法を提供する。
【0117】
本発明の別の態様では、嫌気的に硬化するSiMA含有組成物を製造する方法を提供する。
【0118】
初めに、本発明の組成物中にSiMAが存在する場合に、以下の方法は、調製のための方法を示す。SiMAを調製するための方法には、少なくとも1つの第1のシランを有効量の水の存在下で少なくとも1つの第2のシランと反応させ、第1および第2のシラン上の加水分解可能な基を加水分解させ、それによってシリコーン流体を製造するステップが含まれる。第1のシランは、式RnSi(X)4-nを有し、ここでR基は、同一または異なって、水素、C1〜12アルキル、C6〜12アリール、C7〜18アリールアルキル、C7〜18アルキルアリールおよび(メタ)アクリルオキシ官能基を除く1価のエチレン性不飽和基から選択され、Xは、加水分解可能な官能基であり、nは0から3の整数である。第2のシランは式R1 nR2 mSi(X)4-(m+n)を有し、ここでR1は(メタ)アクリルオキシ官能基、R1は、1価のエチレン性不飽和基、水素、C1〜12アルキル、C6〜12アリール、C7〜18アリールアルキル、およびC7〜18アルキルアリールから選択され、Xは、加水分解可能な官能基であり、mは1から3の整数であり、m+pは1から3の整数である。
【0119】
次に、周囲温度および酸素の存在下で追加の成分を加える。例えば、(メタ)アクリル酸エステル成分、マレイミド成分および嫌気的硬化誘導成分(および、所望ならば、前述の他の任意の成分)をSiMAに加えると、本発明による嫌気的に硬化する生成物が生成し、硬化すると高強度および高温における熱分解に対する抵抗性を示す。
【0120】
組成物を、薄く塗るまたは軽く浸すなどの任意の適当な手段によって表面上に位置を合わせて接触させ、次いで、表面を近づける。存在する任意の溶媒は、表面を近づける前に蒸発させなければならない。あるいは、組成物が十分な流動性を示す場合には、表面を近づけ、続いて組成物を、例えば、毛管現象によって、表面間の小さな空間に位置を合わせた、表面に接触させる。しかし、置かれて表面によって囲まれた組成物は、効果的に酸素から排除され、不溶の固体に硬化して表面に付着し、それによって2つ以上の表面が固定された相対位置で保持された組立品が得られる。
【0121】
本発明の前記説明に鑑み、様々な実施機会が得られるのは明らかである。
【0122】
以下の実施例は、本発明をさらに例示するために提供される。本明細書中の教示に関して他の多くの実施機会が存在することは、実施例を概観することによって当業者には容易に明らかになるであろう。
【0123】
【実施例】
実施例
【0124】
I.制御された強度を持つ嫌気性接着剤組成物の調合
(メタ)アクリル酸エステル成分には、SiMA、HPMA、EBIPMAの種々の組み合わせが含まれる16種類の(メタ)アクリル酸エステル系調合物を調製した。さらに具体的には、試料番号1〜8には約15重量%のマレイミド成分のようなHVA−2を含むように調合されており、試料番号9〜16はこのようなマレイミドを含まないように調合されている。試料番号1〜4及び9〜12はビニル末端ポリジメチルシロキサンが反応性希釈剤成分として調合されているが、試料番号5〜8及び13〜16にはポリ(エチレングリコール)(200)モノオレエートが非反応性希釈剤成分として調合されている。本発明では、希釈剤成分量は反応性タイプであるか非反応性タイプであるかにかかわらず、5、10、20または30重量%が調合目的に従って選択されている。
【0125】
各試料に対して、約1.22重量%のサッカリン、約0.28重量%のアセチルフェニルヒドラジン、約0.2重量%のN,N−ジエチル−p−トルイジン、約0.122重量%のN,N−ジメチル−o−トルイジン及び0.32重量%のマレイン酸を含む嫌気性硬化誘発性組成物を約4.78重量%、及びクメンヒドロペルオキシドを約2.26重量%含ませた。
【0126】
最初に、室温で機械的混合下、適当量の(メタ)アクリル酸成分、マレイミド成分、また使用する場合には、希釈剤成分を50mlビーカーに任意の順序で加えて調合し、しかる後、適当量の所定嫌気性硬化誘発組成物(クメンヒドロペルオキシドは除く)を添加し、この組成物を調製した。
【0127】
これら成分を、固体成分がある場合には、固体成分が溶解及び/又は分散するのに適当な時間、混合し、次いで、クメンヒドロペルオキシドの適当量を、さらに30分間混合を継続して分割添加した。
【0128】
このようにして調製した調合物を引き続いての使用に備えて、調合物表面と覆いの間に空間ができるようにビーカーに覆いをかけて貯蔵した。
【0129】
16種類の調合物それぞれの成分とそれらの使用量を、重量%で下記の表1に示した。
【0130】
【表1】
【0131】
A.制御された強度を持つ嫌気性接着剤組成物の応用と室温硬化
表1で前記した試料調合物を、5組の脱脂3/8×16スチール製ファスナー組立物に施し、室温で約24時間かけて硬化させた。硬化時間後、ファスナーの破壊強度(例えば、ファスナー組立物のボルトについたナットを回転させるに要するトルク)を評価し、そのデータを下記、表2aおよび2bに示した。
尚、表中の強度データの単位は、ニュートン・メートル(N.m)と共に、インチ・ポンド(in.lbs.)を括弧内に示した(以下、同じ)。また、試料番号およびサンプル番号は同じ意味である。
【0132】
【表2】
【0133】
【表3】
これらのデータから、16個の調合物試料全てが室温で、従来の嫌気性(メタ)アクリル酸エステル系接着剤のように機能することが分かる。
【0134】
B.加熱強度
最初に、試料番号1〜16で組み立てられたスチール製ファスナーの加熱強度性能を、室温硬化後、評価し、しかる後、約204℃(400°F)及び260℃(500°F)の高温に約2時間曝した。その温度におけるファスナーの破壊強度を評価し、得られた加熱強度データを下記の、表3a及び表3bに示した。
【0135】
【表4】
【0136】
【表5】
試料番号1〜8では、マレイミド成分が存在するためホット強度は増加した。希釈剤濃度を上げると(反応性又は非反応性にかかわらず)、本発明に関しては好ましいことであるが、加熱強度は減少した。しかしながら、反応性希釈剤とマレイミドを含む試料(番号1〜4)は、制御された強度減少を起こしている。試料番号3を7と対比する。マレイミド成分が試料中に含まれていない試料番号9〜16では、より鮮明にこのことが示されている。試料番号11(反応性希釈剤)と試料番号15(非反応性希釈剤)を対比する。
C.加速された熱的エージング
本発明に関わる試料番号1〜4を用いて調製したスチール製ファスナーは、熱劣化に対して、試験期間中、相対的に一貫した耐性を示した。これは、このような高温下での試験期間中、破壊強度の著しい低下を見た試料番号5〜8で調製したスチール製ファスナーとは対照的である。更に特異的には、例えば、成分のパーセンテージは同じだが使用希釈剤のタイプが異なる試料番号1(反応性希釈剤)と試料番号5(非反応性希釈剤)と比較した時、204℃(400°F)の温度で2週間後には、試料番号1では、わずか0.23Nm(2インチポンド)の破壊強度損失が起こり、さらにこの温度での3週間後では、わずか1.24Nm(11インチポンド)の破壊強度損失しか起こらなかったのに対し、試料番号5を用いて組み立てたスチール製ファスナーは、このような温度での2週間後には、約2.82Nm(25インチポンド)の破壊強度損失が起こり、約3週間後には約2.94Nm(26インチポンド)の損失が起こった。同様の性能差が、(メタ)アクリル酸エステル成分、マレイミド成分及び希釈剤(反応性又は非反応性)成分を含む他の試料(番号2〜4及び6〜8)で観察された。これら組成物の性能におけるマレイミド成分の影響は、例えば、試料番号1で組み立てたスチール製ファスナーと試料番号9を用いて組み立てたスチール製ファスナーを対比することで分かる。マレイミド成分が存在しない試料番号9では、室温での初期破壊強度は約20.7Nm(183インチポンド)であった。この強度は204℃(400°F)では、わずか一週間後に7.46Nm(66インチポンド)まで低下し、さらに2週間後、3週間後には、それぞれ、4.63Nm(41インチポンド)及び3.73Nm(33インチポンド)まで低下した。対照的に、マレイミド成分を含む(試料番号 1)と、室温での24時間硬化後の初期破壊強度は25.0Nm(221インチポンド)であったが、204℃(400°F)で1週間後の強度は、15.9Nm(141インチポンド)に低下したが、204℃(400°F)で2週間後及び3週間後の強度は、それぞれ、わずか15.7Nm(139インチポンド)及び14.7Nm(130インチポンド)に減ったに過ぎなかった。
【0137】
試料番号3を用いて組み立てたスチール製ファスナーは、204℃(400°F)で約1週間曝すと、トルクは23.8Nm(221インチポンド)になり、この温度で3週間後には約17.3Nm(153インチポンド)になった。このように、反応性希釈剤成分を添加すると、硬化された接着剤調合物で見られた低下強度が、長時間、高温条件に置いても保持されることが分かる。
【0138】
約204℃(400°F)の温度で評価して得、ニュートンメートル(インチポンド)で表した加速熱的エージングデータを、下記表4a及び4bに示した。
【0139】
【表6】
【0140】
【表7】
【0141】
嫌気性接着材組成物が目的とする特別な用途に応じて、異なる破壊強度及び有効トルク値が、目的を達成するのに許容されると考えられる。多くの応用において、ひとたびファスナーが(例えば、ナットとボルトの組立物からのナット)回転すると、クランプ強度が事実上失われるので、破壊強度は重要パラメータの一つである。他方、有効トルク(プリベリングトルク;優勢トルク)値はユーザーにいつファスナーがばらばらになるかを知らせている。
ある用途では、高破壊強度値が特に望ましい。これら用途の実例として、メンテナンスフリー又はタンパプルーフ機器が挙げられ、これらの装置に嫌気性接着剤が共に使用されている。他の用途では、より小さい破壊強度が望ましい。このような他用途例として、機械が一定期間を置いて補修されることが望ましい除去可能なスレッドロッカーがある。かくして、商業的に許容される嫌気性接着剤組成物は、接着剤が使用される用途に応じて、異なる破壊強度と有効トルク値を持つことが分かる。
制御された強度を持つ嫌気性接着剤組成物の望ましい用途に、硬化接着剤により生成した結合の強度がファスナー組立物の保証荷重を越えない様な小さいファスナー組立物での用途が含まれる。このようにして、ファスナー組立物の元の状態は、高強度嫌気性接着剤では起こりうる破壊、ねじれ又は延伸などを起こさずに保たれる。
【0142】
II.これら以外の嫌気性接着剤組成物の調製
下記、表5で示す成分と量を用いて嫌気性接着剤組成物を調製した。比較を目的として、共反応基質(補助反応剤成分)及び/又はマレイミド成分を含まない組成物を調製した。
【0143】
【表8】
【0144】
試料番号17〜27では、4.5〜6重量%の嫌気性硬化誘発成分を使用した。さらに特異的には、試料番号17〜24及び26〜27では、この成分には約1重量%のサッカリン、約0.4重量%のアセチルフェニルヒドラジン、約0.7重量%のN,N−ジエチル−p−トルイジン、約0.2重量%のN,N−ジメチル−o−トルイジン、約1重量%のマレイン酸、及び約0.7重量%のクメンヒドロペルオキシドが含まれていた。また、試料番号25では、その成分には、約2重量%のサッカリン、約0.2重量%のアセチルフェニルヒドラジン、約0.32重量%のN,N−ジエチル−p−トルイジン、約0.2重量%のN,N−ジメチル−o−トルイジン、約0.8重量%のマレイン酸、及び約0.6重量%のクメンヒドロペルオキシドが含まれていた。試料番号28及び29では、嫌気性硬化誘発成分として約0.2重量%のジクミルペルオキシドが、’176特許の速報(express)開示事項と一致して、代わりに含まれており、また、試料番号28では、’176特許の速報開示(express disclosure)事項と一致して、10重量%のトリアリルシアヌレートが使用されていた。
【0145】
最初は、室温で機械混合しながら、適当量のアクリレート成分、また使用される場合には、共反応基質及びマレイミド成分を任意順序で50mLビーカーに加え、試料を調合し、しかる後、適当量の望ましい嫌気性硬化誘発組成物の成分を加えた(試料番号17〜27ではクメンヒドロペルオキシドを除いて)。これら成分を、全ての固形成分が溶解するに十分な時間混合し、次いで、試料番号17〜27に関しては、適当量のクメンヒドロペルオキシドを分割して添加し、混合をさらに約0.5時間継続した。
【0146】
このようにして調製された調合物を後で使用するため、調合物表面と覆いの間に空気ポケットができるようにしてビーカに覆いをかけた。
【0147】
A.所望の基質への嫌気性接着剤組成物の適用とその硬化
試料番号17〜29を、5セットの予備組立脱脂3/8×16グレード2ナットとグレード5ボルトをウィッキングアプリケーション法で施し、室温で約24時間、典型的には27時間かけて硬化させた。硬化時間後、ナットとボルトの組立物の強度と加速熱的エージングによる加熱性能を下記のようにして評価した。
【0148】
B.硬化した嫌気性接着剤組成物の室温性能
ある種の試料が施されたナットとボルトの組立物の、破壊強度と有効トルクを約24時間後に室温条件下で測定し、次いで、72時間後に室温条件下で測定した。試料番号17〜29の室温強度データを、下記、表6a及び表6bに示した。
【0149】
【表9】
【0150】
【表10】
【0151】
試料番号28と29は、このような室温条件下、24時間内では硬化しなかったので、測定値は得られなかった。しかしながら、’176特許で述べた方法[すなわち、(1)温度を170℃まで上げて、約0.5時間保ち、(2)ナットとボルト組立物を沸騰水中に約2時間置く]に従った場合、試料番号26と27の調合物を施したナットとボルト組立物は、それぞれ、破壊強度3.39Nm(30インチポンド)と3.28Nm(29インチポンド)を示し、また通常トルクは、それぞれ、約15.4Nm(136インチポンド)と22.7Nm(201インチポンド)を示した。
【0152】
C.硬化された嫌気性接着剤組成物の高温性能
組立物を約204℃(400°F)の高温で1週間処理した後、測定を行い、さらに試料番号17〜21を使用した組立物に関しては、再度、この温度で3週間後及び6週間後に評価した。また、試料番号23と24及び26と27を使用した組立物に関しては、3週間後と61日後に評価した。高温での加速熱的エージングで得られた値を、下記の表7aと7bに示した。
【0153】
【表11】
【0154】
【表12】
【0155】
この嫌気性組成物が目的とする特別な用途に応じて、その目的を達成するのに異なる破壊強度及び有効トルク値が許容されると考えられる。ひとたび、ファスナー(例えば、ナットとボルトの組立物からのナット)が回転すると、クランプ力が実質上失われるので、多くの用途で、破壊強度は重要パラメータになっている。他方、有効トルク値は使用者にいつファスナーがばらばらになるかを知らせている。ある用途では、高破壊強度が特に望ましい。このような用途例に、メンテナンスフリー又はタンパプルーフ機器が嫌気性接着剤組成物が共に使用される装置として挙げられる。他の用途では、低破壊強度が望ましい。このようなものの例として、機器が定期間隔で補修されることが望ましい、除去可能なスレッドロッカーがある。そのため、商業的に許容される嫌気性接着剤組成物は、その組成物が置かれる使用条件に応じて、異なる破壊強度と有効トルク値を有する。
【0156】
III.含浸性シーラント組成物の調製
本発明に関わる含浸性シーラントは、下記、表8a及び8bで示される成分と量を用いて調製される。これら組成物は嫌気性及び/又は高温条件下で硬化性である。
【0157】
【表13】
【0158】
試料番号30〜37のそれぞれには、デマルシファイアー(乳化破壊剤)として約5.24重量%の”MAZON”93(PPG/Industries,Inc.から市販されている)、約0.02重量%の蛍光剤、、約0.05重量%の禁止剤、約0.3重量%のサッカリン、及び約0.4重量%のt−ブチルヒドロペルオキシドが、嫌気性硬化誘発組成物として組み合わされて含まれている。
【0159】
試料番号30、すなわち、Loctite Corporationから商標“RESINOL RTC”で市販されている製品を、これら含浸調合物の対照試料として用いた。
【0160】
【表14】
【0161】
これら試料も、先に述べた実施例2にならって調製した。
【0162】
試料番号38〜45の各々には、デマルシファイアー(乳化破壊剤)として約5.17重量%の“MAZON”93(PPG/Industries,Inc.,Gurnee,Illinoisより市販されている)、及び約0.02重量%の蛍光剤、及び約0.05重量%のヒドロキノン、0.06重量%のブチル化ヒドロキシトルエン、及びキレート化剤としての約0.2重量%のアセトホスホン酸及び遊離ラジカル開始剤としての0.5重量%の”VAZO”67(E.I.du Pont de Nemours and Company,Inc.,Wilmington,Delawareより市販されている)が含まれている。
【0163】
試料番号38、Loctite Corporationから商標”RESINOL90C”として市販されている、をこれら含浸調合物の対照試料として使用した。
【0164】
A.所望の多孔質基質への含浸シーラント組成物の応用、及びそれらの硬化
含浸シーラント組成物を、シールすべき部品の多孔質部に含浸させる場合、含浸された部品に熱をかけ、含浸剤の樹脂又はモノマー成分を重合させて、重合性モノマー又は樹脂と共にマレイミド成分を架橋させて、その組成物を熱硬化させる。また、別法として、嫌気性含浸シーラント組成物の場合においてでも、含浸後にそのシーラント組成物を加熱して、マレイミド成分をシーラント組成物中の重合性樹脂又はモノマーと共に架橋することができ、嫌気性硬化を促進できる。また、ある種の用途、例えば非熱的硬化含浸シーリング組成物では、このような加熱は省略でき、硬化も環境条件下(例えば、室温)で行うことができる。このような例では、マレイミド成分は硬化シーラント組成物の物性を増大させる。しかしながら、加熱してシーラント組成物中のモノマーと共にマレイミド成分の架橋を起こさせると、硬化された含浸シーラントの高温耐性は著しく増大する。嫌気性硬化調合物が関与する例においては、例えば、モノマーの部分的又は初期の重合を、非加熱条件及び嫌気性条件下で行い、次いで、調合物を加熱してマレイミド成分とモノマーが相互重合された反応生成物として硬化させることが望ましい。かくして、シーラント組成物の第二加熱及び後硬化熱処理も本発明の側面の広い実施態様として考慮される。
【0165】
B.硬化された含浸シーラント組成物の高温性能
これらの試料含浸調合物を、それらの通常の使用法で、多孔質粉体金属部品の孔をシールするのに使用した。すなわち、試料を容器内に置き、試料番号30〜37は嫌気性条件下で硬化させ、試料番号38〜45は、周辺温度を90℃以上に上げて硬化させた。
【0166】
204℃(400°F)に加熱していた期間中の、硬化された調合物の%重量損失(g単位)を測定し、その結果を下記の表9a及び表9bに示した。便宜上及び簡潔にするため、重複試験片の第一セットから得た測定値だけを表示した。
【0167】
【表15】
【0168】
【表16】
【0169】
IV.シリコーン系嫌気性接着剤の製法
A.SiMAの製法
メカニカルスターラ、温度計及び添加漏斗を備えた、1L、3つ口丸底フラスコに、55.1gのトリメチルクロロシラン、79.2gのフェニルトリメトキシシラン、148.8gのメタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン及び83.2gのテトラエトキシシランを仕込み、さらに、120gのシクロヘキサンを同様にフラスコに仕込んだ。この混合物に、激しい攪拌下、水(67.1g)を1.5時間以上かけてゆっくりと添加した。この混合期間中、反応混合物温度を45℃以下に保った。窒素吹き込みながらこの混合物を70℃に加熱し、メタノールを除去した。次いで、反応混合物を冷却し、約300mLのシクロヘキサンで希釈した。このシクロヘキサン溶液を分離し、水と固体炭酸水素ナトリウムで洗浄を繰り返し、発生した固体塩類と残余の炭酸水素ナトリウムをろ過除去した。次いで、シクロヘキサンを、窒素吹き込み下、約60℃で一晩かけてストリッピングした。引き続いて、シクロヘキサンを減圧除去した後、粘度4,000cpsの液体樹脂を得た。この樹脂は、SiMAの定義範囲に入る樹脂の例である。
【0170】
B.シリコーン系嫌気性接着剤の調合物
とりわけ、SiMA及び、HPMA及びEBIPMA種々の組み合わせを含む(メタ)アクリレート成分を用いて、8種類の調合物を調製した。試料番号46〜49もまた、マレイミド成分としての15重量%のHVA−2を含んでいたが、試料番号50〜53には、このようなマレイミド成分は含まれていなかった。
【0171】
8種類の調合物のそれぞれには希釈剤成分が含まれており、試料番号46〜47及び50〜51にはビニル末端ポリジメチルシロキサンが、また、試料番号48〜49及び52〜53にはポリ(エチレングリコール)(200)モノオレエートが調合されていた。試料番号46、48、50と52には約5重量%の、また試料番号47、49、51と53には約10重量%のそれぞれの希釈剤成分が含まれていた。
【0172】
それぞれの試料には、約4.7重量%の嫌気性硬化誘発成分(約1.22重量%のサッカリン、約0.28重量%のアセチルフェニルヒドラジン、約0.2重量%のN,N−ジエチル−p−トルイジン、約0.122重量%のN,N−ジメチル−o−トルイジン、約0.32重量%のマレイン酸及び約2.28重量%のクメンヒドロペルオキシド)が含まれていた。
【0173】
最初に、室温で機械的混合を加えながら、適当量のSiMA成分、(メタ)アクリレート成分、マレイミド成分及び希釈剤成分を添加順序任意で50mLビーカーに加え、しかる後に、適当量の所望嫌気性硬化誘発成分(クメンヒドロペルオキシドは除外)を加えて、これら組成物を調製した。
【0174】
これら成分を適当時間混合し、固体成分がある場合には、固体成分を溶解及び/又は分散させた。次いで、さらに混合を約0.5時間継続して、適当量のクメンヒドロペルオキシドを分割添加した。
【0175】
このようにして製造された調合物を、後での使用のため、調合物表面と覆いの間に空気ポケットが残るようにビーカーに覆いをして、貯蔵した。
【0176】
8種類の調合物で使用した成分とその量を重量%で下記の表10に表示した。100%に達するための追加重量%は、嫌気性硬化誘発組成物とシリカ充填剤などの粘度修飾剤から来るものである。
【0177】
【表17】
【0178】
B. 適用とシリコーン系嫌気性接着剤の環境温度硬化
表10及び実施例IV(B)で前述した試料調合物を5セットの脱脂3/8×16スチールファスナー組立物に施し、しかる後、室温で約24時間かけて硬化させた。硬化時間後、それらファスナーの破壊強度(すなわち、ファスナー組立物のボルト上のナットの回転に要するトルク)を評価し、5セットの平均として、その結果を表11に表示した。
【0179】
【表18】
これらデーターは、8調合試料全てが、従来の嫌気性(メタ)アクリレート系接着剤と同様に機能していることを示している。
【0180】
C.加熱強度
最初に、試料番号46〜53を用いた前記スチールファスナー組立物の、室温での24時間硬化後の加熱強度性能を評価し、しかる後、204℃(400°F)及び260℃(500°F)の高温に2時間曝した。これらファスナーの破壊強度をそれら温度で評価し、加熱温度強度として、下記の表12に示した。
【0181】
【表19】
【0182】
これらのデータは、マレイミド成分の存在によって熱間強度が増すことを示している。サンプル46〜49とサンプル50〜53を比較されたい。
【0183】
D.熱老化
本発明に従いサンプル46〜49を用いて調製した鋼ファスナーは、比較的一貫した耐経時的熱崩壊性を示している。これは、このような高温条件下で、経時的破壊強さの減少が顕著に見られる、サンプル50〜53を用いて調製した鋼ファスナーとは対照的である。
【0184】
マレイミド成分によってこれら組成物の性能が変化することは、例えばサンプル46を用いて組み立てた鋼ファスナーと、マレイミド成分を含有しないサンプル50を用いて組み立てた鋼ファスナーとを比較することによって明らかになろう。サンプル50の室温での初期破壊強さは約20.7Nm(183インチ・ポンド)であった。この強さは、約204℃(華氏約400度)では、わずか約1週間後に約7.46Nm(66インチ・ポンド)にまで減少する。この強さは、約2週間後および約3週間後にはさらに減少して、それぞれ約4.63Nm(41インチ・ポンド)および約3.73Nm(33インチ・ポンド)になる。対照的に、マレイミド成分を含有する場合(サンプル46)の初期破壊強さは、室温硬化で約24時間後に約25.0Nm(221インチ・ポンド)であって、約204℃(華氏約400度)では、約1週間後に約15.9Nm(141インチ・ポンド)までの減少であった。次いで、同様の温度で約2週間後および約3週間後には、その結合強さはそれぞれ約15.7Nm(139インチ・ポンド)および約14.7Nm(130インチ・ポンド)まで減少しているだけであることが分かった。
【0185】
204℃(華氏約400度)で行った評価から得られた熱老化をインチ・ポンドで表わしたデータを、下表13に示す。
【0186】
【表20】
【0187】
E.シリコン系嫌気性再油脂加工基板用接着材の配合
本実施例では、実施例IV(B)に記載したのと同様な方法で23種類配合物を調製した。配合物の成分を下表14に列挙する。総重量百分率を100%とするようなその他の重量百分率分は、嫌気性硬化誘導成分、ならびに/またはキレート化剤およびシリカ充填剤などの粘度調製剤から成る。
【0188】
【表21】
【0189】
SiMAの調製に使用した個々の成分を、上記実施例IV(A)に記載のように共に反応させた。表14に記載の各SiMAに使用した成分およびモル百分率で表わされるそれらの量について下表15に示す。
【0190】
【表22】
【0191】
全サンプルとも充填剤としてシリカ1.50重量パーセントを含んでおり、若干数のサンプルはビスフマレート誘導体およびキレート化剤(すなわちEDTA)を含んでいた。サンプル54、56、59、61、64、67、68、71、73および74はそれぞれ、10、9、10、10、5、11.72、5.02、5、6.6および5.46重量パーセント量のビスフマレート誘導体を含有していた。またキレート化剤の重量パーセント量は、1.28(サンプル72)、1.30(サンプル68、69、70および71)、1.35(サンプル56および57)、1.36(サンプル73)、1.50(サンプル54、55および58〜67)、1.69(サンプル74)および2.42(サンプル75)であった。
【0192】
F.シリコン系嫌気性再油脂加工基板用接着材の適用および周囲温度硬化
上記実施例II(B)のように、サンプル54〜76を、3/8×16の脱脂鋼ファスナー集成体5組、およびナットおよびボルトを脱脂後に5%の水中油エマルジョンに浸漬して再油脂化しその後乾燥してこのような集成体5組に適用した。
【0193】
次いで、これら集成体を室温で約1時間硬化させた。破壊強さおよび優勢トルクを測定した結果を下表16に報告する。
【0194】
嫌気性接着材を用いて、それぞれについてさらに5組ずつを追加して組み立て、室温で約24時間硬化させた。5組の破壊強さおよび優勢トルクを測定した結果を下表17に報告する。
【0195】
【表23】
【0196】
【表24】
【0197】
G.熱老化
最後に、各集成体5組分をさらに2回にわたって追加し、それらについて室温で約24時間硬化させた後、上記施例II(D)に記載のように熱老化を調査した。ここでいう熱老化調査とは、室温で約24時間硬化させ、その後先ず約204℃(華氏400度)の高温下に約1週間(7日間)置くか、または別には約260℃(華氏500度)の高温下に約3日間置いたナットおよびボルト集成体の破壊強さを測定することを含んでいる。次いで、各集成体が室温まで下がった時点でそれらを試験した。各集成体の破壊強さを測定し、算出した5組の平均値を下表18に報告する。
【0198】
【表25】
【0199】
V.ポリヒドロキシアルカンがシリコン系嫌気性接着材に及ぼす効果
本実施例では、ポリヒドロキシアルカンの添加が硬化嫌気性シリコーン配合物に及ぼす効果を決定した。対照(サンプル77)として下表19に示す配合物を使用した。
【0200】
【表26】
【0201】
残る5.59重量%は充填剤と染料から成る。
【0202】
異なるポリヒドロキシアルカンを異なる量で用いた配合物を、残りの成分として下表19に示す成分を用いて調製した。サンプル配合物に添加されるそれぞれ異なる重量%量のポリヒドロキシアルカンについては、その重量%分のSiMAをサンプル配合物から差し引いてある。
【0203】
【表27】
【0204】
サンプル77〜90のそれぞれを、3/8×16の脱脂鋼ファスナー集成体5組に適用し、最長15分間硬化させた。固定時間を下表21に示す。
【0205】
これらのサンプルを鋼ファスナー集成体にも適用し、周囲温度条件下で約1時間硬化させた。各サンプルごとの破壊強さおよび優勢トルク測定値を求めた。その結果を下表21に示す。表中、上の値は破壊強さを表わし、下の値は優勢トルクを表わす。
【0206】
次いで、サンプルを、周囲温度条件下で24時間後および72時間後の硬化強さについて評価した。再び各サンプル毎の破壊強さおよび優勢トルク測定値を求めた。その結果も下表21に示す。表中、上の値は破壊強さを表わし、下の値は優勢トルクを表わしている。
【0207】
周囲温度条件下で約24時間経過後の各サンプルの硬化強さを、3/8×16の亜鉛およびステンレス鋼基板上で比較した。再び破壊強さおよび優勢トルク測定値を求めた。その結果を下表21に示す。
【0208】
【表28】
【0209】
サンプル77〜90について熱老化調査を行った。より具体的に言うと、サンプル77〜90を3/8×16の鋼製ナットおよびボルトの集成体に適用し、周囲温度条件下で約24時間硬化させた後、約1時間から約6週間高温条件下に置いた。温度、期間、破壊強さおよび優勢トルクの各データを下表22aおよび22bに示す。表中、上の値は破壊強さを表わし、下の値は優勢トルクを表わす。
【0210】
【表29】
【0211】
【表30】
【0212】
下表23に、周囲温度条件下、1時間、24時間および72時間経過時における破壊強さおよび優勢トルクの点からの再油脂化鋼の硬化強さ、約2時間約260℃(華氏500度)に保ち同温度で試験した若干数のサンプルの熱間強度性能データ、約1週間約204℃(華氏400度)の高温条件下に置き同温度で試験した熱老化性能データを示す。表中、上の値は破壊強さを表わし、下の値は優勢トルクを表わしている。
【0213】
【表31】
【0214】
VI.高分子量可塑剤がシリコン系嫌気性接着剤に及ぼす影響
本発明による中強度の望ましい配合物は、下記の成分を下記の量で提供する。すなわち、SiMA(40.2%)、HPMA(10%)、EBIPMA(5%)、HVA−2(10%)、「UNIFLEX」300高分子量可塑剤(20%)、DTPAキレート化剤(0.7%)である。残る14.1重量%は、充填剤および嫌気性硬化誘導成分(サンプル91)から成る。
【0215】
脱脂鋼ファスナーに関して固定時間、硬化強さ、熱間強度および熱老化結果を測定した結果を下表25aに示す。再油脂化鋼、亜鉛およびステンレス鋼ファスナーに関しても硬化強さを測定し、その結果を表わすデータ下表25bに示す。これらの表中においても、上の値は破壊強さを表わし、下の値はトルクを表わす。
【0216】
【表32】
【0217】
【表33】
【0218】
嫌気性接着剤組成物個々の用途に応じて、異なる破壊強さ値および優勢トルク値が目的達成のために容認し得ると見なされる。いったんファスナーが(例えばナットとボルトの集成体のナット)たわむようなことがあれば、固定力が事実上失われるため、多くの用途において破壊強さは重要なパラメータである。一方、優勢トルク値はファスナーの分解に要する力の評価基準であって、ユーザにファスナーがばらばらになる時間を知らせる。
【0219】
ある用途においては、破壊強さが高い値であることが特に望ましい。そのような用途例では、上記のような嫌気性接着剤組成物が用いられることになる。他の用途においては、破壊強さが比較的低いことが望ましい。そのような用途例には、機械を一定の間隔で望ましい状態に保っている弛み止めを取り外す例が含まれる。したがって、商業用として容認し得る嫌気性接着剤組成物の破壊強さおよび優勢トルク値が、その組成物の使い道に応じてそれぞれ異なることは明らかである。
【0220】
強度を調整した嫌気性接着剤組成物の場合、その望ましい用途には、ファスナー集成体が、硬化済み接着剤によって形成される接着強さが集成体の保証荷重を超えない程度に小さい場合の用途が含まれる。このようにして、破壊および嫌気性接着剤の強さが高まることに伴ってこれまでは慣例のごとく生じていた捩れまたは延伸を生じることなく、ファスナー集成体の結着性は保たれる。
【0221】
これらの例は例示のために示したにすぎず、請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲を何ら限定するものではない。
Claims (29)
- 嫌気的接着組成物であって、その反応生成物が周囲温度における制御された強度および高温における熱分解に対する増強された抵抗性を示し、
(a)(メタ)アクリル酸エステル成分、
(a1)式R n Si(X) 4-n であって、ここでR基が、同一または異なって、水素、C 1〜12 アルキル、C 6〜12 アリール、C 7〜18 アリールアルキル、C 7〜18 アルキルアリール、ハロアルキル、ハロアリール、および(メタ)アクリルオキシ官能基を除く1価のエチレン性不飽和基からなる群から選択され、Xが、加水分解可能な官能基であり、nが0から3の整数である少なくとも1つの第1のシランと、式R 1 m R 2 p Si(X) 4-(m+p) であって、ここでR 1 が(メタ)アクリル官能基であり、R 2 が、同一または異なって、1価のエチレン性不飽和基、水素、C 1〜12 アルキル、C 6〜12 アリール、C 7〜18 アリールアルキル、およびC 7〜18 アルキルアリールからなる群から選択されるメンバーであり、Xが、加水分解可能な官能基であり、mが1から3の整数であり、m+pが1から3の整数である少なくとも1つの第2のシランとの反応生成物として作られるシリコーン流体、
(b)マレイミド成分、
(c)アルケニル末端シリコーン流体、アルキニル末端シリコーン流体、アルケニル末端MQ樹脂、アルキニル末端MQ樹脂、アルケニル末端シクロシロキサン、アルキニル末端シクロシロキサンおよびその組合せの群から選択される高温条件で反応性の希釈剤成分、および
(d)嫌気的硬化誘導成分
を含む組成物。 - 嫌気的接着組成物であって、その反応生成物が高温における熱分解に対する抵抗性を示し、
(a)(メタ)アクリル酸エステル成分、
(b)下式III、IV、V:
Eが、H;および1から20の炭素原子を有し、ハロゲン、ケイ素、ヒドロキシ、ニトリル、エステル、アミドおよびサルフェートからなる群から選択されるメンバーによって置換されている、または置換されていない、直鎖、分枝鎖または環式のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、およびアリール基からなる群から選択されるメンバーであり、ただし、Rによって表される基の中に不飽和またはヘテロ原子の追加場所があればZのアルファ位ではなく、
Rが、H;および1から20の炭素原子を有し、ハロゲン、ケイ素、ヒドロキシ、ニトリル、エステル、アミドまたはサルフェートからなる群から選択されるメンバーによって置換されている、または置換されていない、直鎖、分枝鎖または環式のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、またはアリール基である。)
および、下式X:
から選択される構造を有する材料である補助反応剤成分、
(c)嫌気的硬化誘導成分、並びに
(d)マレイミド成分
を含む組成物。 - (メタ)アクリル酸エステル成分がH2C=CGCO2R1によって表され、Gが水素、ハロゲンおよび1から4の炭素原子を有するアルキルからなる群から選択されるメンバーであり、R1が、1から16の炭素原子を有し、シラン、ケイ素、酸素、ハロゲン、カルボニル、ヒドロキシル、エステル、カルボン酸、尿素、ウレタン、カーバメート、アミン、アミド、イオウ、スルホネートおよびスルホンからなる群から選択されるメンバーによって置換または中断されている、または置換または中断されていないアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルカリールおよびアリール基からなる群から選択されるメンバーである、請求項1または2に記載の組成物。
- (メタ)アクリル酸エステル成分が、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、エトキシル化ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、テトラヒドロフラン(メタ)アクリル酸エステルおよびジ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、および以下に示す構造に対応するアクリル酸エステルであって、
R4が、水素、ヒドロキシおよび下式からなる群から選択され、
vが、0または1、および
nが少なくとも1であるアクリル酸エステル
およびその組合せからなる群から選択されるメンバーである請求項3に記載の組成物。 - 反応性希釈剤成分が、ビニル末端ポリジメチルシロキサン、ビニル末端MQ樹脂、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニル−シクロトリシロキサン、2,4,6,8−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニル−シクロテトラシロキサンおよびその組合せからなる群から選択されるメンバーである、請求項1に記載の組成物。
- さらに、モノヒドロキシアルカンおよびポリヒドロキシアルカンからなる群から選択されるメンバーを含む、請求項1または2に記載の組成物。
- ポリヒドロキシアルカンが、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロパントリオール、ブチレングリコール、ブタントリオール、ブタンテトラオール、ブタンペンタオール、ペンチレングリコール、ペンタントリオール、ペンタンテトラオール、ペンタンペンタオール、ペンタンヘキサオール、ヘキシレングリコール、ヘキサントリオール、ヘキサンテトラオール、ヘキサンペンタオール、ヘキサンヘキサオール、ヘキサンヘプタオールおよびその組合せからなる群から選択される、請求項13に記載の組成物。
- 嫌気的硬化誘導組成物が、サッカリン、トルイジン、アセチルフェニルヒドラジン、マレイン酸およびクメンヒドロペルオキシドを含む、請求項1または2に記載の組成物。
- さらに可塑剤成分を含む、請求項1または2に記載の組成物。
- 可塑剤が、ポリマー性可塑剤である、請求項16に記載の組成物。
- ポリマー性可塑剤が、ヘキサン二酸および、1,4−ブタンジオールおよび1,2−プロパンジオールのポリマーから製造され、25℃で3300cpsの粘度を有するポリマー性可塑剤である、請求項17に記載の組成物。
- 前記の少なくとも1つの第2のシランが、前記の少なくとも1つの第1のシランおよび前記の少なくとも1つの第2のシランの合計の1から99モル%の範囲内の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
- 前記の少なくとも1つの第2のシランが、前記の少なくとも1つの第1のシランおよび前記の少なくとも1つの第2のシランの合計の20から50モル%の範囲内の量で存在する、請求項19に記載の組成物。
- シリコーン流体が、組成物の40から95重量パーセントの範囲内の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
- シリコーン流体が、組成物の60から85重量パーセントの範囲内の量で存在する、請求項21に記載の組成物。
- (メタ)アクリル酸エステル成分が、組成物の1から60重量パーセントの範囲内の量で存在する、請求項1または2に記載の組成物。
- (メタ)アクリル酸エステル成分が、組成物の10から40重量パーセントの範囲内の量で存在する、請求項23に記載の組成物。
- マレイミド成分が、組成物の5から20重量パーセントの範囲内の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
- マレイミド成分が、組成物の10から15重量パーセントの範囲内の量で存在する、請求項25に記載の組成物。
- 周囲温度条件において、または加熱条件において、または周囲温度条件後に加熱した条件において、空気を実質的に排除した条件に暴露することにより、請求項1〜26のいずれか1項に記載の組成物から生成した反応生成物。
- 前記(a)(メタ)アクリル酸エステル成分が、ヒドロキシプロピルメタクリレート、およびエトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレートの組み合わせを含有し;前記(b)マレイミド成分が、N,N’−m−フェニレンビスマレイミドを含有し;前記(c)反応性希釈剤成分が、ビニール末端ポリジメチルシロキサンを含有し;前記(d)嫌気的硬化誘導成分が、アセチルフェニルヒドラジン、マレイン酸、サッカリン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−o−トルイジンおよびクメンヒドロペルオキシドの組み合わせを含有する請求項1記載の組成物。
- 前記(a)(メタ)アクリル酸エステル成分が、ポリエチレングリコールメタクリレートおよびエトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレートの組み合わせを含有し;前記(b)補助反応剤成分が、トリアリルシアヌレートを含有し;前記(d)マレイミド成分が、ビスマレイミドおよびN−フェニルマレイミド;および前記(c)嫌気的硬化誘導成分が、アセチルフェニルヒドラジン、マレイン酸、サッカリン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−o−トルイジンおよびクメンヒドロペルオキシドの組み合わせを含有する請求項2記載の組成物。
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