JPH0733987A - 嫌気硬化及び光硬化し得るシリコーン組成物 - Google Patents

嫌気硬化及び光硬化し得るシリコーン組成物

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JPH0733987A
JPH0733987A JP5199914A JP19991493A JPH0733987A JP H0733987 A JPH0733987 A JP H0733987A JP 5199914 A JP5199914 A JP 5199914A JP 19991493 A JP19991493 A JP 19991493A JP H0733987 A JPH0733987 A JP H0733987A
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anaerobic
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修 原
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式で示される分子両末端にアミノ基を
有するオルガノポリシロキサンとビニル基含有イソシア
ネートとの付加反応生成物、嫌気硬化触媒及び光重合触
媒からなる嫌気硬化及び光硬化し得るシリコーン組成
物。 【化1】 (式中、R1 は二価の炭化水素基、R2 及びR4 は一価
の炭化水素基、R3 は水素又は一価の炭化水素基、Xは
水酸基又は加水分解可能な基を表し、lは0 〜4の整
数、mは10〜10000 の整数、aは0 〜2 である) 【効果】光が当たる部分は光硬化し、一方空気と接触し
ない接合面内部は嫌気硬化して、接着、固定或はシール
等を完全且つ速やかに達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、嫌気硬化及び光硬化
し得るシリコーン組成物に関し、特に空気と接触しない
接合面内部において嫌気硬化し、一方空気と接触するは
み出し部等では、光硬化して、ネジ、ボルト、フランジ
面等の接着、固定或はシール等に極めて有用な嫌気硬化
及び光硬化し得るシリコーン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】嫌気硬化性組成物とは、一般に空気又は
酸素に接している間は硬化せず長時間安定であるが、隣
接する二面間等において空気又は酸素を遮断することに
よって重合硬化する組成物であり、この組成物は金属部
品等の接着、シール、固定等に使用されている。
【0003】この種の嫌気硬化性組成物としては、従来
からアクリル酸エステル単量体及び/又はメタクリル酸
エステル単量体を主成分とする単量体に重合開始剤とし
て有機過酸化物を配合したものが知られているが、この
種の嫌気硬化性組成物においては、接着、密封又は固定
等の用途において、嫌気的に重合硬化させた後に、高温
下に置いた場合、接着力が急激に低下するという欠点が
ある。
【0004】一方、ポリオルガノシロキサンを素材とし
た場合シリコーン製品は耐熱、耐寒、耐薬品性に優れて
いることから、あらゆる分野において広く使用されてお
り、特開昭53-142493 号や特開平4-213363号や特開平4-
268315号では嫌気硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
が提案されているが、これらの組成物は含まれる(メ
タ)アクリル基が側鎖型のために硬化物が非常に硬く、
ゴム弾性に富んだ性能を有するものでなく、耐衝撃性に
劣るという欠点がある。
【0005】また、シリコーンは柔軟な硬化物とその弾
性に富んだ性能を活かして耐衝撃性、耐振動性、耐熱応
力性など産業的利用価値の高い物質である。
【0006】しかし、従来の一液のシリコーンは湿気に
より縮合反応して硬化するため、完全硬化するにはかな
りの時間を要し、そのため近年では光照射にて硬化する
シリコーンが開発されている。
【0007】例えば、末端シラノールオルガノポリシロ
キサンをアミノアルコキシシランで処理し、末端をアミ
ノ基に変えてグリシジル(メタ)アクリレートを付加さ
せて光硬化を可能にしたものがある( 特開昭55-112262
号) 。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、このグリシ
ジル基とアミノ基の反応性が悪く、反応に際し高温にて
長時間加熱反応したり、触媒を使用しなければならない
という欠点がある。
【0009】また、グリシジル(メタ)アクリレートの
付加反応に関しては、エポキシ基とアクリル基の反応性
が似ているために、アクリル基とアミノ基がマイケル付
加反応して、光硬化性が付与されないことがある。
【0010】更に、特開昭61-145227 号ではアミノ基側
鎖のシリコーンオイルとビニル基含有イソシアネートを
反応させているが、側鎖型のため硬化物が非常に硬く、
コーティング等の用途には優れているが、ポッティング
や接着には不向きであり、特開平4-268315号でも同様
に、側鎖型のため硬化物が硬く、ポッティングや接着に
は不向きである。
【0011】また、ビニル基含有イソシアネートとアミ
ノ基末端や側鎖のシリコーンオイルとの反応で、アミノ
基が1級アミノ基であるとウレタン結合になるので、水
素結合が増大して、粘度が非常に高くなり、取扱が非常
に困難になり、更に光が当たらない部分は未硬化になる
という欠点がある。
【0012】この発明の目的は、かかる従来技術の欠点
を解決して、光の当たらない部分は光硬化し、一方空気
と接触しない接合面内部では嫌気硬化して、接着、固定
或はシール等を完全且つ速やかに達成する硬化性ポリオ
ルガノシロキサン組成物を提供することにある。
【0013】
【問題点を解決するための手段】そこで、この発明では
分子両末端にアミノ基を有するオルガノポリシロキサン
とビニル基含有イソシアネートとの付加反応生成物、嫌
気硬化触媒及び光重合触媒からなる嫌気硬化及び光硬化
し得るシリコーン組成物を提案するものである。
【0014】この発明で使用する分子両末端にアミノ基
を有するオルガノポリシロキサンの典型例は下記一般式
(I)
【0015】
【化1】
【0016】(式中、R1 は二価の炭化水素基、R2
びR4 は一価の炭化水素基、R3 は水素又は一価の炭化
水素基、Xは水酸基又は加水分解可能な基を表し、lは
0 〜4の整数、mは10〜10000 の整数、aは0 〜2 であ
る)で示される分子両末端にアミノ基を有するオルガノ
ポリシロキサンである。
【0017】式中のR1 で示される二価の炭化水素基と
してはメチレン基、エチレン基、プロピレン基などのア
ルキレン基、フェニレン基などのアリレン基などが例示
される。
【0018】また、R2 及びR4 で示される一価の炭化
水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基などのアルキル基、ビニル基、アリル基などのアル
ケニル基、ベンジル基、置換アルキル基、或はこれらの
基の水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された
基などが例示される。
【0019】R3 は水素又は一価の炭化水素基としては
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアル
キル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、ベン
ジル基、置換アルキル基(イソボルニルアルキル基、ジ
シクロペンテニルアルキル基など)、或はこれらの基の
水素原子が部分的にハロゲン原子などで置換された基な
どが例示される。
【0020】また、Xで示される加水分解可能な基とし
てはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などのアル
コキシ基又はオキシム基、アミノキシ基、プロペノキシ
基、アセトキシ基などが例示される。
【0021】このようなオルガノポリシロキサンは従来
から知られている方法、例えば下記一般式(II)
【0022】
【化2】
【0023】(式中、Rは上記したR2 と同じ意味であ
り、nは正の整数を表す)で示される分子鎖両末端が水
酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと1分子中
に加水分解基を2個又は3個持ち、他の反応基として1
級又は2級アミノ基を持つ反応性シラン化合物とを反応
させることにより合成することができる。
【0024】上記反応に用いられる反応性シラン化合物
としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリエトキシシラン等の1級アミンの
化合物やN−メチルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシランな
どの2級アミンのシラン化合物及び1級アミンのシラン
化合物[3−アミノプロピルトリメトキシシラン、(β
−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリアルコキシ
シラン、(γ−アミノプロピル)−β−アミノエチルト
リアルコキシシラン、(γ−アミノプロピル)−γ−ア
ミノプロピルトリアルコキシシラン、アミノプロピルト
リアルコキシシラン、アミノプロピルメチルジアルコキ
シシランなど]と種々のアクリレートモノマーとのマイ
ケル付加反応によって得られる2級アミノシラン化合物
などや下記一般式で示される化合物などが例示される。
【0025】
【化3】
【0026】この発明で使用するビニル基含有イソシア
ネートは1分子中にラジカル重合性であるビニル基を少
なくとも1個と、更にアミノ基との反応用の官能基とし
てのイソシアネート基を持つ化合物であり、具体的には
メタクリロイルイソソアネート、2−イソシアネートエ
チルメタクリレート、イソプロペニル−2,2−ジメチ
ルベンジルイソシアネート、更に2,4−トリレンジイ
ソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネートなどのイソシアネ
ート基を2つ以上持つものと2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートな
どの水酸基を持った(メタ)アクリレートの反応で得ら
れたイソシアネート基含有(メタ)アクレート等が例示
される。
【0027】上記付加反応は通常アミノ基含有オルガノ
ポリシロキサンのアミノ基にビニル基含有含有イソシア
ネートのイソシアネート基が十分反応する量関係で両者
が混合することによって行われ、通常前者を1モルに対
し、後者を2モル以上添加し、50℃前後の若干加熱した
状態で反応させる。
【0028】かくして得られた付加反応生成物100 重量
部に加える嫌気硬化触媒及び光重合触媒は、それぞれ公
知のものを用いることができる。
【0029】嫌気硬化触媒としては、有機過酸化物や嫌
気化促進剤が用いられる。
【0030】有機過酸化物の具体例としては、クメンハ
イドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド
等のハイドロパーオキサイドの他、ジアシルパーオキサ
イド類、ジアルキルパーオキサイド類、ケトンパーオキ
サイド類、パーオキシエステル類などがあり、特にクメ
ンハイドロパーオキサイドが安定性、接着発現性が速く
好ましい。
【0031】また、硬化促進剤としては、有機スルホン
イミド類、アミン類又は有機金属塩などがあり、このう
ち有機スルホンイミド類としてはo−ベンゾイックスル
ホンイミド類が好ましく、アミン類としてはジエチルア
ミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,
N−ジメチルパラトルイジン、1,2,3,4-テトラヒドロキ
ノリンなどが好ましく、また有機金属塩としては塩化
銅、オクチル酸銅などが例示される。
【0032】また、湿気硬化触媒として知られている下
記の化合物を硬化促進剤として添加してもかまわない、
例えば鉛−2−エチルオクトエート、ジブチル錫ジアセ
テート、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫ジラウレ
ート、ブチル錫トリ−2−エチルヘキソエート、鉄−2
−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエ
ート、マンガン−2−エチルヘキソエート、亜鉛−2−
エチルヘキソエート、カプリル酸第1錫、ナフテン酸
錫、オレイン酸錫、ブチル酸錫、ナフテン酸亜鉛、ナフ
テン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛などの有機酸カルボ
ン酸の金属塩;テトラブチルチタネート、テトラ−2−
エチルヘキシルチタネート、トリエタノールアミンチタ
ネート、テトラ(イソプロペニルオキシ)チタネート、
ジイソプロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジ
イソプロポキシビス(アセチルアセトン)チタンなどの
有機チタン酸エステル;オルガノシロキシチタン、β−
カルボニルチタンなどの有機チタン化合物;アルコキシ
アルミニウム化合物;ベンジルトリエチルアンモニウム
アセテートなどの第4級アンモニウム塩;酢酸カリウ
ム、酢酸ナトリウム、しゅう酸リチウムなどのアルカリ
金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシアミン、ジエ
チルヒドロキシアミンなどのジアルキルヒドロキシアミ
ン;などが挙げられる。
【0033】これらの嫌気硬化触媒の使用量は、オリゴ
マー総重量0.01重量部に対して0.01〜10重量部、 特に0.
10〜5 重量部が好ましい。
【0034】光重合触媒としては、アセトフェノン、プ
ロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フル
オレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、カンフ
ァーキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−
メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3
−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノ
ン、3−ブロモアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼ
ン、3−メトキシベンゾフェノン、4−アリルアセトフ
ェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロ−4−
ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントーン、
3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ−8−ノニ
ルキサントーン、ベンゾイル、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルア
ミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2
−クロロチオキサトーン、2,4,6-トリメチルベンゾイル
ジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
【0035】なお光重合触媒の添加量は系を僅かに光感
応化するだけでよいので、この組成物に存在するオリゴ
マーの総重量100 重量部を基準にして0.01〜10重量部の
範囲とすればよいが、一般には0.1 〜5 重量部の範囲と
することが好ましい。
【0036】この発明の組成物は基本的には上記成分か
らなるが、必要に応じて各種添加剤を併用し得る。
【0037】保存性の向上を目的として、ベンゾキノ
ン、ハイドロキノン等のラジカル禁止剤や硬化物の樹脂
強度を向上させるための各種充填剤を添加することがで
き、特にヒュームドシリカの併用は硬化物の物性向上の
うえで好ましい。
【0038】また、ラジカル重合開始剤としては光開始
剤だけでなく、熱重合開始剤やレドックス重合開始剤な
ども併用して、熱重合、レドックス重合などを付与する
こともできる。
【0039】この発明の硬化性組成物は二成分組成物と
して調整でき、重合開始剤の組成物を第一成分に、その
他を第二成分に用い、接合すべき表面にそれぞれを塗布
して接合させる方法をとることができる。
【0040】不活性表面又はかなり広いギャップを有す
る二つの表面の間に用いる場合には、適当な硬化促進剤
を用いることが好ましい。
【0041】そして、更に粘度調整のために、ジメチル
シリコーンオイルや反応性希釈剤などを添加してもよ
く、反応性希釈剤としては、不飽和(ビニルニ重結合)
基を含有する化合物や加水分解可能な基を含有する化合
物等があり、具体的にはイソボルニルアクリレート、イ
ソボルニルメタクリレート、ジシクロペンテニルアック
リレート、フェノキシエチルアクリレートなどの(メ
タ)アクリル酸エステル類、3−(メタ)アクリロイル
プロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイ
ルプロピルジメトキシメチルシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、
【0042】
【化4】
【0043】などの不飽和基や加水分解可能な基を含有
する化合物、
【0044】
【化5】
【0045】などのシランカップリング剤が例示され
る。
【0046】
【実施例】以下、この発明の実施例を示す。 製造例1 末端シラノールポリジメチルシロキサン( 分子量30000)
1000g に3−アミノプロピルトリメトキシシラン20g を
加え、窒素置換中にて100 ℃2 時間撹拌反応させる。そ
の後真空に吸引して過剰な3−アミノプロピルトリメト
キシシランと留出するメタノールを取り除き、末端アミ
ノポリジメチルシロキサンが得られた。
【0047】製造例2 末端シラノールポリジメチルシロキサン( 分子量20000)
1000g にN−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラ
ン30g を加え、窒素置換中にて100 ℃2 時間撹拌反応さ
せる。その後真空に吸引して過剰なN−ベンジルアミノ
プロピルトリメトキシシランと留出するメタノールを取
り除き、末端アミノポリジメチルシロキサンが得られ
た。
【0048】製造例3 末端シラノールポリジメチルシロキサン( 分子量20000)
1000g に3−アミノプロピルトリメトキシシランとイソ
ボロニルアクリレートの等モル付加物38.7g を加え、窒
素置換中にて100 ℃2 時間撹拌反応させる。その後真空
に吸引して過剰な副生成物のメタノールを取り除き、末
端アミノポリジメチルシロキサンが得られた。
【0049】実施例1 製造例1で得られた樹脂100gに2−イソシアネートエチ
ルメタクリレート1.1gを加え、窒素置換中にて50℃1時
間撹拌反応させる。更に、光硬化触媒として1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン1gと嫌気硬化触媒と
してクメンハイドロパーオキサイド0.5gとo−ベンゾイ
ックスルフィミド1gとN,N−ジメチルp−トルイジン
0.5gを加えて嫌気及び光硬化性シリコーン組成物が得ら
れた。
【0050】実施例2 製造例2で得られた樹脂100gに2−イソシアネートエチ
ルメタクリレート1.6gを加え、窒素置換中にて室温1時
間撹拌反応させる。更に、光硬化触媒としてジメトキシ
アセトフェノン1gと嫌気硬化触媒としてクメンハイドロ
パーオキサイド0.5gとo−ベンゾイックスルフィミド1g
とN,N−ジメチルp−トルイジン0.5gを加えて嫌気及
び光硬化性シリコーン組成物が得られた。
【0051】実施例3 製造例3で得られた樹脂100gに2−イソシアネートエチ
ルメタクリレート1.6gを加え、窒素置換中にて室温1時
間撹拌反応させる。更に、光硬化触媒として1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン1gと嫌気硬化触媒と
してクメンハイドロパーオキサイド0.5gとo−ベンゾイ
ックスルフィミド1gとN,N−ジメチルp−トルイジン
0.5gを加えて嫌気及び光硬化性シリコーン組成物が得ら
れた。
【0052】比較例1 実施例1の嫌気硬化触媒であるクメンハイドロパーオキ
サイドとo−ベンソイックスルフィミドとN,N−ジメ
チルp−トルイジンを除いて他は同様に行った。
【0053】比較例2 実施例2の光硬化触媒であるジメトキシアセトフェノン
を除いた他は同様に行った。
【0054】これら実施例で得られた樹脂組成物を深さ
5mm ×150mm ×150mm の容量に満たし、4KW 高圧水銀灯
で150mW/cm2 ×20秒照射したところ硬化が起こった。得
られた硬化物の硬度(JIS硬度A タイプ)と引っ張り強
度、伸び率、引張接着強さを測定した。
【0055】また、嫌気硬化組成物の特性は嵌合テスト
ピース(軟鋼製ピン 6 φ×40mm,カラー内径 6 φ×1
5mm、クリアランス1/100mm)を用いた。
【0056】固着時間と圧縮剪断強さは脱脂した嵌合用
テストピースに硬化促進剤として1%オクチル酸銅のアセ
トン溶液を塗布したものを用いた。固着時間は嫌気性組
成物をテストピースに塗布した後、25℃で放置し、シャ
フトが手で容易に動かなくなるまでの時間を測定した。
圧縮剪断強さは25℃で24時間後圧縮速度10mm/minで測定
した。これらの結果を下記表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】この発明の嫌気及び光硬化し得るシリコ
ーン組成物は、光が当たる部分は光硬化し、一方空気と
接触しない接合面内部は嫌気硬化して、接着、固定或は
シール等を完全且つ速やかに達成することができ、産業
上極めて有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子両末端にアミノ基を有するオルガノ
    ポリシロキサンとビニル基含有イソシアネートとの付加
    反応生成物、嫌気硬化触媒及び光重合触媒からなること
    を特徴とする嫌気硬化及び光硬化し得るシリコーン組成
    物。
  2. 【請求項2】 イ)下記一般式 【化1】 (式中、R1 は二価の炭化水素基、R2 及びR4 は一価
    の炭化水素基、R3 は水素又は一価の炭化水素基、Xは
    水酸基又は加水分解可能な基を表し、lは0 〜4の整
    数、mは10〜10000 の整数、aは0 〜2 である)で示さ
    れる分子両末端にアミノ基を有するオルガノポリシロキ
    サンと、1分子中にラジカル重合性であるビニル基を少
    なくとも1個以上持ち、それ以外にアミノ基と重合可能
    なイソシアネート基を持つビニル基含有イソシアネート
    との付加反応生成物 100重量部 ロ)嫌気硬化触媒 0.01〜10重量部 ハ)光重合触媒 0.01〜10重量部 からなる特許請求の範囲第1項記載のシリコーン組成
    物。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07145323A (ja) * 1993-11-22 1995-06-06 Three Bond Co Ltd 光硬化及び湿気硬化し得るシリコーン組成物
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