JP4977217B2 - 半導体試験装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2(半導体デバイス試験方法・半導体デバイス試験装置)では、データの読み出しに同期してデータの受渡しに利用される基準クロックDQSを出力する半導体デバイスを短時間に高精度に試験する試験方法を解決している。
また、特許文献3(半導体デバイス試験方法・半導体デバイス試験装置)では、データの読み出し出力と同期して基準クロックを出力し、この基準クロックをデータの受渡しに供する半導体デバイスにおいて、基準クロックとデータとの間の位相差によって不良と判定する試験方法を解決している。
次に、本発明に係る問題点を説明する。
図6(a)は回路基板上等で2つのデバイス間で、平衡信号として出力される差動のクロックに同期した高速なデータ転送を行う場合の原理的な回路接続であり、ECLやLVDSといった差動伝送に使用される。
第2のコンパレータCPも他方の負クロック信号CLKNを受けて、所定のスレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換した後、これをタイミング・コンパレータTCが受けて、所望タイミングのストローブ信号STRBでホールドした信号に基づいて、個別入力のシングルエンド信号に対しての良否判定が行なわれる。
しかしながら、図7(b)の実際の差動信号例に示すように、スレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換すると、目的のクロスポイント(図7B点)に対して、ずれたクロスポイント(図7C点)として検出してしまう。この結果、両クロスポイント間でタイミングずれ(図7E差)が生じる難点があり、タイミング測定の精度悪化となってしまう。特に、クロック周波数が数百MHz以上になってくると、測定精度の影響が大きくなってくる。半導体試験装置は高精度なタイミング測定が求められる測定装置であるからして、このことは実用上の大きな難点である。
逆に、図7(d)は差動のクロック信号CLKと、データ信号DATAの両信号の同時測定において、ジッタ要因に伴って両信号間が逆相変化する場合である。この場合には両信号間の瞬間の相対位相差Δfは大きくなる。前記のジッタ要因に伴う瞬間的な位相差Δf2を測定して、正常な位相範囲内であるかの良否判定を行う必要がある。このように、両信号間の相対的な位相差を同時刻に測定して良否判定する必要性がある。
差動のクロック信号CLKとデータ信号DATAとの両信号間の位相を的確に評価する為には、同時刻に両信号をサンプリング測定し、且つ差動のクロック信号CLKのクロスポイントを特定し、特定されたクロスポイントとデータ信号DATAとの間の位相を評価することが求められる。
また、DUTから出力される差動の信号と、DUTから出力される他のシングルエンドの信号若しくは差動の信号との間における相対的な位相差を特定することができる半導体試験装置を提供することである。
また、DUTから出力される差動の信号と、DUTから出力される他の信号との相対的なジッタ量を測定することができる半導体試験装置を提供することである。
上記課題を解決するために、被試験デバイス(DUT)から出力される一方の差動の出力信号のクロスポイントのタイミングを測定して得たクロスポイント情報Tcrossを出力する差動信号タイミング測定手段(例えばクロスポイント測定部600)を具備し、DUTから出力される他方の非差動(シングルエンド)の出力信号の論理が遷移する遷移タイミングを測定して得たデータ変化点情報Tdataを出力する非差動信号タイミング測定手段(例えばデータ測定部300)を具備し、両出力信号を同時に測定して得たクロスポイント情報Tcrossとデータ変化点情報Tdataとの両者間の相対的な位相差を求めて得た位相差ΔTを出力する位相差算出手段(例えば位相差算出部400)を具備し、位相差ΔTを受けて良否判定を行う所定の上限のしきい値と下限のしきい値若しくは一方のしきい値に基づいて当該DUTの相対的な位相関係の良否を判定する良否判定手段(例えば良否判定部500)を具備し、以上を具備することを特徴とする半導体試験装置である。
被試験デバイス(DUT)から出力される一方の第1の差動の出力信号のクロスポイントのタイミングを測定して得た第1のクロスポイント情報Tcrossを出力する第1の差動信号タイミング測定手段(例えばクロスポイント測定部600)を具備し、DUTから出力される他方の第2の差動の出力信号のクロスポイントのタイミングを測定して得た第2のクロスポイント情報Tcrossを出力する第2の差動信号タイミング測定手段(例えばクロスポイント測定部600)を具備し、両差動の出力信号を同時に測定して得た第1のクロスポイント情報Tcrossと第2のクロスポイント情報Tcrossとの両者間の相対的な位相差を求めて得た位相差ΔTを出力する位相差算出手段(例えば位相差算出部400)を具備し、良否判定を行う当該DUTに対応した所定の上限しきい値と下限しきい値若しくは一方のしきい値に基づいて、上記位相差ΔTを受けてDUTの良否を判定する良否判定手段(例えば良否判定部500)を具備し、以上を具備することを特徴とする半導体試験装置がある。
これにより、2系統の差動信号の相対的な位相差を特定して相対的な位相差の良否判定を行うことができる。
上記課題を解決するために、被試験デバイスから出力される一方の差動の出力信号のクロスポイントのタイミングを基準として、DUTから出力される他方のデータ信号DATAとの間の相対的な位相差を精度良く測定することが求められる半導体試験装置において、差動の出力信号における一方の信号の遷移波形に対して、クロスポイント前後で2点が測定される所定のスレッショルド・レベルVOH、VOLで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定した後、コードデータに変換した2点のタイミング情報を出力する第1の遷移情報測定手段(例えば第1遷移時間情報収集手段100#1)を具備し、差動の出力信号における他方の信号の遷移波形に対して、クロスポイント前後で2点が測定される所定のスレッショルド・レベルVOH、VOLで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定した後、コードデータに変換した2点のタイミング情報を出力する第2の遷移情報測定手段(例えば第2遷移時間情報収集手段100#2)を具備し、差動の出力信号における一方の信号の遷移波形から得られた2点のタイミング情報の間を通過する第1の直線と、差動の出力信号における他方の信号の遷移波形から得られた2点のタイミング情報の間を通過する第2の直線とにおいて、両者の直線が交差する位置をクロスポイント情報Tcrossとして特定するクロスポイント算出手段(例えばクロスポイント算出部200)を具備し、DUTから出力される他方のデータ信号DATAを受けて、所定のスレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定した後、データ信号DATAの立ち上がり若しくは立下がりの何れかのタイミング情報を示すコードデータに変換したデータ変化点情報Tdataを出力するデータ遷移時間情報収集手段(例えばデータ測定部300)を具備し、上記クロスポイント情報Tcrossと上記データ変化点情報Tdataとの相対的な位相差ΔTを求めて出力する位相差算出手段(例えば位相差算出部400)を具備し、上記位相差ΔTを受けて、当該DUT品種に対する位相差の規格内であるか否かの良否判定を行う良否判定手段(例えば良否判定部500)を具備し、以上を具備することを特徴とする半導体試験装置がある。
上記課題を解決するために、被試験デバイスは差動の出力信号(例えば正クロック信号と負クロック信号)とこれに同期した少なくとも1つのデータ信号DATAを出力するデバイスであり、前記差動の出力信号の正負の信号をアナログコンパレータによりシングルエンド形態(不平衡型)で個別に受ける構成を備えて、DUTから出力される差動の出力信号の正負の両信号がクロスするクロスポイントのタイミングを基準としたときのデータ信号DATAの相対的な位相差を精度良く測定することが求められる半導体試験装置において、差動の出力信号の一方の信号の遷移波形に対して、クロスポイントを生ずる所定のローレベルとハイレベルの2ポイントのスレッショルド・レベルで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定してコードデータに変換した第1タイミング情報T1と第2タイミング情報T2とを出力する第1の遷移情報測定手段(例えば第1遷移時間情報収集手段100#1)を具備し、差動の出力信号の他方の信号の遷移波形に対して、クロスポイントを生ずる所定のハイレベルとローレベルの2ポイントのスレッショルド・レベルで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定してコードデータに変換した第3タイミング情報T3と第4タイミング情報T4とを出力する第2の遷移情報測定手段(例えば第2遷移時間情報収集手段100#2)を具備し、一方の遷移波形から得られた第1タイミング情報T1と第2タイミング情報T2に基づいて当該遷移波形が通過する第1の直線と、他方の遷移波形から得られた第3タイミング情報T3と第4タイミング情報T4に基づいて当該遷移波形が通過する第2の直線と、の両者の直線が交差する位置をクロスポイント情報Tcrossとして求めるクロスポイント算出手段(例えばクロスポイント算出部200)を具備し、DUTから出力されるデータ信号DATAを受けて、所定のスレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定してデータ信号DATAの立ち上がり若しくは立下がりのタイミングを示すコードデータに変換したデータ変化点情報Tdataを出力するデータ遷移時間情報収集手段(例えばデータ測定部300)を具備し、上記クロスポイント情報Tcrossと上記データ変化点情報Tdataとの相対的な位相差ΔTを求めて出力する位相差算出手段(例えば位相差算出部400)を具備し、求めた上記位相差ΔTを受けて、当該DUT品種に対する位相差の規格内(例えば最大位相差Tmax、最小位相差Tmin)であるか否かの良否判定を行う良否判定手段(例えば良否判定部500)を具備し、以上を具備することを特徴とする半導体試験装置がある。
上記課題を解決するために、被試験デバイスから出力される差動の出力信号のクロスポイントのタイミングを精度良く測定することが求められる半導体試験装置において、差動の出力信号における一方の信号の遷移波形に対して、クロスポイント前後で2点が測定される所定のスレッショルド・レベルVOH、VOLで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定した後、コードデータに変換した2点のタイミング情報を出力する第1の遷移情報測定手段(例えば第1遷移時間情報収集手段100#1)を具備し、差動の出力信号における他方の信号の遷移波形に対して、クロスポイント前後で2点が測定される所定のスレッショルド・レベルVOH、VOLで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定した後、コードデータに変換した2点のタイミング情報を出力する第2の遷移情報測定手段(例えば第2遷移時間情報収集手段100#2)を具備し、差動の出力信号における一方の信号の遷移波形から得られた2点のタイミング情報の間を通過する第1の直線と、差動の出力信号における他方の信号の遷移波形から得られた2点のタイミング情報の間を通過する第2の直線とにおいて、両者の直線が交差する位置をクロスポイント情報Tcrossとして特定するクロスポイント算出手段(例えばクロスポイント算出部200)を具備し、以上を具備することを特徴とする半導体試験装置がある。
これにより、差動信号のクロスポイントを、正確に特定可能となる。
上述遷移情報測定手段(例えば第1遷移時間情報収集手段100#1、第2遷移時間情報収集手段100#2)の一態様は、上記第1タイミング情報T1を生成する第1のアナログコンパレータCP1と第1の多相ストローブ手段10と第1のエッジ検出部52とを備え、上記第2タイミング情報T2を生成する第2のアナログコンパレータCP2と第2の多相ストローブ手段10と第2のエッジ検出部51とを備え、第1のアナログコンパレータCP1はDUTから出力される信号を受けて所定のローレベルVOLで論理信号に変換した論理信号を第1の多相ストローブ手段10へ供給するものであり、第1の多相ストローブ手段10は第1のアナログコンパレータCP1からの論理信号を受けて、微小位相差を与えた複数mの多相ストローブ信号を内部で生成し、生成した複数mの多相ストローブ信号により論理信号を各々サンプリングした複数mビットのロー側ホールド信号LD#i(ここでi=1〜m)を出力するものであり、第1のエッジ検出部52は複数mビットのロー側ホールド信号LD#iを受けて、立上がり若しくは立下がりのエッジ方向を選択するエッジセレクト信号S2に基づいてmビット入力をnビット出力にエンコード変換した第1タイミング情報T1を出力するデータエンコーダであり、第2のアナログコンパレータCP2はDUTから出力される信号を受けて所定のハイレベルVOHで論理信号に変換した論理信号を第2の多相ストローブ手段10へ供給するものであり、第2の多相ストローブ手段10は第2のアナログコンパレータCP2からの論理信号を受けて、微小位相差を与えた複数mの多相ストローブ信号を内部で生成し、生成した複数mの多相ストローブ信号により論理信号を各々サンプリングした複数mビットのハイ側ホールド信号HD#iを出力するものであり、第2のエッジ検出部51は複数mビットのハイ側ホールド信号HD#iを受けて、立上がり若しくは立下がりのエッジ方向を選択するエッジセレクト信号S2に基づいてmビット入力をnビット出力にエンコード変換した第2タイミング情報T2を出力するデータエンコーダである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上述データ遷移時間情報収集手段(例えばデータ測定部300)の一態様は、タイミング情報T1を生成するアナログコンパレータと多相ストローブ手段10と第1のエッジ検出部と第2のエッジ検出部とマルチプレクサ350とを備え、アナログコンパレータはDUTから出力される非差動信号のデータ信号DATAを受けて所定のスレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換した論理信号を多相ストローブ手段10へ供給するものであり、多相ストローブ手段10はアナログコンパレータからの論理信号を受けて、微小位相差を与えた複数mの多相ストローブ信号を内部で生成し、生成した複数mの多相ストローブ信号により論理信号を各々サンプリングした複数mビットのホールド信号D#i(ここでi=1〜m)を出力するものであり、第1のエッジ検出部は複数mビットのホールド信号D#iを受けて、立上がりエッジ方向を選択するエッジセレクト信号S2に基づいてmビット入力をnビット出力にエンコーダ変換した一方の立ち上がり側のタイミング情報Tdhを出力するデータエンコーダであり、第2のエッジ検出部は複数mビットのホールド信号D#iを受けて、立下がりエッジ方向を選択するエッジセレクト信号S2に基づいてmビット入力をnビット出力にエンコーダ変換した他方の立下がり側のタイミング情報Tdlを出力するデータエンコーダであり、マルチプレクサ350は一方の立ち上がり側のタイミング情報Tdhと他方の立下がり側のタイミング情報Tdlとを受けてデータエッジを選択するデータエッジ選択信号S3に基づいて何れか一方を選択してデータ変化点情報Tdataとして出力するものである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上述データ遷移時間情報収集手段(例えばデータ測定部300)の一態様は、タイミング情報T1を生成するアナログコンパレータと多相ストローブ手段10とエッジ検出部とを備え、アナログコンパレータはDUTから出力される非差動信号のデータ信号DATAを受けて所定のスレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換した論理信号を多相ストローブ手段10へ供給するものであり、多相ストローブ手段10はアナログコンパレータからの論理信号を受けて、微小位相差を与えた複数mの多相ストローブ信号を内部で生成し、生成した複数mの多相ストローブ信号により論理信号を各々サンプリングした複数mビットのホールド信号D#iを出力するものであり、エッジ検出部は複数mビットのホールド信号D#iを受けて、立上がりエッジ方向若しくは立下がりエッジ方向のデータエッジを選択するデータエッジ選択信号S3に基づいてmビット入力をnビット出力にエンコード変換したデータ変化点情報Tdataを出力するデータエンコーダである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上述クロスポイント算出手段の一態様は、第1の遷移情報測定手段で得られた第1タイミング情報をT1とし、第2タイミング情報をT2とし、第2の遷移情報測定手段で得られた第3タイミング情報をT3とし、第4タイミング情報をT4としたとき、Tcross={(T2×T4)−(T1×T3)}/{(T2−T1)+(T4−T3)}の演算処理をしたクロスポイント情報Tcrossを生成して出力するもの(例えばクロスポイント算出部200)である、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上述クロスポイント算出手段の一態様は、データ変換用のクロスポイント変換メモリ250を備え、第1の遷移情報測定手段で得られた第1タイミング情報をT1とし、第2タイミング情報をT2とし、第2の遷移情報測定手段で得られた第3タイミング情報をT3とし、第4タイミング情報をT4としたとき、クロスポイント変換メモリ250は上述演算処理に対応するクロスポイント情報Tcrossを予め当該メモリへ格納しておき、タイミング情報T1、T2、T3、T4のデータをアドレス入力端へ供給し、前記アドレスにより読み出された読出しデータをクロスポイント情報Tcrossとして出力するものである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上述位相差算出手段の一態様としては、クロスポイント算出手段からのクロスポイント情報Tcrossと、データ遷移時間情報収集手段(例えばデータ測定部300)からのデータ変化点情報Tdataとを受けて、両データの差分を算出した相対的な位相差ΔTを出力する、若しくは前記位相差ΔTに対して所定のオフセット量(オフセット時間Toffset)を更に加算した結果の位相差ΔTを出力するもの(例えば位相差算出部400)である、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上述良否判定手段の一態様としては、位相差算出手段からの相対的な位相差ΔTを受けて、当該DUTの良否判定を行う所定の最大位相差Tmaxから最小位相差Tminの許容範囲内であるかに基づいてDUTの良否判定を行うもの(例えば良否判定部500)である、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上述クロスポイント算出手段と良否判定手段とに対して良否判定制御手段を追加して備え、良否判定制御手段は上記遷移情報測定手段(例えば第1遷移時間情報収集手段100#1、第2遷移時間情報収集手段100#2)から出力される4点の第1タイミング情報T1、第2タイミング情報T2、第3タイミング情報T3、第4タイミング情報T4の中の少なくとも何れか1つのデータ値が”0”のときは、正常なクロスポイントが測定されていないものとしてデータエラー信号Derrをクロスポイント算出手段から発生させ、良否判定手段は前記データエラー信号Derrを受けたときには良否判定を行わないように内部制御する手段を備える、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
上記課題を解決するために、被試験デバイスから出力される差動の出力信号のクロスポイントのタイミングを基準として、DUTから出力される他のデータ信号DATAとの間の相対的な位相差を精度良く測定することが求められる半導体試験装置において、所定のローレベルとハイレベルの2ポイントのスレッショルド・レベルで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定してコードデータに変換した第1タイミング情報T1と第2タイミング情報T2とを出力する第1の遷移情報測定手段(例えば第1遷移時間情報収集手段100#1)を具備し、差動の出力信号の他方の信号の遷移波形に対して、クロスポイントを生ずる所定のハイレベルとローレベルの2ポイントのスレッショルド・レベルで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定してコードデータに変換した第3タイミング情報T3と第4タイミング情報T4とを出力する第2の遷移情報測定手段(例えば第2遷移時間情報収集手段100#2)を具備し、DUTから出力されるデータ信号DATAを受けて、所定のスレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換した後、既知タイミングの多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定してデータ信号DATAの立ち上がり若しくは立下がりのタイミングを示すコードデータに変換したデータ変化点情報Tdataを出力するデータ遷移時間情報収集手段(例えばデータ測定部300)を具備し、第1の遷移情報測定手段で測定した2点のタイミング情報と、第2の遷移情報測定手段で測定した2点のタイミング情報と、データ遷移時間情報収集手段で測定した1点のタイミング情報とを所定複数回測定して格納する、所定格納容量を備えるエッジデータ格納手段(例えばエッジデータ格納メモリ700)を具備し、エッジデータ格納手段のデータ内容を読出して、ソフト的にクロスポイントを演算して算出したクロスポイント情報Tcrossとデータ変化点情報Tdataとの相対的な位相差ΔTを演算して算出し、前記演算処理を測定回数に対応した回数行い、得られた複数点の位相差ΔTに対して当該DUT品種に対する位相差の規格内であるか否かの良否判定を行うクロスポイント算出・良否判定処理手段(例えばクロスポイント算出/位相差算出/良否判定処理部650)を具備し、以上を具備することを特徴とする半導体試験装置がある。
上述半導体試験装置において、上記クロスポイント算出・良否判定処理手段で求めた測定回数に対応した複数点の位相差ΔTを受けて、複数点の位相差ΔTの変動量を求めて両信号間におけるジッタ量を特定する機能を追加して備える、ことを特徴とする半導体試験装置がある。
これにより、両信号間の相対的なジッタ量を測定することができる。
また、正常な位置でサンプリング測定が行われたときのみ良否判定が行われる結果、差動のクロック信号CLKと半導体試験装置の試験周期(テストレート)とが非同期関係の場合であっても、適正にサンプリング測定された測定結果に基づいて的確なる良否判定ができる利点が得られる。
図1は、DUTから出力される差動のクロック信号とシングルエンドのデータ信号DATAを受けて両者の相対的な位相差を求めて良否判定を行う半導体試験装置の要部ブロック構成例である。尚、半導体試験装置の全体構成は特願2000−178917号に示されているので省略する。
この構成要素は、第1遷移時間情報収集手段100#1と、第2遷移時間情報収集手段100#2と、第3遷移時間情報収集手段100#3と、マルチプレクサ350と、クロスポイント算出部200と、位相差算出部400と、良否判定部500とを備える。尚、データ測定部300は前記第3遷移時間情報収集手段100#3と前記マルチプレクサ350との構成要素で成る。
図2(a)において第1に、エッジセレクト信号S2が”0”のときは立ち上がりエッジを対象としてエンコードする。入力データが”0111”の時系列データ(図2A参照)のとき、エンコードした2ビットのコードデーダ”1”に変換して出力する。同様に、入力データが”0011”の時系列データ(図2B参照)のとき、コードデータ”2”を出力する。同様に、入力データが”0001”の時系列データ(図2C参照)のとき、コードデータ”3”を出力する。
エッジ検出部52は、上述したエッジ検出部51と同一であって、立上がり若しくは立下がりエッジの選択機能を備えて、mビット入力をnビットのコードデータに変換したタイミング情報T1を出力する。
尚、第3遷移時間情報収集手段100#3は同一のスレッショルド・レベルVrefで論理信号に変換すれば良いからして、この内部構成要素は、図1に示す一方の多相ストローブ手段10のみを備えて、この出力信号を共用してエッジ検出部51とエッジ検出部52の両方へ供給するように構成しても良い。
Tcross={(T2×T4)−(T1×T3)}/{(T2−T1)+(T4−T3)}
の演算式から求めることができる。
尚、図5(c)の変則的なタイミング情報T1〜T4となった場合においても、上記演算式から求めることができる。このことから、クロックが遷移する波形区間の中で、直線的となる所望の波形部分を測定できることを意味する。
ΔT=(Tdata+Toffset)−Tcross
の演算処理を行う。尚、オフセット時間Toffsetは、DUT品種の規格に依存して異なるので、正の値、負の値、又はゼロ値となり得る。
上述図1の構成例では、差動のクロック信号CLKとした具体例で説明していたが、クロック信号CLK以外の他の差動信号にも適用できる。
また、1チャンネルの差動のクロック信号CLKと、複数チャンネルのデータ信号DATAを同時に試験する場合には、これに対応して複数チャンネルのデータ測定部300と、前記複数チャンネルのデータ測定部300に対応した位相差算出部400と良否判定部500とを備えるように構成すれば良い。
アドレス発生部620は、メモリへのアドレス発生用であり、サンプリング測定の都度、INC信号によりアドレス値を+1したアドレス信号を発生してエッジデータ格納メモリ700へ供給する。
また、図3に示すクロスポイント算出部200において、所望によりクロックに同期して演算するパイプライン回路構成やインターリーブ構成を備えても良い。この場合には、繰り返しサンプリング測定するサンプリング周期を大幅に短縮できる。
上述説明したように本発明によれば、同一測定時刻における差動のクロック信号CLKのクロスポイントを特定し、前記クロスポイントとデータ信号DATAとの両信号間の位相差を求め、求めた位相差が所定の規格内であるか否かにより良否判定する手段を具備する構成としたことにより、差動のクロック信号CLKのクロスポイントに基づいて両信号の相対的な位相差を的確に良否判定することができる優れた利点が得られる。
また図10の構成例によれば、正常な位置でサンプリング測定が行われたときのみ良否判定が行われる結果、差動のクロック信号CLKと半導体試験装置の試験周期(テストレート)とが非同期関係の場合であっても、適正にサンプリング測定された測定結果に基づいて的確なる良否判定ができる利点が得られる。
従って、本発明の技術的効果は大であり、産業上の経済効果も大である。
21 ハイ側多相ストローブ手段
22 ロー側多相ストローブ手段
51,52 エッジ検出部
100#1 第1遷移時間情報収集手段
100#2 第2遷移時間情報収集手段
100#3 第3遷移時間情報収集手段
200,201 クロスポイント算出部
250 クロスポイント変換メモリ
300 データ測定部
350 マルチプレクサ
400 位相差算出部
500,501 良否判定部
600 クロスポイント測定部
620 アドレス発生部
650 クロスポイント算出/位相差算出/良否判定処理部
700 エッジデータ格納メモリ
DUT 被試験デバイス
Claims (1)
- 被試験デバイス(DUT)から出力される差動の出力信号のクロスポイントのタイミングを測定する半導体試験装置において、
該差動の出力信号における一方の信号の遷移波形に対して、クロスポイント前後で2点が測定される所定のスレッショルド・レベルで論理信号に変換した後、多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定した後、コードデータに変換した2点のタイミング情報を出力する第1の遷移情報測定手段と、
該差動の出力信号における他方の信号の遷移波形に対して、クロスポイント前後で2点が測定される所定のスレッショルド・レベルで論理信号に変換した後、多相ストローブ信号に基づいてサンプリング測定した後、コードデータに変換した2点のタイミング情報を出力する第2の遷移情報測定手段と、
該差動の出力信号における一方の信号の遷移波形から得られた2点のタイミング情報の間を通過する第1の直線と、該差動の出力信号における他方の信号の遷移波形から得られた2点のタイミング情報の間を通過する第2の直線とにおいて、両者の直線が交差する位置をクロスポイント情報Tcrossとして特定するクロスポイント算出手段と、
を具備することを特徴とする半導体試験装置。
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