JP4962864B2 - 二乗平均平方根傾斜角の算出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンピュータあるいは民生機器の外部記憶装置である固定磁気記録装置(ハードディスク装置)に搭載される垂直磁気記録媒体の主表面の二乗平均平方根傾斜角の算出方法に関する。
急激な高記録密度化、および低コスト化が進んでいる磁気ディスク装置は、コンピュータの外部メモリとして中心的な役割を果たしているが、近年、デジタル家電製品への搭載も盛んとなっている。また、このような磁気ディスク装置は、小型化が進み、携帯用音楽再生装置等にも搭載されるに至っている。
従来、磁気ディスク装置に搭載される磁気記録媒体には、磁気記録層の磁化容易軸が基板面に対して平行に配向した、面内記録方式が採用されてきた。近年、さらなる高記録密度化を達成するために、磁気記録層の磁化容易軸が基板面に対して垂直に配向した、垂直記録方式が採用されている。この垂直記録方式は、隣り合う磁化が記録面に対して垂直に並ぶため、高記録密度化した場合でも磁化反転領域で磁化が安定し、優れた熱ゆらぎ特性およびノイズ特性を実現できる。
垂直磁気記録媒体には、通常、基板と磁気記録層との間に軟磁性材料からなる裏打ち層が配設されている。このため、垂直磁気記録媒体において、情報の書き込みは、単磁極ヘッドからの漏れ磁束を、基板面に対して垂直に通すことにより実現される。
このような垂直磁気記録媒体において、再生信号の品質は、磁気記録層の磁化容易軸の垂直配向性に依存する。この垂直配向性が低い場合には、磁気記録層からの漏れ磁束が基板面に対して傾斜するため、媒体ノイズが増加し、S/N特性が低下する。
磁化容易軸の垂直配向性を表す指標には、磁気記録媒体中の対象となる層(例えば、磁気記録層)の結晶面の傾き分布を示す、配向分散角(△θ50)がある。この配向分散角(△θ50)は、X線回折法において、対象となる層の特定の配向面に関するロッキングカーブのピーク半値幅として定義され、水平面と特定の配向面との成す角の分布中心に対応する。なお、S/N特性を向上させるには、磁気記録層の配向分散角(△θ50)を低減する必要がある。
磁気記録層の配向分散角(△θ50)は、磁気記録媒体において磁気記録層の直下に位置する配向制御層の配向分散角(△θ50)に依存する。また、配向制御層の配向分散角(△θ50)は、配向制御層の下方に位置する基板の表面形状に依存する。このため、近年では、磁気記録層の配向分散角(△θ50)に影響を及ぼす配向制御層の配向分散角(△θ50)を、基板形状に関するパラメータの1つである、基板の表面粗さ(Ra)によって制御する方法が開示されている。
特許文献1には、表面粗さ(Ra)が0.35nm以下の非磁性基板と、軟磁性層と、垂直配向性(△θ50)が4度以下である中間非磁性層と、垂直異方性を示す磁性体からなる垂直記録層とを含む垂直磁気記録媒体と、主磁極、リターンヨーク、励磁コイルを含む記録ヘッドと、磁気抵抗効果型再生ヘッドとを含む磁気ヘッドと、を備え、上記磁気ヘッドの浮上量fと上記垂直磁気記録媒体表面の平均粗さ(Ra)との関係が、f > 0.61Ra2 − 3.7Ra + 5.9を満たす垂直磁気ディスク装置が開示されている。
特許文献2には、非磁性基板上に、少なくとも軟磁性材料からなる軟磁性裏打ち層と、直上の膜の配向性を制御する配向制御膜と、磁化容易軸が基板に対し主に垂直に配向した垂直磁性膜と、保護膜とが設けられ、該軟磁性裏打ち層の磁気異方性比(Hmr/Hmc)が1以下であって、かつ配向分散角(△θ50)が1〜6度である磁気記録媒体が開示されている。
非特許文献1には、酸化物系研磨材、ダイヤモンド系研磨材のそれぞれを使用した各基板上に、DCマグネトロンスパッタ法によりFeCo合金軟磁性裏打ち層、Ru中間層、CoCrPt合金磁性層を順次成膜した後、カーボン保護層をCVD法により形成し、基板表面形状をAFMを用いて1μm×1μm視野で計測し、結晶配向をXRDを用いてロッキングカーブ法にて評価し、記録再生特性を130Gb/in2相当の垂直記録用TuMRヘッドを用いて評価した実験について開示されている。この実験結果によれば、基板表面の算術平均粗さRaと中間層であるRuの[002]面の結晶配向分散△θ50との関係について、各基板間でのその相関性に乖離が起きていることが報告されている。また、基板各箇所の傾きを計算して平均化した傾斜角度SlopeとRuの結晶配向分散△θ50との関係について、研磨材料によらず傾斜角度Slopeが結晶配向分散△θ50との良好な相関関係を示し、Ru中間層の結晶配向が基板表面の水平面からの傾きに大きな影響を受けていることが報告されている。
特開2006−286029号公報 特開2007−26536号公報 垂直磁気記録媒体の結晶配向に及ぼす基板表面形状の影響、小野勝他、株式会社山形富士通、第31回日本応用磁気学会学術講演会概要集(2007)、第264頁
このように、配向制御層の配向分散角(△θ50)を、基板の表面粗さ(Ra)によって制御する技術が多数開示されている。しかしながら、基板の表面粗さ(Ra)と配向制御層または磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係は、非特許文献1、および後述する実施例の欄において実証されているように、基板表面の最終的な加工方法により異なる関係となることが判明している。例えば、後述する実施例の欄において記載するように、発泡ウレタンパッドを貼った両面研磨板およびコロイダルシリカ研磨液を用いて基板に仕上げ研磨加工を施した場合と、フッ化水素酸を用いて基板にエッチング処理を施した場合とでは、同一の表面粗さ(Ra)であっても、磁気記録層の配向分散角(△θ50)が異なることが判明している。このため、基板の表面粗さ(Ra)は、配向制御層または磁気記録層の配向分散角(△θ50)を十分に制御できる基板形状に関するパラメータであるとはいえない。
これに対し、非特許文献1に開示されているように、基板各箇所の傾きを計算して平均化した傾斜角度と、配向制御層(特許文献1では中間層)の結晶配向分散△θ50とは、研磨材料によらず良好な相関関係を示している。このため、この傾斜角度または当該傾斜角度に関連する基板形状に関するパラメータの好適範囲を設定し、基板の最終的な加工方法によらず、配向制御層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)を向上させる技術の開発が望まれている。
本発明の目的は、基板の傾斜角度またはこれに関連する基板形状に関するパラメータの好適範囲を設定することで、基板の最終的な加工方法によらず磁気記録媒体の優れた再生信号品質およびその安定化を実現することができる、垂直磁気記録媒体用基板を提供することにある。また、本発明の目的は、このような基板を用いた垂直磁気記録媒体を提供することにある。
本発明は、主表面と、上記主表面の内側に延在する内周面と、上記主表面の外側に延在する外周面とを具え、上記主表面の形状をx−y座標の関数Z(x,y)で定義した場合に、下記式で表される主表面の微小領域表面傾斜(△ρ)の全主表面に対する二乗平均平方根である二乗平均平方根傾斜(s△q)の逆正接関数(tan-1(s△q))で定義される二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が、5度以下である、ドーナツ形状の垂直磁気記録媒体用基板に関する。
Figure 0004962864
本発明の垂直磁気記録媒体用基板は、コンピュータあるいは民生機器の外部記憶装置である固定磁気記録装置(ハードディスク装置)に使用することができる。本発明の垂直磁気記録媒体用基板は、上記二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が3度以下であることが望ましい。また、このような基板においては、磁気記録媒体中で上記基板の上方に形成される垂直記録層を構成する磁性粒子の平均粒径をDとし、上記磁性粒子の平均間隔をδとした場合に、基板の断面視で、その表面形状を正弦曲線に見立てた場合の当該曲線の周期λが、上記平均粒径Dと上記平均間隔δとの和の2倍以上であることが望ましく、上記周期λが、上記和の4倍以上であることがさらに望ましい。
本発明は、上記のような基板上に、少なくとも軟磁性層、配向制御層、および垂直異方性の磁性体からなる垂直記録層が形成されている垂直磁気記録媒体を包含する。
本発明の垂直磁気記録媒体用基板は、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を所定範囲に設定することにより、当該基板を用いた媒体において、配向制御層および磁気記録層の優れた配向分散角(△θ50)を実現することができる。従って、本発明の基板を用いた垂直磁気記録媒体においては、優れたS/N特性およびその安定化が図られ、その結果、再生信号品質とその安定化を高いレベルで実現することができる。
1.本発明の原理
以下に、本発明の原理について、説明する。
1−1.配向分散角(△θ50)と基板表面形状に関するパラメータとの関係
磁気記録媒体のS/N特性に影響を及ぼす磁気記録層の配向分散角(△θ50)は、磁気記録層直下の配向制御層の配向分散角(△θ50)により決定される。配向制御層の配向分散角(△θ50)は、その直下の膜表面形状に依存する。配向制御層の直下には、通常、軟磁性材料からなる裏打ち層が配設されており、この裏打ち層の表面形状に沿って、配向制御層が形成されるため、裏打ち層表面構造に関する傾斜角度が、配向制御層、ひいては磁気記録層の配向分散角(△θ50)を決定することとなる。
一方、裏打ち層に用いる軟磁性材料は、磁気的に等方性であることが必要なため、一般的にアモルファス材料を用いる。このため、裏打ち層表面形状は、その下方に位置する基板表面形状を良好に再現する結果となり、結局、裏打ち層の表面形状は基板の表面形状に依存する。
以上より、磁気記録層の配向分散角(△θ50)を制御するには、基板表面上の構造に起因する傾斜角度を制御すればよい。そこで、磁気記録層の配向分散角(△θ50)を制御するための、基板表面形状に関する種々のパラメータについて検討する。
1−2.基板表面形状に関するパラメータとしての基板の表面粗さ(Ra)
上記したとおり、基板の表面粗さ(Ra)は、配向制御層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)を制御するには不十分な基板形状に関するパラメータである。これは、基板断面視において、表面粗さ(Ra)については表面形状の鉛直成分のみが考慮され、その水平成分が考慮されないのに対し、配向分散角(△θ50)については表面形状の鉛直成分と水平成分との双方が考慮されるからである。即ち、表面粗さ(Ra)と配向分散角(△θ50)とは、基板表面の凹凸を表現する際の成分が異なるため、これらを同一視して、一対一で対応すると考えることは妥当でない。
ここで、基板表面形状の水平成分とは、基板の断面視において、基板表面の凹凸形状を正弦曲線に見立てた場合の当該曲線の周期を意味する。また、基板表面形状の鉛直成分とは、上記正弦曲線に見立てた場合の振幅を意味する。さらに、基板表面の凹凸形状を正弦曲線に見立てる具体的手法としては、フーリエ変換によりその1つの周期を持つ正弦曲線を用いる手法が適用できる。このように、フーリエ変換を用いる手法は、あらゆる形状を正弦曲線で表現する方法として一般的であり、また、現実的かつ合理的である。
図8は、垂直磁気記録媒体用基板の断面模式図であり、(a)は基板断面視の水平成分L内に7/2周期分の正弦曲線(凹凸)が含まれる基板構造を示し、(b)は(a)の基板と同じ水平成分L内に7/4周期分の正弦曲線(凹凸)が含まれる基板構造を示す。同図中、符号52a、52bは、各基板の凹凸形状の平均面、即ち正弦曲線の中心線を示し、符号54a、54bは、各基板の表面形状を示し、符号56a、56bは、各基板の凹凸形状の傾斜角度を示す。このように、表面粗さが同一(図8(a),(b)における中心線52a、52bからの最大高さ(振幅)が同一)であっても、同じ水平成分Lに含まれる凹凸の数が異なると、それぞれの基板において形成される傾斜角度が異なることとなる。以上により、配向制御層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)を制御する基板形状に関するパラメータであって、基板の表面粗さ(Ra)以外のパラメータの研究が要請される。
1−3.基板表面形状に関するパラメータとしての二乗平均平方根傾斜角(θs△q)
このような要請から、本発明者は、基板形状に関するパラメータとして、以下に述べる二乗平均平方根傾斜角(θs△q)について検討した。
まず、基板表面形状の傾斜角度を以下のように求める。即ち、基板表面形状として、主表面の形状をx−y座標の関数Z(x,y)で定義する。ここで、主表面とは、基板の一方側の平面を意味し、x−y座標とは、当該平面上に90度の角をなすx軸およびy軸を任意に設定した場合の当該座標を意味する。
次に、上記関数Z(x,y)を用い、下記式(1)で表される主表面の微小領域表面傾斜(△ρ)を求める。
Figure 0004962864
さらに、上記△ρを用い、下記式(2)で表される二乗平均平方根傾斜(s△q)を求める。なお、下記式(2)中、lx、lyは、それぞれ上記x−y座標における、x方向、y方向の基準長さを意味する。この基準長さは、例えば、基板の表面形状測定時の測定領域に相当する。
Figure 0004962864
最後に、上記式(2)で表される二乗平均平方根傾斜(s△q)の逆正接関数(tan-1(s△q))を二乗平均平方根傾斜角(θs△q)とし、これを基板表面の傾斜角度を示すパラメータとして定義する。
なお、この二乗平均平方根傾斜角(θs△q)は、基板の表面粗さ(Ra)とは異なり、配向制御層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)を制御するのに十分な基板形状に関するパラメータである。これは、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)は、配向分散角(△θ50)と同様に、表面形状の鉛直成分と水平成分との双方が考慮される、基板形状に関するパラメータだからである。即ち、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)と配向分散角(△θ50)とは、基板表面の凹凸を表現する際の成分が全て一致するため、これらを同一視して、一対一で対応する(一次関数的に対応する)と考えることは妥当である。
1−4.二乗平均平方根傾斜角(θs△q)の好適範囲
二乗平均平方根傾斜角(θs△q)は5度以下であることが好ましく、この範囲を満たす基板を用いた磁気記録媒体は、優れたS/N特性を実現することができる。また、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)3度以下であることがさらに好ましく、この範囲を満たす基板を用いた磁気記録媒体は、さらに優れたS/N特性を実現することができる。
1−5.二乗平均平方根傾斜角(θs△q)の好適範囲を実現するための具体的な手法
次に、このような基板の二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を5度以下とする、具体的な手法について説明する。
図9は、基板62a,62b、軟磁性層64a,64b、配向制御層66a,66b、および磁気記録層68a,68bをそれぞれ含む、2種類の磁気記録媒体を示す、断面模式図である。同図において、Dは磁気記録層を構成する磁性粒子の平均粒径であり、δはこれらの磁性粒子の平均間隔を示す。図9(a)に示す媒体は、基板等の表面形状を正弦曲線に見立てた場合の周期λが(D+δ)の約4倍である媒体であり、図9(b)に示す媒体は、上記周期λが約(D+δ)の約0.18倍である媒体である。
図9(a)に示す媒体のように、上記周期λが(D+δ)に対して相当大きい場合には、磁気記録層を構成する磁性粒子68aが成長する配向制御層の表面が、なだらかな正弦曲線となっているため、磁性粒子68aは、ほぼ垂直に成長するものと考えられる。このため、図9(a)に示す媒体においては、基板表面の傾斜角度を示す二乗平均平方根傾斜角(θs△q)がほぼ0となると考えられる。よって、軟磁性層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)も小さなものとなり、優れたS/N特性が実現されるものと考えられる。
また、図9(b)に示す媒体のように、上記周期λが(D+δ)に対して相当小さい場合には、磁気記録層を構成する磁性粒子68bが成長する配向制御層の表面を全体として水平面であるとみなすことができるため、磁性粒子68bは、完全に垂直に成長するものと考えられる。このため、図9(b)に示す媒体においては、基板表面の傾斜角度を示す二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が完全に0となると考えられる。よって、軟磁性層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)も著しく小さなものとなり、優れたS/N特性が実現されるものと考えられる。
これらの場合に対し、上記周期λと(D+δ)との関係が、図9(a)に示す媒体と図9(b)に示す媒体とのちょうど中間の関係になる場合には、配向制御層の表面がなだらかな正弦曲線であるとはいえず、しかも全体として水平であるともいえない。このため、この場合には、磁性粒子が配向制御層上で垂直に成長しない蓋然性が高く、基板表面の傾斜角度を示す二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が相当大きくなると考えられる。よって、軟磁性層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)も相当大きなものとなり、優れたS/N特性が実現されないものと考えられる。
そこで、発明者は、優れたS/N特性を実現するための条件、即ち、基板主表面における二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が5度以下であることを満たす具体的な手法を、上記周期λと(D+δ)との所定の関係によって設定することができるか検討した。その結果、周期λが(D+δ)の約2倍以上であれば、上記二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が5度以下となり、軟磁性層等の配向分散角(△θ50)を向上させて、優れたS/N特性を実現できるとの知見を得た。
1−6.各種パラメータの算出方法、および最終評価項目S/N特性の測定方法
以下に、上記原理において登場した種々のパラメータ、即ち、磁気記録層の配向分散角(△θ50)、および二乗平均平方根傾斜角(θs△q)の算出方法と、最終評価項目であるS/N特性の測定方法を併記する。
1−6−1.磁気記録層の配向分散角(△θ50)の算出方法
得られた磁気記録媒体のX線回折法によるロッキングカーブ測定により、当該カーブのピーク半値幅から磁気記録層の配向分散角(△θ50)を算出する。
1−6−2.二乗平均平方根傾斜角(θs△q)の算出方法
まず、磁気記録層を構成する磁性粒子の平均粒径D、および磁性粒子の平均間隔δを、後述するように、AFM(原子間力顕微鏡)等を用いて測定する。
次に、得られた磁気記録媒体のうち、観察を行う磁気記録層以外の部分を除去する。通常、磁気記録媒体は、基板の両面に、軟磁性層、配向制御層、磁気記録層、保護層、潤滑層が形成されている。媒体の一方の面(磁気記録層観察面)については、イオンミリング法により、潤滑層、保護層を除去する。これに対し、媒体の他方の面(磁気記録層非観察面)に対しては、機械研磨を行って、潤滑層、保護層、磁気記録層、配向制御層、軟磁性層を除去した後、残った基板表面に対してイオンミリング法による仕上げ加工を施す。これにより、観察面としての磁気記録層を露出させる。
次に、媒体の一方の面側に露出した磁気記録層を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、垂直方向から観察した結果から、磁気記録層を構成する磁性粒子の平均粒径D、および粒子の平均間隔δを計測する。
一方、磁気記録媒体形成前の基板に対し、超音波浸漬洗浄、スクラブ洗浄、および/またはイソプロピルアルコール(IPA)洗浄を行って清浄な表面を得る。
基板の二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を5度以下とするには、周期λが(D+δ)の約2倍以上であることが、1つの要件であることは既に述べた。このため、基板の表面形状を計測する方法としては、2(D+δ)よりも空間分解能の高い方法を用いることが肝要である。
通常、図9に示す、磁性粒子の平均粒径D、および磁性粒子の平均間隔δは、数nm程度であるので、nmオーダーの空間分解能を有するAFM(原子間力顕微鏡)を用いることが好ましい。また、得られた表面形状計測結果から、周期λが(D+δ)の2倍以上である基板表面形状を抽出する方法としては、Gaussianフィルター、フーリエ変換(FFT)とフーリエ逆変換(IFFT)とを順次行う際に使用するフィルター等の、CUT Offフィルターを用いる方法を使用することができる。
基板表面形状のその他の測定方法としては、基板の主表面に対して垂直な断面加工を行い、透過型電子顕微鏡(TEM)、または走査型二次電子顕微鏡(SEM)により、二次元断面形状を測定し、得られた表面形状に対して同様にCUT Offフィルターを用いる方法を採用することもできる。
1−6−3.磁気記録媒体のS/N特性の測定方法
得られた磁気記録媒体の再生信号品質の評価として、任意の記録密度にて信号を書き込んだ後、再生信号のS/N特性測定を公知の方法により行う。
1−7.各種パラメータとS/N特性との関係の算出方法
以上の測定方法および算出方法により、磁気記録媒体のS/N特性と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係、および磁気記録媒体のS/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係が得られる。
まず、上記結果に基づき、磁気記録媒体のS/N特性と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係を得る。
続いて、上述したとおり、基板表面の凹凸を表現する際の成分が全て一致することに基づき、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)と配向分散角(△θ50)とは、一次関数的に対応すると考えられる。このため、既に得られた磁気記録媒体のS/N特性と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係と、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)と配向分散角(△θ50)との上記一次関数的な関係とを考慮して、磁気記録媒体のS/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を得る。
2.垂直磁気記録媒体用基板および垂直磁気記録媒体、ならびにそれらの製造方法
次に、上記原理に基づく、本発明の垂直磁気記録媒体用基板、およびこれを用いた垂直磁気記録媒体について説明する。なお、以下に示す例は、単なる例示であって、当業者の通常の創作能力の範囲で適宜設計変更することができる。
2−1.垂直磁気記録媒体用基板
図1は、本発明の、ドーナツ形状の垂直磁気記録媒体用基板10を示す斜視図である。基板10は、主表面12、ならびにこの主表面12の内方および外方にそれぞれ延在する内周面14および外周面16を含む。ガラス基板の形状は、外径65mm、内径20mm、および板厚0.635mm(2.5インチタイプ)、または外径48mm、内径12mm、および板厚0.508mm(1.8インチタイプ)等とすることができる。
垂直磁気記録媒体用基板10の材料としては、非磁性であれば特に限定されない。
具体的には、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、石英ガラス、チェーンシリケートガラス、結晶化ガラスを用いることができる。特に、高記憶密度記録が可能な垂直磁気ディスクに適用するガラス基板には、表面の高平坦性の観点から、アモルファス系のガラスを用いることが好ましい。また、これら以外でも、アルミ、アルミ合金、カーボン素材、および石英等の非磁性材料を用いることもできる。
2−2.垂直磁気記録媒体用基板の製造方法
以下に、本発明の垂直磁気記録媒体用基板の製造方法の一例を併記する。
2−2−1.垂直磁気記録媒体用基板の形状の特定
プレス成形法、または板状ガラスからの切り出し法等により、所定形状、例えばドーナツ形状の基板用材料を得る。ここで、プレス成形法および板状ガラスからの切り出し法としては、如何なる公知の手段を使用することもできる。
2−2−2.内外径加工
プレス成形法等により得られたガラス材料に対し、その内周面端および外周面端を同時に円周加工できる研削盤と溝付ダイヤモンド砥石(♯400)を用いて、内外径加工を行なう。内外径加工の好適な寸法は、後工程で行なわれる研磨加工またはエッチング加工代を、製品の内外径寸法に加えて算出することができる。
2−2−3.ラップ加工
上記内外径加工を施したガラス材料の表面に、ラップ加工を施し、磁気ディスクが必要とする平坦度(例えば2.5インチ基板の場合4μm以下)を得る。例えば、製品板厚が0.635mm±0.015mmの2.5インチ基板の場合は、ラップ加工により0.64±0.010mm〜0.68±0.010mm程度まで加工する。この板厚は、その後の研磨加工代によって決まり、このラップ加工による加工痕(砂目)を完全に消して鏡面にするのに必要な量であり、両面で0.05〜0.1mmとすることが好ましい。
ラップ加工としては、例えば、鋳鉄定盤のラップ加工機を用い、加工液はシリコンカーバイド(SiC)砥粒等を用いることができる。
2−2−4.超音波浸漬洗浄
ラップ加工後に、基板に付着しているガラス粉、砥粒、鋳鉄粉を、超音波浸漬洗浄により除去する。超音波浸漬洗浄は、洗剤を加えた超音波ディップ槽にて行なう。超音波においては、除去対象とする汚れ、即ち異物のサイズによって、数十kHz〜数MHzの周波数を選択することができる。また、その際の浸漬液としては、酸洗剤、中性洗剤、アルカリ洗剤等の水溶液が有効である。さらに、条件の異なった超音波洗浄を組み合わせることもできる。その後、水洗槽での濯ぎ、温風乾燥を行って、スラリーおよび研磨粉を除去して、清浄な表面を得ることができる。
2−2−5.スクラブ洗浄
上記超音波浸漬洗浄とともに、または当該洗浄に加えて、スクラブ洗浄によりこすり洗いを施すこともできる。洗剤洗浄後は、必要に応じて0.2〜1.0μm程度のフィルターにて濾過を行なった水道水または工業用水による濯ぎを行なう。その後、必要に応じて、エアブロー、熱風、温水引き上げ、溶剤置換等の公知の方法による乾燥を行って、清浄な表面を得ることができる。
2−2−6.主表面の処理
主表面の処理を任意選択的に行う。例えば、所定の材料を含有したパッドを貼った両面研磨盤を用い、水に所定の研磨剤を縣濁させたスラリーを滴下して、ガラス材料の主表面の鏡面研磨加工を行う。
上記所定の材料としては、良好な平坦加工性、および高い加工速度の観点から、酸化セリウム含有ウレタンパッドが好ましく、上記研磨剤としては、高い加工速度、およびスクラッチの入り難さの観点から、酸化セリウム研磨剤が好ましい。また、鏡面研磨加工における加工代は、ラップ加工の加工痕(砂目)を完全に除去する観点から、0.05〜0.10mmとすることが好ましい。
次いで、超音波を併用した弱アルカリ洗浄、および純水濯ぎを順次行い、特に表面の研磨剤、切粉を十分に洗浄処理する。
さらに、例えば、発泡ウレタンパッドを貼った両面研磨盤とコロイダルシリカ研磨液を用いて主表面を最終研磨する。最終研磨加工における加工代は、セリウム研磨面の表面粗さをコロイダルシリカ研磨面の表面粗さに変える観点から、0.0001〜0.001mmとすることが好ましい。
次いで、超音波を併用した弱アルカリ洗浄、および純水濯ぎを順次行い、さらに、常温イソプロピルアルコール(IPA)浸漬、およびIPAベーパー乾燥の各工程からなる精密洗浄乾燥を実施し、清浄な垂直磁気記録媒体用基板を得る。
2−3.垂直磁気記録媒体
上記基板を用いた垂直磁気記録媒体について説明する。
図2は、図1に示す基板10を用いた磁気記録媒体40の構造の一例を示す断面模式図である。同図によれば、垂直磁気記録媒体40は、基板10と、基板10上に形成された軟磁性層22と、軟磁性層22上に形成された配向制御層24と、配向制御層24上に形成された磁気記録層26と、磁気記録層26上に形成された保護層28と、保護層28上に形成された潤滑層30とから構成されている。
2−3−1.基板
基板10は、上記のようにして得られたものであれば、いかなるタイプのものも使用できる。例えば、上記のようなガラス基板およびアルミニウムを含む基板等を使用できる。基板10の膜厚は、基板の大きさに応じて調整され、0.3〜1.3mmの範囲とすることが好ましい。
2−3−2.軟磁性層
軟磁性層22は、情報の記録時にヘッドから発生する磁束の広がりを抑制し、垂直方向の磁界を十分に確保する役割を担う層である。軟磁性層22の材料としては、Ni合金、Fe合金、Co合金、Ta合金、およびZr合金を用いることができる。例えば、CoZrNb、CoTaZrおよびCoTaZrNbなどの非晶質Co−Zr系合金、またはCoFeNb、CoFeZrNbおよびCoFeTaZrNbなどの非晶質Fe−Co系合金を用いることにより、良好な電磁変換特性を得ることができる。また、これらの他にも、Fe−B系合金、およびFeTaC等のフェライト組織のFe系合金などの各種軟磁性材料を用いることができる。
軟磁性層22の膜厚は、記録の際に使用する磁気ヘッドの構造を考慮するとともに生産性を考慮して、10nm〜100nmの範囲とすることが好ましい。当該膜厚を10nm以上とすることで、磁束の広がりを抑える効果を有することができる。また、当該膜厚を100nm以下とすることで、優れた生産性を実現することができる。
2−3−3.配向制御層
配向制御層24は、この上層として形成される磁気記録層26の配向性および粒径を制御する役割を担う層である。例えば、またはCoCr系合金、TiまたはTi合金、ならびにRu、Pt、Pd、Au、およびAgを含む材料を用いることができる。特に、磁気記録層26をCoCr系合金からなる層とする場合には、配向制御層24を、CoCr系合金、TiもしくはTi合金、またはRuからなる層とすることができる。また、磁気記録層26をCo系合金とPtまたはPdとの積層体とした場合には、配向制御層24を、PtまたはPd等からなる層とすることができる。
また、配向制御層24に酸化し易い材料を用いる場合には、配向制御層24と磁気記録層26との間に、図2には図示しない、下地層を任意選択的に形成することができる。この際、当該下地層の形成前に高真空状態を維持して表面への酸素の付着を防止し、配向制御層24の酸化されていない表面状態を得ることができる。
配向制御層24の膜厚は、最終的に磁気記録層26の磁気特性および電磁変換特性が所望の値になるように適宜調製され、2nm〜20nmの範囲とすることが好ましい。当該膜厚を2nm以上とすることで、磁気記録層26の配向性の劣化が抑制される。また、当該膜厚を20nm以下とすることで、配向制御層24の粒径を過度に大きくせず、これにより磁気記録層26の粒径の微細化を実現することができ、電磁変換特性の劣化を抑制することができる。
2−3−4.下地層
上記したように、図2には図示しない、配向制御層24上には、下地層を任意選択的に形成することができる。下地層は、それ自身の配向性の向上および粒径の微細化によって、この上層として形成する磁気記録層26の配向性の向上および粒径の微細化を実現し、磁気特性という点で不所望な磁気記録層26の初期層の発生を抑制する非磁性層である。下地層は、Cr等から形成することができる。
さらに、磁気記録層26の初期層の形成を抑制するためには、下地層の良好な結晶性を得ることが肝要であり、下地層の膜厚を1nm以上の範囲とすることが好ましい。これにより、下地層の良好な結晶性に起因する配向性の劣化を抑制でき、これに伴い磁気記録層26の優れた配向性および結晶粒の分離性も達成でき、さらに磁気記録層26の初期成長層形成が抑制される。また、下地層の膜厚を20nm以下とすることにより、下地層の粒径が肥大化せず、これに伴い磁気記録層26の粒径の肥大化も抑制することができる。
2−3−5.磁気記録層
磁気記録層26は、情報を記録および再生するための層である。磁気記録層26を垂直磁気記録媒体の一部として用いるためには、磁化容易軸を基板面に対して垂直方向に配向させる必要がある。磁気記録層26は、Coを含む合金を含む材料から構成することができる。Coを含む合金としては、Co−Pt系合金およびCo−Cr系合金を用いることができる。さらに、磁気記録層26は、Co−Pt系合金またはCo−Cr系合金と、PtまたはPd等を積層し、複数層からなる積層体とすることもできる。
磁気記録層26の膜厚は、8nm〜20nmの範囲とすることが好ましい。8nm以上とすることにより、熱安定性の劣化を抑制できる。また、20nm以下とすることにより、ヘッド磁界を磁性膜全体に届かせ、良好な書込み特性が得られる。
2−3−6.保護層
保護層28は、磁気記録層26の腐食防止と、磁気ヘッドの媒体接触時における磁気記録層26の損傷の防止とを目的として形成される層である。保護層28には、通常使用される材料、例えば、C、SiO2、およびZrO2のいずれかを主体とする層を用いることができる。保護層28の厚さは、通常の垂直磁気記録媒体で用いる膜厚の範囲、例えば、2nm〜5nmの範囲とすることが好ましい。
2−3−7.潤滑層
潤滑層30は、磁気ヘッドと媒体との間の潤滑特性を確保する目的で形成される層である。潤滑層30は、通常使用される材料、例えば、パーフルオロポリエーテル、フッ素化アルコール、およびフッ素化カルボン酸の潤滑剤を用いることができる。潤滑層30の厚さは、通常磁気記録媒体で用いられる膜厚の範囲、例えば、0.5nm〜2nmの範囲とすることができる。
2−4.垂直磁気記録媒体の製造方法
以下に、本発明の垂直磁気記録媒体の製造方法の一例を併記する。
なお、以下に示す例は、図2に示す例に従うものであり、本願発明における任意選択的要素である保護層および潤滑層を含み、下地層を含まない例である。
2−4−1.ガラス基板10の洗浄
ガラス基板10を洗浄する。当該洗浄としては、自然酸化膜を取り除く方法として効果の高い所定の薬品、例えば、酸、もしくはアルカリによる溶液洗浄の他、各種プラズマまたはイオンを用いたドライ洗浄を使用することができる。特に、設計寸法の高精度化、使用薬品から生じる廃液処理、洗浄の自動化等の観点からは、上記ドライ洗浄を用いることが好ましい。
2−4−2.軟磁性層22の形成
洗浄したガラス基板10をスパッタ装置に導入する。軟磁性層22を所定のターゲットを用いて、各種スパッタ法により形成する。例えば、DCマグネトロンスパッタ法を用いることができる。ここで、スパッタ装置内の雰囲気はアルゴン雰囲気とし、装置内圧力は0.7〜1.5Paとし、装置内温度は加熱なしとし、成膜レートは2〜10nm/秒とし、ターゲットと基板との距離は5〜15nmとすることが好ましい。
2−4−3.配向制御層24の形成
軟磁性層22上に、配向制御層24を所定のターゲットを用いて、各種スパッタ法により形成する。例えば、DCマグネトロンスパッタ法を用いることができる。ここで、スパッタ装置内の雰囲気はアルゴン雰囲気とし、装置内圧力は0.7〜2Paとし、装置内温度は加熱なしとし、成膜レートは2〜10nm/秒とし、ターゲットと基板との距離は5〜15nmとすることが好ましい。
2−4−5.磁気記録層26の形成
配向制御層24に、磁気記録層26を所定のターゲットを用いて、各種スパッタ法により形成する。例えば、DCマグネトロンスパッタ法を用いることができる。ここで、スパッタ装置内の雰囲気はアルゴン雰囲気とし、装置内圧力は0.7〜4Paとし、装置内温度は加熱なしとし、成膜レートは2〜10nm/秒とし、ターゲットと基板との距離は5〜15nmとすることが好ましい。
2−4−6.保護層28の形成
ガラス基板10上に、軟磁性層22、配向制御層24、および磁気記録層26が順に形成された積層体をスパッタ装置から真空装置に移し、磁気記録層26上に、保護層28を、CVD法により形成することができる。なお、保護層28の他の形成方法としては、カーボンターゲットを用いたスパッタ法、およびイオンビーム法等が挙げられ、これらの方法は公知の態様を採用することができる。特に、CVD法またはイオンビーム法を用いた場合には、保護層28を薄くすることができる。
2−4−7.潤滑層30の形成
最後に、保護層28が形成された積層体を、真空装置から取り出し、保護層28上に、潤滑層30を、ディップ法により形成し、本発明の垂直磁気記録媒体を得る。
2−4−8.その他の層(下地層)の形成
なお、配向制御層24上には、上述したとおり、図2に図示しない下地層を形成することができる。この際、下地層に芳香族化合物を用いる場合には、その分子構造を破壊しない、蒸着法を用いることが好ましい。
蒸着法としては、配向制御層24上に、下地層を所定のターゲットを用いて、各種スパッタ法により形成する。例えば、DCマグネトロンスパッタ法を用いることができる。ここで、スパッタ法を用いる場合には、スパッタ装置内の雰囲気はアルゴン雰囲気とし、装置内圧力は2.5〜12Paとし、装置内温度は加熱なしとし、成膜レートは2〜10nm/秒とし、ターゲットと基板との距離は5〜15nmとすることが好ましい。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明し、本発明の効果を実証する。
<14枚の垂直磁気記録媒体用基板の形成>
(ガラス材料の切り出し、内外径加工、およびラップ加工)
板状ガラスから切り出した14枚の各ガラス材料に対し、内周面端および外周面端を同時に円周加工できる研削盤と溝付ダイヤモンド砥石(♯400)を用いて内外径加工を行った、板厚を1mmとし、さらにラップ加工により板厚0.53mmまで研磨した。ラップ加工は、鋳鉄定盤のラップ加工機を用い、♯1500のシリコンカーバイド(SiC)砥粒を10wt%含有する加工液を用い、加工圧力は100gf/cm2とした。その後、洗浄、乾燥を行い、14枚の基板材料を得た。
(主表面の処理)
次に、各基板材料の主表面に対し、公知の両面研磨装置(スピードファム社製9B両面研磨機)により第一研磨加工を行った。この際、研磨布は発砲ウレタン研磨用パッドとし、スラリーは粒径1.5μmのセリアを10wt%含有するものを用い、加工圧力は100gf/cm2とした。その後、洗浄を行い、14枚の第1研磨加工済み基板材料を得た。
さらに、第1研磨加工を施した各基板材料の主表面に対し、公知の両面研磨装置(スピードファム社製9B両面研磨機)により第二研磨加工を行った。この際、研磨布は発砲ウレタン研磨用パッドとし、スラリーは粒径80nmのコロイダルシリカを15wt%含有するものを用い、加工圧力は100gf/cm2とした。その後、洗浄、乾燥を経て、外径48mm、内径12mm、および板厚0.5mmのドーナツ状のアモルファスガラス基板を14枚得た。以下、このような基板を基板1〜14と称する。
(6枚の垂直磁気記録媒体用基板(基板群A)に対する仕上げ研磨加工)
上記14枚の基板のうちの6枚(基板1〜6(基板群A))に対し、仕上げ研磨加工を行った。仕上げ研磨加工は、研磨布を発砲ウレタン研磨用パッドとし、加工圧力を100gf/cm2とし、スラリーに用いるコロイダルシリカの粒径とその濃度とを変更して行った。表面粗さ(Ra)の測定は、原子間力顕微鏡(AFM)により、2×2μmの画素を、縦に512個および横に512個並べた領域について行った。表1に、基板群Aについて採用した仕上げ研磨加工リー条件(スラリー濃度およびコロイダルシリカの粒径)と、基板1〜6について得られた表面粗さ(Ra)との関係を示す。
Figure 0004962864
(8枚の垂直磁気記録媒体用基板(基板群B)に対するエッチング処理)
上記14枚の基板のうちの8枚(基板7〜14(基板群B))に対し、フッ化水素酸によるエッチング処理を行った。具体的には、各基板7〜14に対し、濃度の異なるフッ化水素酸を適用し、浸漬時間は全て1分とした。なお、浸漬後は、直ちに脱イオン水によって濯ぎを行った。表2に、エッチング処理の条件(フッ化水素酸濃度)と、基板7〜14について得られた表面粗さ(Ra)との関係を示す。
Figure 0004962864
(スクラブ洗浄、超音波洗浄、イソプロピルアルコール(IPA)洗浄)
このように仕上げ研磨加工またはエッチング処理を行った基板1〜14(基板群AおよびB)に対し、スクラブ洗浄、超音波洗浄、イソプロピルアルコール(IPA)洗浄を順次行い、各基板1〜14について清浄な表面を得た。
<14種類の垂直磁気記録媒体の形成>
上記のようにして得られた基板1〜14(基板群AおよびB)を、それぞれ、スパッタリング装置内に導入した。各基板上に、Co−4Zr−6Nbからなる100nmのアモルファス軟磁性層、Ruからなる10nmの配向制御層、Co−19Cr−10Pt−8SiO2合金からなる15nmの磁気記録層、およびカーボンからなる5nmの保護層を順次成膜した。これらのスパッタリング成膜は、すべて、Arガス雰囲気内、圧力5mTorr下でのDCマグネトロンスパッタリング法により行なった。
その後、基板から保護層までの積層体をスパッタリング装置から取り出し、保護層上に、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑材層をディップ法により2nm形成し、14種類の磁気記録媒体(媒体1〜14)を得た。なお、以下の記載においては、基板群Aに属する基板を含む媒体の集合を媒体群Aと、基板群Bに属する基板を含む媒体の集合を媒体群Bと称する場合がある。
<評価項目に使用する各データの算出>
(基板の表面粗さ(Ra))
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)についての、基板の表面粗さ(Ra)については、上記したとおりに測定して求めた。
(配向分散角(△θ50))
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)について、磁気記録層の配向分散角(△θ50)を、X線回折法によるCo(002)ピークのロッキングカーブのピーク半値幅から求めた。
(二乗平均平方根傾斜角(θs△q))
原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、垂直方向から観察した結果から、平均平方根傾斜(s△q)を求めた。原子間力顕微鏡(AFM)観察によるデータは、基板の測定面内で等間隔に並んだ高さ情報の集まりであり、座標(i,j)の高さ情報は、Z(i,j)で規定される。そこで、当該データから、二乗平均平方根傾斜(s△q)を求める場合は、前述の式(1)、および式(2)は、それぞれ下記式(3)、および式(4)となる。
Figure 0004962864
Figure 0004962864
ここで、上式(3)中、Δx、Δyは、x方向、およびy方向のデータ間隔である。本測定では、2×2μmの画素を、縦に512個および横に512個並べた領域で行ったため、上記間隔は、ともに、およそ3.9nmであった。また、上式(4)中、M、Nは、x方向、およびy方向のデータ点数であり、本測定では上記のとおり、x、yのいずれの方向についても512であった。
次いで、上記(4)の逆正接関数(tan-1(s△q))を計算し、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を得た。
(S/N特性)
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)に対して、300kFCIの信号を書き込んだ後、信号再生時のS/N特性を評価した。S/N特性は、S/Nの定義により、信号出力強度とノイズの比の常用対数を20倍した値である。
<評価項目>
(配向分散角(△θ50)と表面粗さ(Ra)との関係)
図3は、媒体群Aおよび媒体群Bについて、磁気記録層の配向分散角(△θ50)と、基板の表面粗さ(Ra)との関係を示すグラフである。同図によれば、仕上げ研磨加工を行なった基板を含む媒体1〜6(媒体群A)と、エッチング処理を行った基板を含む媒体7〜14(媒体群B)とは、異なった傾向を示すことが判る。換言すれば、配向分散角(△θ50)と表面粗さ(Ra)との関係について、最終処理の種類によって、媒体群A,B間でのその相関性に乖離が起きていることが判る。
(配向分散角(△θ50)と二乗平均平方根傾斜(s△q)との関係)
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)に使用した基板に対し、各層成膜前に、原子間力顕微鏡(AFM)観察を行なった。その結果に対して、Gaussianフィルターを用いて、Cut Off波長を変更した、Cut Offフィルター処理を行い、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を求めた。次いで、それぞれのCut Off波長に対して、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係を、最小二乗法により一次関数で近似した時のR2乗値(決定係数)を求めた。
図4は、媒体群Aおよび媒体群Bについての、上記R2乗値と、Cut Off波長との関係を示すグラフである。同図によれば、Cut Off波長が40nm程度で、R2乗値が最大となり、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との相関が最もよいことが判る。
また、上記のように、各媒体について、一方の面側に露出した磁気記録層を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察し、磁気記録層を構成する磁性粒子の平均粒径D、および当該粒子の平均間隔δの計測を行った。その結果、平均粒径Dは8.0nmであり、平均粒子の平均間隔δは1.5nmであった。このため、Cut Off波長を約40nmとした場合の、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)の値は、磁性粒子の平均粒径Dと粒子の平均間隔δの合計(D+δ)に対して、約4倍の長さであった。従って、このように、原子間力顕微鏡(AFM)の結果から、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を求める場合は、上記周期λが、4(D+δ)のCut Offフィルター処理を施す必要があることが判明した。
図5は、媒体群Aおよび媒体群Bについて、磁気記録層の配向分散角(△θ50)と、40nmのCut Offフィルター処理を施して、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を施して求めた二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を示すグラフである。同図によれば、仕上げ研磨加工を行なった基板を含む媒体1〜6と、エッチング処理を行った基板を含む媒体7〜14とにおいて、極めて良好な相関関係が得られていることが判る。
(S/N特性と配向分散角(△θ50)との関係)
図5の相関関係を基に、S/N特性と配向分散角(△θ50)との関係を求めた。図6は、媒体群Aおよび媒体群Bについて、S/N特性と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係を示すグラフである。同図によれば、配向分散角(△θ50)が約8度以下で、優れたS/N特性が実現され、さらに約5度以下でより一層優れたS/N特性が実現されていることが判る。
(S/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係)
最後に、図5,6の結果を基に、S/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を求めた。図7は、媒体群Aおよび媒体群Bについて、S/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を示すグラフである。同図によれば、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が約5度以下で、優れたS/N特性が実現され、さらに約3度以下でより一層優れたS/N特性が実現されていることが判る。
本発明によれば、配向制御層の配向分散角(△θ50)に多大なる影響を及ぼす基板表面形状に着眼し、特に、基板の二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を適切に制御することで、垂直磁気記録媒体の再生信号品質の向上と安定化を高いレベルで実現することができる。従って、本発明は、近年、再生信号品質の向上が益々求められている、コンピュータあるいは民生機器の外部記憶装置である固定磁気記録装置に適用可能な点で有望である。
本発明の、ドーナツ形状の垂直磁気記録媒体用基板10を示す斜視図である。 図1に示す基板10を用いた垂直磁気記録媒体40の構造の一例を示す断面模式図である。 媒体群Aおよび媒体群Bについて、磁気記録層の配向分散角(△θ50)と、基板の表面粗さ(Ra)との関係を示すグラフである。 媒体群Aおよび媒体群Bについての、R2乗値と、Cut Off波長との関係を示すグラフである。 媒体群Aおよび媒体群Bについて、磁気記録層の配向分散角(△θ50)と、40nmのCut Offフィルター処理を施して、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を施して求めた二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を示すグラフである。 媒体群Aおよび媒体群Bについて、S/N特性と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係を示すグラフである。 媒体群Aおよび媒体群Bについて、S/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を示すグラフである。 垂直磁気記録媒体用基板の断面模式図であり、(a)は基板断面視の水平成分L内に7/2周期分の正弦曲線(凹凸)が含まれる基板構造を示し、(b)は(a)の基板と同じ水平成分L内に7/4周期分の正弦曲線(凹凸)が含まれる基板構造を示す。 基板62a,62b、軟磁性層64a,64b、配向制御層66a,66b、および磁気記録層68a,68bをそれぞれ含む、2種類の垂直磁気記録媒体を示す、断面模式図であり、Dを磁気記録層を構成する磁性粒子の平均粒径とし、δをこれらの磁性粒子の平均間隔とした場合に、(a)は、基板等の表面形状を正弦曲線に見立てた場合の周期λが(D+δ)の約4倍である媒体を示し、(b)に示す媒体は、上記周期λが約(D+δ)の約0.18倍である媒体を示す。
符号の説明
10 基板
12 主表面
14 内周面
16 外周面
22 軟磁性層
24 配向制御層
26 磁気記録層
28 保護層
30 潤滑層
40 磁気記録媒体
52a、52b 各基板の凹凸形状の平均面
54a、54b 各基板の表面形状
56a、56b 各基板の凹凸形状の傾斜角度
62a、62b 基板
64a、64b 軟磁性層
66a、66b 配向制御層
68a、68b 磁気記録層を構成する磁性粒子
D 垂直記録層を構成する磁性粒子の平均粒径
L 基板断面視の水平成分
δ 磁性粒子の平均間隔
λ 基板等の表面形状を正弦曲線に見立てた場合の周期

Claims (2)

  1. 主表面と、前記主表面の内側に延在する内周面と、前記主表面の外側に延在する外周面
    と、を具えるドーナツ形状の基板に、少なくとも垂直記録層を備えた垂直磁気記録媒体の前記主表面の二乗平均平方根傾斜角の算出方法であって、
    前記主表面の形状測定工程と、
    前記基板上に形成された前記垂直記録層を構成する磁性粒子の平均粒径および磁性粒子の平均間隔を計測する工程と、
    前記平均粒径をDとし前記平均間隔をδとした場合に、前記基板の断面視で、前記基板の表面の凹凸形状を正弦曲線に見立てた場合の当該曲線の周期λが、(D+δ)の2倍以上である表面形状を前記形状測定工程で得られた前記主表面の形状から抽出するCUT OFFフィルタ処理工程と、
    前記CUT OFFフィルタ処理工程で抽出された前記主表面の表面形状において、x−y座標の関数Z(x,y)で定義した場合に、下記式で表される主表面の微小領域表面傾斜(△ρ)の全主表面に対する二乗平均平方根である二乗平均平方根傾斜(s△q)の逆正接関数(tan−1(s△q))で定義される二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を求める工程と、を具えることを特徴とする二乗平均平方根傾斜角の算出方法
    Figure 0004962864
  2. 主表面と、前記主表面の内側に延在する内周面と、前記主表面の外側に延在する外周面
    と、を具えるドーナツ形状の基板上に、少なくとも垂直記録層を備えた垂直磁気記録媒体の前記主表面の二乗平均平方根傾斜角の算出方法であって、
    前記主表面の形状測定工程と、
    前記基板上に形成された前記垂直記録層を構成する磁性粒子の平均粒径および磁性粒子の平均間隔を計測する工程と、
    前記平均粒径をDとし前記平均間隔をδとした場合に、前記基板の断面視で、前記基板の表面の凹凸形状を正弦曲線に見立てた場合の当該曲線の周期λが、(D+δ)の4倍以上である表面形状を前記形状測定工程で得られた前記主表面の形状から抽出するCUT OFFフィルタ処理工程と、
    前記CUT OFFフィルタ処理工程で抽出された前記主表面の表面形状において、x−y座標の関数Z(x,y)で定義した場合に、下記式で表される主表面の微小領域表面傾斜(△ρ)の全主表面に対する二乗平均平方根である二乗平均平方根傾斜(s△q)の逆正接関数(tan −1 (s△q))で定義される二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を求める工程と、を具えることを特徴とする二乗平均平方根傾斜角の算出方法。
    Figure 0004962864
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