JP4962864B2 - 二乗平均平方根傾斜角の算出方法 - Google Patents
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Description
以下に、本発明の原理について、説明する。
1−1.配向分散角(△θ50)と基板表面形状に関するパラメータとの関係
磁気記録媒体のS/N特性に影響を及ぼす磁気記録層の配向分散角(△θ50)は、磁気記録層直下の配向制御層の配向分散角(△θ50)により決定される。配向制御層の配向分散角(△θ50)は、その直下の膜表面形状に依存する。配向制御層の直下には、通常、軟磁性材料からなる裏打ち層が配設されており、この裏打ち層の表面形状に沿って、配向制御層が形成されるため、裏打ち層表面構造に関する傾斜角度が、配向制御層、ひいては磁気記録層の配向分散角(△θ50)を決定することとなる。
上記したとおり、基板の表面粗さ(Ra)は、配向制御層および磁気記録層の配向分散角(△θ50)を制御するには不十分な基板形状に関するパラメータである。これは、基板断面視において、表面粗さ(Ra)については表面形状の鉛直成分のみが考慮され、その水平成分が考慮されないのに対し、配向分散角(△θ50)については表面形状の鉛直成分と水平成分との双方が考慮されるからである。即ち、表面粗さ(Ra)と配向分散角(△θ50)とは、基板表面の凹凸を表現する際の成分が異なるため、これらを同一視して、一対一で対応すると考えることは妥当でない。
このような要請から、本発明者は、基板形状に関するパラメータとして、以下に述べる二乗平均平方根傾斜角(θs△q)について検討した。
二乗平均平方根傾斜角(θs△q)は5度以下であることが好ましく、この範囲を満たす基板を用いた磁気記録媒体は、優れたS/N特性を実現することができる。また、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)3度以下であることがさらに好ましく、この範囲を満たす基板を用いた磁気記録媒体は、さらに優れたS/N特性を実現することができる。
次に、このような基板の二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を5度以下とする、具体的な手法について説明する。
以下に、上記原理において登場した種々のパラメータ、即ち、磁気記録層の配向分散角(△θ50)、および二乗平均平方根傾斜角(θs△q)の算出方法と、最終評価項目であるS/N特性の測定方法を併記する。
得られた磁気記録媒体のX線回折法によるロッキングカーブ測定により、当該カーブのピーク半値幅から磁気記録層の配向分散角(△θ50)を算出する。
まず、磁気記録層を構成する磁性粒子の平均粒径D、および磁性粒子の平均間隔δを、後述するように、AFM(原子間力顕微鏡)等を用いて測定する。
得られた磁気記録媒体の再生信号品質の評価として、任意の記録密度にて信号を書き込んだ後、再生信号のS/N特性測定を公知の方法により行う。
以上の測定方法および算出方法により、磁気記録媒体のS/N特性と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係、および磁気記録媒体のS/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係が得られる。
次に、上記原理に基づく、本発明の垂直磁気記録媒体用基板、およびこれを用いた垂直磁気記録媒体について説明する。なお、以下に示す例は、単なる例示であって、当業者の通常の創作能力の範囲で適宜設計変更することができる。
図1は、本発明の、ドーナツ形状の垂直磁気記録媒体用基板10を示す斜視図である。基板10は、主表面12、ならびにこの主表面12の内方および外方にそれぞれ延在する内周面14および外周面16を含む。ガラス基板の形状は、外径65mm、内径20mm、および板厚0.635mm(2.5インチタイプ)、または外径48mm、内径12mm、および板厚0.508mm(1.8インチタイプ)等とすることができる。
以下に、本発明の垂直磁気記録媒体用基板の製造方法の一例を併記する。
2−2−1.垂直磁気記録媒体用基板の形状の特定
プレス成形法、または板状ガラスからの切り出し法等により、所定形状、例えばドーナツ形状の基板用材料を得る。ここで、プレス成形法および板状ガラスからの切り出し法としては、如何なる公知の手段を使用することもできる。
プレス成形法等により得られたガラス材料に対し、その内周面端および外周面端を同時に円周加工できる研削盤と溝付ダイヤモンド砥石(♯400)を用いて、内外径加工を行なう。内外径加工の好適な寸法は、後工程で行なわれる研磨加工またはエッチング加工代を、製品の内外径寸法に加えて算出することができる。
上記内外径加工を施したガラス材料の表面に、ラップ加工を施し、磁気ディスクが必要とする平坦度(例えば2.5インチ基板の場合4μm以下)を得る。例えば、製品板厚が0.635mm±0.015mmの2.5インチ基板の場合は、ラップ加工により0.64±0.010mm〜0.68±0.010mm程度まで加工する。この板厚は、その後の研磨加工代によって決まり、このラップ加工による加工痕(砂目)を完全に消して鏡面にするのに必要な量であり、両面で0.05〜0.1mmとすることが好ましい。
ラップ加工後に、基板に付着しているガラス粉、砥粒、鋳鉄粉を、超音波浸漬洗浄により除去する。超音波浸漬洗浄は、洗剤を加えた超音波ディップ槽にて行なう。超音波においては、除去対象とする汚れ、即ち異物のサイズによって、数十kHz〜数MHzの周波数を選択することができる。また、その際の浸漬液としては、酸洗剤、中性洗剤、アルカリ洗剤等の水溶液が有効である。さらに、条件の異なった超音波洗浄を組み合わせることもできる。その後、水洗槽での濯ぎ、温風乾燥を行って、スラリーおよび研磨粉を除去して、清浄な表面を得ることができる。
上記超音波浸漬洗浄とともに、または当該洗浄に加えて、スクラブ洗浄によりこすり洗いを施すこともできる。洗剤洗浄後は、必要に応じて0.2〜1.0μm程度のフィルターにて濾過を行なった水道水または工業用水による濯ぎを行なう。その後、必要に応じて、エアブロー、熱風、温水引き上げ、溶剤置換等の公知の方法による乾燥を行って、清浄な表面を得ることができる。
主表面の処理を任意選択的に行う。例えば、所定の材料を含有したパッドを貼った両面研磨盤を用い、水に所定の研磨剤を縣濁させたスラリーを滴下して、ガラス材料の主表面の鏡面研磨加工を行う。
上記基板を用いた垂直磁気記録媒体について説明する。
図2は、図1に示す基板10を用いた磁気記録媒体40の構造の一例を示す断面模式図である。同図によれば、垂直磁気記録媒体40は、基板10と、基板10上に形成された軟磁性層22と、軟磁性層22上に形成された配向制御層24と、配向制御層24上に形成された磁気記録層26と、磁気記録層26上に形成された保護層28と、保護層28上に形成された潤滑層30とから構成されている。
基板10は、上記のようにして得られたものであれば、いかなるタイプのものも使用できる。例えば、上記のようなガラス基板およびアルミニウムを含む基板等を使用できる。基板10の膜厚は、基板の大きさに応じて調整され、0.3〜1.3mmの範囲とすることが好ましい。
軟磁性層22は、情報の記録時にヘッドから発生する磁束の広がりを抑制し、垂直方向の磁界を十分に確保する役割を担う層である。軟磁性層22の材料としては、Ni合金、Fe合金、Co合金、Ta合金、およびZr合金を用いることができる。例えば、CoZrNb、CoTaZrおよびCoTaZrNbなどの非晶質Co−Zr系合金、またはCoFeNb、CoFeZrNbおよびCoFeTaZrNbなどの非晶質Fe−Co系合金を用いることにより、良好な電磁変換特性を得ることができる。また、これらの他にも、Fe−B系合金、およびFeTaC等のフェライト組織のFe系合金などの各種軟磁性材料を用いることができる。
配向制御層24は、この上層として形成される磁気記録層26の配向性および粒径を制御する役割を担う層である。例えば、またはCoCr系合金、TiまたはTi合金、ならびにRu、Pt、Pd、Au、およびAgを含む材料を用いることができる。特に、磁気記録層26をCoCr系合金からなる層とする場合には、配向制御層24を、CoCr系合金、TiもしくはTi合金、またはRuからなる層とすることができる。また、磁気記録層26をCo系合金とPtまたはPdとの積層体とした場合には、配向制御層24を、PtまたはPd等からなる層とすることができる。
上記したように、図2には図示しない、配向制御層24上には、下地層を任意選択的に形成することができる。下地層は、それ自身の配向性の向上および粒径の微細化によって、この上層として形成する磁気記録層26の配向性の向上および粒径の微細化を実現し、磁気特性という点で不所望な磁気記録層26の初期層の発生を抑制する非磁性層である。下地層は、Cr等から形成することができる。
磁気記録層26は、情報を記録および再生するための層である。磁気記録層26を垂直磁気記録媒体の一部として用いるためには、磁化容易軸を基板面に対して垂直方向に配向させる必要がある。磁気記録層26は、Coを含む合金を含む材料から構成することができる。Coを含む合金としては、Co−Pt系合金およびCo−Cr系合金を用いることができる。さらに、磁気記録層26は、Co−Pt系合金またはCo−Cr系合金と、PtまたはPd等を積層し、複数層からなる積層体とすることもできる。
保護層28は、磁気記録層26の腐食防止と、磁気ヘッドの媒体接触時における磁気記録層26の損傷の防止とを目的として形成される層である。保護層28には、通常使用される材料、例えば、C、SiO2、およびZrO2のいずれかを主体とする層を用いることができる。保護層28の厚さは、通常の垂直磁気記録媒体で用いる膜厚の範囲、例えば、2nm〜5nmの範囲とすることが好ましい。
潤滑層30は、磁気ヘッドと媒体との間の潤滑特性を確保する目的で形成される層である。潤滑層30は、通常使用される材料、例えば、パーフルオロポリエーテル、フッ素化アルコール、およびフッ素化カルボン酸の潤滑剤を用いることができる。潤滑層30の厚さは、通常磁気記録媒体で用いられる膜厚の範囲、例えば、0.5nm〜2nmの範囲とすることができる。
以下に、本発明の垂直磁気記録媒体の製造方法の一例を併記する。
なお、以下に示す例は、図2に示す例に従うものであり、本願発明における任意選択的要素である保護層および潤滑層を含み、下地層を含まない例である。
ガラス基板10を洗浄する。当該洗浄としては、自然酸化膜を取り除く方法として効果の高い所定の薬品、例えば、酸、もしくはアルカリによる溶液洗浄の他、各種プラズマまたはイオンを用いたドライ洗浄を使用することができる。特に、設計寸法の高精度化、使用薬品から生じる廃液処理、洗浄の自動化等の観点からは、上記ドライ洗浄を用いることが好ましい。
洗浄したガラス基板10をスパッタ装置に導入する。軟磁性層22を所定のターゲットを用いて、各種スパッタ法により形成する。例えば、DCマグネトロンスパッタ法を用いることができる。ここで、スパッタ装置内の雰囲気はアルゴン雰囲気とし、装置内圧力は0.7〜1.5Paとし、装置内温度は加熱なしとし、成膜レートは2〜10nm/秒とし、ターゲットと基板との距離は5〜15nmとすることが好ましい。
軟磁性層22上に、配向制御層24を所定のターゲットを用いて、各種スパッタ法により形成する。例えば、DCマグネトロンスパッタ法を用いることができる。ここで、スパッタ装置内の雰囲気はアルゴン雰囲気とし、装置内圧力は0.7〜2Paとし、装置内温度は加熱なしとし、成膜レートは2〜10nm/秒とし、ターゲットと基板との距離は5〜15nmとすることが好ましい。
配向制御層24に、磁気記録層26を所定のターゲットを用いて、各種スパッタ法により形成する。例えば、DCマグネトロンスパッタ法を用いることができる。ここで、スパッタ装置内の雰囲気はアルゴン雰囲気とし、装置内圧力は0.7〜4Paとし、装置内温度は加熱なしとし、成膜レートは2〜10nm/秒とし、ターゲットと基板との距離は5〜15nmとすることが好ましい。
ガラス基板10上に、軟磁性層22、配向制御層24、および磁気記録層26が順に形成された積層体をスパッタ装置から真空装置に移し、磁気記録層26上に、保護層28を、CVD法により形成することができる。なお、保護層28の他の形成方法としては、カーボンターゲットを用いたスパッタ法、およびイオンビーム法等が挙げられ、これらの方法は公知の態様を採用することができる。特に、CVD法またはイオンビーム法を用いた場合には、保護層28を薄くすることができる。
最後に、保護層28が形成された積層体を、真空装置から取り出し、保護層28上に、潤滑層30を、ディップ法により形成し、本発明の垂直磁気記録媒体を得る。
なお、配向制御層24上には、上述したとおり、図2に図示しない下地層を形成することができる。この際、下地層に芳香族化合物を用いる場合には、その分子構造を破壊しない、蒸着法を用いることが好ましい。
<14枚の垂直磁気記録媒体用基板の形成>
(ガラス材料の切り出し、内外径加工、およびラップ加工)
板状ガラスから切り出した14枚の各ガラス材料に対し、内周面端および外周面端を同時に円周加工できる研削盤と溝付ダイヤモンド砥石(♯400)を用いて内外径加工を行った、板厚を1mmとし、さらにラップ加工により板厚0.53mmまで研磨した。ラップ加工は、鋳鉄定盤のラップ加工機を用い、♯1500のシリコンカーバイド(SiC)砥粒を10wt%含有する加工液を用い、加工圧力は100gf/cm2とした。その後、洗浄、乾燥を行い、14枚の基板材料を得た。
次に、各基板材料の主表面に対し、公知の両面研磨装置(スピードファム社製9B両面研磨機)により第一研磨加工を行った。この際、研磨布は発砲ウレタン研磨用パッドとし、スラリーは粒径1.5μmのセリアを10wt%含有するものを用い、加工圧力は100gf/cm2とした。その後、洗浄を行い、14枚の第1研磨加工済み基板材料を得た。
上記14枚の基板のうちの6枚(基板1〜6(基板群A))に対し、仕上げ研磨加工を行った。仕上げ研磨加工は、研磨布を発砲ウレタン研磨用パッドとし、加工圧力を100gf/cm2とし、スラリーに用いるコロイダルシリカの粒径とその濃度とを変更して行った。表面粗さ(Ra)の測定は、原子間力顕微鏡(AFM)により、2×2μmの画素を、縦に512個および横に512個並べた領域について行った。表1に、基板群Aについて採用した仕上げ研磨加工リー条件(スラリー濃度およびコロイダルシリカの粒径)と、基板1〜6について得られた表面粗さ(Ra)との関係を示す。
上記14枚の基板のうちの8枚(基板7〜14(基板群B))に対し、フッ化水素酸によるエッチング処理を行った。具体的には、各基板7〜14に対し、濃度の異なるフッ化水素酸を適用し、浸漬時間は全て1分とした。なお、浸漬後は、直ちに脱イオン水によって濯ぎを行った。表2に、エッチング処理の条件(フッ化水素酸濃度)と、基板7〜14について得られた表面粗さ(Ra)との関係を示す。
このように仕上げ研磨加工またはエッチング処理を行った基板1〜14(基板群AおよびB)に対し、スクラブ洗浄、超音波洗浄、イソプロピルアルコール(IPA)洗浄を順次行い、各基板1〜14について清浄な表面を得た。
上記のようにして得られた基板1〜14(基板群AおよびB)を、それぞれ、スパッタリング装置内に導入した。各基板上に、Co−4Zr−6Nbからなる100nmのアモルファス軟磁性層、Ruからなる10nmの配向制御層、Co−19Cr−10Pt−8SiO2合金からなる15nmの磁気記録層、およびカーボンからなる5nmの保護層を順次成膜した。これらのスパッタリング成膜は、すべて、Arガス雰囲気内、圧力5mTorr下でのDCマグネトロンスパッタリング法により行なった。
(基板の表面粗さ(Ra))
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)についての、基板の表面粗さ(Ra)については、上記したとおりに測定して求めた。
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)について、磁気記録層の配向分散角(△θ50)を、X線回折法によるCo(002)ピークのロッキングカーブのピーク半値幅から求めた。
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)に対して、300kFCIの信号を書き込んだ後、信号再生時のS/N特性を評価した。S/N特性は、S/Nの定義により、信号出力強度とノイズの比の常用対数を20倍した値である。
(配向分散角(△θ50)と表面粗さ(Ra)との関係)
図3は、媒体群Aおよび媒体群Bについて、磁気記録層の配向分散角(△θ50)と、基板の表面粗さ(Ra)との関係を示すグラフである。同図によれば、仕上げ研磨加工を行なった基板を含む媒体1〜6(媒体群A)と、エッチング処理を行った基板を含む媒体7〜14(媒体群B)とは、異なった傾向を示すことが判る。換言すれば、配向分散角(△θ50)と表面粗さ(Ra)との関係について、最終処理の種類によって、媒体群A,B間でのその相関性に乖離が起きていることが判る。
媒体1〜14(媒体群Aおよび媒体群B)に使用した基板に対し、各層成膜前に、原子間力顕微鏡(AFM)観察を行なった。その結果に対して、Gaussianフィルターを用いて、Cut Off波長を変更した、Cut Offフィルター処理を行い、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を求めた。次いで、それぞれのCut Off波長に対して、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係を、最小二乗法により一次関数で近似した時のR2乗値(決定係数)を求めた。
図5の相関関係を基に、S/N特性と配向分散角(△θ50)との関係を求めた。図6は、媒体群Aおよび媒体群Bについて、S/N特性と磁気記録層の配向分散角(△θ50)との関係を示すグラフである。同図によれば、配向分散角(△θ50)が約8度以下で、優れたS/N特性が実現され、さらに約5度以下でより一層優れたS/N特性が実現されていることが判る。
最後に、図5,6の結果を基に、S/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を求めた。図7は、媒体群Aおよび媒体群Bについて、S/N特性と二乗平均平方根傾斜角(θs△q)との関係を示すグラフである。同図によれば、二乗平均平方根傾斜角(θs△q)が約5度以下で、優れたS/N特性が実現され、さらに約3度以下でより一層優れたS/N特性が実現されていることが判る。
12 主表面
14 内周面
16 外周面
22 軟磁性層
24 配向制御層
26 磁気記録層
28 保護層
30 潤滑層
40 磁気記録媒体
52a、52b 各基板の凹凸形状の平均面
54a、54b 各基板の表面形状
56a、56b 各基板の凹凸形状の傾斜角度
62a、62b 基板
64a、64b 軟磁性層
66a、66b 配向制御層
68a、68b 磁気記録層を構成する磁性粒子
D 垂直記録層を構成する磁性粒子の平均粒径
L 基板断面視の水平成分
δ 磁性粒子の平均間隔
λ 基板等の表面形状を正弦曲線に見立てた場合の周期
Claims (2)
- 主表面と、前記主表面の内側に延在する内周面と、前記主表面の外側に延在する外周面
と、を具えるドーナツ形状の基板上に、少なくとも垂直記録層を備えた垂直磁気記録媒体の前記主表面の二乗平均平方根傾斜角の算出方法であって、
前記主表面の形状測定工程と、
前記基板上に形成された前記垂直記録層を構成する磁性粒子の平均粒径および磁性粒子の平均間隔を計測する工程と、
前記平均粒径をDとし前記平均間隔をδとした場合に、前記基板の断面視で、前記基板の表面の凹凸形状を正弦曲線に見立てた場合の当該曲線の周期λが、(D+δ)の2倍以上である表面形状を前記形状測定工程で得られた前記主表面の形状から抽出するCUT OFFフィルタ処理工程と、
前記CUT OFFフィルタ処理工程で抽出された前記主表面の表面形状において、x−y座標の関数Z(x,y)で定義した場合に、下記式で表される主表面の微小領域表面傾斜(△ρ)の全主表面に対する二乗平均平方根である二乗平均平方根傾斜(s△q)の逆正接関数(tan−1(s△q))で定義される二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を求める工程と、を具えることを特徴とする二乗平均平方根傾斜角の算出方法。
- 主表面と、前記主表面の内側に延在する内周面と、前記主表面の外側に延在する外周面
と、を具えるドーナツ形状の基板上に、少なくとも垂直記録層を備えた垂直磁気記録媒体の前記主表面の二乗平均平方根傾斜角の算出方法であって、
前記主表面の形状測定工程と、
前記基板上に形成された前記垂直記録層を構成する磁性粒子の平均粒径および磁性粒子の平均間隔を計測する工程と、
前記平均粒径をDとし前記平均間隔をδとした場合に、前記基板の断面視で、前記基板の表面の凹凸形状を正弦曲線に見立てた場合の当該曲線の周期λが、(D+δ)の4倍以上である表面形状を前記形状測定工程で得られた前記主表面の形状から抽出するCUT OFFフィルタ処理工程と、
前記CUT OFFフィルタ処理工程で抽出された前記主表面の表面形状において、x−y座標の関数Z(x,y)で定義した場合に、下記式で表される主表面の微小領域表面傾斜(△ρ)の全主表面に対する二乗平均平方根である二乗平均平方根傾斜(s△q)の逆正接関数(tan −1 (s△q))で定義される二乗平均平方根傾斜角(θs△q)を求める工程と、を具えることを特徴とする二乗平均平方根傾斜角の算出方法。
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