JP2003091811A - 磁気記録媒体、その製造方法、および磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体、その製造方法、および磁気記録再生装置

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JP2003091811A JP2001282432A JP2001282432A JP2003091811A JP 2003091811 A JP2003091811 A JP 2003091811A JP 2001282432 A JP2001282432 A JP 2001282432A JP 2001282432 A JP2001282432 A JP 2001282432A JP 2003091811 A JP2003091811 A JP 2003091811A
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Teru Yo
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寛夫 望月
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浩志 酒井
Kazuyuki Hikosaka
和志 彦坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録再生特性、熱揺らぎ特性に優れた磁気記
録媒体、その製造方法、および磁気記録再生装置を提供
する。 【解決手段】 非磁性基板1上に、直上の膜の配向性を
制御する配向制御膜3と、磁化容易軸が基板に対し主に
垂直に配向した垂直磁性膜5と、保護膜6が設けられ、
配向制御膜3がNiを33〜80at%含み、かつS
c、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Taのうち1種また
は2種以上を含む非磁性材料からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体、そ
の製造方法、およびこの磁気記録媒体を用いた磁気記録
再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在市販されている磁気記録媒体は、磁
性膜内の磁化容易軸が主に基板に対し水平に配向した面
内磁気記録媒体がほとんどである。このような面内磁気
記録媒体では、高記録密度化するとビット体積が小さく
なりすぎ、熱揺らぎ効果により記録再生特性が悪化する
可能性がある。また、高記録密度化した際に、記録ビッ
ト境界での反磁界の影響により媒体ノイズが増加する。
これに対し、磁性膜内の磁化容易軸が主に垂直に配向し
た、いわゆる垂直磁気記録媒体は、高記録密度化した際
にもビット境界での反磁界の影響が小さく、境界が鮮明
な記録磁区が形成されるため低ノイズ化が可能であり、
しかも比較的ビット体積が大きくても高記録密度化が可
能であることから熱揺らぎ効果にも強く、近年大きな注
目を集めており、垂直磁気記録に適した媒体の構造が提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年では、磁気記録媒
体の更なる高記録密度化が要望されており、垂直磁性膜
に対する書き込み能力に優れる単磁極ヘッドを用いるた
めに、記録層である垂直磁性膜と基板との間に、裏打ち
層と称される軟磁性材料からなる層を設け、単磁極ヘッ
ドと、磁気記録媒体の間の磁束の出入りの効率を向上さ
せた磁気記録媒体が提案されている。しかしながら、上
記裏打ち層を設けた磁気記録媒体を用いた場合でも、記
録再生時の記録再生特性や、熱揺らぎ耐性、記録分解能
において満足できるものではなく、これらの特性に優れ
る磁気記録媒体が要望されていた。特許第266952
9号公報には、Ti下地膜に他の元素を含有させること
により、下地膜とCo合金磁性膜との間の格子の整合性
を高め、Co合金磁性膜のc軸配向性を向上させること
が提案されている。しかしながら、Ti合金下地膜を用
いると、Co合金磁性膜中の磁気クラスター径が大きく
なり、その結果、媒体ノイズが大きくなり、更なる高記
録密度化は困難である。特開平8−180360号公報
には、CoとRuからなる下地膜を用いることにより、
Co合金磁性膜のc軸配向性を向上させることが提案さ
れている。しかしながら、CoとRuからなる下地膜は
結晶粒径が大きくなり、その結果Co合金磁性膜中の磁
性粒子径が大きくなり、媒体ノイズが大きくなり、更な
る高密度化は困難である。特開昭63−211117号
公報には、炭素含有下地膜を用いることが提案されてい
る。しかしながら、炭素含有下地膜を用いると、この膜
がアモルファス構造であるために、垂直磁性膜のc軸配
向性が悪化するため、熱揺らぎ耐性が悪化し、更なる高
記録密度化は困難である。本発明は、上記事情に鑑みて
なされたもので、記録再生特性、熱揺らぎ耐性を向上さ
せ、高密度の情報の記録再生が可能な磁気記録媒体、そ
の製造方法、および磁気記録再生装置を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を採用した。本発明の磁気記
録媒体は、配向制御膜が、Niを33〜80at%含
み、かつSc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Taのう
ち1種または2種以上を含む非磁性材料からなることを
特徴とする。配向制御膜は、hcp構造を有することが
好ましい。配向制御膜は、NiTa合金、NiNb合
金、NiTi合金、NiZr合金からなる群から選ばれ
た少なくとも1種からなるものとすることができる。垂
直磁性膜の垂直磁気異方性定数Kuは、1×106er
g/cc以上とするのが好ましい。本発明の磁気記録媒
体は、垂直磁性膜が、CoCrPtを主成分とする組成
を有し、かつCrの含有率が16at%以上24at%
以下、Ptの含有率が14at%以上24at%以下で
あり、保磁力(Hc)が3000(Oe)以上、逆磁区
核形成磁界(−Hn)が0(Oe)以上2500(O
e)以下、残留磁化(Mr)と飽和磁化(Ms)との比
Mr/Msが0.9以上であることが好ましい。配向制
御膜の結晶粒径は、2nm以上20nm以下であること
が好ましい。配向制御膜の厚さは、0.5nm以上20
nm以下であることが好ましい。垂直磁性膜は、0.1
at%以上5at%以下のBを含有し、Δθ50が2〜
10°の範囲であることが好ましい。非磁性基板と軟磁
性下地膜との間には、硬磁性材料からなる硬磁性膜を設
けることができる。
【0005】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、非磁
性基板上に、少なくとも、軟磁性材料からなる軟磁性下
地膜と、直上の膜の配向性を制御する配向制御膜と、磁
化容易軸が基板に対し主に垂直に配向した垂直磁性膜
と、保護膜とを設け、前記配向制御膜を、Niを33〜
80at%含み、かつSc、Y、Ti、Zr、Hf、N
b、Taのうち1種または2種以上を含む非磁性材料か
らなるものとすることを特徴とする。
【0006】本発明の磁気記録再生装置は、磁気ヘッド
が単磁極ヘッドであり、磁気記録媒体が、非磁性基板上
に、少なくとも、軟磁性材料からなる軟磁性下地膜と、
直上の膜の配向性を制御する配向制御膜と、磁化容易軸
が基板に対し主に垂直に配向した垂直磁性膜と、保護膜
とが設けられ、配向制御膜がNiを33〜80at%含
み、かつSc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Taのう
ち1種または2種以上を含む非磁性材料からなることを
特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の磁気記録媒体の
第1の実施形態を示すもので、ここに示す磁気記録媒体
は、非磁性基板1上に、軟磁性下地膜2と、配向制御膜
3と、中間膜4と、垂直磁性膜5と、保護膜6と、潤滑
膜7とが順次形成されて構成されている。非磁性基板1
としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材
料からなる金属基板を用いてもよいし、ガラス、セラミ
ック、シリコン、シリコンカーバイド、カーボンなどの
非金属材料からなる非金属基板を用いてもよい。ガラス
基板としては、アモルファスガラス、結晶化ガラスがあ
る。アモルファスガラスとしては汎用のソーダライムガ
ラス、アルミノケートガラス、アルミノシリケートガラ
スを使用できる。また、結晶化ガラスとしては、リチウ
ム系結晶化ガラスを用いることができる。セラミック基
板としては、汎用の酸化アルミニウム、窒化アルミニウ
ム、窒化珪素などを主成分とする焼結体や、これらの繊
維強化物などが使用可能である。非磁性基板1として
は、上記金属基板や非金属基板の表面にメッキ法やスパ
ッタ法によりNiP膜が形成されたものを用いることも
できる。
【0008】軟磁性下地膜2は、磁気ヘッドからの磁束
を基板垂直方向成分を大きくするためと、情報が記録さ
れる垂直磁性膜5の磁化を、より強固に基板1に垂直な
方向に固定するために設けられているものである。この
作用は特に、記録再生用の磁気ヘッドとして垂直記録用
の単磁極ヘッドを用いる場合に、より顕著となる。
【0009】軟磁性下地膜2は、軟磁性材料からなるも
ので、この材料としては、Fe、Ni、Coを含む材料
を用いることができる。この材料としては、FeCo系
合金(FeCo、FeCoVなど)、FeNi系合金
(FeNi、FeNiMo、FeNiCr、FeNiS
iなど)、FeAl系合金(FeAl、FeAlSi、
FeAlSiCr、FeAlSiTiRu、FeAlO
など)、FeCr系合金(FeCr、FeCrTi、F
eCrCuなど)、FeTa系合金(FeTa、FeT
aC、FeTaNなど)、FeMg系合金(FeMgO
など)、FeZr系合金(FeZrNなど)、FeC系
合金、FeN系合金、FeSi系合金、FeP系合金、
FeNb系合金、FeHf系合金、FeB系合金などを
挙げることができる。またFeを60at%以上含有す
るFeAlO、FeMgO、FeTaN、FeZrN等
の微結晶構造を有する材料を用いてもよいし、微細な結
晶粒子がマトリクス中に分散されたグラニュラー構造を
有する材料を用いてもよい。軟磁性下地膜2の材料とし
ては、上記のほか、Coを80at%以上含有し、かつ
Zr、Nb、Ta、Cr、Moのうち少なくとも1種を
含有し、アモルファス構造を有するCo合金を用いるこ
とができる。この材料としては、CoZr系合金、Co
ZrNb系合金、CoZrTa系合金、CoZrCr系
合金、CoZrMo系合金などを好適なものとして挙げ
ることができる。
【0010】軟磁性下地膜2の保磁力Hcは200(O
e)以下(好ましくは50(Oe)以下)とするのが好
ましい。この保磁力Hcが上記範囲を超えると、軟磁気
特性が不十分となり、再生波形がいわゆる矩形波でな
く、歪みをもった波形になるため好ましくない。軟磁性
下地膜2の飽和磁束密度Bsは、0.6T以上(好まし
くは1T以上)とするのが好ましい。このBsが上記範
囲未満であると、再生波形がいわゆる矩形波でなく、歪
みをもった波形になるため好ましくない。また、軟磁性
下地膜2の飽和磁束密度Bsと軟磁性下地膜2の膜厚t
との積Bs・tは、40T・nm以上(好ましくは60
T・nm以上)であること好ましい。このBs・tが上
記範囲未満であると、再生波形が歪みをもつようになっ
たり、OW特性(オーバーライト特性)が悪化するため
好ましくない。
【0011】軟磁性下地膜2の表面(配向制御膜3側の
面)は、軟磁性下地膜2を構成する材料が部分的または
完全に酸化されていることが好ましい。これにより、軟
磁性下地膜2の表面の磁気的な揺らぎを抑えることがで
きるので、この磁気的な揺らぎに起因するノイズを低減
して、磁気記録媒体の記録再生特性を改善することがで
きる。また、軟磁性下地膜2上に形成される配向制御膜
3の結晶粒を微細化して、記録再生特性を改善すること
ができる。
【0012】この軟磁性下地膜2の表面の酸化部分(酸
化層)は、例えば軟磁性下地膜2を形成した後、軟磁性
下地膜2の表面を、酸素を含む雰囲気に曝す方法や、軟
磁性下地膜2の表面に近い部分を成膜する際のプロセス
中に酸素を導入する方法により形成することができる。
具体的には、軟磁性下地膜2の表面を酸素含有雰囲気に
曝す場合には、酸素単体、または酸素をアルゴンや窒素
などで希釈したガス雰囲気中に0.3〜20秒程度保持
しておけばよい。また、軟磁性下地膜2を大気に曝す方
法をとることもできる。特に酸素をアルゴンや窒素など
で希釈したガスを用いる場合には、軟磁性下地膜2表面
の酸化の度合いの調節が容易になるので、安定した製造
を行うことができる。また、軟磁性下地膜2の成膜用の
ガスに酸素を導入する場合には、例えば成膜法としてス
パッタ法を用いるならば、成膜時間の一部のみに、酸素
を導入したプロセスガスを用いてスパッタを行えばよ
い。このプロセスガスとしては、例えばアルゴンに酸素
を体積率で0.05%〜50%(好ましくは0.1〜2
0%)程度混合したガスが好適に用いられる。
【0013】配向制御膜3は、直上に設けられた中間膜
4および垂直磁性膜5の配向性や粒径を制御するもの
で、Niを33〜80at%(好ましくは50〜80a
t%)含み、かつSc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、
Taのうち1種または2種以上を含む非磁性材料からな
るものである。Sc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、T
aのうち1種または2種以上の含有率は、20at%以
上とするのが好ましい。Niの含有率が33at%未満
となると、エラーレート改善効果がなくなるため好まし
くない。Niの含有率が80at%を超えると、配向制
御膜3が磁性を持つようになり、媒体ノイズが増加する
ため好ましくない。
【0014】配向制御膜3は、NiTa合金、NiNb
合金、NiTi合金、NiZr合金からなる群から選ば
れた少なくとも1種からなるものであることが好まし
い。NiTa合金としては、NiとTaからなる合金
(NiTa)を用いてもよいし、この合金を主成分と
し、他の元素を含むものを用いることもできる。NiN
b合金としては、NiとNbからなる合金(NiNb)
を用いてもよいし、この合金を主成分とし、他の元素を
含むものを用いることもできる。NiTi合金として
は、NiとTiからなる合金(NiTi)を用いてもよ
いし、この合金を主成分とし、他の元素を含むものを用
いることもできる。NiZr合金としては、NiとZr
からなる合金(NiZr)を用いてもよいし、この合金
を主成分とし、他の元素を含むものを用いることもでき
る。
【0015】配向制御膜3は、hcp構造を有すること
が好ましい。配向制御膜3をhcp構造を有するものと
することによって、垂直磁性膜5の配向性を向上させ、
記録再生特性および熱揺らぎ耐性を改善することができ
る。配向制御膜3がhcp構造を有するものであるかど
うかは、例えば電子線回折像を調べることによって判断
することができる。図2は、60Ni−40Ta(60
at%Ni−40%Taを意味する)からなる配向制御
膜3の電子回折像を示すものである。この図より、hc
p−Niに対応する回折像が確認され、配向制御膜3が
hcp構造を有することがわかる。
【0016】配向制御膜3の厚さは、0.5nm以上2
0nm以下(好ましくは1〜10nm)とするのが好ま
しい。配向制御膜3の厚さが0.5〜20nm(好まし
くは1〜10nm)の範囲であるときには、垂直磁性膜
5の垂直配向性が特に高くなり、かつ記録時における磁
気ヘッドと軟磁性下地膜2との距離を小さくすることが
できるので、再生信号の分解能を低下させることなく記
録再生特性を高めることができる。この厚さが上記範囲
未満であると、垂直磁性膜5における垂直配向性が低下
し、記録再生特性および熱揺らぎ耐性が劣化する。ま
た、この厚さが上記範囲を超えると、垂直磁性膜5の垂
直配向性が低下し、記録再生特性および熱揺らぎ耐性が
劣化する。また記録時における磁気ヘッドと軟磁性下地
膜2との距離が大きくなるため、再生信号の分解能や再
生出力が低下するため好ましくない。
【0017】配向制御膜3の表面形状は、垂直磁性膜
5、保護膜6の表面形状に影響を与えるため、磁気記録
媒体の表面凹凸を小さくして、記録再生時における磁気
ヘッド浮上高さを低くするには、配向制御膜3の表面平
均粗さRaを2nm以下とするのが好ましい。表面平均
粗さRaを2nm以下とすることによって、磁気記録媒
体の表面凹凸を小さくし、記録再生時における磁気ヘッ
ドの浮上高さを十分に低くし、記録密度を高めることが
できる。
【0018】配向制御膜3は、酸素と窒素のうち少なく
ともいずれかを含有させることができる。酸素や窒素を
含有させるには、配向制御膜3を形成する際に、成膜ガ
ス(プロセスガス)に酸素または窒素を含有させる方法
をとることができる。例えば、成膜法としてスパッタ法
を用いるならば、成膜用ガスとして、アルゴンに酸素を
体積率で0.05〜50%(好ましくは0.1〜20
%)程度混合したガス、アルゴンに窒素を体積率で0.
01〜20%(好ましくは0.02〜10%)程度混合
したガスが好適に用いられる。酸素、窒素を含有させる
ことによって、配向制御膜3の結晶粒を微細化すること
ができる。
【0019】配向制御膜3の結晶粒径(平均粒径)は、
小さすぎれば垂直磁性膜5の配向性が低下し、大きすぎ
れば垂直磁性膜5における結晶粒子の粗大化を招くた
め、2nm以上20nm以下であることが好ましい。こ
の平均粒径は、例えば配向制御膜3の結晶粒子をTEM
(透過型電子顕微鏡)で観察し、観察像を画像処理する
ことにより求めることができる。
【0020】中間膜4には、hcp構造を有する材料を
用いるのが好ましい。中間膜4には、CoCr合金やC
oCrX1合金やCoX1合金(X1:Pt、Ta、Z
r、Ru,Nb、Cu、Re、Ni、Mn、Ge、S
i、O、NおよびBのうち1種または2種以上)を用い
るのが好適である。中間膜4のCoの含有率は30〜7
0at%であることが好ましい。中間膜4の厚さは、垂
直磁性膜5における磁性粒子の粗大化による記録再生特
性の悪化や、磁気ヘッドと軟磁性下地膜2との距離が大
きくなることによる記録分解能の低下を起こさないよう
にするために、20nm以下(好ましくは10nm以
下)とするのが好ましい。中間膜4を設けることによっ
て、垂直磁性膜5の垂直配向性を高め、垂直磁性膜5の
保磁力を高め、記録再生特性および熱揺らぎ耐性をさら
に向上させることができる。
【0021】垂直磁性膜5は、その磁化容易軸が基板に
対して主に垂直方向に向いた磁性膜であり、CoCrP
tを主成分とする組成を有し、かつCrの含有率が16
at%以上24at%以下(好ましくは18at%以上
22at%以下)、Ptの含有率が14at%以上24
at%以下(好ましくは15at%以上20at%以
下)であることが好ましい。Crの含有率が16at%
未満であると、磁性粒子間の交換結合が大きくなり、そ
の結果、磁気クラスター径が大きくなり、ノイズが増大
するため好ましくない。また、Crの含有率が24at
%を超えると、残留磁化(Ms)と飽和磁化(Mr)の
比Mr/Ms、および保磁力Hcが低下するため好まし
くない。Ptの含有率が14at%未満であると、記録
再生特性の改善効果が不十分となるとともに、残留磁化
(Ms)と飽和磁化(Mr)の比Mr/Msが低下し熱
揺らぎ耐性が悪化するため好ましくない。また、Ptの
含有率が24at%を超えると、ノイズが増大するため
好ましくない。なお本明細書において、主成分とは、当
該成分を50at%を超えて含むことを意味する。
【0022】垂直磁性膜5は、上記Co、Cr、Ptに
加え、Bを0.1at%以上、5at%以下含有するこ
とが好ましい。Bの使用により、磁気クラスターサイズ
を低減することができ、記録再生特性を改善することが
可能となる。垂直磁性膜5にCoCrPt系合金を用い
る場合には、B以外にも任意の元素を添加することも可
能である。この元素としては、特に限定されるものでは
ないが、Ta、Mo、Nb、Hf、Ir、Cu、Ruを
挙げることができる。
【0023】垂直磁性膜5は、上記CoCrPt系材料
からなる1層構造とすることもできるし、上記CoCr
Pt系合金材料からなる層と、CoCrPt系合金材料
とは異なる材料からなる層とを含む2層以上の構造とす
ることもできる。また、Co系合金(CoCr、Co
B、Co−SiO2等)層とPd系合金(PdB、Pd
−SiO2等)層を積層した構造や、TbFeCo等の
アモルファス材料層とCoCrPt系合金材料層とを含
む複層構造とすることもできる。
【0024】垂直磁性膜5の厚さは、3〜60nm(好
ましくは5〜40nm)とするのが好ましい。垂直磁性
膜5の厚さが上記範囲未満であると、十分な磁束が得ら
れず、再生出力が低下する。また、垂直磁性膜5の厚さ
が上記範囲を超えると、垂直磁性膜5内の磁性粒子の粗
大化が起き、記録再生特性が低下するため好ましくな
い。
【0025】垂直磁性膜5の保磁力Hcは、3000
(Oe)以上とすることが好ましい。この保磁力が30
00(Oe)未満の磁気記録媒体は、高記録密度化に不
適であり、また熱揺らぎ耐性にも劣るため好ましくな
い。
【0026】垂直磁性膜5の残留磁化(Ms)と飽和磁
化(Mr)の比Mr/Msは、0.9以上であることが
好ましい。このMr/Msが0.9未満の磁気記録媒体
は、熱揺らぎ耐性に劣るため好ましくない。
【0027】垂直磁性膜5の逆磁区核形成磁界(−H
n)は、0(Oe)以上2500(Oe)以下であるこ
とが好ましい。この逆磁区核形成磁界(−Hn)が0
(Oe)未満の磁気記録媒体は、熱揺らぎ耐性に劣るた
め好ましくない。
【0028】以下、逆磁区核形成磁界(−Hn)につい
て説明する。図3に示すように、MH曲線において、磁
化が飽和した状態から外部磁界を減少させる過程で外部
磁界が0となる点をaとし、磁化が0になった点をbと
し、点bでのMH曲線の接線と飽和磁化を示す直線との
交点をcとすると、逆磁区核形成磁界(−Hn)は、点
aと点cとの距離(Oe)で表すことができる。なお、
逆磁区核形成磁界(−Hn)は、外部磁界が負となる領
域に点cがある場合に正の値をとり(図3を参照)、逆
に、外部磁界が正となる領域に点cがある場合に負の値
をとる(図4を参照)。
【0029】垂直磁性膜5の垂直磁気異方性定数Ku
は、1×106erg/cc以上であることが好まし
い。以下、垂直磁気異方性定数Kuの測定方法について
説明する。磁気トルク装置を用いて、試料に十分に大き
な磁場を加え、磁性膜の磁区を単一磁区とすると、磁性
膜内部に、磁化容易軸を磁場方向に一致させるための回
転力がはたらく。磁場が加えられている方向と磁化容易
軸方向との角度をφとすると、トルクTは、Ku・co
s4φで表すことができる。このように、トルクはφの
周期関数となり、トルクを表す曲線をフーリエ解析する
ことによって、垂直磁気異方性定数Kuを決定すること
ができる。
【0030】この磁気記録媒体では、配向制御膜3がN
iを33〜80at%含み、Sc、Y、Ti、Zr、H
f、Nb、Taのうち1種または2種以上含む非磁性材
料からなるものとすることにより、優れたエラーレー
ト、熱揺らぎ耐性を得ることができる。この効果は、垂
直磁性膜5の垂直磁気異方性定数Kuが1×106er
g/cc以上であるときに、特に優れたものとなる。
【0031】表1は、配向制御膜3にNiTa、Tiま
たはCを用い、垂直磁気異方性定数Kuを0.7×10
6〜0.9×106erg/ccとした場合(例1〜3)
と、1.5×106〜1.8×106erg/ccとした
場合(例4〜6)の特性を示すものである。
【0032】
【表1】
【0033】表1より、配向制御膜3にTiまたはCを
用いた場合(例2、3、5、6)に比べ、配向制御膜3
にNiTaを用いた場合(例1、4)には、記録再生特
性(エラーレート)および熱揺らぎ耐性が改善されたこ
とがわかる。この改善効果を、垂直磁性膜5のKuが小
さい媒体(例1〜3)と、Kuが大きい媒体(例4〜
6)との間で比較すると、Kuが大きい場合(例4)に
おいて、より大きな改善効果が得られたことがわかる。
このことから、配向制御膜3にNiTaを用いた場合に
得られる磁気特性改善効果は、Kuが大きい場合に、よ
り優れたものとなることがわかる。
【0034】垂直磁性膜5のΔθ50は、2〜10°であ
ることが好ましい。このΔθ50は、2°未満であると、
磁性粒子間の交換結合が大きくなり、記録再生特性が劣
化するため好ましくない。Δθ50が10°を超えると、
残留磁化(Ms)と飽和磁化(Mr)の比Mr/Msが
悪化し、熱揺らぎ耐性が悪化するため好ましくない。
【0035】ここでいうΔθ50とは、当該膜の結晶面の
傾き分布を示すものであり、具体的には、膜表面におけ
る特定の配向面に関するロッキング曲線のピークの半値
幅をいう。Δθ50は、数値が小さいほど当該膜の結晶配
向性が高いということができる。
【0036】以下、Δθ50を測定する方法の一例を説明
する。 (1)ピーク位置決定 図5に示すように、表面側に垂直磁性膜5が形成された
ディスクDに、入射X線21を照射し、回折X線22を
回折X線検出器23によって検出する。検出器23の位
置は、この検出器23によって検出される回折X線22
の入射X線21に対する角度(入射X線21の延長線2
4に対する回折X線22の角度)が、入射X線21のデ
ィスクD表面に対する入射角θの2倍、すなわち2θと
なるように設定する。入射X線21を照射する際には、
ディスクDの向きを変化させることにより入射X線21
の入射角θを変化させるとともに、これに連動させて、
検出器23の位置を、回折X線22の入射X線21に対
する角度が2θ(すなわち入射X線21の入射角θの2
倍の角度)を維持するように変化させつつ、回折X線2
2の強度を検出器23により測定するθ−2θスキャン
法を行う。これによって、θと回折X線22の強度との
関係を調べ、回折X線22の強度が最大となるような検
出器23の位置を決定する。この検出器位置における回
折X線22の入射X線21に対する角度2θを、2θp
という。得られた角度2θpより、膜表面において支配
的な結晶面を知ることができる。
【0037】(2)ロッキング曲線の決定 図6に示すように、検出器23を、回折X線22の角度
2θが2θpとなった位置に固定した状態で、ディスク
Dの向きを変化させることにより入射X線21の入射角
θを変化させ、入射角θと、検出器23によって検出さ
れた回折X線22の強度との関係を示すロッキング曲線
を作成する。検出器23の位置を、回折X線22の角度
2θが2θpとなった位置に固定するため、ロッキング
曲線は、膜表面の結晶面のディスクD面に対する傾きの
分布を表すものとなる。図7は、ロッキング曲線の例を
示すものである。Δθ50とは、このロッキング曲線にお
いて当該配向面を示すピークの半値幅をいう。
【0038】垂直磁性膜5は、結晶粒子の平均粒径が5
〜15nmであることが好ましい。この平均粒径は、例
えば垂直磁性膜5の結晶粒子をTEM(透過型電子顕微
鏡)で観察し、観察像を画像処理することにより求める
ことができる。
【0039】保護膜6は垂直磁性膜5の腐食を防ぐとと
もに、磁気ヘッドが媒体に接触したときに媒体表面の損
傷を防ぐためのもので、従来公知の材料を使用でき、例
えばC、SiO2、ZrO2を含むものが使用可能であ
る。保護膜6の厚さは、1〜10nmとするのが望まし
い。潤滑剤7には、パーフルオロポリエーテル、フッ素
化アルコール、フッ素化カルボン酸などを用いるのが好
ましい。
【0040】上記構成の磁気記録媒体にあっては、配向
制御膜3がNiを33〜80at%含み、かつSc、
Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Taのうち1種または2
種以上を含む非磁性材料からなるものであるので、保磁
力Hcを高め、Mr/Msを向上させ、逆磁区核形成磁
界(−Hn)を増加させることができる。従って、優れ
た熱揺らぎ耐性を得ることができる。さらには、記録再
生特性を向上させることができる。なお、熱揺らぎと
は、記録ビットが不安定となり記録したデータの熱消失
が起こる現象をいい、磁気記録媒体装置においては、記
録したデータの再生出力の経時的な減衰として現れる。
【0041】なお、本発明において、垂直磁性膜が複数
の層からなる複層構造を有するものである場合には、こ
れら層のうち少なくとも1つが、上記第1実施形態にお
ける垂直磁性膜5の構成を備えたものであればよい。
【0042】図8は、本発明の磁気記録媒体の第2の実
施形態を示すもので、この磁気記録媒体では、非磁性基
板1と軟磁性下地膜2との間に、硬磁性材料からなる硬
磁性膜8が設けられている。硬磁性膜8にはCoSm合
金や、CoCrPtX2合金(X2:Pt、Ta、Zr、
Nb、Cu、Re、Ni、Mn、Ge、Si、O、Nお
よびBのうち1種または2種以上)を用いるのが好適で
ある。硬磁性膜8は、保磁力Hcが500(Oe)以上
(好ましくは1000(Oe)以上)であることが好ま
しい。硬磁性膜8の厚さは、150nm以下(好ましく
は70nm以下)であることが好ましい。硬磁性膜8の
厚さが150nmを超えると、配向制御膜3の表面平均
粗さRaが大きくなるため好ましくない。硬磁性膜8
は、軟磁性下地膜2と交換結合しており、磁化方向が基
板半径方向に向けられた構成とするのが好ましい。硬磁
性膜8を設けることにより、より効果的に軟磁性下地膜
2での巨大な磁区の形成を抑えることができるので、磁
壁によるスパイクノイズの発生を防止して、記録再生時
のエラーレートを十分に低くすることができる。硬磁性
膜8の配向性を高めるために、非磁性基板1と硬磁性膜
8との間にCr合金材料やB2構造材料からなる下地膜
を形成してもよい。
【0043】図9は、本発明の磁気記録媒体の第3の実
施形態を示すもので、この磁気記録媒体では、垂直磁性
膜5と保護膜6との間に軟磁性材料からなる磁化安定膜
9が設けられている。磁化安定膜9の材料としては、F
eCo系合金(FeCo、FeCoVなど)、FeNi
系合金(FeNi、FeNiMo、FeNiCr、Fe
NiSiなど)、FeAl系合金(FeAl、FeAl
Si、FeAlSiCr、FeAlSiTiRu、Fe
AlOなど)、FeCr系合金(FeCr、FeCrT
i、FeCrCuなど)、FeTa系合金(FeTa、
FeTaC、FeTaNなど)、FeMg系合金(Fe
MgOなど)、FeZr系合金(FeZrNなど)、F
eC系合金、FeN系合金、FeSi系合金、FeP系
合金、FeNb系合金、FeHf系合金、FeB系合金
などを挙げることができる。またFeを60at%以上
含有するFeAlO、FeMgO、FeTaN、FeZ
rN等の微結晶構造、または微細な結晶粒子がマトリク
ス中に分散されたグラニュラー構造を有する材料を用い
てもよい。磁化安定膜9の材料としては、上記のほか、
Coを80at%以上含有し、Zr、Nb、Ta、C
r、Mo等のうち少なくとも1種を含有し、アモルファ
ス構造を有するCo合金を用いることができる。この材
料としては、CoZr系合金、CoZrNb系合金、C
oZrTa系合金、CoZrCr系合金、CoZrMo
系合金などを好適なものとして挙げることができる。
【0044】磁化安定膜9の保磁力Hcは200(O
e)以下(好ましくは50(Oe)以下)とするのが好
ましい。磁化安定膜9の飽和磁束密度Bsは、0.4T
以上(好ましくは1T以上)とするのが好ましい。ま
た、磁化安定膜9の飽和磁束密度Bsと膜厚tとの積B
s・tが7.2T・nm以下であること好ましい。この
Bs・tが上記範囲を超えると、再生出力が低下するた
め好ましくない。
【0045】垂直磁性膜5と保護膜6との間に軟磁性膜
からなる磁化安定膜9を設けることにより、熱揺らぎ耐
性の向上、再生出力の増加を図ることができる。これ
は、垂直磁性膜5の表面に存在する磁化の揺らぎを、こ
の磁化安定化膜9が安定化することにより、漏れ磁束が
揺らぎの影響を受けなくなり、再生出力が増加するため
であると考えられる。また、この磁化安定膜9が設けら
れていることにより、垂直磁性膜5の基板に対し垂直な
方向の磁化と、軟磁性下地膜2および磁化安定膜9の面
内方向の磁化が、閉回路を形成する。この作用により、
垂直磁性膜4の磁化がより強固に固定されるので、優れ
た熱揺らぎ耐性が得られると考えられる。
【0046】上記構成の磁気記録媒体を製造するには、
基板1上に、軟磁性下地膜2、配向制御膜3、中間膜
4、垂直磁性膜5を順次、スパッタ法、真空蒸着、イオ
ンプレーティングなどにより形成する。軟磁性下地膜2
の表面には、必要に応じて酸化処理を施すこともでき
る。配向制御膜3を形成する際には、Niを33〜80
at%含み、かつSc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、
Taのうち1種または2種以上を含む非磁性材料を用い
る。配向制御膜3は、酸素と窒素のうち少なくともいず
れかを含有させることができる。酸素や窒素を含有させ
るには、配向制御膜3を形成する際に、成膜ガス(プロ
セスガス)に酸素または窒素を含有させる方法をとるこ
とができる。
【0047】垂直磁性膜5を形成する際には、垂直磁気
異方性定数Kuが1×106erg/cc以上となるよ
うに材料や成膜条件を選択するのが好ましい。垂直磁性
膜5を形成する際には、Δθ50が、2〜10°となるよ
うに材料や成膜条件を選択するのが好ましい。次いで保
護膜6を、好ましくはプラズマCVD法、イオンビーム
法、スパッタ法などにより形成する。潤滑剤7を形成す
るには、ディッピング法、スピンコート法などの従来公
知の方法を採用することができる。図8に示す磁気記録
媒体を製造するには、基板1と軟磁性下地膜2との間
に、スパッタ法などにより硬磁性膜8を形成する。図9
に示す磁気記録媒体を製造するには、垂直磁性膜5と保
護膜6との間にスパッタ法などにより磁化安定膜9を形
成する。
【0048】図10は、上記磁気記録媒体を用いた磁気
記録再生装置の例を示すものである。ここに示す磁気記
録再生装置は、上記実施形態の磁気記録媒体10と、磁
気記録媒体10を回転駆動させる媒体駆動部11と、磁
気記録媒体10に情報を記録再生する磁気ヘッド12
と、ヘッド駆動部13と、記録再生信号処理系14とを
備えている。記録再生信号処理系14は、入力されたデ
ータを処理して記録信号を磁気ヘッド12に送ったり、
磁気ヘッド12からの再生信号を処理してデータを出力
することができるようになっている。磁気ヘッド12と
しては、垂直記録用の単磁極ヘッドを例示することがで
きる。図10(b)に示すように、この単磁極ヘッドと
しては、主磁極12aと、補助磁極12bと、これらを
連結する連結部12cに設けられたコイル12dとを有
する構成のものを好適に用いることができる。
【0049】上記磁気記録再生装置によれば、上記磁気
記録媒体10を用いるので、熱揺らぎ耐性および記録再
生特性を高めることができる。従って、データ消失など
のトラブルを未然に防ぐとともに、高記録密度化を図る
ことができる。
【0050】
【実施例】以下、実施例を示して本発明の作用効果を明
確にする。ただし、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。 (実施例1)洗浄済みのガラス基板1(オハラ社製、外
形2.5インチ)をDCマグネトロンスパッタ装置(ア
ネルバ社製C−3010)の成膜チャンバ内に収容し
て、到達真空度1×10-5Paとなるまで成膜チャンバ
内を排気した後、このガラス基板1上に89Co−4Z
r−7Nb(Co含有率89at%、Zr含有率4at
%、Nb含有率7at%)のターゲットを用いて100
℃以下の基板温度で厚さ100nmの軟磁性下地膜2を
スパッタリングにより成膜した。この膜の飽和磁束密度
Bs(T)と膜厚t(nm)の積Bs・t(T・nm)
が110(T・nm)であることを振動式磁気特性測定
装置(VSM)で確認した。次いで、基板を200℃に
加熱して、上記軟磁性下地膜2上に、60Ni−40T
aターゲットを用いて厚さ8nmの配向制御膜3を形成
し、65Co−30Cr−5Bターゲットを用いて厚さ
5nmの中間膜4を形成し、61Co−20Cr−17
Pt−2Bターゲットを用いて厚さ25nmの垂直磁性
膜5を形成した。なお、上記スパッタリング工程におい
ては、成膜用のプロセスガスとしてアルゴンを用い、圧
力0.5Paにて成膜した。次いで、CVD法により厚
さ5nmの保護膜6を形成した。次いで、ディッピング
法によりパーフルオロポリエーテルからなる潤滑膜7を
形成し、磁気記録媒体を得た(表2を参照)。配向制御
膜3の結晶構造を確認するため、基板1上に軟磁性下地
膜2(89Co−4Zr−7Nb)を形成し、その上に
60Ni−40Taからなる厚さ8nmの配向制御膜3
を形成し、この配向制御膜3の電子回折像を調べたとこ
ろ、配向制御膜3の結晶はhcp構造となったことがわ
かった。
【0051】(実施例2〜13)配向制御膜3の組成ま
たは厚さを変えた以外は、実施例1に準じて磁気記録媒
体を作製した。(表2参照)
【0052】(比較例1〜3)Ti、60Ru−40C
o、またはCからなるターゲットを用いて配向制御膜3
を形成すること以外は、実施例1に準じて磁気記録媒体
を作製した(表2を参照)。
【0053】(比較例4、5)85Ni−15Taまた
は25Ni−75Taからなるターゲットを用いて配向
制御膜3を形成すること以外は、実施例1に準じて磁気
記録媒体を作製した(表2を参照)。
【0054】これら実施例および比較例の磁気記録媒体
について、記録再生特性および静磁気特性を評価した。
この評価は、GUZIK社製リードライトアナライザR
WA1632、およびスピンスタンドS1701MPを
用いて行った。記録再生特性の評価には、書込部に単磁
極を用い、再生部にGMR素子を用いた磁気ヘッドを用
いて、記録周波数520kFCIにて測定した。熱揺ら
ぎ特性の評価については、70℃の条件下で記録周波数
50kFCIにて書き込みをおこなった後の再生出力の
減衰率を(So−S)×100/(So×3)に基づい
て算出した。この式において、Soは磁気記録媒体に書
き込み後1秒経過時の再生出力を示し、Sは1000秒
後の再生出力を示す。また、垂直磁性膜5のc軸分散度
を、ロッキングカーブから算出した。最大強度の半価幅
(Δθ50)で示す。これらの試験結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】表2より、配向制御膜3に、Niを33〜
80at%含み、Sc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、
Taのうち1種または2種以上を20at%以上含む非
磁性材料を用いた実施例では、比較例に比べ、優れた記
録再生特性を示すことが分かる。
【0057】(実施例14〜22)垂直磁性膜5を表3
に示すとおりとする以外は、実施例1に準じて磁気記録
媒体を作製した。(表3参照) これらの実施例および比較例の磁気記録媒体についての
評価試験の結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】表3より、Crの含有率が16at%以上
24at%以下、Ptの含有率が14at%以上24a
t%以下である磁気記録媒体は、Cr含有率またはPt
含有率が上記範囲を外れる実施例に比べ、優れた磁気特
性を示すことが分かる。また、保磁力(Hc)が300
0(Oe)以上、逆磁区核形成磁界(−Hn)が0(O
e)以上2500(Oe)以下、Mr/Msが0.9以
上である実施例は、比較例4、5に比べ優れた磁気特性
を示すことが分かる。
【0060】(実施例23〜29)軟磁性下地膜2の組
成を表4に示すとおりとする以外は、実施例1に準じて
磁気記録媒体を作製した。(表4参照) これらの実施例の磁気記録媒体についての評価試験の結
果を表4に示す。
【0061】
【表4】
【0062】表4より、いずれの実施例においても、優
れた記録再生特性を得ることができたことが分かる。
【0063】(実施例30〜32)軟磁性下地膜2の表
面を酸素含有ガス(純酸素(100%O2)、50%O2
−50%Ar、または大気)に曝すことによって、軟磁
性下地膜2に酸化処理を施すこと以外は実施例1に準じ
て磁気記録媒体を作製した。(表5参照) これらの実施例の磁気記録媒体についての評価試験の結
果を表5に示す。
【0064】
【表5】
【0065】表5より、軟磁性下地膜2の酸化によっ
て、優れた記録再生特性が得られたことが分かる。
【0066】(実施例33〜39)中間膜4の材料およ
びその厚さを表6に示すとおりとする以外は、実施例1
に準じて磁気記録媒体を作製した。(表6参照) これらの実施例の磁気記録媒体についての評価試験の結
果を表6に示す。
【0067】
【表6】
【0068】表6より、いずれの実施例においても、優
れた記録再生特性が得られたことが分かる。
【0069】(実施例40〜42)非磁性基板1と軟磁
性下地膜2との間に、94Cr−6Moからなる下地膜
(厚さ20nm)を設け、その上に、表7に示す硬磁性
膜8を設けた以外は、実施例1に準じて磁気記録媒体を
作製した。(表7参照) これらの実施例の磁気記録媒体についての評価試験の結
果を表7に示す。
【0070】
【表7】
【0071】表7より、記録再生特性を悪化させること
なく、軟磁性下地膜2における磁壁に起因するスパイク
状ノイズを抑えることができたことがわかる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体にあっては、非磁性基板上に、直上の膜の配向性を
制御する配向制御膜と、磁化容易軸が基板に対し主に垂
直に配向した垂直磁性膜と、保護膜とが設けられ、前記
配向制御膜がNiを33〜80at%含み、かつSc、
Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Taのうち1種または2
種以上を含む非磁性材料からなるものであるので、記録
再生特性および熱揺らぎ耐性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気記録媒体の第1の実施形態を
示す一部断面図である。
【図2】 配向制御膜の電子回折像である。
【図3】 MH曲線の一例を示すグラフである。
【図4】 MH曲線の他の例を示すグラフである。
【図5】 Δθ50の測定方法を説明する説明図であ
る。
【図6】 Δθ50の測定方法を説明する説明図であ
る。
【図7】 ロッキング曲線の一例を示すグラフであ
る。
【図8】 本発明の磁気記録媒体の第2の実施形態を
示す一部断面図である。
【図9】 本発明の磁気記録媒体の第3の実施形態を
示す一部断面図である。
【図10】 本発明の磁気記録再生装置の一例を示す
概略図であり、(a)は全体構成を示し、(b)は磁気
ヘッドを示す。
【符号の説明】
1…非磁性基板、2…軟磁性下地膜、3…配向制御膜、
4…中間膜、5…垂直磁性膜、6…保護膜、7…潤滑
膜、8…硬磁性膜、9…磁化安定膜、10…磁気記録媒
体、11…媒体駆動部、12…磁気ヘッド、12a…主
磁極、12b…補助磁極、12c…連結部、12d…コ
イル、13…ヘッド駆動部、14…記録再生信号処理系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂脇 彰 千葉県市原市八幡海岸通5番の1 昭和電 工エイチ・ディー株式会社内 (72)発明者 楊 輝 千葉県市原市八幡海岸通5番の1 昭和電 工エイチ・ディー株式会社内 (72)発明者 望月 寛夫 千葉県市原市八幡海岸通5番の1 昭和電 工エイチ・ディー株式会社内 (72)発明者 酒井 浩志 千葉県市原市八幡海岸通5番の1 昭和電 工エイチ・ディー株式会社内 (72)発明者 彦坂 和志 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 及川 壮一 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 Fターム(参考) 5D006 BB02 BB06 BB07 BB08 DA08 EA03 FA04 FA09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板上に、少なくとも、軟磁性
    材料からなる軟磁性下地膜と、直上の膜の配向性を制御
    する配向制御膜と、磁化容易軸が基板に対し主に垂直に
    配向した垂直磁性膜と、保護膜が設けられ、 前記配向制御膜が、Niを33〜80at%含み、かつ
    Sc、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Taのうち1種ま
    たは2種以上を含む非磁性材料からなることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 配向制御膜がhcp構造を有すること
    を特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 配向制御膜が、NiTa合金、NiN
    b合金、NiTi合金、NiZr合金からなる群から選
    ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする請求項
    1または2記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 垂直磁性膜の垂直磁気異方性定数Ku
    が、1×106erg/cc以上であることを特徴とす
    る請求項1〜3のうちいずれか1項記載の磁気記録媒
    体。
  5. 【請求項5】 垂直磁性膜が、CoCrPtを主成分
    とする組成を有し、かつCrの含有率が16at%以上
    24at%以下、Ptの含有率が14at%以上24a
    t%以下であり、 保磁力(Hc)が3000(Oe)以上、逆磁区核形成
    磁界(−Hn)が0(Oe)以上2500(Oe)以
    下、残留磁化(Mr)と飽和磁化(Ms)との比Mr/
    Msが0.9以上であることを特徴とする請求項1〜4
    のうちいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 配向制御膜の結晶粒径が、2nm以上
    20nm以下であることを特徴とする請求項1〜5のう
    ちいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 配向制御膜の厚さが、0.5nm以上
    20nm以下であることを特徴とする請求項1〜6のう
    ちいずれか1項記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 垂直磁性膜が、0.1at%以上5a
    t%以下のBを含有し、Δθ50が2〜10°の範囲で
    あることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1項
    記載の磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 非磁性基板と軟磁性下地膜との間に、
    硬磁性材料からなる硬磁性膜が設けられていることを特
    徴とする請求項1〜8のうちいずれか1項記載の磁気記
    録媒体。
  10. 【請求項10】 非磁性基板上に、少なくとも、軟磁
    性材料からなる軟磁性下地膜と、直上の膜の配向性を制
    御する配向制御膜と、磁化容易軸が基板に対し主に垂直
    に配向した垂直磁性膜と、保護膜とを設け、前記配向制
    御膜を、Niを33〜80at%含み、かつSc、Y、
    Ti、Zr、Hf、Nb、Taのうち1種または2種以
    上を含む非磁性材料からなるものとすることを特徴とす
    る磁気記録媒体の製造方法。
  11. 【請求項11】 磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に
    情報を記録再生する磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生
    装置であって、 磁気ヘッドが単磁極ヘッドであり、 磁気記録媒体は、非磁性基板上に、少なくとも、軟磁性
    材料からなる軟磁性下地膜と、直上の膜の配向性を制御
    する配向制御膜と、磁化容易軸が基板に対し主に垂直に
    配向した垂直磁性膜と、保護膜とが設けられ、 前記配向制御膜がNiを33〜80at%含み、かつS
    c、Y、Ti、Zr、Hf、Nb、Taのうち1種また
    は2種以上を含む非磁性材料からなることを特徴とする
    磁気記録再生装置。
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