JP4952481B2 - 電機子 - Google Patents

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この発明は電機子に関し、特に電機子巻線が分岐せずに敷設され、且つ集中巻で巻回される構成に関する。
モータにはコイルエンドと通称される部位がある。コイルエンドとは、電機子巻線が、その巻回されるティースから、モータの回転軸に沿った方向(以下「回転軸方向」と称す)の端部(以下「回転軸方向端部」と称す)においてはみ出る部分を指す。
一相当たりの電機子巻線は複数のティースにおいてそれぞれ集中巻で巻回される。電機子巻線のうち、ティース毎に巻回された部分(以下「巻回部」と称す)は同相同士で並列に接続される。電機子巻線のうち、巻回部同士を接続する「渡り線」と通称される部位や、電機子巻線の両端も、回転軸方向端部の近傍に配置される。電機子巻線の両端は、中性点に接続したり電流を供給するための一対の引き出し部に含まれる。
電機子巻線の敷設の便宜のため、一相当たりの電機子巻線が分岐せずに敷設される。この場合の電機子巻線は、回転軸方向端部の近傍に折り返し端を呈して折り返す部位(以下「折り返し部」と称す)も有する。並列接続された巻回部に電流を供給するためには引き出し部のみでは足りないからである。
以上のことを換言すれば、一相当たりで分岐せずに敷設される電機子巻線は、複数の巻回部、複数の渡り線、複数の折り返し部及び一対の引き出し部に区分される。
渡り線や引き出し部の敷設など、本願に関連する文献として下記文献を呈示する。
特開2007−110848号公報 特開2005−224033号公報 特開2003−230257号公報 特開2003−134716号公報
さて、近年、モータの低電圧化が指向されている。これにより、電機子においてティースに巻回される電機子巻線の巻回数は減少する傾向にある。そして電機子巻線の巻回数の減少により、下記の二点の問題点が顕著となる。
第1の問題点は、回転軸方向におけるモータの寸法に関する。巻回数を変化させる場合、通常、同一スロットに同等程度の導体の断面積を確保するようにモータ設計する。つまり巻回数を減らすのに合わせて巻く銅線は太いものを採用する。これはモータの効率を低下させないためである。その結果、コイルエンド自身の大きさはほとんど変化が無いが、巻線の太さ寸法や太いことによる渡り線の取り回しにくさのため、コイルエンド周辺に設置する渡り部分や結線部分は大きくなる傾向にある。よって、巻回数が減少すると渡り線、引き出し部、結線部分を配置するための空間の大きさは、モータ全体に対する冗長な空間の割合を増大させてしまう。
第2の問題点は、電機子巻線が発生する磁束に関する。電機子巻線の巻回数が減少すると、異なる巻回部における巻回数の差が存在すれば、その差はわずかであっても巻回数の比は大きくなる。よって巻回数の相違がもたらす磁束のアンバランスが顕著となりやすい。磁束のアンバランスは発生する電磁力のアンバランスを生み、振動、騒音の発生要因となるため、問題となる。例えば特許文献1に開示された技術において集中巻の巻回数を適宜増減すれば第2の問題点のみを解決できる。しかしそれだけでは第1の問題点を解決することはできない。
この発明はかかる問題を解決するためになされたもので、回転軸方向の寸法を小さくすることを第1の目的とする。また異なるティースにおいて発生する磁束について、相互にバランスをとることを第2の目的とする。
この発明にかかる電機子は、一方向を軸として環状に配列されるK・P個のティースを備え、相毎にK個の前記ティース(T(1)〜T(K))には電機子巻線が分岐せずに敷設される相数P(P,Kはそれぞれ3以上の整数)の電機子である。
各相の前記電機子巻線は、前記電機子巻線の一端を含み、全ての前記ティースに対して前記軸における一方側に引き出される第1の引き出し部(D1)と、前記電機子巻線の他端を含み、前記一方側に引き出される第2の引き出し部(D2)と、前記ティース毎に集中巻で巻回される巻回部(C(1)〜C(K))と、異なる前記ティースに巻回された前記巻回部同士を、前記一方側で繋ぐ渡り線(B(K,1)〜B(K−1,K))と、前記渡り線の一端と前記巻回部との間で前記一方側で折り返し端(U(1)〜U(K−1))を呈して繋がる折り返し部(R(1)〜R(K−1))とに区分される。
前記折り返し端は前記軸についての周方向において一つ置きに共通に接続され、前記第1引き出し部と前記第2引き出し部とはそれぞれいずれかの前記折り返し端に接続される。
この発明にかかる電機子の第1の態様では、前記Kは3である。各相において、第1乃至第の前記ティース(T(1)〜T())がこの順に前記周方向に配置され、第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C())が、それぞれ前記第1乃至第の前記ティースに集中巻で巻回される。
前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から前記第の前記ティース(T())の前記第の前記ティース(T())側、前記第の前記ティースの前記軸における他方側、前記第のティースの前記第の前記ティース(T())側をこの順に経由して第2の前記渡り線(B())の一端と繋がる。
前記第の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第の前記巻回部と繋がる。
前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側の位置で前記第の前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
第2の前記折り返し部(R())は、前記一方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第の前記巻回部と繋がり、前記第の前記ティースの前記第の前記ティース側、前記第の前記ティースの前記他方側、前記第の前記ティースの前記第の前記ティース側をこの順に経由して第の前記折り返し端(U())に至り、更に前記第の前記ティースの前記第の前記ティース側、前記第の前記ティースの前記他方側、前記第の前記ティースの前記第の前記ティース側をこの順に経由して、第1の前記渡り線と繋がる。
第3の前記渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第の前記巻回部と繋がる。
1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第の前記ティース側において、前記第の前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続される。前記第1の引き出し部と前記第の前記折り返し端とは共通に接続される。
前記第1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第の前記巻回部の巻回数とは等しく、前記第の前記巻回部の巻回数(s)は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも3少ない。
この発明にかかる電機子の第2の態様では、前記Kは5以上の奇数である。各相において、第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回される。前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から前記第K−1の前記ティース(T(K−1))の前記第K−2の前記ティース(T(K−2))側、前記第K−1の前記ティースの前記軸における他方側、前記第K−1のティースの前記第Kの前記ティース(T(K))側をこの順に経由して第K−1の前記渡り線(B(K−1,K))の一端と繋がる。
前記第K−1の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がる。
前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側の位置で前記第K−1の前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
K−1の前記折り返し部(R(K−1))は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がり、前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側、前記第K−1の前記ティースの前記他方側、前記第K−1の前記ティースの前記第K−2の前記ティース側をこの順に経由して第K−1の前記折り返し端(U(K−1))に至り、更に前記第K−1の前記ティースの前記第K−2の前記ティース側、前記第K−1の前記ティースの前記他方側、前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側をこの順に経由して、第K−2の前記渡り線と繋がる。
Kの前記渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第Kの前記巻回部と繋がる。
1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側において、前記第Kの前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続される。前記第1の引き出し部と前記第K−1の前記折り返し端とは共通に接続される。
1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第Kの前記巻回部の巻回数とは等しく、前記第K−1の前記巻回部の巻回数(s)は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも3少ない。
第2k(1≦k<(K−1)/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kのティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、第2k−1の前記渡り線と繋がる。
第2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2kの前記渡り線と繋がる。
前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がる。
第2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の引き出し部と前記第2kの前記折り返し端とは共通に接続される。
前記第2の引き出し部と前記第2k+1の前記折り返し端とは共通に接続される。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第2k+1の前記巻回部の巻回数とは等しい。
前記第2kの前記巻回部の巻回数は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも2少ない。
この発明にかかる電機子の第3の態様は、その第2の態様であって、前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の他端(2)に至る。
この発明にかかる電機子の第4の態様は、その第2の態様であって、前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部から引き出され、前記第K−1の前記ティースの前記第K−2の前記ティース側を経由して前記他方側で折り返して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
この発明にかかる電機子の第5の態様は、前記Kはである。
各相において、第1乃至第の前記ティース(T(1)〜T())がこの順に前記周方向に配置され、第1乃至第の前記巻回部(C(1)〜C())が、それぞれ前記第1乃至第の前記ティースに集中巻で巻回される。
前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から、前記第の前記ティース(T())の前記第の前記ティース(T())側を経由して前記軸における他方側に至り、前記第のティースの前記第の前記ティース側を経由して第2の前記渡り線(B())の一端と繋がる。
前記第の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がる。
前記第2の引き出し部(D2)は、前記他方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第の前記巻回部から引き出され、前記第の前記ティースの前記他方側及び前記第の前記ティースの前記第の前記ティース側を経由して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
第2の前記折り返し部(R())は、前記他方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第の前記巻回部と繋がり、前記第の前記ティースの前記第の前記ティース側を経由して第2の前記折り返し端(U(K−1))に至り、更に前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を往復して第1の前記渡り線と繋がる。
第3の前記渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第の前記巻回部と繋がる。
1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第の前記ティース側において、前記第の前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続され、前記第1の引き出し部と前記第の前記折り返し端とは共通に接続される。
前記第1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と、前記第の前記巻回部の巻回数と、前記第の前記巻回部の巻回数は等しい。
この発明にかかる電機子の第6の態様では、前記Kは5以上である。
各相において、第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回される。
前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から、前記第K−1の前記ティース(T(K−1))の前記第Kの前記ティース(T(K))側を経由して前記軸における他方側に至り、前記第K−1のティースの前記第Kの前記ティース側を経由して第K−1の前記渡り線(B(K−1,K))の一端と繋がる。
前記第K−1の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がる。
前記第2の引き出し部(D2)は、前記他方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部から引き出され、前記第K−1の前記ティースの前記他方側及び前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
K−1の前記折り返し部(R(K−1))は、前記他方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がり、前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して第K−1の前記折り返し端(U(K−1))に至り、更に前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を往復して第K−2の前記渡り線と繋がる。
Kの前記渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第Kの前記巻回部と繋がる。
1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側において、前記第Kの前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続され、前記第1の引き出し部と前記第K−1の前記折り返し端とは共通に接続される。
1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と、前記第K−1の前記巻回部の巻回数と、前記第Kの前記巻回部の巻回数は等しい。
2k(1≦k<(K−1)/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がる。
そして前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、前記第2k−1の前記渡り線と繋がる。
2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、前記第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、前記第2kの前記渡り線と繋がる。
前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がる。
前記第2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の引き出し部と前記第2kの前記折り返し端とは共通に接続される。前記第2の引き出し部と前記第2k+1の前記折り返し端とは共通に接続される。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第2k+1の前記巻回部の巻回数とは等しく、前記第2kの前記巻回部の巻回数は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも2少ない。
この発明にかかる電機子の第7の態様、前記Kは偶数である。
各相において、第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回される。
前記第1の引き出し部(D1)は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部から引き出され、前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して前記軸における他方側で折り返して前記電機子巻線の前記一端(1)に至る。
第1の前記渡り線(B(1,2))は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側の位置で前記第Kの前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の他端(2)に至る。
Kの前記折り返し部(R(K))は、前記一方側かつ前記第1のティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がり、前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側、前記第Kのティースの前記他方側、前記第Kの前記ティースの前記第K−1の前記ティース側をこの順に経由して第Kの前記折り返し端(U(K))に至り、更に前記第Kの前記ティースの前記第K−1の前記ティース側、前記第Kのティースの前記他方側、前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側をこの順に経由して、第K−1の前記渡り線と繋がる。
前記第K−1の前記渡り線の前記第Kの前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がる。
2k(1≦k<K/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kのティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、第2k−1の前記渡り線と繋がる。
2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、前記第2kの前記渡り線と繋がる。
前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がる。
2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部と前記第2k+1の折り返し端とは共通に接続され、前記第2kの折り返し端と前記第Kの折り返し端とは共通に接続される。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第2k+1の前記巻回部の巻回数とは等しく、前記第Kの前記巻回部の巻回数(t)及び前記第2kの前記巻回部の巻回数はいずれも前記第1の前記巻回部の巻回数よりも2少ない。
この発明にかかる電機子の第8の態様は、その第7の態様であって、前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第Kの巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
この発明にかかる電機子の第9の態様は、その第7の態様であって、前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部から引き出され、前記第Kの前記ティースの前記第K−1の前記ティース側を経由して前記他方側で折り返して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
この発明にかかる電機子の第10の態様、前記Kは偶数である。
各相において、第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回される。
前記第1の引き出し部(D1)は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部から引き出され、前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して前記軸における他方側で折り返して前記電機子巻線の前記一端(1)に至る。
前記第1の前記渡り線(B(1,2))は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がる。
前記第2の引き出し部(D2)は、前記他方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの巻回部から引き出され、前記第Kのティースの前記他方側及び前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側を経由して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
Kの前記折り返し部(R(K))は、前記他方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がり、前記第Kの前記ティースの前記他方側、前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側をこの順に経由して前記第Kの前記折り返し端(U(K))に至り、更に前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側で往復することで前記他方側を経由し、第K−1の前記渡り線と繋がる。
前記第K−1の前記渡り線の前記第Kの前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がる。
2k(1≦k<K/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、前記第2k−1の前記渡り線と繋がる。
2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2kの前記渡り線と繋がる。
前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がる。
2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がる。
前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部と前記第2k+1の前記折り返し端とは共通に接続され、前記第2kの前記折り返し端と前記第Kの前記折り返し端とは共通に接続される。
前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と、前記第2k+1の前記巻回部の巻回数と、前記第Kの前記巻回部の巻回数とは等しい。前記第2kの前記巻回部の巻回数は前記第1の前記巻回部の巻回数(m)よりも2少ない。
この発明にかかる電機子の第11の態様は、その第1の態様であって、前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第2の前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の他端(2)に至る。
この発明にかかる電機子の第12の態様は、その第1の態様であって、前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第2の前記巻回部から引き出され、前記第2の前記ティースの前記第1の前記ティース側を経由して前記他方側で折り返して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る。
この発明にかかる電機子によれば、各相において、巻回部同士が第1の引き出し部と第2の引き出し部との間で並列に接続される電機子巻線が連続して敷設される。しかも第1の引き出し部と、第2の引き出し部と、渡り線と、折り返し端とが、全てのティースに対して軸における一方側に配置されるので、軸方向の寸法を小さくすることができる。
この発明にかかる電機子の第の態様によれば、各相の電機子巻線は、第1の引き出し部から、第の渡り線、第の巻回部、第の渡り線、第1の折り返し部、第1の巻回部、第1の渡り線、第2の折り返し部、第の巻回部、をこの順に経由して第2の引き出し部へと連続して敷設される。各相の電機子巻線は、あるいは上記の経路と逆の経路で連続して敷設される。
のティース側に位置する前記第1の巻回部に流れる電流は、第1のティース側に位置する前記第の巻回部に流れる電流と向きが逆になる。第のティース側に位置する前記第の巻回部に流れる電流は、第のティース側に位置する前記第の巻回部に流れる電流と向きが逆になる。よって第1乃至第の巻回部に流れる電流は相互に同じ向きの周回電流となる。
第1の折り返し部は一方側から第1の巻回部に繋がるが、他方側を経由して二往復する。よって第1の折り返し部を他方側において係止して固定でき、しかも第1の折り返し部に流れる電機子電流の効果が相殺される。よって第1の折り返し部に流れる電流は、第1の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
の折り返し部は、第のティースの他方側を経由して、第のティースの周囲で往復する。よって第の折り返し部は第のティースによって、その他方側が固定される。しかも第の折り返し端から電流が流出入するので、第の巻回部の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
第1の引き出し部は、第のティースの他方側を経由して、第のティースの第のティース側と第のティース側とを通る。よって第1の引き出し部は第のティースによって、その他方側が固定される。しかも第1の引き出し部においては、第の折り返し端から見て同じ方向に電流が流出入するので、第の巻回部の巻回数を実質的に更に1だけ増加させるのと同じ効果を与える。
このようにして第の折り返し部と第1の引き出し部に流れる電流は、第の巻回部の巻回数を実質的に3だけ増加させるのと同じ効果を与える。
従って、第1の引き出し部と、第2の引き出し部と、渡り線と、折り返し端とを一方側に配置しつつ、かつこれらの固定を容易にし、更に第1乃至第のティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
この発明にかかる電機子の第3の態様によれば、第K−1のティースの周囲での磁界のバランスが良好となる。
この発明にかかる電機子の第4の態様によれば、第2の引き出し部を第K−2のティース側の位置で第K−1の巻回部から引き出す場合であっても、第2の引き出し部を他方側において係止して固定でき、しかも第2の引き出し部に流れる電機子電流の効果が相殺される。
この発明にかかる電機子の第5の態様によれば、各相の電機子巻線は、第1の引き出し部から、第の渡り線、第の巻回部、第の渡り線、第1の折り返し部、第1の巻回部、第1の渡り線、第2の折り返し部、第の巻回部、をこの順に経由して第2の引き出し部へと連続して敷設される。各相の電機子巻線は、あるいは上記の経路と逆の経路で連続して敷設される。
のティース側に位置する前記第1の巻回部に流れる電流は、第1のティース側に位置する前記第の巻回部に流れる電流と向きが逆になる。第のティース側に位置する前記第の巻回部に流れる電流は、第のティース側に位置する前記第の巻回部に流れる電流と向きが逆になる。よって第1乃至第の巻回部に流れる電流は相互に同じ向きの周回電流となる。
第1の折り返し部は一方側から第1の巻回部に繋がるが、他方側を経由して二往復する。よって第1の折り返し部を他方側において係止して固定でき、しかも第1の折り返し部に流れる電機子電流の効果が相殺される。よって第1の折り返し部に流れる電流は、第1の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
の折り返し部は、第のティースの第のティース側で一方側から他方側へ一往復半している。よって第の折り返し部は他方側において係止して固定できる。第の折り返し端から電流が流出入するため、第の折り返し部は第の巻回部の巻回数を0.5だけ減らす効果がある。しかし第2の引き出し部に流れる電流は、第の巻回部の巻回数を0.5だけ増やす効果があるので、第の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
第1の引き出し部は、第のティースの第のティース側を一方側から他方側へと往復する。よって第1の引き出し部は他方側において係止して固定できる。しかも第1の引き出し部に流れる電流は、第の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
従って、第1の引き出し部と、第2の引き出し部と、渡り線と、折り返し端とを一方側に配置しつつ、かつこれらの固定を容易にし、更に第1乃至第のティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
この発明にかかる電機子の第6の態様によれば、第2kの折り返し部は、第2kのティースの他方側を経由して、第2kのティースの周囲で往復する。よって第2kの折り返し部は第2kのティースによって、その他方側が固定される。しかも第2kの折り返し端から電流が流出入するので、第2kの巻回部の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
第2k+1の折り返し部は、第2k+1の巻回部の第2kのティース側で往復するが、第2k+1の巻回部の一方側から引き出され、かつ一方側に配置された第2kの渡り線と繋がる。よって第2k+1の折り返し部は他方側において係止して固定できる。しかも第2k+1の折り返し部に流れる電流は、第2k+1の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
この発明にかかる電機子の第7の態様によれば、各相の電機子巻線は、第1の引き出し部から、第1の巻回部、第1の渡り線、第2k−1の渡り線、第2kの折り返し部、第2kの巻回部、第2kの渡り線、第2k+1の折り返し部、第2k+1の巻回部、第2k+1の渡り線、第K−1の渡り線、第Kの折り返し部、第Kの巻回部、をこの順に経由して第2の引き出し部へと連続して敷設される。各相の電機子巻線は、あるいは上記の経路と逆の経路で連続して敷設される。
第2のティース側に位置する前記第1の巻回部に流れる電流と、第1のティース側に位置する前記第Kの巻回部に流れる電流と、第2k+1のティース側に位置する前記第2kの巻回部に流れる電流とは、いずれも、第2kのティース側に位置する前記第2k+1の巻回部に流れる電流と向きが逆になる。よって第1乃至第Kの巻回部に流れる電流は相互に同じ向きの周回電流となる。
第1の引き出し部が第1の巻回部から一方側に引き出されるが、他方側を経由して往復する。よって第1の引き出し部を他方側において係止して固定でき、しかも第1の引き出し部に流れる電機子電流の効果が相殺される。よって第1の引き出し部に流れる電流は、第1の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
第2kの折り返し部は、第2kのティースの他方側を経由して、第2kのティースの周囲で往復する。よって第2kの折り返し部は第2kのティースによって、その他方側が固定される。しかも第2kの折り返し端から電流が流出入するので、第2kの巻回部の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
第2k+1の折り返し部は、第2k+1の巻回部の一方側と、一方側に配置された第2kの渡り線との間で繋がり、第2k+1の巻回部の第2kのティース側で二往復している。よって第2k+1の折り返し部は他方側において係止して固定できる。しかも第2k+1の折り返し部に流れる電流は、第2k+1の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
第Kの折り返し部は、第Kのティースの他方側を経由して、第Kのティースの周囲で往復する。よって第Kの折り返し部は第Kのティースによって、その他方側が固定される。しかも第Kの折り返し端から電流が流出入するので、第Kの巻回部の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
従って、第1の引き出し部と、第2の引き出し部と、渡り線と、折り返し端とを一方側に配置しつつ、かつこれらの固定を容易にし、更に第1乃至第Kのティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
この発明にかかる電機子の第8の態様によれば、第Kのティースの周囲での磁界のバランスが良好となる。
この発明にかかる電機子の第9の態様によれば、第2の引き出し部を第K−1のティース側の位置で第Kの巻回部から引き出す場合であっても、第2の引き出し部を他方側において係止して固定でき、しかも第2の引き出し部に流れる電機子電流の効果が相殺される。
この発明にかかる電機子の第10の態様によれば、各相の電機子巻線は、第1の引き出し部から、第1の巻回部、第1の渡り線、第2k−1の渡り線、第2kの折り返し部、第2kの巻回部、第2kの渡り線、第2k+1の折り返し部、第2k+1の巻回部、第2k+1の渡り線、第K−1の渡り線、第Kの折り返し部、第Kの巻回部、をこの順に経由して第2の引き出し部へと連続して敷設される。各相の電機子巻線は、あるいは上記の経路と逆の経路で連続して敷設される。
第2のティース側に位置する前記第1の巻回部に流れる電流と、第1のティース側に位置する前記第Kの巻回部に流れる電流と、第2k+1のティース側に位置する前記第2kの巻回部に流れる電流とは、いずれも、第2kのティース側に位置する前記第2k+1の巻回部に流れる電流と向きが逆になる。よって第1乃至第Kの巻回部に流れる電流は相互に同じ向きの周回電流となる。
第1の引き出し部が第1の巻回部から一方側に引き出されるが、他方側を経由して往復する。よって第1の引き出し部を他方側において係止して固定でき、しかも第1の引き出し部に流れる電機子電流の効果が相殺される。よって第1の引き出し部に流れる電流は、第1の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
第2kの折り返し部は、第2kのティースの他方側を経由して、第2kのティースの周囲で往復する。よって第2kの折り返し部は第2kのティースによって、その他方側が固定される。しかも第2kの折り返し端から電流が流出入するので、第2kの巻回部の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
第2k+1の折り返し部は、第2k+1の巻回部の一方側と、一方側に配置された第2kの渡り線との間で繋がり、第2k+1の巻回部の第2kのティース側で二往復している。よって第2k+1の折り返し部は他方側において係止して固定できる。しかも第2k+1の折り返し部に流れる電流は、第2k+1の巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
第Kの折り返し部は、第Kのティースの他方側を経由して、第Kのティースの第1のティース側を往復する。よって第Kの折り返し部を他方側において係止して固定できる。しかも第Kの折り返し端から電流が流出入し、第Kの折り返し端から見た電流の流れは、第2の引き出し部から見た電流の流れと、方向が反対であるので、第Kの巻回部の巻回数に実質的な影響を与えない。
従って、第1の引き出し部と、第2の引き出し部と、渡り線と、折り返し端とを一方側に配置しつつ、かつこれらの固定を容易にし、更に第1乃至第Kのティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
この発明にかかる電機子の第11の態様によれば、第2のティースの周囲での磁界のバランスが良好となる。
この発明にかかる電機子の第12の態様によれば、第2の引き出し部を第1のティース側の位置で第2の巻回部から引き出す場合であっても、第2の引き出し部を他方側において係止して固定でき、しかも第2の引き出し部に流れる電機子電流の効果が相殺される。
渡り線を回転軸方向端部において配置する方法や、そのための構成は公知であるので、ここではその詳細は割愛する。かかる方法や構成は例えば上記の特許文献1〜4に紹介されている。また引き出し部や折り返し部に相当する部位についても、例えば特許文献1〜4において紹介されているので詳細は割愛する。以下、簡単な説明を行う。
図13は電機子巻線が敷設される対象を簡単に示す概念図である。電機子1は巻回部が巻回されるティースTを備えており、回転軸方向を軸として周方向に環状に配列される。ティースTは周方向において回転軸とは反対側でヨークYによって連結される。図13では、回転軸からヨークYへと見て周方向に電機子を展開して示しているため、周方向が横方向として、回転軸方向が縦方向として、それぞれ現れている。
電機子1にはそのティースに対して回転軸方向における一方側(以下、単に「一方側」と称す:全図において上側として現れる)の端部に電気絶縁性のボビン21が、ティースに対して回転軸方向における他方側(以下、単に「他方側」と称す:全図において下側として現れる)の端部に電気絶縁性のボビン22が、それぞれ設けられる。ボビン21にはティースTとは反対側に開口する凹部31が設けられている。ボビン22にはティースTとは反対側に開口する凹部32が設けられている。
凹部31,32は電機子巻線を係止し、これを屈曲又は折り返す機能を果たす。当該機能を果たす突起を、凹部31,32に代替して設けてもよい。
これまで、一相当たりの電機子巻線が分岐せずに敷設される場合、ボビン21,22のいずれか一方のみにおいて、渡り線を配置し、引き出し部や折り返し部を取り出す構成は開示されていなかった。しかし本願では、詳細には後述するが、ボビン21には渡り線が配置され、引き出し部や折り返し部がボビン21側から取り出される。他方、ボビン22にはその凹部32において電機子巻線がティースT同士の間を往復するために係止されるに過ぎない。よってボビン22はボビン21よりも短く、回転軸方向の寸法を小さくすることができる。
凹部31,32は、いずれも周方向においてティースTと若干位置がずれている。電機子巻線は他方側から一方側へとティースT同士の間を経由し、凹部31に係止され、渡り線として周方向のいずれか(図13において右側もしくは左側)へ屈曲して周方向に延在する。
凹部32は対を成して設けられる。引き出し部あるいは折り返し部が凹部32に係止されて折り返し、ティースT同士の間を往復する。但し、折り返し部が呈する折り返し端は一方側にのみ現れ、凹部32に現れない。これについても詳細は後述する。
図13に示された凹部31,32の全てに電機子巻線が係止されるとは限らない。よって図13で例示したように全てのティースTに対応して凹部31,32を設ける必要はない。凹部31,32が必要な箇所は、下記の実施の形態において具体的に説明される。
以下、第1乃至第3の実施の形態ではティースの個数が奇数個である場合について、第4乃至第6の実施の形態ではティースの個数が偶数個である場合について、それぞれ説明する。但し、以下の条件が第1乃至第6の実施の形態で共通する。
即ち、相数をPとし、一相当たりのティースの数をKとする。ここでP,Kはそれぞれ3以上の整数である。よって電機子に設けられたティースの総数はK・P個である。これらのティースが回転軸の周囲に環状に配列される。但し図示の繁雑を避けるため、一相当たりの電機子巻線についての構成を示す。よって各実施の形態で示される図面では、同相の電機子巻線が巻回されるK個のティースT(1)〜T(K)のみが描かれている。ティースT(1)〜T(K)は周方向にこの順に配置されている。
他の相のティースは、描かれたティース同士の間であって電機子巻線が敷設されていない位置に設けられる。例えば三相のモータを例に採れば、U相のティース、V相のティース、W相のティースが、この順に循環して周方向に配置される。他の相の電機子巻線についても下記の実施の形態で説明される電機子巻線と同様の構成が採用される。
電機子巻線は相毎に分岐せずに連続して敷設される。そして各相の電機子巻線の両端は、一対の引き出し部に含まれる。
なお、各実施の形態で説明される種々の方向や向きに対して鏡像反転を施して得られる構成も、当然にそれぞれの実施の形態に含まれる。
第1の実施の形態.
図1はこの発明の第1の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。主として電機子巻線が敷設される構成を示すため、回転軸からヨークYへと見て周方向に電機子を展開して示している。よって周方向が横方向として、回転軸方向が縦方向として、それぞれ現れている。周方向に展開するための切断箇所は、図の左端及び右端に相当する。
当該電機子においても図13に示されたボビン21,22が設けられるが、図示の繁雑を避けるため、ここでは省略している。
引き出し部D1は電機子巻線の一端1を含み、全てのティースT(1)〜T(K)に対して一方側(図1の上側)に引き出される。引き出し部D2は電機子巻線の他端2を含み、全てのティースT(1)〜T(K)に対して一方側に引き出される。
各相の電機子巻線は、巻回部C(1)〜C(K)と、渡り線B(K,1)〜B(K−1,K)と、折り返し部R(1)〜R(K−1)とに区分される。
巻回部C(j)(jは2≦j≦K−1を満足する整数)はティースT(j)毎に集中巻で巻回される。また巻回部C(1),C(K)はそれぞれティースT(1),T(K)に集中巻で巻回される。
渡り線B(j,j+1)は巻回部C(j),C(j+1)同士を一方側で繋ぐ。渡り線B(K,1)は巻回部C(K),C(1)同士を一方側で繋ぐ。渡り線B(1,2)は巻回部C(1),C(2)同士を一方側で繋ぐ。
折り返し部R(j)は、渡り線B(j−1,j)の一端と巻回部C(j)との間で、一方側で折り返し端U(j)を呈して繋がる。折り返し部R(1)は、渡り線B(K,1)の一端と巻回部C(1)との間で、一方側へと折り返し端U(1)を呈して繋がる。
K=3の場合、構造CCは存在せず、渡り線B(1,2)は渡り線B(K−2,K−1)と一致する。またK>3の場合、構造CCにおいてkは1≦k<(K−1)/2となる整数である。例えばK=5であればk=1であり、2k=2,2k+1=3となる。またK=7であればk=1,2という複数の値を採り得る。この場合、構造CCは渡り線B(1,2)と渡り線B(K−2,K−1)との間で直列に接続されて複数存在することになる。
図1において矢印は電機子巻線を敷設する方向を示す。ここでは引き出し部D1から引き出し部D2へと分岐することなく連続して電機子巻線を敷設する場合を示す。敷設する方向は引き出し部D2から引き出し部D1へ向かう方向であっても構わない。
電機子巻線は分岐することなく連続して敷設されるのであるから、電機子巻線の各部分のうち隣接する一対、例えば渡り線と折り返し部、渡り線と巻回部、巻回部と折り返し部、引き出し部と巻回部、引き出し部と折り返し部は繋がっている。これは他の実施の形態についても同様である。
以下、既に敷設されているルートを辿る表現で、電機子巻線を敷設する方向を説明する。図1において電機子巻線が辿る方向は矢印で示されている。電機子巻線の一端1は、ティースT(K−1)のティースT(K−2)側で、一方側に配置される。ティースT(K−2)は図1では構造CCのうちでティースT(K−1)に最も近いティースT(2k+1)として示されている。但しK=3であれば上述のように構造CCは省略されるので、ティースT(K−2)にはティースT(1)が相当する。
電機子巻線は一端1からティースT(K−1)のティースT(K−2)側を一方側から他方側へと進み、ティースT(K−1)の第1の角で屈曲して、ティースT(K−1)の他方側へ進む。ここでティースT(K−1)の第1の角とは、ティースT(K−1)のティースT(K−2)側かつ他方側の角である。そして電機子巻線はティースT(K−1)の第2の角で屈曲して、ティースT(K−1)のティースT(K)側を他方側から一方側へと進む。ここでティースT(K−1)の第2の角とは、ティースT(K−1)のティースT(K)側かつ他方側の角である。
上述のようにして一方側に達した電機子巻線は、ティースT(K−1)のティースT(K)側かつ一方側にある凹部31(図13参照)に係止され、ティースT(K)側へと周方向に屈曲する。この屈曲前の電機子巻線は引き出し部D1として把握される。この屈曲後の電機子巻線は渡り線B(K−1,K)を形成する。換言すれば引き出し部D1が上述の経路を通って渡り線B(K−1,K)の一端と繋がる。
電機子巻線は渡り線B(K−1,K)を形成しつつ、ティースT(K)のティースT(K−1)側かつ一方側にある凹部31に係止されて屈曲し、ティースT(K)のティースT(K−1)側を一方側から他方側へと進む。この屈曲前の電機子巻線までが渡り線B(K−1,K)として把握され、この屈曲後の電機子巻線は巻回部C(K)として把握される。つまり渡り線B(K−1,K)の他端が巻回部C(K)と繋がる。
電機子巻線はティースT(K)のティースT(K−1)側且つ一方側(図1ではティースT(K)の左上)を巻き始めとしてティースT(K)に反時計回りでm回巻回され、巻回部C(K)を形成する。電機子巻線はティースT(K)をそのティースT(1)側且つ一方側(図1ではティースT(K)の右上)から離れ、ティースT(K)のティースT(1)側かつ一方側にある凹部31に係止されて周方向に屈曲し、渡り線B(K,1)を形成する。つまり渡り線B(K,1)は巻回部C(K)と繋がる。
なお、巻回部C(K)は厳密には、ティースT(K)の一方側を(m−1)回しか通過していない。しかしながら通常、周方向に配置されるティースはその回転軸方向の両端において周方向の寸法は小さい。よってティースに巻回される電機子巻線のうち、一方側や他方側に存在する部分が発生する磁束は無視してよい。よってここでは巻回部C(K)の巻回数を上述のようにm回とする。
電機子巻線は渡り線B(K,1)を形成しつつ周方向に向かい、ティースT(1)のティースT(K)側かつ一方側にある凹部31に係止されて屈曲し、ティースT(1)のティースT(K)側を一方側から他方側へと進む。この屈曲前の電機子巻線までが渡り線B(K,1)として把握され、この屈曲後の電機子巻線は後述する巻回部C(1)迄が折り返し部R(1)として把握される。つまり渡り線B(K,1)が折り返し部R(1)と繋がる。
電機子巻線は以下のように進んで折り返し部R(1)を形成する。即ち、ティースT(1)のティースT(K)側を二往復する。具体的には電機子巻線は、ティースT(1)のティースT(K)側かつ一方側にある凹部31に係止されて屈曲した後、ティースT(1)のティースT(K)側を一方側から他方側へと進み、ティースT(1)のティースT(K)側かつ他方側にある一対の凹部32(図13参照)に係止されて折り返し、ティースT(1)のティースT(K)側を他方側から一方側へと進む。
その後、一方側において折り返し端U(1)を呈して再びティースT(1)のティースT(K)側を一方側から他方側へと進み、前述の一対の凹部32に係止されて折り返し、ティースT(1)のティースT(K)側を他方側から一方側へと進む。折り返し端U(1)は凹部31に係止される必要はない。別途、公知の方法によって一方側に引き出せるからである。
電機子巻線はその後、ティースT(1)のティースT(K)側且つ一方側(図1ではティースT(1)の左上)を巻き始めとしてティースT(1)に時計回りでm回巻回され、巻回部C(1)を形成する。つまり折り返し部R(1)はティースT(1)のティースT(K)側且つ一方側で巻回部C(1)と繋がる。電機子巻線はティースT(1)をそのティースT(K)側且つ一方側から離れ、ティースT(1)のティースT(K)側かつ一方側の凹部31に係止されて屈曲する。この屈曲により、これ以降は電機子巻線が渡り線B(1,2)を形成する。つまり渡り線B(1,2)と巻回部C(1)とは、ティースT(K)側かつ一方側で繋がる。
その後、構造CCを経由した電機子巻線は、渡り線B(K−2,K−1)を形成しつつ周方向に進み、ティースT(K−1)のティースT(K)側かつ一方側にある凹部31に係止されて屈曲した後、ティースT(K−1)のティースT(K)側を一方側から他方側へと進む。この屈曲後の電機子巻線は後述する巻回部C(K−1)迄が折り返し部R(K−1)として把握される。つまり渡り線B(K−2,K−1)が折り返し部R(K−1)と繋がる。
電機子巻線は以下のように進んで折り返し部R(K−1)を形成する。即ち、電機子巻線はティースT(K−1)のティースT(K)側、ティースT(K−1)の他方側を経由し(途中で第2の角、第1の角で屈曲する)、ティースT(K−1)のティースT(K−2)側を他方側から一方側へと進む。その後、電機子巻線は一方側において折り返し端U(K−1)を呈してティースT(K−1)のティースT(K−2)側を一方側から他方側へと進む。電機子巻線は再びティースT(K−1)の他方側を経由する(途中で第1の角、第2の角で屈曲する)。
その後、電機子巻線はティースT(K−1)のティースT(K)側且つ一方側(図1ではティースT(K−1)の右上)を巻き始めとしてティースT(K−1)に反時計回りでs回巻回され、巻回部C(K−1)を形成する。つまり巻回部C(K−1)は、T(K−1)のティースT(K)側且つ一方側で折り返し部R(K−1)と繋がる。電機子巻線はティースT(K−1)をそのティースT(K)側且つ一方側から離れ、引き出し部D2となって一方側に引き出され、他端2に至る。
次に構造CCにおける電機子巻線の敷設について説明する。なお、上述のように構造CCは複数が直列に接続されることがある。但し、最もティースT(1)に近い巻回部C(2k)に繋がる渡り線B(2k−1,2k)は、渡り線B(1,2)と一致する。
電機子巻線は渡り線B(2k−1,2k)を形成しつつ周方向に配置され、ティースT(2k)のティースT(2k+1)側かつ一方側にある凹部31に係止されて屈曲した後、以下のように進んで折り返し部R(2k)を形成する。即ち、電機子巻線はティースT(2k)のティースT(2k+1)側、ティースT(2k)の他方側を経由し、ティースT(2k)のティースT(2k−1)側(ティースT(2k+1)と反対側)を他方側から一方側へと進む。
その後、電機子巻線は一方側において折り返し端U(2k)を呈してティースT(2k)のティースT(2k−1)側を一方側から他方側へと進む。電機子巻線は再びティースT(2k)の他方側を経由し、ティースT(2k)のティースT(2k+1)側を他方側から一方側へと進む。
その後、電機子巻線はティースT(2k)のティースT(2k+1)側かつ一方側(図1ではティースT(2k)の右上)を巻き始めとしてティースT(2k)に反時計回りでt回巻回され、巻回部C(2k)を形成する。電機子巻線はティースT(2k)をそのティースT(2k+1)側かつ一方側から離れ、ティースT(2k)のティースT(2k+1)側かつ一方側にある凹部31に係止されて屈曲した後、渡り線B(2k,2k+1)を形成する。
電機子巻線は渡り線B(2k,2k+1)を形成した後、ティースT(2k+1)のティースT(2k)側かつ一方側にある凹部31に係止されて屈曲し、以下のように進んで折り返し部R(2k+1)を形成する。即ち、電機子巻線はティースT(2k+1)のティースT(2k)側において二往復する。具体的には電機子巻線がまず一方側から他方側に向かい、ティースT(2k+1)のティースT(2k)側かつ他方側にある一対の凹部32に係止されて折り返し、他方側から一方側へと向かう。電機子巻線がこのように他方側を経由し、一方側において折り返し端U(2k+1)に至る。電機子巻線は更に一方側から他方側に向かい、上述の凹部32に係止されて折り返し、他方側から一方側へと向かう。
このようにして電機子巻線は、折り返し部R(2k+1)を形成した後、ティースT(2k+1)のティースT(2k)側かつ一方側(図1ではティースT(2k+1)の左上)を巻き始めとしてティースT(2k+1)に時計回りでm回巻回され、巻回部C(2k+1)を形成する。つまり折り返し部R(2k+1)は巻回部C(2k+1)と、一方側かつティースT(2k)側の位置で繋がる。
電機子巻線はティースT(2k+1)をそのティースT(2k)側かつ一方側から離れ、ティースT(2k+1)のティースT(2k)側かつ一方側にある凹部31に係止されて周方向に屈曲し、渡り線B(2k+1,2k+2)を形成する。
このような電機子巻線の敷設を簡単に言えば、電機子巻線は構造CCが無い場合には次の経路を順に、あるいは逆に辿って敷設されることになる:引き出し部D1、渡り線B(K−1,K)、巻回部C(K)、渡り線B(K,1)、折り返し部R(1)、巻回部C(1)、渡り線B(1,2)、渡り線B(K−2,K−1)、折り返し部R(K−1)、巻回部C(K−1)、引き出し部D2。
図2は図1に示された電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。折り返し端U(K−1),U(2k)及び引き出し部D1が接続線10で相互に接続される。折り返し端U(1),U(2k+1)及び引き出し部D2が接続線20で相互に接続される。ここでは接続線20が中性点に接続されるものとし、接続線10から電流が流れ込む場合を例示している。
折り返し部は周方向において一つ置きに接続され、引き出し部D1,D2はそれぞれいずれかの折り返し部に接続されることになり、引き出し部D1,D2間で並列に接続される電機子巻線が連続して敷設されることになる。
このように電機子巻線が構成されることにより、各相において、巻回部同士が引き出し部D1と引き出し部D2との間で並列に接続される電機子巻線が連続して敷設される。しかも引き出し部D1と、引き出し部D2と、渡り線と、折り返し端とが、全てのティースに対して軸における一方側に配置されるので、軸方向の寸法を小さくすることができる。
接続線10から電流が流れ込むことにより、引き出し部D1から渡り線B(K−1,K)を経由して巻回部C(K)に電流が流れ、更に折り返し端U(1)を介して接続線20へと電流が流れ出す。
接続線10から電流が流れ込むことにより、折り返し端U(K−1)から折り返し部R(K−1)を経由して巻回部C(K−1)に電流が流れ、更に引き出し部D2を介して接続線20へと電流が流れ出す。また折り返し端U(K−1)から折り返し部R(K−1)及び渡り線B(K−2,K−1)、B(2k+1,2k+2)を経由して巻回部C(2k+1)に電流が流れ、更に折り返し部R(2k+1)、折り返し端U(2k+1)を介して接続線20へと電流が流れ出す。
接続線10から電流が流れ込むことにより、折り返し端U(2k)から折り返し部R(2k)を経由して巻回部C(2k)に電流が流れ、更に渡り線B(2k,2k+1)、折り返し部R(2k+1)、折り返し端U(2k+1)を介して接続線20へと電流が流れ出す。また折り返し端U(2k)から折り返し部R(2k)及び渡り線B(2k−1,2k)、B(1,2)を経由して巻回部C(1)に電流が流れ、更に折り返し部R(1)、折り返し端U(1)を介して接続線20へと電流が流れ出す。
電機子巻線が敷設される方向と関係なく、折り返し端からその属する折り返し部を見た場合には電流の流入または電流の流出のいずれか一方のみが生じるので、いずれの巻回部においてもその周回電流の方向は等しい。図2では周回電流の方向が反時計回りとなる場合が例示されている。
より具体的には以下のようになる。ティースT(K)側に位置する巻回部C(1)に流れる電流は、ティースT(1)側に位置する巻回部C(K)に流れる電流と向きが逆になる。ティースT(K−1)の側に位置する巻回部C(K)に流れる電流は、ティースT(K)側に位置する巻回部C(K−1)に流れる電流と向きが逆になる。
構造CCが存在する場合には、ティースT(2k+1)側に位置する巻回部C(2k)に流れる電流は、ティースT(2k)側に位置する巻回部C(2k+1)に流れる電流と向きが逆になる。またティースT(2k+1)と反対側に位置する巻回部C(2k)に流れる電流は、また構造CC側に位置する巻回部C(1)に流れる電流と向きが逆になる。よって巻回部C(1)〜C(K)に流れる電流は相互に同じ向きの周回電流となる。
折り返し部R(1)は一方側から巻回部C(1)に繋がるが、他方側を経由して二往復する。よって折り返し部R(1)を他方側において凹部32によって係止して固定でき、しかも折り返し部R(1)に流れる電機子電流の効果が相殺される。よって折り返し部R(1)に流れる電流は、巻回部C(1)の巻回数に実質的な影響を与えない。
折り返し部R(K−1)は、ティースT(K−1)の他方側を経由して、ティースT(K−1)の周囲で往復する。よって折り返し部R(K−1)はティースT(K−1)によって、その他方側が固定される。しかも折り返し端U(K−1)から電流が流入するので、折り返し部R(K−1)は巻回部C(K−1)の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
引き出し部D1は、ティースT(K−1)の他方側を経由して、ティースT(K−1)のティースT(K−2)側とティースT(K)の側とを通る。よって引き出し部D1はティースT(K−1)によって、その他方側が固定される。しかも引き出し部D1は、折り返し端U(K−1)から見て同じ方向に電流が流入するので、巻回部C(K−1)の巻回数を実質的に更に1だけ増加させるのと同じ効果を与える。
このようにして折り返し部R(K−1)と引き出し部D1に流れる電流は、巻回部C(K−1)の巻回数を実質的に3だけ増加させるのと同じ効果を与える。よって1<s=m−3に設定することにより、ティースT(1)〜T(K)に発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
更に、構造CCについてみれば、折り返し部R(2k)は、ティースT(2k)の他方側を経由して、ティースT(2k)の周囲で往復する。よって折り返し部R(2k)はティースT(2k)によって、その他方側が固定される。しかも折り返し端U(2k)から電流が流入するので、折り返し部R(2k)は巻回部C(2k)の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
折り返し部R(2k+1)は、巻回部C(2k+1)のティースT(2k)側で往復するが、巻回部C(2k+1)の一方側から引き出され、かつ一方側に配置された渡り線B(2k)と繋がる。よって折り返し部R(2k+1)は他方側において凹部32に係止して固定できる。しかも折り返し部R(2k+1)に流れる電流は、巻回部C(2k+1)の巻回数に実質的な影響を与えない。よって1<t=m−2に設定することにより、構造CCが存在する場合であっても、全てのティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
第2の実施の形態.
図3はこの発明の第2の実施の形態にかかる電機子の構成の一部を示す模式図である。図1と同様に、電機子巻線が巻回される方向が矢印で示されている。
第2の実施の形態は第1の実施の形態に対してティースT(K−1)の周囲に配置される電機子巻線のみが相違するので、その他の部分の構成は省略している。即ち、渡り線B(1,2)に接続される巻回部(1)や、巻回部C(1)に接続される折り返し部R(1)の他、渡り線B(K,1)、巻回部C(K)、構造CCの内部が省略されている。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比較して、引き出し部D2を形成する電機子巻線の敷設が相違する。既に敷設されているルートを辿る表現で電機子巻線を敷設する方向を説明する。本実施の形態において電機子巻線は、その敷設の際、巻回部C(K−1)を形成した後、ティースT(K−1)からそのティースT(K−2)(構造CCが存在する場合には最もティースT(K−1)に近いティースT(2k+1)が相当する。構造CCが存在しない場合にはティースT(1)が相当する)側且つ一方側から離れ、ティースT(K−1)のティースT(K−2)側を一方側から他方側に進み、凹部32に係止されて折り返し、一方側へと進んで他端2に至る。
図4は図3に示された電機子巻線に対して電流が流れる方向を示す模式図である。図2と同様に、折り返し端U(K−1)と一端1とは接続線10に、他端2は接続線20に接続され、電流が流れる方向が矢印で示されている。第1の実施の形態と比較すると、巻回部C(K−1)から他端2へと引き出し部D2を電流が流れる際、当該電流はティースT(K−1)のティースT(K−2)側を一往復する。
本実施の形態によれば、引き出し部D2をティースT(K−2)側の位置で巻回部C(K−1)から引き出す場合であっても、引き出し部D2を他方側において凹部32で係止して固定できる。しかも引き出し部D2に流れる電機子電流の効果は相殺されるので、第1の実施の形態と同様にして磁束のバランスが得られる。
もちろん、第1の実施の形態と同様に、引き出し部D1,D2と、渡り線と、折り返し端とが、全てのティースに対して軸における一方側に配置されるので、回転軸方向の寸法を小さくすることができる。
第3の実施の形態.
図5はこの発明の第3の実施の形態にかかる電機子の構成の一部を示す模式図である。図1と同様に、電機子巻線が巻回される方向が矢印で示されている。
第3の実施の形態は第1の実施の形態に対してティースT(K−1)の周囲に配置される電機子巻線のみが相違するので、その他の部分の構成は省略している。即ち、図3と同様の省略が採用されている。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態と比較して、引き出し部D1,D2及び折り返し部R(K−1)を全てティースT(K−1)のティースT(K)側に配置した点で相違している。以下、既に敷設されているルートを辿る表現で電機子巻線を敷設する方向を説明する。
本実施の形態において電機子巻線は、その配置の際、渡り線B(K−2,K−1)を形成した後、ティースT(K−1)のティースT(K)側かつ一方側に設けられた凹部31で屈曲し、一方側から他方側へと向かって折り返し部R(K−1)を形成し始める。つまり折り返し部R(K−1)は渡り線B(K−2,K−1)と、ティースT(K−1)のティースT(K)側かつ一方側で繋がる。
折り返し部R(K−1)は、ティースT(K−1)のティースT(K)側かつ他方側に設けられた凹部32に係止されて折り返し、ティースT(K−1)のティースT(K)側を他方側から一方側へと進む。そして一方側で折り返し端U(K−1)に至り、再びティースT(K−1)のティースT(K)側を一方側から他方側へと進む。そして上記の凹部32に係止されて折り返し、ティースT(K−1)のティースT(K)側且つ他方側(図5においてティースT(K−1)の右下)を巻初めとして巻回部C(K−1)を形成する。つまり折り返し部R(K−1)はティースT(K−1)のティースT(K)側且つ一方側で巻回部C(K−1)と繋がる。巻回部C(K−1)は反時計回りでm回巻回される。
電機子巻線は、ティースT(K−1)をそのティースT(K−2)側かつ他方側(図5においてティースT(K−1)の左下)から離れ、ティースT(K−1)のティースT(K−2)側かつ他方側に設けられた凹部32に係止されて周方向に屈曲し、ティースT(K−1)の他方側を進む。更に電機子巻線は、ティースT(K−1)のティースT(K)側かつ他方側に設けられた凹部32に係止されて屈曲し、ティースT(K−1)のティースT(K)側を他方側から一方側へと進んで引き出し部D2を構成し、一方側の他端2に至る。
厳密には巻回部C(K−1)は、ティースT(K−1)の他方側を(m−1)回しか通過していない。しかしながら巻回部C(K)の巻回数と同様に考え(第1の実施の形態参照)、巻回部C(K−1)の巻回数も上述のようにm回とする。
また電機子巻線の一端1から渡り線B(K−1,K)に至るまでの引き出し部D1の敷設は、第1の実施の形態ではティースT(K−1)の他方側を経由していたが、第3の実施の形態ではティースT(K−1)のティースT(K)側かつ他方側に設けられた凹部32に係止されて折り返している。
このような電機子巻線の敷設を簡単に言えば、電機子巻線は構造CCが無い場合には次の経路を順に、あるいは逆に辿って敷設されることになる(図1をも参照):引き出し部D1、渡り線B(K−1,K)、巻回部C(K)、渡り線B(K,1)、折り返し部R(1)、巻回部C(1)、渡り線B(1,2)、渡り線B(K−2,K−1)、折り返し部R(K−1)、巻回部C(K−1)、引き出し部D2。
図6は図5に示された電機子巻線に対して電流が流れる方向を示す模式図である。図2と同様に、折り返し端U(K−1)と一端1とは接続線10に、他端2は接続線20に接続され、電流が流れる方向が矢印で示されている。第1の実施の形態と比較すると、引き出し部D1,D2及び折り返し部R(K−1)に流れる電流同士はその効果を相殺する。よって巻回部C(K−1)の巻回数をm回とすることで、第1の実施の形態と同様にして磁束のバランスが得られる。
より具体的には、折り返し部R(K−1)は、ティースT(K−1)のティースT(K)の側で一方側から他方側へ一往復半している。よって折り返し部R(K−1)は他方側において凹部32で係止して固定できる。折り返し端U(K−1)から電流が流入するため、折り返し部R(K−1)は巻回部C(K−1)の巻回数を0.5だけ減らす効果がある。しかし引き出し部D2に流れる電流は、巻回部C(K−1)の巻回数を0.5だけ増やす効果があるので、巻回部C(K−1)の巻回数に実質的な影響を与えない。
引き出し部D1は、ティースT(K−1)のティースT(K)側を一方側から他方側へと往復する。よって引き出し部D1は他方側において凹部32で係止して固定できる。しかも引き出し部D1に流れる電流は、巻回部C(K−1)の巻回数に実質的な影響を与えない。
従って、引き出し部D1,D2と、渡り線と、折り返し端とを一方側に配置しつつ、かつこれらの固定を容易にし、更に全てのティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
もちろん、第1の実施の形態と同様に、引き出し部D1,D2と、渡り線と、折り返し端とが、全てのティースに対して軸における一方側に配置されるので、回転軸方向の寸法を小さくすることができる。
第4の実施の形態.
図7はこの発明の第4の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。図1と同様にして展開された図であり、電機子巻線が巻回される方向が矢印で示されている。ここでは引き出し部D1から引き出し部D2へと分岐することなく連続して電機子巻線を巻回する場合を示す。巻回する方向は引き出し部D2から引き出し部D1へ向かう方向であっても構わない。
引き出し部D1は電機子巻線の一端1を含み、全てのティースT(1)〜T(K)に対して一方側(図7の上側)に引き出される。引き出し部D2は電機子巻線の他端2を含み、全てのティースT(1)〜T(K)に対して一方側に引き出される。
各相の電機子巻線は、巻回部C(1)〜C(K)と、渡り線B(K,1)〜B(K−1,K)と、折り返し部R(1)〜R(K−1)とに区分される。Kは3以上の偶数であるので、構造CCは必ず存在する。但し構造CC自体の構成は既に第1の実施の形態で説明したので、ここでは繰り返さない。
本実施の形態においてはkは1≦k<K/2となる。例えばK=4であればk=1であり、2k=2,2k+1=3となる。またK=6であればk=1,2という複数の値を採り得る。この場合、構造CCは渡り線B(1,2)と渡り線B(K−1,K)との間で直列に接続されて複数存在することを表す。
巻回部C(1),C(K)はそれぞれティースT(1),T(K)に集中巻で巻回される。渡り線B(1,2)は巻回部C(1),C(2)同士を一方側で繋ぐ。渡り線B(K−1,K)は巻回部C(K),C(K−1)同士を一方側で繋ぐ。折り返し部R(K)は、渡り線B(K−1,K)の一端と巻回部C(K)との間で、一方側へと折り返し端U(K)を呈して繋がる。
以下、既に敷設されているルートを辿る表現で電機子巻線を敷設する方向を説明する。電機子巻線の一端1は、ティースT(1)のティースT(K)側(構造CCと反対側)で、一方側に配置される。電機子巻線はティースT(1)のティースT(K)側を一方側から他方側へと進み、ティースT(1)のティースT(K)側かつ他方側に設けられた凹部32(図13参照)で係止されて折り返し、ティースT(1)のティースT(K)側を他方側から一方側へと進み、引き出し部D1を形成する。
その後、電機子巻線はティースT(1)のティースT(K)且つ一方側(図7ではティースT(1)の左上)を巻き初めとしてティースT(1)に時計回りでm回巻回され、巻回部C(1)を形成する。電機子巻線は、ティースT(1)をそのティースT(K)側かつ一方側から離れ、ティースT(1)のティースT(K)側かつ一方側に配置された凹部31によって屈曲し、渡り線B(1,2)を形成して周方向へ進む。つまり渡り線B(1,2)は、一方側かつティースT(K)側の位置で巻回部C(1)と繋がることになる。渡り線B(1,2)は構造CCの内、最もティースT(1)に近い渡り線B(2k−1,2k)に一致する。
電機子巻線は構造CC内を第1の実施の形態で説明したように敷設された後、渡り線B(2k+1,2k+2)として周方向に延在する。渡り線B(K−1,K)は構造CCの内、最もティースT(K)に近い渡り線B(2k+1,2k+2)に一致する。
電機子巻線は渡り線B(K−1,K)として周方向を延在した後、ティースT(K)のティースT(1)側(構造CCとは反対側)かつ一方側に設けられた凹部31(図13参照)に係止されて屈曲する。この屈曲後の電機子巻線は折り返し部R(K)として把握される。つまり渡り線B(K−1,K)が折り返し部R(K)と繋がる。
電機子巻線は以下のように進んで折り返し部R(K)を形成する。即ち、電機子巻線はティースT(K)のティースT(1)側(構造CCと反対側)、ティースT(K)の他方側を経由し(途中でティースT(K)の他方側の二つの角で屈曲する)、ティースT(K)の構造CC側(ティースT(K−1)側)を他方側から一方側へと進む。その後、電機子巻線は一方側において折り返し端U(K)を呈してティースT(K)の構造CC側を一方側から他方側へと進む。電機子巻線は再びティースT(K)の他方側を経由する(途中でティースT(K)の他方側の二つの角で屈曲する)。
その後、電機子巻線はティースT(K)のティースT(1)側且つ一方側(図7ではティースT(K)の右上)を巻き初めとしてティースT(K)に反時計回りでt回巻回されて巻回部C(K)を形成する。巻回部C(K)を形成した電機子巻線は、その後、ティースT(K)のティースT(1)側且つ一方側から引き出され、引き出し部D2を形成して他端2に至る。
このような電機子巻線の敷設を簡単に言えば、電機子巻線は次の経路を順に、あるいは逆に辿って敷設されることになる:引き出し部D1、渡り線B(1)、巻回部C(1)、渡り線B(1,2)、構造CC、渡り線B(K−1,K)、折り返し部R(K)、巻回部C(K)、引き出し部D2。
図8は図7に示された電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。引き出し部D1,D2及び折り返し端U(2k+1)が接続線20で相互に接続される。折り返し端U(K),U(2k)が接続線10で相互に接続される。ここでは接続線20が中性点に接続されるものとし、接続線10から電流が流れ込む場合を例示している。
折り返し部は周方向において一つ置きに接続され、引き出し部D1,D2はそれぞれいずれかの折り返し部に接続されることになり、引き出し部D1,D2間で並列に接続される電機子巻線が連続して敷設されることになる。
接続線10から電流が流れ込むことにより折り返し端U(K)から折り返し部R(K)を経由して巻回部C(K)に電流が流れ込む。また折り返し端U(K)から折り返し部R(K)、渡り線B(K−1,K),B(2k+1,2k+2)を経由して巻回部C(2k+1)に電流が流れ込む。
また折り返し端U(2k)から折り返し部R(2k)を経由して巻回部C(2k)に電流が流れ込む。また折り返し端U(2k)から折り返し部R(2k)、渡り線B(2k−1,2k),B(1,2)を経由して巻回部C(1)に電流が流れ込む。
巻回部C(1)に流れた電流は、引き出し部D1を介して接続線20へと流れ出す。巻回部C(2k)に流れた電流は、渡り線B(2k,2k+1)、折り返し部R(2k+1)、折り返し端U(2k+1)を経由して接続線20へと流れ出す。巻回部C(2k+1)に流れた電流は、折り返し部R(2k+1)、折り返し端U(2k+1)を経由して接続線20へと流れ出す。巻回部C(K)に流れた電流は、引き出し部D1を介して接続線20へと流れ出す。
このように電機子巻線が構成されることにより、各相において、巻回部同士が引き出し部D1と引き出し部D2との間で並列に接続される電機子巻線が連続して敷設される。しかも引き出し部D1と、引き出し部D2と、渡り線と、折り返し端とが、全てのティースに対して軸における一方側に配置されるので、軸方向の寸法を小さくすることができる。
また、電機子巻線が敷設される方向と関係なく、折り返し端からその属する折り返し部を見た場合には電流の流入または電流の流出のいずれか一方のみが生じるので、いずれの巻回部においてもその周回電流の方向は等しい。図8では周回電流の方向が反時計回りとなる場合が例示されている。
より具体的には以下のようになる。ティースT(2)(これは構造CCが有するティースT(2k)のうち、最もティースT(1)に近いものが相当する:k=1)側に位置する巻回部C(1)に流れる電流と、ティースT(1)側に位置する巻回部C(K)に流れる電流と、ティースT(2k+1)側に位置する巻回部C(2k)に流れる電流とは、いずれも、ティースT(2k)側に位置する巻回部C(2k+1)に流れる電流と向きが逆になる。よって巻回部C(1)〜C(K)に流れる電流は相互に同じ向きの周回電流となる。
引き出し部D1が巻回部C(1)のティースT(K)側且つ一方側から引き出されるが、他方側を経由して往復する。よって引き出し部D1を他方側において凹部32で係止して固定でき、しかも引き出し部D1に流れる電機子電流の効果が相殺される。よって引き出し部D1に流れる電流は、巻回部(1)の巻回数に実質的な影響を与えない。
折り返し部R(2k)は、ティースT(2k)の他方側を経由して、ティースT(2k)の周囲で往復する。よって折り返し部R(2k)はティースT(2k)によって、その他方側が固定される。しかも折り返し端U(2k)から電流が流出入するので、巻回部C(2k)の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
折り返し部R(2k+1)は、巻回部C(2k+1)の一方側と、一方側に配置された渡り線B(2k)との間で繋がり、巻回部C(2k+1)のティースT(2k)の側で二往復している。よって折り返し部R(2k+1)は他方側において凹部32で係止して固定できる。しかも折り返し部R(2k+1)に流れる電流は、巻回部C(2k+1)の巻回数に実質的な影響を与えない。
折り返し部R(K)は、ティースT(K)の他方側を経由して、ティースT(K)の周囲で往復する。よって折り返し部R(K)はティースT(K)によって、その他方側が固定される。しかも折り返し端U(K)から電流が流出入するので、巻回部C(K)の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
よって1<t=m−2に設定することにより、構造CCが存在する場合であっても、全てのティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
第5の実施の形態.
図9はこの発明の第5の実施の形態にかかる電機子の構成の一部を示す模式図である。図1と同様に、電機子巻線が巻回される方向が矢印で示されている。
第5の実施の形態は第4の実施の形態に対してティースT(K)の周囲に配置される電機子巻線のみが相違するので、その他の部分の構成は省略している。即ち、渡り線B(1,2)に接続される巻回部(1)や、巻回部C(1)に接続される引き出し部D1の他、構造CCの内部が省略されている。
第5の実施の形態は、第4の実施の形態と比較して、引き出し部D2を形成する電機子巻線の敷設が相違する。既に敷設されているルートを辿る表現で電機子巻線を敷設する方向を説明する。本実施の形態において電機子巻線は、その配置の際、巻回部C(K)を形成した後、ティースT(K−1)且つ一方側で巻回部C(K)から引き出され、更にティースT(K)の一方側を通る。そしてティースT(K)のティースT(K−1)(構造CCのうち、最もティースT(K)に近いティースT(2k+1)が相当する)側を他方側に進み、凹部32に係止されて折り返し、一方側へと進んで他端2に至る。
図10は図9に示された電機子巻線に対して電流が流れる方向を示す模式図である。図8と同様に、折り返し端U(K)は接続線10に、他端2は接続線20に接続され、電流が流れる方向が矢印で示されている。第4の実施の形態と比較すると、巻回部C(K)から他端2へと引き出し部D2を電流が流れる際、当該電流はティースT(K)のティースT(K−1)側を一往復する。
本実施の形態によれば、引き出し部D2をティースT(K−1)側の位置で巻回部C(K)から引き出す場合であっても、引き出し部D2を他方側において凹部32で係止して固定できる。しかも引き出し部D2に流れる電機子電流の効果は相殺されるので、第4の実施の形態と同様にして磁束のバランスが得られる。
もちろん、第4の実施の形態と同様に、引き出し部D1,D2と、渡り線と、折り返し端とが、全てのティースに対して軸における一方側に配置されるので、回転軸方向の寸法を小さくすることができる。
第6の実施の形態.
図11はこの発明の第6の実施の形態にかかる電機子の構成の一部を示す模式図である。図1と同様に、電機子巻線が巻回される方向が矢印で示されている。
第6の実施の形態は第4の実施の形態に対してティースT(K)の周囲に配置される電機子巻線のみが相違するので、その他の部分の構成は省略している。即ち、図9と同様の省略が採用されている。
第6の実施の形態は、第4の実施の形態と比較して、引き出し部D2及び折り返し部R(K)を全てティースT(K)のティースT(1)側(構造CCと反対側)に配置した点で相違している。
既に敷設されているルートを辿る表現で電機子巻線を敷設する方向を説明する。本実施の形態において電機子巻線は、その配置の際、渡り線B(K−1,K)を形成した後、ティースT(K)のティースT(K−1)側かつ一方側に設けられた凹部31で屈曲し、一方側から他方側へと向かって折り返し部R(K)を形成し始める。折り返し部R(K)は、ティースT(K)のティースT(1)側かつ他方側に設けられた凹部32に係止されて折り返し、ティースT(K)のティースT(1)側を他方側から一方側へと進む。そして一方側で折り返し端U(K)に至り、再びティースT(K)のティースT(1)側を一方側から他方側へと進む。そして上記の凹部32に係止されて折り返し、ティースT(K)のティースT(1)側かつ他方側(図11ではティース(K)の右下)を巻初めとしてティース(K)に反時計回りでm回巻回され、巻回部C(K)を形成する。
巻回部C(K)を形成した電機子巻線は、ティースT(K)のティースT(K−1)側かつ他方側(図11においてティースT(K)の左下)から出て、ティースT(K)のティースT(K−1)側かつ他方側に設けられた凹部32に係止されて周方向に屈曲し、ティースT(K)の他方側を進む。更に電機子巻線は、ティースT(K)のティースT(1)側かつ他方側に設けられた凹部32に係止されて屈曲し、ティースT(K)のティースT(1)側を他方側から一方側へと進んで引き出し部D2を構成し、一方側の他端2に至る。
厳密には巻回部C(K)は、ティースT(K)の他方側を(m−1)回しか通過していない。しかしながら第1の実施の形態の巻回部C(K)の巻回数と同様に考え、本実施の形態の巻回部C(K)の巻回数も上述のようにm回とする。
このような電機子巻線の敷設を簡単に言えば、電機子巻線は次の経路を順に、あるいは逆に辿って敷設されることになる(図7をも参照):引き出し部D1、巻回部C(K)、渡り線B(1,2)、構造CC、渡り線B(K−1,K)、折り返し部R(K)、巻回部C(K)、引き出し部D2。
図12は図11に示された電機子巻線に対して電流が流れる方向を示す模式図である。図8と同様に、折り返し端U(K),U(2k)は接続線10に、一端1、他端2及び折り返し端U(2k+1)は接続線20に接続され、電流が流れる方向が矢印で示されている。第4の実施の形態と比較すると、渡り線B(K−1,K)、引き出し部D2及び折り返し部R(K)に流れる電流同士はその効果を相殺する。よって巻回部C(K)の巻回数をm回とすることで、第4の実施の形態と同様にして磁束のバランスが得られる。
より具体的には、ティースT(2)側に位置する巻回部C(1)に流れる電流と、ティースT(1)側に位置する巻回部C(K)に流れる電流と、ティースT(2k+1)側に位置する巻回部C(2k)に流れる電流とは、いずれも、ティースT(2k)側に位置する巻回部C(2k+1)に流れる電流と向きが逆になる。よって巻回部C(1)〜C(K)に流れる電流は相互に同じ向きの周回電流となる。
引き出し部D1は巻回部C(1)から一方側に引き出されるが、他方側を経由して往復する。よって引き出し部D1を他方側において係止して凹部32で固定でき、しかも引き出し部D1に流れる電機子電流の効果が相殺される。よって引き出し部D1に流れる電流は、巻回部(1)の巻回数に実質的な影響を与えない。
折り返し部R(2k)は、ティース(2k)の他方側を経由して、ティースT(2k)の周囲で往復する。よって折り返し部R(2k)はティースT(2k)によって、その他方側が固定される。しかも折り返し端U(2k)から電流が流出入するので、巻回部C(2k)の巻回数を実質的に2だけ増加させるのと同じ効果を与える。
折り返し部R(2k+1)は、巻回部C(2k+1)の一方側と、一方側に配置された渡り線B(2k)との間で繋がり、巻回部C(2k+1)のティースT(2k)側で二往復している。よって折り返し部R(2k+1)は他方側において凹部32で係止して固定できる。しかも折り返し部R(2k+1)に流れる電流は、巻回部C(2k+1)の巻回数に実質的な影響を与えない。
折り返し部R(K)は、ティースT(K)の他方側を経由して、ティースT(K)のティースT(1)側を往復する。よって折り返し部R(K)を他方側において凹部32で係止して固定できる。しかも折り返し端U(K)から電流が流出入し、折り返し端U(K)から見た電流の流れは、引き出し部D2から見た電流の流れと、方向が反対であるので、巻回部C(K)の巻回数に実質的な影響を与えない。
従って、引き出し部D1,D2と、渡り線と、折り返し端とを一方側に配置しつつ、かつこれらの固定を容易にし、更に全てのティースに発生する磁束は相互にバランスがとれたものとなる。
もちろん、第4の実施の形態と同様に、引き出し部D1,D2と、渡り線と、折り返し端とが、全てのティースに対して軸における一方側に配置されるので、回転軸方向の寸法を小さくすることができる。
第1乃至第6の実施の形態において、各ティースにはそれに巻回される巻回部によって磁束が発生する。ティースの周方向の両隣に流れる電流がほぼ等しい方が、ティースに発生する磁束のバランスがよい。この観点からは第1の実施の形態や第4の実施の形態が好ましい態様となる。
この発明の第1の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。 この発明の第1の実施の形態にかかる電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。 この発明の第2の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。 この発明の第2の実施の形態にかかる電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。 この発明の第3の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。 この発明の第3の実施の形態にかかる電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。 この発明の第4の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。 この発明の第4の実施の形態にかかる電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。 この発明の第5の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。 この発明の第5の実施の形態にかかる電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。 この発明の第6の実施の形態にかかる電機子の構成を示す模式図である。 この発明の第6の実施の形態にかかる電機子巻線に流れる電流の方向を矢印で示す模式図である。 電機子巻線が敷設される対象を簡単に示す概念図である。
符号の説明
B(1,2)〜B(K−1,K),B(K,2) 渡り線
R(1)〜R(K−1) 折り返し部
T(1)〜T(K) ティース
C(1)〜C(K) 巻回部

Claims (12)

  1. 一方向を軸として環状に配列される3・P個のティースを備え、相毎に3個の前記ティース(T(1)〜T(3))には電機子巻線が分岐せずに敷設される相数P(Pは3以上の整数)の電機子であって、
    各相の前記電機子巻線は、
    前記電機子巻線の一端を含み、全ての前記ティースに対して前記軸における一方側に引き出される第1の引き出し部(D1)と、
    前記電機子巻線の他端を含み、前記一方側に引き出される第2の引き出し部(D2)と、
    前記ティース毎に集中巻で巻回される巻回部(C(1)〜C(3))と、
    異なる前記ティースに巻回された前記巻回部同士を、前記一方側で繋ぐ渡り線(B(3,1)〜B(2,3))と、
    前記渡り線の一端と前記巻回部との間で前記一方側で折り返し端(U(1)〜U(2))を呈して繋がる折り返し部(R(1)〜R(2))と
    に区分され、
    前記折り返し端は前記軸についての周方向において一つ置きに共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部とはそれぞれいずれかの前記折り返し端に接続され、
    各相において、
    第1乃至第3の前記ティース(T(1)〜T(3))がこの順に前記周方向に配置され、
    第1乃至第3の前記巻回部(C(1)〜C(3))が、それぞれ前記第1乃至第3の前記ティースに集中巻で巻回され、
    前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から前記第2の前記ティース(T(2))の前記第1の前記ティース(T(1))側、前記第2の前記ティースの前記軸における他方側、第2の前記ティースの前記第3の前記ティース(T(3))側をこの順に経由して第2の前記渡り線(B(2,3))の一端と繋がり、
    前記第2の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第2の前記ティース側の位置で前記第3の前記巻回部と繋がり、
    前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側の位置で前記第2の前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至り、
    2の前記折り返し部(R(2))は、前記一方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第2の前記巻回部と繋がり、前記第2の前記ティースの前記第3の前記ティース側、前記第2の前記ティースの前記他方側、前記第2の前記ティースの前記第1の前記ティース側をこの順に経由して第2の前記折り返し端(U(2))に至り、更に前記第2の前記ティースの前記第1の前記ティース側、前記第2の前記ティースの前記他方側、前記第2の前記ティースの前記第3の前記ティース側をこの順に経由して、第1の前記渡り線と繋がり、
    3の前記渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第3の前記巻回部と繋がり、
    1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第3の前記ティース側において、前記第3の前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第3の前記巻回部の巻回数とは等しく、
    前記第2の前記巻回部の巻回数(s)は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも3少ない電機子。
  2. 一方向を軸として環状に配列されるK・P個のティースを備え、相毎にK個の前記ティース(T(1)〜T(K))には電機子巻線が分岐せずに敷設される相数P(Pは3以上の整数、Kは5以上の奇数)の電機子であって、
    各相の前記電機子巻線は、
    前記電機子巻線の一端を含み、全ての前記ティースに対して前記軸における一方側に引き出される第1の引き出し部(D1)と、
    前記電機子巻線の他端を含み、前記一方側に引き出される第2の引き出し部(D2)と、
    前記ティース毎に集中巻で巻回される巻回部(C(1)〜C(K))と、
    異なる前記ティースに巻回された前記巻回部同士を、前記一方側で繋ぐ渡り線(B(K,1)〜B(K−1,K))と、
    前記渡り線の一端と前記巻回部との間で前記一方側で折り返し端(U(1)〜U(K−1))を呈して繋がる折り返し部(R(1)〜R(K−1))と
    に区分され、
    前記折り返し端は前記軸についての周方向において一つ置きに共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部とはそれぞれいずれかの前記折り返し端に接続され、
    各相において、
    第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、
    第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回され、
    前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から前記第K−1の前記ティース(T(K−1))の前記第K−2の前記ティース(T(K−2))側、前記第K−1の前記ティースの前記軸における他方側、第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース(T(K))側をこの順に経由して第K−1の前記渡り線(B(K−1,K))の一端と繋がり、
    前記第K−1の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がり、
    前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側の位置で前記第K−1の前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至り、
    K−1の前記折り返し部(R(K−1))は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がり、前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側、前記第K−1の前記ティースの前記他方側、前記第K−1の前記ティースの前記第K−2の前記ティース側をこの順に経由して第K−1の前記折り返し端(U(K−1))に至り、更に前記第K−1の前記ティースの前記第K−2の前記ティース側、前記第K−1の前記ティースの前記他方側、前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側をこの順に経由して、第K−2の前記渡り線と繋がり、
    Kの前記渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第Kの前記巻回部と繋がり、
    1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側において、前記第Kの前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第K−1の前記折り返し端とは共通に接続され、
    1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第Kの前記巻回部の巻回数とは等しく、
    前記第K−1の前記巻回部の巻回数(s)は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも3少なく、
    2k(1≦k<(K−1)/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kのティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、第2k−1の前記渡り線と繋がり、
    2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2kの前記渡り線と繋がり、
    前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、
    2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の引き出し部と前記第2kの前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第2の引き出し部と前記第2k+1の前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第2k+1の前記巻回部の巻回数とは等しく、
    前記第2kの前記巻回部の巻回数は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも2少ない電機子。
  3. 前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第K−1の巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至る、請求項2記載の電機子。
  4. 前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部から引き出され、前記第K−1の前記ティースの前記第K−2の前記ティース側を経由して前記他方側で折り返して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る、請求項2記載の電機子。
  5. 一方向を軸として環状に配列される3・P個のティースを備え、相毎に3個の前記ティース(T(1)〜T(3))には電機子巻線が分岐せずに敷設される相数P(Pは3以上の整数)の電機子であって、
    各相の前記電機子巻線は、
    前記電機子巻線の一端を含み、全ての前記ティースに対して前記軸における一方側に引き出される第1の引き出し部(D1)と、
    前記電機子巻線の他端を含み、前記一方側に引き出される第2の引き出し部(D2)と、
    前記ティース毎に集中巻で巻回される巻回部(C(1)〜C(3))と、
    異なる前記ティースに巻回された前記巻回部同士を、前記一方側で繋ぐ渡り線(B(3,1)〜B(2,3))と、
    前記渡り線の一端と前記巻回部との間で前記一方側で折り返し端(U(1)〜U(2))を呈して繋がる折り返し部(R(1)〜R(2))と
    に区分され、
    前記折り返し端は前記軸についての周方向において一つ置きに共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部とはそれぞれいずれかの前記折り返し端に接続され、
    各相において、
    第1乃至第3の前記ティース(T(1)〜T(3))がこの順に前記周方向に配置され、
    第1乃至第3の前記巻回部(C(1)〜C(3))が、それぞれ前記第1乃至第3の前記ティースに集中巻で巻回され、
    前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から、前記第2の前記ティース(T(2))の前記第3の前記ティース(T(3))側を経由して前記軸における他方側に至り、前記第2の前記ティースの前記第3の前記ティース側を経由して第2の前記渡り線(B(2,3))の一端と繋がり、
    前記第2の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第2の前記ティース側の位置で前記第3の前記巻回部と繋がり、
    前記第2の引き出し部(D2)は、前記他方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第2の前記巻回部から引き出され、前記第2の前記ティースの前記他方側及び前記第2の前記ティースの前記第3の前記ティース側を経由して前記電機子巻線の前記他端(2)に至り、
    2の前記折り返し部(R(2))は、前記他方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第2の前記巻回部と繋がり、前記第2の前記ティースの前記第3の前記ティース側を経由して第2の前記折り返し端(U(2))に至り、更に前記第2の前記ティースの前記第3の前記ティース側を往復して第1の前記渡り線と繋がり、
    3の渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第3の前記巻回部と繋がり、
    1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第3の前記ティース側において、前記第3の前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と、前記第2の前記巻回部の巻回数と、前記第3の前記巻回部の巻回数は等しい電機子。
  6. 一方向を軸として環状に配列されるK・P個のティースを備え、相毎にK個の前記ティース(T(1)〜T(K))には電機子巻線が分岐せずに敷設される相数P(Pは3以上の整数、Kは5以上の奇数)の電機子であって、
    各相の前記電機子巻線は、
    前記電機子巻線の一端を含み、全ての前記ティースに対して前記軸における一方側に引き出される第1の引き出し部(D1)と、
    前記電機子巻線の他端を含み、前記一方側に引き出される第2の引き出し部(D2)と、
    前記ティース毎に集中巻で巻回される巻回部(C(1)〜C(K))と、
    異なる前記ティースに巻回された前記巻回部同士を、前記一方側で繋ぐ渡り線(B(K,1)〜B(K−1,K))と、
    前記渡り線の一端と前記巻回部との間で前記一方側で折り返し端(U(1)〜U(K−1))を呈して繋がる折り返し部(R(1)〜R(K−1))と
    に区分され、
    前記折り返し端は前記軸についての周方向において一つ置きに共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部とはそれぞれいずれかの前記折り返し端に接続され、
    各相において、
    第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、
    第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回され、
    前記第1の引き出し部(D1)は、前記電機子巻線の前記一端(1)から、前記第K−1の前記ティース(T(K−1))の前記第Kの前記ティース(T(K))側を経由して前記軸における他方側に至り、前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して第K−1の前記渡り線(B(K−1,K))の一端と繋がり、
    前記第K−1の前記渡り線の他端は、前記一方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がり、
    前記第2の引き出し部(D2)は、前記他方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部から引き出され、前記第K−1の前記ティースの前記他方側及び前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して前記電機子巻線の前記他端(2)に至り、
    K−1の前記折り返し部(R(K−1))は、前記他方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がり、前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して第K−1の前記折り返し端(U(K−1))に至り、更に前記第K−1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を往復して第K−2の前記渡り線と繋がり、
    Kの渡り線の一端は前記一方側かつ前記第1の前記ティース側で前記第Kの前記巻回部と繋がり、
    1の前記折り返し部は前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側において、前記第Kの前記渡り線の他端から前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して第1の前記折り返し端(U(1))に至り、更に前記第1の前記ティースの前記他方側を経由して前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記折り返し端と前記第2の引き出し部とは共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第K−1の前記折り返し端とは共通に接続され、
    1の前記渡り線は前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と、前記第K−1の前記巻回部の巻回数と、前記第Kの前記巻回部の巻回数は等しく、
    2k(1≦k<(K−1)/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kのティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、第2k−1の前記渡り線と繋がり、
    2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2kの前記渡り線と繋がり、
    前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、
    前記第2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の引き出し部と前記第2kの前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第2の引き出し部と前記第2k+1の前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第2k+1の前記巻回部の巻回数とは等しく、
    前記第2kの前記巻回部の巻回数は前記第1の前記巻回部の巻回数よりも2少ない電機子。
  7. 一方向を軸として環状に配列されるK・P個のティースを備え、相毎にK個の前記ティース(T(1)〜T(K))には電機子巻線が分岐せずに敷設される相数P(P,Kはそれぞれ3以上の整数、かつKは偶数)の電機子であって、
    各相の前記電機子巻線は、
    前記電機子巻線の一端を含み、全ての前記ティースに対して前記軸における一方側に引き出される第1の引き出し部(D1)と、
    前記電機子巻線の他端を含み、前記一方側に引き出される第2の引き出し部(D2)と、
    前記ティース毎に集中巻で巻回される巻回部(C(1)〜C(K))と、
    異なる前記ティースに巻回された前記巻回部同士を、前記一方側で繋ぐ渡り線(B(K,1)〜B(K−1,K))と、
    前記渡り線の一端と前記巻回部との間で前記一方側で折り返し端(U(1)〜U(K−1))を呈して繋がる折り返し部(R(1)〜R(K−1))と
    に区分され、
    前記折り返し端は前記軸についての周方向において一つ置きに共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部とはそれぞれいずれかの前記折り返し端に接続され、
    各相において、
    第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、
    第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回され、
    前記第1の引き出し部(D1)は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部から引き出され、前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して前記軸における他方側で折り返して前記電機子巻線の前記一端(1)に至り、
    第1の前記渡り線(B(1,2))は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側の位置で前記第Kの巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至り、
    Kの前記折り返し部(R(K))は、前記一方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がり、前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側、前記第Kのティースの前記他方側、前記第Kの前記ティースの前記第K−1の前記ティース側をこの順に経由して第Kの前記折り返し端(U(K))に至り、更に前記第Kの前記ティースの前記第K−1の前記ティース側、前記第Kのティースの前記他方側、前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側をこの順に経由して、第K−1の前記渡り線と繋がり、
    前記第K−1の前記渡り線の前記第Kの前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がり、
    2k(1≦k<K/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、第2k−1の前記渡り線と繋がり、
    2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2kの前記渡り線と繋がり、
    前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、
    2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部と前記第2k+1の前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第2kの前記折り返し端と前記第Kの前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と前記第2k+1の前記巻回部の巻回数とは等しく、
    前記第Kの前記巻回部の巻回数(t)及び前記第2kの前記巻回部の巻回数はいずれも前記第1の前記巻回部の巻回数よりも2少ない電機子。
  8. 前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至る、請求項7記載の電機子。
  9. 前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部から引き出され、前記第Kの前記ティースの前記第K−1の前記ティース側を経由して前記他方側で折り返して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る、請求項7記載の電機子。
  10. 一方向を軸として環状に配列されるK・P個のティースを備え、相毎にK個の前記ティース(T(1)〜T(K))には電機子巻線が分岐せずに敷設される相数P(P,Kはそれぞれ3以上の整数、かつKは偶数)の電機子であって、
    各相の前記電機子巻線は、
    前記電機子巻線の一端を含み、全ての前記ティースに対して前記軸における一方側に引き出される第1の引き出し部(D1)と、
    前記電機子巻線の他端を含み、前記一方側に引き出される第2の引き出し部(D2)と、
    前記ティース毎に集中巻で巻回される巻回部(C(1)〜C(K))と、
    異なる前記ティースに巻回された前記巻回部同士を、前記一方側で繋ぐ渡り線(B(K,1)〜B(K−1,K))と、
    前記渡り線の一端と前記巻回部との間で前記一方側で折り返し端(U(1)〜U(K−1))を呈して繋がる折り返し部(R(1)〜R(K−1))と
    に区分され、
    前記折り返し端は前記軸についての周方向において一つ置きに共通に接続され、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部とはそれぞれいずれかの前記折り返し端に接続され、
    各相において、
    第1乃至第Kの前記ティース(T(1)〜T(K))がこの順に前記周方向に配置され、
    第1乃至第Kの前記巻回部(C(1)〜C(K))が、それぞれ前記第1乃至第Kの前記ティースに集中巻で巻回され、
    前記第1の引き出し部(D1)は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部から引き出され、前記第1の前記ティースの前記第Kの前記ティース側を経由して前記軸における他方側で折り返して前記電機子巻線の前記一端(1)に至り、
    第1の前記渡り線(B(1,2))は、前記一方側かつ前記第Kの前記ティース側の位置で前記第1の前記巻回部と繋がり、
    前記第2の引き出し部(D2)は、前記他方側かつ前記第K−1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部から引き出され、前記第Kの前記ティースの前記他方側及び前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側を経由して前記電機子巻線の前記他端(2)に至り、
    Kの前記折り返し部(R(K))は、前記他方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第Kの前記巻回部と繋がり、前記第Kの前記ティースの前記他方側、前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側をこの順に経由して第Kの前記折り返し端(U(K))に至り、更に前記第Kの前記ティースの前記第1の前記ティース側で往復することで前記他方側を経由し、第K−1の前記渡り線と繋がり、
    前記第K−1の前記渡り線の前記第Kの前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第K−2の前記ティース側の位置で前記第K−1の前記巻回部と繋がり、
    2k(1≦k<K/2)の前記折り返し部(R(2k))は、前記一方側かつ前記第(2k+1)の前記ティース側の位置で前記第2kの巻回部と繋がり、前記第2kの前記ティースの前記第(2k+1)の前記ティース側、前記第2kのティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側をこの順に経由して第2kの前記折り返し端(U(2k))に至り、更に前記第2kの前記ティースの前記第2k−1の前記ティース側、前記第2kの前記ティースの前記他方側、前記第2kの前記ティースの前記第2k+1の前記ティース側をこの順に経由して、第2k−1の前記渡り線と繋がり、
    2k+1の前記折り返し部(R(2k+1))は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の巻回部と繋がり、前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2k+1の前記折り返し端(U(2k+1))に至り、更に前記第2k+1の前記ティースの前記第2kの前記ティース側において往復することで前記他方側を経由し、第2kの前記渡り線と繋がり、
    前記第2kの前記渡り線の前記第2k+1の前記折り返し部と反対側は、前記一方側かつ前記第2k+1の前記ティース側の位置で前記第2kの前記巻回部と繋がり、
    2k+1の前記渡り線は、前記一方側かつ前記第2kの前記ティース側の位置で前記第2k+1の前記巻回部と繋がり、
    前記第1の引き出し部と前記第2の引き出し部と前記第2k+1の前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第2kの前記折り返し端と前記第Kの前記折り返し端とは共通に接続され、
    前記第1の前記巻回部の巻回数(m)と、前記第2k+1の前記巻回部の巻回数と、前記第Kの前記巻回部の巻回数とは等しく、
    前記第2kの前記巻回部の巻回数は前記第1の前記巻回部の巻回数(m)よりも2少ない電機子。
  11. 前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第3の前記ティース側の位置で前記第2の巻回部から引き出されて前記電機子巻線の前記他端(2)に至る、請求項1記載の電機子。
  12. 前記第2の引き出し部(D2)は、前記一方側かつ前記第1の前記ティース側の位置で前記第2の前記巻回部から引き出され、前記第2の前記ティースの前記第1の前記ティース側を経由して前記他方側で折り返して前記電機子巻線の前記他端(2)に至る、請求項1記載の電機子。
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