JP4943818B2 - 空気入りタイヤトレッド - Google Patents

Description

本発明は空気入りタイヤに関する。特に、本発明は、トレッドが摩耗するにつれて溝に変化する３次元サイプを備えたタイヤトレッドに関する。

タイヤトレッドが摩耗すると、溝の容積が減少し、タイヤのフットプリントから水を流し出すタイヤの能力が低下し、濡れた道路における性能が低下する。トレッド構造によっては、タイヤトレッドが法律上の最小滑り止め深さまで摩耗していない場合でも、タイヤの、濡れた道路における性能がかなり制限されることがある。
米国特許出願公開第２００５／０１０９４３８号明細書 米国特許出願公開第２００６／００２７２９５号明細書

しかし、摩耗した溝の容積を増やそうとして新しいトレッドのネット対グロス比を低下させると、新しいタイヤトレッドの剛性が低下し、タイヤのハンドリングおよび摩耗性能が低下する。このようにネット対グロスが低い場合には、増大した溝を補償するために、トレッド深さを深くしてもよいが、この場合にもブロック移動量が増えることになりトレッドの剛性が低下することがある。

本発明は、サイプの構造が、新しいタイヤの望ましい剛性と、摩耗したタイヤの濡れた道路における性能とを備えたトレッド部材を形成するタイヤトレッドに関する。

本明細書では、可変のトレッドパターンを有するように構成されたタイヤトレッドが開示されている。このトレッドパターンは摩耗に応じて変化し、タイヤが新品のときでも摩耗したときでも同様のトレッド性能を実現する。この変化するパターンは、タイヤの濡れた状態での性能に関する特性を維持するために、摩耗したタイヤの性能を最適化する。

少なくとも１つのトレッド部材を部分的に形成する、周方向または横方向に延びている少なくとも１つの主溝を有するタイヤトレッドが開示されている。このトレッド部材は内部にサイプを有する。サイプは、半径方向外側部分および半径方向内側部分を有する、変化するサイプ（evolving sipe）である。サイプの半径方向外側部分の一部は、三次元構造と一定の幅Ｗｏを有する。サイプの半径方向内側部分は、半径方向外側部分の幅Ｗｏより広い幅Ｗｉを有する。

本発明の一態様では、変化するサイプの半径方向外側部分は、サイプの深さの、半径方向外側の２０％から６０％の部分である。サイプの半径方向外側部分は、サイプの深さの、半径方向外側の３０％から５０％の部分であることが好ましい。これらの寸法とは逆に、サイプの半径方向内側部分は、サイプの深さの、半径方向内側の１０％から５０％の部分である。サイプの半径方向内側部分は、サイプの深さの、半径方向内側の２０％から４５％の部分であることが好ましい。変化するサイプは、半径方向外側部分と半径方向内側部分との間に中間部分を有していてもよく、その中間部分では幅が変化している。

本発明の他の態様では、サイプの半径方向内側部分は、サイプの半径方向外側部分の幅Ｗｏの少なくとも２．５倍の幅Ｗｉを有する。サイプの半径方向外側部分は０．３ｍｍから１．０ｍｍの範囲内の幅を有し、サイプの半径方向内側部分はおよそ１．０ｍｍから１０．０ｍｍの範囲内の幅を有することが好ましい。

本発明の他の態様では、半径方向外側部分の、三次元構造を有する部分が、ジグザグ状または正弦曲線状の構造を有し、すなわち、一連の凸部および凹部である。三次元部材の形状は、それが凸部および凹部で形成されているときには、球の一部、楕円の一部、または少なくとも３つの辺を有する多角形の形状であってもよい。

本発明の他の態様では、サイプの半径方向内側部分は、実質的に直線状の構造を有する。あるいは、サイプの半径方向内側部分は非直線状の構造を有する。さらに、サイプの半径方向内側部分は、サイプの半径方向外側部分のピッチ幅より狭いピッチ幅になっている三次元構造を有していてもよい。

定義
開示される発明は、以下の定義を用いて規定されている。

「ブレード」は、トレッド構造の一部を形成するタイヤ硬化型内の突起を意味する。この突起は、完成したタイヤトレッドに、対応するくぼみを形成する。

「溝（groove）」は、トレッドの周りを周方向または横方向に、直線状、曲線状、またはジグザグ状に延びることができる、トレッド内の細長い空隙領域を意味する。周方向に延びる溝と横方向に延びる溝は、共通の部分を有することがあり、「広い溝」または「狭い溝」と分類することができる。「狭い溝」はサイプより広いが約４．０ｍｍ以下の幅を有し、「広い溝」は約４．０ｍｍより広い幅を有する。溝幅は、トレッド表面の、ここで問題にしている幅を有する溝すなわち溝状の部分が占める面積を、その溝すなわち溝状の部分の長さで割った値に等しい。したがって、溝幅は、その全長にわたって平均した幅である。

「半径方向」および「半径方向に」は、タイヤの回転軸に半径方向に向かう、またはタイヤの回転軸から半径方向に離れる方向を意味するように用いられる。

「サイプ（sipe）」は、タイヤのトレッド部材に形成され、トレッド部材を細分する非常に幅の狭い溝を指す。サイプは、約０．３ｍｍから約１．０ｍｍの範囲内の幅を有する。サイプ幅は、サイプがタイヤのフットプリント内で完全に閉じられ易いような幅である。

本発明の一例を、添付されている図面を参照して説明する。

以下の文言は、現在考えられる最良の、本発明を実施する形態を表すものである。この説明は、本発明の一般的な原理を示すためになされており、限定的な意味に解釈すべきではない。本発明の範囲は、添付されている特許請求の範囲を参照することによって最も良く明確になる。

図１は、空気入りタイヤのトレッド用のトレッド部材１０である。当業者には理解されるように、トレッド部材１０は、周方向または横方向に延びている少なくとも１つの溝１２によって形成されている。トレッド部材１０が周方向に延びる複数の溝のみによって形成されている場合、トレッド部材はトレッドリブである。トレッド部材１０が少なくとも三方の溝によって形成されている場合、トレッド部材１０はトレッドブロックとみなされる。トレッド部材１０は、トレッド面上の任意の位置に、すなわち、トレッドショルダ、中心線、または中間位置に沿う任意の位置に配置することができる。タイヤのトレッド部材を形成する溝１２の深さによって、トレッドの滑り止め深さＤが決まっている。異なる深さを有する複数の溝がある場合、最大溝深さによってトレッドの滑り止め深さが決まっている。

トレッド部材１０内に少なくとも１つの変化するサイプ１４が配置されている。サイプ１４はトレッド部材１０を２つの部分に細分するように示されているが、トレッド部材１０は、複数の変化するサイプ１４を有していてもよい。サイプ１４は、タイヤの横方向または周方向に全体的に傾いていてもよい。サイプ１４の、トレッドに対する厳密な方向付けは、トレッド設計者の権限の範囲内である。

変化するサイプ１４は、図４（ａ）〜（ｃ）にも見られるように、一般的なトレッドのサイプ幅の範囲内の幅を有する半径方向外側部分１６から、一般的な溝幅を有する半径方向内側部分１８まで変化するので、このように名付けられている。サイプの半径方向外側部分１６は、０．３ｍｍから１．０ｍｍの範囲内の幅Ｗｏを有している。幅Ｗｏは一定であることが好ましいが、サイプの半径方向外側部分１６の幅は、幅Ｗｏが前記した範囲内にある限りにおいて変化していてもよい。サイプの半径方向内側部分１８は、サイプの半径方向外側部分１６の幅Ｗｏの少なくとも２．５倍の幅Ｗｉを有している。サイプの半径方向内側部分１８は、１．０ｍｍから１０．０ｍｍの範囲内の幅Ｗｉを有することが好ましい。サイプの半径方向内側部分１８は、約４．０ｍｍから約８．０ｍｍの範囲内の幅Ｗｉを有することがより好ましい。サイプの半径方向内側部分１８の幅は、サイプの半径方向外側部分１６を破壊せずにタイヤを型から取り出して形成ブレードを取り外すことを可能にするという点に関してのみ制限される。

狭いサイプ幅を有する、サイプの半径方向外側部分１６は、全サイプ深さＤｔの、半径方向外側の２０％から６０％の深さＤｏの部分である。サイプの半径方向外側部分１６は、全サイプ深さＤｔの上部の３０％から５０％の深さＤｏの部分であることが好ましい。溝幅を有する、サイプの半径方向内側部分１８は、全サイプ深さＤｔの、半径方向内側の１０％から５０％の深さＤｂの部分である。サイプの、溝幅を有している部分は、全サイプ深さＤｔの、半径方向内側の２０％から４５％の深さＤｂの部分であることが好ましい。

さらに、本発明によれば、サイプの半径方向外側部分１６は、トレッド部材１０がタイヤのフットプリントを通過するときに、互いに向かい合うサイプ壁２０，２２が互いに係合するような三次元構造を有していてもよい。この三次元構造は、一方のサイプ端部から反対側のサイプ端部まで延びる理論上のサイプ中心線ＣＬに対して三次元のものと定義することができる。図１のサイプの半径方向外側部分１６は、波形または正弦曲線状の構造である。正弦曲線状の構造は、ジグザグ状の構造を形成する、より鋭い、すなわちより明確な頂点を有していてもよい。

好ましい実施形態では、サイプの半径方向内側部分１８は、一定の深さを有する実質的に直線状の構造を有している。実質的に直線状の構造では、変化するサイプ１４の底部２４はわずかな湾曲を有していてもよいが、その全ての湾曲は、サイプの半径方向外側部分１６の全ての湾曲よりも著しく小さい。たとえば、サイプ１４の正弦曲線状の部分は約６．５ｍｍの半径を有していてもよい反面、底部は５０ｍｍよりも大きい半径を有する。底部２４の曲率半径がこのように大きい場合、サイプ１４の実際の長さが短いときには、サイプの底部２４は実質的に直線状に見える。

あるいは、サイプの半径方向内側部分１８は、形状、幅、および／または深さが変化する構造を有していてもよい。前記した本発明によれば、サイプの半径方向内側部分１８の幅を狭くしたり広くしたりするなどの幅の変化は許容されるが、サイプの半径方向内側部分１８は、最小でも、少なくとも溝幅に等しい幅を有している。サイプの半径方向内側部分１８の形状の変化は、湾曲部や波状部やジグザグ状の構造などの三次元構造をサイプのその部分１８に形成することによって実現することができる。サイプの半径方向内側部分１８の三次元構造は、サイプの半径方向外側部分１６の三次元構成に似せたものであってもよい。半径方向内側部分１８の三次元構造が半径方向外側部分１６の三次元構成に厳密に似せられている場合、互いにピッチ幅とピッチ長さが同等であり、半径方向内側部分１８のピッチ幅およびピッチ長さは半径方向外側部分１６の値の±１０％である。ただし、サイプの半径方向内側部分１８は、サイプの半径方向外側部分１６のピッチ幅より狭いピッチ幅を有することが好ましい。

図２は、図１のサイプ１４を形成するのに使用されるブレード２６を示している。タイヤトレッドの成形時に、ブレード２６は、ブレード形状に対応する輪郭を有する、変化するサイプ１４を形成する。したがって、以下の説明でブレードのパターンおよび寸法について言及することは、そのブレードから形成されるサイプ１４にも当てはまり、そのような意図で言及することもある。

ブレード２６の半径方向外側部分２８は、ブレード２６の中心面ＣＰに沿う多次元構造を有し、それによってサイプ１４が生じる。そのパターンは、図３ａに見られるように、ピッチ長さＰｌ、すなわち、そのパターンの長さ方向に沿って繰り返される部材同士の間のブレード２６／サイプ１４の長さと、ピッチ幅Ｐｗ、すなわち、ピッチ長さの最大幅とによって形成される。ピッチ長さＰｌおよびピッチ幅Ｐｗは、ブレード２６／サイプ１４自体に対して測定され、実際のタイヤトレッド内の変化するサイプ１４の向きとは無関係である。ピッチ長さＰｌは、ピッチ長さを２つから６つ繰り返すパターンを形成するために、サイプ長さＬｓの５％から１００％、好ましくは、サイプ長さＬｓの１０％から５０％の範囲内である。ピッチ長さＰｌの実際の測定値は、タイヤサイズによって決まり、タイヤのトレッド部材１０の、従来の縦揺れのノイズに応じて変化することがある。ピッチ幅Ｐｗは、この構造のピッチ長さＰｌの１０％から５０％の範囲内である。

図３ａのサイプ１４では、サイプ１４は、サイプ１４の長さＬｓに沿って一定のピッチ長さＰｌおよびピッチ幅Ｐｗを有している。図３ｂに見られるように、ピッチ長さＰｌはサイプ長さＬｓに沿って変化してもよく、および／または、ピッチ幅Ｐｗもサイプ長さＬｓに沿って変化してもよい。図３ｂのサイプ１４では、多次元構造の第２の部材３０が、この構造の第１の部材３２のピッチ幅Ｐｗ１のおよそ２分の１のピッチ幅Ｐｗ２を有している。さらに、この構造の第２の部材３０は、この構造の第１の部材３２のピッチ長さＰｌ１の２分の１より大きいピッチ長さＰｌ２を有している。

図１および２にも見られるように、サイプ１４／ブレード２６は、サイプ１４およびブレード２６の半径方向外側部分１６，２８と半径方向内側部分１８，３６の間に配置された中間深さ部分３４，３８を有している。中間部分３４，３８は、図４（ａ）〜（ｃ）にも見られるように、サイプ深さＤｔの１５％から６０％の範囲の深さＤｉを有している。中間部分３４，３８は、サイプ深さＤｔの２５％から５０％の深さを有することが好ましい。サイプの中間深さ部分３４は、サイプ１４がサイプ幅Ｗｏから溝幅Ｗｉに推移するように徐々に幅が広くなることを特徴とする。

タイヤのトレッド部材１０に様々なサイプ１４を形成する一連のブレード２６が用意された。すべてのブレード２６と、形成済みの変化するサイプ１４は、正弦曲線状の構造を有する半径方向外側部分１６，２８を有していた。形成済みのブレード２６およびサイプ１４の寸法は、以下の表に示されている。ピッチ長さＰｌとピッチ幅Ｐｗの比、サイプ部分同士の幅の比、およびサイプ部分の深さの様々な割合はすべて、本発明の範囲内である。

図５ａ〜５ｄは、トレッド部材１０が摩耗する際の、変化するサイプ１４の変化を示している。トレッド部材１０が摩耗していないとき、サイプ１４は、一般にサイプが有する非常に狭い幅を有している。ここで、サイプ１４は三次元構造を有している。サイプ１４が摩耗するにつれて、図５ｂ〜５ｃに見られるように、サイプ１４の幅は徐々に広くなっている。顕著に摩耗した後であるが、タイヤが動作不能とみなされる点に達する前には、図５ｄに見られるように、サイプ幅は前記した範囲内で広くなり、全体の構造が実質的に直線状になる。

あるいは、サイプの半径方向外側部分１６の三次元構造を、サイプ中心線ＣＬの両側から交互に延びる一連の凹部４０および凸部４２によって形成することができる。このようなサイプ用のブレードの代表的な例が図６に示されている。ブレード４４の上部４６、具体的には、ブレードの、サイプの半径方向外側部分１６を形成する外側部分４６は、ブレード４４の両側から交互に延びる複数の凹部４０および凸部４２を有している。結果として得られるサイプは、サイプの上部１６は三次元であるが、一定のサイプ幅を維持している。ブレード４４の内側部分４８は、外側部分４６の幅Ｗｏよりもかなり広い、前記した範囲内の幅Ｗｉを有している。中間部分５０は、徐々に広くなっている幅を有しており、変化するサイプの長さに沿って、サイプ中心線ＣＬに関して対称であるという特徴を有している。

凹部４０および凸部４２は、球帯（図７ａ）、球の一部（図７ｂ）、半球（図７ｃ）、円錐（図７ｄ）、楕円（図７ｅ）、円錐台（図７ｆ）、円筒形、または、三角形、四角形、八角形、五角形（図７ｇ，７ｈ参照）のような任意の複数の多角形状の三次元構造の形状であってもよい。交互に存在する凹部４０および凸部４２は、互いに間隔を置いて位置していても、直ぐ隣に位置していてもよい。隣接する三次元の凹部および凸部は、２００３年１１月２０日に出願された米国特許出願第１０／７１７，７８０号（特許文献１）に開示され非常に詳しく記載されており、間隔を置いて交互に配置された、もう１つの種類の凹部および凸部は、２００５年５月１９日に出願された米国特許出願第１１／１３３００８号（特許文献２）に開示され記載されている。両出願は引用によって全体的に本明細書に組み込まれる。

サイプの半径方向外側部分１６の三次元の形態を、交互に存在する凹部４０および凸部４２によって形成するとき、サイプ１４は、同様の凹部４０および凸部４２を有する中間部分３４を有していても有していなくてもよい。中間部分３４は平滑なブレード壁によって形成されていてもよく、あるいは、サイプ１４が中間部分３４を有していなくてもよい。サイプ１４が中間部分３４を有していない場合、成形済みのトレッドからのブレード２６，４４の取外しが、より大きな問題になる可能性がある。したがって、中間部分３４を設けない場合、サイプ１４は、サイプ１４の全深さＤｔに対して小さい半径方向内側部分１８を有することが多い。

さらに、図１のサイプ１４は、トレッドの滑り止め深さＤよりも深い深さＤｔを有するように示されている。サイプ深さＤｔは、トレッドの滑り止め深さＤの８０％〜１２０％の範囲内であることが好ましい。サイプ深さＤｔがトレッドの滑り止め深さＤ以上であるとき、タイヤトレッドの全耐用期間にわたって、変化するサイプ１４によって形成される溝が確実に存在する。

図示されていないが、サイプの半径方向外側部分１６は、副次的な三次元パターンがメインの三次元パターンに重ね合わせられている、複合的な三次元構造を有していてもよい。そのようなサイプにおいて、図６〜７ｈに示されているような三次元の凹部４０および凸部４２が副次的な三次元パターンであり、図１〜５ｂに示されているような正弦曲線状またはジグザグ状のメインの構造を有するサイプに形成することができる。

本発明によるトレッド部材の斜視図である。 本発明の一実施形態を形成するのに使用される代表的なブレードである。 変化するサイプの平面図である。 変化するサイプの平面図である。 （ａ）〜（ｃ）は図３の対応する線にそれぞれ沿ったサイプの断面図である。 ある摩耗段階におけるトレッド部材を示す図である。 他の摩耗段階におけるトレッド部材を示す図である。 他の摩耗段階におけるトレッド部材を示す図である。 他の摩耗段階におけるトレッド部材を示す図である。 本発明のもう１つの実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。 サイプの半径方向外側部分の凸部および凹部の他の実施形態を示す図である。

符号の説明

１０ トレッド部材
１２ 溝
１４ 変化するサイプ
１６ サイプの半径方向外側部分
１８ サイプの半径方向内側部分
２０，２２ サイプ壁
２４ 底部
２６，４４ ブレード
２８ ブレードの半径方向外側部分
３０ 第２の部材
３２ 第１の部材
３４ サイプの中間部分
３６ ブレードの半径方向内側部分
３８，５０ ブレードの中間部分
４０ 凹部
４２ 凸部
４６ 上部（外側部分）
４８ 内側部分
ＣＬ サイプ中心線
ＣＰ ブレード中心線
Ｄ 滑り止め深さ
Ｄｔ 全サイプ深さ
Ｌｓ サイプ長さ
Ｐｌ，Ｐｌ１，Ｐｌ２ ピッチ長さ
Ｐｗ，Ｐｗ１，Ｐｗ２ ピッチ幅
Ｗｉ 半径方向内側部分の幅（溝幅）
Ｗｏ 半径方向外側部分の幅（サイプ幅）

Claims (13)

1. 周方向または横方向に延びている少なくとも１つの主溝を有し、前記少なくとも１つの主溝の半径方向の最大深さがトレッドの滑り止め深さであり、前記少なくとも１つの主溝は、少なくとも１つのトレッド部材を部分的に形成し、前記少なくとも１つのトレッド部材は内部にサイプを有する、タイヤトレッドであって、
   前記サイプは、半径方向外側部分、半径方向内側部分、および該半径方向外側部分と該半径方向内側部分の間に配置された中間部分を有し、かつ前記サイプは縦方向に延びる長さＬを有し、前記半径方向外側部分は幅Ｗｏを有し、前記半径方向内側部分は幅Ｗｉを有し、ＷｉはＷｏよりも大きく、前記中間部分は幅Ｗｏから幅Ｗｉまで推移するように広がっている幅を有し、前記半径方向内側部分は、一定の深さＤｂを有する直線状の側壁を伴って底部から半径方向外側へ向かって延びており、前記半径方向外側部分および前記中間部分は、前記長さＬの全長を通して前記縦方向に波線を有しており、前記中間部分の前記波線の部分の振幅は前記半径方向外側部分から前記半径方向内側部分へ向かって減少しており、トレッド要素のトレッド表面と平行な断面において、前記中間部分の前記波線の部分は前記長さＬの全長を通してほぼ一定の幅を有しており、前記半径方向内側部分は前記長さＬの全長を通して前記縦方向に沿って一直線である、タイヤトレッド。
   
2. 前記サイプの前記半径方向外側部分は、前記サイプの深さの、半径方向外側の２０％から６０％の部分である、請求項１に記載のタイヤトレッド。
3. 前記サイプの前記半径方向外側部分は、前記サイプの深さの、半径方向外側の３０％から５０％の部分である、請求項１に記載のタイヤトレッド。
4. 前記サイプの前記半径方向内側部分は、前記サイプの深さの、半径方向内側の１０％から５０％の部分である、請求項１に記載のタイヤトレッド。
5. 前記サイプの前記半径方向内側部分は、前記サイプの深さの、半径方向内側の２０％から４５％の部分である、請求項１に記載のタイヤトレッド。
6. 前記サイプの前記半径方向内側部分は、前記サイプの前記半径方向外側部分の幅Ｗｏの少なくとも２．５倍の幅Ｗｉを有する、請求項１に記載のタイヤトレッド。
7. 前記サイプの前記半径方向外側部分は０．３ｍｍから１．０ｍｍの範囲内の幅を有し、前記サイプの前記半径方向内側部分はおよそ１．０ｍｍから１０．０ｍｍの範囲内の幅を有する、請求項１に記載のタイヤトレッド。
8. 前記サイプの前記半径方向外側部分の幅Ｗｏは一定である、請求項１に記載のタイヤトレッド。
9. 前記サイプの前記半径方向外側部分の幅は０．３ｍｍから１．０ｍｍの範囲内で変化する、請求項１に記載のタイヤトレッド。
10. 前記半径方向外側部分は、正弦曲線状の構造を有する、請求項１に記載のタイヤトレッド。
11. 前記半径方向外側部分は、ジグザグ状の構造を有する、請求項１に記載のタイヤトレッド。
12. 前記半径方向外側部分は、球の一部、楕円の一部、または少なくとも３つの辺を有する多角形の形状である一連の突起とくぼみを有する、請求項１に記載のタイヤトレッド。
13. 前記サイプはトレッドの滑り止め深さよりも大きい深さを有する、請求項１に記載のタイヤトレッド。
    
    

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