JP4932771B2 - 冷凍生地の昇温方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍貯蔵しておいたパン類又はパイ類の生地を、品質の劣化を抑制しつつ迅速に昇温する方法、及び、該方法を用いて昇温した生地を焼成することにより製造されるベーカリー製品に関する。
近年、パン類やパイ類の製造において、凍結貯蔵された冷凍生地を利用する方法が汎用されている。一般的には、冷凍パン生地は、通常の製パン工程をホイロ(焙炉)工程の直前まで進めた後、凍結貯蔵することにより製造され、解凍後はホイロに投入して発酵させた後、焼成することにより、ベーカリー製品が製造される。
一般的なパン類の冷凍生地は、解凍後、イーストが覚醒、活性化する温度域まで昇温した後、ホイロに投入して発酵する。ホイロ投入前の生地温度が高くなりすぎたり、生地に温度ムラがあると、イーストの活性化の始まるタイミングが生地の部位ごとに異なり、ホイロ投入前に生地中で発酵が部分的に進行してしまう結果、ホイロ投入後に均一な発酵が行われず、焼成後のベーカリー製品の品質が不均一になる。また、ペストリー類やパイ類のように、冷凍生地に油脂を折り込んで生地と油脂の多層構造を形成する場合には、この油脂層が焼成前まで均質に保持されることが重要であるが、焼成前の解凍工程において生地温度が高くなりすぎると、この油脂層が溶けてしまい、本来の外観、食感が損なわれ、品質的に好ましくない。つまり、冷凍生地の解凍においては、解凍時間短縮のために環境温度を30℃程度以上と高く設定することは困難である。
一方で、このような冷凍生地からのベーカリー製品は、梨肌と呼ばれる白い斑点や大きな気泡がクラスト(表皮)に出来る、クラストが厚くなる、大きさがばらついてパサつく、焼成したベーカリー製品の老化が早い、等の欠点があり、冷凍パン生地からなるベーカリー製品は、凍結冷凍をしない通常のスクラッチ製法によるベーカリー製品よりも品質が劣る傾向にあった。このような品質劣化の主原因として、冷凍生地の解凍・昇温工程における生地内外部温度差(生地の温度ムラ)や、水分移行による生地内部での水分の不均一化等が挙げられている。
冷凍生地の解凍・昇温は、冷凍生地を冷凍庫から取り出し、これを成形や発酵(ホイロ)工程に適した昇温完了温度帯まで環境温度下に放置する自然解凍法が、最も一般的に行われている。また、雰囲気温度、湿度を調節した発酵室を利用して10分間〜4時間で解凍させる発酵室解凍法も一般的に行われている。その他、リターダーを利用し、0℃〜5℃の庫内で6〜24時間かけて解凍するリターダー解凍法も行われ、リターダーにコンピューターを組み込み、解凍・昇温・発酵を自動的に行うことができるドウコンディショナーも普及して一般的に使用されるようになった。さらに、近年では、マイクロ波による内部加熱により、5〜10℃付近まで解凍・昇温し、その後、環境温度下で目標温度まで10〜90分間かけて昇温させる方法も実用化されてきている。
自然解凍法における20℃雰囲気下での昇温速度は、生地の重量、形状にもよるが、一般的に0.0001〜0.0035℃/秒である。このように、低温及び低昇温速度で、長時間かけてゆっくりと解凍・昇温することにより、生地の温度ムラを抑えられると考えられている。しかしながら、自然解凍法のように、環境を利用した外部からの伝熱による方法では、季節や時間帯等により雰囲気温度や湿度等が異なるため、解凍時間や解凍状態が不安定であり、焼成のタイミングを合わせることが難しいために、作業工程が標準化できず、作業効率が悪いという問題がある。また、解凍・昇温が長時間に渡るため、大量に製造する場合にはラック数台分のスペースが必要とされることに加え、生地中の氷結晶が溶解時に、より大きな水分集合体に吸収されて、中心部に比べて外側の方に水分が集まりやすくなり、生地内部において水分の移行が生じる結果、焼成後の気泡の均質性が失われ、きめが荒く、パサついた、老化の早い製品となる等、焼成後のベーカリー製品の品質は十分ではない。さらに、生地と雰囲気温度の差により、生地表面に凝縮水が付着するため、生地玉では解凍・昇温後の成形作業が困難となる、表面の凝集付着水が発酵後まで残り、卵塗前に乾かすラックタイムが必要となる等、作業性が低下するという問題もある。
発酵室解凍法や、リターダー、ドウコンディショナーを使用する方法では、雰囲気温度、湿度が調節されているため、作業工程は比較的標準化可能であるが、設備が必要となって経済的に負荷が大きい。その上、自然解凍と同様に、解凍・昇温に長時間必要であり、自然解凍法と同様に、焼成後のベーカリー製品の品質は十分ではない。
一方、マイクロ波等の内部加熱方式による解凍方法では、環境状態に左右されずに速やかに冷凍生地の解凍が可能であるが、マイクロ波の特性上、誘電体損失係数(−12℃の氷で0.00028、5℃の水では22.0)が大きいと、その部分にマイクロ波が集中する局部加熱(Runaway heating)現象が生じたり、突起部にマイクロ波電界が集中する端面効果(Edge effect)による部分的な過加熱が生じ易くなるため、生地の温度ムラを解決することができない。そこで、品質を安定させるために、平均生地温度を5〜10℃付近まで上昇させた後、雰囲気温度で目標温度まで10〜90分間かけて昇温させる方法が採用されており、解凍・昇温の効果的短縮と品質の安定化を両立することは困難であった。
これらの問題を解決すべく、様々な方法が提案されてきた。例えば、(1)オーブンにマグネトロン及びヒーターを設け、庫内温度センサを備えた加熱調理装置において、冷凍パン生地をオーブン内に収納した後、操作パネルを操作して、上記マグネトロン及びヒーターで交互に、しかも、断続的に庫内温度を解凍温度で解凍時間だけ加熱して解凍し、しかる後、上記ヒーターのみで断続的に庫内温度を発酵温度で発酵時間だけ加熱して発酵させ、次に、上記ヒーターで連続的に庫内温度を焼温度で焼時間だけ加熱して焼成するようにしたことを特徴とする冷凍パン生地の加熱調理方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、(2)マイクロ波、常圧過熱水蒸気、遠赤外線から成る加熱手段のうちの少なくとも2つの加熱手段を経時的に組み合わせ、プログラム制御する冷凍食品の加熱解凍方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、(3)解凍時間の短縮化を図る為、(i)冷凍パン生地を温度15〜25℃、湿度55〜80%、風速0.1〜1.0m/sで30〜90分解凍する工程と、(ii)その後、湿度50〜90%、風速0.1〜1.0m/sで温度20〜35℃まで10〜30分かけて昇温させる余熱工程と、(iii)温度30〜42℃、湿度55〜100%、風速1.0m/s以下で10〜90分間発酵させるホイロ工程からなる冷凍パン生地の解凍と発酵方法(例えば、特許文献3参照。)や、(4)(i)冷凍パン生地を温度−5〜+10℃、湿度90〜100%、風速0.2m/s以下で10分〜72時間かけてリタードしながら解凍する工程と、(ii)湿度90〜100%、風速0.2m/s以下で温度15〜20℃まで1時間20分〜2時間10分かけて余熱する工程と、(iii)湿度70〜100%、風速0.2m/s以下で温度22〜40℃まで20分〜1時間10分かけて昇温する工程と、(iv)温度22〜40℃、湿度65〜100%、風速0.2m/s以下の状態を保持する工程からなる冷凍パン生地の解凍と発酵方法(例えば、特許文献4参照。)、(5)冷凍貯蔵したパン生地を平均昇温スピード0.07〜0.28℃/分、湿度70〜100%で温度10℃まで2〜6時間で昇温させ、さらに10〜20℃、湿度70〜100%で10分〜6時間保持することを特徴とする冷凍パン生地の解凍方法(例えば、特許文献5参照。)等が開示されている。
特開平3−194317号公報 特開2000−279148号公報 特開平7−79690号公報 特許第3066168号公報 特公平6−36707号公報
しかしながら、上記(1)の方法により、庫内温度の調整と、低出力のマグネトロンによる内部加熱の併用により、比較的迅速に解凍することができるが、一定時間、一定間隔における制御であり、多種多様な配合、形状、大きさの冷凍パン生地に対応することは困難な上、生地の昇温特性を考慮したものではない。また、上記(2)の方法は、調理済み冷凍食材を概ね90℃以上に加熱解凍し、短時間で提供することを目的としたものであり、パン生地のように15〜28℃の低温範囲における迅速な解凍・昇温については考慮されていない。
一方で、上記(3)〜(5)の方法は、雰囲気条件を微調整することにより、品質の劣化を防止しようとする試みである。しかしながら、いずれも、解凍・昇温の所要時間の大幅な短縮は達成されていない上、焼成後のベーカリー製品の品質も満足できるものではない。
本発明は、生地の種類、形状等に関わらず、生地の温度ムラを最小限にして焼成後のベーカリー製品の品質を損なわないようにしつつ、解凍・昇温工程の作業性を改善し、所要時間を短縮することができる冷凍生地の昇温方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、パン類又はパイ類の冷凍生地を、生地温度−30〜―12℃の冷凍状態から、生地温度15〜28℃の昇温完了状態とする工程を、該冷凍状態から生地温度2〜15℃の冷蔵状態とする第一工程と、該冷蔵状態から該昇温完了状態とする第二工程とに分け、該第二工程の平均昇温速度を最適化することにより、生地の温度ムラを効果的に抑制しつつ、従来法よりも大幅に冷凍生地の解凍・昇温時間を短縮することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、パン類又はパイ類の冷凍生地を昇温する方法であって、パン類又はパイ類の冷凍生地を、平均生地温度2〜15℃となるように昇温する第一工程と、第一工程により得られた平均生地温度2〜15℃の生地を、平均生地温度15℃超28℃以下まで昇温する第二工程と、を有し、前記第二工程における平均昇温速度が0.03〜0.30℃/秒であることを特徴とする、冷凍生地の昇温方法を提供するものである。
また、本発明は、パン類又はパイ類の冷凍生地を昇温する方法であって、パン類又はパイ類の冷凍生地を、平均生地温度2〜15℃となるように昇温する第一工程と、第一工程により得られた平均生地温度2〜15℃の生地を、平均生地温度15℃超28℃以下まで昇温する第二工程と、を有し、前記第二工程における平均昇温速度が0.01〜0.35℃/秒であり、前記第一工程が、平均生地温度−30〜−12℃の冷凍生地を、0.05〜2.00℃/秒の平均昇温速度で昇温することを特徴とする冷凍生地の昇温方法を提供するものである。
また、本発明は、前記第一工程と前記第二工程の合計所要時間が1〜20分間であることを特徴とする冷凍生地の昇温方法を提供するものである。
また、本発明は、前記第二工程における平均昇温速度が、前記第一工程における平均昇温速度よりも遅いことを特徴とする冷凍生地の昇温方法を提供するものである。
また、本発明は、パン類の冷凍生地を、前記いずれか記載の冷凍生地の昇温方法を用いて昇温した後、発酵し、焼成することを特徴とするベーカリー製品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、パイ類の冷凍生地を、前記いずれか記載の冷凍生地の昇温方法を用いて昇温した後、焼成することを特徴とするベーカリー製品の製造方法を提供するものである。
本発明の冷凍生地の昇温方法を用いることにより、生地の種類、形状等に関わらず、生地の温度ムラを効果的に抑制しつつ、パン類又はパイ類の冷凍生地の解凍・昇温時間を大幅に短縮することができる。また、昇温後の生地は、生地表面への凝集水の付着がほとんど発生しないため、その後の製造工程における作業性が良好である。さらに、昇温後の生地を焼成して得られたベーカリー製品は、スクラッチ製法によるベーカリー製品とほぼ同等の品質を有し、かつ、焼成後の老化が遅いという優れた特性を有する。
本発明において、パン類とは、粉原料に、イーストと食塩、水を加えて練り上げた生地を発酵後焼成したものである。生地には、副原料として、砂糖、油脂、卵、牛乳を添加してもよい。また、イーストを用いない無発酵パンであってもよい。粉原料としては、パン用穀物粉として用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、小麦、ライ麦、大麦、米、トウモロコシ等の粉が挙げられる。また、油脂としては、バター、マーガリン、ショートニング等が挙げられる。その他、タピオカ、コーン、馬鈴薯等の様々な原料から精製して得られる澱粉類、これらの澱粉類を適宜化学的に加工して得られる加工澱粉類、脱脂粉乳、全脂粉乳等の乳加工品類、オリゴ糖、液糖等の澱粉を分解して得られる糖類、レーズン等のドライフルーツ、アーモンド等のナッツ類、チョコチップ、ココアパウダー、シナモンやバニラエッセンス等の香料、生地物性を改良する為に用いられる酵素やイーストフード等の生地改良剤、種々の増粘多糖類、乳酸菌等の発酵に用いられる微生物類、乳化剤、着色剤、保存料等の食品添加物等を加えてもよい。また、食パン類等のように、練り上げた生地のみからなるものであってもよく、生地にフィリング類を内包させたものであってもよい。フィリング類としては、例えば、餡子、カスタードクリーム等のクリーム類、ジャム類、煮リンゴ等の果物類、カレー等の惣菜類等が挙げられる。また、2種類以上の生地を用いて成型したものであってもよく、ビスケット生地等の他の生地と組み合わせて成型したものであってもよい。具体的には、食パン類、あんぱん、クリームパン、ジャムパン、カレーパン等の包餡類、クロワッサン、デニッシュ等のペストリー類、くるみパン、メロンパン等が挙げられる。
本発明において、パイ類とは、粉原料に、油脂と食塩、水を加えて練り上げた生地をシート状にし、多層構造に成型した後、焼成したものである。油脂は、生地に練り込まずに、生地の層の間に油脂層を設けた多層構造に成型したものであってもよい。粉原料としては、通常パイの原料として用いられるものであれば、特に限定されるものではないが、主に小麦粉が挙げられる。生地には、副原料として、砂糖、油脂、卵、牛乳、食品添加物、香料等の、パン類の生地に添加し得るものとして挙げられたものと同様のものを加えてもよい。また、生地にフィリング類を内包させたものであってもよく、フィリング類としては、パン類と同様のものが挙げられる。
本発明において、冷凍生地とは、パン類又はパイ類の製造工程の途中で生地を凍結処理したものを意味する。具体的には、粉原料に他の原料を加えて練り上げたパン類又はパイ類の生地を、焼成前に凍結貯蔵したものである。通常、パン類は、粉原料等を練り上げた生地を、一次発酵させた後、適当な大きさに分割し、成型する。その後、ホイロ発酵(二次発酵)した後、焼成することにより、製造される。本発明の昇温方法に供されるパン類の冷凍生地としては、ホイロ発酵前に凍結貯蔵されたものであってもよく、ホイロ発酵後に凍結貯蔵されたものであってもよい。作業効率化の点から、本発明の昇温方法に供されるパン類の冷凍生地としては、ホイロ発酵前に凍結貯蔵されたものであることが好ましい。なお、成型前に凍結貯蔵され、昇温後に成型作業を要する生地玉であってもよく、成型後ホイロ発酵前に凍結貯蔵されたものであってもよい。同様に、パイ類の冷凍生地としては、成型後に凍結貯蔵されたものであることが好ましい。
本発明の昇温方法に供される冷凍生地の組成、重量、形状は、特に限定されるものではなく、製造するベーカリー食品の種類等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、成型前の生地玉であってもよく、成型されたものであってもよい。成型後の形状も特に限定されるものではなく、丸め成型されたものであってもよく、クロワッサン等のように凹凸のある形状に成型されたものであってもよい。また、フィリング類を包餡しているものであってもよく、ナッツ類等の副原料を生地全体に分散させたものであってもよい。フィリング類等の組成や、冷凍生地とフィリング類の重量比等も、特に限定されるものではなく、製造するベーカリー食品の種類等を考慮して、適宜決定することができる。なお、本発明の昇温方法に供される冷凍生地としては、常法により製造されたものを用いることができ、また、市販されているものであってもよい。
本発明の昇温方法に供される冷凍生地の重量は、30g以上であることが好ましい。従来の自然解凍法等では昇温に長時間を要するような、重量の大きい冷凍生地に供することにより、本発明の昇温方法の昇温時間短縮効果がより効果的に発揮されるためである。
また、本発明の昇温方法に供される冷凍生地の形状は、シート状のように体積に対する比表面積が大きく凹凸の少ない形状よりも、体積に対する比表面積が比較的小さい形状や、凹凸のある形状であることが好ましい。従来の自然解凍法等では生地の温度ムラが生じ易い、比表面積が小さい形状や凹凸のある形状の冷凍生地に供することにより、本発明の昇温方法の生地の温度ムラ抑制効果がより効果的に発揮されるためである。
本発明において、平均生地温度とは、生地中の各部位の温度の平均温度を意味する。具体的には、突起部等がなく、ほぼ半球形に近い生地玉等の場合には、生地の中心部の温度(以下、芯温という。)と、生地の表面部の温度(以下、表面温度という)との平均温度である。また、クロワッサン等の先端部や突起部等の凸部を有する形態の場合には、芯温と、表面温度と、凸部の温度(以下、角温度という。)との平均温度である。
本発明の冷凍生地の昇温方法(以下、本発明の昇温方法ということがある。)は、パン類又はパイ類の冷凍生地を昇温する方法であって、パン類又はパイ類の冷凍生地を、平均生地温度2〜15℃となるように昇温する第一工程と、第一工程により得られた平均生地温度2〜15℃の生地を、平均生地温度15℃超28℃以下まで昇温する第二工程と、を有し、前記第二工程における冷凍生地の平均昇温速度が0.01〜0.35℃/秒であることを特徴とする。このように、パン類又はパイ類の冷凍生地を、平均生地温度−30〜―12℃の冷凍状態から生地温度15〜28℃の昇温完了状態とする工程を、該冷凍状態から平均生地温度2〜15℃の冷蔵状態とする第一工程と、該冷蔵状態から該昇温完了状態とする第二工程とに分け、該第二工程における冷凍生地の平均昇温速度を最適化することにより、焼成後のベーカリー製品の品質を損なうことなく、解凍・昇温時間を大幅に短縮することができる。
このような効果が得られる理由は明らかではないが、以下のように推察される。第二工程開始温度は、第一工程終了時の温度が起点となる為、生地の部位ごとに温度が異なるが、平均昇温速度を0.01〜0.35℃/秒とすることにより、生地全体の温度ムラを最小化して均一な温度分布に近づけることができる。この結果、解凍・昇温時間が大幅に短縮されるにもかかわらず、目標の昇温完了温度到達時の生地全体の温度のバラツキが抑えられ、焼成後のベーカリー製品の品質を、スクラッチ製法によるベーカリー製品とほぼ同等の品質とすることができると推察される。
以下、工程ごとに説明する。
第一工程は、パン類又はパイ類の冷凍生地を、平均生地温度2〜15℃となるように昇温する工程である。冷凍生地の平均生地温度は、冷凍状態であれば特に限定されるものではなく、通常用いられている冷凍貯蔵設備において冷凍貯蔵されたものを用いることができる。本発明の昇温方法においては、平均生地温度−30〜―12℃の冷凍生地であることが好ましい。
第一工程終了時の平均生地温度は、2〜15℃の範囲内の温度であれば特に限定されるものではなく、対象とする冷凍生地の組成や重量、形状等を考慮して、適宜決定することができる。第一工程終了時の平均生地温度を15℃以下とすることにより、急激な温度上昇に伴う局部加熱や端面効果による部分的な過加熱を抑制することができる。また、第二工程における生地全体の温度ムラの最小化をより効果的に行うことが可能となる。一方、第一工程終了時の平均生地温度を2℃以上とすることにより、冷凍生地の昇温時間のより大幅な短縮化を達成することができる。本発明の昇温方法においては、第一工程終了時の平均生地温度は8〜15℃であることが好ましい。
第一工程における平均昇温速度は、冷凍生地を平均生地温度が2〜15℃の範囲内となるように昇温し得る速度であれば、特に限定されるものではないが、0.05〜2.00℃/秒であることが好ましく、0.08〜1.65℃/秒であることがより好ましい。平均昇温速度を2.00℃/秒以下とすることにより、第一工程終了時の生地の温度ムラをより抑えることができ、また、生地の過度の乾燥や加熱を回避し易くなる。一方、平均昇温速度を0.05℃/秒以上とすることにより、冷凍生地の昇温時間のより大幅な短縮化を達成することができる上に、生地内部の水分の不均一化の進行が抑制され、昇温後の生地状態を凍結時とほぼ同等にすることが可能となる。これは、一般に−5〜0℃付近と言われている最大氷結晶生成帯を、短時間で速やかに通過することにより、生地内部に含まれる水分の移動を最小限に抑え、焼成後の気泡膜を薄く、きめ細かくすることができるためと推察される。
第二工程は、第一工程により得られた平均生地温度2〜15℃の生地を、平均生地温度15℃超28℃以下まで昇温する工程である。第一工程終了時の平均生地温度は、15℃超28℃以下の範囲内の温度であれば特に限定されるものではなく、対象とする冷凍生地の組成や重量、形状、イーストの種類、第一工程における平均昇温速度、昇温後の作業が成型作業かホイロ発酵か、ホイロ発酵温度等を考慮して、適宜決定することができる。第二工程終了時の平均生地温度が28℃より高い場合には、生地中のイーストが急激に活性化して発酵状態が不均一になったり、生地中の油脂が溶け出したりして、昇温後の生地を焼成して得られるベーカリー製品の品質に悪影響を及ぼす恐れがある。一方、第二工程終了時の平均生地温度を15℃より高くすることにより、生地全体を均一な温度分布に近づけることができるとともに、昇温時間のより大幅な短縮化を達成することができる。
第二工程における平均昇温速度は、0.01〜0.35℃/秒の範囲内の速度であれば、特に限定されるものではない。平均昇温速度を0.35℃/秒以下とすることにより、生地全体の温度ムラの最小化及び生地品質の安定化をより効果的に行うことができる。一方、平均昇温速度を0.01℃/秒以上とすることにより、冷凍生地の昇温時間のより大幅な短縮化を達成することができる。本発明の昇温方法においては、第二工程における平均昇温速度は、0.03〜0.30℃/秒であることが好ましい。
本発明の昇温方法により、従来の一般的な解凍・昇温方法においては、冷凍温度帯から冷蔵温度帯、そして成形、ホイロ前の温度帯に至るまで、数十分〜数時間かかっていた冷凍パン生地の昇温工程の所要時間を、大幅に短縮することができる。第一工程の所要時間と、第二工程の所要時間は、何れも特に限定されるものではないが、両工程の合計所要時間が1〜20分間であることが好ましく、1〜15分間であることがより好ましい。このように、第一工程と第二工程の合計所要時間を短くすることにより、生地表面への凝縮水の付着や、生地内部での水分移行を十分に抑制することができる。すなわち、本発明の昇温方法により、ベーカリー製品の製造工程において、冷凍状態からホイロ工程に入るまでの解凍・昇温工程を、非常に短時間に、生地表面がべたついたりして作業性を損なう事無く、効率良く行うことが可能である。
第一工程と第二工程における平均昇温速度を変更することにより、内部伝熱を効果的に併用して、生地の温度ムラを抑え、品質に悪影響を与えない速やかな昇温が可能となる。特に、第二工程における平均昇温速度が、第一工程における平均昇温速度よりも遅いことが好ましい。第二工程における昇温速度を第一工程よりも緩やかにすることにより、生地の温度ムラを、焼成後の製品の品質に悪影響を与えない程度の温度バラつき範囲内に抑えることができる。ここで、「焼成後の製品の品質に悪影響を与えない程度の温度バラつき範囲内」とは、例えば、同時に昇温処理した各生地の芯温、表面温度、角温度の温度ムラが、目標温度に対し、標準偏差7.0位内、好ましくは4.0以内である程度のバラつきを意味する。
第一工程と第二工程における平均昇温速度は、それぞれ、製造するベーカリー食品の種類、生地の組成、重量、形状等を考慮して、適宜決定することができる。例えば、比熱の異なるフィリング類を内包するような包餡類であっても、それぞれの特性に応じた平均昇温速度を設定することにより、本発明の昇温方法を適用することができる。
第一工程と第二工程における生地を昇温する方法は、生地の平均昇温速度を、本発明の効果を奏する範囲内にし得る方法であれば、特に限定されるものではない。また、公知の昇温装置を用いて昇温することもできる。本発明の昇温方法においては、例えば、マグネトロンを用いたマイクロ波照射による加熱方法(例えば、特開2000−218959号公報参照。)が好適である。
第一工程と第二工程における生地を昇温する方法は、より具体的には、第二工程における平均昇温速度が0.01〜0.35℃/秒とし得る方法であればよく、生地を連続的に加熱する方法であってもよく、不連続的に加熱する方法であってもよい。例えば、加熱処理時間と非加熱処理時間を適宜組み合わせることにより、細かい昇温速度調整が可能となるため、連続的に加熱処理をするよりも簡便に、生地の平均昇温速度を目的の範囲内に維持することができる。これは、加熱処理の間に非加熱時間を設けることにより、生地に蓄積された熱エネルギーが、非加熱時間内において、内部伝熱により拡散するため、生地内における温度のバラツキが緩和されるためと推察される。なお、加熱処理と非加熱処理の組み合わせ、つまり、加熱時間と非加熱時間の切り替えのタイミング等は、加熱処理に用いる装置、加熱時の単位時間当たりの加熱強度(生地に与えられる熱エネルギー量)、生地の形状、大きさ、種類、フィリングの有無等を考慮して、適宜決定することができる。
例えば、特開2000−218959号公報記載のマグネトロンを用いたマイクロ波照射装置を用いた場合には、マグネトロンによるマイクロ波の照射状態と非照射状態を適宜切り替えることにより、簡便に、第二工程における生地の平均昇温速度を0.01〜0.35℃/秒とすることができる。また、マグネトロン等の加熱処理のための熱源は、1であってもよく、複数あってもよい。例えば、複数のマグネトロンを装置内に適当なバランスで配置し、各マグネトロンの照射・非照射状態の切り替えを別個独立に行うことにより、一度の昇温処理により複数の生地を扱う場合であっても、生地温度のバラツキを抑えて良好に生地を昇温させることができる。
イーストを用いたパン類の生地は、本発明の昇温方法を用いて昇温した後、発酵し、焼成することにより、ベーカリー製品を製造することができる。一方、イーストを用いないパイ類の生地は、本発明の昇温方法を用いて昇温した後、焼成することにより、ベーカリー製品を製造することができる。本発明の昇温方法を用いて昇温した生地は、生地中の温度ムラが小さく、かつ、水分の不均一化がほとんど進行していないため、焼成後に得られるベーカリー製品は、きめが細かくて歯切れが良く、クラストが薄く、老化が遅いという優れた特性を有する。なお、昇温後の生地のホイロ発酵や焼成は、常法により行うことができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例において用いた解凍庫は、2本ずつ庫内上下に対向するように、合計4本のマグネトロン(出力850W)を備えた解凍庫である。各マグネトロンは、別個独立に、マイクロ波の照射・非照射を切り替えることが可能なものである。以下の実施例においては、全て、8秒間を1コマとして、各コマにおけるマイクロ波の照射・非照射を適宜切り替えることにより、冷凍生地の昇温を行った。
[実施例1、2及び比較例1]
定法にて作成した冷凍あんぱん生地(生地重量35g、餡子重量40g、計75g/個)を−18℃の冷凍庫より取り出し、解凍庫中のターンテーブル上(8秒/回転)に8個を等間隔、同心円状に並べ、マイクロ波を照射して昇温を行い、それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した(実施例1)。具体的には、解凍庫内の4箇所(庫内内側上部、庫内内側上部、庫内外側上部、庫内外側下部)に1本ずつ設置されたマグネトロンを、独立して8秒ごとにマイクロ波の照射・非照射を切り替えることにより、ターンテーブル上の冷凍あんぱん生地に、不連続にマイクロ波を照射することにより、昇温を行った。表1は、マイクロ波照射時間とタイミング、すなわち、各マグネトロンの照射・非照射の切り替えを1コマ(8秒間)ごとに示したものである。表中、「内側上部」、「内側上部」、「外側上部」、「外側下部」は、マグネトロンの設置場所を示している。また、「○」はマイクロ波を照射している状態を、「−」はマイクロ波を照射していない状態を、それぞれ示している。
Figure 0004932771
また、マイクロ波照射時間とタイミングを表2にした以外は、実施例1と同様にして、同じ種類の冷凍あんぱん生地8個を昇温した(実施例2)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
Figure 0004932771
一方で、同じ種類の冷凍あんぱん生地8個を、自然解凍法(天板に並べた後、ビニールをかけて温度20℃、湿度60%の室内で2時間15分間放置。特に環境雰囲気以外に昇温エネルギーを与えたり、緩和時間を設けたりはしない。)により昇温した(比較例1)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値を算出した。
Figure 0004932771
得られた結果を、図1及び表3に示した。表3中、「平均生地温度」は、芯温と表面温度との平均値である。なお、例えば実施例1において、32秒後の温度は、28秒時点から32秒後までの8秒間(4コマ目)に、全くマイクロ波を照射しなかった後に測定した温度を示しており、40秒後の温度は、32秒時点から40秒後までの8秒間(5コマ目)に、庫内内側下部と庫内外側下部のマイクロトロンからマイクロ波を照射した後に測定した温度を示している。
一方、図1は、表3記載のそれぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。図中、線1は第一工程の平均昇温速度の下限値(0.05℃/秒)を傾きとする直線、線2は第一工程の平均昇温速度の上限値(2.00℃/秒)を傾きとする直線、線3は第二工程の平均昇温速度の下限値(0.01℃/秒)を傾きとする直線、線4は第二工程の平均昇温速度の上限値(0.35℃/秒)を傾きとする直線である。また、線5は実施例1における生地の芯温の平均値、線6は実施例1における生地の表面温度の平均値、線7は実施例1における平均生地温度の平均値、線8は実施例2における生地の芯温の平均値、線9は実施例2における生地の表面温度の平均値、線10は実施例2における平均生地温度の平均値、線11は比較例1における平均生地温度の平均値をそれぞれ示している。
なお、実施例2よりも実施例1のほうが、生地の温度のバラツキが小さい傾向が観察された。これは、実施例2よりも実施例1において、マイクロ波の照射の切り替えを頻繁に行っているため、非照射時に、内部伝熱を利用してそれまでに蓄積した熱エネルギーを拡散し得るためであり、適宜設けた非照射時間がバラツキを緩和する時間となっているためと推察される。
また、昇温後の生地の状態を観察したところ、実施例1の生地は良好であったが、実施例2の生地は8個のうちの一部の底面が柔らかく、ややべたついていた。一方、比較例1の生地は、水が染み出しており、表面がべたついていた。
昇温後の生地を、オーブン用の天板に移し変え、温度38℃、湿度85%のホイロで75分間発酵させた後、200℃に設定したオーブンで10分間焼成してベーカリー製品(あんぱん)を製造した。得られたあんぱんを、約20℃の室温で2時間放置したものと、1日放置したものの、それぞれの食感(口溶け、しとり、きめ細かさ)及びあんぱんとしての好ましさを、それぞれ下記に示した評価基準に従って10名のパネラーにより評価した。評価の結果を表4に示した。また、ベーカリー製品の比容積の平均値(平均比容積)と、評価項目以外で気付いた点を特記事項として記載した。
<口溶け>
5:非常に口溶け良く、口中で団子にならない。
4:口溶け良く、口中で殆ど団子にならない。
3:やや口溶け良く、一部口中で団子になる。
2: 口溶け悪く、口中でねちゃつき、団子状の塊となる。
1:非常に口溶け悪く、口中でねちゃついて飲み込み難い。
<しとり>
5:非常にしっとりして、ソフトな食感。
4:しっとりして、ソフトな食感。
3:ややパサつく部分がある。
2:全体にパサつき、部分的に硬い食感。
1:非常にパサつき、ボソついた硬い食感。
<きめ細かさの評価基準>
5:内相が非常にきめ細かく均一な状態。
4:内相がややきめ細かく、ほぼ均一な状態。
3:内相がきめ細かさと一部粗い部分が混在している状態。
2:内相が粗めで、やや不均一な状態。
1:内相が非常に粗く、不均一な状態。
<好ましさ>
5:非常に好ましい。
4:やや好ましい。
3:普通。
2:やや好ましくない。
1:非常に好ましくない。
Figure 0004932771
本発明の昇温方法を用いたあんぱんは、解凍・昇温に要する時間が明らかに短いこと、及び、焼成後時間をおいても従来の解凍法を用いたあんぱんに比べて、口溶け、しとり、きめ細かさが共に優れており、時間が経ってもパサつかず、明らかに好ましい食感を維持していることが分かった。すなわち、これらの結果から、本発明の昇温方法を用いて昇温した生地を発酵後焼成して得られるベーカリー製品は、高品質であり、かつ、焼成後の老化が遅いという優れた特性を有することが明らかである。
また、実施例1と実施例2のあんぱんを比較すると、実施例2のあんぱんは、実施例1のあんぱんよりも平均比容積が小さくなり、内相はややつまり気味になった。また、第二工程終了後ホイロ発酵前の昇温した生地では、従来法により昇温した生地と比べるとベタツキは顕かに抑制されているものの、一部生地の軟化によるバラツキ等の好ましくない状態が発現することが分かった。このような品質の問題は、平均昇温速度、特に第二工程における平均昇温速度が速過ぎるために、高い温度域における生地の温度ムラが大きくなるためと考えられる。昇温終了時の平均昇温速度が速過ぎる場合に生じるこのような品質の問題は、解凍前の冷凍生地の温度が高めの場合に、更に顕著に生じると予想される。つまり、実施例1と実施例2の比較から、第二工程における平均昇温速度が適切な速度範囲であることの重要性が示唆されている。
[実施例3、4及び比較例2]
定法にて作成した冷凍メロンパン生地(生地重量48g、ビスケット生地重量29g、計77g/個)を−18℃の冷凍庫より取り出し、解凍庫中のターンテーブル上(8秒/回転)に8個を等間隔、同心円状に並べ、マイクロ波照射時間とタイミングを適宜調整してマイクロ波を照射し、昇温を行った(実施例3)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
また、マイクロ波照射時間とタイミングを代えた以外は、実施例3と同様にして、同じ種類の冷凍メロンパン生地8個を昇温した(実施例4)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
一方で、同じ種類の冷凍メロンパン生地8個を、自然解凍法(天板に並べた後、ビニールをかけて温度20.4℃、湿度60%の室内で2時間放置)により昇温した(比較例2)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値を算出した。
Figure 0004932771
得られた結果を、図2及び表5に示した。表5中、「平均生地温度」は、芯温と表面温度との平均値である。一方、図2は、表5記載のそれぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。図中、線1〜4は図1と同様である。また、線12は実施例3における生地の芯温の平均値、線13は実施例3における生地の表面温度の平均値、線14は実施例3における平均生地温度の平均値、線15は実施例4における生地の芯温の平均値、線16は実施例4における生地の表面温度の平均値、線17は実施例4における平均生地温度の平均値、線18は比較例2における平均生地温度の平均値をそれぞれ示している。
なお、昇温後の生地の状態を観察したところ、実施例3の生地は良好であったが、実施例4の生地はビスケット生地の一部が融解し、やや表面がべたついていた。一方、比較例2の生地は、水が染み出しており、表面がべたついていた。
昇温後の生地を、オーブン用の天板に移し変え、温度30℃、湿度60%のホイロで80分間発酵させた後、200℃に設定したオーブンで10分間焼成してベーカリー製品(メロンパン)を製造した。得られたメロンパンを、約20℃の室温で2時間放置したものと、1日放置したものの、それぞれの食感(歯切れ、口溶け、しとり)及びメロンパンとしての好ましさを10名のパネラーにより評価した。口溶け、しとり、好ましさの評価基準は前記のあんぱんと同様であり、歯切れは、下記に示した評価基準に従った。評価の結果を表6に示した。また、ベーカリー製品の比容積の平均値(平均比容積)と、評価項目以外で気付いた点を特記事項として記載した。
<歯切れ>
5:非常に歯切れ良く、容易に噛み切れる
4:歯切れ良く、噛み切り易い
3:やや歯切れ良く、噛み切り辛い部分がある
2:やや歯切れ悪く、全体に噛み切り辛い
1:歯切れ悪く、非常に噛み切り辛い
Figure 0004932771
本発明の昇温方法を用いたメロンパンは、解凍・昇温に要する時間が明らかに短いこと、及び、焼成後時間をおいても従来の解凍法を用いたメロンパンに比べて、歯切れ、口溶け、しとりが共に優れており、時間が経ってもパサつかず、明らかに好ましい食感を維持していることが分かった。
一方、実施例3と4のメロンパンを比較すると、実施例2のあんぱんと同様に、第二工程における平均昇温速度が上限値に近い実施例4のメロンパンは、実施例3のものよりも、焼成品の比容積が小さくなり、内相はややつまり気味になる、ビスケット生地中の油脂の溶け出しが発生する等の品質の問題が生じやすい傾向が観察された。このことからも、第二工程における平均昇温速度が適切な速度範囲であることの重要性が示唆されている。
[比較例3及び4]
実施例3と同じ種類の冷凍メロンパン生地8個を、特許文献5記載の方法に従い、昇温を行った(比較例3)。具体的には、ドウコンディショナーを使用し、最初の冷凍状態から温度10.9℃、湿度80%RHの庫内雰囲気条件で、平均生地温度10.2℃まで140分間かけて解凍(昇温速度0.219℃/分=0.0037℃/sec)した後、16.4℃、85%RHの雰囲気条件で3時間保持(昇温速度0.032℃/分=0.0005℃/sec)し、昇温完了とした。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
一方、実施例3と同じ種類の冷凍メロンパン生地8個を、第一工程を本発明の昇温方法により行った後、第二工程を自然解凍により昇温を行った(比較例4)。具体的には、第一工程の平均昇温速度を0.517℃/secで平均生地温度を10.6℃まで上昇させた後、天板に並べ、ビニールをかけて温度20.4℃、湿度60%の室内雰囲気下で65分間放置して平均生地温度18.4℃まで昇温し、昇温完了とした。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
なお、昇温後の生地の状態を観察したところ、比較例3の生地は、水が染み出しており、表面がべたついていた。一方、比較例4の生地は、表面がやや乾燥していた。
昇温後の生地を、オーブン用の天板に移し変え、温度30℃、湿度60%のホイロで80分間発酵させた後、200℃に設定したオーブンで10分間焼成してベーカリー製品(メロンパン)を製造した。得られたメロンパンを、約20℃の室温で2時間放置したものと、1日放置したものの、それぞれの食感(歯切れ、口溶け、しとり)及びメロンパンとしての好ましさを10名のパネラーにより評価した。口溶け、しとり、好ましさの評価基準は前記のあんぱんと同様であり、歯切れの評価基準は、前記のメロンパンと同様である。評価の結果を表7に示した。また、ベーカリー製品の比容積の平均値(平均比容積)と、評価項目以外で気付いた点を特記事項として記載した。
Figure 0004932771
本発明の昇温方法を用いたメロンパンは、特許文献5記載の方法に比べ、昇温に要する時間は圧倒的に短く、なおかつ品質的にも非常に優れている事が分かった。
同じく、本発明の第一工程のみで平均生地温度を10℃付近まで昇温し、その後、第二工程を自然解凍法と同じ条件下で緩慢に昇温した場合に比べても、同様に、顕著に品質が優れている事が分かった。
すなわち、これらの結果から、短時間で速やかに、かつ、本発明の昇温速度範囲で解凍・昇温することにより、極めて良好な品質のベーカリー製品を得られることが明らかである。
[実施例5、6及び比較例5]
定法にて作成した冷凍クロワッサン生地(生地重量55g/個)を−18℃の冷凍庫より取り出し、解凍庫中のターンテーブル上(8秒/回転)に8個を等間隔、同心円状に並べ、マイクロ波照射時間とタイミングを適宜調整してマイクロ波を照射し、昇温を行った(実施例5)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
また、マイクロ波照射時間とタイミングを代えた以外は、実施例5と同様にして、同じ種類の冷凍クロワッサン生地8個を昇温した(実施例6)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
一方で、同じ種類の冷凍クロワッサン生地8個を、自然解凍法(天板に並べた後、ビニールをかけて温度20℃、湿度60%の室内で1時間45分間放置)により昇温した(比較例5)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値を算出した。
Figure 0004932771
得られた結果を、図3及び表8に示した。表8中、「平均生地温度」は、芯温、角温度、及び表面温度の平均値である。一方、図3は、表8記載のそれぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。図中、線1〜4は図1と同様である。また、線19は実施例5における生地の芯温の平均値、線20は実施例5における生地の角温度の平均値、線21は実施例5における生地の表面温度の平均値、線22は実施例5における平均生地温度の平均値、線23は実施例6における生地の芯温の平均値、線24は実施例6における生地の角温度の平均値、線25は実施例6における生地の表面温度の平均値、線26は実施例6における平均生地温度の平均値、線27は比較例3における平均生地温度の平均値をそれぞれ示している。
なお、昇温後の生地の状態を観察したところ、実施例5の生地は良好であったが、実施例6の生地は油脂が溶けだし、一部べたついていた。一方、比較例5の生地は、水が染み出しており、表面がべたついていた。
昇温後の生地を、オーブン用の天板に移し変え、温度28℃、湿度75%のホイロで80分間発酵させた後、200℃に設定したオーブンで16分間焼成してベーカリー製品(クロワッサン)を製造した。得られたクロワッサンを、約20℃の室温で2時間放置したものと、1日放置したものの、それぞれの食感(口溶け、歯切れ、サク感)及びクロワッサンとしての好ましさを10名のパネラーにより評価した。口溶け、歯切れ、好ましさの評価基準は前記のメロンパンと同様であり、サク感は、下記に示した評価基準に従った。評価の結果を表9に示した。また、ベーカリー製品の比容積の平均値(平均比容積)と、評価項目以外で気付いた点を特記事項として記載した。
<サク感>
5:クラストが非常にサクサクしている
4:クラストがややサクサクしている
3:クラストがサクサクしているが、一部重く硬い部分がある
2:クラストがあまりサクサクしておらず、全体に重く硬い
1:クラストがサクサクしておらず、フニャフニャして硬い
Figure 0004932771
本発明の昇温方法を用いたクロワッサンは、解凍・昇温に要する時間が明らかに短いこと、及び、焼成後時間をおいても従来の解凍法を用いたクロワッサンに比べて、口溶け、歯切れ、サク感が共に優れており、時間が経ってもパサつかず、明らかに好ましい食感を維持していることが分かった。
一方、実施例5と6のクロワッサンを比較すると、実施例2のあんぱんと同様に、第二工程における平均昇温速度が上限値に近い実施例6のクロワッサンは、実施例5のものよりも、焼成品の比容積が小さくなり、生地中の油脂の溶け出しが発生することに起因して、焼成形状のバラツキが大きくなる等の品質の問題が生じやすい傾向が観察された。このことからも、第二工程における平均昇温速度が適切な速度範囲であることの重要性が示唆されている。
[実施例7、8及び比較例6]
定法にて作成した冷凍くるみパン生地(生地重量70g/個)を−18℃の冷凍庫より取り出し、解凍庫中のターンテーブル上(8秒/回転)に8個を等間隔、同心円状に並べ、マイクロ波照射時間とタイミングを適宜調整してマイクロ波を照射し、昇温を行った(実施例7)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
また、マイクロ波照射時間とタイミングを代えた以外は、実施例7と同様にして、同じ種類の冷凍くるみパン生地8個を昇温した(実施例8)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値及び標準偏差を算出した。
一方で、同じ種類の冷凍くるみパン生地8個を、自然解凍法(天板に並べた後、ビニールをかけて温度20℃、湿度60%の室内で3時間15分間放置)により昇温した(比較例6)。それぞれの芯温及び表面温度の変化を計測し、8個の生地の平均値を算出した。
Figure 0004932771
得られた結果を、図4及び表10に示した。表10中、「平均生地温度」は、芯温と表面温度との平均値である。一方、図4は、表10記載のそれぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。図中、線1〜4は図1と同様である。また、線28は実施例7における生地の芯温の平均値、線29は実施例7における生地の表面温度の平均値、線30は実施例7における平均生地温度の平均値、線31は実施例8における生地の芯温の平均値、線32は実施例8における生地の表面温度の平均値、線33は実施例8における平均生地温度の平均値、線34は比較例4における平均生地温度の平均値をそれぞれ示している。
なお、昇温後の生地の状態を観察したところ、実施例7の生地は良好であったが、実施例8の生地は一部表面が乾燥していた。一方、比較例6の生地は、水が染み出しており、表面がべたついていた。
昇温後の生地を、ガス抜き後、丸め成形し、周囲に5本放射状に10mm程度の切れ目を入れた後、オーブン用の天板に移し変え、温度38℃、湿度85%のホイロで65分間発酵させた後、200℃に設定したオーブンで10分間焼成してベーカリー製品(くるみパン)を製造した。得られたくるみパンを、約20℃の室温で2時間放置したものと、1日放置したものの、それぞれの食感(口溶け、しとり、ソフト感)及びくるみパンとしての好ましさを10名のパネラーにより評価した。口溶け、しとりの評価基準は前記のあんぱんと同様であり、ソフト感は、下記に示した評価基準に従った。評価の結果を表11に示した。また、ベーカリー製品の比容積の平均値(平均比容積)を記載した。
<ソフト感>
5:全体に非常に柔らかく、ふんわりしている
4:柔らかく、ふんわりしている
3:柔らかいが、一部しまって硬さを感じる
2:やや硬く、ボソつきを感じる
1:全体に硬く、ボソついている
Figure 0004932771
本発明の昇温方法を用いたくるみパンは、解凍・昇温に要する時間が明らかに短いこと、及び、焼成後時間をおいても従来の解凍法を用いたくるみパンに比べて、口溶け、しとり、ソフト感が共に優れており、時間が経ってもパサつかず、明らかに好ましい食感を維持していることが分かった。
一方、実施例7と8のくるみパンを比較すると、実施例2のあんぱんと同様に、第二工程における平均昇温速度が上限値に近い実施例8のくるみパンは、実施例7のものよりも、焼成品の比容積が小さくなり、食感が若干損なわれる等の品質の問題が生じやすい傾向が観察された。このことからも、第二工程における平均昇温速度が適切な速度範囲であることの重要性が示唆されている。
本発明の冷凍生地の昇温方法は、様々な種類の組成、重量、形状のパン類又はパイ類の冷凍生地において、解凍・昇温時間の短縮化と品質の向上を可能にすることができるため、冷凍生地を利用したベーカリー製品の製造分野等で利用が可能である。
冷凍生地の昇温工程における実施例1、2及び比較例1の、それぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。 冷凍生地の昇温工程における実施例3、4及び比較例2の、それぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。 冷凍生地の昇温工程における実施例5、6及び比較例5の、それぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。 冷凍生地の昇温工程における実施例7、8及び比較例6の、それぞれの生地温度の変化と、本発明の昇温方法における第一及び第二工程の平均昇温速度の上限値と下限値を傾きとする直線とを示したものである。

Claims (6)

  1. パン類又はパイ類の冷凍生地を昇温する方法であって、
    パン類又はパイ類の冷凍生地を、平均生地温度2〜15℃となるように昇温する第一工程と、
    第一工程により得られた平均生地温度2〜15℃の生地を、平均生地温度15℃超28℃以下まで昇温する第二工程と、
    を有し、
    前記第二工程における平均昇温速度が0.03〜0.30℃/秒であることを特徴とする、冷凍生地の昇温方法。
  2. パン類又はパイ類の冷凍生地を昇温する方法であって、
    パン類又はパイ類の冷凍生地を、平均生地温度2〜15℃となるように昇温する第一工程と、
    第一工程により得られた平均生地温度2〜15℃の生地を、平均生地温度15℃超28℃以下まで昇温する第二工程と、
    を有し、
    前記第二工程における平均昇温速度が0.01〜0.35℃/秒であり
    前記第一工程が、平均生地温度−30〜−12℃の冷凍生地を、0.05〜2.00℃/秒の平均昇温速度で昇温することを特徴とする冷凍生地の昇温方法。
  3. 前記第一工程と前記第二工程の合計所要時間が1〜20分間であることを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍生地の昇温方法。
  4. 前記第二工程における平均昇温速度が、前記第一工程における平均昇温速度よりも遅いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の冷凍生地の昇温方法。
  5. パン類の冷凍生地を、請求項1〜4のいずれか記載の冷凍生地の昇温方法を用いて昇温した後、発酵し、焼成することを特徴とするベーカリー製品の製造方法
  6. パイ類の冷凍生地を、請求項1〜4のいずれか記載の冷凍生地の昇温方法を用いて昇温した後、焼成することを特徴とするベーカリー製品の製造方法
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