JPH0636707B2 - 冷凍パン生地の解凍方法 - Google Patents

冷凍パン生地の解凍方法

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JPH0636707B2
JPH0636707B2 JP10444186A JP10444186A JPH0636707B2 JP H0636707 B2 JPH0636707 B2 JP H0636707B2 JP 10444186 A JP10444186 A JP 10444186A JP 10444186 A JP10444186 A JP 10444186A JP H0636707 B2 JPH0636707 B2 JP H0636707B2
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俊治 井本
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Nippon Flour Mills Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は冷凍パン生地の解凍方法に関する。
〔従来の技術〕
冷凍パン生地の解凍は、冷凍庫から取出しこれを室内に
放置して解凍させる室温解凍法や発酵室(27℃〜30
℃)を利用して30分〜4時間で解凍させる発酵室解凍
法により解凍するのが最も一般的であり、古くから行な
われている。この他に高周波を利用し数分で解凍する電
子レンジ(高周波)解凍法、ホイロ等を利用し高温(+
30℃〜40℃)で10分〜120分で解凍する(ホイ
ロ解凍法(急速解凍法)等も行なわれている。また最近
ではリターダーを利用し、0℃〜5℃の庫内で6〜24
時間かけて解凍するリターダー解凍法も行なわれ、リタ
ーダーにコンピューターを組込み解凍・ホイロが自動的
に行えるドウコンディショナーも利用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、それぞれの解凍方法はいずれも完成品
(焼成品)の比容積が小さく、なしはだと呼ばれる白い
斑点がクラストにできるなどの欠点がある。
また、イースト製品特有のフレーバーが不足し、発酵過
不足からくる異臭、さらには焼成品の老化が早いなどの
欠点があり、冷凍パン生地からの製品(焼成品)は通常
の、冷凍を用いないイースト製品より劣るという欠点が
あった。
たとえば、室温解凍法では、季節により温度、湿度差が
大きく、解凍時間や解凍状態が不安定で製品や作業工程
の安定性に欠ける。発酵室解凍法、ホイロ解凍法では、
凍結温度と解凍温度の差が大きく、中心部と表面部の温
度差が大きくなり、不均一な発酵を行うため、製品が劣
る。電子レンジ解凍法では、解凍条件の設定(庫内に入
れる量や位置)が難しい上に、工業的に行うにはコスト
がかかりすぎる。リターダー解凍法では最大氷結晶帯に
長くおかれるため、生地傷みが大きい。また、長時間解
凍のため生地の熟成(氷の結晶を形成していた水が小麦
たん白と結合し、また小麦粉等に含まれる酵素が働くこ
とにより伸展性が良くなる)はできるが、解凍温度が低
温のため生地が最大氷結晶生成帯に長くさらされること
になりグルテンとデンプンの三次元構造が破壊される。
そして、イーストの覚醒活性化から見ても+10℃以下
では不十分でイーストの熟成は行なわれない。これらの
結果、比容積の小さい、フレーバーの劣る製品となる。
また発酵室解凍、ホイロ解凍、電子レンジ解凍では解凍
温度は+10℃以上でありイーストの覚醒、活性化は充
分に行なわれるが、短時間であるため生地の熟成が追い
つかず、イーストの発生するガス保持力に劣り比容積の
小さい製品になる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は通常−18℃〜−30℃で冷凍保存された冷凍
パン生地の解凍方法であり、まずイースト生地の温度を
0.07℃/分〜0.28℃/分の昇温スピードで+1
0℃になるまで2時間〜6時間で上昇させる。この際生
地表面の乾燥を防止するため湿度を70%以上に保つこ
とが必要である。
つづいてこの生地を10℃〜20℃の温度で10分〜6
時間以内保つ。このときも生地表面の乾燥を防止するこ
とが重要で湿度を70%以上に保持することが必要であ
る。
この様にして解凍の完了した生地は以後通常の製パン方
法と同様の製パン工程により焼成品を得ることができ
る。つまり必要に応じ、生地冷凍のものは分割整形し最
終発酵(ホイロ)、焼成することができ、分割後冷凍の
ものは整形最終発酵(ホイロ)、焼成することができ、
整形冷凍のものは最終発酵(ホイロ)、焼成することが
でき、半ホイロ冷凍のものは最終発酵(ホイロ)完了
後、焼成することができ、ホイロ後冷凍のものは焼成す
ることができる。
本発明の昇温スピードより早い昇温(0.28℃/分以
上)を行なうと生地の中心部と表面部の温度差が大きく
なり不均一な解凍、発酵が行なわれるため内圧のアンバ
ランスが生じる。また、イーストの覚醒活性化は行なわ
れるが生地の熟成が充分に行なわれない。また本発明よ
り遅い昇温スピード(0.07℃/分以下)で解凍した
場合、最大氷結晶帯に長くおかれることになり氷結晶の
成長が起こり生地中のグルテンの三次元構造が破壊され
ると同時に生地温+10℃以下ではイーストの好ましい
熟成が行なわれない。
冷凍中、解凍中、パン生地周辺の湿度が低いと(70%
未満)、冷凍生地中の氷結晶が表面から昇華し、さらに
温度差、水分分散の不均一により飽和蒸気圧に差を生じ
るため氷結晶が成長する。このサイクルをくり返し生地
中の水分が減少し、さらにはグルテンの結合水も少なく
なり、製品の内相が粗く容積も低下し、乾燥気味の老化
しやすい製品になる。
生地を+10℃〜20℃の温度で6時間以上保つと、製
品容積が低下するのみでなく作業性も劣る。また保持時
間が10分未満では本発明の所期の効果が十分に達成さ
れない。
〔実施例〕
次に実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明す
る。
実施例1(バターロール(中種法)) 配合 中種 小麦粉 60 部 全卵 10 〃 イースト 4 〃 イーストフード 0.1〃 水 25 〃 本捏 小麦粉 40 部 砂糖 10 〃 食塩 1.5〃 脱脂粉乳 5 〃 油脂 12 〃 イースト 2 〃 水 15 〃 工程 中種 ミキシング 低速2分 高速2分 中種発酵 2時間30分 本捏 ミキシング 低速2分 高速4分 油脂混合低速2分 高速4分 分割 40g 整形 (クレセントモルダー) 冷凍 −35℃ 20分 貯蔵 −25℃ 62日間 解凍 +10℃に210分で昇温(0.
167℃/分)湿度70%〜100% さらに10〜1
5℃にて3時間保持、湿度85〜90% ホイロ 38℃ 45分 焼成 185℃ 10分 比較例1 実施例1と同配合、同工程にて製造、冷凍させた生地を
下記条件にて解凍、発酵、焼成した。
(1)室温解凍 室温 21.5℃ 湿度50%に100分間放置 ホイロ 38℃ 70分 オーブン 185℃ 10分 (2)発酵室解凍 発酵室温 28℃ 湿度80%に60分間 ホイロ 38℃ 60分 オーブン 185℃ 10分 (3)ホイロ解凍 ホイロ 38℃ 湿度80% 110分 オーブン 185℃ 10分 (4)リターダー解凍 リターダー(ドウコンディショナー) −14℃ 105分 + 5℃ 10時間30分 ホイロ 38℃ 40分 オーブン 185℃ 10分 実施例1と比較例1において得られた製品の結果を表−
1に示す。
実施例2(食パン) 配合 小麦粉 100 部 砂糖 6 〃 全卵 5 〃 食塩 2 〃 脱脂粉乳 5 〃 イーストフード 0.1〃 イースト 6 〃 水 52 〃 工程 ミキシング 低速2分 中速2分 高速7分 分割 200g 凍結 −35℃ 60分 貯蔵 −18℃ 62日間 解凍 +10℃に6時間で昇温 (0.078℃/分) 湿度80〜100% さらに+19℃で5時間 湿度85〜90% 整形 ホイロ 38℃ 湿度80%〜 85% 60分 焼成 205℃ 17分 比較例2 実施例2と同一配合、同一工程にて製造、冷凍させた生
地を下記条件にて解凍整形ホイロ焼成し比較した結果を
表−2に示す。
(1)室温解凍 室温 22℃ 湿度55% 120分 整形 ホイロ 38℃ 90分 オーブン 205℃ 17分 (2)ホイロ解凍 解凍 38℃ 湿度50% 90分 整形 ホイロ 38℃ 90分 オーブン 205℃ 17分 (3)リターダー解凍 解凍 8℃ 15時間 整形 ホイロ 38℃ 90分 オーブン 205℃ 17分 実施例3(クロワッサン) 配合 小麦粉 100 部 砂糖 8 〃 食塩 1.5部 脱脂粉乳 3 〃 品質改良剤 5 〃 イーストフード 0.1〃 イースト 7 〃 水 50 〃 ロールイン油脂 生地に対し30部 工程 ミキシング 低速1分 中速8分 分割 冷蔵庫 60分 ロールイン 3折2回 冷蔵庫 30分 3折1回 冷蔵庫 40分 整形 (40g クレセントモルダー) ホイロ 28℃ 130分 凍結 −35℃ 60分 貯蔵 −30℃で62日間 解凍 +10℃にて150分で 昇温(0.267℃/分) 湿度70%〜90%、 さらに+20℃、 湿度80%で10分保持 焼成 200℃ 10分 比較例3 実施例3と同一配合、同一工程にて製造、冷凍させた生
地を下記条件にて解凍焼成し、比較結果を表−3に示
す。
(1)室温解凍 室温 26.5℃ 40分 焼成 200℃ 10分 (2)ホイロ解凍 ホイロ 35℃ 30分 焼成 200℃ 10分 (3)直接焼成 焼成 200℃ 15分 実施例4(バターロール(ストレート法)) 配合 小麦粉 100 部 砂糖 10 〃 食塩 1.5〃 脱脂粉乳 5 〃 油脂 12 〃 全卵 10 〃 イーストフード 0.1〃 イースト 6 〃 水 40 〃 工程 ミキシング 低速2分 中速3分 高速8分 分割 45g 整形 冷凍 −35℃ 30分 貯蔵 −25℃にて62日間 解凍 +10℃に210分で 昇温(0.167℃/分) 湿度70%〜100% さらに10℃〜15℃に て下記の通り保持した 湿度 85%〜90% 試料1 0分 (直ちにホイロ) 試料2 3時間 試料3 5時間 試料4 8時間 ホイロ 38℃ 焼成 185℃ 10分 以上の試料を比較検討した結果は次の表の通りであっ
た。
〔発明の効果〕 本発明の解凍方法を利用して作られた製品は、従来の解
凍方法の利用製品よりはるかに優れた外相、内相、食感
フレーバーを有しており、冷凍を用いない通常の製パン
法により作られた製品と比較しても全く差のない品質を
有し、特に製品容積、比容積、ソフト感、フレーバーに
おいては本発明によるものの方が優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷凍貯蔵したパン生地を平均昇温スピード
    0.07℃/分〜0.28℃/分、湿度70%〜100
    %で温度10℃まで2時間〜6時間で昇温させ、さらに
    10℃〜20℃、湿度70%〜100%で10分〜6時
    間保持することを特徴とする冷凍パン生地の解凍方法。
JP10444186A 1986-05-07 1986-05-07 冷凍パン生地の解凍方法 Expired - Lifetime JPH0636707B2 (ja)

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