JPH0622431B2 - イ−スト発酵食品の冷凍生地の製造法 - Google Patents

イ−スト発酵食品の冷凍生地の製造法

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JPH0622431B2
JPH0622431B2 JP61224022A JP22402286A JPH0622431B2 JP H0622431 B2 JPH0622431 B2 JP H0622431B2 JP 61224022 A JP61224022 A JP 61224022A JP 22402286 A JP22402286 A JP 22402286A JP H0622431 B2 JPH0622431 B2 JP H0622431B2
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dough
yeast
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bread
fermented food
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英一 長野
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パン、イーストドーナツツ等のイースト発酵
食品の冷凍生地の製造法に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
一般に、イースト発酵食品の製造は仕込み、混捏、発
酵、分割、ベンチタイム、成形、ホイロ発酵、焼成(ま
たは油)等の工程を経て行われている。然しながら、
従来斯かる工程はイーストを用いる関係上連続的に行う
必要があり、しかも所要時間も2〜7時間と長時間を要
するものであつた。
そのため、消費者のニーズにこたえて朝から新鮮なパン
等を提供するためには、仕込みを前夜や早朝に行わなけ
ればならず、作業者にとつて大変負担のかかるものであ
つた。
これらの問題を解決するために、従来から種々の試みが
なされている。例えば、生地成形後に5℃前後の低温に
保管して発酵を遅らせることにより時間を調整する方法
や成形生地を−35〜−40℃で急速凍結し、−18〜
−20℃で冷凍貯蔵して必要な時に解凍して製造する方
法等がある。これらはいずれもホイロ発酵工程の前に生
地を低温もしくは冷凍貯蔵することにより、イーストの
発酵作用を遅延または停止させる方法であり、従来連続
的に行わなければならなかつた工程を一時的に中断させ
る方法である。特に後者の生地冷凍の方法は大変有効で
あり、町のリテイルベーカリーや小規模ベーカリーなど
でもわずかな設備、店舗面積で行うことができる利点が
ある。
すなわち、該方法によれば仕込み、混捏、発酵(場合に
よりしなかつたり、短時間のこともある)、分割、ベン
チタイム、成形の後に生地が凍結貯蔵されているので、
必要時に解凍し、ホイロ発酵、焼成(または油)の工
程を行うだけで製品を得ることができる。従つて、例え
ば大規模ベーカリーが集中生産した成形済み凍結生地を
購入すれば、解凍後の製造工程のみを行えばよく、これ
はわずかな設備や店舗面積でも新鮮なパンやイーストド
ーナツツ等を販売することができることを意味し、更に
は一般消費者が冷凍生地を購入して家庭で手軽に焼きた
てのパンを作ることも可能ならしめるものである。
しかしながら、従来の技術では長時間の冷凍貯蔵に耐え
得る冷凍生地を得ることは甚だ困難であるのが実状であ
つた。この原因については未だ明らかにされていない
が、一般に推定原因の一つとして、冷凍貯蔵中に仕込ん
だイーストが徐々に死滅し、その死滅したイーストから
還元物質のグルタチオンが生成することが挙げられてい
る。
例えば配合によつて多少の変動はあるが、食パンの場合
は冷凍貯蔵4週間で約6割のイーストが死滅することが
知られている。この還元物質のグルタチオンは解凍後の
生地を軟化させ、製品の形状不良、内相の不均一および
内色相の低下、製品容積の減少等の原因となるものであ
る。
上記したような、イースト発酵食品の冷凍耐性について
は、配合がリツチなもの、すなわち、生地中に油脂、
糖、乳製品等の配合成分を多く含むものに比べ配合がリ
ーンなもの、すなわち、生地中の配合成分が少ないもの
は冷凍耐性が劣り、冷凍生地の製造は困難であつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、冷凍耐性のあるイースト発酵食品を得べ
く、鋭意研究をおこなつていたところ、ジアセチル酒石
酸モノグリセライドとL−アスコルビン酸を併用すれば
この目的が達成されることを見出し、本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は小麦粉等の穀粉類と、該穀粉に対し
て0.2〜0.5重量%のジアセチル酒石酸モノグリセ
ライドと20〜100ppmのL−アスコルビン酸を添加
し、常法により混捏、発酵して得られた生地を分割後直
ちに成形し、冷凍することを特徴とするイースト発酵食
品の冷凍生地の製造法を提供するものである。
本発明で使用する小麦粉等の穀粉類とは、小麦粉、ライ
麦粉、とうもろこし粉等の穀粉類をいう。
本発明において用いられるジアセチル酒石酸モノグリセ
ライドは、HLB値が8〜12の非イオン性界面活性剤
で、一般には生地冷凍しない通常のベーカリー製品の品
質改良剤として知られ、その働きとしてはパン生地を強
靭にし、パン容積を増大させ、内相の改良、老化防止、
生地の機械耐性の改良等があるが、これを単独で冷凍生
地に使用した場合には前記の如き効果はほとんど得られ
ないものである。本発明において添加されるジアセチル
酒石酸モノグリセライドの量は穀粉類に対して0.2〜
0.5重量%(以下単に%で示す)であるが、これがそ
の範囲を超えたとき、すなわち、0.2%未満の配合量
であるときは本発明の目的が達せられず、また、0.5
%を超えるときは異臭(酸臭)が強くなりいずれも好ま
しくない。
また、L−アスコルビン酸は還元剤であるが、パン生地
中においてはデヒドロアスコルビン酸に変化して酸化剤
として働き、これがパンの容積を十分に保ち、きめの細
かい良好なパンを与えることが知られているが、これを
冷凍生地に使用した場合は若干の効果はあるものの、前
記欠点を改良するほどの効果は認められないものであ
る。本発明におけるL−アスコルビン酸の添加量は穀粉
類に対して20〜100ppmであるが、この添加量が2
0ppm未満であると本発明の目的が達せられず、また、
100ppmを超えると生地がしまりすぎてパンの伸びが
悪く、ボリュームが出ないので好ましくない。
本発明を実施するには、まず直捏法または速成法に従つ
て小麦粉等の穀粉類と、該小麦粉に対し0.2〜0.5
%のジアセチル酒石酸モノグリセライドと20〜100
ppmのL−アスコルビン酸およびイースト、水、その他
のイースト発酵食品の製造に通常使用される原材料とを
配合して常法により混捏、発酵して生地を調整する。
本発明方法は、特にイースト発酵食品生地の調製法が後
塩法、すなわち、生地混捏の際、生地形成が7〜8割で
きた時点で食塩を添加する方法である場合に適用すると
特に好ましい結果が得られる。
次いで、本発明においては、前記生地を分割後直ちに成
形をおこなうこと、すなわち、ベンチタイムを取らない
ことが必須である。このベンチタイムをとると冷凍耐性
が劣り、冷凍貯蔵期間が長くなるほど、パンの品質が低
下する傾向がある。
更にまた、本発明方法における冷凍も常法によりおこな
うことができるが、特に−40℃で1〜2時間急速冷凍
した後に−15〜−20℃で冷凍保管することが好まし
い。
叙上の如くして得られた本発明の冷凍生地は、数週間の
冷凍保存後必要時にとり出し、これを冷蔵庫、室温等で
解凍後、常法によつてホイロ発酵し、焼成してイースト
発酵食品を得る。
〔発明の効果〕
本発明方法によつて得られる生地は数週間の冷凍保存期
間を経ても充分な発酵力を有していて冷凍耐性に優れて
いると共に、該生地から得られるイースト発酵食品は、
体積が大きく、内相膜が薄く、表皮に艶があるという優
れた特長を有する。
特に従来配合がリーンであるため冷凍耐性がないとされ
ていたフランスパンやハードロル等の硬焼きパンについ
ても冷凍保存期間が長くなるとボリウムが出なくなり、
表面があばたになる等極端に製品が劣化するという冷凍
障害を除去もしくは軽減することができ、生地での長期
の冷凍保存が可能となつた。
〔実施例〕
次に実施例を挙げ、本発明を説明する。
実施例1 小麦粉100重量部(以下部という)、モルトフラワー
0.5部、ジアセチル酒石酸モノグリセライド(HLB1
0)0.3部、L−アスコルビン酸40ppm、イースト
6部および水58部を製パン用ミキサーに入れ、低速
(80rpm)で2分間、高速(160rpm)で6分間混捏
した後、食塩2部を添加してさらに高速で4分間混捏し
て、フランスパン用の生地を得た(捏上温度20℃)。
この生地を温度27℃、湿度80%の条件下で20分間
発酵を行い、発酵終了後350g/個ずつに分割した。
次いでベンチタイムをとらずに直ちにフランスパンの形
に成型し、−40℃で60分間急速凍結を行なつた。冷
凍保管は−15〜−25℃の温度条件で4週間行なつ
た。
焼成に際しては、温度3℃の冷蔵庫で3時間解凍した
後、温度30℃、湿度60%のホイロで2時間ホイロ発
酵を行い、温度210℃のフランスパン専用オーブンで
30分間焼成して、フランスパンを得た。
比較例1 実施例1において、ベンチタイムを20分間とつた後に
成型した以外は実施例1と同様に処理してフランスパン
を得た。
比較例2 実施例1において、ジアセチル酒石酸モノグリセライド
を配合しない以外は実施例1と同様に処理した。
比較例3 実施例1においてL−アスコルビン酸を配合しない以外
は実施例1と同様に処理した。
試験例 実施例1及び比較例1〜3で得られたフランスパンの品
質の測定結果を第2表に示す。なお、同表中、表皮およ
び内相の評価については第1表に示す評価基準表に基づ
いて行い、結果はパネラー数10人の平均値を示す。
また、フランスパンの品質測定は冷凍貯蔵後1日目、1
週間目、2週間目、3週間目および4週間目のものにつ
いて各々行なつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小麦粉等の穀粉類と該穀粉類に対し0.2
    〜0.5重量%のジアセチル酒石酸モノグリセライドと
    20〜100ppmのL−アスコルビン酸を添加し、常法
    により混捏、発酵して得られた生地を分割後直ちに成形
    し、冷凍することを特徴とするイースト発酵食品の冷凍
    生地の製造法。
JP61224022A 1986-09-22 1986-09-22 イ−スト発酵食品の冷凍生地の製造法 Expired - Lifetime JPH0622431B2 (ja)

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JPS61152226A (ja) * 1984-12-26 1986-07-10 理研ビタミン株式会社 冷凍生地用品質改良剤

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