JP2775019B2 - パン生地の冷蔵法 - Google Patents

パン生地の冷蔵法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はパン生地の冷蔵法に関する。特に、特定の温
度及び時間の条件下においてパン生地を冷蔵する方法に
関する。
(従来の技術) パンの製造には、主要な方法として、ストレート法と
中種法がある。
ストレート法では、小麦粉、イースト、水及びその他
の副資材等をミキシングし、次いでこの生地を醗酵さ
せ、分割・丸目を行い、さらにベンチタイムを取り、整
形後、ホイロを取り焼成することによってパンを製造す
る。
また中種法では、一部の小麦粉、イースト、水及び必
要に応じてイーストフード等をミキシングし、この生地
を醗酵させ、再び残りの小麦粉、中種生地に副資材や水
等を加えてミキシングし、フロアタイムをとり、以下ス
トレート法と同様に、分割・丸目を行い、さらにベンチ
タイムを取り、整形し、ホイロを取り焼成することによ
ってパンを製造する。
これらのパンの製造法は、開始から焼成完了までかな
り長時間を要し、早朝に焼きたてのパンをパン小売店の
店頭に並べるためには、製パン作業の開始は深夜や早朝
にならざるを得ない。
整形後のパン生地を−25℃程度の温度で冷凍保存し、
解凍後にホイロを取って焼成する方法も用いられている
が、得られるパンは、食感、腰持ち等の点において、は
るかに劣ったものとなる。
また、前日の日中から夕方にかけて生地の整形までの
工程を済ませておき、その整形生地を冷蔵保存し、翌日
ホイロから後の作業を行うことも行われている。具体的
には、整形した生地を2〜3℃の温度で一晩、即ち10〜
15時間冷蔵保存し、次いで、20℃程度で約2〜3時間ホ
イロを取り、焼成する。現在では、ドウコンデイショナ
ーと呼ばれる装置が市販されており、この装置を用いる
と上記の冷蔵条件及びホイロ条件を設定し、冷蔵保存か
らホイロまでを同一の庫内で自動的に行うことができ
る。
しかし、このような冷蔵保存方法を用いても、冷蔵保
存を経ていないパンと比較すると、得られるパンの表面
は梨肌となり、食感が劣ったものとなり、即ち食感のヒ
キが強くなりすぎ、特にフランスパンのような砂糖や油
脂の配合量が少ないいわゆる「リーン」なパンでは腰持
ちが悪くなるという欠点があった。
(発明が解決しようとする課題) 従って、本発明は、従来技術の問題点を解決した、即
ち、得られるパンの表面が梨肌とならず、食感のヒキが
強くなり過ぎず、しかも腰持ちが良いものとなるような
パン生地の冷蔵法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、種々研究の結果、醗酵済みのパン生地
を5〜20℃の温度において2〜6時間保持し、次いで1
〜4℃の温度において5〜15時間冷蔵保存すると従来技
術の問題点を解決することができることを見出し、本発
明を完成した。
即ち、本発明は、醗酵済みのパン生地を5〜20℃の温
度において2〜6時間保持し、次いで1〜4℃の温度に
おいて5〜15時間保存することを特徴とするパン生地の
冷蔵法からなる。
また、本発明は、醗酵済みのパン生地が整形済みの生
地である上記のパン生地の冷蔵法からなる。
さらに、本発明は、醗酵済みのパン生地が分割・丸目
工程を経た後の生地玉である上記のパン生地の冷蔵法か
らなる。
本発明による方法は、ストレート法、中種法の他、い
ずれの製パン法にも適用することができる。また、いず
れの種類のパンにも適用することができる。
いずれの製パン法の実施においても、まず製パン原料
をミキシングし、醗酵工程を経て、分割・丸目を行う
が、本発明の冷蔵法を実施するには、ここまでの工程
は、通常の条件下で行うことができる。即ち、原料の配
合、ミキシングの条件、醗酵の条件等は、従来から一般
的に行われている方法の条件と同じであってよい。
本発明においては、上記分割・丸目工程を経て得られ
た生地玉、またはこの生地玉をさらにベンチタイムを取
って整形した生地を5〜20℃の温度において2〜6時間
保持する。この冷蔵工程を後の冷蔵工程と区別するため
に、予備冷蔵工程と称し、後の冷蔵工程を本冷蔵工程と
称する。
予備冷蔵工程における温度が20℃より高くなるか、ま
たは予備冷蔵時間が6時間より長くなると、醗酵が進み
すぎ、生地内のガスが増加し、また熱伝導が悪くなり、
以下に述べる本冷蔵工程において生地の中心部の温度低
下が遅くなり、さらに生地の表面部と中心部の醗酵進度
のアンバランスを生じ、結果として最終製品であるパン
の品質が悪いものとなってしまう。
また、予備冷蔵の温度が5℃より低いか、または予備
冷蔵時間が2時間より短いと、得られるパンの表面が梨
肌となり、腰持ちが悪く、食感に過剰なヒキが生じ、従
来技術の問題点を解決することができない。
予備冷蔵を完了した生地玉または整形生地は、次い
で、1〜4℃の温度において5〜15時間冷蔵保存され
る。この冷蔵保存については、上記したように、本冷蔵
工程と称する。
この本冷蔵の温度は、5℃よりも高いと、本冷蔵期間
中に醗酵が進み過ぎてしまい、冷蔵保存時間を引き延ば
すことができなくなってしまう。また、本冷蔵の温度が
1℃よりも低いと、生地の水分の最大氷結晶帯温度に近
くなり、生じた氷結晶により生地が痛められ好ましくな
い。
本冷蔵の時間を15時間より長くした場合には生地の醗
酵が進み過ぎてしまい、良好な品質の最終製品を得るこ
とができなくなり、また本冷蔵の時間を5時間より短く
したのでは、パン製造業者の作業条件向上のために前日
に仕込んだ生地であっても、良好な品質のパンを得るこ
とができるようなパン生地の冷蔵法を提供するという本
発明の目的を達成することができなくなってしまう。
このように、本発明によって予備冷蔵及び本冷蔵工程
を経たパン生地は、整形済みの生地の場合には、引き続
きホイロ工程を取るが、その条件は、パンの種類に応じ
たものであればよく、例えば、フランスパンの場合に
は、15〜25℃の温度において15分間〜4時間保持する。
また、パン生地が分割・丸目後のパン生地である場合
には、予備冷蔵及び本冷蔵工程後に、整形し、次いでホ
イロ工程を取る。このホイロ条件は、通常の製パン工程
と同様の条件でよい。即ち、食パンの場合には、相対湿
度85%、温度38℃程度で10〜90分間、フランスパンの場
合には、相対湿度75%、温度30℃程度で40〜90分間行
う。
本発明による予備冷蔵及び本冷蔵、並びにその後のホ
イロ工程は、パン生地を冷却装置と加熱装置を備え、こ
れらを温度センサーとタイマーによって動作させるよう
にした保存庫を用いて行うと好都合である。この保存庫
は、例えば、現在市販されているドウコンデイショナー
であることができる。整形生地を本発明によって冷蔵す
る場合にはホイロ工程までドウコンデイショナーにより
無人で行うことができるので、パン製造業者の作業改善
に、より貢献することができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 (ストレ−ト法によるフランスパンの製造、整形生地冷
蔵) 以下の仕様によりフランスパン用の整形生地を製造し
た。
原料配合 フランスパン用粉 100 重量部 インスタントドライイースト 0.8重量部 食塩 2.0重量部 総合生地改良剤 0.2重量部 水 64 重量部 上記原料を竪型ミキサーで低速6分間、中速4分間ミ
キシングした。この生地を1時間20分間醗酵させ、パン
チを行い、さらに60分間醗酵させ、分割・丸目を行い、
次いで25分間のベンチタイムを取り整形した。
得られたフランスパン用の整形生地を8℃のドウコン
デイショナーの庫内で4時間保存し、次いで庫内温度を
3℃に下げ、12時間保存し、さらに庫内温度を22℃に上
昇させ、70分間保持した。
この整形生地を250℃に設定したフランスパン窯で30
分間焼成し、フランスパンを得た。
比較例1 実施例1で得られたフランスパン用の整形生地を庫内
温度3℃で14時間30分間保持し、次いで庫内温度を18℃
に上昇させ、2時間40分間保持した。
この整形生地を250℃に設定したフランスパン窯で30
分間焼成し、フランスパンを得た。
実施例2 (ストレート法によるフランスパンの製造、生地玉冷
蔵) 実施例1と同じ配合のフランスパン用の生地を丸目工
程終了後の生地玉の段階で8℃のドウコンデイショナー
の庫内で4時間保存し、次いで庫内温度を3℃に下げ、
12時間保持し、さらに庫内温度を22℃に上昇させ、70分
間保持した。
この生地玉を整形した後、30℃、相対湿度75%で1時
間20分間のホイロを取り、焼成してフランスパンを得
た。
比較例2 実施例2で得られた生地玉を庫内温度3℃で14時間30
分間保存し、次いで庫内温度を18℃に上昇させ、2時間
40分間保持した。
この生地玉を整形した後、30℃、相対湿度75%で1時
間20分間のホイロを取り、焼成してフランスパンを得
た。
実施例3 (中種法による食パンの製造、整形生地冷蔵) 以下の仕様により食パン用の整形生地を得た。
原料配合 (中種) 強力パン用粉 70 重量部 ブロメイトフード 0.1重量部 イースト 2.2重量部 水 60 重量部 (本捏) 強力パン用粉 30 重量部 砂糖 3 重量部 食塩 2 重量部 脱脂粉乳 2 重量部 ショートニング 4 重量部 水 22 重量部 中種生地の原料を竪型ミキサーで低速で2分間、中速
で4分間ミキシングし、4時間醗酵させた。
ショートニングを除く本捏原料を低速2分間、中速で
3分間ミキシングし、これに醗酵済みの中種生地とショ
ートニングを加え、さらに低速で1分間、中速で3分
間、高速で3分間のミキシングを行った。以後、15分間
のフロアタイムをとり、分割・丸目を行い、20分間のベ
ンチタイムを取り、型詰めした。
得られた食パン用整形生地をドウコンデイショナーり
庫内温度10℃で3時間半保存し、次いで庫内温度を2℃
に下げ、11時間保存し、さらに庫内温度を21度に上昇さ
せ90分間保持した。
この整形生地を200℃に設定したパン窯で30分間焼成
し、食パンを得た。
比較例3 実施例3で得られた整形生地を庫内温度2℃で14時間
半保存し、次いで庫内温度を18℃に上昇させ、90分間保
持した。
この整形生地を200℃に設定したパン窯で30分間焼成
し、食パンを得た。
実施例4 (中種法による食パンの製造、生地玉冷蔵) 実施例3と同じ配合の諸君用の生地を丸目工程終了後
の生地玉の段階で10℃のドウコンデイショナーの庫内で
4時間保存し、次いで、庫内温度を2℃に下げ12時間保
存し、さらに庫内温度を24℃に上昇させ、80分間保持し
た。
この生地玉を整形し、38℃、相対湿度85%で1時間30
分間のホイロを取り200℃に設定したパン窯で30分間焼
成し、食パンを得た。
比較例4 実施例3で得られた生地玉を庫内温度3℃において14
時間保存し、次いで庫内温度を18℃に上昇させ、2時間
30分間保持した。この生地玉を整形し、温度38℃、相対
湿度85%で80分間ホイロを取り、焼成し、食パンを得
た。
各実施例は、いずれも各比較例に比べて、得られるパ
ンの表面の梨肌の発生がないか、またはあっても非常に
少なく、腰持ちも食感も良好であった。
各評価結果を下記表1に示す。
(発明の効果) 本発明によれば、前日に仕込んだパン生地を翌朝焼成
することができるようにパン製造業者の労働条件を改善
しつつ、しかもそのパン生地を用いて得られるパンの品
質が、ドウコンデイショナーを用いる従来のパン生地の
冷蔵法を実施した場合と比較して優れたものとなるよう
な、パン生地の冷蔵法が提供される。
即ち、本発明のパン生地の冷蔵法によれば、最終製品
であるパンの表面が梨肌にならず、またはなっても非常
にわずかであり、腰持ちが良くなり、しかも食感のヒキ
が強すぎるものとならない。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】醗酵済みのパン生地を、5〜20℃の温度に
    おいて2〜6時間保持し、次いで1〜4℃の温度におい
    て5〜15時間冷蔵保存することを特徴とするパン生地の
    冷蔵法。
  2. 【請求項2】醗酵済みのパン生地が、整形済みの生地で
    あることを特徴とする請求項1に記載のパン生地の冷蔵
    法。
  3. 【請求項3】醗酵済みのパン生地が、分割・丸目工程を
    経た後の生地玉であることを特徴とする請求項1に記載
    のパン生地の冷蔵法。
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