JP3177046B2 - 冷蔵または冷凍パン生地の製造方法 - Google Patents
冷蔵または冷凍パン生地の製造方法Info
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- JP3177046B2 JP3177046B2 JP01688393A JP1688393A JP3177046B2 JP 3177046 B2 JP3177046 B2 JP 3177046B2 JP 01688393 A JP01688393 A JP 01688393A JP 1688393 A JP1688393 A JP 1688393A JP 3177046 B2 JP3177046 B2 JP 3177046B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵または冷凍パン生
地の製造方法および該方法により製造されたパン生地に
関する。詳細には、フィッシュアイと称される斑点の発
生がなく、外観および嗜好性の良好なパン類を提供でき
る冷蔵または冷凍パン生地およびその製造方法に関す
る。
地の製造方法および該方法により製造されたパン生地に
関する。詳細には、フィッシュアイと称される斑点の発
生がなく、外観および嗜好性の良好なパン類を提供でき
る冷蔵または冷凍パン生地およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パン類は通常直捏法または中種法により
製造されており、直捏法による場合は材料の仕込み、混
捏、発酵、分割(分割・丸め)、ベンチタイム、成形、
ホイロ(最終発酵)および焼成または油揚等の工程を経
て、また中種法による場合は中種材料の仕込み、混捏、
中種発酵、残りの材料の混合、本捏、フロアタイム、分
割(分割・丸め)、ベンチタイム、成形、ホイロ(最終
発酵)および焼成または油揚等の工程を経てパン類が一
般に製造される。いずれの方法の場合も、材料の最初の
仕込みから焼成または油揚の終了までに通常約2〜7時
間もの長い時間を必要とし、焼き立てのパンを早朝や常
時店頭等で提供するためには、極めて長い時間と多大の
労力を必要とする。
製造されており、直捏法による場合は材料の仕込み、混
捏、発酵、分割(分割・丸め)、ベンチタイム、成形、
ホイロ(最終発酵)および焼成または油揚等の工程を経
て、また中種法による場合は中種材料の仕込み、混捏、
中種発酵、残りの材料の混合、本捏、フロアタイム、分
割(分割・丸め)、ベンチタイム、成形、ホイロ(最終
発酵)および焼成または油揚等の工程を経てパン類が一
般に製造される。いずれの方法の場合も、材料の最初の
仕込みから焼成または油揚の終了までに通常約2〜7時
間もの長い時間を必要とし、焼き立てのパンを早朝や常
時店頭等で提供するためには、極めて長い時間と多大の
労力を必要とする。
【0003】そこで、近年、上記したパン類の製造工程
のうち、分割(分割・丸め)までの工程、或いは成形ま
たはホイロまでの工程を経たパン生地を冷蔵または冷凍
して保存したり、流通、販売したりする方法が広く採用
されるようになっている。この方法による場合は、各小
売店や飲食店では、冷蔵または冷凍したパン生地を予め
購入したり製造しておき、一日のパン類の販売量や提供
時間帯等に合わせて、分割後の工程、或いは成形または
ホイロ後の工程のみを行うことによって、出来立てのお
いしいパン類を短時間にタイムリーに提供することがで
きる。
のうち、分割(分割・丸め)までの工程、或いは成形ま
たはホイロまでの工程を経たパン生地を冷蔵または冷凍
して保存したり、流通、販売したりする方法が広く採用
されるようになっている。この方法による場合は、各小
売店や飲食店では、冷蔵または冷凍したパン生地を予め
購入したり製造しておき、一日のパン類の販売量や提供
時間帯等に合わせて、分割後の工程、或いは成形または
ホイロ後の工程のみを行うことによって、出来立てのお
いしいパン類を短時間にタイムリーに提供することがで
きる。
【0004】しかしながら、そのような冷蔵または冷凍
パン生地を使用する場合は、焼成後のパン類にフィッシ
ュアイと称される白い水泡状の斑点が現れることが多
く、しかもパンが充分に膨らまずパン体積が小さくなっ
たり、食感や食味が低下するなどの欠点がある。特にフ
ィッシュアイは、フランスパン等の油脂類や糖類の配合
量の少ない、いわゆる配合がリーンなパン類に現れる傾
向が大きく、フィッシュアイの現れた製品は見栄えが悪
く、商品価値が著しく低下する。
パン生地を使用する場合は、焼成後のパン類にフィッシ
ュアイと称される白い水泡状の斑点が現れることが多
く、しかもパンが充分に膨らまずパン体積が小さくなっ
たり、食感や食味が低下するなどの欠点がある。特にフ
ィッシュアイは、フランスパン等の油脂類や糖類の配合
量の少ない、いわゆる配合がリーンなパン類に現れる傾
向が大きく、フィッシュアイの現れた製品は見栄えが悪
く、商品価値が著しく低下する。
【0005】冷蔵または冷凍パン生地を使用した場合に
生ずるフィッシュアイの問題を解決する方法としては、
冷蔵パン生地中にグリセリン脂肪酸エステルやグリセリ
ン脂肪酸有機酸エステルを配合することが提案されてい
るが(特開昭63−152935号公報)、この方法に
よる場合はフィッシュアイは低減するものの、パンが充
分に膨らまずパン体積が小さくなるという欠点がある。
生ずるフィッシュアイの問題を解決する方法としては、
冷蔵パン生地中にグリセリン脂肪酸エステルやグリセリ
ン脂肪酸有機酸エステルを配合することが提案されてい
るが(特開昭63−152935号公報)、この方法に
よる場合はフィッシュアイは低減するものの、パンが充
分に膨らまずパン体積が小さくなるという欠点がある。
【0006】また、冷蔵または冷凍パン生地の使用によ
り生ずるパン体積の減少、外観や食感などの品質低下を
防止する方法として、成形後のパン生地を0〜10℃
の低温で4時間〜24時間最終発酵させた後冷凍する方
法(特開昭61−149035号公報)、分割・丸め
後または成形後のパン生地を5〜20℃の温度に2時間
〜6時間保持した後冷蔵保存する方法(特開平3−11
9946号公報)、成形後のパン生地をホイロ(最終
発酵)をとった後に冷凍する方法(特開昭64−165
46号公報、特開平3−244337号公報)などが提
案されている。
り生ずるパン体積の減少、外観や食感などの品質低下を
防止する方法として、成形後のパン生地を0〜10℃
の低温で4時間〜24時間最終発酵させた後冷凍する方
法(特開昭61−149035号公報)、分割・丸め
後または成形後のパン生地を5〜20℃の温度に2時間
〜6時間保持した後冷蔵保存する方法(特開平3−11
9946号公報)、成形後のパン生地をホイロ(最終
発酵)をとった後に冷凍する方法(特開昭64−165
46号公報、特開平3−244337号公報)などが提
案されている。
【0007】しかしながら、上記した〜のいずれの
方法も、処理にかなり時間がかかるにも拘わらず、フィ
ッシュアイの出現防止、得られるパンの体積や食感など
の品質の点で充分満足のゆくものではなく、より良好な
改善策が求められている。
方法も、処理にかなり時間がかかるにも拘わらず、フィ
ッシュアイの出現防止、得られるパンの体積や食感など
の品質の点で充分満足のゆくものではなく、より良好な
改善策が求められている。
【0008】
【発明の内容】上記の点から、本発明者らは、焼成した
後にフィッシュアイを生じず、しかもパン体積が充分に
あり、パンの外観、内相および嗜好性(食感・食味・香
り)のすべてにおいて良好なパン類を提供することので
きる冷蔵または冷凍パン生地を得ることを目的として研
究を行ってきた。
後にフィッシュアイを生じず、しかもパン体積が充分に
あり、パンの外観、内相および嗜好性(食感・食味・香
り)のすべてにおいて良好なパン類を提供することので
きる冷蔵または冷凍パン生地を得ることを目的として研
究を行ってきた。
【0009】 その結果、分割または成形後のパン生
地、特に直捏法によって調製した分割または成形後のパ
ン生地を、15〜28℃という特定の温度に10〜40
分間という特定の時間だけ休ませてから冷蔵または冷凍
すると上記の目的に合致するパン生地が得られることを
見出して本発明を完成した。
地、特に直捏法によって調製した分割または成形後のパ
ン生地を、15〜28℃という特定の温度に10〜40
分間という特定の時間だけ休ませてから冷蔵または冷凍
すると上記の目的に合致するパン生地が得られることを
見出して本発明を完成した。
【0010】 すなわち、本発明は、直捏法によって調
製したパン生地を、分割または成形後に15〜28℃の
温度で10〜40分間休ませてから冷蔵または冷凍する
ことを特徴とする冷蔵または冷凍パン生地の製造方法で
ある。そして、本発明は上記方法により製造された冷蔵
または冷凍パン生地を包含する。
製したパン生地を、分割または成形後に15〜28℃の
温度で10〜40分間休ませてから冷蔵または冷凍する
ことを特徴とする冷蔵または冷凍パン生地の製造方法で
ある。そして、本発明は上記方法により製造された冷蔵
または冷凍パン生地を包含する。
【0011】 本発明の方法における上記の休ませ処理
およびそれ後の冷蔵または冷凍処理は、直捏法で製造さ
れたパン生地に対して適している。本発明では、直捏法
による製パン法によって混捏および発酵工程を経て製造
されたパン生地を分割した後、またはそれを更に成形し
た後に、パン生地を15〜28℃の温度で10〜40分
間休ませてから冷蔵または冷凍する。ここで、本発明に
おける「分割」とは「分割」または「分割・丸め」をい
う。
およびそれ後の冷蔵または冷凍処理は、直捏法で製造さ
れたパン生地に対して適している。本発明では、直捏法
による製パン法によって混捏および発酵工程を経て製造
されたパン生地を分割した後、またはそれを更に成形し
た後に、パン生地を15〜28℃の温度で10〜40分
間休ませてから冷蔵または冷凍する。ここで、本発明に
おける「分割」とは「分割」または「分割・丸め」をい
う。
【0012】 まず、分割後にパン生地を休ませる場合
について説明すると、直捏法によって常法により混捏、
発酵などを経てパン生地を製造し、それを分割・丸め処
理した後、15〜28℃の温度で10〜40分間休ませ
る。この場合に、生地を休ませる温度が15℃よりも低
かったりまたは28℃よりも高いと、焼成後のパン類に
フィッシュアイが出現し易くなり且つパン体積、外観お
よび嗜好性が劣ったものとなる。また、パン生地を休ま
せる温度が15〜28℃の範囲内であっても、休ませる
時間が10分間より短いかまたは40分間よりも長い
と、焼成後のパン類に同様にフィッシュアイが出現し易
くなり、しかもパン体積、外観および嗜好性が低下す
る。この分割後に生地を休ませる場合は、温度を18〜
25℃とし且つ時間を15〜35分間、特に20〜30
分間とするのが好ましい。
について説明すると、直捏法によって常法により混捏、
発酵などを経てパン生地を製造し、それを分割・丸め処
理した後、15〜28℃の温度で10〜40分間休ませ
る。この場合に、生地を休ませる温度が15℃よりも低
かったりまたは28℃よりも高いと、焼成後のパン類に
フィッシュアイが出現し易くなり且つパン体積、外観お
よび嗜好性が劣ったものとなる。また、パン生地を休ま
せる温度が15〜28℃の範囲内であっても、休ませる
時間が10分間より短いかまたは40分間よりも長い
と、焼成後のパン類に同様にフィッシュアイが出現し易
くなり、しかもパン体積、外観および嗜好性が低下す
る。この分割後に生地を休ませる場合は、温度を18〜
25℃とし且つ時間を15〜35分間、特に20〜30
分間とするのが好ましい。
【0013】そして、上記の条件下に休ませた生地を次
に冷蔵または冷凍する。冷蔵する場合は、通常約−10
℃〜10℃の範囲の品温に保つのがよく、特にパン生地
が凍結せずいわゆるチルドおよび氷温状態になる−5℃
〜−10℃の範囲に保つのが好ましい。また、冷凍する
場合は、通常約−10℃以下、特に−15℃以下の品温
になるようにして、パン生地の内部まで凍結された状態
になるようにするのが好ましい。
に冷蔵または冷凍する。冷蔵する場合は、通常約−10
℃〜10℃の範囲の品温に保つのがよく、特にパン生地
が凍結せずいわゆるチルドおよび氷温状態になる−5℃
〜−10℃の範囲に保つのが好ましい。また、冷凍する
場合は、通常約−10℃以下、特に−15℃以下の品温
になるようにして、パン生地の内部まで凍結された状態
になるようにするのが好ましい。
【0014】 次に、成形後にパン生地を休ませる場合
について説明すると、直捏法によって常法により混捏、
発酵などを経てパン生地を製造し、それを分割・丸め処
理した後、ベンチタイムを採り、常法により成形した
後、15〜28℃の温度で10〜40分間休ませる。こ
の場合に、生地を休ませる温度が15℃未満であったり
または30℃を超えると、焼成後のパン類にフィッシュ
アイが出現し、しかもパン類の体積、外観および嗜好性
等の品質が低下する。また、パン生地を休ませる時間が
10分間よりも短いかまたは40分間よりも長いと、休
ませる温度が15〜28℃の範囲内であっても、焼成後
のパン類にやはりフィッシュアイが生じ且つパン類の体
積、外観および嗜好性が低下する。この成形後に生地を
休ませる場合は、18〜25℃の温度で15〜35分間
休ませるのが好ましく、特に20〜30分間休ませるの
がより好ましい。
について説明すると、直捏法によって常法により混捏、
発酵などを経てパン生地を製造し、それを分割・丸め処
理した後、ベンチタイムを採り、常法により成形した
後、15〜28℃の温度で10〜40分間休ませる。こ
の場合に、生地を休ませる温度が15℃未満であったり
または30℃を超えると、焼成後のパン類にフィッシュ
アイが出現し、しかもパン類の体積、外観および嗜好性
等の品質が低下する。また、パン生地を休ませる時間が
10分間よりも短いかまたは40分間よりも長いと、休
ませる温度が15〜28℃の範囲内であっても、焼成後
のパン類にやはりフィッシュアイが生じ且つパン類の体
積、外観および嗜好性が低下する。この成形後に生地を
休ませる場合は、18〜25℃の温度で15〜35分間
休ませるのが好ましく、特に20〜30分間休ませるの
がより好ましい。
【0015】そして、上記の条件下に休ませた生地を次
にそのまま冷蔵または冷凍する。その際の冷蔵または冷
凍温度としては、分割後に休ませたパン生地を冷蔵また
は冷凍する上記した場合と同様の温度を採用することが
できる。
にそのまま冷蔵または冷凍する。その際の冷蔵または冷
凍温度としては、分割後に休ませたパン生地を冷蔵また
は冷凍する上記した場合と同様の温度を採用することが
できる。
【0016】本発明の方法により得られた冷蔵または冷
凍パン生地は、必要に応じて包装して、保存、流通、販
売することができる。そして、該生地を使用してパン類
を製造するに当たっては、室温放置などによって生地温
度を室温程度にまで上昇させた後、順次ホイロ、焼成ま
たは油揚げ処理を施すことにより焼きたてまたは揚げた
てのパン類を簡単に且つ短時間で製造することができ
る。
凍パン生地は、必要に応じて包装して、保存、流通、販
売することができる。そして、該生地を使用してパン類
を製造するに当たっては、室温放置などによって生地温
度を室温程度にまで上昇させた後、順次ホイロ、焼成ま
たは油揚げ処理を施すことにより焼きたてまたは揚げた
てのパン類を簡単に且つ短時間で製造することができ
る。
【0017】本発明の方法においては、特に、成形後に
休ませた場合の方が、フィッシュアイの出現防止、パン
類の体積、外観および嗜好性の点から、特に品質の優れ
た商品価値の高いパン類を提供できる冷蔵または冷凍パ
ン生地を得ることができるので、極めて望ましい。
休ませた場合の方が、フィッシュアイの出現防止、パン
類の体積、外観および嗜好性の点から、特に品質の優れ
た商品価値の高いパン類を提供できる冷蔵または冷凍パ
ン生地を得ることができるので、極めて望ましい。
【0018】本発明の冷蔵または冷凍パン生地の製造に
当たっては、パン類の製造において通常使用される原材
料、添加剤などのいずれもが使用でき、また製造するパ
ン類の種類もいずれでもよく特に限定されない。そのう
ちでも、本発明は、油脂類や糖類の配合割合の少ない、
いわゆるリーンな配合のフランスパン、パウンドカンパ
ーニュ、食パン、カイザーロール、ロールパン等の製造
に特に適している。
当たっては、パン類の製造において通常使用される原材
料、添加剤などのいずれもが使用でき、また製造するパ
ン類の種類もいずれでもよく特に限定されない。そのう
ちでも、本発明は、油脂類や糖類の配合割合の少ない、
いわゆるリーンな配合のフランスパン、パウンドカンパ
ーニュ、食パン、カイザーロール、ロールパン等の製造
に特に適している。
【0019】以下に実施例等により本発明を具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
中、「部」は重量部を表す。
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の例
中、「部」は重量部を表す。
【0020】《実施例 1》下記の表1に示した製パン
配合を使用し、下記の表2に示した製パン工程に従って
直捏法によりフランスパンを製造した。
配合を使用し、下記の表2に示した製パン工程に従って
直捏法によりフランスパンを製造した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】 工 程: 操 作 混 捏:低速で2分間、中速で6分間(生地温度25℃) 発 酵:温度28℃、湿度78%で80分間 分 割:350g/個 ベンチタイム:温度22℃で30分間 成 形:ガス抜きして35cmの棒状に伸ばす 休 み:成形生地を布の上に置き温度18℃で20分間放置 冷 蔵:温度4℃の冷蔵庫に入れて18時間保存 ホ イ ロ:温度32℃、湿度80%で75分間 焼 成:温度220℃で30分間
【0023】《実施例 2》下記の表3に示した製パン
配合を使用し、下記の表4に示した製パン工程に従って
直捏法により菓子パンを製造した。
配合を使用し、下記の表4に示した製パン工程に従って
直捏法により菓子パンを製造した。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】 工 程: 操 作 混 捏:低速で2分間、高速で5分間混捏し、ショートニングを混入して 更に低速で2分間、高速で4分間混捏(生地温度28℃) 発 酵:温度28℃、湿度78%で45分間 分 割:50g/個 ベンチタイム:温度22℃で20分間 成 形:生地を延ばし、40gの餡を詰める 休 み:成形生地を温度22℃で30分間放置 冷 凍:温度−35℃の冷凍庫に入れて30分間凍結、その後ビニール袋 に入れて温度−18℃で10日間保存 解 凍:生地を天板に並べて温度22℃で1時間放置 ホ イ ロ:温度35℃、湿度85%で60分間 焼 成:温度215℃で10分間
【0026】《実施例 3》下記の表5に示した製パン
配合を使用して、下記の表6に示した製パン工程に従っ
て直捏法によりバターロールを製造した。
配合を使用して、下記の表6に示した製パン工程に従っ
て直捏法によりバターロールを製造した。
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】 工 程: 操 作 混 捏:低速で2分間、高速で4分間混捏後、マーガリンを混入し、さらに 低速で2分間、高速で3分間混捏(生地温度28℃) 発 酵:温度28℃、湿度78%で60分間 分割・丸め:40g/個 休 み:丸めた生地を温度20℃で15分間放置 冷 蔵:温度1℃の冷蔵庫に36時間保存 成 形:生地の中心温度が15℃になるまで室温(20℃)に放置し、その後 ガス抜きして棒状に伸ばし1本巻きに成形する ホイロ:温度35℃、湿度85%で50分間焼 成:温度215℃で10分間
【0029】《実施例 4》下記の表7に示した製パン
配合を使用し、下記の表8に示した製パン工程に従って
直捏法によりバターロールを製造した。
配合を使用し、下記の表8に示した製パン工程に従って
直捏法によりバターロールを製造した。
【0030】
【表7】
【0031】
【表8】 工 程: 操 作 混 捏:低速で2分間、高速で4分間混捏後、マーガリンを混入して更に 低速で2分間、高速で3分間混捏(生地温度28℃) 発 酵:温度28℃、湿度78%で30分間 分割・丸め:40g/個 休 み:丸めた生地を温度20℃で25分間放置 冷 凍:温度−20℃の冷凍庫に5時間保持し、その後ビニールをかけて、 更に7日間保存 解 凍:生地の中心温度が約15℃になるまで室温(20℃)に放置 成 形:ガス抜きして棒状に伸ばし1本巻きに成形する ホ イ ロ:温度35℃、湿度85%で50分間 焼 成:温度215℃で10分間
【0032】《比較例1〜4》分割(分割・丸め)後、
または成形後に休みを採らなかった以外は、上記した実
施例1〜4と同様にして、それぞれフランスパン、菓子
パン、バターロールを製造した。
または成形後に休みを採らなかった以外は、上記した実
施例1〜4と同様にして、それぞれフランスパン、菓子
パン、バターロールを製造した。
【0033】《パン品質試験 1》上記実施例1〜4お
よび比較例1〜4で得られたパン類の品質を下記の表9
に示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の
表10に示すとおりの結果を得た。
よび比較例1〜4で得られたパン類の品質を下記の表9
に示した評価基準にしたがって評価したところ、下記の
表10に示すとおりの結果を得た。
【0034】
【表9】 パン品質の評価基準 フィッシュアイの状態: A:フィッシュアイが全くない B:フィッシュアイがわずかに散見される C:フィッシュアイがやや多くみられる D:ほぼ全面にフィッシュアイが多数みられる パンの外観: A:ボリュームが大きく、焼き色および形状が均一 B:ボリュームがやや大きく、焼き色および形状がほぼ均一 C:ボリュームがやや小さく、焼き色および形状がやや不均一 D:ボリュームが小さく、焼き色および形状が不均一 パンの嗜好性(食感・食味・香り): A:パネラー20人中おいしいと答えた人数が15人以上 B:パネラー20人中おいしいと答えた人数が10人以上15人未満 C:パネラー20人中おいしいと答えた人数が5人以上10人未満 D:パネラー20人中おいしいと答えた人数が5人未満
【0035】
【表10】
【0036】上記表10の結果から、パン生地を分割
(分割・丸め)後、または成形後に休ませてから冷蔵ま
たは冷凍している実施例1〜4ではフィッシュアイが全
く発生しないか極めて僅かしか発生せず、しかも外観お
よび嗜好性の良好なパン類が得られること、それに対し
てそのような休みを採らずに冷蔵または冷凍している比
較例1〜4では、得られるパンの表面にフィッシュアイ
が多数発生し、外観および嗜好性が劣ることがわかる。
(分割・丸め)後、または成形後に休ませてから冷蔵ま
たは冷凍している実施例1〜4ではフィッシュアイが全
く発生しないか極めて僅かしか発生せず、しかも外観お
よび嗜好性の良好なパン類が得られること、それに対し
てそのような休みを採らずに冷蔵または冷凍している比
較例1〜4では、得られるパンの表面にフィッシュアイ
が多数発生し、外観および嗜好性が劣ることがわかる。
【0037】《実施例 5》成形後の生地を休める時間
を下記の表11のように各々変化させた以外は実施例1
と同様にしてフランスパンを製造し、上記表9に示した
評価基準にしたがって得られたフランスパンのフィッシ
ュアイの状態、外観および嗜好性を評価したところ表1
1に示す結果を得た。
を下記の表11のように各々変化させた以外は実施例1
と同様にしてフランスパンを製造し、上記表9に示した
評価基準にしたがって得られたフランスパンのフィッシ
ュアイの状態、外観および嗜好性を評価したところ表1
1に示す結果を得た。
【0038】
【表11】
【0039】《実施例 6》成形後の生地を休める時間
を下記の表12のように各々変化させた以外は実施例2
と同様にして菓子パンを製造し、上記表9に示した評価
基準にしたがって得られた菓子パンのフィッシュアイの
状態、外観および嗜好性を評価したところ表12に示す
結果を得た。
を下記の表12のように各々変化させた以外は実施例2
と同様にして菓子パンを製造し、上記表9に示した評価
基準にしたがって得られた菓子パンのフィッシュアイの
状態、外観および嗜好性を評価したところ表12に示す
結果を得た。
【0040】
【表12】
【0041】上記表11のおよび表12の結果から、成
形後で且つ冷蔵または冷凍前にパン生地を休ませる時間
が10〜40分間であると、フィッシュアイが全くない
かまたは僅かしかなく、且つ外観および嗜好性の良好な
パンが得られること、そして該休ませる時間は15〜3
5分間が好ましく、20〜30分間がより好ましいこと
がわかる。
形後で且つ冷蔵または冷凍前にパン生地を休ませる時間
が10〜40分間であると、フィッシュアイが全くない
かまたは僅かしかなく、且つ外観および嗜好性の良好な
パンが得られること、そして該休ませる時間は15〜3
5分間が好ましく、20〜30分間がより好ましいこと
がわかる。
【0042】《実施例 7》分割・丸め後の生地を休め
る時間を下記の表13のように各々変化させた以外は実
施例3と同様にしてバターロールを製造し、上記表9に
示した評価基準にしたがって得られたバターロールのフ
ィッシュアイの状態、外観および嗜好性を評価したとこ
ろ表13に示す結果を得た。
る時間を下記の表13のように各々変化させた以外は実
施例3と同様にしてバターロールを製造し、上記表9に
示した評価基準にしたがって得られたバターロールのフ
ィッシュアイの状態、外観および嗜好性を評価したとこ
ろ表13に示す結果を得た。
【0043】
【表13】
【0044】《実施例 8》分割・丸め後の生地を休め
る時間を下記の表14のように各々変化させた以外は実
施例4と同様にしてバターロールを製造し、上記表9に
示した評価基準にしたがって得られたバターロールのフ
ィッシュアイの状態、外観および嗜好性を評価したとこ
ろ表14に示す結果を得た。
る時間を下記の表14のように各々変化させた以外は実
施例4と同様にしてバターロールを製造し、上記表9に
示した評価基準にしたがって得られたバターロールのフ
ィッシュアイの状態、外観および嗜好性を評価したとこ
ろ表14に示す結果を得た。
【0045】
【表14】
【0046】上記表13のおよび表14の結果から、分
割・丸め後で且つ冷蔵または冷凍前にパン生地を休ませ
る時間が10〜40分間であると、フィッシュアイが全
くないかまたは僅かしかなく、且つ外観および嗜好性の
良好なパンが得られること、そして該休ませる時間は1
5〜35分間が好ましく、20〜30分間がより好まし
いことがわかる。
割・丸め後で且つ冷蔵または冷凍前にパン生地を休ませ
る時間が10〜40分間であると、フィッシュアイが全
くないかまたは僅かしかなく、且つ外観および嗜好性の
良好なパンが得られること、そして該休ませる時間は1
5〜35分間が好ましく、20〜30分間がより好まし
いことがわかる。
【0047】《実施例 9》成形後の生地を休める温度
を下記の表15のように各々変化させた以外は実施例1
と同様にしてフランスパンを製造し、上記表9に示した
評価基準にしたがって得られたフランスパンのフィッシ
ュアイの状態、外観および嗜好性を評価したところ表1
5に示す結果を得た。
を下記の表15のように各々変化させた以外は実施例1
と同様にしてフランスパンを製造し、上記表9に示した
評価基準にしたがって得られたフランスパンのフィッシ
ュアイの状態、外観および嗜好性を評価したところ表1
5に示す結果を得た。
【0048】
【表15】
【0049】《実施例 10》分割・丸め後の生地を休
める温度を下記の表16のように各々変化させた以外は
実施例4と同様にして菓子パンを製造し、上記表9に示
した評価基準にしたがって得られた菓子パンのフィッシ
ュアイの状態、外観、食感および味・香りを評価したと
ころ表16に示す結果を得た。
める温度を下記の表16のように各々変化させた以外は
実施例4と同様にして菓子パンを製造し、上記表9に示
した評価基準にしたがって得られた菓子パンのフィッシ
ュアイの状態、外観、食感および味・香りを評価したと
ころ表16に示す結果を得た。
【0050】
【表16】
【0051】上記表15および表16の結果から、分割
・丸め後で且つ冷蔵または冷凍前にパン生地を休ませる
温度が15〜28℃、特に18〜25℃であると、フィ
ッシュアイが全くないかまたは僅かしかなく、且つ外観
および嗜好性の良好なパンが得られることがわかる。
・丸め後で且つ冷蔵または冷凍前にパン生地を休ませる
温度が15〜28℃、特に18〜25℃であると、フィ
ッシュアイが全くないかまたは僅かしかなく、且つ外観
および嗜好性の良好なパンが得られることがわかる。
【0052】
【発明の効果】 直捏法によって調製したパン生地を、
分割(分割・丸め)または成形後に15〜28℃の特定
の温度で10〜40分間という特定の時間だけ休ませて
から冷蔵または冷凍パン生地を製造する本発明の方法に
よる場合は、該生地を使用してパン類を製造した場合
に、フィッシュアイの発生がなく、外観および嗜好性の
良好なパン類を製造することができる。
分割(分割・丸め)または成形後に15〜28℃の特定
の温度で10〜40分間という特定の時間だけ休ませて
から冷蔵または冷凍パン生地を製造する本発明の方法に
よる場合は、該生地を使用してパン類を製造した場合
に、フィッシュアイの発生がなく、外観および嗜好性の
良好なパン類を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A21D 6/00 A21D 10/02
Claims (3)
- 【請求項1】 直捏法によって調製したパン生地を、分
割または成形後に15〜28℃の温度で10〜40分間
休ませてから冷蔵または冷凍することを特徴とする冷蔵
または冷凍パン生地の製造方法。 - 【請求項2】 直捏法によって調製したパン生地を、分
割または成形後に18〜25℃の温度で休ませる請求項
1の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2の方法により製造され
た冷蔵または冷凍パン生地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01688393A JP3177046B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 冷蔵または冷凍パン生地の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01688393A JP3177046B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 冷蔵または冷凍パン生地の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06205636A JPH06205636A (ja) | 1994-07-26 |
JP3177046B2 true JP3177046B2 (ja) | 2001-06-18 |
Family
ID=11928576
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01688393A Expired - Fee Related JP3177046B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 冷蔵または冷凍パン生地の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3177046B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7333128B1 (ja) * | 2023-04-07 | 2023-08-24 | 株式会社福盛ドゥ | 冷却パン生地を用いた、フランスパン用、ハード系パン用または食パン用のパン製造方法 |
JP7368816B1 (ja) * | 2023-07-14 | 2023-10-25 | 株式会社福盛ドゥ | 冷却パン生地を用いたパンの製造システム |
-
1993
- 1993-01-08 JP JP01688393A patent/JP3177046B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06205636A (ja) | 1994-07-26 |
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