JP2880571B2 - ホイロ済み冷凍生地製パン法及びその生地用改良剤 - Google Patents

ホイロ済み冷凍生地製パン法及びその生地用改良剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、製菓・製パンにおける生地をホイロ(最終
発酵)済みの段階で冷凍保存可能にして、製パン工程を
合理化することを目的とし、計画的かつ容易に焼きたて
のパン製品を提供し得るホイロ済み冷凍生地製パン法及
びその生地用改良剤に関する。
[従来の技術] 通常のパン製品の製造工程には、現在広く実施されて
いる基本的な方法として、原料の計量、原料の混合
(ミキシング)、生地の発酵、生地の分割、生地
の成型、生地のホイロ取り、そして焼成といった各
工程からなる。この方法によるパン製品は、生地の窯伸
びが良く、満足なボリュームと風味の良いものが得られ
る。
近年、これら製造工程に冷凍工程を取入れることによ
り、必要な時に消費者に何時でも新鮮なパン製品を供給
することができ、かつ計画的、合理的な生産が出来ると
して、製菓・製パン業界で盛んに行われている趨勢にあ
る。
[発明が解決しようとする問題点] 製菓・製パンの製造工程で冷凍工程を取入れる場合、
生地の冷凍時期としては、生地の発酵後、生地の分割
後、生地の成型後あるいは生地のホイロ取り後等、様々
な段階が考られる。当然それぞれの冷凍時期に応じた工
程の工夫が必要で、製法によっては技術者の熟練と経験
が大変要求されるものもある。例えば、生地の成型後に
冷凍工程を取り入れた場合、製造工程のかなりの部分は
合理化されるが、冷凍された生地の解凍から最終発酵
(生地のホイロ取り)までに、解凍時間と手間がかか
る。更に良いパン製品を作るためには、生地の取扱い
や、ホイロ取りでの終点の見極めなどにも、ある程度の
経験と知識が必要となる。また生地解凍のためのスペー
ス確保が余分に必要となり、本来の意味での省人化簡易
化には十分結びつかない欠点がある。
一方、ホイロ取り後(済み)の冷凍は、生地の解凍と
焼成の作業が短時間に連続して行え、焼きたてのパン製
品を簡易に得られるところから、当業界で注目されてい
る。しかし、ホイロ済み後に冷凍工程を取り入れた場
合、焼成後のパン製品にシワが出来たり、表皮の冷凍障
害がボリューム不足のパンになり、商品価値が低下する
等、現在の技術は未だ不備な点も多く優れた品質の最終
製品を得るには至っていない。
[問題点を解決するための手段] 本発明者は製菓・製パンの製造工程に、上記のようで
は冷凍工程を取り入れた場合に生ずるパン製品の品質不
良が、主に生地中の自由水の量によると考え、この点に
着目した。つまり、冷凍による生地劣化が大きくなると
いう原因は、生地中に自由水が多いと生地の温度低下、
特に最大氷晶生成帯の通過に時間がかかり、氷晶の拡大
やそれによるイーストの細胞破壊(活性低下)や小麦の
グルテン結合の破壊による生地の劣化などがおこり、結
果として、イーストのガス発生力や生地のガス保持力が
弱くなり、良好な品質のパン製品が得られないと考え
た。本発明の目的は冷凍による生地傷みを防止し、長期
保存に耐え得る冷凍生地製パン法及びその生地用改良剤
を提供することにある。
即ち、本発明の要点は、製パン原料に、冷水可溶性澱
粉及び/又はリパーゼを添加してなることを特徴とする
ホイロ済み冷凍生地製パン法。さらに、その原料生澱粉
が最高粘度300BU以上の物性である冷水可溶性澱粉を添
加してなることを特徴とするホイロ済み冷凍生地製パン
法にある。そして更に、冷水可溶性澱粉及び/又はリパ
ーゼを含むことを特徴とするホイロ済み冷凍生地用改良
剤にある。
まず、本発明でいう冷水可溶性澱粉とは、通常の生澱
粉に加水して加熱もしくは何らかの方法でα化したも
の、あるいはそれを乾燥させたもの、その他、物理的、
化学反応的に処理した加工澱粉、化工澱粉等の範疇のも
のを指す。
そして生地中で可溶で増粘させることの出来る作用を
有する澱粉である。うちでも、その原料となる生澱粉に
おいて糊化粘度300BU以上の物性を有する澱粉であるこ
とが特に好ましい。ここでいう、澱粉の糊化粘度300BU
とは、ブラベンダー社のアミログラフにおいて、4%澱
粉懸濁液を一定速度(1.5℃/min)で加温したときの最
高粘度が300BU(ブラベンダー・ユニット)を示す物性
を有することをいう。
また本発明でいうリパーゼとはトリグリセライドをグ
リセリンと脂肪酸に分解する酵素であって脂質を分解し
て界面活性物質を生成させて、生地の締りを抑制して生
地の伸展性を向上させてソフト化し風味も向上せしめる
ものである。そのリパーゼ活性の単位は、オリーブ油乳
化液を基質とし、pH6.0,37℃において、1分間に1μmo
leの脂肪酸を遊離する酵素量を10単位とする。
本発明においては、製パン原料にこの冷水可溶性澱粉
又はリパーゼの各々単独もしくは該澱粉とリパーゼの併
用するものである。
この時の冷水可溶性澱粉の添加量は、通常小麦粉に対
し、1.0%〜20.0%が良く、1.0%以下の場合は、ホイロ
済み冷凍や解凍に耐え得る適度の物性が保てず、生地の
劣化が生じやすく好ましくない。また一方、冷水可溶性
澱粉の添加量が20.0%以上とした場合には、生地の伸展
性が低下するとともに硬くなり、風味、ボリュームとも
に損なわれる。このことから、冷水可溶性澱粉の添加量
は小麦粉に対し1.0〜20.0%の範囲が特に好ましい。
また、リパーゼの添加量の場合についても、多すぎた
り少なすぎたりした場合の生地に上記と同様な現象が生
じるのでリパーゼとして小麦粉に対し5,000〜50,000単
位が好ましい。
更に、本発明では冷水可溶性澱粉とリパーゼを併用添
加することにより、互いに添加量の範囲で適宜調整する
ことにより相乗作用が見られ効果的である。
また、更にパン製品の品質を改良するためにL−アス
コルビン酸などの酸化剤やショ糖脂肪酸エステルなどの
乳化剤等を適宜併用添加することも、一層の効果を得る
方法である。次に、本発明のホイロ済み冷凍生地製パン
法においては、製パン原料に冷水可溶性澱粉および/又
はリパーゼを添加して通常の手順で得られた生地を生地
の発酵、生地の分割、生地の成型、そして、生地のホイ
ロ取りをした後、冷凍することにより、冷凍生地製パン
法の従来の欠点を解決し得るのである。
又、本発明においては、ホイロ済み冷凍生地の改良剤
としては、冷水可溶性澱粉及び/又はリパーゼを含む生
地改良剤を提供する。
次に実施例により本発明を詳述する。
実施例1,2、比較例1 [配合](食パン) 小麦粉(強力粉) 1,000g 食 塩 20g 砂 糖 60g 脱脂乳剤 20g ショートニング 60g 生イースト 60g 水 650g 生地用改良剤 *(別表の通り) [パン焼成条件] パニング生地を凍ったまま天板に並べる(室温、30分放
置) 焼成温度 (℃) 200 焼成時間 (分) 30 実施例3,4,5比較例2 [配合](バターロール) 小麦粉(強力粉) 1,000g 食 塩 18g 砂 糖 150g 脱脂粉乳 20g マーガリン 150g 生イースト 60g 水 430g 生地用改良剤 **(別紙の通り) [パン焼成条件] パニング生地を凍ったまま天板に並べる(室温、30分放
置) 焼成温度 (℃) 200 焼成時間 (分) 12 実施例6 冷水可溶性α化馬鈴薯澱粉 90.0% リパーゼ 1.0% (60,000ユニット/g製剤) L−アスコルビン酸 0.5% コーンスターチ 8.5% 上の配合の原料を十分に混合し、目的とするホイロ済
み冷凍生地用改良剤を得る。
[発明の効果] 本発明のホイロ済み冷凍生地は生地傷みがなく長期間
冷凍保存してもこれを解凍し焼成すると表面にシワもな
くボリュームも充分あり、内相、外観そして風味・食感
ともすぐれたパン製品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A21D 2/00 - 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製パン原料に、冷水可溶性澱粉及び/又は
    リパーゼを添加してなることを特徴とするホイロ済み冷
    凍生地製パン法。
  2. 【請求項2】生澱粉の特徴として最高粘度が300BU以上
    の物性である冷水可溶性澱粉を添加してなることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載のホイロ済み冷凍生地
    製パン法。
  3. 【請求項3】冷水可溶性澱粉及び/又はリパーゼを含む
    ことを特徴とするホイロ済み冷凍生地用改良剤。
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HUT74922A (en) * 1993-12-22 1997-03-28 Unilever Nv Ready-to-bake doughs
JP3451300B2 (ja) * 1994-09-12 2003-09-29 松谷化学工業株式会社 冷凍パン生地の製造法
EP2526775A1 (en) 2010-01-18 2012-11-28 Ajinomoto Co., Inc. Method for producing frozen bread dough needing no thawing or fermentation step

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