JPH11243840A - 生地改良剤 - Google Patents

生地改良剤

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JPH11243840A
JPH11243840A JP10373857A JP37385798A JPH11243840A JP H11243840 A JPH11243840 A JP H11243840A JP 10373857 A JP10373857 A JP 10373857A JP 37385798 A JP37385798 A JP 37385798A JP H11243840 A JPH11243840 A JP H11243840A
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春夫 広瀬
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和政 吉田
Seijiro Inoue
誠二郎 井上
Soko Torigoe
崇興 鳥越
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は冷凍生地、特にホイロ済み冷凍生地
の問題点である生地の窯伸び不良を改善し、ボリューム
感ある優れたパン製品を製造することができる生地改良
剤を提供することにある。 【構成】 ゼラチンと酵素分解レシチン、ジアセチル酒
石酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリドおよびモ
ノグリセリドからなる乳化剤から選ばれる一種または二
種以上とを含有する生地改良剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生地改良剤、特にホイ
ロ済み冷凍生地改良剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に通常の製パン工程は、生地のミキ
シング、第一次発酵、分割、ベンチタイム、成形、第二
次発酵(ホイロ)および焼成よりなっている。生地は上
記工程中どの時点で冷凍してもよいが、冷凍障害の観点
から通常ホイロ前の生地を分割または成形した時点で直
ちにイーストの発酵を停止または休止させる目的で冷凍
される。即ち、生地は分割冷凍生地および成形冷凍生地
として保存しておき、必要に応じて解凍し、最終発酵槽
で発酵させ、焼成するのがほとんどである。
【0003】分割冷凍生地および成形冷凍生地は、冷凍
により酵母自体の冷凍障害、即ち凍結による細胞膜の損
傷、死滅によるガス発生能の低下、生地を凍結すること
による蛋白変性およびグルテン構造の破壊など生地物性
が変化し、ガス保持力が低下することによるパンボリュ
ームの不足が生じる。このため製パン工程において添加
酵母の増量や20℃以下の低温で生地をつくり、第一次
発酵もごく短時間で行う方法がとられている。しかしこ
れらの方法では発酵時間が短いため、パンの風味が劣る
という問題がある。
【0004】これに対し、ホイロ済み冷凍生地は十分発
酵をとった生地を冷凍するものであり、パンの風味は向
上し、また解凍工程や発酵工程を行うことなく直ちに焼
成することができる。しかし、従来の技術では、ストレ
ート法および中種法による冷凍生地、特にホイロ済み冷
凍生地の場合、焼成時の生地の窯伸び不良、窯落ちなど
によるパンボリュームの不足が生じ、また内相、外観、
食感共にパンの品質として不満足なものしか得られず、
ホイロ済み冷凍生地の品質向上が求められている。
【0005】生地改良剤としてステアロイル乳酸カルシ
ウム(CSL)を生地に添加することは知られており、
例えばCSLとゼラチンとの乳化性組成物を主成分とし
て含むパン類の改質剤が開示されている(特開昭53−
3547号公報)。この改質剤はCSLの水分散性を向
上することが示されているが、冷凍生地についての記載
はなく、その効果は期待出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は冷凍生地、特
にホイロ済み冷凍生地の問題点である生地の窯伸び不良
を改善し、ボリューム感ある優れたパン製品を製造する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ゼラチ
ンと酵素分解レシチン、ジアセチル酒石酸モノグリセリ
ド、コハク酸モノグリセリドおよびモノグリセリドから
なる乳化剤から選ばれる一種または二種以上とを含む優
れたパンの品質改良作用を有する冷凍生地、特にホイロ
済み冷凍生地の改良剤を得ることができる。
【0008】本発明の生地改良剤においては、ゼラチン
と乳化剤とが混合して、および/または結合体として存
在する。ゼラチンと乳化剤とが混合して存在する場合の
本発明生地改良剤について以下詳述する。本発明のゼラ
チンとしては、牛や豚などの動物の皮、骨、腱などのコ
ラーゲンタンパク質を加水分解して得られるものが用い
られる。加水分解処理は酸処理、アルカリ処理、酵素処
理のいずれの加水分解処理でもよい。
【0009】本発明のゼラチンは、分子量 5,000〜300,
000 の分子量のものを含む。さらにゼラチンとしては、
ゼラチン固有の性質であるゼリー強度が50ブルーム以
上、好ましくは 100〜300 ブルームのものを用いる。過
度に加水分解したゼリー強度の低いゼラチンまたはゼリ
ー強度が0ブルームのゼラチンでは本発明の効果は得ら
れない。
【0010】本発明の酵素分解レシチンとしては、ホス
ホリパーゼAで分解したレシチン(主成分:リゾレシチ
ン)、ホスホリパーゼDで分解したレシチン(主成分:
ホスファチジン酸)、ホスホリパーゼAおよびDで分解
したレシチン(主成分:リゾホスファチジン酸)から選
ばれる一種または二種以上を組合わせたものが用いられ
る。本発明のモノグリセリドとは、グリセリンの3個の
水酸基のうち1個だけが、炭素数16〜22の飽和また
は不飽和脂肪酸とエステル結合をつくっているものを示
す。
【0011】乳化剤を二種以上用いる場合は、水分散性
の非常に優れた酵素分解レシチンと水に分散しないコハ
ク酸モノグリセリド、モノグリセリドなどとを配合する
と良い。本発明生地改良剤はゼラチン55〜95重量部
に対して45〜5重量部の乳化剤、好ましくはゼラチン
60〜80重量部に対して40〜20重量部の乳化剤を
ホバードミキサーなど一般に使用されているミキサーを
用いて混合することによって得られる。かくして得られ
た生地改良剤はパン原料に小麦粉の量を100重量部と
したとき、0.2〜5.0重量部、好ましくは0.5〜3.0重
量部添加される。
【0012】次にゼラチンと乳化剤とが結合体として存
在する場合の本発明生地改良剤について、以下詳述す
る。ゼラチン、乳化剤としては前記と同様のものが用い
られる。本発明のゼラチンと乳化剤との結合体の調製を
以下に説明する。ゼラチンとゼラチン100重量部に対
して5〜90重量部、好ましくは10〜60重量部の乳
化剤および100〜1200重量部の水からなる組成物
を例えば、混合攪拌機を用いて、粘弾性の強い生地状態
から粘弾性が消失するまで強力混合(50〜200rpm)
またはホモジナイザー(加圧50〜300kg/cm2 ) な
どを用いて混合し、結合反応させることにより結合体が
得られる。
【0013】結合体の結合率は以下に示す方法により求
められる。結合体粉末品からクロロホルムにより抽出さ
れる乳化剤の量を遊離乳化剤量とする。一方、結合体粉
末品を酸分解し、クロロホルムにより抽出される乳化剤
の量を全乳化剤量とする。全乳化剤量から遊離乳化剤量
を差し引いた値を全乳化剤量で除し、パーセントで示し
たものが結合率である。かくして得られる結合体の結合
率は、乳化剤あたり30%以上、通常は45〜100%
である。
【0014】本発明の結合体の結合率が乳化剤あたり3
0%以上、好ましくは45%以上の場合に、本発明の優
れた効果が得られる。得られた結合体はそのままパン原
料に添加できるが、さらに凍結乾燥、ドラム乾燥および
スプレードライヤーにより乾燥して簡単に結合体の粉末
品を得ることができるので粉末品として添加することも
できる。
【0015】本発明のゼラチンと乳化剤とが結合体とし
て存在する生地改良剤はパン原料中の小麦粉100重量
部に対し、0.2〜10.0重量部、好ましくは0.5〜5.0
重量部添加される。本発明のゼラチンと乳化剤とが混合
して存在する生地改良剤をパン原料に添加することによ
り、小麦粉の水和が促進され、また生地の弾力性の改善
に伴い、冷凍時の生地の保形性が向上する。さらに冷凍
生地の一番の難点である冷凍障害によって生じる生地の
窯伸び不良を改善し、ボリューム感あるパンが得られ
る。
【0016】一方、本発明のゼラチンと乳化剤とが結合
体として存在する生地改良剤をパン原料に添加すること
により、生地の伸展性、弾力(抗張力)性が良好とな
る。さらに生地は可塑的性質を有し、クロワッサンやデ
ニッシュ生地のような油脂折込生地の問題点であった生
地の縮みによる製品重量のバラッキが解消できる。また
バターロール、菓子パン、ハードロールおよびドーナツ
生地のような油脂を折り込まないパン生地についても機
械的な損傷が少なく優れた生地が得られる。以下に実施
例および試験例を示す。
【0017】
【実施例】実施例1 ゼラチン(協和醗酵工業社製、冷水可溶性ゼラチンWS−
150)350gと酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、
エルマイザーAC) 、モノグリセリド(光洋商会製、マ
イティーソフト)、ジアセチル酒石酸モノグリセリド
(日栄社製、ラメジンDW−9000) 、コハク酸モノグリセ
リド (花王社製、ステップSS) 、それぞれ150gとを
各々ホバードミキサー (墨水交易社製、モデル N−150)
を用いて攪拌混合し、混合物各々500g (結合率0
%)を得た。
【0018】実施例2 ゼリー強度0ブルームのゼラチン(新田ゼラチン社製、
ゼラチンU)、ゼリー強度64ブルームのゼラチン(旭
陽化学工業社製、ゼラチン S−750)、ゼリー強度160
ブルームのゼラチン(協和醗酵工業社製、冷水可溶性ゼ
ラチンWS−150)、およびゼリー強度300ブルームのゼ
ラチン(新田ゼラチン社製、ゼラチンCLV300それぞれ4
00gと、酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、エル
マイザーAC)100gとを各々ホバードミキサーを用
いて攪拌混合し、混合物各々500gを得た。
【0019】実施例3 ゼラチン(協和醗酵工業社製、冷水可溶性ゼラチンWS−
150)350g、酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、
エルマイザーAC) 75gおよびコハク酸モノグリセリ
ド(理研ビタミン社製、ポエム−B10)75gをホバ
ードミキサーを用いて攪拌混合し、混合物500gを得
た。
【0020】実施例4 ゼラチン(協和醗酵工業社製、冷水可溶性ゼラチンWS−
150)300gと酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、
エルマイザーA) 150gとを万能混合攪拌機(品川工
業所製)のミキサーボール中、ホイッパーで5分間攪拌
し、完全に混合した。次にホイッパーをフックに換え、
水400gを加えて得られた混合物を30〜35℃に保
ちながら低速(63rpm)で5分間攪拌し、粘弾性の強い
生地状態となったところで高速(126rpm)でさらに2
0分間攪拌し、粘弾性の強い状態から粘弾性が消失し、
味噌のごときボソボソになった時点を結合反応の終点と
し、結合体を得た。
【0021】次に、得られた結合体を凍結乾燥(共和真
空技術社製、真空凍結乾燥機 RL−30型)後、卓上ミル
(協立理工社製、小型粉砕機 SK−M−10型) で粉砕
し、結合体粉末品400g(結合率58.6%)を得た。 実施例5 ゼラチン(新田ゼラチン社製、ゼラチンKC−150)30
0gに水400gを加え30分間放置し、ゼラチンを充
分膨潤させた。この中に酵素分解レシチン(協和醗酵工
業社製、エルマイザーA)150gを加え、60℃に加
温しながらゼラチンを完全に溶解してペースト状の混合
物を得た。この混合物を万能混合機を用いて、30〜3
5℃に保ちながら実施例4と同様に低速で5分間および
高速で20分間攪拌して反応させ、粘弾性が消失した時
点を結合反応の終点とし、結合体を得た。
【0022】次に、得られた結合体を実施例4と同様に
粉砕し、結合体粉末品400g(結合率60.2%)を得
た。 実施例6 ゼラチン(協和醗酵工業社製、冷水可溶性ゼラチンWS−
150)400gと酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、
エルマイザーA)各々40g、 100g、 200g、300g、
400gとを50℃の温水 4,500gに溶解し、ホモジナイ
ザー(日本精機製作所製、マントン ゴーリン ホモジ
ナイザー 15M−8TA 型) を用い150kg/cm2 の加圧下
で反応を行った。この反応液をスプレードライヤー(大
川原加工機社製、L−12型)を用いて熱風入口温度1
80℃、熱風出口温度100℃の条件で噴霧乾燥し、結
合体粉末品を各々370g(結合率100%)、440
g(結合率99.6%)、540g(結合率98.5%)、
620g(結合率82.6%)、915g(結合率68.2
%)得た。
【0023】実施例7 ゼラチン(新田ゼラチン社製、ゼラチンKC−150)
400gと酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、エル
マイザーA)200gとを50℃の温水 4400gに攪拌
して溶解し、ホモジナイザーを用いて実施例6と同様に
反応を行った。この反応液をスプレードライヤーを用い
て実施例6と同様に噴霧乾燥し、結合体粉末品540g
(結合率97.4%)を得た。
【0024】実施例8 ゼラチン(新田ゼラチン社製、ゼラチンKC−150)
400gとジアセチル酒石酸モノグリセリド(理研ビタ
ミン社製)200gとを50℃の温水4400gに攪拌して
溶解し、ホモジナイザーを用いて実施例6と同様に反応
を行った。この反応液をスプレードライヤーを用いて実
施例6と同様に噴霧乾燥し、結合体粉末品540g(結
合率48.2%)を得た。
【0025】実施例9 ゼラチン(新田ゼラチン社製、ゼラチンCLV−30
0)400gと酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、
エルマイザーA)200gとを50℃の温水4400gに攪
拌して溶解し、ホモジナイザーを用いて実施例6と同様
に反応を行った。この反応液をスプレードライヤーを用
いて実施例6と同様に噴霧乾燥し、結合体粉末品540
g(結合率97.1%)を得た。
【0026】実施例10 ゼラチン(新田ゼラチン社製、ゼラチンU)400gと
酵素分解レシチン(協和醗酵工業社製、エルマイザー
A)200gとを50℃の温水4400gに攪拌して溶解
し、ホモジナイザーを用いて実施例6と同様に反応を行
った。この反応液をスプレードライヤーを用いて実施例
6と同様に噴霧乾燥し、結合体粉末品500g(結合率
72.7%)を得た。
【0027】試験例1 試験例のパンの比容積はなたね置換法により測定した。
実施例1で得られた混合物(生地改良剤)を第1表に記
載のパン原料に1.5重量部添加し、第1表に示す製パン
工程により菓子パンを製造した。対照として、上記生地
改良剤を添加する代わりに生地改良剤無添加、ゼラチ
ン、酵素分解レシチンおよびモノグリセリドをそれぞれ
単独に添加する以外は上記と同様の操作により菓子パン
を製造した。
【0028】対照として単独に添加したゼラチン、酵素
分解レシチンおよびモノグリセリドの添加量は、実施例
1で得られた生地改良剤に含有されている各々の相当量
である。得られた菓子パンの比容積を第2表に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】試験例2 実施例1で得られた混合物(生地改良剤)を各々第3表
に記載のパン原料に1.0重量部添加し、第3表に示す製
パン工程によりバターロールを製造した。対照として、
上記生地改良剤の代わりに、ステアロイル乳酸カルシウ
ム(CSL)、ゼラチンとCSLとの混合物およびゼラ
チンとCSLとの結合体乳化性組成物粉末品を添加する
以外は上記と同様の操作によりバターロールを製造し
た。
【0032】対照として添加したCSLおよび乳化性組
成物粉末品は、乳化剤の量が0.3重量部になるように添
加した。得られたバターロールの比容積を第4表に示
す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】試験例3 実施例2で得られた混合物(生地改良剤)をそれぞれ第
3表に記載のパン原料に1.5重量部添加し、第3表に示
す製パン工程によりバターロールを製造した。対照とし
て上記生地改良剤を添加する代わりに、生地改良剤無添
加にする以外は上記と同様の操作によりバターロールを
製造した。得られたバターロールの比容積を第5表に示
す。
【0036】
【表5】
【0037】試験例4 実施例3で得られた混合物(生地改良剤)を第6表に記
載のパン原料に0.5重量部、1.0重量部、2.0重量部お
よび2.5重量部それぞれ添加し、第6表に示す製パン工
程によりクロワッサンを製造した。対照として上記生地
改良剤を添加する代わりに、生地改良剤無添加にする以
外は上記と同様の操作によりクロワッサンを製造した。
得られたクロワッサンの比容積および製品品質の評価を
第7表に示す。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】なお、第7表中、クロワッサンの製品品質
の評価点は5点を最高点とする。 試験例5 実施例4および実施例5で得られた結合体粉末品を第3
表に記載のパン原料(加水重量部は第8表に記載)に1.
5重量部添加し、第3表に示す製パン工程によりバター
ロールを製造した。
【0041】対照として、結合体粉末品を添加する代わ
りに、結合体粉末品無添加、ゼラチンまたは酵素分解レ
シチンをそれぞれ単独で添加する以外は上記と同様の操
作によりバターロールを製造した。得られたバターロー
ルの比容積を第8表に示す。
【0042】
【表8】
【0043】試験例6 実施例6のゼラチン400gと酵素分解レシチン200
gとの系で得られた結合体粉末品を第3表に記載のパン
原料(加水重量部は第9表に記載)に添加し、第3表に
示す製パン工程によりバターロールを製造した。対照と
して、結合体粉末品の代わりに、実施例1のゼラチン3
50gと酵素分解レシチン150gとの系で得られた混
合物、ステアロイル乳酸カルシウム(CSL)、ゼラチ
ンとCSLとの混合物およびゼラチンとCSLとの結合
体乳化性組成物粉末品を添加する以外は上記と同様の操
作によりバターロールを製造した。対照として添加した
混合物、CSLおよび乳化性組成物粉末品は、乳化剤の
量が0.3重量部になるように添加した。得られたバター
ロールの比容積を第9表に示す。
【0044】
【表9】
【0045】試験例7 実施例7および実施例8で得られた結合体粉末品を第1
0表に記載のパン原料に1.5重量部添加し、第10表に
示す中種法の製パン工程により菓子パンを製造した。対
照として、結合体粉末品を添加する代わりに、結合体粉
末品無添加およびジアセチル酒石酸モノグリセリドを単
独で添加する以外は上記と同様の操作により、菓子パン
を製造した。得られた菓子パンの比容積および製品品質
の評価を第11表に示す。
【0046】
【表10】
【0047】
【表11】
【0048】なお、第11表中、菓子パンの製品品質の
評価点は5点を最高点とする。 試験例8 実施例9および実施例10で得られた結合体粉末品を第
12表に記載のパン原料に1.5重量部添加し、第12表
に示す製パン工程によりクロワッサンを製造した。対照
として本発明の結合体粉末品を添加する代わりに、活性
グルテンおよび市販改良剤を添加する以外は上記と同様
の操作により、クロワッサンを製造した。得られたクロ
ワッサンの比容積および製品品質の評価を第13表に示
す。
【0049】
【表12】
【0050】
【表13】
【0051】なお、第13表中、クロワッサンの製品品
質の評価点は5点を最高点とする。
【0052】
【発明の効果】本発明の生地改良剤を用いることにより
ホイロ済み冷凍生地の問題点であった生地の窯伸び不良
および焼成落ちによるボリューム不足、食感、風味など
の不良は改善され、ボリューム、外観、内相、食感およ
び風味に優れたパン製品を製造することができる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼラチンと酵素分解レシチン、ジアセチ
    ル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリドおよ
    びモノグリセリドから選ばれる一種または二種以上の乳
    化剤とを含有し、かつゼラチンと乳化剤とが混合して存
    在することを特徴とする冷凍生地改良剤。
  2. 【請求項2】 55〜95重量部のゼラチンと45〜5
    重量部の乳化剤とが混合して存在する請求項1記載の冷
    凍生地改良剤。
  3. 【請求項3】 ゼラチンが50ブルーム以上のゼリー強
    度を有するものである請求項1または2記載の冷凍生地
    改良剤。
  4. 【請求項4】 ゼラチンが分子量 5,000〜300,000 のも
    のである請求項1乃至3のいずれかの項に記載の冷凍生
    地改良剤。
  5. 【請求項5】 ゼラチンがコラーゲンタンパク質を加水
    分解して得られるものである請求項1乃至4のいずれか
    の項に記載の冷凍生地改良剤。
  6. 【請求項6】 小麦粉、イースト、水および請求項1乃
    至5のいずれかの項に記載の生地改良剤を含有してなる
    冷凍生地。
  7. 【請求項7】 生地改良剤の存在量が小麦粉100重量
    部に対して0.2〜5.0重量部である請求項6記載の
    冷凍生地。
  8. 【請求項8】 クロワッサン、デニッシュ、バターロー
    ル、菓子パン、ハードロールまたはドーナツの冷凍生地
    であることを特徴とする請求項6または7記載の冷凍生
    地。
  9. 【請求項9】 パン原料に請求項1乃至5のいずれかの
    項に記載の冷凍生地改良剤を添加する工程およびホイロ
    後の生地を冷凍する工程を有する冷凍生地の製造方法。
  10. 【請求項10】 クロワッサン、デニッシュ、バターロ
    ール、菓子パン、ハードロールまたはドーナツの冷凍生
    地であることを特徴とする請求項9記載の冷凍生地の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10記載の冷凍生地の
    製造方法により得られる冷凍生地。
  12. 【請求項12】 請求項6,7、8および11のいずれ
    かの項に記載の冷凍生地を焼成する工程を有するパンの
    製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のパンの製造方法によ
    り得られるパン。
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