JP4923334B2 - 1,2,4−チアジアゾール化合物及びその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は1,2,4−チアジアゾール化合物及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ある種の1,3,4−チアジアゾール化合物が有害節足動物防除剤の有効成分として使用できることが知られている(DE3030661公報等)。しかしながら、これらの1,3,4−チアジアゾール化合物の有害節足動物防除活性は必ずしも十分なものではなく、より有害節足動物防除活性に優れた化合物の開発が求められている。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者は優れた有害生物防除活性を有する化合物を見出すべく種々検討した結果、下記一般式(1)で示される1,2,4−チアジアゾール化合物が優れた有害節足動物防除活性を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は一般式(1)
【化2】
[式中、
R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C7アルキニル基を表し、
R2はハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C4ハロアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基を表し、
nは0〜5の整数を表す。
ただし、nが2以上の整数を表す場合、R2は同一でも相異なっていてもよい。
Aは酸素原子、硫黄原子、単結合、CR3R4基又はNR5基を表す。
R3及びR4はそれぞれ独立して水素原子又はC1−C4アルキル基を表し、R5は水素原子、C1−C7アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、(C2−C4アルコキシアルキル)基、(C2−C4ハロアルコキシアルキル)基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C7アルキニル基、C3−C7ハロアルキニル基又はシアノメチル基を表す。]
で示される1,2,4−チアジアゾール化合物(以下、本発明化合物と記す。)及びそれを有効成分として含有することを特徴とする有害節足動物防除剤を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】
本発明化合物において、
R1で示されるハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C7アルキニル基としては、例えば2−プロピニル基、2−ブチニル基、4−フルオロ−2−ブチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4,4−ジメチル−2−ペンチニル基、3−クロロ−2−プロピニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基、3−ヨード−2−プロピニル基及び1−メチル−2−プロピニル基が挙げられる。
【0005】
R2で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられ、
C1−C4アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基及び1,1−ジメチルエチル基があげられ、
C1−C3ハロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基及びペンタフルオロエチル基が挙げられ、
C1−C4アルコキシ基としては、例えばメトキシ基及びエトキシ基が挙げられ、
C1−C4ハロアルコキシ基としては、例えばトリフルオロメトキシ基及びペンタフルオロエトキシ基が挙げられる。
【0006】
Aで示されるCR3R4基としては、例えばCH2基、CH(CH3)基及びCHCN基が挙げられ、
NR5基としては、例えばNH基、NCH3基、NC2H5基、NCH2OCH3基、NCH2OC2H5基及びNCH2CN基が挙げられる。
【0007】
本発明化合物の態様としては、例えば一般式(1)においてR1が2−プロピニル基である化合物、一般式(1)においてR1が2−ブチニル基である化合物、一般式(1)においてnが0である化合物及び一般式(1)においてR2がハロゲン原子である化合物が挙げられる。
【0008】
次に本発明化合物の製造法について説明する。
本発明化合物は例えば一般式(2)で示される化合物と一般式R1OHで示される化合物とを塩基の存在下に反応させることにより製造することができる。
【化3】
(式中、R1、R2およびnは前記と同じ意味を表し、mは1又は2を表す。)
該反応は通常溶媒中で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
反応に用いられる塩基の量は、一般式(2)で示される化合物1モルに対して、通常1〜2モルの割合である。
反応に用いられるR1OHで示されるアルコール化合物の量は一般式(2)で示される化合物1モルに対して通常1〜1.2モルの割合である。
反応温度は通常0〜80℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の後処理操作を行うことにより一般式(1)で示される本発明化合物を単離することができ、必要に応じてクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0009】
一般式(2)で示される化合物は一般式(3)で示される化合物を酸化剤と反応させることにより製造することができる。
【化4】
(式中、R2、n及びmは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えばクロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる酸化剤としては例えば3−クロロ過安息香酸等の過酸類が挙げられる。反応に用いられる酸化剤の量は一般式(3)で示される化合物1モルに対して、通常1〜2.5モルの割合である。
反応温度は通常−5℃〜室温の範囲であり、反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の後処理操作を行うことにより一般式(2)で示される化合物を単離することができ、必要に応じてクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0010】
一般式(3)で示される化合物はAの種類に応じて、以下の(I)〜(IV)に示す方法で製造することができる。
【0011】
(I)一般式(3)で示される化合物のうちAが単結合である化合物
5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾールと一般式(4)で示されるフェニルボロン酸化合物又は一般式(5)で示されるトリアルキルフェニルスズ化合物とを遷移金属化合物の存在下に反応させる方法
【化5】
(式中、R2及びnは前記と同じ意味を表し、R6はC1−C4アルキル基を表す。)
該反応は、反応に不活性な気体(窒素、アルゴン等)の雰囲気下、通常溶媒中で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、アセトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、水及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる遷移金属化合物としては、パラジウム化合物が挙げられ、具体的には例えば酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)及び塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)が挙げられる。
反応に用いられる遷移金属化合物の量は、5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール 1モルに対して、通常0.001〜0.1モルの割合である。
反応に用いられる一般式(4)で示されるフェニルボロン酸化合物又は一般式(5)で示されるトリアルキルフェニルスズ化合物の量は、5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール 1モルに対して、通常0.9〜1.5モルの割合である。
該反応の反応温度は通常、室温〜150℃の範囲である。
反応時間は通常1〜12時間の範囲である。
該反応には必要に応じて塩基及び/または相間移動触媒を加えて行うことができる。この場合に用いることができる塩基としては、例えばリン酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム及び水酸化バリウムが挙げられ、相間移動触媒としては、例えばテトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩類が挙げられる。
反応終了後の反応液は例えば反応液を有機溶媒抽出した後、濃縮することにより目的物を単離することができる。また、反応に一般式(5)で示されるトリアルキルフェニルスズ化合物を用いた場合には、反応液にフッ化カリウム水溶液を加え、生じた沈殿をろ過し、ろ液を濃縮するすることによっても目的物を単離することができる。
単離された目的物は、必要に応じてクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0012】
(II)一般式(3)で示される化合物のうちAが酸素原子、硫黄原子又はNH基である化合物
5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾールと一般式(6)で示される化合物とを塩基の存在下に反応させる方法
【化6】
(式中、R2及びnは前記と同じ意味を表し、Aは酸素原子、硫黄原子又はNH基を表す。)
該反応は通常溶媒中で行われ、反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。反応に用いられる塩基の量は5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール 1モルに対して、通常1〜2モルの割合である。
反応に用いられる一般式(6)で示される化合物の量は、5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール 1モルに対して、通常1〜1.2モルの割合である。
反応温度は通常0〜80℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の後処理操作を行うことにより目的物を単離することができ、必要に応じてクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0013】
(III)一般式(3)で示される化合物のうちAがNR5基である化合物
一般式(3)で示される化合物のうちAがNH基である化合物と一般式R5X(式中、R5は前記と同じ意味を表し、Xはハロゲン原子を表す。)で示される化合物とを塩基の存在下に反応させる方法
【化7】
(式中、R2、R5及びnは前記と同じ意味を表す。)
該反応は通常溶媒中で行われる。反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。反応に用いられる塩基の量は、原料化合物1モルに対して、通常1〜2モルの割合である。
反応に用いられる一般式R5Xで示される化合物の量は、原料化合物1モルに対して通常1〜1.2モルの割合である。
反応温度は通常0〜80℃の範囲であり、反応時間は通常1〜12時間の範囲である。
反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の後処理操作を行うことにより目的物を単離することができ、必要に応じてクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0014】
(IV)一般式(3)で示される化合物のうちAがCR3R4基である化合物
5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾールと一般式(7)で示される化合物とを遷移金属化合物の存在下に反応させる方法
【化8】
(式中、R2及びnは前記と同じ意味を表し、R3及びR4はそれぞれ独立して水素原子又はC1−C4アルキル基を表す。)
該反応は通常溶媒中で行われ、反応に用いられる溶媒としては例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物が挙げられる。
反応に用いられる遷移金属化合物としては、例えばパラジウム化合物が挙げられ、具体的には例えばテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、{1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ジクロロパラジウム(II)及び塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)が挙げられる。反応に用いられる遷移金属化合物の量は、原料化合物である5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール 1モルに対して、通常0.001〜0.1モルの割合である。
反応に用いられる一般式(7)で示される化合物の量は原料化合物である5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール 1モルに対して、通常1〜1.2モルの割合である。
反応温度は通常0〜80℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の後処理操作を行うことにより目的物を単離することができ、必要に応じてクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0015】
次に本発明化合物の具体例を(表1)〜(表3)に示す。
【0016】
一般式(1)
【化9】
で示される化合物。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
本発明化合物が防除効力を示す有害節足動物としては昆虫やダニ類、具体的には例えば以下に示すものがあげられる。
【0021】
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)等のアブラムシ類、カメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等
【0022】
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、トリコプルシア属(Trichoplusia spp.)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、ヘリコベルパ属(Helicoverpa spp.)、エアリアス属(Earias spp.)等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)等のシロチョウ類、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、コドリングモス(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ((Carposina niponensis)等のシンクイガ類、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)等のチビガ類、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)等のホソガ類、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)等のコハモグリガ類、コナガ(Plutela xylostella)等のスガ類、ピンクボールワーム(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、ヒトリガ類、ヒロズコガ類等
【0023】
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等のイエカ類、(Aedes aegypti)、(Aedes albopictus)等のエーデス属、(Anopheles sinensis)等のアノフェレス属、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバエ類等;
【0024】
鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)等のコガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamais)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)等のゴミムシダマシ類、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等;
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)等のスリップス属、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)等のフランクリニエラ属、チャノキイロアザミウマ(Sciltothrips dorsalis)等のシルトスリップス属等のアザミウマ類、クダアザミウマ類等
【0025】
膜翅目害虫:ハバチ類、アリ類、スズメバチ類等
網翅目害虫:ゴキブリ類、チャバネゴキブリ類等
直翅目害虫:バッタ類、ケラ類等
隠翅目害虫:ヒトノミ等
シラミ目害虫:ヒトジラミ等
シロアリ目害虫:シロアリ類等
ダニ目害虫:ハダニ類等
【0026】
本発明の有害節足動物防除剤は、本発明化合物そのものであってもよいが、通常は、さらに固体担体、液体担体、ガス状担体及び/又は餌(毒餌基材)等とを混合し、必要により界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、フロアブル剤、粒剤、粉剤、毒餌、マイクロカプセル剤等に製剤化されている。
これらの製剤には、本発明化合物を通常、0.01〜95重量%含有する。
【0027】
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、タルク類、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉末あるいは粒状物があげられ、液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジメチルスルホキシド及び植物油(大豆油、綿実油等)があげられる。
ガス状担体としては、例えばフルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル及び炭酸ガスがあげられる。
【0028】
界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類並びに糖アルコール誘導体があげられる。
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸及び脂肪酸エステルがあげられる。
【0029】
毒餌の基材としては、例えば穀物粉、植物油、糖、結晶セルロース等の餌成分、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアイアレチン酸等の酸化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ粉末等の子どもやペットによる誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料、ピーナッツオイルなどの害虫誘引性香料等があげられる。
【0030】
本発明の有害節足動物防除剤を用いる場合、その施用量は1000m2あたり本発明化合物の量で通常0.1〜1000gである。乳剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤等は、通常、有効成分濃度が10〜10000ppmとなるように水で希釈して施用し、粒剤、粉剤等は通常、そのまま施用する。
本発明の有害節足動物防除剤は、例えば有害節足動物又は有害節足動物の生息場所に施用することにより用いられる。
【0031】
また、本発明の有害節足動物防除剤は他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、動物用飼料等と共に用いることもできる。
かかる殺虫剤、殺ダニ剤及び殺線虫剤としては、例えばフェニトロチオン、フェンチオン、ピリダフェンチオン、ダイアジノン、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、アセフェ−ト、メチダチオン、ジスルホトン、DDVP、スルプロホス、プロフェノホス、シアノホス、ジオキサベンゾホス、ジメトエ−ト、フェントエ−ト、マラチオン、トリクロルホン、アジンホスメチル、モノクロトホス、ジクロトホス、エチオン、ホスチアゼ−ト等の有機リン系化合物、BPMC、ベンフラカルブ、プロポキスル、カルボスルファン、カルバリル、メソミル、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、オキサミル、フェノチオカルブ、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、
【0032】
エトフェンプロックス、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フェンプロパトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、Ζ−シペルメトリン、ペルメトリン、シハロトリン、λ−シハロトリン、シフルトリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、シクロプロスリン、τ−フルバリネート、フルシトリネート、ビフェンスリン、アクリナスリン、トラロメスリン、シラフルオフェン、ハルフェンプロクス等のピレスロイド化合物、
【0033】
アセタミプリド、チアメトキサム、チアクロプリド等のネオニコチノイド化合物、クロルフルアズロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、ルフェニュロン等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、テブフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、クロマフェノジド等のベンゾイルヒドラジド化合物、ブプロフェジン等のチアジアジン誘導体、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ等のネライストキシン誘導体、エンドスルファン、γ−BHC、1,1−ビス(クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール等の塩素化炭化水素化合物、アミトラズ、クロルジメホルム等のホルムアミジン誘導体、ジアフェンチウロン等のチオ尿素誘導体、フェニルピラゾール系化合物、クロルフェナピル、ピメトロジン、スピノサッド、インドキサカルブ、ブロモプロピレート、テトラジホン、キノメチオネート、プロパルゲイト、フェンブタティンオキシド、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンテジン、ピリダベン、フェンピロキシメート、テブフェンピラド、ピリミジフェン、フェナザキン、アセキノシル、ビフェナゼート、フルアクリピリム、スピロジクロフェン、ミルベメクチン、アヴェルメクチン、エマメクチン安息香酸塩、アザジラクチン〔AZAD〕、ポリナクチンコンプレックス〔テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチン〕等があげられる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を製造例、製剤例、および試験例等によりさら詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、製造例、参考製造例中、1H−NMRのデータは、重クロロホルム溶媒中でテトラメチルシランを内部標準として測定したものを示す。
また、製造例中本発明化合物番号は、前記(表1)〜(表3)に示した番号を表す。
【0035】
製造例1
N,N-ジメチルホルムアミド3mlに3−メチルスルフィニル−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾールと3−メチルスルホニル−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾールとの混合物(スルホニル体:スルフィニル体=4:1(1H−NMRの積分比による))160mg及びプロパルギルアルコール60mgを加え、氷冷下で、水素化ナトリウム(60%油性)43mgを加えた。氷冷下20分撹拌後、さらに室温で18時間放置した。その後、反応液を飽和食塩水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5−フェニル−3−プロパルギルオキシ−1,2,4−チアジアゾール(本発明化合物(1))を100mg得た。
融点66.9℃
1H−NMR:2.55(t,1H)、5.10(d,2H)、7.48−7.54(m,3H)、7.91−7.94(m,2H)
【0036】
製造例2
N,N−ジメチルホルムアミド3mlに3−メチルスルフィニル−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾールと3−メチルスルホニル−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾールとの混合物(1H−NMRの積分比 スルホニル体:スルフィニル体=4:1)300mg及び2−ブチン−1−オール141mgを加え、氷冷下で水素化ナトリウム(60%油性)80mgを加えた。氷冷下10分撹拌後、さらに室温で18時間放置した。その後、反応液を飽和食塩水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5−フェニル−3−(2−ブチニルオキシ)−1,2,4−チアジアゾール(本発明化合物(2))を200mg得た。
融点70.3℃
1H−NMR:1.88(t,3H)、5.05(q,2H)、7.45−7.53(m,3H)、7.91−7.93(m,2H)
【0037】
製造例3
クロロホルム14mlに3−メチルチオ−5−(2,3−ジフルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾールを溶解し、m−クロロ過安息香酸(65%<)279mgを加えた。氷冷下で7時間撹拌し、さらに室温で一夜放置した。その後、反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液に注加し、分液した。有機層を濃縮し、さらに残渣にトルエン加えて濃縮した。得られた残渣にN,N−ジメチルホルムアミド2mlおよび2−ブチン−1−オール59mgを加え、ここに氷冷下で水素化ナトリウム(60%油性)59mgを加えた。同温で30分間撹拌し、さらに室温で3時間撹拌した。その後、反応液を飽和食塩水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、5−(2,3−ジフルオロフェニル)−3−(2−ブチニルオキシ)−1,2,4−チアジアゾール(本発明化合物(16))95mgを得た。
1H−NMR:1.88(t,3H)、5.07(q,2H)、7.24−7.36(m,2H)、8.04−8.09(m,1H)
【0038】
製造例4
N,N−ジメチルホルムアミド2mlに3−メチルスルフィニル−5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾールと3−メチルスルホニル−5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾールとの混合物295mg(スルホニル体:スルフィニル体=4:1(1H−NMRの積分比による))及び2−ブチン−1−オール85mgを加え、氷冷下で水素化ナトリウム(60%油性)55mgを加え、10分間撹拌し、さらに室温で3時間撹拌した。反応液を飽和食塩水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、5−(2−フルオロフェニル)−3−(2−ブチニルオキシ)−1,2,4−チアジアゾール(本発明化合物(5))を227mg得た。
1H−NMR:1.88(t,3H)、5.07(q,2H)、7.20−7.33(m,2H)、7.48−7.56(m,1H)、8.29−8.35(m,1H)
【0039】
製造例5
N,N−ジメチルホルムアミド3mlに3−メチルスルホニル−5−(3−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾール350mg及び2−ブチン−1−オール105mgを溶解し、氷冷下で水素化ナトリウム(60%油性)65mgを加え、10分間撹拌し、さらに室温で4時間撹拌した。その後、反応液を飽和食塩水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5−(3−フルオロフェニル)−3−(2−ブチニルオキシ)−1,2,4−チアジアゾール(本発明化合物(6))を289mg得た。融点68.7℃
1H−NMR:1.88(t,3H)、5.06(q,2H)、7.12−7.25(m,1H)、7.42−7.50(m,1H)、7.64−7.70(m,1H)
【0040】
次に本発明化合物の製造中間体の製造法を参考製造例として記す。
参考製造例1
クロロホルム30mlに3−メチルチオ−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール455mgを溶解し、3−クロロ過安息香酸(65%<)377mgを加え、氷冷下で7時間攪拌した。その後、反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、3−メチルスルフィニル−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾールと3−メチルスルホニル−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾールとの混合物520mgを得た。この生成物はこれ以上精製することなく次の工程に用いた。
1H−NMR:3.13(スルフィニルメチル s,3H)、3.44(スルホニルメチル s,3H)(積分比 スルホニル体:スルフィニル体=1:4)、7.55(m,3H)、8.00(m,2H)
【0041】
参考製造例2
クロロホルム10mlに3−メチルチオ−5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾール330mgを溶解し、氷冷下で3−クロロ過安息香酸(65%<)722mgを加え、さらに室温で18時間放置した。その後、反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液に注加し、分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、3−メチルスルフィニル−5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾールと3−メチルスルホニル−5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾールとの混合物295mgを得た。この生成物はこれ以上精製することなく次の工程に用いた。
1H−NMR: 3.13(スルフィニルメチル s,3H)、3.45(スルホニルメチル s,3H)(積分比 スルホニル体:スルフィニル体=4:1)、7.29−7.41(m,2H)、7.59−7.65(m,1H)、8.41−8.46(m,1H)
【0042】
参考製造例3
クロロホルム8mlに3−メチルチオ−5−(3−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾール360mgを溶解し、氷冷下で3−クロロ過安息香酸(65%<)982mgを加え、さらに室温で7時間攪拌した。反応液を亜硫酸ナトリウム水溶液に注加し、分液した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して、3−メチルスルホニル−5−(3−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾール520mgを得た。
1H−NMR:3.45(s,3H)、7.27−7.47(m,1H)、7.49−7.58(m,1H)、7.73−7.81(m,1H)
【0043】
参考製造例4
トルエン30mlに5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール500mg、トリメチルフェニルスズ794mg及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム346mgを加え、窒素雰囲気下で8時間加熱還流した。その後、反応液を室温まで冷却し、反応液に20%フッ化カリウム水溶液を加え攪拌した。この混合物をセライトを通して濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−メチルチオ−5−フェニル−1,2,4−チアジアゾール455mgを得た。
融点57.1℃
【0044】
参考製造例5
1,2−ジメトキシエタン4mlに5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール300mg、2,3−ジフルオロフェニルボロン酸427mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム104mg及び2M炭酸ナトリウム水溶液4mlを加え、窒素雰囲気下、60℃で9時間攪拌した。その後、反応液を飽和食塩水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−メチルチオ−5−(2,3−ジフルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾール170mgを得た。
1H−NMR:2.73(s,3H)、7.26−7.38(m,2H)、8.05−8.11(m,1H)
【0045】
参考製造例6
1,2−ジメトキシエタン4mlに5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール284mg、2−フルオロフェニルボロン酸262mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム98mg及び2M炭酸ナトリウム水溶液4mlを加え、窒素雰囲気下、80℃で12時間攪拌した。その後、反応液を飽和食塩水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−メチルチオ−5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾール330mgを得た。
1H−NMR:2.74(s,3H)、7.21−7.34(m,2H)、7.49−7.56(m,1H)、8.30−8.36(m,1H)
【0046】
参考製造例7
1,2−ジメトキシエタン5mlに5−クロロ−3−メチルチオ−1,2,4−チアジアゾール400mg、3−フルオロフェニルボロン酸335mg、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム139mg及び2M炭酸ナトリウム水溶液4mlを加え、窒素雰囲気下、2時間加熱還流した。その後、反応液を水に注加し、t−ブチルメチルエーテルで抽出した。有機層を濃縮して得たられた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−メチルチオ−5−(3−フルオロフェニル)−1,2,4−チアジアゾール360mgを得た。
【0047】
次に、製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。本発明化合物は(表1)〜(表3)に示した化合物番号で表す。
製剤例1 乳剤
本発明化合物(1)〜(73)9部を、キシレン37.5部およびジメチルホルムアミド37.5部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル10部およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく攪拌混合して乳剤を得る。
製剤例2 水和剤
本発明化合物(1)〜(73)9部を、ラウリル硫酸ナトリウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合成含水酸化珪素微粉末20部および珪素土65部を混合した中に加え、よく攪拌混合して水和剤を得る。
【0048】
製剤例3 粒剤
本発明化合物(1)〜(73)3部、合成含水酸化珪素微粉末5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部およびクレー57部を加え、よく攪拌混合し、ついでこれらの混合物に適当量の水を加え、さらに攪拌し、増粒機で製粒し、通風乾燥して粒剤を得る。
製剤例4 粉剤
本発明化合物(1)〜(73)4.5部、合成含水酸化珪素微粉末1部、凝集剤としてドリレスB(三共社製)1部、クレー7部を乳鉢でよく混合した後にジュースミキサーで攪拌混合する。得られた混合物にカットクレー86.5部を加えて、充分攪拌混合し、粉剤を得る。
【0049】
製剤例5
本発明化合物(1)〜(73)10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、製剤を得る。
【0050】
次に本発明化合物が有害節足動物防除剤の有効成分として有効であることを試験例により示す。
【0051】
試験例1
製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用散布液を調製した。
一方、ポリエチレンカップにキュウリを植え、第1本葉が展開するまで生育させ、そこにワタアブラムシ約20頭を寄生させた。1日後、そのキュウリに上記の試験用散布液を20ml/カップの割合で散布した。散布6日後にワタアブラムシの数を調査し、次の式により防除価を求めた。
防除価(%)={1−(Cb×Tai)/(Cai×Tb)}×100
なお、式中の文字は以下の意味を表す。
Cb:無処理区の処理前の虫数
Cai:無処理区の観察時の虫数
Tb:処理区の処理前の虫数
Tai:処理区の観察時の虫数
その結果、本発明化合物(1)、(2)、(5)、(6)及び(16)は各々防除価90%以上を示した。
【0052】
試験例2
製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用散布液を調製した。
一方、ポリエチレンカップにキュウリを植え、第1本葉が展開するまで生育させ、そのキュウリに上記の試験用散布液を20ml/カップの割合で散布した。キュウリに散布処理された薬液が乾燥した後、第一本葉を切り取ってポリエチレンカップ(直径110mm)内の水を含ませたろ紙(直径70mm)の上に置き、そこにミカンキイロアザミウマの幼虫を30頭放してポリエチレンカップの蓋をした。7日後に、ミカンキイロアザミウマによるキュウリの葉の被害程度の調査を行った。
その結果、本発明化合物(1)を処理した葉におけるミカンキイロアザミウマによる被害面積率は5%以内であった。それに対し比較化合物(A)を処理した葉における被害面積率は20%以上であった。
比較化合物(A):DE3030661に記載の化合物
【化10】
Claims (2)
- 一般式(1)
R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C7アルキニル基を表し、
R2はハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C4ハロアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基を表し、
nは0〜5の整数を表す。
ただし、nが2以上の整数を表す場合、R2は同一でも相異なっていてもよい。
Aは酸素原子、硫黄原子、単結合、CR3R4基又はNR5基を表す。
R3及びR4はそれぞれ独立して水素原子又はC1−C4アルキル基を表し、R5は水素原子、C1−C7アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、(C2−C4アルコキシアルキル)基、(C2−C4ハロアルコキシアルキル)基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C7アルキニル基、C3−C7ハロアルキニル基又はシアノメチル基を表す。]
で示される1,2,4−チアジアゾール化合物。 - 一般式(1)
[式中、
R 1 はハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C7アルキニル基を表し、
R 2 はハロゲン原子、C1−C4アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1−C4ハロアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基を表し、
nは0〜5の整数を表す。
ただし、nが2以上の整数を表す場合、R 2 は同一でも相異なっていてもよい。
Aは酸素原子、硫黄原子、単結合、CR 3 R 4 基又はNR 5 基を表す。
R 3 及びR 4 はそれぞれ独立して水素原子又はC1−C4アルキル基を表し、R 5 は水素原子、C1−C7アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、(C2−C4アルコキシアルキル)基、(C2−C4ハロアルコキシアルキル)基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C7アルキニル基、C3−C7ハロアルキニル基又はシアノメチル基を表す。]
で示される1,2,4−チアジアゾール化合物を有効成分として含有することを特徴とする有害節足動物防除剤。
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