JP2003160568A - 4,5−置換ピリミジン化合物およびその用途 - Google Patents

4,5−置換ピリミジン化合物およびその用途

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JP2003160568A
JP2003160568A JP2001363954A JP2001363954A JP2003160568A JP 2003160568 A JP2003160568 A JP 2003160568A JP 2001363954 A JP2001363954 A JP 2001363954A JP 2001363954 A JP2001363954 A JP 2001363954A JP 2003160568 A JP2003160568 A JP 2003160568A
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JP2001363954A
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Akio Manabe
明夫 真鍋
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた殺虫活性を有する化合物を提供するこ
と。 【解決手段】式(1) (式中、R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC
3−C7アルキニル基を表し、R2はハロゲン原子、C
1−C4アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1
−C4アルコキシ基、C1−C4ハロアルコキシ基、シ
アノ基又はニトロ基を表し、nは0〜5の整数を表す。
ただし、nが2以上の整数を表す場合、R 2は同一でも
相異なっていてもよい。)で示されるピリミジン化合物
および該ピリミジン化合物を有効成分として含有するこ
とを特徴とする殺虫剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピリミジン化合物及
びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】害虫
は農作物に害を及ぼすことから、その防除のために種々
に薬剤が開発され実用に供されているが、その効力は必
ずしも十分でない場合がある。そのため、これらの分野
は、新しい優れた殺虫効力を有する化合物の開発が望ま
れている。本発明は優れた殺虫活性を有する化合物を提
供することを課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は優れた殺虫活
性を有する化合物を見出すべく種々検討した結果、下記
式(1)で示されるピリミジン化合物が優れた殺虫活性
を有することを見出し、本発明を完成した。即ち、本発
明は式(1)
【化2】 (式中、R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC
3−C7アルキニル基を表し、R2はハロゲン原子、C
1−C4アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1
−C4アルコキシ基、C1−C4ハロアルコキシ基、シ
アノ基又はニトロ基を表し、nは0〜5の整数を表す。
ただし、nが2以上の整数を表す場合、R 2は同一でも
相異なっていてもよい。)で示されるピリミジン化合物
(以下、本発明化合物と記す。)及びそれを有効成分と
して含有することを特徴とする殺虫剤を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明において、R1で示される
ハロゲン原子で置換されていてもよいC3−C7アルキ
ニル基としては、例えば2−プロピニル基、1−メチル
−2−プロピニル基、2−ブチニル基、1−メチル−2
−ブチニル基、2−ペンチニル基、4―メチル−2−ペ
ンチニル基、3−クロロ−2−プロピニル基および3−
ヨード−2−プロピニル基が挙げられる。R2で示され
るハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子
及び臭素原子が挙げられ、C1−C4アルキル基として
は、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基及び
1,1−ジメチルエチル基があげられ、C1−C3ハロ
アルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基及び
ジフルオロメチル基が挙げられ、C1−C4アルコキシ
基としては、例えばメトキシ基及びエトキシ基が挙げら
れ、C1−C4ハロアルコキシ基としては、例えばジフ
ルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基及びテトラ
フルオロエトキシ基が挙げられる。
【0005】本発明化合物の態様としては、例えば、式
(1)においてR1が2−ブチニル基である化合物;式
(1)においてR1が2−ペンチニル基である化合物;
式(1)においてR1が1−メチル−2−ブチニル基で
ある化合物;式(1)においてR2がハロゲン原子また
はC1−C4アルキル基であり、nが0〜2の整数であ
る化合物;式(1)においてR1が2−ブチニル基であ
り、R2がハロゲン原子またはC1−C4アルキル基で
あり、nが0〜2の整数である化合物;式(1)におい
てR1が2−ペンチニル基であり、R2がハロゲン原子ま
たはC1−C4アルキル基であり、nが0〜2の整数で
ある化合物;および式(1)においてR1が1−メチル
−2−ブチニル基であり、R2がハロゲン原子またはC
1−C4アルキル基であり、nが0〜2の整数である化
合物があげられる。
【0006】次に本発明化合物の製造法について説明す
る。
【0007】本発明化合物は、例えば式(2)で示され
る化合物と式R1OHで示されるアルコール化合物とを
塩基の存在下に反応させることにより製造することがで
きる。
【化3】 (式中、R1、R2およびnは前記と同じ意味を表す。) 該反応は通常溶媒中で行われる。反応に用いられる溶媒
としては、例えばテトラヒドロフラン等のエーテル類、
N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、ジメチ
ルスルホキシド等のスルホキシド類、トルエン等の芳香
族炭化水素類及びこれらの混合物が挙げられる。反応に
用いられる塩基としては、例えば水素化ナトリウム等の
アルカリ金属水素化物が挙げられる。反応に用いられる
塩基の量は、式(2)で示される化合物1モルに対し
て、通常1〜1.2モルの割合である。反応に用いられ
るR1OHで示されるアルコール化合物の量は式(2)
で示される化合物1モルに対して通常1〜1.2モルの
割合である。反応温度は通常0〜50℃の範囲であり、
反応時間は通常1〜24時間の範囲である。反応終了後
は反応混合物を、有機溶媒抽出し、有機層を濃縮する等
の後処理操作を行うことにより式(1)で示される本発
明化合物を単離することができ、必要に応じて再結晶、
クロマトグラフィー等によりさらに精製することもでき
る。
【0008】式(2)で示される化合物は、例えば、式
(3)で示される4−クロロ−5−ヨードピリミジンと
式(4)で示されるフェニルボロン酸化合物とをパラジ
ウム触媒および塩基の存在下に反応させることにより製
造することができる。
【化4】 (式中、R2およびnは前記と同じ意味をを表す。) 該反応は通常溶媒中で行われる。反応に用いられる溶媒
としては、例えばエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエー
テル類、トルエン等の芳香族炭化水素類、水及びこれら
の混合物が挙げられる。反応に用いられる塩基として
は、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基
が挙げられる。反応に用いられる塩基の量は4−クロロ
−5−ヨードピリミジン1モルに対して、通常1〜3モ
ルの割合である。反応に用いられるパラジウム触媒とし
ては、例えば[1,1'−ビス(ジフェニルフォスフィ
ノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)と塩化メ
チレンとの1:1錯体等があげられる。反応に用いられ
るパラジウム触媒の量は4−クロロ−5−ヨードピリミ
ジン1モルに対して、通常0.01〜0.1モルの割合
である。反応に用いられる式(4)で示されるフェニル
ボロン酸化合物の量は式(3)で示される4−クロロ−
5−ヨードピリミジン1モルに対して通常1〜1.2モ
ルの割合である。反応温度は通常50〜110℃の範囲
であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。反
応終了後は反応混合物を、有機溶媒抽出し、有機層を濃
縮する等の後処理操作を行うことにより目的物を単離す
ることができ、必要に応じて再結晶、クロマトグラフィ
ー等によりさらに精製することもできる。
【0009】4−クロロ−5−ヨードピリミジンは、Ch
em.Pharm.Bull., 34(7), 2719-2724(1986)に記載され
た方法にしたがって合成することができる。
【0010】次に本発明化合物の具体例を(表1)〜
(表2)に示す。 式(1)
【化5】 で示される化合物
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】本発明化合物が防除効力を示す昆虫として
は例えば以下に示すものがあげられる。
【0014】半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax
striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugen
s)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ
類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、チ
ャノミドリヒメヨコバイ(Empoascaonukii)等のヨコバイ
類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブ
ラムシ(Myzus persicae)等のアブラムシ類、カメムシ
類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporarioru
m)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリ
ーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラ
ミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等
【0015】鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppress
alis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ヨ
ーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、シ
バツトガ(Parapediasia teterrella)等のメイガ類、ハ
スモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨト
ウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletiasepa
rata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(A
grotis ipsilon)、トリコプルシア属(Trichoplusia s
pp.)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、ヘリコベル
パ属(Helicoverpa spp.)、エアリアス属(Earias sp
p.)等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae cruci
vora)等のシロチョウ類、リンゴコカクモンハマキ(Adox
ophyes orana fasciata)、ナシヒメシンクイ(Graphol
ita molesta)、コドリングモス(Cydia pomonella)等
のハマキガ類、モモシンクイガ((Carposina niponensi
s)等のシンクイガ類、モモハモグリガ(Lyonetia clerk
ella)等のチビガ類、キンモンホソガ(Phyllonorycter
ringoniella)等のホソガ類、ミカンハモグリガ(Phylloc
nistis citrella)等のコハモグリガ類、コナガ(Plutel
a xylostella)等のスガ類、ピンクボールワーム(Pecti
nophora gossypiella)等のキバガ類、ヒトリガ類、ヒ
ロズコガ類等
【0016】双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens
pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynch
us)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等の
イエカ類、(Aedes aegypti)、(Aedes albopictus)
等のエーデス属、(Anophelessinensis)等のアノフェ
レス属、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、
オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、
クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ
(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等
のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウ
バエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバエ類
【0017】鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルートワー
ム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーン
ルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)
等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomal
a cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)等のコ
ガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamai
s)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilu
s)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)
等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tene
brio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castan
eum)等のゴミムシダマシ類、イネドロオイムシ(Oulem
a oryzae)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、
キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラ
ドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ
類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachn
a vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ヒラタキ
クイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、ア
オバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等
【0018】アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウ
マ(Thrips palmi)等のスリップス属、ミカンキイロア
ザミウマ(Frankliniella occidentalis)等のフランク
リニエラ属、チャノキイロアザミウマ(Sciltothrips d
orsalis)等のシルトスリップス属等のアザミウマ類、ク
ダアザミウマ類等
【0019】膜翅目害虫:ハバチ類、アリ類、スズメバ
チ類等 網翅目害虫:ゴキブリ類、チャバネゴキブリ類等 直翅目害虫:バッタ類、ケラ類等 隠翅目害虫:ヒトノミ等 シラミ目害虫:ヒトジラミ等 シロアリ目害虫:シロアリ類等
【0020】本発明の殺虫剤は、本発明化合物そのもの
であってもよいが、通常は、さらに固体担体、液体担
体、ガス状担体及び/又は餌(毒餌基材)等を混合し、
必要により界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加し
て油剤、乳剤、フロアブル剤、粒剤、粉剤、毒餌、マイ
クロカプセル剤等に製剤化されている。これらの製剤は
本発明化合物を通常0.01〜95重量%含有する。
【0021】製剤化の際に用いられる固体担体として
は、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水
酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土
等)、タルク類、セラミック、その他の無機鉱物(セリ
サイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シ
リカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安
等)等の微粉末あるいは粒状物があげられ、液体担体と
しては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノ
ール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン
等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭
化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油
等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニト
リル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エ
ーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、
酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジ
クロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジ
メチルスルホキシド及び植物油(大豆油、綿実油等)が
あげられる。ガス状担体としては、例えばフルオロカー
ボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチル
エーテル及び炭酸ガスがあげられる。
【0022】界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸
エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリール
スルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポ
リオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテ
ル類、多価アルコールエステル類並びに糖アルコール誘
導体があげられる。その他の製剤用補助剤としては、固
着剤、分散剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイ
ン、ゼラチン、多糖類(でんぷん、アラビアガム、セル
ロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベン
トナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、
PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BH
A(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと
3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混
合物)、植物油、鉱物油、脂肪酸及び脂肪酸エステルが
あげられる。
【0023】毒餌の基材としては、例えば穀物粉、植物
油、糖、結晶セルロース等の餌成分、ジブチルヒドロキ
シトルエン、ノルジヒドログアイアレチン酸等の酸化防
止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ粉末等の子
どもやペットによる誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ
香料、ピーナッツオイルなどの害虫誘引性香料等があげ
られる。
【0024】本発明の殺虫剤は、例えば害虫又は害虫の
生息場所に施用することにより用いられる。
【0025】本発明殺虫剤を農林害虫の防除に用いる場
合、その施用量は1000m2あたり、本化合物量とし
て通常0.1〜1000gである。乳剤、水和剤、フロ
アブル剤、マイクロカプセル剤等は通常有効成分濃度が
10〜10000ppmとなるように水で希釈して施用
し、粒剤、粉剤等はそのまま施用する。本発明殺虫剤は
害虫から保護すべき作物等の植物に直接散布したり、害
虫から保護すべき作物等の株元に処理してもよく、ま
た、これらの製剤を土壌に処理することにより、土壌に
生息する害虫を防除することもできる。
【0026】本発明殺虫剤を防疫用として用いる場合に
は、乳剤、水和剤、フロアブル剤等は通常有効成分濃度
が0.01〜10000ppmとなるように水で希釈し
て施用し、油剤、エアゾール、燻煙剤、毒餌等について
はそのまま施用する。
【0027】また、本発明の殺虫剤は他の殺虫剤、殺線
虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、共
力剤、肥料、土壌改良剤、動物用飼料等と共に用いるこ
ともできる。かかる殺虫剤、殺ダニ剤及び殺線虫剤とし
ては、例えばフェニトロチオン、フェンチオン、ピリダ
フェンチオン、ダイアジノン、クロルピリホス、クロル
ピリホスメチル、アセフェート、メチダチオン、ジスル
ホトン、DDVP、スルプロホス、プロフェノホス、シ
アノホス、ジオキサベンゾホス、ジメトエート、フェン
トエート、マラチオン、トリクロルホン、アジンホスメ
チル、モノクロトホス、ジクロトホス、エチオン、ホス
チアゼート等の有機リン系化合物、
【0028】BPMC、ベンフラカルブ、プロポキス
ル、カルボスルファン、カルバリル、メソミル、エチオ
フェンカルブ、アルジカルブ、オキサミル、フェノチオ
カルブ、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、
【0029】エトフェンプロックス、フェンバレレー
ト、エスフェンバレレート、フェンプロパトリン、シペ
ルメトリン、α−シペルメトリン、Ζ−シペルメトリ
ン、ペルメトリン、シハロトリン、λ−シハロトリン、
シフルトリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、シ
クロプロスリン、τ−フルバリネート、フルシトリネー
ト、ビフェンスリン、アクリナスリン、トラロメスリ
ン、シラフルオフェン、ハルフェンプロクス等のピレス
ロイド化合物、
【0030】アセタミプリド、チアメトキサム、チアク
ロプリド等のネオニコチノイド化合物、クロルフルアズ
ロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、ルフェ
ニュロン等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、テブ
フェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、ク
ロマフェノジド等のベンゾイルヒドラジド化合物、ブプ
ロフェジン等のチアジアジン誘導体、カルタップ、チオ
シクラム、ベンスルタップ等のネライストキシン誘導
体、エンドスルファン、γ−BHC、1,1−ビス(ク
ロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール等
の塩素化炭化水素化合物、アミトラズ、クロルジメホル
ム等のホルムアミジン誘導体、ジアフェンチウロン等の
チオ尿素誘導体、フェニルピラゾール系化合物、クロル
フェナピル、ピメトロジン、スピノサッド、インドキサ
カルブ、ブロモプロピレート、テトラジホン、キノメチ
オネート、プロパルゲイト、フェンブタティンオキシ
ド、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンテ
ジン、ピリダベン、フェンピロキシメート、テブフェン
ピラド、ピリミジフェン、フェナザキン、アセキノシ
ル、ビフェナゼート、フルアクリピリム、スピロジクロ
フェン、ミルベメクチン、アヴェルメクチン、エマメク
チン安息香酸塩、アザジラクチン〔AZAD〕、ポリナ
クチンコンプレックス〔テトラナクチン、ジナクチン、
トリナクチン〕等があげられる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を製造例、製剤例、および試験
例等によりさら詳しく説明するが、本発明はこれらの例
に限定されるものではない。なお、製造例、参考製造例
中、1H−NMRのデータは重クロロホルム溶媒中でテ
トラメチルシランを内部標準として測定したものを示
す。また、製造例中、本発明化合物番号は、前記(表
1)〜(表2)に示した番号を表す。
【0032】製造例1 N,N−ジメチルホルムアミド2mlに4−クロロ−5
−フェニルピリミジン381mg及び2−ブチン−1−
オール154mgを溶解し、これに水素化ナトリウム
(60%油性)88mgを加え、室温で10分間撹拌し
た。ここに、テトラヒドロフラン3mlを加え、同温で
2時間撹拌した。その後、反応混合物に氷水を加え、酢
酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で2回洗い、乾燥
した後、濃縮し、得られた固体残渣をヘキサンで洗浄し
て、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フェニルピリミ
ジン(本発明化合物(1))388mgを得た。1H−
NMR:1.85(t,3H)、5.06(q,2
H)、7.35−7.65(m,5H)、8.54
(s,1H)、8.79(s,1H)
【0033】製造例2 N,N−ジメチルホルムアミド1mlとテトラヒドロフ
ラン2mlとの混合物に4−クロロ−5−フェニルピリ
ミジン95mg及び2−ペンチン−1−オール46mg
を溶解し、水素化ナトリウム(60%油性)48mgを
加え、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に氷
水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で2
回洗い、乾燥した後、濃縮し、得られた残渣をシリカゲ
ル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸
エチル=3/1)に付し、4−(2−ペンチニルオキ
シ)−5−フェニルピリミジン(本発明化合物(2))
84mgを得た。1 H−NMR:1.13(t,3H)、2.15−2.
3(m,2H)、5.08(t,2H)、7.35−
7.65(m,5H)、8.52(s,1H)、8.7
8(s,1H)
【0034】製造例3 N,N−ジメチルホルムアミド1mlとテトラヒドロフ
ラン2mlとの混合物に4−クロロ−5−フェニルピリ
ミジン95mg及び3−ペンチン−2−オール46mg
を溶解し、水素化ナトリウム(60%油性)48mgを
加え、室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物に氷
水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で2
回洗い、乾燥した後、濃縮し、得られた残渣をシリカゲ
ル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸
エチル=3/1)に付し、4−(1−メチル−2−ブチ
ニルオキシ)−5−フェニルピリミジン(本発明化合物
(41))89mgを得た。1 H−NMR:1.59(d,3H)、1.82(d,
3H)、5.85−5.95(m,1H)、7.35−
7.6(m,5H)、8.51(s,1H)、8.77
(s,1H)
【0035】製造例4 N,N−ジメチルホルムアミド1mlとテトラヒドロフ
ラン2mlとの混合物に4−クロロ−5−(2,3−ジ
フルオロフェニル)ピリミジン229mg及び2−ブチ
ン−1−オール77mgを溶解し、水素化ナトリウム
(60%油性)44mgを加えて、室温で2時間撹拌し
た。その後、反応混合物に氷水を加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を食塩水で2回洗い、乾燥した後、濃縮
し、得られた固体残渣をヘキサンで洗浄して、4−(2
−ブチニルオキシ)−5−(2,3−ジフルオロフェニ
ル)ピリミジン(本発明化合物(16))0.19gを
得た。1 H−NMR:1.84(t,3H)、5.04(q,
2H)、7.1−7.3(m,3H)、8.49(s,
1H)、8.85(s,1H)
【0036】参考製造例1 4−クロロ−5−ヨードピリミジン1.20g、フェニ
ルボロン酸0.61gおよび[1,1'−ビス(ジフェニ
ルフォスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(I
I)と塩化メチレンとの1:1錯体0.21gを三口フ
ラスコに仕込んだ。窒素気流下でこの三口フラスコに、
エチレングリコールジメチルエーテル10ml、次いで
炭酸ナトリウムの1M水溶液5mlを加えた後、窒素雰
囲気下で4時間加熱還流した。その後、反応混合物に食
塩水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水
で洗浄し、乾燥した後、濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/
酢酸エチル=10/1)に付し、4−クロロ−5−フェ
ニルピリミジン0.71gを得た。1H−NMR:7.
4―7.6(m,5H)、8.66(s,1H)、8.
99(s,1H)
【0037】参考製造例2 4−クロロ−5−ヨードピリミジン1.20g、2,3
−ジフルオロフェニルボロン酸0.79gおよび[1,
1'−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]ジ
クロロパラジウム(II)と塩化メチレンとの1:1錯
体0.21gを三口フラスコに仕込んだ。窒素気流下で
この三口フラスコに、エチレングリコールジメチルエー
テル10ml、次いで炭酸ナトリウムの1M水溶液5m
lを加えた後、窒素雰囲気下で4時間加熱還流した。そ
の後、反応混合物に食塩水を加えて、酢酸エチルで抽出
した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥した後、濃縮して
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)に付
し、4−クロロ−5−(2,3―ジフルオロフェニル)
ピリミジン0.54gを得た。1 H−NMR:7.05―7.4(m,3H)、8.6
7(s,1H)、9.05(s,1H)
【0038】次に、製剤例を示す。なお、部は重量部を
表す。本発明化合物は(表1)〜(表2)に示した化合
物番号で表す。 製剤例1 本発明化合物(1)〜(41)9部を、キシレン37.
5部およびジメチルホルムアミド37.5部に溶解し、
これにポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル1
0部およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部
を加え、よく攪拌混合して乳剤を得る。
【0039】製剤例2 本発明化合物(1)〜(41)9部を、ラウリル硫酸ナ
トリウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合
成含水酸化珪素微粉末20部および珪素土65部を混合
した中に加え、よく攪拌混合して水和剤を得る。
【0040】製剤例3 本発明化合物(1)〜(41)3部、合成含水酸化珪素
微粉末5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5
部、ベントナイト30部およびクレー57部を加え、よ
く攪拌混合し、ついでこれらの混合物に適当量の水を加
え、さらに攪拌し、増粒機で製粒し、通風乾燥して粒剤
を得る。
【0041】製剤例4 本発明化合物(1)〜(41)4.5部、合成含水酸化
珪素微粉末1部、凝集剤としてドリレスB(三共社製)
1部、クレー7部を乳鉢でよく混合した後にジュースミ
キサーで攪拌混合する。得られた混合物にカットクレー
86.5部を加えて、充分攪拌混合し、粉剤を得る。
【0042】製剤例5 本発明化合物(1)〜(41)10部、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50
部を含むホワイトカーボン35部及び水55部を混合
し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、製剤を得る。
【0043】次に本発明化合物が殺虫剤の有効成分とし
て有効であることを試験例により示す。
【0044】試験例1 製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃
度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用散布
液を調製した。一方、ポリエチレンカップに培土ボンソ
ル2号(住友化学工業(株)製)50gを入れてイネの
種子を10〜15粒播種し、第2本葉が展開するまで生
育させた。このイネを高さを5cmに切り揃え、上記の試
験用散布液を20ml/カップの割合で散布した。散布
処理した薬液を乾燥させた後、トビイロウンカの初齢幼
虫を30頭放し、温室内〈25℃〉に静置した。トビイ
ロウンカの幼虫を放してから6日後に当該イネに寄生す
るトビイロウンカの数を調査した。その結果、本発明化
合物(1)、(2)、(16)および(41)を処理し
たカップのトビイロウンカの寄生数は各々3頭以下であ
った。
【0045】試験例2 製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃
度が55.5ppmとなるように水で希釈し、試験用薬
液を調製した。一方、底に直径5mmの穴を5箇所あけ
たポリエチレンカップに培土ボンソル2号(住友化学工
業(株)製)50gを入れてイネの種子を10〜15粒
播種し、第2本葉が展開するまで生育させた。このカッ
プに、上記の試験用薬液45mlをカップの底から吸収
させた。薬液処理をしたカップを温室内〈25℃〉に6
日間静置した後、イネの高さを5cmに切り揃えた。こ
のイネにトビイロウンカの初齢幼虫を30頭放し、さら
に温室内〈25℃〉に静置した。トビイロウンカの幼虫
を放してから6日後に当該イネに寄生するトビイロウン
カの数を調査した。その結果、本発明化合物(1)、
(2)、(16)および(41)を処理したカップのト
ビイロウンカの寄生数は各々3頭以下であった。
【0046】試験例3 製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃
度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用散布
液を調製した。一方、ポリエチレンカップにキュウリを
植え、第1本葉が展開するまで生育させ、そこにワタア
ブラムシ約20頭を寄生させた。1日後、そのキュウリ
に上記の試験用散布液を20ml/カップの割合で散布
した。散布6日後にワタアブラムシの数を調査し、次の
式により防除価を求めた。 防除価(%)={1−(Cb×Tai)/(Cai×T
b)}×100 なお、式中の文字は以下の意味を表す。 Cb:無処理区の処理前の虫数 Cai:無処理区の観察時の虫数 Tb:処理区の処理前の虫数 Tai:処理区の観察時の虫数 その結果、本発明化合物(1)、(2)および(41)
は各々防除価90%以上を示した。
【0047】試験例4 製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃
度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用散布
液を調製した。一方、ポリエチレンカップにキャベツを
植え、第一本葉が展開するまで生育させた後、第一本葉
以外の葉を切除した。ここにシルバーリーフコナジラミ
成虫を放して約24時間産卵させた。こうして得られた
80〜100個程度産卵されキャベツを3日間温室内に
放置した。その後、上記試験用散布液を20ml/カッ
プの割合で散布した。散布7日後に生存虫数を調査し
た。その結果、本発明化合物(2)を処理したキャベツ
葉における生存幼虫数は10頭以下であった。
【0048】
【発明の効果】本発明化合物は優れた殺虫効力を有する
ことから、殺虫剤の有効成分として有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、R1はハロゲン原子で置換されていてもよいC
    3−C7アルキニル基を表し、R2はハロゲン原子、C
    1−C4アルキル基、C1−C3ハロアルキル基、C1
    −C4アルコキシ基、C1−C4ハロアルコキシ基、シ
    アノ基又はニトロ基を表し、nは0〜5の整数を表す。
    ただし、nが2以上の整数を表す場合、R 2は同一でも
    相異なっていてもよい。)で示されるピリミジン化合
    物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のピリミジン化合物を有効成
    分として含有することを特徴とする殺虫剤。
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