JPH0912552A - 新規なピリジン誘導体及び有害生物防除剤 - Google Patents

新規なピリジン誘導体及び有害生物防除剤

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JPH0912552A
JPH0912552A JP13142296A JP13142296A JPH0912552A JP H0912552 A JPH0912552 A JP H0912552A JP 13142296 A JP13142296 A JP 13142296A JP 13142296 A JP13142296 A JP 13142296A JP H0912552 A JPH0912552 A JP H0912552A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
atom
compound
general formula
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Pending
Application number
JP13142296A
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English (en)
Inventor
Nobuo Taketo
伸雄 竹藤
Masahisa Nakatani
昌央 中谷
Junko Suzuki
淳子 鈴木
Masami Ozaki
正美 尾崎
Ryohei Ueno
良平 上野
Yuko Yano
祐幸 矢野
Mieko Kawashima
三枝子 川島
Hiroshi Kurihara
浩 栗原
Hotoku Shimazu
朋徳 嶋津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Kumiai Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0912552A publication Critical patent/JPH0912552A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作物に悪影響を及ぼすことなく、種々の有害生
物を殺滅防除することができ、しかも分解しやすく哺乳
動物に対し急性毒性も低いピリジン誘導体を提供する。 【解決手段】一般式〔I〕 (式中、Rはハロゲン原子、アルキル基等を示し、R
はアルケニル基、アルキニル基、アルコキシカルボニ
ル基、アルケニルオキシカルボニル基等を示し、R
水素原子等を示し、Rはハロゲン原子、シアノ基、ハ
ロアルキル基等を示し、RおよびRは水素原子等を
示し、Qはメチン基又は窒素原子を示し、mは0又は1
を示し、nは1又は2を示し、rは1又は2を示す。)
にて表されるピリジン誘導体又はその酸化物又は塩及び
これらを有効成分として含有する有害生物防除剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なピリジン誘
導体及びこれを有効成分として含有する有害生物防除剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、数多くの化合物が報告されて
いる(特開平5−221990公報明細書)が本発明の
ピリジン誘導体はまだ知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、低薬量で高い効
力を有すると共に、より安全な有害生物防除剤の開発が
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々のピ
リジン誘導体を合成し、高活性でより安全性の高い化合
物ついて検討を重ねた。その結果、本発明化合物が、種
々の有害生物、特に農園芸有害生物であるシロイチモジ
ヨトウ、コナガ、ニカメイガに代表される鱗翅目害虫並
びにイネいもち病菌、小麦うどんこ病菌、小麦さび病
菌、きゅうりべと病菌、りんご黒星病菌等の植物病原体
に卓効を示すことを見いだした。
【0005】即ち、本発明は(1)一般式〔I〕、
【0006】
【化7】 {式中、Rはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数3〜7のシ
クロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素
数1〜6のハロアルコキシ基を示し、Rは任意に同種
又は異種の組み合わせでもよい。Rは炭素数2〜6の
アルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アルコキ
シアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、基−
COOR〔ここでRは炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数1〜10のハロアルキル基、、炭素数2〜6
のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数
3〜7のシクロアルキル基、シクロアルキルアルキル
基、アルコキシアルキル基、フェニル基(該基はハロゲ
ン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のハロアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ
基によって置換されていてもよい。)、又はベンジル基
(該基はハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアル
キル基、炭素数1〜6のハロアルキル基又は炭素数1〜
6のアルコキシ基によって置換されていてもよい。)を
示す。〕又は基−SNR10(ここでRは炭素数
1〜6のアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコ
キシカルボニルアルキル基を示し、R10は炭素数1〜
6のアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ
カルボニルアルキル基を示し、R、R10は、同種又
は異種の組み合わせでもよい。)を示し、Rは水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素
数1〜6のアルコキシ基を示し、Rはハロゲン原子、
シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素
数1〜6のハロアルキル基、基−COOR(ここでR
は炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基又はアルキ
ル置換シリルアルキル基を示す。)、炭素数1〜6のア
ルキルチオ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル
基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜
6のハロアルコキシ基又は炭素数1〜6のハロアルキル
チオ基を示し、Rは任意に同種又は異種の組み合わせ
でもよい。R及びRは同一又は相異なり水素原子又
は炭素数1〜6のアルキル基を示し、Qはメチン基又は
窒素原子を示し、mは0又は1〜2の整数を示し、nは
0又は1〜4の整数を示し、rは1〜4の整数を示
す。}にて表されるピリジン誘導体又はその酸化物又は
塩及び(2)これらを有効成分として含有する有害生物
防除剤である。
【0007】尚、本明細書において、用いられる用語の
定義を以下に示す。酸化物とは、一般式〔I〕で表され
る化合物のピリジン環窒素原子のN−オキシドを示す。
【0008】塩とは、一般式〔I〕で表される化合物と
塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸との塩及び酢酸、シュウ酸、
クエン酸、ピクリン酸等の有機酸との塩を示す。
【0009】ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
【0010】アルキル基とは、特に限定しない限り、炭
素数が1〜10の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を意味
し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソア
ミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシ
ル基、3,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、n
−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げる
ことができる。
【0011】ハロアルキル基とは、同一又は相異なるハ
ロゲン原子1〜10で置換されている炭素数が1〜10
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、例えばトリフル
オロメチル基等を挙げることができる。
【0012】シクロアルキル基とは炭素数3〜7のシク
ロアルキルを示し、例えばシクロプロピル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
【0013】アルコキシ基とは、アルキル部分が上記の
意味を示す(アルキル)−O−基を示し、例えばメトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキ
シ基、、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ
基、n−オクチルオキシ基等を挙げることができる。
【0014】ハロアルコキシ基とは、ハロアルキル部分
が上記の意味を示す(ハロアルキル)−O−基を示し、
例えばトリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフル
オロエトキシ基等を挙げることができる。
【0015】アルケニル基とは、炭素数が2〜6のアル
ケニル基を示し、例えばエチレン基、プロペニル基等を
挙げることができる。
【0016】アルキニル基とは、炭素数が2〜6のアル
キニル基を示し、例えばエチニル基プロピニル基等を挙
げることができる。
【0017】アルコキシアルキル基とは、アルキル部分
が上記の意味を示す(アルキル)−O−(アルキル)基
を示し、例えばメトキシメチル基、メトキシエチル基、
エトキシメチル基、エトキシエチル基等を挙げることが
できる。
【0018】アルコキシカルボニルアルキル基とは、ア
ルキル部分及びアルコキシ部分が上記の意味を示す(ア
ルコキシ)−CO−(アルキル)基を示し、例えばメト
キシカルボニルメチル基等を挙げることができる。
【0019】シクロアルキルアルキル基とは、シクロア
ルキル部分及びアルキル部分が上記の意味を示し、例え
ばシクロプロピルメチル基、シクロヘキシルエチル基等
を挙げることができる。
【0020】アルキル置換シリルアルキル基とは、アル
キル部分が上記の意味を示し、例えばトリメチルシリル
メチル基、トリメチルシリルエチル基等を挙げることが
できる。
【0021】前記一般式〔I〕において、好ましい化合
物としては、Rが塩素原子及びエチル基であり、R
がアルコキシアルキル基、アルコキシカルボニルアルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシカルボ
ニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニルオ
キシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又は4
−クロロベンジルオキシカルボニル基であり、Rが水
素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、Rが塩素原
子、臭素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチ
ル基、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アル
キルスルホニル基、ハロアルコキシ基又はハロアルキル
チオ基であり、R及びRが水素原子であり、Qがメ
チン基又は窒素原子であり、mが1であり、nが2であ
り、rが1で表される化合物が挙げられる。
【0022】より好ましい化合物としては、前記一般式
〔I〕において、Rが塩素原子及びエチル基であり、
がアルキニル基、アルコキシカルボニル基、アルケ
ニルオキシカルボニル基、アルキニルオキシカルボニル
基、ベンジルオキシカルボニル基又は4−クロロベンジ
ルオキシカルボニル基であり、Rが水素原子、フッ素
原子又は塩素原子であり、Rが塩素原子、シアノ基、
ニトロ基、トリフルオロメチル基、メチルチオ基、メチ
ルスルフィニル基、メチルスルホニル基、トリフルオロ
メトキシ基又はトリフルオロメチルチオ基であり、R
及びRが水素原子であり、Qがメチン基又は窒素原子
であり、mが1であり、nが2であり、rが1で表され
る化合物が挙げられる。
【0023】さらにより好ましい化合物としては、前記
一般式〔I〕において、Rが塩素原子及びエチル基で
あり、Rがプロパルギル基、メトキシカルボニル基又
はアリルオキシカルボニル基であり、Rが水素原子で
あり、Rが塩素原子、シアノ基、ニトロ基又はトリフ
ルオロメチル基であり、R及びRが水素原子であ
り、Qがメチン基又は窒素原子であり、mが1であり、
nが2であり、rが1で表される化合物が挙げられる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、一般式〔I〕で表される本
発明化合物の代表的な化合物例を表1〜表17に示す
が,これらに限られるものではない。尚、化合物番号は
以後の記載において参照される。
【0025】表中において、次のアルキル基は、それぞ
れ下記の通り略記する。
【0026】 メチル基:Me、 エチル基:Et、 プロピル基:Pr、 イソプロピル基:Pr−i、 ブチル基:Bu、 イソブチル基:Bu−i、 sec−ブチル基:Bu−sec、 tert−ブチル基:Bu−t
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【表8】
【0035】
【表9】
【0036】
【表10】
【0037】
【表11】
【0038】
【表12】
【0039】
【表13】
【0040】
【表14】
【0041】
【表15】
【0042】
【表16】
【0043】
【表17】 一般式〔I〕で示される本発明化合物は、例えば以下に
示す製造法に従って製造することができるが、この方法
に限定されるものではない。 製造法1
【0044】
【化8】 (式中、Xはハロゲン原子、アルコキシカルボニルオキ
シ基、アルキルスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニ
ルオキシ基又はトルエンスルホニルオキシ基を示し、R
、R、R、R、R、R、Q、m、n及びr
は前記と同じ意味を示す。) 本発明化合物〔I〕は、一般式〔II〕で表される化合物
を、塩基の存在下に、一般式〔III〕で表される化合物
と反応させることにより製造することができる。
【0045】この反応は通常、溶媒中で行なわれる。使
用できる溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば
良く、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン等のエ
ーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル
類、さらにはジメチルスルホキシド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プ
ロトン性極性溶媒、及びこれらから選択される溶媒を組
み合わせた混合溶媒を用いることができる。
【0046】塩基としては、この型の反応に用いられる
全てが使用出来る。例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、
N,N−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機塩基、水
素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物、ナ
トリウムメトキシド、カリウム tert−ブトキシド
等の金属アルコキシド等が挙げられるが、これに限定さ
れるものではない。
【0047】各化合物の使用量は、通常、一般式〔II〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔III〕で表さ
れる化合物が1.0〜5.0倍モルであり、塩基が1.
0〜5.0倍モルである。反応温度は−50℃から反応
系における還流温度までの任意の温度であり、好ましく
は−30℃から室温である。反応時間は化合物により異
なるが、1〜20時間の間で設定できる。製造法2
【0048】
【化9】 (式中、Lはハロゲン原子を示し、R、R
、R、R、R、Q、m、n及びrは前記と同
じ意味を示す。) 本発明化合物〔I〕は、一般式〔IV〕で表される化合物
を、塩基の存在下に、一般式〔V〕で表される化合物と
反応させることにより製造することができる。この反応
は通常、溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒及び塩基
としては、製造法1と同じものを使用することができ
る。
【0049】各化合物の使用量は、通常、一般式〔IV〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔V〕で表され
る化合物が1.0〜5.0倍モルであり、塩基が1.0
〜5.0倍モルである。反応温度は−50℃から反応系
における還流温度までの任意の温度であり、好ましくは
−30℃から室温である。反応時間は化合物により異な
るが、1〜20時間の間で設定できる。
【0050】次に、この製造に使用する原料化合物の製
造法を説明する。製造法1において原料となる一般式
〔II〕で表される化合物は、例えば下記の原料製造法A
−1から原料製造法A−3により製造できる。 原料製造法A−1
【0051】
【化10】 (式中、R、R、R、R、R、Q、n、m及
びrは前記と同じ意味を示す。) 一般式〔II〕で表される化合物は、一般式〔VI〕で表さ
れる化合物を、縮合剤の存在下に、一般式〔VII〕で表
される化合物と反応させることにより製造することがで
きる。
【0052】この反応は通常、溶媒中で行なわれる。使
用できる溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば
良く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−
ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル
等のニトリル類、さらにはジメチルスルホキシド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド等の非プロトン性極性溶媒、及びこれらから選択さ
れる溶媒を組み合わせた混合溶媒を用いることができ
る。
【0053】縮合剤としては、例えば1,3−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等のカルボ
ジイミド類、1,1’−カルボニルジイミダゾール、ジ
フェニルホスホリルアジド、2−クロロ−1−メチルピ
リジニウムヨージド、2−クロロ−1,3−ジメチルイ
ミダゾリウムクロリド等を用いることができる。
【0054】各化合物の使用量は、通常、一般式〔VI〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔VII〕で表さ
れる化合物が1.0〜5.0倍モルであり、縮合剤が
1.0〜2.0倍モルである。反応温度は−50℃から
反応系における還流温度までの任意の温度であり、好ま
しくは−10℃から150℃である。反応時間は化合物
により異なるが、通常1〜72時間の間で設定できる。
原料製造法A−2
【0055】
【化11】 (式中、R、R、R、R、R、Q、L
n、m及びrは前記と同じ意味を示す。) 一般式〔II〕で表される原料化合物は、工程1において
一般式〔VII〕で表される化合物をハロゲン化剤により
一般式〔V〕で表される化合物とした後、工程2におい
て塩基存在下又は非存在下、一般式〔VI〕で表される化
合物と反応させて得ることができる。
【0056】原料製造法A−2の工程1の反応は通常、
溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒としては、原料製
造法A−1と同じものを使用することができる。
【0057】使用するハロゲン化剤としては,例えば塩
化チオニル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、五塩化
リン、五臭化リン、トリフェニルホスフィン/四塩化炭
素、トリフェニルホスフィン/臭素等を用いることがで
きる。
【0058】各化合物の使用量は、通常、一般式〔VI
I〕で表される化合物1モルに対し、ハロゲン化剤が
1.0〜10.0倍モルである。反応温度は、−50℃
から反応系における還流温度までの任意の温度であり、
好ましくは−10℃から150℃である。反応時間は化
合物により異なるが、通常1時間〜72時間の間で設定
できる。
【0059】原料製造法A−2の工程1の反応は通常、
溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒としては、原料製
造法A−1と同じものを使用することができる。
【0060】使用する塩基としては、例えば炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等の無機塩基、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等
の有機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウム t−ブ
トキシド等の金属アルコキシド等を用いることができ
る。
【0061】各化合物の使用量は、通常、一般式〔V〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔VI〕で表され
る化合物が1.0〜5.0倍モルであり、塩基が1.0
〜5.0倍モルである。反応温度は、−50℃から反応
系における還流温度までの任意の温度であり、好ましく
は−30℃から150℃である。反応時間は化合物によ
り異なるが、通常1時間〜48時間の間で設定できる。 原料製造法A−3
【0062】
【化12】 (式中、Lはハロゲン原子又はメタンスルホニル基を
示し、R、R、R、R、R、Q、n、m及び
rは前記と同じ意味を示す。) 一般式〔II〕で表される原料化合物は工程1において一
般式〔VI〕で表される化合物と一般式〔VIII〕で表され
る化合物を縮合剤を用いて縮合し、一般式〔IX〕で表さ
れる化合物を得、ついで工程2において塩基の存在下、
触媒の存在下又は非存在下で一般式〔X〕で表される化
合物と反応させて得ることができる。
【0063】原料製造法A−3の工程1の反応は通常、
溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒及び縮合剤として
は、原料製造法A−1と同じものを使用することができ
る。
【0064】各化合物の使用量は、通常、一般式〔VI〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔VIII〕で表さ
れる化合物が1.0〜5.0倍モルであり、縮合剤が
1.0〜2.0倍モルである。反応温度は、−50℃か
ら反応系における還流温度までの任意の温度であり、好
ましくは−10℃から150℃である。反応時間は化合
物により異なるが、通常1時間〜72時間の間で設定で
きる。
【0065】原料製造法A−3の工程2の反応は通常、
溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒及び塩基として
は、製造法1と同じものを使用することができる。使用
できる触媒としては、例えば4−トルエンスルフィン酸
ナトリウム等のスルフィン酸塩が挙げられるがこれに限
定されるものではない。
【0066】各化合物の使用量は、通常、一般式〔IX〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔X〕で表され
る化合物が1.0〜5.0倍モルであり、塩基が1.0
〜5.0倍モルである。反応温度は、−50℃から反応
系における還流温度までの任意の温度であり、好ましく
は室温から150℃である。反応時間は化合物により異
なるが、通常1時間〜72時間の間で設定できる。
【0067】次に、原料製造法A−1及び原料製造法A
−2において原料となる一般式〔VII〕で表される化合
物は、例えば下記の原料製造法B−1及び原料製造法B
−2により製造できる。 原料製造法B−1
【0068】
【化13】 (式中、R、R、R、R、Q、L、m及びr
は前記と同じ意味を示す。) 一般式〔VII〕で表される化合物は、一般式〔VIII〕で
表される化合物を、塩基の存在下、触媒の存在下又は非
存在下に、一般式〔X〕で表される化合物と反応させる
ことにより製造することができる。
【0069】この反応は通常、溶媒中で行なわれる。使
用できる溶媒及び塩基としては、製造法1と同じものを
使用することができる。使用できる触媒としては、例え
ば4−トルエンスルフィン酸ナトリウム等のスルフィン
酸塩が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0070】各化合物の使用量は、通常、一般式〔VII
I〕で表される化合物1モルに対し、一般式〔X〕で表
される化合物が1.0〜5.0倍モルであり、塩基が
2.0〜5.0倍モルである。反応温度は室温から反応
系における還流温度までの任意の温度であり,好ましく
は室温から180℃である。反応時間は化合物により異
なるが、1〜24時間の間で設定できる。 原料製造法B−2
【0071】
【化14】 (式中、Lはアルキル基又はベンジル基を示し、
、R、R、R、R、Q、m及びrは前記と
同じ意味を示す。) 一般式〔VII〕で表される化合物は、工程1において一
般式〔XI〕で表される化合物を塩基の存在下、触媒の存
在下又は非存在下に、一般式〔X〕で表される化合物と
反応させることにより一般式〔XII〕で表される化合物
とした後、工程2において、これを加水分解することに
より、又はLがベンジル基の場合には接触還元するこ
とにより得られる。
【0072】原料製造法B−2の工程1の反応は通常、
溶媒中で行なわれる。使用できる溶媒及び塩基として
は、製造法1と同じものを使用することができる。使用
できる触媒としては、例えば4−トルエンスルフィン酸
ナトリウム等のスルフィン酸塩が挙げられるがこれに限
定されるものではない。
【0073】各化合物の使用量は、通常、一般式〔XI〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔X〕で表され
る化合物が1.0〜5.0倍モルであり、塩基が1.0
〜5.0倍モルである。反応温度は室温から反応系にお
ける還流温度までの任意の温度であり,好ましくは室温
から180℃である。反応時間は化合物により異なる
が、1〜24時間の間で設定できる。
【0074】原料製造法B−2の工程2の反応において
加水分解反応は、一般的なアルカリ加水分解及び酸加水
分解の条件を用いることができる(例えば新実験化学講
座第14巻〔II〕第931頁〜第938頁)。又、接触
還元反応において使用できる溶媒としては、例えばメタ
ノール、エタノール等のアルコール類、1,2−ジメト
キシエタン、テロラヒドロフラン、1,4−ジオキサン
等のエーテル類、さらにはN,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極
性溶媒、及びこれらから選択される溶媒を組み合わせた
混合溶媒を用いることができる。
【0075】製造法2において原料となる一般式〔IV〕
で表される化合物は例えば以下の式により製造できる。 原料製造法C
【0076】
【化15】 (R、R、X及びnは前記と同じ意味を示す。) 一般式〔IV〕で表される化合物は、一般式〔VI〕で表さ
れる化合物を、塩基の存在下に、一般式〔III〕で表さ
れる化合物と反応させることにより製造することができ
る。
【0077】この反応は通常、溶媒中で行なわれる。使
用できる溶媒及び塩基としては、製造法1と同じものを
使用することができる。
【0078】各化合物の使用量は、通常、一般式〔VI〕
で表される化合物1モルに対し、一般式〔III〕で表さ
れる化合物が1.0〜5.0倍モルであり、塩基が1.
0〜5.0倍モルである。反応温度は−50℃から反応
系における還流温度までの任意の温度であり、好ましく
は−20℃から室温である。反応時間は化合物により異
なるが、1〜20時間の間で設定できる。
【0079】一般式〔VI〕で表される4−アミノピリジ
ン誘導体は、既知の方法で製造できる。例えばザ・ジャ
ーナル・オブ・メデイシナル・ケミストリー(J.Me
d.Chem.)、第32巻、第1970頁〜第197
7頁(1989年)、ザ・ジャーナル・オブ・メデイシ
ナル・ケミストリー(J.Med.Chem.)、第3
6巻、第733頁〜第746頁(1993年)、ザ・ジ
ャーナル・オブ・メデイシナル・ケミストリー(J.M
ed.Chem.)、第33巻、第2231頁〜第22
39頁(1989年)を参考にして下記の様に製造でき
る。
【0080】
【化16】 また、モノクロロ置換の4−アミノピリジンは、バイル
シュタイン(Beilstein)、第22巻、IV、
第4118頁に記載されているが、以下の方法でも製造
できる
【0081】
【化17】 すなわち、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケ
ミストリー(J.Heterocyclic.Che
m.)15巻 第683頁〜第684頁(1978年)
に記載の方法により合成した、3−クロロ−4−シアノ
ピリジン及び2−クロロ−4−シアノピリジンの混合物
をカラムクロマトグラフィーで分離し、それぞれをアル
カリ性条件又は酸性条件で加水分解してカルボン酸誘導
体を得、クルチウス(Curtius)転位を行った
後、トリフルオロ酢酸で処理することにより4−アミノ
−2−クロロピリジン及び4−アミノ−3−クロロピリ
ジンを得ることができる。
【0082】2,3−ジクロロ−4−アミノピリジン及
び2,5−ジクロロ−4−アミノピリジンは、バイルシ
ュタイン(Beilstein)、第22巻、IV、第4
118頁に記載されているが、以下の方法でも製造でき
る。
【0083】
【化18】 3−クロロ−4−シアノピリジンを過酸化水素、m−ク
ロロ過安息香酸等の酸化剤を用いてN−オキサイドと
し、これにオキシ塩化リンを反応させると、4−シアノ
−2,3−ジクロロピリジン及び4−シアノ−2,5−
ジクロロピリジンが得られる。これらは、カラムクロマ
トグラフィーで分離できる。これらをそれぞれアルカリ
性条件又は酸性条件で加水分解してカルボン酸を得、ク
ルチウス(Curtius)転位を行った後、トリフル
オロ酢酸で処理することにより4−アミノ−2,3−ジ
クロロ−ピリジン及び4−アミノ−2,5−ジクロロピ
リジンへと誘導することができる。
【0084】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明化合物の製造法並
びに製剤法、用途を具体的に説明する。 実施例1 N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4
−イル)−N−メトキシカルボニル−4−[(5−トリ
フルオロメチルピリジン−2−イル)オキシ]フェニル
アセトアミド(化合物番号I−118)の製造 N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4−イル)−
4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニルアセトアミド0.87g(2.0mm
ol)をテトラヒドロフラン5mlに溶かし室温で撹拌
した。これに、水素化ナトリウム0.058g(2.4
mmol)を徐々に加え、さらに室温で1時間撹拌し
た。次に、−5〜0℃でクロロギ酸メチル0.38g
(4.0mmol)のテトラヒドロフラン2ml溶液を
滴下し、−5〜0℃で30分間、室温で12時間撹拌し
た。その後、反応溶液を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘ
キサン−酢酸エチル)で精製後、高速液体クロマトグラ
フィーで精製し、白色粉末の目的物0.28g(融点6
2〜64℃)を得た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 8.57〜8.37 (2H、m) 7.90 (1H、dd) 7.57〜6.87 (6H、m) 4.43 (2H、s) 3.75 (3H、s) 3.02 (2H、q) 1.33 (3H、t)
【0085】実施例2 N−(3−クロロ−2−エチル
ピリジン−4−イル)−N−イソブチルオキシカルボニ
ル−4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イ
ル)オキシ]フェニルアセトアミド(化合物番号I−4
9)の製造 N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4−イル)−
4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニルアセトアミド1.0g(2.3mmo
l)をジメトキシエタン5mlに溶かし室温で撹拌し
た。これに、水素化ナトリウム0.067g(2.8m
mol)を徐々に加え、さらに室温で1時間撹拌した。
次に、−5〜0℃でクロロギ酸イソブチル0.38g
(2.8mmol)の1,2−ジメトキシエタン2ml
溶液を滴下し、−5〜0℃で30分間、室温で1時間撹
拌した。その後、反応溶液を氷水中に注ぎ、酢酸エチル
で抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n
−ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、黄色アメ状物質の
目的物0.4g(屈折率n 20=1.5382)を得
た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 8.46〜8.31 (2H、m) 7.83 (1H、dd) 7.49〜7.16 (6H、m) 4.42 (2H、d) 3.90 (2H、d) 3.08 (2H、q) 2.04〜1.53 (1H、m) 1.30 (3H、t) 0.72 (6H、d)
【0086】実施例3 N−(3−クロロ−2−エチル
ピリジン−4−イル)−N−プロパルギル−4−[(5
−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)オキシ]フ
ェニルアセトアミド(化合物番号I−95)の製造 N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4−イル)−
4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニルアセトアミド1.0g(2.3mmo
l)をN,N−ジメチルアセトアミド5mlに溶かし、
室温で撹拌した。これに、水素化ナトリウム0.067
g(2.8mmol)を徐々に加え、さらに室温で1時
間撹拌した後、プロパルギルブロミド10.3g(2.
5mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。次に、プ
ロパルギルブロミド0.3g(2.5mmol)をさら
に加え50〜60℃で1時間撹拌した。その後、反応溶
液を氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水
洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを減
圧下で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチ
ル)で精製後、高速液体クロマトグラフィーで精製し、
茶褐色アメ状物質の目的物0.5g(屈折率n 20
1.5619)を得た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 8.49 (1H、d) 8.45〜8.35 (1H、m) 7.87 (1H、dd) 7.33〜6.85 (6H、m) 5.35 (1H、dd) 3.95 (1H、dd) 3.43 (2H、s) 3.05 (2H、q) 2.22 (1H、t) 1.35 (3H、t)
【0087】実施例4 N−(3−クロロ−2−エチル
ピリジン−4−イル)−N−メトキシカルボニル−4−
[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)オキ
シ]フェニルアセトアミド(化合物番号I−118)の
製造 メチル N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4−
イル)カーバメート2.0g(9.3mmol)をN,
N−ジメチルアセトアミド10mlに溶かし室温で撹拌
した。これに、水素化ナトリウム0.27g(11.2
mmol)を徐々に加え、さらに室温で1時間撹拌し
た。これに、−15℃で4−[(5−トリフルオロメチ
ルピリジン−2−イル)オキシ]フェニル酢酸クロリド
5.5g(17.4mmol)を滴下し、−15〜−1
0℃で3時間撹拌した。次に反応溶液を、氷で冷やした
炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサ
ン−酢酸エチル)、さらに分取用薄層クロマトグラフィ
ーによって精製し、白色粉末の目的物1.2g(融点6
2〜64℃)を得た。
【0088】参考例1 N−(2−クロロピリジン−4
−イル)−4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−
2−イル)オキシ]フェニルアセトアミド (中間体番
号5)の製造 4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニル酢酸2.3g(7.78mmol)を
ジクロロメタン10mlに溶かし、−10〜0℃に冷却
した。これに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩1.94g(10.1
mmol)を加え−10〜0℃で撹拌した。20分後、
4−アミノ−2−クロロピリジン1.0g(7.78m
mol)を加え、撹拌しながら徐々に室温に戻し、さら
に室温で一夜撹拌した。その後、反応溶液にジクロロメ
タン10mlを加えた。有機層を水洗後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、ジクロロメタンを減圧下で留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、
淡黄色粉末の目的物2.3g(融点49〜53℃)を得
た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 9.10 (1H、bs) 8.37 (1H、d) 8.16 (1H、d) 7.88 (1H、q) 7.65 (1H、d) 7.20 (4H、m) 6.98 (1H、d) 3.73 (2H、s)
【0089】参考例2 N−(3−クロロ−2−エチル
ピリジン−4−イル)−4−[(5−トリフルオロメチ
ルピリジン−2−イル)オキシ]フェニルアセトアミド
(中間体番号12)の製造 4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニル酢酸3.6g(12.1mmol)を
1,4−ジオキサン20mlに溶かして室温で撹拌し、
これに、1,1’−カルボニルジイミダゾール2.4g
(14.8mmol)を徐々に加え室温で1時間撹拌し
た。次に、4−アミノ−3−クロロ−2−エチルピリジ
ン1.8g(11.5mmol)を加え、30分間加熱
還流した。反応溶液を濃縮し、残渣を酢酸エチルで抽出
した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘ
キサン−酢酸エチル)で精製し、無色綿状結晶の目的物
3.0g(融点124.5〜125℃)を得た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 8.38 (1H、d) 8.31 (1H、d) 8.18 (1H、d) 7.90 (1H、bs) 7.88 (1H、q) 7.53〜7.07 (4H、m) 7.02 (1H、d) 3.83 (2H、s) 2.89 (2H、q) 1.27 (3H、t)
【0090】参考例3 N−(3−クロロ−2−エチル
ピリジン−4−イル)−4−[(5−トリフルオロメチ
ルピリジン−2−イル)オキシ]フェニルアセトアミド
(中間体番号12)の製造 4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニル酢酸2.97g(10.0mmol)
をジクロロメタン20mlに溶かし、−10〜0℃に冷
却した。これに、1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド塩酸塩2.30g(12.
0mmol)を加え−10〜0℃で撹拌した。30分
後、4−アミノ−3−クロロ−2−エチルピリジン1.
57g(10.0mmol)を加え、撹拌しながら徐々
に室温に戻し、さらに室温で16時間撹拌した。その
後、反応溶液にジクロロメタン10mlを加えた。有機
層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ジクロロ
メタンを減圧下で留去した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン−
酢酸エチル)で精製し、無色綿状結晶の目的物1.14
g(融点124.5〜125℃)を得た。 参考例4 N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4
−イル)−4−ヒドロキシフェニルアセトアミドの製造 4−ヒドロキシフェニル酢酸0.76g(5.0mmo
l)を1,4−ジオキサン20mlに溶かして5℃で撹
拌し、これに、1,1’−カルボニルジイミダゾール
0.97g(6.0mmol)を加え、5℃で1時間撹
拌した。次に、4−アミノ−3−クロロ−2−エチルピ
リジン0.76g(5.0mmol)を加え、20時間
加熱還流した。反応溶液を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽
出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘ
キサン−酢酸エチル)で精製した後、エタノールで再結
晶し白色粉末の目的物0.7g(融点158〜161
℃)を得た。
【0091】参考例5 N−(3−クロロ−2−エチル
−ピリジン−4−イル)−4−[(5−ニトロピリジン
−2−イル)オキシ]フェニルアセトアミド(中間体番
号16)の製造 N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4−イル)−
4−ヒドロキシフェニルアセトアミド0.59g(2m
mol)、炭酸カリウム0.32g(2.2mmo
l)、2−クロロ−5−ニトロピリジン0.35g
(2.2mmol)及び4−トルエンスルフィン酸ナト
リウム0.01gをN,N−ジメチルホルムアミド5m
lに溶かし、80℃で50分間撹拌した。反応終了後、
反応溶液を水にあけ酢酸エチルで2回抽出した。有機層
を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチル
を減圧下で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン−酢酸エ
チル)で精製し、乳白色粉末の目的物0.5g(融点1
28〜131℃)を得た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 8.99 (1H、d) 8.40 (1H、q) 8.20 (2H,d) 7.87 (1H、bs) 7.01〜7.47 (5H、m) 3.80 (2H、s) 2.90 (2H、q) 1.23 (3H、t)
【0092】参考例6−1 3−クロロ−4−[(5−
トリフルオロメチルピリジン−2−イル)オキシ]フェ
ニル酢酸の製造 3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル酢酸9.3g(5
0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド100m
lに溶かし、これに炭酸カリウム15.2g(110m
mol)を加え、100℃で1時間撹拌した。さらに、
2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン10.9
g(60mmol)を加え120℃で8時間撹拌した。
冷却後、反応溶液を水中に注ぎ酢酸エチルで2回洗浄し
た。得られた水層をクエン酸でpHを4とし酢酸エチル
で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた残渣をエタノ
ールで再結晶し、白色粉末の目的物8.3g(融点13
8〜139℃)を得た。
【0093】参考例6−2 4−[(5−トリフルオロ
メチルピリジン−2−イル)オキシ]フェニル酢酸の製
造 4−ヒドロキシフェニル酢酸メチル49.9g(300
mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド300ml
に溶かし、これに炭酸カリウム45.6g(330mm
ol)を加え、120℃で1時間撹拌した。さらに、2
−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン59.9g
(330mmol)を加え120℃で2時間撹拌した。
冷却後、反応溶液を水中に注ぎ酢酸エチルで抽出した。
有機層を5%水酸化ナトリウム水溶液、ついで水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧
下で留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル)
で精製し、無色粘性物69.1gを得た。これに、メタ
ノール250ml、水酸化ナトリウム9.8gの水溶液
30mlを加え室温で12時間撹拌した。次に、反応溶
液を濃縮し水を加えクロロホルムで洗浄し、得られた水
層をクエン酸でpHを4としクロロホルムで抽出した。
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルム
を減圧下留去して、白色粉末の目的物57.4g(融点
100〜102℃)を得た。
【0094】参考例6−3 4−[(5−シアノピリジ
ン−2−イル)オキシ]フェニル酢酸の製造 4−ヒドロキシフェニル酢酸ベンジル24.2g(10
0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド100m
lに溶かし、これに炭酸カリウム15.2g(110m
mol)を加え、120℃で1時間撹拌した。さらに、
2−クロロ−5−シアノピリジン14.9g(110m
mol)を加え120℃で6時間撹拌した。冷却後、反
応溶液を水中に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を5
%水酸化ナトリウム水溶液、水の順で洗浄後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧下で留去し
た。得られた残渣をエタノールで再結晶し、4−(5−
シアノピリジン−2−イル)オキシフェニル酢酸ベンジ
ル19.4g(融点96〜97℃)を得た。これに、エ
タノール250ml、5%パラジウム炭素を加え常圧接
触還元を行った。反応終了後、5%パラジウム炭素を濾
別し、濾液を濃縮して白色粉末の目的物2.0g(融点
148〜151℃)を得た。また、濾別した5%パラジ
ウム炭素をクロロホルムで抽出した後、クロロホルムを
濃縮して目的物3.0gを得た。
【0095】参考例7 N−(ピリジン−4−イル)−
4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニルアセトアミド(中間体番号1)の製造 4−[(5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)
オキシ]フェニル酢酸3.0g(10.1mmol)を
ベンゼン15mlに溶かし、これに塩化チオニル1.8
g(15.1mmol)を加え、1.5時間加熱還流し
た。次に減圧下、ベンゼン及び塩化チオニルを留去し
た。得られた残渣にアセトニトリル15ml、4−アミ
ノピリジン0.95g(10.1mmol)、トリエチ
ルアミン1.2g(11.8mmol)を加え、8時間
加熱還流した。冷却後、反応溶液を水中に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(展開溶
媒:n−ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、乳白色粉末
の目的物0.45g(融点167.0〜170.0℃)
を得た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 8.57〜8.10 (4H、m) 7.87 (1H、q) 7.57〜6.87 (7H、m) 3.72 (2H、s)
【0096】参考例8 4−シアノ−2,5−ジクロロ
ピリジン及び4−シアノ−2,3−ジクロロピリジンの
製造 3−クロロ−4−シアノピリジン9.6gをジクロロメ
タン70mlに溶かし、これに31%過酸化水素水2
3.2g、トリフルオロ酢酸16.0gを加え室温で一
夜撹拌した。反応終了後、反応溶液にジクロロメタンで
抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、亜硫酸
水素ナトリウム水溶液の順で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、ジクロロメタンを減圧下で留去した。得
られた残渣をイソプロピルエーテルで洗浄して、白色粉
末の3−クロロ−4−シアノピリジン−N−オキシド
7.2g(融点172〜174℃)を得た。次に、この
3−クロロ−4−シアノピリジンN−オキサイドにオキ
シ塩化リン20mlを加え5時間加熱還流した。冷却
後、反応溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液に徐々に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧下で留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、
4−シアノ−2,5−ジクロロピリジン3.2g(融点
55〜58℃)及び4−シアノ−2,3−ジクロロピリ
ジン2.5g(融点65〜69℃)を得た。
【0097】参考例9 4−アミノ−2,3−ジクロロ
ピリジンの製造 4−シアノ−2,3−ジクロロピリジン(4.0g)に
濃塩酸40mlを加え8時間加熱還流した。水を留去し
た後、水10mを加え炭酸水素ナトリウムでpH=1〜
2として、析出してきた結晶を濾集した。この結晶を水
洗後、乾燥して白色粉末の2,3−ジクロロイソニコチ
ン酸2.3gを得た。これに、ジフェニルホスホリルア
ジド(3.5g)、トリエチルアミン(1.3g)、t
−ブタノール30mlを加え6時間加熱還流した。冷却
後、水中に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチルを減圧
下で留去した。残渣にトリフルオロ酢酸20mlを加え
室温で2時間撹拌した。トリフルオロ酢酸を減圧下で留
去後、酢酸エチルを加え、炭酸水素ナトリウム水溶液、
食塩水の順で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた固体をイソプ
ロピルエーテルとn−ヘキサンの混合液で洗浄して白色
粉末の目的物1.3g(融点146〜148℃)を得
た。
【0098】参考例10 メチル N−(3−クロロ−
2−エチルピリジン−4−イル)カーバメートの製造 4−アミノ−3−クロロ−2−エチルピリジン5.7g
(36.4mmol)をメチルエチルケトン50m)に
溶かし、トリエチルアミン5.5g(54.6mmo
l)を加え、−10℃で撹拌した。これに、クロロギ酸
メチル8.6g(91.0mmol)を−5℃以上にな
らない様に徐々に滴下した。滴下終了後、−10〜−5
℃で1時間、さらに徐々に温度を上げて室温で1時間撹
拌した。反応溶液を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
酢酸エチルを減圧下で留去した。得られた残渣をイソプ
ロピルエーテルで再結晶して、無色プリズム状結晶の目
的物5.0g(融点78〜79℃)を得た。 H−NMRデータ(60MHz、CDCl溶媒、δ
値、ppm) 8.25 (1H、d) 7.92 (1H、d) 7.33 (1H、bs) 3.78 (3H、s) 2.92 (2H、q) 1.27 (3H、t)
【0099】中間体〔II〕及び〔IX〕のうち新規化合物
の具体例を表18から表20に示した。
【0100】
【表18】
【0101】
【表19】
【0102】
【表20】
【0103】次に本発明化合物を有効成分とする有害生
物防除剤の奏する効果について試験例をもって説明す
る。
【0104】本発明化合物を有害生物防除剤の有効成分
として使用するに際しては、本発明化合物それ自体で用
いてもよいが、農薬補助剤として製剤化に一般的に用い
られる担体、界面活性剤、及びその他補助剤を配合し
て、乳剤、懸濁剤、粉剤、粒剤、錠剤、水和剤、水溶
剤、液剤、フロアブル剤、顆粒水和剤、エアゾール剤、
ペースト剤、油剤、乳濁剤等の種々の形態に製剤するこ
とができる。これらの配合割合は通常、有効成分0.1
〜90重量部で農薬補助剤10〜99.9重量部であ
る。
【0105】ここにいう製剤化に際して用いられる担体
としては、固体担体と液体担体に分けられる。固体担体
としては、例えば澱粉、活性炭、大豆粉、小麦粉、木
粉、魚粉、粉乳等の動植物性粉末、タルク、カオリン、
ベントナイト、炭酸カルシウム、ゼオライト、珪藻土、
ホワイトカーボン、クレー、アルミナ等の鉱物性粉末が
挙げられる。液体担体としては、例えば水;イソプロピ
ルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類;
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン類;
ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ケロ
シン、軽油等の脂肪族炭化水素類;キシレン、トリメチ
ルベンゼン、テトラメチルベンゼン、メチルナフタリ
ン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素類;クロロベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルアセトアミ
ド等の酸アミド類;脂肪酸のグリセリンエステル等のエ
ステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルス
ルホキシド等の含硫化合物類等が挙げられる。
【0106】界面活性剤としては、例えばアルキルベン
ゼンスルホン酸金属塩、ジナフチルメタンジスルホン酸
金属塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルアリール
スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチ
レングリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
アルキレート等が挙げられる。
【0107】その他の補助剤としては、例えばカルボキ
シメチルセルロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリ
ウム、グアーガム、トラガントガム、ポリビニルアルコ
ール等の固着剤あるいは増粘剤、金属石鹸等の消泡剤、
脂肪酸、アルキルリン酸塩、シリコーン、パラフィン等
の物性向上剤、着色剤等を用いることができる。
【0108】これらの製剤の実際の使用に際しては、そ
のまま使用するか、又は水等の希釈剤で所定濃度に希釈
して使用することができる。本発明化合物を含有する種
々の製剤、又はその希釈物の施用は、通常一般に行なわ
れている施用方法、即ち、散布(例えば噴霧、ミスティ
ング、アトマイジング、散粉、散粒、水面施用、箱施用
等)、土壌施用(例えば混入、灌注等)、表面施用(例
えば塗布、粉衣、被覆等)、浸漬、毒餌等により行うこ
とができる。また、家畜に対して前記有効成分を飼料に
混合して与え、その排泄物での有害虫、特に有害昆虫の
発生、成育を防除することも可能である。また、いわゆ
る超高濃度少量散布法により施用することもできる。こ
の方法においては、活性成分を100%含有することが
可能である。
【0109】本発明の有害生物防除剤の施用は、一般に
0.1〜50000ppm、望ましくは1〜10000
ppmの有効成分濃度で行なう。
【0110】有効成分濃度は、製剤の形態及び施用する
方法、目的、時期、場所及び有害生物の発生状況等によ
って適当に変更できる。例えば水生有害生物の場合、上
記濃度範囲の薬液を発生場所に散布しても防除できるこ
とから、水中での有効成分濃度範囲は上記以下である。
単位面積あたりの施用量は1ha当り、有効成分化合物
として0.1〜5000g、好ましくは1〜1000g
が使用されるが、これらに限定されるものではない。
【0111】尚、本発明化合物は単独でも十分有効であ
ることはいうまでもないが、必要に応じて他の肥料、農
薬、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、抗ウ
イルス剤、誘引剤、除草剤、植物成長調整剤などと混
用、併用することができ、この場合に一層優れた効果を
示すこともある。
【0112】本発明化合物と混合して使用できる殺虫
剤、殺菌剤、殺ダニ剤等の代表例を以下に示す。
【0113】例えば有機リン及びカーバメート系殺虫
剤:フェンチオン、フェニトロチオン、ダイアジノン、
クロルピリホス、オキシデプロホス、バミドチオン、フ
ェントエート、ジメトエート、ホルモチオン、マラチオ
ン、トリクロルホン、チオメトン、ホスメット、ジクロ
ルボス、アセフェート、EPBP、メチルパラチオン、
オキシジメトンメチル、エチオン、ジオキサベンゾホ
ス、シアノホス、イソキサチオン、ピリダフェンチオ
ン、ホサロン、メチダチオン、スルプロホス、クロルフ
ェンビンホス、テトラクロルビンホス、ジメチルビンホ
ス、プロパホス、イソフェンホス、ジスルホトン、プロ
フェノホス、ピラクロホス、モノクロトホス、アジンホ
スメチル、アルジカルブ、メソミル、チオジカルブ、カ
ルボフラン、カルボスルファン、ベンフラカルブ、フラ
チオカルブ、プロポキスル、フェノブカルブ、メトルカ
ルブ、イソプロカルブ、カルバリル、ピリミカーブ、エ
チオフェンカルブ、ジクロフェンチオン、ピリミホスメ
チル、キナルホス、クロルピリホスメチル、プロチオホ
ス、ナレッド、EPN、XMC、ベンダイオカルブ、オ
キサミル、アラニカルブ、クロルエトキシホス等。
【0114】ピレスロイド系殺虫剤:ペルメトリン、シ
ペルメトリン、デルタメトリン、フェンバレレート、フ
ェンプロパトリン、ピレトリン、アレスリン、テトラメ
トリン、レスメトリン、ジメスリン、プロパスリン、フ
ェノトリン、プロトリン、フルバリネート、シフルトリ
ン、シハロトリン、フルシトリネート、エトフェンプロ
ックス、シクロプロトリン、トラロメトリン、シラフル
オフェン、テフルトリン、ビフェントリン、アクリナト
リン等。
【0115】アシルウレア系、その他の殺虫剤:ジフル
ベンズロン、クロルフルアズロン、ヘキサフルムロン、
トリフルムロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロ
ン、フルシクロクスロン、ブプロフェジン、ピリプロキ
シフェン、ルフェヌロン、シロマジン、メトプレン、エ
ンドスルファン、ジアフェンチウロン、イミダクロプリ
ド、フィプロニル、硫酸ニコチン、ロテノン、メタアル
デヒド、マシン油、BTや昆虫病原ウイルス等の微生物
農薬、フェノキシカルブ、カルタップ、チオシクラム、
ベンスルタップ、テブフェノジド、クロルフェナピル、
エマメクチンベンゾエート、アセタミプリド、ニテンピ
ラム、オレイン酸ナトリウム、なたね油等。
【0116】殺線虫剤:フェナミホス、ホスチアゼー
ト、エトプロホス、メチルイソチオシアネート、1,3
ジクロロプロペン、DCIP等。
【0117】殺ダニ剤:クロルベンジレート、フェニソ
ブロモレート、ジコホル、アミトラズ、プロパルギッ
ト、ベンゾメート、ヘキシチアゾクス、フェンブタチン
オキシド、ポリナクチン、キノメチオネート、クロルフ
ェンソン、テトラジホン、アバメクチン、ミルベメクチ
ン、クロフェンテジン、ピリダベン、フェンピロキシメ
ート、テブフェンピラド、ピリミジフェン、フェノチオ
カルブ、ジエノクロル、エトキサゾール、ハルフェンプ
ロックス等。
【0118】殺菌剤:チオファネートメチル、ベノミ
ル、カルベンダゾール、チアベンダゾール、フォルペッ
ト、TMTM、ジラム、ジネブ、マンネブ、ポリカーバ
メート、イプロベンホス、エジフェンホス、フサライ
ド、プロベナゾール、イソプロチオラン、クロロタロニ
ル、キャプタン、ポリオキシン、ブラストサイジンS、
カスガマイシン、ストレプトマイシン、バリダマイシ
ン、トリシクラゾール、ピロキロン、フェナジンオキシ
ド、メプロニル、フルトラニル、ペンシクロン、イプロ
ジオン、ヒメキサゾール、メタラキシル、トリフルミゾ
ール、トリホリン、トリアジメホン、ビテルタノール、
フェナリモル、プロピコナゾール、シモキサニル、プロ
クロラズ、ペフラゾエート、ヘキサコナゾール、ミクロ
ブタニル、ジクロメジン、テクロフタラム、プロピネ
ブ、ジチアノン、ホセチル、ビンクロゾリン、プロシミ
ドン、オキサジキシル、グアザチン、プロパモカルブ塩
酸塩、フルアジナム、オキソリニック酸、ヒドロキシイ
ソキサゾール、メパニピリム等。
【0119】本発明化合物を有効成分とする有害生物防
除剤は、半翅目害虫、鱗翅目害虫、鞘翅目害虫、双翅目
害虫、膜翅目害虫、直翅目害虫、シロアリ目害虫、アザ
ミウマ目害虫、ハダニ類、植物寄生性線虫類等の害虫に
対して、優れた防除効果を示す。また、本発明の化合物
は、イネいもち病菌、コムギうどんこ病菌、コムギ赤さ
び病菌、キュウリべと病菌およびリンゴ黒星病菌などの
植物病原菌に対して、優れた殺菌効果を示す。そのよう
な害虫と植物病原菌の例としては、以下の如き害虫類と
植物病原菌を例示することができる。
【0120】半翅目害虫、例えばホソヘリカメムシ(R
iptortus clavatus)、ミナミアオカ
メムシ(Nezara viridula)、メクラカ
メムシ類(Lygus sp.)、アメリカコバネナガ
カメムシ(Blissusleucopterus)、
ナシグンバイ(Stephanitis nashi)
等のカメムシ類(異翅類;HETEROPTERA)、
ツマグロヨコバイ(Nephotettix cinc
ticeps)、ヒメヨコバイ類(Empoasca
sp., Erythroneura sp.,Cir
culifer sp.)等のヨコバイ類、トビイロウ
ンカ(Nilaparvata lugens)、セジ
ロウンカ(Sogatella furcifer
a)、ヒメトビウンカ(Laodelphax str
iatellus)等のウンカ類、Psylla s
p.等のキジラミ類、タバココナジラミ(Bemisi
a tabaci)、オンシツコナジラミ(Trial
eurodes vaporariorum)等のコナ
ジラミ類、ブドウネアブラムシ(Viteus vit
ifolii)、モモアカアブラムシ(Myzus p
ersicae)、リンゴアブラムシ(Aphis p
omi)、ワタアブラムシ(Aphis gossyp
ii)、Aphis fabae、ニセダイコンアブラ
ムシ(Rhopalosiphum psedobra
ssicas)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Au
lacorthum solani)、ムギミドリアブ
ラムシ(Schizaphis graminum)等
のアブラムシ類、クワコナカイガラムシ(Pseudo
coccus comstocki)、ルビーロウムシ
(Ceroplastes rubens)、サンホー
ゼカイガラムシ(Comstockaspis per
niciosa)、ヤノネカイガラムシ(Unaspi
s yanonensis)等のカイガラムシ類、サシ
ガメ(Rhodnius sp.)等。
【0121】鱗翅目害虫、例えばチャハマキ(Homo
na magnanima)、コカクモンハマキ(Ad
oxophyes orana)、テングハマキ(Sp
arganothis pilleriana)、ナシ
ヒメシンクイ(Grapholitha molest
a)、マメシンクイガ(Leguminivoragl
ycinivorella)、コドリンガ(Laspe
yresia pomonella)、Eucosma
sp.、Lobesia botrana等のハマキ
ガ類、ブドウホソハマキ(Eupoecillia a
mbiguella)等のホソハマキガ類、Bamba
lina sp.等のミノガ類、コクガ(Nemapo
gon granellus)、イガ(Tinea t
ranslucens)等のヒロズコガ類、ギンモンハ
モグリガ(Lyonetiaprunifoliell
a)等のハモグリガ類、キンモンホソガ(Phyllo
norycter rigoniella)等のホソガ
類、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis
citrella)等のコハモグリガ類、コナガ(Pl
utella xylostella)、Prays
citri等のスガ類、ブドウスカシバ(Parant
hrene regalis)、Synanthedo
n sp.等のスカシバガ類、ワタアカミムシ(Pec
tinophora gossypiella)、ジャ
ガイモガ(Phthorimaea opercule
lla)、Stomopteryx sp.等のキバガ
類、モモシンクイガ(Carposina nipon
ensis)等のシンクイガ類、イラガ(Monema
flavescens)等のイラガ類、ニカメイガ
(Chilo suppressalis)、コブノメ
イガ(Cnaphalocrocis medinal
is)、Ostrinia nubilalis、アワ
ノメイガ(Ostrinia furnacalis)
、ハイマダラノメイガ(Hellula undal
is)、ハチミツガ(Galleriamellone
lla)、Elasmopalpus lignose
llus、Loxostege sticticali
s等のメイガ類、モンシロチョウ(Pieris ra
pae)等のシロチョウ類、ヨモギエダシャク(Asc
otis selenaria)等のシャクガ類、オビ
カレハ(Malacosoma neustria)等
のカレハガ類、Manduca sexta等のスズメ
ガ類、チャドクガ(Euproctis pseudo
conspersa)、マイマイガ(Lymantri
a dispar)等のドクガ類、アメリカシロヒトリ
(Hyphantria cunea)等のヒトリガ
類、タバコバッドワーム(Heliothis vir
escens)、ボールワーム(Helicoverp
a zea)、シロイチモジヨトウ(Spodopte
raexigua)、オオタバコガ(Helicove
rpa armigera)、ハスモンヨトウ(Spo
doptera litura)、ヨトウガ(Mame
stra brassicae)、タマナヤガ(Agr
otis ipsiron)、アワヨトウ(Pseud
aletia separata)、イラクサキンウワ
バ(Trichoplusia ni)等のヤガ類等。
【0122】鞘翅目害虫、例えばドウガネブイブイ(A
nomala cuprea)、マメコガネ(Popi
llia japonica)、ヒメコガネ(Anom
ala rufocuprea)、Eutheola
rugiceps等のコガネムシ類、ワイヤーワーム
(Agriotes sp.)、Conodeus s
p.等のコメツキムシ類、ニジュウヤホシテントウ(E
pilachna vigintioctopunct
ata)、インゲンテントウムシ(Epilachna
varivestis)等のテントウムシ類、コクヌ
ストモドキ(Tribolium castaneu
m)等のゴミムシダマシ類、ゴマダラカミキリ(Ano
plophora malasiaca)、マツノマダ
ラカミキリ(Monochamus alternat
us)等のカミキリムシ類、インゲンマメゾウムシ(A
canthoscelides obtectus)、
アズキゾウムシ(Callosobruchus ch
inensis)等のマメゾウムシ類、コロラドハムシ
(Leptinotarsa decemlineat
a)、コーンルートワーム(Diabrotica s
p.)、イネドロオイムシ(Oulema oryza
e)、テンサイトビハムシ(Chaetocnema
concinna)、Phaedon cochlea
rias、Oulema melanopus、Dic
ladispa armigera等のハムシ類、Ap
ion godmani等のホソクチゾウムシ類、イネ
ミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryz
ophilus)、ワタミゾウムシ(Anthonom
us grandis)等のゾウムシ類、コクゾウムシ
(Sitophilus zeamais)等のオサゾ
ウムシ類、キクイムシ類、カツオブシムシ類、シバンム
シ類等。
【0123】双翅目害虫、例えばキリウジガガンボ(T
ipra ano)、イネユスリカ(Tanytars
us oryzae)、イネシントメタマバエ(Ors
eolia oryzae)、チチュウカイミバエ(C
eratitis capitata)、イネミギワバ
エ(Hydrellia griseola)、オウト
ウショウジョウバエ(Drosophila suzu
kii)、フリッツフライ(Oscinella fr
it)、イネカラバエ(Chlorops oryza
e)、インゲンモグリバエ(Ophiomyia ph
aseoli)、マメハモグリバエ(Liriomyz
a trifolii)、アカザモグリハナバエ(Pe
gomya hyoscyami)、タネバエ(Hyl
emiaplatura)、ソルガムフライ(Athe
rigona soccata)、イエバエ(Musc
a domestica)、ウマバエ(Gastrop
hilus sp.)、サシバエ(Stomoxys
sp.)、ネッタイシマカ(Aedes aegypt
i)、アカイエカ(Culex pipiens)、シ
ナハマダラカ(Anopheles slnensi
s)、コガタアカイエカ(Culex tritaen
iorhynchus)等。
【0124】膜翅目害虫、例えばクキバチ類(Ceph
us sp.)、カタビロコバチ類(Harmolit
a sp.)、カブラハバチ類(Athalia s
p.)、スズメバチ類(Vespa sp.)、ファイ
アーアント類等。
【0125】直翅目害虫、例えばチャバネゴキブリ(B
latella germanica)、ワモンゴキブ
リ(Periplaneta americana
)、ケラ(Gryllotalpa african
a)、バッタ(Locustamigratoria
migratoriodes)、Melanoplus
sanguinipes等。
【0126】シロアリ目害虫、例えば、ヤマトシロアリ
(Reticulitermessperatus)、
イエシロアリ(Coptotermes formos
anus)等。
【0127】アザミウマ目害虫、例えば、チャノキイロ
アザミウマ(Scirtothrips dorsal
is)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips pa
lmi)、クロトンアザミウマ(Heliothrip
s haemorrhoidalis)、ミカンキイロ
アザミウマ(Frankliniella occid
entalis)、イネクダアザミウマ(Haplot
hrips aculeatus)等。
【0128】ハダニ類、例えばナミハダニ(Tetra
nychus urticae)、カンザワハダニ(T
etranychus kanzawai)、ミカンハ
ダニ(Panonychus citri)、リンゴハ
ダニ(Panonychusulmi)、イエローマイ
ト(Eotetranychus carpini)、
テキサスシトラスマイト(Eotetranychus
banksi)、ミカンサビダニ(Phylloco
ptruta oleivora)、チャノホコリダニ
(Polyphagotarsonemus latu
s)、ヒメハダニ(Brevipalpus s
p.)、ロビンネダニ(Rhizoglyphus r
obini)、ケナガコナダニ(Tyrophagus
putrescentiae)等。
【0129】植物寄生性線虫類、例えばサツマイモネコ
ブセンチュウ(Meloidogyne incogn
ita)、ネグサレセンチュウ(Pratylench
ussp.)、ダイズシストセンチュウ(Hetero
dera glycines)、イネシンガレセンチュ
ウ(Aphelenchoides bessey
i)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelen
chus xylophilus)等。
【0130】その他有害動物、不快動物、衛生害虫、寄
生虫、例えばスクミリンゴガイ(Pomacea ca
naliculata)、ナメクジ(Incilari
asp.)、アフリカマイマイ(Achatina f
ulica)等の腹足綱類(Gastropoda)、
ダンゴムシ(Armadillidiumsp.)、ワ
ラジムシ、ムカデ等の等脚目類(Isopoda)、L
iposcelissp.等のチャタテムシ類、Cte
nolepisma sp.等のシミ類、Pulex
sp.、Ctenocephalides sp.等の
ノミ類、Trichodectes sp.等のハジラ
ミ類、Cimex sp.等のトコジラミ類、オウシマ
ダニ(Boophilus microplus)、フ
タトゲチマダニ(Haemaphysalis lon
gicornis)等の動物寄生性ダニ類、ヒョウヒダ
ニ類等を挙げることができる。
【0131】さらに、有機リン系化合物、カーバメート
系化合物、合成ピレスロイド系化合物、アシルウレア系
化合物あるいは既存の殺虫剤に抵抗性を示す害虫に対し
ても有効である。
【0132】植物病原菌としては、藻菌類(Oomyc
etes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、不
完全菌類(Deuteromycetes)、及び担子
菌類(Basidiomycetes)に属する菌に起
因する植物病を防除できる。次に具体的な菌名を非限定
例としてあげる。シュウドペロノスポラ(Pseudo
peronospora)属、例えばべと病菌(Pse
udoperonospora cubensis)、
スフェロテカ(Sphaerotheca)属、例えば
うどんこ病菌(Sphaerotheca fulig
inea)、エリシフェ(Erysiphe)属、例え
ばコムギうどんこ病(Erysiphegramini
s)、ベンチュリア(Venturia)属、例えば黒
星病菌(Venturia inaequalis)、
ピリキュラリア(Pyricularia)属、例えば
いもち病菌(Pyricularia oryza
e)、ジベレラ(Gibberella)属、例えばば
か苗病菌(Gibberella fujikuro
i)、ボトリチス(Botrytis)属、例えば灰色
かび病菌(Botrytis cinerea)、アル
タナリア(Alternaria)属、例えばコマツナ
黒すす病菌(Alternaria brassici
cola)、リゾクトニア(Rhizoctonia)
属、例えば紋枯病菌(Rhizoctonia sol
ani)、パクシニア(Puccinia)属、例えば
コムギ赤さび病菌(Puccinia recondi
ta)を挙げることができる。
【0133】次に、代表的な製剤例をあげて製剤方法を
具体的に説明する。化合物、補助剤の種類及び配合比率
は、これのみに限定されることなく広い範囲で変更可能
である。以下の説明において、%は重量百分率を示す。
【0134】製剤例1 乳剤 化合物(II−54)30%、シクロヘキサノン20
%、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル11
%、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム4%及びメ
チルナフタリン35%を均一に溶解して乳剤とした。
【0135】製剤例2 水和剤 化合物(II−54)10%、ナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物ナトリウム塩0.5%、ポリオキシエチ
レンアルキルアリール0.5%、珪藻土24%、クレー
65%を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0136】製剤例3 粉剤 化合物(II−54)2%、珪藻土5%及びクレー93
%を均一に混合粉砕して粉剤とした。
【0137】製剤例4 粒剤 化合物(II−54)5%、ラウリルアルコール硫酸エ
ステルのナトリウム塩2%、リグニンスルホン酸ナトリ
ウム5%、カルボキシメチルセルロース2%及びクレー
86%を均一に混合粉砕した。この混合物100重量部
に水20重量部を加えて練合し、押出式造粒機を用いて
14〜32メッシュの粒状に加工したのち、乾燥して粒
剤とした。
【0138】次に本発明化合物を有効成分とする有害生
物防除剤の奏する効果について試験例をもって説明す
る。
【0139】試験例1 シロイチモジヨトウ殺虫試験 製剤例2に準じて調製した水和剤を有効成分として50
0ppmの濃度に水で希釈した。その薬液にキャベツ葉
を浸漬し、風乾後、容量60mlの塩化ビニル製カップ
に入れた。その中にシロイチモジヨトウ3齢幼虫10頭
を放ち、蓋をした。その後、25℃の恒温室に置き、6
日後に死虫数を調査し数1の計算式により死虫率を求め
た。結果を表21〜表24に示した。尚、試験は1連制
で行った。
【0140】
【数1】
【0141】
【表21】
【0142】
【表22】
【0143】
【表23】
【0144】
【表24】
【0145】試験例2 ワタアブラムシ殺虫試験 製剤例2に準じて調製した水和剤を有効成分として10
0ppmの濃度に水で希釈した。その薬液に、予めワタ
アブラムシ幼虫を接種しておいたキュウリ苗を浸漬し、
風乾した。処理後のキュウリ苗を25℃の恒温室に置
き、3日後に死虫数を調査し、数1の計算式により死虫
率を求めた。結果を表25〜表28に示した。尚、試験
は2連制で行った。
【0146】
【表25】
【0147】
【表26】
【0148】
【表27】
【0149】
【表28】
【0150】試験例3 ナミハダニ防除試験 製剤例2に準じて調製した水和剤を有効成分として50
0ppmの濃度に水で希釈した。その薬液に、予めナミ
ハダニ成虫を接種しておいたダイズ苗を浸漬し、風乾し
た。処理後のダイズ苗は25℃の恒温室に置き、14日
後に生存虫数を調査し、数2の計算式により防除価を求
めた。結果を表29〜表31に示した。尚、試験は2連
制で行った。
【0151】
【数2】
【0152】
【表29】
【0153】
【表30】
【0154】
【表31】
【0155】試験例4 キュウリべと病予防効果試験 9cm×9cmの塩化ビニル製鉢各々にキュウリ種子
(品種:相模半白)を12粒づつ播種し、温室内で7日
間育成させた。子葉が展開したキュウリ幼苗に製剤例2
に準じて調製した水和剤を有効成分で500ppmにな
るように水で希釈し、1鉢当たり10mlを散布した。
風乾後、キュウリべと病菌(Pseudoperono
spora cubensis)の遊走子嚢懸濁液を噴
霧接種し、直ちに22℃の湿室内に24時間入れた。そ
の後温室内に移し、接種7日後に、各子葉の発病の有無
を調査し、数3により発病葉率を求め、さらに数4によ
り防除価を算出した。結果を表32〜表34に示した。
【0156】
【数3】
【0157】
【数4】
【0158】
【表32】
【0159】
【表33】
【0160】
【表34】
【0161】試験例5 コムギうどんこ病予防効果試験 9cm×9cmの塩化ビニル製鉢にコムギ種子(品種:
農林61号)を12粒づつ播種し、温室内で10日間育
成させ、製剤例2に準じて調製した水和剤を有効成分濃
度が50ppmになるように水で希釈し、1鉢当たり1
0ml散布した。風乾後、コムギうどんこ病菌(Ery
siphe graminis)の胞子を接種し、25
〜30℃の温室内に入れた。接種10日後に第1葉の発
病程度を表35の基準により調査し、得られた指数値を
もとに、数5により被害度を求め、さらに数6により防
除価を求めた。結果を表36に示した。
【0162】
【表35】
【0163】
【数5】
【0164】
【数6】
【0165】
【表36】
【0166】試験例6 リンゴ黒星病予防効果試験 9cm×9cmの塩化ビニル製鉢にリンゴ種子(品種:
紅玉)を5粒づつ播種し、温室内で20日間育成させ
た。本葉が4枚展開した実生苗に、製剤例2に準じて調
製した水和剤を有効成分濃度が500ppmになるよう
に水で希釈し、1鉢当たり20ml散布した。風乾後、
リンゴ黒星病菌(Venturia inaequal
is)の胞子懸濁液を噴霧接種し、直ちに22℃の湿室
内に48時間入れた。その後温室内に移し、接種14日
後に各本葉の発病程度を表35の基準により調査し、得
られた指数値をもとに、数7により発病度を求め、さら
に数8により防除価を算出した。結果を表37に示し
た。
【0167】
【数7】
【0168】
【数8】
【0169】
【表37】
【0170】試験例7 コムギ赤さび病予防効果試験 9cm×9cmの塩化ビニル製鉢にコムギ種子(品種:
農林61号)を12粒づつ播種し、温室内で10日間育
成させ、製剤例2に準じて調製した水和剤を有効成分濃
度が50ppmになるように水で希釈し、1鉢当たり1
0ml散布した。風乾後、コムギ赤さび病菌(Pucc
inia recondita)の胞子懸濁液を噴霧接
種し、直ちに22℃の湿室内に24時間入れた。その後
25〜30℃の温室内に移し、接種10日後に第1葉の
病斑数を数え、数9に従い防除価を算出した。結果を表
38に示した。
【0171】
【数9】
【0172】
【表38】
【0173】試験例8 マウスに対する急性経口毒性 供試化合物をその物性によりツイーン80を添加した
0.5%カルボキシメチルセルロース液あるいはコーン
オイルに懸濁させ、8週齢のddY雌マウスに金属製ゾ
ンデを用いて強制経口投与した。投与量は30mg/k
gとし、体重10g当り0.1mlを投与した。試験は
1群3頭のマウスを用い、投与後7日間毎日、中毒症状
および生死の有無を観察した。結果を表39に示した。
なお、比較対照に用いた化合物は下記の化合物記号で示
す。
【0174】化合物A:N−(3−クロロ−2−エチル
ピリジン−4−イル)−4−(4−クロロフェノキシ)
フェニルアセトアミド(特開平5−221990公報明
細書に記載の化合物30番) 化合物B:N−(3−クロロ−2−エチルピリジン−4
−イル)−4−(4−シアノフェノキシ)フェニルアセ
トアミド(特開平5−221990公報明細書に記載の
化合物36番)
【0175】
【表39】
【0176】
【発明の効果】本発明の化合物は、半翅目害虫、鱗翅目
害虫、鞘翅目害虫、双翅目害虫、膜翅目害虫、直翅目害
虫、シロアリ目害虫、アザミウマ目害虫、ハダニ類、植
物寄生性線虫類等の広範囲の有害生物に対して優れた防
除効果を示し、また、抵抗性を帯びた有害生物をも防除
できる。さらに、本発明化合物は、イネいもち病菌、コ
ムギうどんこ病菌、コムギ赤さび病菌、キュウリべと病
菌およびリンゴ黒星病菌の植物病原菌を防除できる。さ
らに、本発明化合物は哺乳動物に対し急性毒性が低く、
比較的容易に加水分解または光分解する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 淳子 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 尾崎 正美 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 上野 良平 静岡県磐田郡福田町塩新田408番地の1 株式会社ケイ・アイ研究所内 (72)発明者 矢野 祐幸 静岡県小笠郡菊川町加茂1809番地 (72)発明者 川島 三枝子 静岡県小笠郡菊川町加茂1809番地 (72)発明者 栗原 浩 愛知県名古屋市天白区中平五丁目1205番地 (72)発明者 嶋津 朋徳 静岡県浜松市佐鳴台6丁目10番地の48

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 {式中、Rはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル
    基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数3〜7のシ
    クロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素
    数1〜6のハロアルコキシ基を示し、Rは任意に同種
    又は異種の組み合わせでもよい。Rは炭素数2〜6の
    アルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アルコキ
    シアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、基−
    COOR〔ここでRは炭素数1〜10のアルキル
    基、炭素数1〜10のハロアルキル基、、炭素数2〜6
    のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数
    3〜7のシクロアルキル基、シクロアルキルアルキル
    基、アルコキシアルキル基、フェニル基(該基はハロゲ
    ン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
    1〜6のハロアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ
    基によって置換されていてもよい。)、又はベンジル基
    (該基はハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアル
    キル基、炭素数1〜6のハロアルキル基又は炭素数1〜
    6のアルコキシ基によって置換されていてもよい。)を
    示す。〕又は基−SNR10(ここでRは炭素数
    1〜6のアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコ
    キシカルボニルアルキル基を示し、R10は炭素数1〜
    6のアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ
    カルボニルアルキル基を示し、R、R10は、同種又
    は異種の組み合わせでもよい。)を示し、Rは水素原
    子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素
    数1〜6のアルコキシ基を示し、Rはハロゲン原子、
    シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素
    数1〜6のハロアルキル基、基−COOR(ここでR
    は炭素数1〜6のアルキル基、ベンジル基又はアルキ
    ル置換シリルアルキル基を示す。)、炭素数1〜6のア
    ルキルチオ基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル
    基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜
    6のハロアルコキシ基又は炭素数1〜6のハロアルキル
    チオ基を示し、Rは任意に同種又は異種の組み合わせ
    でもよい。R及びRは同一又は相異なり水素原子又
    は炭素数1〜6のアルキル基を示し、Qはメチン基又は
    窒素原子を示し、mは0又は1〜2の整数を示し、nは
    0又は1〜4の整数を示し、rは1〜4の整数を示
    す。}にて表されるピリジン誘導体及びその酸化物又は
    塩。
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕においてRが塩素原子及
    びエチル基であり、Rがアルコキシアルキル基、アル
    コキシカルボニルアルキル基、アルケニル基、アルキニ
    ル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカル
    ボニル基、アルキニルオキシカルボニル基、ベンジルオ
    キシカルボニル基又は4−クロロベンジルオキシカルボ
    ニル基であり、Rが水素原子、フッ素原子又は塩素原
    子であり、Rが塩素原子、臭素原子、シアノ基、ニト
    ロ基、トリフルオロメチル基、アルキルチオ基、アルキ
    ルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、ハロアルコ
    キシ基又はハロアルキルチオ基であり、R及びR
    水素原子であり、Qがメチン基又は窒素原子であり、m
    が1であり、nが2であり、rが1である、請求項1に
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】 一般式〔I〕においてRが塩素原子及
    びエチル基であり、Rがアルキニル基、アルコキシカ
    ルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニ
    ルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又
    は4−クロロベンジルオキシカルボニル基であり、R
    が水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、Rが塩
    素原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、
    メチルチオ基、メチルスルフィニル基、メチルスルホニ
    ル基、トリフルオロメトキシ基又はトリフルオロメチル
    チオ基であり、R及びRが水素原子であり、Qがメ
    チン基又は窒素原子であり、mが1であり、nが2であ
    り、rが1である、請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 一般式〔I〕においてRが塩素原子及
    びエチル基であり、Rがプロパルギル基、メトキシカ
    ルボニル基又はアリルオキシカルボニル基であり、R
    が水素原子であり、Rが塩素原子、シアノ基、ニトロ
    基又はトリフルオロメチル基であり、R及びRが水
    素原子であり、Qがメチン基又は窒素原子であり、mが
    1であり、nが2であり、rが1である、請求項1に記
    載の化合物。
  5. 【請求項5】 一般式〔II〕、 【化2】 (式中、R、R、R、R、R、Q、m、n及
    びrは請求項1の定義と同じ意味を示す。)で表される
    化合物と一般式R−X(式中、Xはハロゲン原子、ア
    ルコキシカルボニルオキシ基、アルキルスルホニルオキ
    シ基、ベンゼンスルホニルオキシ基又はトルエンスルホ
    ニルオキシ基を示し、Rは請求項1の定義と同じ意味
    を示す。)で表される化合物とを塩基及び溶媒の存在下
    反応させて、一般式〔I〕、 【化3】 (式中、R、R、R、R、R、R、Q、
    m、n及びrは請求項1の定義と同じ意味を示す。)で
    表される化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式〔IV〕 【化4】 (式中、R、R及びnは請求項1の定義と同じ意味
    を示す。)で表される化合物と一般式〔V〕、 【化5】 (式中、Lはハロゲン原子を示し、R、R
    、R、Q、m及びrは請求項1の定義と同じ意味
    を示す。)で表される化合物とを塩基及び溶媒の存在下
    反応させて、一般式〔I〕、 【化6】 (式中、R、R、R、R、R、R、Q、
    m、n及びrは請求項1の定義と同じ意味を示す。)で
    表される化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のピリジン誘導体を有効成
    分として含有する有害生物防除剤。
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