JP4894225B2 - 4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物とその製造方法に関する。
従来より、有害生物防除のために多くの化合物が開発され実用に供されてきた。
ある種のピリミジン化合物が有害生物防除に効力を有することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開02/024663号パンフレット
本発明は、有害生物の防除効力を有する4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物における新規な製造方法及びその製造中間体を提供することを課題とする。
本発明者は、新規な有害生物防除効力を有する化合物とその製造方法を見出すべく鋭意検討した結果、下記式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物が優れた有害生物防除効力を有すること、また該化合物の製造方法及び製造中間体を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の1.乃至7.の通りである。
1. 式(V)
Figure 0004894225
〔式中、RはC3−C7アルキニル基を表し、Rは水素原子又はハロゲン原子を表し、R及びRは一緒になりC4−C7ポリメチレン基を表す。但し、該ポリメチレン基はハロゲン原子、トリフルオロメチル基及びC1−C4アルキル基からなる群より選ばれる1個又は2個以上の基で置換されていてもよい。〕
で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物の製造方法において、
式(II)
Figure 0004894225
〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
で示される4,6−ジフルオロピリミジン化合物と、
式(III)
Figure 0004894225
〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
で示されるアルキノール化合物とを、第3級アミン化合物の存在下に反応させて
式(I)
Figure 0004894225
〔式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物を製造する第一工程、
及び、
前記式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物と、
式(IV)
Figure 0004894225
〔式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
で示されるアミン化合物とを反応させて前記式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物を製造する第二工程、
とからなることを特徴とする前記式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物の製造方法。
2. 第3級アミン化合物がトリエチルアミンである1.記載の製造方法。
3. 式(I)
Figure 0004894225
〔式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物の製造方法において、
式(II)
Figure 0004894225
〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
で示される4,6−ジフルオロピリミジン化合物と、
式(III)
Figure 0004894225
〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
で示されるアルキノール化合物とを、第3級アミン化合物の存在下に反応させることを特徴とする製造方法。
4. 第3級アミン化合物がトリエチルアミンである3.記載の製造方法。
5. 式(I)
Figure 0004894225
〔式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物(以下、本発明中間体と記す場合もある。)。
6. Rがフッ素原子である5.記載の4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物。
7. Rが2−ブチニル基又は2−ペンチニル基である5.又は6.記載の4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物。
本発明の製造方法により、有害生物に対して優れた防除効力を有する式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物を製造することができる。また、本発明中間体は、有害生物に対して優れた防除効力を有する式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物の製造する上で有用である。
本発明において、
で示されるC3−C7アルキニル基としては、例えば2−プロピニル基、2−ブチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2−ペンチニル基、4,4−ジメチル−2−ペンチニル基、1−メチル−2−プロピニル基及び1,1−ジメチル−2−プロピニル基が挙げられる。
で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子及び塩素原子が挙げられる。
及びRが一緒になって示されるC4−C7ポリメチレン基(但し、該ポリメチレン基はハロゲン原子、トリフルオロメチル基及びC1−C4アルキル基からなる群より選ばれる1個又は2個以上の基で置換されていてもよい。)としては、例えばテトラメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、1−エチルテトラメチレン基、1−プロピルテトラメチレン基、1−イソプロピルテトラメチレン基、1−(tert−ブチル)テトラメチレン基、2−エチルテトラメチレン基、1,4−ジメチルテトラメチレン基、2,3−ジメチルテトラメチレン基、2,2−ジメチルテトラメチレン基、2−フルオロテトラメチレン基、2−(トリフルオロメチル)テトラメチレン基、ペンタメチレン基、1−メチルペンタメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、1−エチルペンタメチレン基、2−エチルペンタメチレン基、1−プロピルペンタメチレン基、2−プロピルペンタメチレン基、3−プロピルペンタメチレン基、1−イソプロピルペンタメチレン基、2−イソプロピルペンタメチレン基、3−イソプロピルペンタメチレン基、1−(tert−ブチル)ペンタメチレン基、2−(tert−ブチル)ペンタメチレン基、3−(tert−ブチル)ペンタメチレン基、1−(sec−ブチル)ペンタメチレン基、2−(sec−ブチル)ペンタメチレン基、1,5−ジメチルペンタメチレン基、1,3−ジメチルペンタメチレン基、1,4−ジメチルペンタメチレン基、2,4−ジメチルペンタメチレン基、1,1−ジメチルペンタメチレン基、2,2−ジメチルペンタメチレン基、3,3−ジメチルペンタメチレン基、2−エチル−5−メチルペンタメチレン基、2−エチル−4−メチルペンタメチレン基、2,4−ジエチルペンタメチレン基、1,2−ジメチルペンタメチレン基、2,2,4−トリメチルペンタメチレン基、1,2,4,5−テトラメチルペンタメチレン基、2,2,4,4−テトラメチルペンタメチレン基、2−フルオロペンタメチレン基、3−フルオロペンタメチレン基、2,2−ジフルオロペンタメチレン基、3,3−ジフルオロペンタメチレン基、2−フルオロ−2−メチルペンタメチレン基、1−(トリフルオロメチル)ペンタメチレン基、2−(トリフルオロメチル)ペンタメチレン基、3−(トリフルオロメチル)ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチルヘキサメチレン基、2−メチルヘキサメチレン基、3−メチルヘキサメチレン基、1−エチルヘキサメチレン基、2−エチルヘキサメチレン基、3−エチルヘキサメチレン基、1−プロピルヘキサメチレン基、2−プロピルヘキサメチレン基、3−プロピルヘキサメチレン基、1−イソプロピルヘキサメチレン基、2−イソプロピルヘキサメチレン基、3−イソプロピルヘキサメチレン基、1−(tert−ブチル)ヘキサメチレン基、1−イソブチルヘキサメチレン基、1−(トリフルオロメチル)ヘキサメチレン基、1,4−ジメチルヘキサメチレン基、1,5−ジメチルヘキサメチレン基、1,6−ジメチルヘキサメチレン基、2,5−ジメチルヘキサメチレン基及びヘプタメチレン基が挙げられる。
本発明において、R及びRが一緒になりテトラメチレン基である4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、下記式
Figure 0004894225
〔式中、R2及びR3は前記と同じ意味を表す。〕で示される。
本発明において、R及びRが一緒になりペンタメチレン基である4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、下記式
Figure 0004894225
〔式中、R2及びR3は前記と同じ意味を表す。〕で示される。
本発明において、R及びRが一緒になりヘキサメチレン基である4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、下記式
Figure 0004894225
〔式中、R2及びR3は前記と同じ意味を表す。〕で示される。
本発明において、R及びRが一緒になりヘプタメチレン基である4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、下記式
Figure 0004894225
〔式中、R2及びR3は前記と同じ意味を表す。〕で示される。
本発明におけるR及びRが一緒になって示されるC4−C7ポリメチレン(但し、該ポリメチレン基はハロゲン原子、トリフルオロメチル基及びC1−C4アルキル基からなる群より選ばれる1個又は2個以上の基で置換されていてもよい。)には、環上の置換基によっては、立体配置及び/又は相対配置にかかる異性体が存在するが、本発明は単一の異性体、並びに2以上の異性体の任意の割合での混合物のいずれも包含するものである。
次に本発明製造方法について説明する。
(本発明製造方法<第一工程>)
式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、式(II)で示される4,6−ジフルオロピリミジン化合物と式(III)で示されるアルキノール化合物とを第3級アミン化合物の存在下で反応させることにより製造することができる。
Figure 0004894225
〔式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、tert−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、水及びこれらの混合物があげられる。
該反応に用いられる第3級アミン化合物としては、例えばトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデック−7−エン及び1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エンがあげられる。第3級アミン化合物の中でもトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンが好適である。
該反応に用いられる第3級アミン化合物の量は、溶媒の種類、有機塩基の種類及び反応温度等の条件により適宜変更し得るものであるが、製造コストの点からは好適には式(II)で示される4,6−ジフルオロピリミジン化合物1モルに対して1〜3モルの割合であり、より好適には1〜1.5モルの割合である。
該反応に用いられる式(III)で示されるアルキノール化合物の量は、任意の割合で用いることができるが、製造コスト及び収率の点からは好適には式(II)で示される4,6−ジフルオロピリミジン化合物1モルに対して1〜3モルの割合であり、より好適には1〜1.5モルの割合である。
該反応の反応温度は、用いられる溶媒及び第3級アミン化合物等の条件により適宜決められるものであるが、反応温度は通常−20〜80℃または溶媒の沸点温度までの範囲であり、反応時間は、液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー等により反応の進行状況を確認することにより適宜決められ得るものであるが、通常0.1〜24時間の範囲であり、好適には10分間〜8時間の範囲である。
反応終了後は、例えば以下の操作を行うことにより式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物を単離することができる。
(i) 反応混合物をそのまま若しくは濃縮後、クロマトグラフィーに付す。
(ii) 反応混合物を水、炭酸水素ナトリウム水溶液等と混合して必要に応じて有機溶媒を加えてから有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する。
単離された式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、再結晶、クロマトグラフィー等の操作によりさらに精製することもできる。
なお、本発明製造方法<第一工程>により製造される式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
4,5−ジフルオロ−6−(2−プロピニルオキシ)ピリミジン、4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン、4,5−ジフルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)ピリミジン、4,5−ジフルオロ−6−(4,4−ジメチル−2−ペンチニルオキシ)ピリミジン、4,5−ジフルオロ−6−(1−メチル−2−ブチニルオキシ)ピリミジン、4,5−ジフルオロ−6−(1,1−ジメチル−2−ブチニルオキシ)ピリミジン、
4−フルオロ−6−(2−プロピニルオキシ)ピリミジン、4−(2−ブチニルオキシ)−6−フルオロピリミジン、4−フルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)ピリミジン、4−(4,4−ジメチル−2−ペンチニルオキシ)−6−フルオロピリミジン、4−フルオロ−6−(1−メチル−2−ブチニルオキシ)ピリミジン、4−(1,1−ジメチル−2−ブチニルオキシ)−6−フルオロピリミジン、
5−クロロ−4−フルオロ−6−(2−プロピニルオキシ)ピリミジン、4−(2−ブチニルオキシ)−5−クロロ−6−フルオロピリミジン、5−クロロ−4−フルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)ピリミジン、5−クロロ−4−フルオロ−6−(4,4−ジメチル−2−ペンチニルオキシ)ピリミジン、5−クロロ−4−フルオロ−6−(1−メチル−2−ブチニルオキシ)ピリミジン及び5−クロロ−4−フルオロ−6−(1,1−ジメチル−2−ブチニルオキシ)ピリミジン。
(本発明製造方法<第二工程>)
式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、前記の本発明製造方法<第一工程>で製造される式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物と、式(IV)で示されるアミン化合物(またはその塩酸塩等の塩)とを反応させることにより製造することができる。
Figure 0004894225
〔式中、R、R、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
該反応は、通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、へキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類及びこれらの混合物等の有機溶媒、並びに該有機溶媒と水との混合物があげられる。
該反応は必要に応じて塩基の存在下で行うこともできる。その場合に用いられる塩基の量は、式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物1モルに対して通常1〜4モルの割合であり、反応に用いられる塩基は、反応に用いられる溶媒によって適宜選択されるものであるが、有機溶媒のみを用いる場合には、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、及び、炭酸カリウム等の炭酸塩の無機塩類;並びに、カリウム tert−ブトキシド、ナトリウム tert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドがあげられ、有機溶媒と水との混合物を用いる場合には、例えば炭酸カリウム等の炭酸塩があげられる。
反応に用いられる式(IV)で示されるアミン化合物(またはその塩)の量は、式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物1モルに対して、通常1〜2モルの割合である。
該反応の反応温度は通常0〜100℃の範囲であり、反応時間は通常0.5〜12時間の範囲である。
反応終了後は、例えば以下の操作を行うことにより式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物を単離することができる。
(i) 反応混合物をそのまま若しくは濃縮後、クロマトグラフィーに付す。
(ii) 反応混合物を水、炭酸水素ナトリウム水溶液等と混合して必要に応じて有機溶媒を加えてから有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する。
単離された式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物は、再結晶、クロマトグラフィー等の操作によりさらに精製することもできる。
なお、本発明製造方法<第二工程>により製造される式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−(3,3−ジメチルピロリジン−1−イル)ピリミジン、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−ピロリジノピリミジン、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−ピペリジノピリミジン、ヘキサヒドロ−1−{4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−ピリミジニル}アゼピン、5−フルオロ−4−(2−ペンチニルオキシ)−6−ピロリジノピリミジン、5−フルオロ−4−(2−ペンチニルオキシ)−6−ピペリジノピリミジン、ヘキサヒドロ−1−{5−フルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)−4−ピリミジニル}アゼピン、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−(3,5−ジメチルピペリジノ)ピリミジン、1−(6−(2−ブチニルオキシ)ピリミジン−4−イル)−シス−2,6−ジメチルへキサハイドロアゼピン及び4−(2−ブチニルオキシ)−6−(3−トリフルオロメチルピペリジノ)ピリミジン。
次に、本発明製造方法に用いる化合物の製造法を参考製造法に示す。
参考製造法A
式(IV)で示されるアミン化合物(またはその塩酸塩等の塩)のうち式(IV’)で示される化合物は、例えば式(VII)で示される化合物から、以下のスキームにより製造することができる。
Figure 0004894225
〔式中、R41及びR51は一緒になりC3−C6ポリメチレン基を表す。但し、該ポリメチレン基は、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基及びC1−C4アルキル基からなる群より選ばれる1個又は2個以上の基で置換されていてもよい。〕
工程(A−1)
式(VIII)で示される化合物は、式(VII)で示される化合物とヒドロキシルアミン(またはその塩酸塩等の塩)とを塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、メタノール、エタノール等のアルコール類、水及びこれらの混合物があげられる。
反応に用いられる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、トリエチルアミン等の第3級アミン類、ピリジン等の含窒素芳香族類があげられる。
反応に用いられる試剤の量は、式(VII)で示される化合物1モルに対して、ヒドロキシルアミン(またはその塩)が通常1〜3モルの割合であり、塩基が通常1〜5モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜80℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒抽出し、乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、式(VIII)で示される化合物を単離することができる。単離された式(VIII)で示される化合物はクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
式(IX)で示される化合物は、例えばSynthesis,(1980),p.222−223あるいはJ.Am.Chem.Soc.,(1983),105,p.2381−2843に記載の化合物であるか、または例えば以下に記載の方法により製造することができる。
工程(A−2)
式(IX)で示される化合物は、式(VIII)で示される化合物を転位反応剤の存在下で反応させることにより製造することができる。
該反応は通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類及びこれらの混合物があげられる。
反応に用いられる転位反応剤としては、オキシ塩化リン等のリン塩化物、塩化チオニル等の硫黄塩化物及びポリリン酸、硫酸等の酸があげられる。
反応に用いられる転位反応剤の量は、式(VIII)で示される化合物1モルに対して、通常0.1モル〜過剰量の割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜140℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒抽出し、乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、式(IX)で示される化合物を単離することができる。単離された式(IX)で示される化合物は、クロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
式(IV’)で示される化合物(またはその塩酸塩等の塩)は、例えば以下に記載の方法により製造することができる。
工程(A−3)
式(IV’)で示される化合物(またはその塩酸塩等の塩)は、式(IX)で示される化合物を還元することにより製造することができる。
該反応は通常溶媒の存在下で行われる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類があげられる。
反応に用いられる還元剤としては、例えば水素化アルミニウムリチウム等のアルミニウム水素化物類があげられる。
反応に用いられる還元剤の量は、式(IX)で示される化合物1モルに対して、通常0.5〜6モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜120℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、例えば以下の方法により式(IV’)で示される化合物(またはその塩酸塩等の塩)を単離することができる。
(i) 反応混合物に水、15%水酸化ナトリウム水溶液、水を順次加えて撹拌し、乾燥後、必要により濃縮して蒸留する方法。
(ii) 反応混合物に水、15%水酸化ナトリウム水溶液、水を順次加えて撹拌し、乾燥後、溶媒の存在下または非存在下で、塩化水素(またはその溶液)の存在下で撹拌後、濃縮して式(IV’)で示される化合物の塩酸塩とする方法。
また、式(IV’)で示される化合物には、例えばJ.Am.Chem.Soc.,(1983),105,p.2381−2843あるいはJ.Heterocyclic.Chem.,(1980)17,p.603に記載される化合物も存在し、該文献に従って製造することもできる。
参考製造法B
式(IV)で示されるアミン化合物(またはその塩酸塩等の塩)のうち、式(IV’’)で示される化合物(またはその塩酸塩等の塩)は、式(X)で示される化合物から、例えば以下のスキームにより製造することできる。
Figure 0004894225
〔式中、R42及びR52は一緒になりC2−C5ポリメチレン基を表す。但し、該ポリメチレン基は、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基及びC1−C4アルキル基からなる群より選ばれる1個又は2個以上の基で置換されていてもよい。X’’はC2−C5ポリメチレン基を表す。但し、該ポリメチレン基は、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基及びC1−C4アルキル基からなる群より選ばれる1個又は2個以上の基で置換されていてもよい。〕
工程(B−1)
式(XI)で示される化合物は、式(X)で示される化合物と尿素とを反応させることにより製造することができる。
該反応は、通常溶媒の非存在下で行われる。
反応に用いられる尿素の量は、式(X)で示される化合物1モルに対して、通常10モル〜過剰量の割合である。
該反応の反応温度は通常50〜170℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒抽出し、乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、式(XI)で示される化合物を単離することができる。単離された式(XI)で示される化合物は、クロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
工程(B−2)
式(IV’’)で示される化合物(またはその塩酸塩等の塩)は、式(XI)で示される化合物を還元することにより製造することができる。
該反応は通常溶媒の存在下で製造することができる。
反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類があげられる。
反応に用いられる還元剤としては、例えば水素化アルミニウムリチウム等のアルミニウム水素化物類があげられる。
反応に用いられる還元剤の量は、式(XI)で示される化合物1モルに対して通常1〜6モルの割合である。
該反応の反応温度は、通常0〜120℃の範囲であり、反応時間は通常1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、例えば以下の方法により式(IV’’)で示される化合物(またはその塩酸塩等の塩)を単離することができる。
(i) 反応混合物に水、15%水酸化ナトリウム水溶液、水を順次加えて撹拌し、乾燥後、必要により濃縮して蒸留する方法。
(ii) 反応混合物に水、15%水酸化ナトリウム水溶液、水を順次加えて撹拌し、乾燥後、溶媒の存在下または非存在下で、塩化水素(またはその溶液)の存在下で撹拌後、濃縮して式(IV’’)で示される化合物の塩酸塩とする方法。
本発明により製造される式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物(以下、本化合物と記す場合もある。)が防除効力を有する有害生物としては、例えば昆虫やダニ等の節足動物及び線虫等の線形動物があげられ、具体的には例えば以下に示すものがあげられる。
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)等のアブラムシ類、カメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等;
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、トリコプルシア属(Trichoplusia spp.)、ヘリオティス属(Heliothis spp.)、ヘリコベルパ属(Helicoverpa spp.)、エアリアス属(Earias spp.)等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)等のシロチョウ類、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana fasciata)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、コドリングモス(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)等のチビガ類、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)等のホソガ類、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)等のコハモグリガ類、コナガ(Plutela xylostella)等のスガ類、ピンクボールワーム(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、ヒトリガ類、ヒロズコガ類等;
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等のイエカ類、(Aedes aegypti)、(Aedes albopictus)等のエーデス属、(Anopheles sinensis)等のアノフェレス属、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバエ類等;
鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)等のコガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamais)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)等のゴミムシダマシ類、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等;
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)等のスリップス属、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)等のフランクリニエラ属、チャノキイロアザミウマ(Sciltothrips dorsalis)等のシルトスリップス属等のアザミウマ類、クダアザミウマ類等;
膜翅目害虫:ハバチ類、アリ類、スズメバチ類等;
網翅目害虫:ゴキブリ類、チャバネゴキブリ類等;
直翅目害虫:バッタ類、ケラ類等;
隠翅目害虫:ヒトノミ等;
シラミ目害虫:ヒトジラミ等;
シロアリ目害虫:シロアリ類等;
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ヒメハダニ類、ケナガハダニ類、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis flava)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanicus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツマダニ(Ixodes persulcatus)、オウシマダニ(Boophilus microplus)等のマダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類、ワクモ類等;
線虫類:ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus fallax)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)等。
本化合物を有害生物防除剤の有効成分として使用する場合には、本化合物そのものであってもよいが、通常は本化合物と固体担体、液体担体、ガス状担体及び/又は餌とを混合し、必要により界面活性剤その他の製材用補助剤を添加して、油剤、乳剤、フロアブル剤、粒剤、粉剤、毒餌、マイクロカプセル剤等に製剤化して使用される。これらの製剤は、本化合物を通常0.01〜95%含有する。
製剤化の際に用いられる固体担体としては、たとえば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、タルク類、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉末あるいは粒状物があげられ、液体担体としては、たとえば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジメチルスルホキシド及び植物油(大豆油、綿実油等)があげられる。
ガス状担体としては、たとえばフルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル及び炭酸ガスがあげられる。
界面活性剤としては、たとえばアルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類及びそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類、並びに糖アルコール誘導体があげられる。
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−ターシャリーブチル−4−メトキシフェノールと3−ターシャリーブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、及び脂肪酸またはそのエステルがあげられる。
毒餌の基材としては、たとえば穀物粉、植物油、糖、結晶セルロース等の餌成分、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアイアレチン酸等の酸化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ粉末等の子どもやペットによる誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料、ピーナッツオイルなどの害虫誘引性香料等があげられる。
本化合物による有害生物防除方法は、通常本化合物を含有する有害生物防除剤を有害生物または有害生物の生息場所に施用することにより行われる。
本化合物を含有する有害生物防除剤を農林用として用いる場合、その施用量は通常1000m2あたり本化合物の量で0.1〜10000gである。本化合物を含有する有害生物防除剤が乳剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤等に製剤化されたものである場合は、通常有効成分濃度が10〜10000ppmとなるように水で希釈して散布することにより施用し、本化合物を含有する有害生物防除剤が粒剤、粉剤等に製剤化されたものである場合には、通常そのまま施用する。
本化合物を含有する有害生物防除剤は有害生物から保護すべき作物等の植物に対して茎葉処理することにより使用することができ、作物の苗を植え付ける前の苗床や植付けの時に植穴や株元に処理することにより使用することもできる。さらに、耕作地の土壌に生息する有害生物を防除する目的で該土壌に処理することにより使用してもよい。また、シート状やひも状等に加工した樹脂製剤を作物に巻き付ける、作物の近傍に張り渡す及び/又は株元の土壌表面に敷く等の方法で使用することもできる。
また、本化合物を含有する有害生物防除剤は他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤、動物用飼料等と混用または併用することもできる。
かかる殺虫剤、殺ダニ剤及び/又は殺線虫剤としては、例えばフェニトロチオン、フェンチオン、ピリダフェンチオン、ダイアジノン、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、アセフェート、メチダチオン、ジスルホトン、DDVP、スルプロホス、プロフェノホス、シアノホス、ジオキサベンゾホス、ジメトエート、フェントエート、マラチオン、トリクロルホン、アジンホスメチル、モノクロトホス、ジクロトホス、エチオン、ホスチアゼート等の有機リン系化合物、BPMC、ベンフラカルブ、プロポキスル、カルボスルファン、カルバリル、メソミル、エチオフェンカルブ、アルジカルブ、オキサミル、フェノチオカルブ、チオジカルブ、アラニカルブ等のカーバメート系化合物;
エトフェンプロックス、フェンバレレ−ト、エスフェンバレレ−ト、フェンプロパトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、Z−シペルメトリン、ペルメトリン、シハロトリン、λ−シハロトリン、シフルトリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、シクロプロスリン、τ−フルバリネ−ト、フルシトリネート、ビフェンスリン、アクリナスリン、トラロメスリン、シラフルオフェン、ハルフェンプロクス等のピレスロイド化合物;
チアメトキサム、ジノテフラン、アセタミプリド、クロチアニジン等のネオニコチノイド化合物、クロルフルアズロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、ルフェニュロン等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、テブフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、クロマフェノジド等のベンゾイルヒドラジド化合物、ブプロフェジン等のチアジアジン誘導体、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ等のネライストキシン誘導体、エンドスルファン、γ−BHC、1,1−ビス(クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノ−ル等の塩素化炭化水素化合物、アミトラズ、クロルジメホルム等のホルムアミジン誘導体、ジアフェンチウロン等のチオ尿素誘導体、エチプロール、アセトプロール等のフェニルピラゾ−ル系化合物、クロルフェナピル、ピメトロジン、スピノサッド、インドキサカルブ、ピリダリル、ピリプロキシフェン、フェノキシカルブ、ジオフェノラン、シロマジン、ブロモプロピレート、テトラジホン、キノメチオネート、プロパルゲイト、フェンブタティンオキシド、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンテジン、ピリダベン、フェンピロキシメート、テブフェンピラド、ピリミジフェン、フェナザキン、アセキノシル、ビフェナゼート、フルアクリピリム、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、ミルベメクチン、アヴェルメクチン、エマメクチン安息香酸塩、アザジラクチン〔AZAD〕、ポリナクチンコンプレックス〔テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチン〕等があげられる。
次に、本発明について製造例、参考製造例、参考製剤例等により更に具体的を示すが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、H−NMRのスペクトルデータは特記しない限り、重クロロホルム(CDCl)を溶媒として、内部標準にテトラメチルシラン(TMS)を用いた化学シフト値δ〔ppm〕により示す。
まず、本発明中間体及び本化合物の製造例を示す。
製造例1−1
Figure 0004894225
トルエン1mlに4,5,6−トリフルオロピリミジン0.5g、2−ブチン−1−オール0.31g及びトリエチルアミン0.62mlを加え、該混合液を室温で1時間撹拌した。その後、反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.56gを得た。
1H−NMR:1.89(t,3H)、5.10(q,2H)、8.27(s,1H)
製造例1−2
Figure 0004894225
トルエン1mlに4,5,6−トリフルオロピリミジン0.5g、2−ブチン−1−オール0.31g及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン0.78mlを加え、該混合液を室温で30分間撹拌した。その後、反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.57gを得た。
製造例1−3
Figure 0004894225
トルエン1mlに4,5,6−トリフルオロピリミジン0.5gと2−ペンチン−1−オール0.38g及びトリエチルアミン0.62mlを加え、該混合液を室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4,5−ジフルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)ピリミジン0.53gを得た。
1H−NMR:1.15(t,3H)、2.26(qt,2H)、5.11(t,2H)、8.26(s,1H)
製造例1−4
Figure 0004894225
ヘキサン1mlに4,5,6−トリフルオロピリミジン0.5g、2−ブチン−1−オール0.31g及びジイソプロピルエチルアミン0.62mlを加え、該混合液を室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.55gを得た。
製造例1−5
Figure 0004894225
テトラヒドロフラン1mlに4,5,6−トリフルオロピリミジン0.5g、2−ブチン−1−オール0.31g及びジイソプロピルエチルアミン0.62mlを加え、該混合液を室温で1時間攪拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.52gを得た。
製造例2−1
Figure 0004894225
トルエン0.3mlに4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.2g及びピロリジン0.09gを加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−ピロリジノピリミジン(以下、本化合物(1)と記す。)0.19gを得た。
H−NMR:1.88(t,3H)、1.90〜1.98(m,4H)、3.64〜3.68(m,4H)、4.97(q,2H)、8.02(s,1H)
製造例2−2
Figure 0004894225
トルエン0.3mlに4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.2g及びピペリジン0.12gを加え、該混合液を室温で3時間撹拌した。その後、反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−ピペリジノピリミジン(以下、本化合物(2)と記す。)0.25gを得た。
H−NMR:1.60〜1.72(m,6H)、1.87(t,3H)、3.63〜3.69(m,4H)、4.97(q,2H)、8.04(s,1H)
製造例2−3
Figure 0004894225
トルエン0.3mlに4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.2g及びヘキサメチレンイミン0.14gを加え、該混合液を室温で3時間攪拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサヒドロ−1−{4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−ピリミジニル}アゼピン(以下、本化合物(3)と記す。)0.26gを得た。
H−NMR:1.56〜1.60(m,4H)、1.77〜1.81(m,4H)、1.87(t,3H)、3.74〜3.77(m,4H)、4.97(q,2H)、8.01(s,1H)
製造例2−4
Figure 0004894225
トルエン1mlに4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.53g及び3,5−ジメチルピペリジン(シス:トランス=約7:3の混合物)0.39gを加え、該混合物を室温で30分間撹拌した。その後、反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−(3,5−ジメチルピペリジノ)ピリミジン(以下、本化合物(4)と記す。)0.6gを得た。
なお本化合物(4)においてはピペリジン環上の2つのメチル基の相対配置に係るシス−トランス異性体が存在する。該製造例ではシス:トランス=約7:3の生成物を得た。
1H−NMR:0.80(dd,1H)、0.91(d,6H)、1.60〜1.72(m,2H)、1.81〜1.89(m,4H,involving a triplet at 1.87)、2.40(dd,2H)、4.39(dd,2H)、4.97(q,2H)、8.03(s,1H);
0.94(s)、1.49(t)、1.94〜2.03(m)、3.31(dd)、3.75(dd)、8.01(s)
製造例2−5
Figure 0004894225
トルエン0.2mlに4,5−ジフルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)ピリミジン0.1gとピロリジン0.04gを加え、該反応液を室温で3時間攪拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5−フルオロ−4−(2−ペンチニルオキシ)−6−ピロリジノピリミジン(以下、本化合物(5)と記す。)0.11gを得た。
1H−NMR:1.14(t,3H)、1.90〜1.96(m,4H)、2.22(qt,2H)、3.36〜3.68(m,4H)、4.99(t,2H)、8.02(s,1H)
製造例2−6
Figure 0004894225
トルエン0.2mlに4,5−ジフルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)ピリミジン0.1g及びピペリジン0.05gを加え、該混合液を室温で3時間攪拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5−フルオロ−4−(2−ペンチニルオキシ)−6−ピペリジノピリミジン(以下、本化合物(6)と記す。)0.12gを得た。
1H−NMR:1.14(t,3H)、1.60〜1.71(m,6H)、2.24(qt,2H)、3.67〜3.71(m,4H)、4.99(t,2H)、8.03(s,1H)
製造例2−7
Figure 0004894225
トルエン0.2mlに4,5−ジフルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)ピリミジン0.1g及びヘキサメチレンイミン0.06gを加え、該混合液を室温で3時間攪拌した。その後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサヒドロ−1−{5−フルオロ−6−(2−ペンチニルオキシ)−4−ピリミジニル}アゼピン(以下、本化合物(7)と記す。)0.13gを得た。
1H−NMR:1.15(t,3H)、1.52〜1.61(m,4H)、1.72〜1.79(m,4H)、2.24(qt,2H)、3.65〜3.74(m,4H)、4.99(t,2H)、8.01(s,1H)
製造例2−8
Figure 0004894225
アセトニトリル1mlに4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.36g、3,3−ジメチルピロリジン塩酸塩0.25g及び炭酸カリウム0.62gを加え、該混合物を70℃で5時間撹拌する。室温付近まで放冷した反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注加し、t−ブチルメチルエーテルで3回抽出する。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−5−フルオロ−6−(3,3−ジメチルピロリジン−1−イル)ピリミジン(以下、本化合物(8)と記す。)を得る。
製造例2−9
Figure 0004894225
アセトニトリル1mlに4−(2−ブチニルオキシ)−5,6−ジフルオロピリミジン0.2g、シス−2,6−ジメチルへキサハイドロアゼピン塩酸塩0.24g及び炭酸カリウム0.49gを加え、該混合物を70℃で5時間撹拌する。室温付近まで放冷した反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に注加し、t−ブチルメチルエーテルで3回抽出する。有機層を合わせ、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、1−(6−(2−ブチニルオキシ)ピリミジン−4−イル)−シス−2,6−ジメチルへキサハイドロアゼピン(以下、本化合物(9)と記す。)を得る。
製造例2−10
Figure 0004894225
トルエン1mlに4−(2−ブチニルオキシ)−6−フルオロピリミジン0.2g、3−トリフルオロメチルピペリジン0.15gを加え、該混合物を室温で30分間撹拌する。その後、反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、4−(2−ブチニルオキシ)−6−(3−トリフルオロメチルピペリジノ)ピリミジン(以下、本化合物(10)と記す。)を得る。
本化合物の製造に用いられるアミン化合物の製造を参考製造例に示す。
参考製造例3−1
3,3−ジメチルコハク酸10g及び尿素102.7gを160℃で10時間撹拌した。その後、100℃付近まで放冷した反応混合物に水を加え、室温付近まで放冷し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3,3−ジメチル−2,5−ピロリジンジオン7.8gを得た。
3,3−ジメチル−2,5−ピロリジンジオン
Figure 0004894225
1H−NMR:1.35(s,6H)、2.60(s,2H)、8.36(br,1H)
参考製造例3−2
テトラヒドロフラン15mlに水素化アルミニウムリチウム0.96gを懸濁し、ここに3,3−ジメチル−2,5−ピロリジンジオン1gを0℃少量ずつ加え、12時間加熱還流した。0℃に冷却後、水0.96ml、15%水酸化ナトリウム水溶液0.96ml、水2.88mlを順に加え、30分間撹拌後、無水硫酸マグネシウムを加え、セライト濾過した。得られたろ液に0℃で塩化水素−ジエチルエーテル溶液(1モル/L)15.74mlを加え、1時間撹拌後、濃縮し、3,3−ジメチルピロリジン塩酸塩0.45gを得た。
3,3−ジメチルピロリジン塩酸塩
Figure 0004894225
1H−NMR:1.19(s,6H)、1.79〜1.84(m,2H)、3.01〜3.07(m,2H)、3.43〜3.51(m,2H)、9.37(br,2H)
参考製造例3−3
エタノール80mlに、2,6−ジメチルシクロヘキサノン5gとヒドロキシルアミン塩酸塩5.51gとを懸濁させ、0℃でピリジン9.4gを滴下した。室温で4時間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、シス−2,6−ジメチルシクロヘキサノンオキシム3.1g及びトランス−2,6−ジメチルシクロヘキサノンオキシム1.3gを得た。
シス−2,6−ジメチルシクロヘキサノンオキシム
Figure 0004894225
1H−NMR:1.19(d,3H)、1.21(d,3H)、1.42〜1.51(m,1H)、1.53〜1.85(m,5H)、2.58〜2.67(m,1H)、3.39〜3.48(m,1H)、8.58(brs,1H)
トランス−2,6−ジメチルシクロヘキサノンオキシム
Figure 0004894225
1H−NMR:1.08(d,3H)、1.12(d,3H)、1.14〜1.25(m,1H)、1.52〜1.72(m,4H)、1.83〜1.91(m,1H)、2.32〜2.46(m,1H)、3.64〜3.69(m,1H)、
8.81(s,1H)
参考製造例3−4
キシレン40mlにシス−2,6−ジメチルシクロヘキサノンオキシム3.1gとポリリン酸12gを加え、100℃で10時間撹拌した。その後、室温付近まで放冷した反応混合物に氷水を注加し、炭酸カリウムを加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせて、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサハイドロ−シス−3,7−ジメチルアゼピン−2−オン2.5gを得た。
ヘキサハイドロ−シス−3,7−ジメチルアゼピン−2−オン
Figure 0004894225
1H−NMR:1.31(d,3H)、1.91(d,3H)、1.26〜1.36(m,1H)、1.40〜1.51(m,1H)、1.60〜1.76(3H)、1.91〜1.97(m,1H)、2.48〜2.56(m,1H)、3.49〜3.58(m,1H)、5.36(brs,1H)
参考製造例3−5
テトラヒドロフラン20mlに水素化アルミニウムリチウム0.54gを懸濁させ、ヘキサハイドロ−シス−3,7−ジメチルアゼピン−2−オン1gを0℃少量ずつ加え、10時間加熱還流した。0℃に冷却後、水0.54ml、15%水酸化ナトリウム水溶液0.54ml、水1.62mlを順に加え、30分撹拌後、無水硫酸マグネシウムを加え、セライト濾過した。得られたろ液に0℃で塩化水素−ジエチルエーテル溶液(1モル/L)8.4mlを加え、1時間撹拌後、濃縮し、シス−2,6−ジメチルヘキサハイドロアゼピン塩酸塩1gを得た。
シス−2,6−ジメチルヘキサハイドロアゼピン塩酸塩
Figure 0004894225
1H−NMR:1.01(d,3H)、1.21〜1.33(m,1H)、1.48(d,3H)、1.60〜1.72(m,2H)、1.79〜2.01(m,3H)、2.12〜2.21(m,1H)、2.77〜2.88(m,1H)、3.22(brd,1H)、3.54(brs,1H)、9.44(br,2H)
次に、本化合物の参考製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
参考製剤例1
本化合物(1)〜(10)9部を、キシレン37.5部及びジメチルホルムアミド37.5部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル10部及びドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく撹拌混合して乳剤を得る。
参考製剤例2
本化合物(1)〜(10)9部を、ラウリル硫酸ナトリウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合成含水酸化珪素微粉末20部及び珪素土65部を混合した中に加え、よく撹拌混合して水和剤を得る。
参考製剤例3
本化合物(1)〜(10)3部、合成含水酸化珪素微粉末5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部及びクレー57部を加え、よく撹拌混合し、ついでこれらの混合物に適当量の水を加え、さらに撹拌し、増粒機で製粒し、通風乾燥して粒剤を得る。
参考製剤例4
本化合物(1)〜(10)4.5部、合成含水酸化珪素微粉末1部、凝集剤としてドリレスB(三共社製)1部、クレー7部を乳鉢でよく混合した後にジュースミキサーで撹拌混合する。得られた混合物にカットクレー86.5部を加えて、充分撹拌混合し、粉剤を得る。
参考製剤例5
本化合物(1)〜(10)10部、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩50部を含むホワイトカーボン35部及び水55部を混合し、湿式粉砕法で微粉砕することにより、製剤を得る。
本化合物が有害生物の防除効力を有することを試験例にて示す。
試験例1
参考製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用散布液を調製した。
一方、ポリエチレンカップにキュウリを植え、第1本葉が展開するまで生育させ、そこにワタアブラムシ約20頭を寄生させた。1日後、そのキュウリに上記の試験用散布液を20ml/カップの割合で散布した。散布6日後にワタアブラムシの数を調査し、次の式により防除価を求めた。
防除価(%)={1−(Cb×Tai)/(Cai×Tb)}×100
なお、式中の文字は以下の意味を表す。
Cb:無処理区の処理前の虫数
Cai:無処理区の観察時の虫数
Tb:処理区の処理前の虫数
Tai:処理区の観察時の虫数
その結果、本化合物(1)〜(6)及び(7)の試験用散布液の処理区は各々防除価90%以上を示した。
試験例2
参考製剤例5により得られた供試化合物の製剤を有効成分濃度が500ppmとなるように水で希釈し、試験用散布液を調製する。
一方、ポリエチレンカップにキャベツを植えて第一本葉が展開するまで生育させ、第一本葉を残して他の葉は切除し、これにシルバーリーフコナジラミ成虫を放して約24時間産卵させる。こうして80〜100卵程度産卵されたキャベツを8日間温室内に保持し、該キャベツ上の卵から幼虫が孵化してきた状態のところに上記の試験用散布液を20ml/カップの割合で散布する。散布7日後に生存幼虫数を数える。
その結果、本化合物(1)〜(9)及び(10)の試験用散布液を処理したキャベツ葉における充分な防除効果が確認できる。


Claims (7)

  1. 式(V)
    Figure 0004894225
    〔式中、RはC3−C7アルキニル基を表し、Rは水素原子又はハロゲン原子を表し、R及びRは一緒になりC4−C7ポリメチレン基を表す。但し、該ポリメチレン基はハロゲン原子、トリフルオロメチル基及びC1−C4アルキル基からなる群より選ばれる1個又は2個以上の基で置換されていてもよい。〕
    で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物の製造方法において、
    式(II)
    Figure 0004894225
    〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
    で示される4,6−ジフルオロピリミジン化合物と、
    式(III)
    Figure 0004894225
    〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
    で示されるアルキノール化合物とを、第3級アミン化合物の存在下に反応させて
    式(I)
    Figure 0004894225
    〔式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
    示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物を製造する第一工程、
    及び、
    前記式(I)で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物と、
    式(IV)
    Figure 0004894225
    〔式中、R及びRは前記と同じ意味を表す。〕
    で示されるアミン化合物とを反応させて前記式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物を製造する第二工程、
    とからなることを特徴とする前記式(V)で示される4−アミノ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物の製造方法。
  2. 第3級アミン化合物がトリエチルアミンである請求項1記載の製造方法。
  3. 式(I)
    Figure 0004894225
    〔式中、RはC3−C7アルキニル基を表し、Rは水素原子又はハロゲン原子を表す。〕
    示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物の製造方法において、
    式(II)
    Figure 0004894225
    〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
    で示される4,6−ジフルオロピリミジン化合物と、
    式(III)
    Figure 0004894225
    〔式中、Rは前記と同じ意味を表す。〕
    で示されるアルキノール化合物とを、第3級アミン化合物の存在下に反応させることを特徴とする製造方法。
  4. 第3級アミン化合物がトリエチルアミンである請求項3記載の製造方法。
  5. 式(I)
    Figure 0004894225
    〔式中、RはC3−C7アルキニル基を表し、Rは水素原子又はハロゲン原子を表す。〕
    で示される4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物。
  6. がフッ素原子である請求項5記載の4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物。
  7. が2−ブチニル基又は2−ペンチニル基である請求項5又は6記載の4−フルオロ−6−アルキニルオキシピリミジン化合物。

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