JP4915738B2 - 水栓装置 - Google Patents
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Description
このような水栓装置において、支持部の外面に、吐水管の回転方向(詳しくはその基端部の回転方向)に離隔して一対の当接部を設ける一方、吐水管の基端部に径方向内方に突出する状態で当り部を設け、吐水管の回転の際にその当り部を当接部に当接させることによって、吐水管の回転を規制するようになした水栓装置が従来公知である。
例えば下記特許文献1にこの種の水栓装置が開示されている。
図18はその一例を示している。
204は吐水管200における円筒状の基端部で、吐水管200はこの基端部204が支持部202に外嵌され、かかる支持部202にて回転可能に支持されている。
例えば水栓装置を流し台のシンクに取り付けるに際して、シンクのサイズや形状によって、或いはその取付位置がシンクの中央位置である場合と、右側に偏った位置である場合、或いは左側に偏った位置である場合とで、吐水管200の適正な回転範囲が異なってくる。
また流し台が壁に面して設置されておらず、キッチンの中央に独立して設置されているような場合では、吐水管の必要な回転範囲も自ずと異なったものとなってくる。
この場合水栓装置の使い勝手が悪くなり、また場合によって吐水管先端部の吐水口がシンクから外れて、シンク外に誤って吐水されてしまうといったことも起り得る。
従って水栓装置としては、設置現場の状況に応じて吐水管の回転範囲を様々に調節できるようにしておくことが望ましい。
尚、吐水管の回転範囲の調節は水栓装置の設置現場で行うこともできるし、或いは水栓装置の設置現場の状況が予め分っている場合には設置に先立って事前に調節しておくことも可能である。
このようにすれば、ストッパ部材を容易に取り付けることができるとともに、雄ねじ部材を緩めることで第1の当接部材と第2の当接部材との相対位置を簡単に変化させ、且つその状態で雄ねじ部材を締め込むことで、それら第1の当接部材と第2の当接部材との相対位置を簡単に位置決め状態に固定することができる。
この場合、第1の当接部材と第2の当接部材とを回転方向に無段階で連続的に位置変更することが可能であり、吐水管の回転に対する規制位置を、即ち吐水管の回転範囲をより自在に調節することが可能となる。
図1において、10はカウンター(取付基体)12に対し取付孔14において取り付けられた水栓装置で、15は水栓装置10における水栓本体(支持部)、17は水栓本体15上部に設けられたシングルレバー操作部、16は水栓本体15から延び出した、先端部に吐水口18を有する吐水管である。
吐水管16は円筒状の基端部20を有しており、この基端部20において水栓本体15により回転可能に支持されている。
同図において22は取付装置で、水栓本体15はこの取付装置22にてカウンター12に取り付けられている。
そしてこの水栓本体15に対して、詳しくはその底部38に対して水,湯を供給するサプライ管24が取付孔14を貫通して接続されている。
尚23は、水栓本体15と取付装置22との締結個所を外側から覆って隠蔽する化粧リングである。
水栓本体15には、固定弁体26と、その上面を摺動する可動弁体28とを有する混合弁30が内蔵されており、そしてその可動弁体28に対して上記のシングルレバー操作部17が、連結軸32を介して作動的に連結されている。
この混合水は、混合室34から流出口36を経て図中下向きに流出し、更に吐水管16内部を流通して、先端部の吐水口18から吐出される。
またシングルレバー操作部17は、開口42の内側において固定ビス44により連結軸32にねじ締結され、そして固定ビス44による固定部が、開口42を閉鎖する化粧蓋46にて内側に隠蔽されている。
また以上とは逆の順序でそれらを再組付けすることができる。
基端部20には、径方向に貫通の取付孔52が形成され、そこに雄ねじ部材50が先端部を基端部20の内方に突出させる状態に取り付けられている。
ここで取付孔52は外周側の部分が大径の凹部54とされていて、そこに雄ねじ部材50の大径の頭部56が収容されている。
ここで第1の当接部材58と第2の当接部材60とは、基端部20の回転方向において相対位置が変化可能であり、その相対位置を変化させることによって、ストッパ部材48全体の周長を変えることができる。
尚第1の当接部材58,第2の当接部材60ともに内面,外面が何れも円弧面をなしている。
そして位置変化後において雄ねじ部材50を強く締め込むと、雄ねじ部材50と第1の当接部材58の雌ねじ部64との螺合作用によって、第1の当接部材58と第2の当接部材60とが基端部20の内面に強く締め付けられ、固定された状態となる。
即ちこの例では、雄ねじ部材50がストッパ部材48を基端部20に固定する固定手段、及び第1の当接部材58と第2の当接部材60との回転方向の相対位置を位置決めする位置決手段をなしている。
また一方、図3に示す状態から吐水管16を図中反時計方向に回転させると、角度θ1だけ回転したところで、今度は当り部66Aがストッパ部材48の図中左端に当接して、そこで吐水管16の回転が規制される。
ここでは第2の当接部材60を一杯まで図中左向きに回転させた状態で表しているが、勿論その途中の位置で雄ねじ部材50の締込みにより第2の当接部材60を位置決めし、固定状態としておくこともできる。
このときの回転角度はθ1で、図4(A)に示すのと同様である。
一方、吐水管16を逆方向である反時計方向に回転させ、そして角度θ2だけ回転させたところで、今度は当り部66Aがストッパ部材48における第2の当接部材60の図中左端に当接し、そこにおいて吐水管16の更なる回転が規制される。
即ち、第1の当接部材58と第2の当接部材60との回転方向の相対位置変化により、ストッパ部材48の全体の周長が変化することで、吐水管16の回転に対する規制位置が変化し、吐水管16の回転可能な範囲が変化せしめられる。
一方図7(B)に示すように吐水管16を反時計方向に角度θ1だけ回転させると、このとき当り部66Aがストッパ部材48の第1の当接部材58の図中左端に当接して、吐水管16の更なる回転が規制される。
従って本実施形態によれば、水栓装置10の設置現場の状況に応じて吐水管16の回転範囲を適正な範囲に調節することが可能となる。
尚、吐水管16の回転範囲の調節は水栓装置10の設置現場で行うこともできるし、或いは水栓装置10の設置現場の状況が予め分っている場合には、設置に先立って事前に調節しておくことも可能である。
この実施形態は、第1の当接部材58,第2の当接部材60ともに、基端部20の回転方向に延びる長孔62を有する形態として、それぞれを回転方向に相対位置変化可能に重ね合せるとともに、第1の当接部材58の更に径方向内側に、雌ねじ部64を有する締付部材68を設けて、雄ねじ部材50の先端部をその締付部材68の雌ねじ部64に螺合し、以ってストッパ部材48を基端部20の側に取付固定するようになした例である。
この例は水栓本体15の側、詳しくは底部38の外面にストッパ部材48を設け、対応して吐水管16の基端部20の側に当り部70を設けた例である。
ここで当り部70は、基端部20にねじ込んだ雄ねじ部材にて構成してあり、図示のようにこの当り部70は、径方向内方に突出する突起形状で構成してある。
そしてその噛合いにより、ストッパ部材48が水栓本体15の側に固定状態(回転方向に固定状態)とされている。
一方径方向外側の第2の当接部材60には、対応する嵌合孔78が設けられ、それら嵌合孔78と嵌合突起76との嵌合に基いて、第1の当接部材58と第2の当接部材60との回転方向位置(相対位置)が位置決めされるようになっている。
ここで第2の当接部材60には同一形状,同一大きさの嵌合孔78が、基端部20の回転方向に沿って複数設けられており、それら複数の嵌合孔78の何れに対しても嵌合突起76が嵌合可能である。
即ち、水栓本体15の側の雄セレーション部72と、第1の当接部材58の側の雌セレーション部74との噛合位置を回転方向に異ならせることで、第1の当接部材58の回転方向位置を変更し、且つ変更後の位置に固定状態とすることができる。
逆に図10に示す状態から吐水管16を反時計方向に角度θ3だけ回転させると、今度は当り部70がストッパ部材48の図中左端に当接して、そこで吐水管16の回転が規制される。
一方吐水管16を反時計方向に回転させると、吐水管16が角度θ3だけ回転したところで、当り部70が第1の当接部材58の図中左端に当接して、そこで吐水管16の更なる回転が規制される。
尚、第2の当接部材60を第1の当接部材58に対して図中左方向に回転移動させ、これによって吐水管16の回転に対する規制位置を変えることも勿論可能である。
尚図15の作用図では、吐水管16が時計方向と反時計方向とにそれぞれ角度θ4だけ回転したところで、吐水管16の回転が規制される場合を表わしている。
図において80A,80Bは、水栓本体15の外面と吐水管16の基端部20の内面との間の環状空間に配置された、水栓本体15及び基端部20とは別体をなすブロック状の当接部材で、互いに基端部20の回転方向に離隔して配置されている。
ここでブロック状をなす一対の当接部材80A,80Bは、外面及び内面が何れも円弧形状をなしており、その外面が基端部20の内面に対して相対摺動可能となしてある。
そしてその噛合いに基いて一対の当接部材80A,80Bが水栓本体15側に固定状態とされている。
また一方、吐水管16の基端部20には、図10に示すのと同様の突起形状の当り部70が径方向内方に突出する状態で設けられている。
また逆方向である反時計方向に吐水管16を回転させると、吐水管16が角度θ5だけ回転したところで、当り部70が今度は図中左側の当接部材80Aに当接して、そこで吐水管16の回転が規制される。
例えば図10〜図15の実施形態において、ストッパ部材48を水栓本体15側ではなく、吐水管16の基端部20の側に設け、基端部20の内面に雌セレーション部を、ストッパ部材48の外面に雄セレーション部を設けて、それらを噛み合わせるようになし、また水栓本体15側に当り部を設けるといったことも可能である。
この点については図16及び図17に示す例においても同様である。
同様に図3〜図9のストッパ部材48を水栓本体15側に設けて固定手段により固定し、また当り部を吐水管16の基端部20側に設けるといったことも可能である。更に水栓本体以外の支持部にて吐水管16の基端部20を回転可能に支持するようになすことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
15 水栓本体(支持部)
16 吐水管
18 吐水口
20 基端部
48 ストッパ部材
50 雄ねじ部材
58 第1の当接部材
60 第2の当接部材
62 長孔
66A,66B,70 当り部
72 雄セレーション部
74 雌セレーション部
76 嵌合突起
78 嵌合孔
80A,80B 当接部材
Claims (6)
- 先端部に吐水口を有する吐水管の円筒状の基端部を該吐水管に対する支持部に外嵌し、該支持部にて該基端部を回転可能に支持するようになした水栓装置において
前記支持部の外面又は前記基端部の内面の一方に且つ該外面と内面との間の空間内に、それら支持部及び基端部とは別体をなし、径方向に重なる状態に配置されて該基端部の回転方向に互いに相対位置が変化可能な部分リング状をなす第1の当接部材及び第2の当接部材を有するストッパ部材を設けるとともに、それら第1の当接部材と第2の当接部材との相対位置を位置決めする位置決手段及び前記ストッパ部材を前記一方に固定する固定手段を設け、
且つ前記支持部の外面又は前記基端部の内面の他方には、該ストッパ部材における前記基端部の回転方向の端に当接する当り部を設けて、該当接により前記吐水管の回転を規制するようになすとともに、前記第1の当接部材及び第2の当接部材の前記相対位置の変化による前記ストッパ部材の周長の変化により、該吐水管の回転規制の位置を変化可能となしてあることを特徴とする水栓装置。 - 請求項1において、前記ストッパ部材が前記吐水管の基端部の内面に設けてあるとともに、該基端部には前記固定手段及び位置決手段を兼ねた雄ねじ部材が設けてあって、該雄ねじ部材の締込みにより該ストッパ部材が該基端部に固定され且つ前記第1の当接部材と第2の当接部材との前記相対位置が位置決めされるようになしてあることを特徴とする水栓装置。
- 請求項2において、前記第1の当接部材が径方向の内側に、前記第2の当接部材が径方向の外側にそれぞれ配置されており、該第2の当接部材には前記基端部の回転方向に延びる貫通の長孔が設けられていて、前記雄ねじ部材が該長孔を径方向に挿通し、先端部が前記第1の当接部材に螺合されていることを特徴とする水栓装置。
- 請求項1において、前記位置決手段が、前記第1の当接部材と前記第2の当接部材との一方に設けられた嵌合孔と、他方に設けられて該嵌合孔に嵌合する嵌合突起とで構成してあり、且つ該嵌合孔は前記基端部の回転方向に沿って複数設けてあることを特徴とする水栓装置。
- 請求項1,4の何れかにおいて、前記固定手段が、前記ストッパ部材に設けられた可動側のセレーション部と、対応する前記支持部の外面又は前記基端部の内面の一方に設けられた固定側のセレーション部とで構成してあり、それら可動側のセレーション部と固定側のセレーション部との噛合いに基いて前記ストッパ部材が固定され、且つ噛合位置を変化させることで該ストッパ部材が前記基端部の回転方向に位置変化可能となしてあることを特徴とする水栓装置。
- 請求項5において、前記ストッパ部材が前記支持部の外面に設けてあり、前記固定側セレーション部が該支持部の外面に、前記可動側のセレーション部が前記ストッパ部材の内面に設けてあることを特徴とする水栓装置。
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