JP4854593B2 - 水栓装置 - Google Patents
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Description
このような水栓装置において、支持部の外周面に、吐水管の回転方向に離隔して一対の当り部を設ける一方、吐水管の基端部にストッパ突起を径方向に貫通する状態に設け、吐水管の回転の際にストッパ突起を当り部に当接させることによって、吐水管の回転を規制するようになした水栓装置が従来公知である。
例えば下記特許文献1にこの種の水栓装置が開示されている。
図13はその一例を示している。
204は吐水管200における円筒状の基端部で、吐水管200はこの基端部204が支持部202に外嵌され、かかる支持部202にて回転可能に支持されている。
例えば水栓装置を流し台に取り付けるに際して、流し台のサイズや形状によって、或いはその取付位置がシンクの中央位置である場合と、右側に偏った位置である場合、或いは左側に偏った位置である場合とで、吐水管200の適正な回転範囲が異なってくる。
また流し台が壁に面して設置されておらず、キッチンの中央に独立して設置されているような場合では、吐水管の必要な回転範囲も自ずと異なったものとなってくる。
この場合水栓装置の使い勝手が悪くなり、また場合によって吐水管先端部の吐水口がシンクから外れて、シンク外に誤って吐水されてしまうといったことも起り得る。
従って水栓装置としては、設置現場の状況に応じて吐水管の回転範囲を調節できるようにしておくことが望ましい。
設置現場において吐水管の回転範囲を調節するために、吐水管を含む水栓装置を分解してしまうと、再び水栓装置を組んだときに元の適正な組付状態に戻らないまま水栓が設置されてしまう恐れがあり、或いは分解や再組付けの際にシール部材が損傷してシールの信頼性が損なわれてしまう恐れも生ずる。
このようにすればストッパ突起の径方向位置、詳しくは吐水管内方へのストッパ突起の突出量を、吐水管の基端部の外部から簡単に調節することができる。
かかる請求項4では、ストッパ作用位置まで突出し状態に設けた2つのストッパ突起を、対応する相手側の支持部の外周面の当り部に当接させることで吐水管の回転範囲を規制でき、且つストッパ作用する2つのストッパ突起の吐水管の回転方向位置を変えることで吐水管の回転範囲を変更でき、回転範囲の調節の自由度が高い利点が得られる。
これら請求項3,請求項4においても、上記取付孔を雌ねじ部を有する取付孔となし、ストッパ突起を雄ねじ部材となしておくことができる(請求項5)。
図1において、10はカウンター(取付基体)12に対し取付孔14において取り付けられた水栓装置で、15は水栓装置10における水栓本体(支持部)、17は水栓本体15上部に設けられたシングルレバー操作部、16は水栓本体15から延び出した、先端部に吐水口18を有する吐水管である。
吐水管16は円筒状の基端部20を有しており、この基端部20において水栓本体15により回転可能に支持されている。
同図において22は取付装置で、水栓本体15はこの取付装置22にてカウンター12に取り付けられている。
そしてこの水栓本体15に対して、詳しくはその底部38に対して水,湯を供給するサプライ管24が取付孔14を貫通して接続されている。
尚23は、水栓本体15と取付装置22との締結個所を外側から覆って隠蔽する化粧リングである。
水栓本体15には、固定弁体26と、その上面を摺動する可動弁体28とを有する混合弁30が内蔵されており、そしてその可動弁体28に対して上記のシングルレバー操作部17が連結軸32を介して作動的に連結されている。
この混合水は混合室34から流出口36を経て図中下向きに流出し、更に吐水管16内部を流通して、先端部の吐水口18から吐出される。
具体的には、径方向の最も内側位置の当り部として一対の第1の当り部40A,40Bが、更にその外側位置に一対の第2の当り部42A,42Bが、更にその外側位置に一対の第3の当り部44A,44Bが設けられている。
これら3対の当り部40A及び40B,42A及び42B,44A及び44Bは、それぞれ周方向の異なった位置に設けられている。
尚この例では吐水管16、即ちその基端部20の回転範囲の中央位置を基準として、3対の当り部における各一方の当り部40A,42A,44Aに対し、他方の当り部40B,42B,44Bが回転方向の対称位置にそれぞれ配置されている。
ここで取付孔46は雌ねじ部50と、これよりも大径をなす凹部52とを有しており、そして雌ねじ部50にストッパ突起48の雄ねじ部54が螺合され、また凹部52にストッパ突起48の頭部56が収容可能となしてある。
尚58は、雄ねじ部材からなるストッパ突起48を隠蔽するキャップである。
先ず図4(A)は、吐水管16の回転範囲を最も狭く規制する場合で、このときにはストッパ突起48は、その先端部が径方向の最も内側位置にある第1の当り部40A,40Bに対し当接可能とされ、他の当り部42A及び42B,44A,44Bに対しては当接不能とされる。
また図3に示す位置から吐水管16を反時計方向に回転させると、吐水管16がθ1だけ反時計方向に回転したところで、ストッパ突起48が当り部40Aに当接して、そこで吐水管16の回転が規制される。
また逆方向である反時計方向に吐水管16を回転させると、中央位置から角度θ2だけ吐水管16が回転したところで、ストッパ突起48が当り部42Aに当接し、更なる吐水管16の回転が規制される。
この例は、吐水管16における基端部20に複数(ここでは3つ)の取付孔64-1,64-2,64-3を設け、それぞれに雄ねじ部材からなるストッパ突起66-1,66-2,66-3を取り付けて、それらを水栓本体15側の当り部44A,44Bに当接させるようになした例である。
即ちこの例では、3つのストッパ突起66-1,66-2,66-3のうち、ストッパ作用させるべきものとして左側と右側の2つのストッパ突起66-1,66-3が選択され、それらのストッパ作用により吐水管16の回転が規制される。
従ってこの例においては、ストッパ突起66-2を取付孔64-2から抜き出しておいても良い。
この点は図中右側のストッパ突起66-3についても同様である。
またストッパ作用させるべき2つのストッパ突起を3つから任意の組合せで選択することで吐水管16の回転範囲を様々に調節でき、調節の自由度が高い利点を有する。
例えば上記実施形態では何れも雄ねじ部材にてストッパ突起を構成しているが、場合によって雄ねじ部を有しない軸状の部材、その他にてストッパ突起を構成することも可能であるし、また上記実施形態では水栓本体自体が吐水管の支持部をなしているが、水栓本体以外の部材にて支持部を構成することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
15 水栓本体(支持部)
16 吐水管
18 吐水口
20 基端部
40A,40B 第1の当り部
42A,42B 第2の当り部
44A,44B 第3の当り部
48,60-1,60-2,60-3,66-1,66-2,66-3 ストッパ突起
Claims (5)
- 先端部に吐水口を有する吐水管の円筒状の基端部を該吐水管に対する支持部に外嵌し、該支持部にて該基端部を回転可能に支持するようになし、該支持部の外周面には該吐水管の回転方向に離隔して一対の当り部を設ける一方、前記吐水管の基端部にはストッパ突起を径方向に貫通する状態に設け、該吐水管の回転の際に該ストッパ突起を前記当り部に当接させることによって該吐水管の回転を規制するようになした水栓装置において
前記支持部の外周面には、径方向の異なった位置に複数の前記当り部を、前記吐水管の回転方向の異なった位置に且つ径方向内側に位置する当り部ほど、径方向外側の当り部よりも該吐水管の回転範囲の中央側に位置するように設け、
且つ前記ストッパ突起は、前記吐水管の回転の際に先端部が前記径方向に位置の異なった複数の前記当り部の何れかに対して当接可能、他の当り部に対して当接不能となる複数のストッパ作用位置の何れかとなるように、前記吐水管の径方向内方への突出量が調節可能となしてあり、該ストッパ突起の該複数のストッパ作用位置の何れかへの切替えによって、吐水管の回転規制の位置を調節可能となしてあることを特徴とする水栓装置。 - 請求項1において、前記ストッパ突起が雄ねじ部材となしてあり、前記吐水管に設けた雌ねじ部を有する取付孔に該ストッパ突起を螺合により取り付けるようになしてあることを特徴とする水栓装置。
- 先端部に吐水口を有する吐水管の円筒状の基端部を該吐水管に対する支持部に外嵌し、該支持部にて該基端部を回転可能に支持するようになし、該支持部の外周面には該吐水管の回転方向に離隔して一対の当り部を設ける一方、前記吐水管の基端部にはストッパ突起を径方向に貫通する状態に設けて、該吐水管の回転の際に該ストッパ突起を前記当り部に当接させることによって該吐水管の回転を規制するようになした水栓装置において
前記吐水管の基端部には、前記ストッパ突起を取付可能な複数の取付孔を設けて、各取付孔に前記ストッパ突起を取り付け、ストッパ作用させるべきストッパ突起を複数から選択して該選択したストッパ突起を、先端部が前記当り部に対して当接可能なストッパ作用位置まで突出し状態としておくか
又は複数から選択した前記取付孔に前記ストッパ突起を前記ストッパ作用位置まで突出状態に取り付けて、他の取付孔には該ストッパ突起を非取付状態となし、以って前記吐水管の回転規制の位置を調節可能となしてあることを特徴とする水栓装置。 - 請求項3において、前記取付孔が3以上の複数設けてあるとともに、2つの該取付孔に前記ストッパ突起が前記ストッパ作用位置まで突出状態に設けてあることを特徴とする水栓装置。
- 請求項3,4の何れかにおいて、前記取付孔が雌ねじ部を有するものとなしてあり、前記ストッパ突起が雄ねじ部材となしてあることを特徴とする水栓装置。
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