JP4881317B2 - 金属触媒の沈降速度、沈降密度の制御の改善および凝集剤の使用による性能の改善 - Google Patents
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Description
本発明の上記およびその他の目的は、1つ以上の凝集剤を金属触媒およびその前駆体に添加して、その沈降および密度特性を最適化することによって実現される。こうした処理によって改善することのできる触媒の種類には、金属粉末触媒、メタルブラック触媒、金属ホウ水素化物、Raney型金属触媒、Ushibara型金属触媒およびその他の非担持金属触媒が含まれる。担持触媒およびその前駆体の沈降および密度特性も、特にこれらの特性が触媒の電荷/粒径特性に左右される場合は、本発明によって改善することができる。本発明に包含される触媒には、元素周期表の1A、2A、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、IB、IIB、IIIA、IVA、VA及びVIAの元素1つ以上が含まれる。また、本発明には、凝集剤の添加を介して上述の元素でドープ処理した触媒が含まれる。凝集剤の適用は、これらの触媒およびその前駆体の調製、洗浄、使用およびリサイクリングの期間中に実施することができる。Raney型触媒の場合、合金の活性化前、触媒への合金の活性化中、触媒の洗浄中、触媒の促進中、触媒の使用中、触媒の使用後濾過中、触媒のリサイクリング中、これらの時間枠のいくつかの最中および/またはこれらの時間枠すべての最中に、最適化された凝集剤を添加することができる。本発明はすべての種類の凝集剤を包含する。望ましい凝集剤の1種は、中性、陰イオン性および陽イオン性のポリアクリルアミドを主成分とするものである。凝集剤は、顆粒、エマルジョン、水溶液、非油性分散液または他のあらゆる通常用いられる型として使用することができる。凝集剤は、粉末、あらかじめ溶解した溶液、エマルジョン、改変したい触媒懸濁液に添加される処理触媒懸濁液の一部および/または触媒懸濁液に添加できる別の原料の処理懸濁液の一部として触媒懸濁液に添加することができる。Degussa社のPraestol(登録商標)製品は下記の実施例で使用されているが、本発明は他の業者の凝集剤すべてをも包含する。また、これらの凝集剤は、上述の触媒の元素周期表の1A、2A、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、IB、IIB、IIIA、IVA、VA及びVIAの元素1つ以上による促進の改善にも用いることができる。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.14g/mlであった場合の、平均粒径が28μm以下のRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表1に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.14g/mlであった場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が28μm以下の実施例1のRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.90g/mlであった場合の、平均粒径が28μm以下のRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本実施例で用いる触媒を、著明量のミネラルおよび陽イオンを含むきわめて硬度の高い水で調製した。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表2に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.90g/mlであった場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が28μm以下の実施例2のRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.67g/mlであった場合の、平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表3に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.67g/mlであった場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が53μm以下の実施例3のRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.43g/mlであった場合の、平均粒径が43μm以下のRaney−Cu触媒と凝集剤との処理
湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表4に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.43g/mlであった場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が43μm以下の実施例4のRaney−Cu触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.60g/mlであった場合の、平均粒径が38μm以下のRaney−Co触媒と凝集剤との処理
湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表5に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.60g/mlであった場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が38μm以下の実施例5のRaney−Cu触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.54g/mlであり、あらかじめ活性化した合金がドープした元素を含む場合の、平均粒径が53μm以下のFeでドープしたRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本処理は、約11%以下のFeを含む、FeでドープしたRaney−Ni触媒を用いて実施し、Feはすでにあらかじめ活性化した合金に存在していた。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表6に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.54g/mlであった場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が53μm以下の実施例6のFeでドープしたRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.60g/mlであり、あらかじめ活性化した合金がドープした元素を含む場合の、平均粒径が33μm以下のFeおよびCrでドープしたRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本処理は、FeおよびCrでドープしたRaney−Ni触媒を用いて実施し、CrおよびFeは、Cr:Fe重量比5:1であらかじめ活性化した合金に存在していた。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集物を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表7に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.60g/mlであった場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が33μm以下の実施例7のCrおよびFeでドープしたRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.74g/mlであり、あらかじめ活性化した合金がドープした元素を含み、触媒がその調製の洗浄段階中に凝集剤で前処理された場合の、平均粒径が33μm以下のFeおよびCrでドープしたRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本処理は、FeおよびCrでドープしたRaney−Ni触媒を用いて実施し、CrおよびFeは、Cr:Fe重量比5:1であらかじめ活性化した合金に存在していた。本実施例の触媒と実施例7の触媒の唯一の差は、本触媒がその調整中の最終洗浄段階で凝集剤Praestol(登録商標)2515で洗浄されたという点である。最終洗浄段階で、本触媒100gを0.05wt.%のPraestol(登録商標)2515溶液3mlで処理した。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表8に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.74g/mlであり、触媒がすでにその調製中に凝集剤Praestol(登録商標)2515で処理された場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が33μm以下の実施例8のCrおよびFeでドープしたRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.45g/mlであり、あらかじめ活性化した合金がドープした元素を含む場合の、平均粒径が33μm以下のFeおよびCrでドープしたRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本処理は、FeおよびCrでドープしたRaney−Ni触媒を用いて実施し、CrおよびFeは、Cr:Fe重量比1以下:1であらかじめ活性化した合金に存在していた。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表9に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.45g/mlである場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が33μm以下の実施例9のCrおよびFeでドープしたRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.13g/mlであり、あらかじめ活性化した合金がMoを含む場合の、平均粒径が33μm以下のMoでドープしたRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本処理は、Moでドープした、Raney−Ni触媒を用いて実施し、Moはあらかじめ活性化した合金に存在していた。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表10に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.13g/mlであり、あらかじめ活性化した合金がMoを含む場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が33μm以下の実施例10のMoでドープしたRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が2.11g/mlであり、触媒を活性化後にドープした場合の、平均粒径が53μm以下のMoでドープしたRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本処理はMoでドープしたRaney−Ni触媒を用いて実施したもので、触媒は最初に活性化した後、モリブデン酸ナトリウム塩で濃度2%Moまでドープした。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表11に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が2.11g/mlであり、触媒を活性化後にドープした場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が53μm以下の実施例11のMoでドープしたRaney−Ni触媒の沈降特性
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が2.05g/mlであり、触媒を活性化後にドープした場合の、平均粒径が53μm以下のMoでドープしたRaney−Ni触媒と凝集剤との処理
本処理はMoでドープしたRaney−Ni触媒を用いて実施したもので、触媒は最初に活性化した後、モリブデン酸アンモニウム塩で濃度2.5%Moまでドープした。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表12に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が2.05g/mlであり、触媒を活性化後にドープした場合の、凝集剤で処理した、平均粒径が53μm以下の実施例12のMoでドープしたRaney−Ni触媒の沈降特性
MoO3で活性化した平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒のMoドープを改善するための凝集剤の使用
非ドープの湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液およびMoO3を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。触媒に添加したMoO3の量は、触媒中のMoが1wt.%になるのに十分なものであった。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるか、また上澄み液が溶解したMoを含んでいるかどうかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表13に示す。
MoO3で活性化した平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒のMoドープを改善するための凝集剤の使用
湿潤Raney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)をMoO3 13.5g、0.05wt.% Praestol(登録商標)806 BC凝集剤溶液220mlおよび十分量の水と混合し、合計容量を800mlとした。その後、この混合物を1時間攪拌し、沈殿触媒の上の上澄み液が含むMoが0 ppmであることを確認した。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。この目盛り付きシリンダーに蒸留水を入れて容量を100mlとし、ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒は沈降の速い凝集物となり、目盛り付きシリンダーの最終量は32mlで、この触媒ケーキの沈降密度は1.25g/mlであった。沈降から15分後、触媒上の上澄み液は清澄で、Moを含まなかった。この触媒を本明細書の試料14と呼ぶ。
MoO3で活性化した平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒のMoドープを改善するための凝集剤の使用
Raney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)を十分量の水中で攪拌し、この懸濁液の合計容量を800mlとした。その合間に、50%NaOH溶液4mlを水80mlに添加し、MoO3 13.5gをこの溶液に溶解した。触媒懸濁液を5分間攪拌した後、上述のMo溶液を10分かけて均等に触媒へ添加し、その後、0.05wt.% Praestol(登録商標)806 BC凝集剤溶液110mlを添加し、この溶液をさらに30分間攪拌した。さらに0.05wt.% Praestol(登録商標)806 BC凝集剤溶液110mlを触媒懸濁液に添加し、このスラリーをさらに5時間攪拌した後、沈殿触媒の上の上澄み液が含むMoが0 ppmであることを確認した。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。この目盛り付きシリンダーに蒸留水を入れて容量を100mlとし、ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を観察し測定した。触媒は沈降の速い凝集物となり、目盛り付きシリンダーの最終量は30mlで、この触媒ケーキの沈降密度は1.33g/mlであった。沈降から15分後、触媒上の上澄み液は清澄で、Moを含まなかった。この触媒を本明細書の試料15と呼ぶ。
ホルムアルデヒドで改変した平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒の懸濁および沈降特性を改善するための凝集剤の使用
平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)を水1Lと混合し、攪拌して均質な懸濁液を形成した。その合間に、工業銘柄37%ホルムアルデヒド水溶液105mlを、5%NaOH水溶液225mlと混合した。このホルムアルデヒド/NaOH溶液を20分かけて触媒スラリーに均等に添加し、さらに1時間攪拌した。その後、触媒を沈降させ、上澄み液が含むNiおよびホルムアルデヒドがそれぞれ0 ppmであることを確認した。この触媒の蒸留水1Lを用いた洗浄を2回行った。触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表14に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が1.90g/mlである場合の、ホルムアルデヒドで処理した、平均粒径が53μm以下の実施例16のRaney−Ni触媒の沈降特性
ホルムアルデヒドで改変した平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒の懸濁および沈降特性を改善するための凝集剤の使用
平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)を800mlのスラリーの一部として攪拌して、均質な懸濁液を形成した。工業銘柄37%ホルムアルデヒド水溶液を正確に112.5ml計り、5分かけて触媒スラリーに均等に添加し、さらに1時間攪拌した。その後、触媒を沈降させ、凝集剤で処理するための試料を採取した。触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表15に示す。
湿潤触媒ケーキの当初の沈降密度が2.11g/mlである場合の、ホルムアルデヒドで処理した、平均粒径が53μm以下の実施例17のRaney−Ni触媒の沈降特性
平均粒径が53μm以下である場合の、ホルムアルデヒド改変Raney−Ni触媒の懸濁および沈降特性を改善するための凝集剤の使用
平均粒径が53μm以下のRaney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)を800mlのスラリーの一部として攪拌して、均質な懸濁液を形成した。工業銘柄37%ホルムアルデヒド水溶液を正確に112.5ml計り、5分かけて触媒スラリーに均等に添加し、さらに1時間攪拌した。その後、触媒を沈降させ、凝集剤で処理するための試料を採取した。触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液および10wt.%NaOH水溶液2mlを添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表16に示す。
平均粒径が28μm以下である場合の、Moで促進した使用済みRaney−Ni触媒の懸濁および沈降特性を改善するための凝集剤の使用
1.2%Moでドープした活性化したNi触媒を、糖の加水分解産物の水素化方法のバッチで50回以上リサイクルした。この湿潤使用済み触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。蒸留水で目盛り付きシリンダーを80mlまで満たし、望ましい量である0.05 wt.%の凝集剤溶液を添加して、蒸留水を用いて合計容量が100mlになるようにした。ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒が凝集物を形成しながら沈降するかどうかを記録し、相対沈降速度を観察し、最終的な触媒層の沈降容量を記録した。沈降から15分後の懸濁液の上澄み液が濁っているか澄んでいるかにも留意した。試験対象となるすべての種類の凝集剤添加に対してこの手順を繰り返し、凝集剤を触媒に添加しない場合の対照試料も調製した。凝集剤の種類、その量および対応するこの種の触媒の沈降特性を表17に示す。
触媒の平均粒径が28μm以下である場合の、使用済みのMoで促進したRaney−Ni触媒と50wt.%ソルビトール水溶液との5wt.%懸濁液の沈降特性を改善するための凝集剤の使用
1.2%Moでドープした活性化したNi触媒を、糖の加水分解産物の水素化方法のバッチで50回以上リサイクルした。この触媒を用いて、この触媒と50wt.%ソルビトール水溶液との5wt.%懸濁液を2つ調製した。各懸濁液は、湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を50wt.%ソルビトール溶液430gに添加して調製した。1つの懸濁液は添加剤を全く含まず、これを対照として使用したのに対し、もう1つは0.05wt.% 806 BC陽イオン性Praestol(登録商標)溶液10mlで処理した。いずれの触媒懸濁液も室温で攪拌して、均質なスラリーを形成し、攪拌を両方同時に停止した。806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は迅速に沈降し、上澄み液は清澄となったが、806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含まない触媒スラリーは沈降が緩徐で、清澄な上澄み液は得られなかった。その後、これらの2つの懸濁液を60℃まで加熱し、均質に攪拌し、攪拌を両方同時に停止した。この高温において806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は、凝集剤を含まない懸濁液に比して、迅速に沈降し、より清澄な上澄み液が得られた。
触媒の平均粒径が28μm以下である場合の、使用済みのMoで促進したRaney−Ni触媒と50wt.%グルコース水溶液との5wt.%懸濁液の沈降特性を改善するための凝集剤の使用
1.2%Moでドープした活性化したNi触媒を、糖の加水分解産物の水素化方法のバッチで50回以上リサイクルした。この触媒を用いて、この触媒と50wt.%グルコース水溶液との5wt.%懸濁液を2つ調製した。各懸濁液は、湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を50wt.%グルコース溶液430gに添加して調製した。1つの懸濁液は添加剤を全く含まず、これを対照として使用したのに対し、もう1つは0.10wt.% 806 BC陽イオン性Praestol(登録商標)溶液5mlで処理した。いずれの触媒懸濁液も室温で攪拌して、均質なスラリーを形成し、攪拌を両方同時に停止した。806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は迅速に沈降し、30分後に上澄み液は清澄となったが、806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含まない触媒スラリーは沈降が緩徐で、清澄な上澄み液は得られなかった。その後、これらの2つの懸濁液を60℃まで加熱し、均質に攪拌し、攪拌を両方同時に停止した。この高温において806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は、凝集剤を含まない懸濁液に比して、迅速に沈降し、より清澄な上澄み液が得られた。
触媒の平均粒径が28μm以下である場合の、Moで促進した新鮮なRaney−Ni触媒と50wt.%ソルビトール水溶液との5wt.%懸濁液の沈降特性を改善するための凝集剤の使用
これらの試験は、1.2%Moでドープした、新鮮な市販の活性化Ni触媒で実施した。この触媒を用いて、この触媒と50wt.%ソルビトール水溶液との5wt.%懸濁液を2つ調製した。各懸濁液は、湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を50wt.%ソルビトール溶液430gに添加して調製した。1つの懸濁液は添加剤を全く含まず、これを対照として使用したのに対し、もう1つは0.05wt.% 806 BC陽イオン性Praestol(登録商標)溶液10mlで処理した。いずれの触媒懸濁液も室温で攪拌して、均質なスラリーを形成し、攪拌を両方同時に停止した。806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は迅速に沈降し、上澄み液は清澄となったが、806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含まない触媒スラリーは沈降が緩徐で、清澄な上澄み液を得るのに時間がかかった。その後、これらの2つの懸濁液を60℃まで加熱し、均質に攪拌し、攪拌を両方同時に停止した。この高温において806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は、凝集剤を含まない懸濁液に比して、迅速に沈降し、より清澄な上澄み液がはるかに早くに得られた。
触媒の平均粒径が28μm以下である場合の、Moで促進した新鮮なRaney−Ni触媒と50wt.%グルコース水溶液との5wt.%懸濁液の沈降特性を改善するための凝集剤の使用
これらの試験は、1.2%Moでドープした、新鮮な市販の活性化Ni触媒で実施した。この触媒を用いて、この触媒と50wt.%グルコース水溶液との5wt.%懸濁液を3つ調製した。各懸濁液は、湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を50wt.%グルコース溶液430gに添加して調製した。1つ目の懸濁液は添加剤を全く含まず、これを対照として使用し、2つ目は0.10wt.% 806 BC陽イオン性Praestol(登録商標)溶液5mlで処理し、3つ目は0.10wt.% 2515陰イオン性Praestol(登録商標)溶液5mlで処理した。この3つの触媒懸濁液すべてを室温で攪拌して、均質なスラリーを形成し、攪拌を3つ同時に停止した。806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は迅速に沈降し、15分以内に上澄み液は清澄となった。2515陰イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液も迅速に沈降し、15分以内に上澄み液は清澄となった。しかし、凝集剤を添加していない触媒スラリーは緩徐に沈降し、清澄な上澄み液を得るのにより時間がかかった。これらの懸濁液を60℃まで加熱し、均質に攪拌し、攪拌を3つ同時に停止した。この高温において806 BC 陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液は、迅速に沈降し、15分以内に上澄み液は清澄となった。2515陽イオン性Praestol(登録商標)を含む触媒懸濁液も60℃で迅速に沈降し、15分以内に上澄み液は清澄となった。しかし、室温での実験と同様に、60℃での凝集剤を添加していない触媒スラリーは緩徐に沈降し、凝集剤を添加した懸濁液に比して、清澄な上澄み液を得るのに時間がかかった。
触媒の平均粒径が53μm以下である場合の、Moで促進した新鮮なRaney−Ni触媒の沈降特性を改善するための凝集剤の使用
MoでドープしたRaney−Ni触媒100g(乾燥重量で58.75g)を十分量の水中で攪拌し、この懸濁液の合計容量を200mlとした。その後、0.05wt.% Praestol(登録商標) 2515溶液7.5mlを触媒懸濁液に添加し、30分間攪拌した。結果得られた湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。この目盛り付きシリンダーに蒸留水を入れて容量を100mlとし、ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を観察し測定した。触媒は沈降の速い凝集物となり、目盛り付きシリンダーの最終量は35mlで、この触媒ケーキの沈降密度は1.14g/mlであった。沈降から15分後、触媒上の上澄み液は清澄であった。この触媒を本明細書の試料24と呼ぶ。
Raney−Ni触媒のジステアリルアミンへの包埋を改善するための凝集剤の使用
Raney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)を800mlのスラリーの一部として攪拌して、均質な懸濁液を形成した。その後、0.05wt.% Praestol(登録商標) 852 BC 212.5mlを触媒懸濁液に添加し、10分間攪拌した。凝集剤による処理を行う前の、沈降した湿潤触媒ケーキの密度は1.05g/mlであり、処理後、沈降した湿潤触媒ケーキの密度は1.65g/mlに上昇した。密度は上昇したが、凝集剤で処理した触媒は、沈降中に凝集挙動を示し、それにより未処理の触媒よりも沈降が迅速になった。この処理した触媒は最初に沈降させ、その後上澄み液を吸引によって除去した。残った湿潤触媒を真空下で加熱して、残存する水分をできるだけ除去し、溶解したジエステアリルアミンを添加し、混合物を均質化し、この均質の混合物を冷却した表面上で打錠して、二級アミン中の改変触媒の包埋小滴を形成した。包埋塊中の触媒の最終濃度は60wt.%であった。元の触媒に比して、本発明の凝集剤で処理した触媒は沈降が速いために包埋がはるかに速く、沈降した場合の触媒層のサイズははるかに小さく、吸い上げることのできた水の量がはるかに多く、真空下で除去しなければならない水の量がはるかに少なかったことを示した。吸い上げは蒸発よりもはるかに迅速でエネルギーも必要としないため、凝集剤で処理した触媒は包埋迅速なだけではなく、コストもかからない。凝集剤で処理した触媒も凝集物を形成するため、触媒包埋バッチ全体の均質性が改善されるという意味から、均質化方法も優れていた。
ホルムアルデヒドで処理したRaney−Ni触媒のモノステアリルアミンへの包埋を改善するための凝集剤の使用
Raney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)を800mlのスラリーの一部として攪拌して、均質な懸濁液を形成した。工業銘柄37%ホルムアルデヒド水溶液を正確に112.5ml計り、5分かけて触媒スラリーに均等に添加し、さらに1時間攪拌した。その後、0.05wt.% Praestol(登録商標) 852 BC 250mlを触媒懸濁液に添加し、10分間攪拌した。凝集剤による処理を行う前、ホルムアルデヒドで改変した触媒はきわめて緩徐に沈降し、凝集物を形成しないまま沈降し、沈降した湿潤触媒ケーキの密度は1.90g/mlであった。凝集剤での処理後、ホルムアルデヒド改変触媒は迅速に沈降し、凝集物を形成しながら沈降し、沈降した湿潤触媒ケーキの密度は1.81g/mlであった。このホルムアルデヒドで改変し凝集剤で処理した触媒は、沈降中に凝集挙動を示し、そのため凝集剤で処理しなかった触媒よりも迅速に沈降することができた。この処理した触媒は最初に沈降させ、その後上澄み液を吸引によって除去した。残った湿潤触媒を真空下で加熱して、残存する水分をできるだけ除去し、溶解したモノステアリルアミンを添加し、混合物を均質化し、この均質の混合物を冷却した表面上で打錠して、一級アミン中の改変触媒の包埋小滴を形成した。包埋塊中の触媒の最終濃度は60wt.%であった。元の触媒に比して、本発明の凝集剤で処理した触媒は沈降が速いために包埋がはるかに速く、沈降した場合の触媒層のサイズは、この特別な凝集剤の処理の前後で実質的に同じであり、吸い上げることのできた水の量および真空下で除去しなければならなかった水の量がいずれの例でも同じであったことを示した。凝集剤で処理した触媒も凝集物を形成したため、触媒包埋バッチ全体の均質性が改善されるという意味から、均質化方法も優れていた。ホルムアルデヒドで改変しなかった触媒に比して、本発明の触媒はアンモニアの生成量がはるかに少なく、包埋方法および保存中に一級脂肪アミンをより多く留めた。このため、本発明によれば、きわめて優れた沈降特性を有するRaney−Ni触媒を迅速に包埋することができ、一級アミンは問題を引き起こすアンモニアを発生させる二級アミンに変換されない。この方法は、二級および一級アミンの両方でのホルムアルデヒドで改変したRaney型触媒のすべてを包埋するのにも使用することができる。
Raney−Ni/Al合金のNaOHによる活性化の改善のための凝集剤の使用
20wt.% NaOH水溶液9kgを0.05wt.% Praestol(登録商標) 806 BC溶液250mlと混合し、95℃まで加熱した。その後この加熱混合物に53%Ni/47%Al合金880gを1時間かけて添加し、このスラリーをさらに30分間この温度で攪拌した。この新鮮に活性化した触媒は凝集挙動を示し、活性化溶液のデカンテーションが速くなり、引き続く洗浄段階では、通常に活性化した触媒に比して沈降挙動に優れ、上澄み液がより清澄な触媒を得ることができた。
新鮮に活性化したRaney−Ni触媒の洗浄の改善のための凝集剤の使用
20wt.% NaOH水溶液9kgを95℃まで加熱し、53%Ni/47%Al合金880gを1時間かけてこの加熱混合物に添加した。このスラリーをこの温度でさらに30分攪拌した。この新鮮に活性化した触媒を沈降させ、上澄みのアルミン酸ナトリウム/苛性溶液を吸い上げによって除去した。その合間に、水1Lを0.05wt.% Praestol(登録商標) 806 BC溶液250mlと混合し、この溶液を新鮮に活性化しデカントした触媒に添加した。この触媒を希釈凝集剤溶液中で30分間攪拌し、沈降させた。この触媒は凝集挙動を示したため、きわめて速く沈降し、通常に活性化した触媒に比して洗浄段階が速く、上澄み液もより清澄であった。
Raney−Ni/Al合金の活性化および結果得られた新鮮に活性化したRaney−Ni触媒の洗浄の改善のための凝集剤の使用
20wt.% NaOH水溶液9kgを95℃まで加熱し、53%Ni/47%Al合金880gを1時間かけてこの加熱混合物に添加した。このスラリーをこの温度でさらに20分攪拌した後、0.05wt.% Praestol(登録商標) 806 BC溶液250mlを添加し、このスラリーをさらに10分間攪拌して、懸濁液を静置して冷却した。この新鮮に活性化した触媒を沈降させ、上澄みのアルミン酸ナトリウム/苛性溶液を吸い上げによって除去した。この触媒は凝集挙動を示したため、きわめて速く沈降し、これにより、通常に活性化した触媒に比して、活性化溶液のデカンテーションおよび触媒の洗浄段階が速くなり、上澄み液もより清澄となった。
Raney−Ni/Al合金と水の懸濁液の汲み出しの改善のための凝集剤の使用
合金を活性化溶液に水懸濁液として添加することは時に有益であり、この場合、この懸濁液の沈降特性が確認されており、容易に汲み出しできることが重要である。53%Ni/47%Al合金880gを10分かけて、0.05wt.% Praestol(登録商標) 806 BC溶液250mlを水750mlに添加して調製した水溶液に添加した。結果得られた懸濁液は沈降後容易に再びスラリーにすることができ、合金懸濁液タンクから活性化容器へと容易に汲み上げることができ、汲み上げ速度に関係なく、ポンプ内での合金の詰まりや懸濁液の不均質性といった問題も生じなかった。この合金懸濁液を1時間かけて、20wt.% NaOH水溶液9kgを含む活性化反応器に汲み上げて、95℃まで加熱した。このスラリーをこの温度でさらに30分攪拌した。この新鮮に活性化した触媒を沈降させ、上澄みのアルミン酸ナトリウム/苛性溶液を吸い上げによって除去した。その後、水1Lを添加し、触媒とともに10分間攪拌した後、沈降させてこの洗浄溶液を吸い上げられるようにした。この洗浄段階をさらに2回反復した。この触媒は凝集挙動を示したため、きわめて速く沈降し、これにより、通常に活性化した触媒に比して、触媒の洗浄段階が速くなり、上澄み液もより清澄となった。
平均粒径が53μm以下である場合の、MoO3による活性化Raney−Ni触媒のMoドープ処理の改善のための凝集剤の使用
湿潤Raney−Ni触媒850g(乾燥重量で500g)を0.05wt.% Praestol(登録商標)806 BC凝集剤溶液220mlおよび十分量の水と混合し、合計容量を800mlとした。その後、この混合物を30分間攪拌し、その後MoO3 13.5gをこのスラリーに添加して、さらに30分間攪拌した。沈殿触媒の上の上澄み液が含むMoが0 ppmであることを確認した。湿潤触媒ケーキ40g(乾燥重量で23.5g)を計量し、目盛り付きシリンダーに入れた。この目盛り付きシリンダーに蒸留水を入れて容量を100mlとし、ストッパーを目盛り付きシリンダーの上部にはめ込み、1分間激しく振盪して、触媒の沈降特性を記録し測定した。触媒は沈降の速い凝集物となり、目盛り付きシリンダーの最終量は29mlで、この触媒ケーキの沈降密度は1.38g/mlであった。沈降から15分後、触媒上の上澄み液は清澄で、Moを含まなかった。この触媒を本明細書の試料31と呼ぶ。
活性化後にMoでドープしたRaney−Ni触媒
活性化後にMoで1.2wt.%までドープ処理し(モリブデン酸アンモニウム化合物を介する)、平均粒径が53μmであるRaney−Ni触媒を用いて、本発明に従って改変した触媒と比較した。この触媒を本明細書の試料CE1と呼ぶ。
2000rpmで回転する撹拌機を導入するバブルを備えたバッフルガラス反応器でニトロベンゼンの水素化を実施し、大気圧および25℃で9.1%ニトロベンゼンエタノール溶液110ml中で触媒1.5g(乾燥重量)を処理した。これらの試験の結果を表18に示す。
2000rpmで回転する撹拌機を導入するバブルを備えたバッフルガラス反応器でブチロニトリルの水素化を実施し、大気圧および50℃で、蒸留水20ml、50wt.% NaOH 0.5ml、メタノール100mlおよびブチロニトリル10mlを含む溶液中で触媒6g(乾燥重量)を処理した。これらの試験の結果を表19に示す。
40%フルクトース水溶液500gを1Lのオートクレーブ中で50バールで処理し、フルクトースを水素化した。反応温度100℃および2.4wt.%触媒を、本明細書で用いられるRaney−Ni触媒に対して用いた。オートクレーブには最初に触媒およびフルクトース溶液を入れ、窒素で3回のパージおよび水素5バールでの4回のパージを行った。その後反応器を45バールまで加圧し、1015rpmで攪拌を開始して、反応混合物を室温から望ましい最終的な反応温度まで加熱した。反応混合物が加熱されると、水蒸気の増加による圧力が形成され、最初の水素消費により一度この圧力が急落すると、水素圧を50バールに調節して反応を持続させた。反応が進行するにつれて試料を採取し、これらをHPLCで解析した。これらの試験の結果を表20に示す。
スラリー相のアジポニトリルの水素化を、1Lのスチールオートクレーブで、触媒3g(乾燥重量)、アジポニトリル86.4g、エタノール314g、30wt.% NaOH溶液2mlおよび水20gで実施した。反応器を窒素で3回、水素で3回パージした後、オートクレーブを25バールまで加圧し、2000rpmで攪拌した後、温度を室温から75℃まで約60分かけて上昇させた。反応が開始したら、反応圧力を25バールに一定に維持した。反応混合物からGC解析のための試料を、反応時間0、15、30および45分に採取した。反応が停止した後、反応混合物を触媒から分離してGCで解析した。結果を表21に示す。反応の後、凝集剤で処理した触媒すべてで沈降挙動の改善が認められた。凝集剤で処理した触媒が、凝集剤で処理しなかった触媒に比して性能に優れていることも興味深い。可逆性の毒物として働く、強度な吸収力を有するシッフ塩基の回避に起因するアジポニトリルからヘキサメチレンジアミンへの水素化においては、NaOHおよびその他の塩基の添加が、これらの触媒の選択性および活性を促進することが知られている(さらなる詳細については、D.J.Ostgard,M.Berweiler,S.Roeder and P.Panster,"Catalysts of OrganiCreactions",D.G.Morrell editor,Marcel Dekker,Inc.,New York,2002,273−294を参照されたい)。驚くべきことに、凝集剤の存在は本反応系の効率性をさらに高めた。このため、本技術は反応物と固定触媒層の触媒表面との相互作用をも改善するのに用いることができると考えられる。
適用実施例4に記載の本発明の触媒に対するスラリー相のアジポニトリルの水素化の結果
CrおよびFeで促進したRaney−Ni中空球固定触媒層の産生およびその凝集剤による処理
特許文献(Ostgardらによる米国特許6747180号、Ostgardらによる米国特許6649799号、Ostgardらによる米国特許6573213号およびOstgardらによる米国特許6486366号)に従って、CrおよびFeで促進したNi/Al合金およびNi接合剤の懸濁液を含む水性ポリビニルアルコールを、スタイロフォームの球の流動床に噴霧することによって、活性化Raney−Ni中空球を製造した。この噴霧は2段階で実施した。含漬後、コーティングしたスタイロフォームの球を最初に乾燥し、750℃でか焼してスタイロフォームを焼き切り、金属シェルを安定化させた。次に、合金でできたこの中空球を20〜30%苛性溶液で1.5〜2時間、80〜100℃で活性化させた。触媒を洗浄し、軽度の苛性水溶液(pH10.5以下)中で保存した。活性化したCrおよびFeでドープ処理したNi中空球100mlを、攪拌した水溶液400ml中に浸漬したバスケットに入れた。その後、この溶液に0.05wt.% Praestol(登録商標) 806 BC凝集剤溶液50mlを添加し、さらに1時間攪拌し、結果得られた活性化中空球を、結果得られた処理溶液の一部の中で保存した。この触媒を本明細書の試料32と呼ぶ。
CrおよびFeで促進したRaney−Ni中空球固定触媒層の産生
特許文献(Ostgardらによる米国特許6747180号、Ostgardらによる米国特許6649799号、Ostgardらによる米国特許6573213号およびOstgardらによる米国特許6486366号)に従って、CrおよびFeで促進したNi/Al合金およびNi接合剤の懸濁液を含む水性ポリビニルアルコールを、スタイロフォームの球の流動床に噴霧することによって、活性化Raney−Ni中空球を製造した。この噴霧は2段階で実施した。含漬後、コーティングしたスタイロフォームの球を最初に乾燥し、750℃でか焼してスタイロフォームを焼き切り、金属シェルを安定化させた。次に、合金でできたこの中空球を20〜30%苛性溶液で1.5〜2時間、80〜100℃で活性化させた。触媒を洗浄し、軽度の苛性水溶液(pH10.5以下)中で保存した。この触媒を本明細書の試料33と呼ぶ。
水で保護された活性化中空球40mlを、最初に窒素でパージし、次に水素でパージしたチューブ反応器に入れ、触媒を水素下で乾燥した。この水素化は、メタノール用液中の20wt.%アジポニトリルとともに、65バール、113℃、LHSV値0.26および1.03/hで細流床にて実施した。また、反応物は反応供給1LにつきNaOH1.9gを含んだ。表22はこれらの試験の結果を示す。これらの結果は、スラリー相で実施した適用実施例4の結果を裏付けるものである。
適用実施例5に記載のRaney−Ni固定触媒層に対する細流床のアジポニトリルの水素化の結果
HMDA=ヘキサメチレンジアミン
ACN=アミノカプロニトリル
水で保護された活性化中空球40mlを、最初に窒素でパージし、次に水素でパージしたチューブ反応器に入れ、触媒を水素下で乾燥した。この水素化は、メタノール用液中の20wt.%アジポニトリルとともに、65バール、113℃、LHSV値0.26および1.03/h−1で細流床にて実施した。また、反応物は反応供給1LにつきNaOH1.9gおよび0.05wt.% Praestol(登録商標) 806 BC凝集剤溶液2mlを含んだ。表23はこれらの試験の結果を示す。
Moを含むRaney−Ni中空球固定触媒層の促進のための凝集剤の使用
特許文献(Ostgardらによる米国特許6747180号、Ostgardらによる米国特許6649799号、Ostgardらによる米国特許6573213号およびOstgardらによる米国特許6486366号)に従って−Ni/Al合金およびNi接合剤の懸濁液を含む水性ポリビニルアルコールを、スタイロフォームの球の流動床に噴霧することによって、活性化Raney−Ni中空球を製造した。この噴霧は2段階で実施した。含漬後、コーティングしたスタイロフォームの球を最初に乾燥し、750℃でか焼してスタイロフォームを焼き切り、金属シェルを安定化させた。次に、合金でできたこの中空球を20〜30%苛性溶液で1.5〜2時間、80〜100℃で活性化させた。触媒を洗浄し、軽度の苛性水溶液(pH10.5以下)中で保存した。活性化したNi中空球100mlを、攪拌した水溶液400ml中に浸漬したバスケットに入れた。その後、この溶液に0.05wt.% Praestol(登録商標) 806 BC凝集剤溶液50mlおよびMoO3 2.7gを添加し、さらに1時間攪拌した。撹拌後、この処理溶液は0ppmのMoを含むことが確認され、Moすべてが触媒の表面に成功裏に吸着したことが明らかになった。この触媒を本明細書の試料34と呼ぶ。
Claims (39)
- Raney型触媒の調製の間に凝集剤が添加されることを特徴とする、凝集剤の添加によるRaney型触媒またはRaney型触媒の前駆体の懸濁および沈降特性の調節方法。
- 凝集剤が、Raney型合金の懸濁液に添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が、合金の活性化の開始時、終了時および/または最中に添加される請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が、触媒の洗浄の開始時、終了時および/または最中に添加される請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が、最終の洗浄方法の終了時に添加される請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が、本触媒のドラムに添加される請求項1に記載の方法。
- 温度0〜150℃で、時間は一瞬の接触から24時間以上、1つ以上の溶媒の存在下で、液相で触媒と接触させることによって、金属表面と強力に相互作用する、ホルムアルデヒド、ギ酸金属塩、一酸化炭素、二酸化炭素、アルデヒド類、ケトン類、アミド類、カルボン酸、カルボン酸塩および有機分子といった原料を用いて1つ以上の塩基の存在下でのカーボン含有残分の蒸着を介して改変されたRaney型触媒であって、カーボン蒸着段階の開始時、終了時および/または最中に、凝集剤の添加により処理溶液中で保存した触媒であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 温度0〜150℃で、時間は一瞬の接触から24時間以上、1つ以上の溶媒の存在下で、液相中の、ホルムアルデヒドおよびギ酸ナトリウムといった原料を用いてカーボン含有残分の蒸着を介して改変されたRaney型触媒であって、カーボン蒸着段階の開始時、終了時および/または最中に、凝集剤の添加により処理溶液中で保存した触媒であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 温度0〜150℃で、時間は一瞬の接触から24時間以上、1つ以上の溶媒および塩基の存在下で、液相中の、ホルムアルデヒドおよびギ酸ナトリウムといった原料を用いて1つ以上の塩基の存在下でのカーボン含有残分の蒸着を介して改変されたRaney型触媒であって、カーボン蒸着段階の開始時、終了時および/または最中に、凝集剤の添加により処理溶液中で保存した触媒であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が共吸着剤の存在下で添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 凝集剤がキラルテンプレートの存在下で添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- ポリアクリルアミドが凝集剤として使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 陽イオン性ポリアクリルアミドが凝集剤として使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 陰イオン性ポリアクリルアミドが凝集剤として使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 中性のポリアクリルアミドが凝集剤として使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- ポリアクリル酸および/またはその誘導体が凝集剤として使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 1つ以上のキラル中心を有するポリアクリルアミドまたはポリアクリル酸の誘導体が凝集剤として使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が触媒スラリーに粉末として添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が触媒スラリーにあらかじめ溶解した溶液として添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が触媒スラリーにエマルジョンとして添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 凝集剤が触媒、触媒前駆体または異なる原料の前処理された懸濁液の一部として添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 触媒の沈降特性が触媒の電荷/粒径比に左右されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 触媒前駆体の沈降特性が触媒の電荷/粒径比に左右されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- Raney型触媒が元素周期表のVIII及びIBの元素1つ以上からなり、元素周期表の1A、2A、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、IB、IIB、IIIA、IVA、VAおよびVIAの元素1つ以上でドープ処理されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- Raney型触媒が元素周期表のVIII及びIBの元素1つ以上からなり、元素周期表のVIB、VIIB、VIIIおよびIBの元素1つ以上でドープ処理されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- Raney型触媒が元素周期表のVIII及びIBの元素1つ以上からなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- Raney型合金が元素周期表のVIII及びIBの元素1つ以上と合金を形成するAlからなり、元素周期表の1A、2A、IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIII、IB、IIB、IIIA、IVA、VAおよびVIAの元素1つ以上でドープ処理されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- Raney型合金が元素周期表のVIII及びIBの元素1つ以上と合金を形成するAlからなり、元素周期表のVIB、VIIB、VIIIおよびIBの元素1つ以上でドープ処理されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- Raney型合金が元素周期表のVIII及びIBの元素1つ以上と合金を形成するAlからなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 有機化合物の変換のための請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- 不飽和化合物の水素化のための請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- プロキラル不飽和化合物の鏡像選択的な水素化の改善のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- 有機化合物中のニトロ基の水素化のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- 有機化合物中のニトリル基の水素化のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- 糖からポリオール類への水素化のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- フルクトースからマンニトールへの鏡像選択的な水素化の改善のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- 有機化合物中のカルボニル基の水素化のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- ジニトリル類の水素化のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
- アジポニトリルの水素化のための、請求項1から29までのいずれか1項によるRaney型触媒およびRaney型触媒系の使用。
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