JP4866103B2 - 複合繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、湿度により可逆的に捲縮率が大きく変化する複合繊維に関する。より詳しくは、染色や仕上げ工程を経ても優れた捲縮率変化特性を発揮し、湿潤時の空隙が乾燥時のそれよりも低下する布帛が得られる複合繊維に関する。
木綿・羊毛・羽毛等の天然繊維が湿度変化にて可逆的に形態・捲縮率が変化することは、従来良く知られている。合成繊維にかかる機能を持たせようとする検討が古くから行われており、ナイロン6と変性ポリエチレンテレフタレートとをサイドバイサイド型複合繊維での提案がすでに特許文献1及び2等でなされている。これら公知の複合繊維では湿度変化による可逆的な捲縮率の変化が小さいため実用に到っていない。
その後、熱処理条件を改良した特許文献3及び4等が提案されている。さらに、特許文献5〜8等、上記従来技術を応用したものが提案されている。しかしながら、上記の従来技術は、染色や仕上げといった工程を経ると、捲縮率の変化が小さくなり、実用的なレベルに到達していないのが実情である。
これに対して、特許文献9には、ポリエステル成分とポリアミド成分とが扁平状に接合され、且つ、ポリアミド成分をナイロン4の如く吸湿率の高いポリアミドを用い前述の課題を改善する試みもなされているが、ナイロン4の製糸安定性が悪く、捲縮性能が熱処理を経ての低下し、やはりかかる複合繊維でも実用面で限界がある。
一方、最近では上記の如く製糸性面及び仕上げ加工面からの安定品質確保の他、近年は要求特性の多様化において布帛とした際の『透け』が問題になってきている。すなわち、合成繊維や天然繊維などからなる通常の織編物を、スイミングウェアー、スポーツウェアーなどに使用すると、水や雨により湿潤することにより布帛が『透け』やすくなり、又、防風性、保温性が低下するといった問題も生じている。
特公昭45−28728号公報 特公昭46−847号公報 特開昭58−46118号公報 特開昭58−46119号公報 特開昭61−19816号公報 特開2003−82543号公報 特開2003−41444号公報 特開2003−41462号公報 特開平3−213518号公報
本発明は、上記の従来の技術を背景になされたもので、その目的は、水にぬれても『透けない』特性を有しかつ布帛の空隙が減少することによって防風性、保温性が向上する布帛とすることができ、染色・仕上げなどの工程を経た後でもこれらの優れた特性を安定して発揮する複合繊維を提供することにある。
本発明者の研究によれば、上記目的は、ポリエステル成分とポリアミド成分とが接合された繊維横断面形状を有する複合繊維であって、該複合繊維を30分間沸水処理し、さらに100℃で30分間乾熱処理して捲縮を発現させ、これを160℃で1分間乾熱処理した繊維の捲縮率DCが0.2〜3.0%であり、さらに該繊維を水浸漬後の捲縮率HCが0.5〜7.0%であり、下記式で表されるこれらの捲縮率の差ΔCが0.3〜6.8%であることを特徴とする複合繊維、により達成できることを見出した。
ΔC(%)=HC(%)−DC(%)
本発明によれば、水にぬれても『透けない』特性を有し、さらにその際、布帛の空隙が減少するため防風性、保温性も向上させることができる複合繊維を提供することができる。しかも、本発明の複合繊維は、染色、仕上げなどの工程を経てもこれらの優れた特性を安定して発揮することができるため極めて実用的であり、衣料などの最終製品として、従来にない優れた機能や快適性を提供できるといった効果をも奏するものである。
本発明の複合繊維を構成するポリエステル成分としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を挙げることができ、中でもコスト及び汎用性の観点からポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
本発明においては、上記ポリエステル成分は、5−スルフォイソフタル酸が共重合されている変性ポリエステルであることが好ましい。その際、5−ナトリウムスルフォイソフタル酸の共重合量が多すぎると、ポリアミド成分とポリエステル成分との接合界面にて剥離が生じ難くなる反面、優れた捲縮性能が得られなくなり、又、捲縮性能を上げるためには結晶化を促進する必要があるが、結晶化を促進するために延伸熱処理温度を上げると糸切れが発生し易くなり、製糸の面で好ましくない。逆に、上記共重合量が少なすぎると、延伸熱処理でポリエステル成分の結晶化が進み易くなり、優れた捲縮特性が得られる半面、ポリアミド成分とポリエステル成分との接合界面にて剥離が生じ易くなる傾向にあるので好ましくない。このため、5−ナトリウムスルフォイソフタル酸の共重合量は、2.0〜4.5モル%が好ましく、2.3〜3.5モル%がより好ましい。
また、ポリエステル成分の固有粘度が低すぎると、製糸性が低下すると共に毛羽が発生しやすくなり、工業的な生産および品質の面で好ましくない。逆に、上記固有粘度が高すぎても、5−ナトリウムスルフォイソフタル酸の共重合による増粘作用にてポリエステル成分側の紡糸性および延伸性が低下して、毛羽や断糸が発生しやすくなる。したがって、ポリエステル成分の固有粘度は、0.30〜0.43が好ましく、0.35〜0.41がより好ましい。
一方、ポリアミド成分は、主鎖中にアミド結合を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン12等が挙げられ、中でも、製糸安定性、汎用性の観点から特にナイロン6、ナイロン66が好ましい。また、上記ポリアミド成分には、これらをベースに他の成分が共重合されていてもよい。
また、以上に説明した両成分には、酸化チタンやカーボンブラック等の顔料、公知の抗酸化剤、帯電防止剤耐光剤等がそれぞれ含有されていてもよい。
本発明の複合繊維は、上記のポリエステル成分と上記のポリエステル成分とポリアミド成分とが接合された繊維横断面形状を有する複合繊維である。ポリアミド成分とポリエステル成分との複合の形態としては、両成分がサイドバイサイド型に接合した形態が捲縮発現の観点から好ましい。上記複合繊維の断面形状としては、円形断面でも非円形断面でもよく、非円形断面では例えば三角断面や四角断面等を採用することができる。なお、上記複合繊維の断面内には中空部が存在していてもかまわない。
また、繊維横断面におけるポリエステル成分とポリアミド成分との比率としては、面積を基準として、ポリエステル成分/ポリアミド成分が30/70〜70/30が好ましく、60/40〜40/60がより好ましい。
本発明においては、上記複合繊維を30分間沸水処理し、さらに100℃で30分間乾熱処理して捲縮を発現させ、これを160℃で1分間乾熱処理した繊維が、次に述べる、捲縮率DC、水浸漬後の捲縮率HC、およびこれらの捲縮率の差ΔCに関する要件を同時に満足していることが肝要である。本発明者らの検討した結果、かかる捲縮特性を有する複合繊維は、吸湿によって捲縮率が増加し、水に濡れても布帛が『透ける』ことがなく、かつ布帛の目が詰まって空隙が少なくなり防風性、保温性が向上し、しかも染色や仕上げなどの工程を経た後でもかかる特性を安定して発揮することを見出した。
すなわち、捲縮率DCは0.2〜3.0%、好ましくは0.3〜2.5%、より好ましくは0.4〜2.3%とする必要がある。上記捲縮率DCが0.2%未満の場合は、フラットな繊維となり布帛としたとき風合いが悪くなる。一方、上記捲縮率DCが3.0%を超える場合は、捲縮DCが水浸漬後の捲縮率HCより大きくなり、目的とする水に濡れて布帛が透け難く、かつ布帛の目が大きく開き空隙が大きくなるため防風性・保温性に優れた布帛を得ることができない。
水浸漬後の捲縮率HCは0.5〜7.0%、好ましくは0.8〜6.5%、より好ましくは1.0〜6.0%である。HCが0.5%未満の場合は水浸漬後の捲縮率自体が低すぎて目的とする透け防止効果や、防風性、保温性が不十分となるので好ましくない。一方、HCの値が7.0%を越える場合は、水を含んだとき布帛が大きく収縮するため実用的でなく風合いも低下するので好ましくはない。
上記HCとDCとの差ΔCは0.3〜6.8%、好ましくは0.7〜5.5%、より好ましくは0.8〜5.0%である。ΔCが0.3%未満の場合は、水浸漬後の捲縮率向上の効果が少なく、目的とする水に濡れて透け難く、防水性、保温性にも優れた布帛を得ることができない。一方、ΔCが6.8%を超える場合は、水を含んだとき布帛が大きく収縮するため実用的でなく風合いも低下するので好ましくはない。
本発明の複合繊維の形態であるが、ポリエステル成分を捲縮形態の内側に配置し、ポリアミド成分を捲縮の外側に配置した形態とすることが望ましい。かかる形態では水を含むことによってポリアミド成分が伸長してより捲縮が増加するためである。その意味において、ポリエステル成分及びポリアミド成分共に余り結晶性を高めないほうが好ましい結果を与える。しかしながら、結晶性が低すぎると第2延伸ローラーでの熱処理に耐えることができなくなり、その結果、延伸性が低下するので好ましくない。
本発明の複合繊維の総繊度は、通常の衣料用素材として用いられるのは40〜200dtex、単糸繊度は1〜6dtexのものを用いることができる。なお、必要に応じて交絡処理を施して良い。
本発明の複合繊維を製造するには例えば特開2000−144518号公報に記載されているが如き、高粘度成分側と低粘度側の吐出孔を分離し且つ、高粘度側の吐出線速度を小さくした(吐出断面積を大きくした)紡糸口金を用い、高粘度側吐出孔に溶融ポリエステルを通過させ低粘度側吐出孔側に溶融ポリアミドを通過させて接合させ、冷却固化させることにて得ることができる。引き取った紡出糸条の延伸は、一旦これを巻き取った後延伸、必要に応じて熱処理する別延のほか、一旦巻き取らないで延伸、必要に応じて熱処理を行う直延のどちらの方法も採用することができる。紡糸速度としては、1000〜3500m/分が好ましく採用することができる。また、例えば、2つのローラーを設置した延伸機で直延により延伸・熱セットを行う場合は、第1ローラーで50〜100℃として糸条を予熱し、次いで第2ローラーを80〜170℃として熱セットする方法を採用することができる。また、第1ローラーと第2ローラー間で実施する延伸の倍率は前述の捲縮特性を満足すべき条件に合わすべきことによって目的を達成することができる。
本発明の複合繊維において、捲縮を発現させるためには、まずこれを沸騰水で処理する。これにて、ポリエステル成分が内側に配置された捲縮が得られる。ただ、この状態では水分を含んだ状態であるため、水の可塑化効果にてポリアミドが伸びてくるので捲縮自体は時間と共に変化して不安定なものとなるので、乾熱処理して水分を除き、捲縮を安定化させる。この捲縮特性の安定化の基準として、その捲縮特性は前述の如き複合繊維を30分間沸水処理し、さらに100℃で30分間乾熱処理して捲縮を発現させ、これを160℃で1分間乾熱処理することが必要であり、かかる方法にて評価した複合繊維は通常実施される仕上げ工程での熱処理を施しても目的の性能を有する布帛を得ることができるのである。
本発明の複合繊維は単独で使用することができるのはもちろん、他繊維と混繊しての混繊糸としても使用できる。又、必要に応じて更に仮撚り加工を行い仮撚り加工糸としても使用することができる、又、伸度の異なる複合仮撚りとしても使用することができる。
本発明の複合繊維は衣料用の各種の用途に使用することができ、例えば、水着をはじめ各種のスポーツウェア、インナー素材、ユニフォーム等において防透性や、防風性、保温性といった快適性を要求される用途において、特に好ましく使用することができる。
勿論、本複合繊維と天然繊維との複合にてもより一層効果を発揮することができ、更に、ウレタンあるいはポリトリメチレンテレフタレートとの組み合わせにて更にストレッチ性を付与して用いても構わない。
以下実施例により、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
(1)ポリアミド及びポリエステルの固有粘度
ポリアミドはm−クレゾールを溶媒として使用し30℃で測定した。又、ポリエステルはオルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定した。
(2)製糸性
良好 :10時間連続紡糸を行い、糸切れが0〜1回と製糸性は良好である。
やや不良:10時間連続紡糸を行い、糸切れが2〜4回と製糸性はやや悪い。
不良 :10時間連続紡糸を行い、糸切れが5回以上と製糸性は極めて悪い。
(3)ポリアミド成分とポリエステル成分との界面剥離
複合繊維の任意の断面について、1070倍のカラー断面写真をとり、フィラメント中のポリアミド成分とポリエステル成分との界面剥離の状況を調査した。
無 :界面での剥離が殆ど(0〜1個)存在しなかった。
やや有:界面での剥離が2〜10個のフィラメントに存在していた。
有 :殆ど全てのフィラメントに界面での剥離が存在していた。
(4)強度(cN/dtex)、伸度(%)
繊維試料を気温25℃、湿度60%の恒温恒湿に保たれた部屋に一昼夜放置した後、サンプルの長さ100mmを(株)島津製作所製引っ張り試験機テンシロンにセットし、200mm/分の速度にて伸張し、破断時の強度、伸度を測定した。
(5)10%伸長応力(cN/dtex)
上記の強度及び伸度を測定した応力−伸度曲線において、10%伸長時の応力を求め、その値を複合繊維の繊度にて除した値より求めた。
(6)捲縮率DC、水浸漬後の捲縮率HC、およびそれらの差ΔC
複合繊維にて2700dtexのカセを作り、6g(2.2mg/dtex)の軽荷重の下で沸騰水中にて30分間処理した。濾紙にて水分を軽くのぞき、次いで6g(2.2mg/dtex)の荷重下で100℃の乾熱にて30分間乾燥して水分を除去した。さらに、このカセを6g(2.2mg/dtex)の荷重下で160℃の乾熱にて1分間熱処理して測定試料とした。
(a)捲縮率DC(%)
上記の処理を行った測定資料(カセ)を6g(2.2mg/dtex)の荷重下にて5分処理し、次いで、このかせを取り出し、さらに600g(合計606g:2.2mg/dtex+220mg/dtex)の荷重をかけ1分放置しそのカセの長さL0を求めた。次いで、600gの荷重を外し、6g(2.2mg/dtex)の荷重下にて1分放置しその長さL1を求めた。下記の計算式より、捲縮率DCを求めた。
DC(%)=L0−L1/L0×100
(b)水浸漬後の捲縮率HC(%)
捲縮率DCを求めた後の同じカセを用い、6g(2.2mg/dtex)の荷重下で水中(室温)にて10時間処理した。このカセを濾紙にて水をふき取り、更に600g(合計606g:2.2mg/dtex+220mg/dtex)の荷重を更にかけ1分放置し、そのカセの長さL2を求めた。次いで、600gの荷重を外し、6g(2.2mg/dtex)の荷重下にて1分放置しその長さL3を求めた。下記の計算式より、水浸漬後の捲縮率DCを求めた。
HC(%)=L2−L3/L2×100
(c)ΔC(%)
上記の捲縮率DCと水浸漬後の捲縮率HCとの差ΔCは次の式により求めた。
ΔC(%)=HC(%)−DC(%)
(7)筒編の特性
複合繊維を筒編みし、カチオン染料にてボイル染色を行い、水洗後160℃の乾熱中にて1分セットし、測定試料とした。この筒編に水を滴下し、筒編の側面写真(倍率200)にて水滴下部及びその周辺の状況を調査し、水滴下による編目の膨らみ或いは縮み状況、及び筒編の透け感を肉眼にて判定した。
(a)編目の縮み程度(空隙の減少の程度)
良好 :水滴にて編目が顕著に縮んでいる(空隙が減少している)。
やや不良:水滴による編目変化は殆ど見られない(空隙の変化が殆ど無い)。
不良 :水滴にて編目がむしろ伸びている(空隙が大きくなっている)。
(b)透け防止(不透明感)
良好 :水滴部の『透け』が減少している(不透明感が増加している)
やや不良:水滴による『透け』の変化は見られない。(不透明感は変わらず)
不良 :水滴にて『透け』が大きくなっている。(不透明感が減少している)
[実施例1]
固有粘度[η]が1.3のナイロン6と、固有粘度[η]が0.39で3.0モル%の5−ナトリウムスルフォイソフタル酸を共重合させた変性ポリエチレンテレフタレートとを夫々270℃、290℃にて溶融し、特開2000−144518号公報記載の複合紡糸口金を用い、それぞれ11.7g/分の吐出量にて押し出しサイドバイサイド型複合糸条を形成させ、冷却固化・油剤を付与したあと、糸状を速度1000m/分、温度60℃の第1ローラーにて予熱し、ついで、速度2800m/分、温度130℃に加熱された第2ローラー間で延伸熱処理(延伸倍率2.80倍)を行い、巻き取り83dtex24filの複合繊維を得た。製糸性は極めて良好であり、10時間連続紡糸して、糸切れが全く無かった。結果を表1に示す。
[実施例2〜3、比較例1]
実施例1において第2ローラー温度を表1のように変更した以外は実施例1と同様にして複合繊維を得た。結果を表1に示す。
[実施例4〜6、比較例2〜3]
実施例1において第2ローラー速度を表1のように変更した以外は実施例1と同様にして複合繊維を得た。結果を表1に示す。
[実施例7〜8、比較例4]
実施例1において第2ローラー温度を表1のように変更した以外は実施例1と同様にして複合繊維を得た。結果を表1に示す。
[実施例9〜10、比較例5〜6]
実施例1において変性ポリエチレンテレフタレートの5−ナトリウムスルフォイソフタル酸の共重合量を表1のように変更した以外は実施例1と同様にして複合繊維を得た。結果を表1に示す。
[実施例11〜12、比較例7〜8]
実施例1において変性ポリエチレンテレフタレートの固有粘度ηを表1のように変更した以外は実施例1と同様にして複合繊維を得た。結果を表1に示す。
Figure 0004866103
本発明によれば、湿度により捲縮率が可逆的に変化する複合繊維を提供することができる。特に水にぬれても『透けない』特性を有し、吸湿によって布帛の目が詰まり、空隙が減少することによって防風性、保温性が向上するといった優れた機能を発揮する複合繊維を提供することができる。また、従来の複合繊維は染色・仕上げ工程の経た後捲縮率変化特性が著しく低下したのに対し、本発明の複合繊維は、かかる工程を通した後でも安定した捲縮率変化特性を維持しており、極めて実用的で、衣料などの最終製品として優れた快適性を発揮できるものであり、産業的価値が極めて高いものである。

Claims (2)

  1. ポリエステル成分とポリアミド成分とが接合された繊維横断面形状を有する複合繊維であって、該複合繊維を30分間沸水処理し、さらに100℃で30分間乾熱処理して捲縮を発現させ、これを160℃で1分間乾熱処理した繊維の捲縮率DCが0.2〜3.0%であり、さらに該繊維の水浸漬後の捲縮率HCが0.5〜7.0%であり、下記式で表されるこれらの捲縮率の差ΔCが0.3〜6.8%であることを特徴とする複合繊維。
    ΔC(%)=HC(%)−DC(%)
  2. ポリエステル成分が、5−ナトリウムスルフォイソフタル酸が酸成分を基準として2.0〜4.5モル%共重合されている変性ポリエステルであり、その固有粘度(IV)が0.30〜0.43である請求項1記載の複合繊維
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